JP4314293B2 - 機能性食品組成物 - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、糖類分解酵素阻害活性を有する有効成分を高濃度に含有する機能性を高めた食品組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、糖類分解酵素阻害活性を有する本発明の有効成分を含有する組成物を使用して2種類の糖類分解酵素阻害活性(すなわち、α−グルコシダーゼ阻害活性及びα−アミラーゼ阻害活性)を示す、機能性が多様で、かつ効率的な食品組成物を提供することにある。
1.新鮮アッサム種茶葉を2〜10倍量の水中でホモジナイズして泥状物とした後、これを20〜30℃の温度で30分〜1時間、高速で撹拌し、前記撹拌を、バッフルのない釜で、インペラー式撹拌機を斜めに設置し、または、馬蹄形プロペラ、格子型プロペラ、もしくはスクリュープロペラを用い高速で行うことにより空気を抱き込ませながら、激しく空気と接触させ酸化発酵させることにより茶カテキン類を酸化反応させた後、水の量に対して半量〜3倍量のエタノールを加えて撹拌した後、固形物をろ過し、得られたろ液を水溶液の状態になるまで濃縮し、生成した沈殿物をろ別し、ろ液を活性白土で処理して、ろ液中のカフェイン類を吸着した活性白土をろ別し、ろ液を多孔質のポリスチレン樹脂カラムに通した後、目的物を吸着した前記カラムを10〜60%濃度のエタノールで溶出し、30〜60%エタノール溶出画分から茶テアフラビン類を高濃度で回収することを特徴とする茶テアフラビン類を高濃度に含有する茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
2.前記組成物中のカフェイン含量が1質量%以下である前記1に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
3.前記茶ポリフェノールが茶テアフラビン類を10質量%以上含有する前記1または2に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
4.茶テアフラビン類を20質量%以上40質量%以下含有する前記3に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
5.前記茶テアフラビン類として、テアフラビン、テアフラビン−3−ガレート、テアフラビン−3’−ガレート、及びテアフラビン−3,3’−ジガレートを含む前記3または4に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
6.前記茶テアフラビン類として、テアフラビン2〜7質量%、テアフラビン−3−ガレート2〜7質量%、テアフラビン−3’−ガレート2〜10質量%、及びテアフラビン−3,3’−ジガレート2〜16質量%を含む前記5に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
本発明によれば、糖類分解酵素阻害活性を有する有効成分を高濃度に含有する機能性を高めた食品組成物を提供することができる。
本発明によって糖類を分解する酵素活性を阻害するためには、新鮮アッサム種茶葉を空気酸化して得られる、茶テアフラビン類を高濃度に含有する茶ポリフェノールを有効成分として用いればよく、他に併用する成分を必ずしも必要としない。もっとも、必要に応じてそのような他の成分を併用しても差し支えない。それによって、茶テアフラビン類単独でも糖類を分解する酵素活性を阻害する効果、すなわち、例えば、食物に含まれるでんぷんを分解する酵素活性を阻害する効果と併せて、スクロース(ショ糖)やマルトース(麦芽糖)を分解する酵素活性を阻害する効果を達成することができる。
本発明によれば、α−アミラーゼ阻害活性、α−グルコシダーゼ阻害活性、及び脂肪肝の改善効果を含む多様な生理活性作用を示す茶テアフラビン類を高濃度に含有する茶ポリフェノールを含む機能性に優れた食品組成物を提供することができる。
HPLC条件(テアフラビン類分析用):Cosmosi15C18−PAQ(4.6×250mm)(ナカライテスク);
溶媒:10〜20%(5min)−34%(40min)−80%(5min)CH3CN in 50mM aq. H3PO4;0.8mL/min;35℃、
