JP4313625B2 - 二次電池の製造方法および二次電池前駆体の検査装置 - Google Patents

二次電池の製造方法および二次電池前駆体の検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池の製造方法および二次電池前駆体の検査装置に関する。本発明は、特にたとえば、製造された複数の二次電池前駆体から、電極間の絶縁が十分でない二次電池前駆体を検出する非破壊検査に関する。
二次電池の製造工程では、電極間がショートしている製品、または将来ショートする可能性がある製品を検出することが求められる。この検出は、電池ケース内へ電解液を注液する前に、正極、負極およびこれらの極板の間に配置されたセパレータを含む電極体について行われる。この検出の方法として、正負極間に電圧を印加したときの電極体の絶縁抵抗を測定する方法が開示されている(特許文献1参照)。また、正負極間に、良品であれば絶縁破壊を起こさないが潜在的にショートした電極体であれば絶縁破壊を起こす電圧、具体的には100〜400Vの電圧を印加し、良品と不良品とを判定する方法も開示されている(特許文献2参照)。
特開平8−45538号公報 特開2000−195565号公報
特開平8−45538号公報に記載の検査方法では、一定時間が経過した後の絶縁抵抗を測定しなければ、絶縁の良否判定はできない。これは、電圧印加直後は、突入電流が流れて電極体が低抵抗になるためである。また、この方法では単に絶縁抵抗を測定しているため、正極と負極とが、接触してはいないがセパレータの欠損等によってごく近傍にまで接近しており、将来ショートするおそれがある電極体を検出できないこともある。
特開2000−195565号公報に記載の検査方法では、空気放電が利用されている(例えば段落[0009]参照)。大気圧環境下での空気放電は、電極間が25μm以上の距離では、その減少に伴い放電開始電圧も減少する。しかし、放電距離がこれよりも短くなると、逆に耐電圧が上昇し、より高電圧にならなければ放電開始しない(例えば、電気学会、「改訂新版放電ハンドブック」、株式会社オーム社書店、昭和49年2月15日、134頁)。このため、正極と負極との間に異物が混入して極板間の実質的な絶縁距離が25μm程度以下になった場合には、電解液の注液後にはショートしやすくなるにもかかわらず、この潜在的なショート品の検出は困難となる。
近年、リチウムイオン二次電池には、厚みが25μm以下のセパレータが用いられている。このような二次電池に対しては、特開2000−195565号公報に記載の検査方法の適用自体が適切ではない。
このような状況に鑑み、本発明は、二次電池前駆体(極板群)を検査するための新規な検査方法、およびそれを用いた二次電池の製造方法、ならびにその検査に用いられる検査装置を提供することを目的とする。
本発明の二次電池の製造方法は、一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する工程と、前記二次電池前駆体を検査する工程とを含む二次電池の製造方法である。前記二次電池前駆体を検査する工程では、前記一対の電極の間に電解液を注液する前に、前記一対の電極の間に一定の検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定し、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの突入電流による電流のピーク発生後から、前記一対の電極に対し電荷がチャージされて電流が一定となるまでに相当する時間に、予め設定した参照電流値を超える電流値が検出された場合に、当該前駆体を不良品と判定する。この製造方法では、電流が一定となるまでに検査を終了できるため、短時間でショート品および潜在的なショート品を検出できる。
参照電流値を、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定すると、精度の高い検査を実施できる。また、参照電流値は、時間に応じて複数設定してもよい。
本発明の他の二次電池の製造方法は、前記二次電池前駆体を検査する工程で、前記一対の電極の間に電解液を注液する前に、前記一対の電極の間に一定の検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を測定し、予め参照電流値を1ms以下の間隔で設定して、前記測定される電流値を前記参照電流値と比較し、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの印加開始から電流が一定となるまでに相当する時間に、前記参照電流値を超える電流値が検出された場合に、当該前駆体を不良品と判定する。
なお、この明細書において、正常な二次電池前駆体とは、例えば、初期の電池特性および充放電サイクルを50サイクル以上行っても特性に問題が無かった電池である。また、参照電流値とは、100個の正常な二次電池前駆体を測定することによって得られた100個の充電電流波形を平均化した値である。
本発明の更に他の二次電池の製造方法においては、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流の経時変化(充電電流波形)から不良品を判定する。前記二次電池前駆体を検査する工程では、前記一対の電極の間に電解液を注入する前に、前記一対の電極の間に検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定し、前記電流が、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流波形に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する。この検査方法によれば、良品(正常な二次電池前駆体)に充電する際の電流の経時変化を参照しつつ、測定対象とする前駆体を充電するために供給される電流を測定する。このため、短時間で精度よくショート品および潜在的なショート品を検出できる。なお、印加する電圧は定電圧でも、一定速度で昇圧する電圧でもよい。