5μL injection;UV absorption at375nm、
テアフラビン:tR35.7min。
テアフラビン(TF)の375nmの吸収はガロイル基の有無に影響されないので、ガロイル基の無いテアフラビン(TF)を標準品として検量線を作成し、各テアフラビン(TF)のモル濃度を算出し、それをもとに含有量(mg)を計算し、質量%を算出した。
HPLC条件(カフェイン分析用):Cosmosil5C18- AR-II (4.6×250mm)(ナカライテスク);
溶媒:4〜30%(39min)−75%(15min)CH3CN in 50mM aq. H3PO4;0.8mL/min;35℃、
5μL injection;UV absorption at270nm、
テアフラビン:tR35.7min。
1:テアフラビン;
2:テアフラビン 3−O−ガレート;
3:テアフラビン 3’−O−ガレート;
4:テアフラビン 3,3’−ジ−O−ガレート;
5:カフェイン;
6:没食子酸;
7:ガロカテキン;
8:エピガロカテキン;
9:カテキン;
10:テアシネンシンA;
11:エピカテキン;
12:エピガロカテキン 3−O−ガレート;
13:エピカテキン 3−O−ガレート
サンプル濃度:ca. 12mg/10mL→5μL injection、
HPLC条件(テアフラビン類分析用):Cosmosi15C18−PAQ(4.6×250mm)(ナカライテスク);
溶媒:10〜20%(5min)−34%(40min)80%(5min)CH3CN in 50mM aq. H3PO4;0.8mL/min;35℃。
サンプル濃度:Ca. 12mg/10mL→5μL injection;
HPLC条件(カフェイン分析用):Cosmosi15C18−AR-II (4.6×250mm)(ナカライテスク);
溶媒:4〜30%(39min)−75%(15min)CH3CN in 50mM aq. H3PO4;0.8mL/min;35℃。
茶葉に含まれるテアフラビン類は、α−アミラーゼ活性を阻害して、小腸での糖の吸収を抑制する。テアフラビン類として、先に得られた茶ポリフェノールを用い、α−グルコシダーゼ活性を阻害する作用を検討するため、ショ糖(Sucrose )による血糖値上昇作用に対する茶ポリフェノールの影響を検討したところ、茶ポリフェノール(300,600,1000mg/kg)は単回経口投与によって、sucrose 負荷による血糖値上昇作用を抑制したことから、茶ポリフェノールはα−グルコシダーゼ活性を阻害することが考えられる。
<GK/Jcl >
GK/Jcl ラットは、肥満は認められず、インスリン分泌不全による糖負荷後の高血糖(耐糖能異常)、空腹時高血糖を示すと同時に、飽食時の血漿インスリンはむしろ高めで軽度のインスリン抵抗性も見られる2型糖尿病モデル動物である。
Zucker Fattyラットは肥満モデル動物としてよく知られ、高脂血症、高コレステロール血症及び高インスリン血症となり、それに加えて脂肪細胞の肥大が進行する。肥満は、インスリン抵抗性を引き起こす重要な環境因子である。肥満では、脂肪細胞に蓄積する中性脂肪量の増加が認められ、脂肪細胞の肥大化が起こる。この肥大化が脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカイン(TNF−α、レプチン、アディポネクチン)や、遊離脂肪酸に影響を及ぼし、インスリン抵抗性を引き起こすと考えられている。
2型糖尿病モデル動物であるGK/Jcl ラットにおいて、茶ポリフェノール(30,300mg/kg)は単回経口投与によって、sucrose 負荷による血糖値上昇作用を抑制した。30mg/kgは、wistarラットでは影響しない用量であった。GK/Jcl ラットでは、糖負荷後の高血糖(耐糖能異常)が観察されるため、糖吸収に対する感受性が高くなり、低濃度(30mg/kg)でも影響があったと考えられる。
多糖類であるでんぷんは摂取された後、口腔内のα−アミラーゼや小腸内で膵臓から分泌されるα−アミラーゼの作用により加水分解され、最終的に小腸の腸管絨毛に存在するα−グルコシダーゼによりグルコースまで分解されて吸収される。一方、二糖類であるマルトースやスクロースはそのまま小腸に運ばれて、α−グルコシダーゼの作用を受けてグルコースに分解されて吸収される。そこで、マルトース及びでんぷんによる糖負荷に対する茶ポリフェノールの影響を検討したところ、茶ポリフェノールには、マルトース及びでんぷんによる糖負荷に対する抑制作用が認められた。スクロースによる糖負荷に対しても茶ポリフェノールは有効であったことから、茶ポリフェノールは、糖負荷による血糖値上昇作用を確実に抑制し、その機序にはα−グルコシダーゼ阻害作用が関与していることが明らかになった。糖負荷に対する茶ポリフェノールの効果をまとめてみると、スクロースは300mg/kg、マルトースは30mg/kg、でんぷんは300mg/kg、グルコースは無効であったことから、茶ポリフェノールはマルトースによる糖負荷に対して特に強い抑制作用を示した。以上、茶ポリフェノールは、スクロース、マルトース、でんぷんによる糖負荷に対していずれも糖吸収抑制作用を示し、その機序には、茶ポリフェノールのα−グルコシダーゼ阻害作用が関与していることが明らかとなった。
原料として新鮮な茶葉(アッサム種)を使用し、他の植物由来の酸化酵素は使用しないで、これをバッフルのない反応釜中に仕込み、水を用いて、茶葉1kgに対して5倍量の水5Lと室温でホモジナイズさせてどろどろの泥状物の状態とした。これに、空気を、流量0.1L/秒で、加え、大型スクリュープロペラを用い高速(回転速度:300rpm〜1,000rpm)で激しく撹拌することにより空気を抱き込ませ、20℃で1時間酸化発酵反応させた。反応物中の水の量に対して2倍量のエタノール10Lを加えて撹拌した後、固形物(残滓物)をろ過し、得られたろ液を水溶液の状態になるまで濃縮した。生成した沈殿物(葉緑素やワックスなどの不要分)をろ別し、ろ液を活性白土2kgで処理して、ろ液中のカフェイン類を吸着した活性白土をろ別した。ろ液を、多孔質ポリスチレン樹脂(三菱化学製、ダイヤイオン、HP20)20Lを含有するカラムに通した後、前記カラムに吸着した茶カテキン類を10〜20%エタノールで溶出させ、次いで、30〜60%エタノールで茶テアフラビン類を溶出させ、茶テアフラビン類を高濃度に含有する茶ポリフェノールA(06051)を分離、回収した。同様にして、別ロットとして茶ポリフェノールB(06112)を分離、回収した(収量は典型的には、10〜20g)。
[実験方法]
1)Glucose ,Sucrose による血糖値上昇作用
実験動物は、5週齢の雄性Wistarラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、前日から16時間絶食させた。その後、Glucose (10,20%)、Sucrose (10,20%)を経口投与し、投与前(pre)、投与後30,60,120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。
実験動物は、5週齢の雄性Wistarラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、前日から16時間絶食させた。その後、Glucose (20%)、Sucrose (20%)を茶ポリフェノール(前記ポリフェノールAまたはB、以下同様)(Vehicle,100, 300, 600, 1000mg/kg)とそれぞれ同時に経口投与し、投与前(pre)、投与後30,60,120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。
実験動物は、5週齢の雄性Wistarラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、溶媒投与群(Vehicle )、30mg/kg投与群、100mg/kg投与群、300mg/kg投与群、1000mg/kg投与群の5群に群分けし、6週齢からそれぞれを給水瓶に入れ自由摂取を開始した(茶ポリフェノール(給水):Vehicle,30mg/kg(30mg/200mL),100mg/kg(100mg/200mL),300mg/kg(300mg/200mL),1000mg/kg(1000mg/200mL))。体重測定は毎日行い、Sucrose (20%)による糖負荷試験は連続投与開始後の1週間目、2週間目、4週間目に行い、運動機能測定、血液生化学検査は、5〜6週間目に行った。糖負荷試験は、Sucrose (20%)を経口投与し、投与前(pre)、投与後30,60,120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。運動機能測定は、Open-field法、Rota-rod法を用いて行った。血液生化学検査については、麻酔下(pentobarbital 50mg/kg)で開腹し下大静脈から、予め血液の凝固を防ぐためにヘパリンを通したシリンジを用いて採血し、それから得られた血漿を臨床化学自動分析装置(スポットケムEZSP−4430,ARKRAY株式会社)で測定を行った。