本発明の更に他の二次電池の製造方法は、前記二次電池前駆体を検査する工程で、前記一対の電極の間に電解液を注入する前に、前記一対の電極の間に検査用電流を印加しながら前記検査用電流の印加に伴う電圧を1ms以下の間隔で測定し、前記電圧が、正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの前記電圧波形に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する。この方法でも、上記方法と同等の効果が得られる。検査用電流は、限定はないが、一定電流であってもよい。
なお、一定速度で電圧を昇圧させたときの電流測定、あるいは一定電流を印加させたときの電圧測定は時間微分に対する変化値で検査してもよい。この方法を用いると測定の分解能力が向上し、さらに精度のよい検査が可能である。
本発明の製造方法は、正負極間の距離が25μm以下程度にまで狭くなっても適用できる。
上記製造方法では、前記検査用電圧を、セパレータの厚み1μmあたり20V以上75V未満としてもよく、セパレータの厚み1μmあたり20V以上35V未満としてもよい。また、上記製造方法では、前記検査用電圧を420V以上1575V未満としてもよい。
上記製造方法では、前記二次電池前駆体がリチウム二次電池の前駆体であってもよい。
また、本発明の検査装置は、一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を検査する検査装置であって、前記一対の電極の間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定する電流測定手段と、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定した参照電流値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記参照電流値と、前記電流測定手段で測定された前記電流値とを用いて所定の演算を行って前記二次電池前駆体の不良判定を行う演算手段とを含む。
また、本発明の他の検査装置は、一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を検査する検査装置であって、前記一対の電極の間に電流を印加する電流印加手段と、前記電流の印加に伴って生じる電圧を1ms以下の間隔で測定する電圧測定手段と、正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの電圧に基づいて設定した参照電圧値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記参照電圧値と、前記電圧測定手段で測定された前記電圧値とを用いて所定の演算を行って前記二次電池前駆体の不良判定を行う演算手段とを含む。ここで、参照電圧値とは、100個の正常な二次電池前駆体を測定することによって得られた100個の電圧波形を平均化した値である。
本明細書では、「二次電池前駆体」を、例えば電極体と呼ばれる半製品のように、少なくとも一対の電極およびセパレータを含む二次電池の未完成品を指す用語として用いる。二次電池前駆体は、電池ケースを含んでいてもいなくてもよい。
本発明によれば、内部短絡が発生した二次電池前駆体、および電池を構成した後に内部短絡が生じる可能性がある二次電池前駆体を、短時間で効率よくスクリーニングできる。本発明によれば、薄いセパレータを有する二次電池前駆体であっても、ショート品および潜在的なショート品を製造ラインから効率的に排除することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(実施形態1)
実施形態1では、本発明の検査方法および検査装置について説明する。
電極間に異物が介在したりセパレータに欠損が存在したりすると、正負極間の絶縁距離が実質的に短縮される。この場合には、電極体を充電する際に、多孔体であるセパレータの表面に沿った放電現象(沿面放電)が発生しやすくなる。本発明の検査方法を用いれば、この沿面放電に基づく電流を検出できる。沿面放電の検出は、正負極間が極めて狭小となっても可能である。沿面放電現象には、セパレータ内での局所的な放電である部分放電現象、および正負極間の放電であるアーク放電現象が含まれる。
以下、本発明の検査方法について説明する。この検査方法は、少なくとも一対の電極(正極および負極)と、その一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体(極板群)の検査方法である。
本発明の第1の検査方法では、一対の電極の間に電解液を注液する前に、一対の電極の間に一定の検査用電圧を印加しながら検査用電圧の印加に伴って流れる電流を測定する。そして、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの印加開始から電流が一定となるまでに相当する時間に、予め設定した参照電流値を超える電流値が検出された場合に、当該前駆体を不良品と判定する。
正極と負極とが短絡していない電極体に電圧を印加した場合、正極と負極に電荷がチャージされて電流が流れる。しかし、電荷が十分にチャージされると、流れる電流は微小な一定電流に収束する。正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの印加開始から電流が一定となるまでの時間は、たとえば5ミリ秒〜60ミリ秒程度である。
本発明によれば、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときに電流が一定となるまでの時間に検査を終了することも可能である。ショート品および潜在的なショート品に特徴的な沿面放電による異常電流は、一対の電極の間に充電される時間帯に観察されるからである。短時間で検査が終了できる検査方法は、量産工程への導入に有利である。