実験動物は、5週齢の雄性Wistarラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、溶媒投与群(Vehicle )、30mg/kg投与群、100mg/kg投与群の3群に群分けし、6週齢からそれぞれ経口投与を開始した(茶ポリフェノール(経口):Vehicle,30mg/kg,100mg/kg)。体重測定は毎日行い、Sucrose (20%)による糖負荷試験は連続投与開始後の1週間目と2週間目に行い、運動機能測定、血液生化学検査は、5〜6週間目に行った。糖負荷試験は、それぞれの日において、Sucrose(20%)を茶ポリフェノールと同時に経口投与し、投与前(pre)、投与後30,60,120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。運動機能測定は、Open-field法、Rota-rod法を用いて行った。血液生化学検査については、麻酔下(pentobarbital 50mg/kg)で開腹し下大静脈から、予め血液の凝固を防ぐためにへパリンを通したシリンジを用いて採血し、それから得られた血漿を臨床化学自動分析装置(スポットケムEZSP−4430,ARKRAY株式会社)で測定を行った。
1)Glucose ,Sucrose による血糖値上昇作用
Glucose (10,20%),Sucrose (10,20%)いずれも30分をピークに血中グルコースが上昇したが、sucrose に比べ、glucose が高い上昇を示した。この結果から、glucose ,sucrose いずれも20%の濃度を用いることにした(図3A及びB)。
2−1)Glucose による糖負荷
茶ポリフェノールは、glucose (20%)による血糖値上昇に対して影響しなかった(図4A)。
茶ポリフェノールは、sucrose (20%)による血糖値上昇に対して用量依存的に抑制した(図4B)。
茶ポリフェノールとsucrose 投与30分後では、300〜1000mg/kgでほぼ同等に抑制した(図4C)。
3−1)給水瓶からの摂水量
ラットの体重を1匹あたり200gと想定し、予備試験より1日の摂水量が1匹あたり40mLであることを確認した。これらをもとに算出した用量が下記の表2の左欄に記載されている。しかし、茶ポリフェノールは苦味があるため、濃度依存的な摂水量の低下が認められた。300〜1000mg/kgでは、溶媒群に比べ、摂水量が約10mL低下した。したがって、最終濃度は下記の表2の右欄に記載の通りとなる。
Sucrose を負荷する前の血糖値は、いずれの用量においても影響されなかった(図5A)。また、体重についても影響しなかった(図5B)。
Sucrose を負荷した1週間目の血糖値上昇に対して、いずれの用量も影響しなかった(図6A)。しかし、茶ポリフェノール投与の1,2週間目において、最高濃度の625mg/kg(設定濃度1000mg/kg)は有意に血糖値上昇作用を抑制した(図6B)。
4週間目においては、1,2週間目で影響しなかった用量(29.5,90.3,218mg/kg)だけを検討したが、いずれの用量も影響しなかった(図6C)。
茶ポリフェノールの5〜6週間投与では、運動機能に対して影響しなかった(表3)。
茶ポリフェノールの5〜6週間投与では、血液生化学検査値に対して影響しなかった(表4)。
茶ポリフェノールの単回投与で影響なかった用量の30〜100mg/kgを用い、強制的に経口投与させた。
Sucrose を負荷する前の血糖値は、いずれの用量においても影響されなかった(図7A)。また、体重についても影響しなかった(図7B)。
Sucrose を負荷した1週間目及び2週間目の血糖値上昇に対して、茶ポリフェノール30,100mg/kgは抑制作用を示した(図8A,B)。
茶ポリフェノールの5〜6週間投与では、運動機能に対して影響しなかった(表3)。
茶ポリフェノールの5〜6週間投与では、血液生化学検査値に対して影響しなかった(表4)。
[実験方法]
1)Sucrose による糖負荷に対する茶ポリフェノール単回投与の影響
実験動物は、5週齢の雄性GK/Jclラット、Zucker Fattyラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、前日から16時間絶食させた。その後、Sucrose (20%)を茶ポリフェノール(Vehicle,30,300mg/kg)とそれぞれ同時に経口投与し、投与前(pre)、投与後30、60、120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖値測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。
実験動物は、5週齢の雄性GK/Jclラット、Zucker Fattyラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、溶媒投与群(Vehicle )、30mg/kg投与群、300mg/kg投与群の3群に群分けし(表5参照)、6週齢からそれぞれを給水瓶に入れ自由摂取を開始した。
<GK/Jcl ラット>
1)Sucrose による糖負荷に対する茶ポリフェノール単回投与の影響
茶ポリフェノール(30,300mg/kg)は、sucrose (20%)による血糖値上昇に対して用量依存的に抑制作用を示した(図9)。
2−1)給水瓶からの摂取量
GK/Jcl ラットの体重を0〜43日間は1匹あたり200g、44〜80日間は1匹あたり300gと想定し、予備試験より1日の摂水量が1匹あたり40mLであることを確認した。これらをもとに算出した用量が下記の表6の左欄に記載されている。しかし、茶ポリフェノールは苦味があるため、濃度依存的な摂水量の低下が認められた。300mg/kgでは、溶媒群に比べ、摂水量が約10mL低下した。したがって、最終濃度は下記の表6の右欄に記載の通りとなる。
茶ポリフェノール187mg/kg(設定濃度300mg/kg)は、投与の10、21日目において、飽食時の高血糖を有意に低下させた(図10A)。49、70日目では有意な低下作用は認められなかったが、その傾向は見られた。また、sucrose を負荷する前の絶食時の血糖値に対して、茶ポリフェノールは、いずれの用量も影響しなかった(図10B)。体重についても影響しなかった(図11)。
茶ポリフェノールは、投与の2、4週間目においてsucrose (20%)による血糖値上昇に対して影響しなかった(図12A,B)。しかし、8週間目において茶ポリフェノール23.8mg/kg(設定濃度30mg/kg)、187mg/kg(設定濃度300mg/kg)はsucrose (20%)による血糖値上昇を有意に抑制した(図12C)。
茶ポリフェノールは、インスリン抵抗性に対して影響しなかった(図13)。
茶ポリフェノールは、肝臓、心臓、精巣周辺脂肪の質量に対して影響しなかった(表7)。
総コレステロール値(T−Cho)、HDLコレステロール値(HDL−C)及び中性脂肪(TG)は茶ポリフェノールの影響はなかった。また、茶ポリフェノール23.8mg/kg(設定濃度30mg/kg)、187mg/kg(設定濃度300mg/kg)はGOT、GPT値に対して低下傾向を示した(表8)。
茶ポリフェノールは、膵臓、肝臓の組織には影響しなかった(図14)。
1)Sucrose による糖負荷に対する茶ポリフェノール単回投与の影響
茶ポリフェノール(300mg/kg)は、sucrose (20%)による血糖値上昇を有意に抑制した(図15)。
2−1)給水瓶からの摂取量
Zucker Fattyラットの体重を0〜43日間は1匹あたり300g、44〜80日間は1匹あたり500gと想定し、予備試験より1日の摂水量が1匹あたり40mLであることを確認した。これらをもとに算出した用量が下記の表9の左欄に記載されている。しかし、茶ポリフェノールは苦味があるため、濃度依存的な摂水量の低下が認められた。300mg/kgでは、溶媒群に比べ、摂水量が約10mL低下した。したがって、最終濃度は下記の表9の右欄に記載の通りとなる。
茶ポリフェノールは、飽食時、絶食時の血糖値に対して影響しなかった(図16A,B)。また、体重についても影響しなかった(図17)。
茶ポリフェノールは投与の2、4、8週間目においてsucrose (20%)による血糖値上昇に対して影響しなかった(図18A,B,C)。しかし、8週間目においては、茶ポリフェノール187mg/kg(設定濃度300mg/kg)によって抑制傾向が認められた(図18C)。
茶ポリフェノールは、インスリン抵抗性に影響しなかった(図19)。
茶ポリフェノールは、肝臓、心臓、精巣周辺脂肪の質量に対して影響しなかった(表10)。
総コレステロール値(T−Cho)、HDLコレステロール値(HDL−C)及び中性脂肪(TG)は茶ポリフェノールによって変化は見られなかった。また、茶ポリフェノール29.6mg/kg(設定濃度30mg/kg)はGOT、GPT値を有意に低下した。244mg/kg(設定濃度300mg/kg)もGPT値を有意に低下し、GOT値に対しても低下傾向を示した(表11)。
茶ポリフェノールは、膵臓、肝臓の組織には影響しなかった(図20)。
なお、総コレステロール(T−Cho)、高比重リポタンパクコレステロール(HDL−C)、トリグリセリド(TG:中性脂肪)、及びトランスアミナーゼ(GOT,GPT)の意義と正常値(人)を表12に示す。
[実験方法]
実験動物は、5週齢の雄性Wistarラットを用いた。5週齢から1週間、餌と水を自由摂取させたのち、前日から16時間絶食させた。その後、マルトース(Maltose)(20%)、でんぷん(20%)を茶ポリフェノールとそれぞれ同時に経口投与し、投与前(pre)、投与後30、60、120分後の血糖値を測定した。採血は尾静脈から行い、小型血糖測定機(グルテストエースR,株式会社三和化学研究所)で計測した。
[実験結果]
1)マルトースによる糖負荷に対する影響
茶ポリフェノールは、マルトース(20%)による血糖値上昇を用量依存的に抑制した(図21)。
2)でんぷんによる糖負荷に対する影響
茶ポリフェノールは、でんぷん(20%)による血糖値上昇を用量依存的に抑制した(図22)。
Claims (6)
- 新鮮アッサム種茶葉を2〜10倍量の水中でホモジナイズして泥状物とした後、これを20〜30℃の温度で30分〜1時間、高速で撹拌し、前記撹拌を、バッフルのない釜で、インペラー式撹拌機を斜めに設置し、または、馬蹄形プロペラ、格子型プロペラ、もしくはスクリュープロペラを用い高速で行うことにより空気を抱き込ませながら、激しく空気と接触させ酸化発酵させることにより茶カテキン類を酸化反応させた後、水の量に対して半量〜3倍量のエタノールを加えて撹拌した後、固形物をろ過し、得られたろ液を水溶液の状態になるまで濃縮し、生成した沈殿物をろ別し、ろ液を活性白土で処理して、ろ液中のカフェイン類を吸着した活性白土をろ別し、ろ液を多孔質のポリスチレン樹脂カラムに通した後、目的物を吸着した前記カラムを10〜60%濃度のエタノールで溶出し、30〜60%エタノール溶出画分から茶テアフラビン類を高濃度で回収することを特徴とする茶テアフラビン類を高濃度に含有する茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
- 前記組成物中のカフェイン含量が1質量%以下である請求項1に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
- 前記茶ポリフェノールが茶テアフラビン類を10質量%以上含有する請求項1または2に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
- 茶テアフラビン類を20質量%以上40質量%以下含有する請求項3に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
- 前記茶テアフラビン類として、テアフラビン、テアフラビン−3−ガレート、テアフラビン−3’−ガレート、及びテアフラビン−3,3’−ジガレートを含む請求項3または4に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
- 前記茶テアフラビン類として、テアフラビン2〜7質量%、テアフラビン−3−ガレート2〜7質量%、テアフラビン−3’−ガレート2〜10質量%、及びテアフラビン−3,3’−ジガレート2〜16質量%を含む請求項5に記載の茶ポリフェノールを含む機能性食品組成物の製造方法。
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