参照電流値は、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定することができる。参照電流値は、時間に応じて複数設定することが好ましい。正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの充電電流波形に基づいて、時間によって異なる複数の参照電流値を設定することによって、検査の精度を向上できる。参照電流値は、正常な前駆体について測定された電流波形よりも、所定割合または所定値だけ高い値として定めることが好ましい。検査の精度をさらに高めるためには、参照電流値を設定する間隔を1ミリ秒以下(例えば50〜500マイクロ秒)として断続的に、または連続的に設定するとよい。
本発明の第2の検査方法では、一対の電極の間に電解液を注入する前に、一対の電極の間に検査用電圧を印加しながら検査用電圧の印加に伴って流れる電流を測定する。そして、測定された電流が、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流波形(参照波形)に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する。
第2の方法において、許容範囲は、適宜設定するとよいが、実際には、参照波形よりも5〜20%高い波形が描く軌跡を許容範囲の上限値とするとよい。この場合も、検査の精度を高めるためには、電流の測定間隔を上記間隔と同程度に短く設定するとよい。また、第2の方法において、検査用電圧には、定電圧を用いてもよく、一定速度で昇圧する電圧を用いてもよい。
本発明の第3の検査方法では、一対の電極の間に電解液を注入する前に、一対の電極の間に検査用電流を印加しながら検査用電流の印加に伴う電圧を測定する。そして、測定された電圧が、正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの電圧波形に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する。検査用電流は、一定の電流としてもよい。
本発明の検査方法では、非破壊検査となるように、印加する電圧は、セパレータの厚み1μmあたり75V未満、好ましくは62.5V以下とするとよい。62.5V以下とすると、良品におけるアーク放電現象が生じないため、検査中に製品にダメージを与えるおそれを回避できる。例えば20μmのセパレータであれば、印加電圧は1500V未満、特に1250V以下が好ましい。部分放電現象を確実に抑制するためには、印加する電圧を、セパレータの厚み1μmあたり35V未満とするとよい。上記印加する電圧とは最大値のことであり、定電圧印加による検査の場合は設定電圧値であり、一定速度で電圧を昇圧させる検査の場合は電圧印加を終了させるときの電圧値である。
本発明は、特に制限されるわけではないが、セパレータの厚みが25μm以下である場合に顕著な効果を発揮する。本発明は、適用する二次電池前駆体の種類に限定はないが、セパレータが薄いリチウムイオン二次電池の前駆体であっても適用が容易である。
なお、印加する電圧の好ましい範囲の下限値は、検査の対象とする前駆体により異なるが、電圧は、セパレータの厚み1μmあたり20V以上が好適であり、例えば、設計厚みが20μm±1μmのセパレータであれば420V以上が好ましい。
以下、本発明の一例について、図面を参照しながら説明する。二次電池前駆体の検査には、例えば、図1に模式的に示す検査装置を用いればよい。
検査装置は、導線2、抵抗3、電源4、オシロスコープ5、スイッチ6、および端子10を含む。2つの端子10には、電解液注入前の二次電池前駆体1の一対の電極が接続される。
電源4は、導線2を介して二次電池前駆体1の一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段として機能する。オシロスコープ5は抵抗3と並列に接続されており、抵抗3の両端の電圧がオシロスコープ5によって電流値に換算される。オシロスコープ5は、電圧の印加に伴って流れる電流を測定する電流測定手段として機能する。また、オシロスコープ5として、メモリおよび演算処理装置を備えるものを用いてもよい。メモリは、正常な二次電池値前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定した参照電流値を記憶する。また、演算処理装置は、そのメモリに記憶されている参照電流値と測定された電流値とを用いて所定の演算を行い、二次電池前駆体1の良否を判定する。なお、メモリおよび演算処理装置は、オシロスコープ5とは別に用意してもよく、たとえばコンピュータを用いることができる。
なお、電圧波形をモニタすることによって検査を行う場合には、電源4は、所定の電流を印加する手段として機能する。オシロスコープは、電流の印加に伴って生じる電圧を測定する手段として機能する。メモリは、正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの電圧に基づいて設定した参照電圧値を記憶する。演算処理装置は、記憶手段に記憶されている参照電圧値と、電圧測定手段で測定された電圧値とを用いて所定の演算を行って前駆体の不良判定を行う。
検査に際しては、2つの端子10が、二次電池前駆体1の一対の電極にそれぞれ電気的に接続される。2つの端子10のどちらが二次電池前駆体1の正極に接続されるかは問わない。電源4から電圧を印加した状態でスイッチ6を閉じると、スイッチ6と導線2とが接触するときのチャタリングの影響によって異常波形が発生することがある。このため、判定の精度を高めるためには、スイッチ6を入れてから電圧の印加を開始するとよい。同様の理由により、検査の終了に際しても、電圧の印加を終了してからスイッチ6を開くとよい。
電流測定手段であるオシロスコープ5としては、予め、正常な充電電流波形を参照波形として記憶する機能を有するものを用いるとよい。オシロスコープ5は、二次電池前駆体1への充電の際に、所定の時間間隔で抵抗3の両端の電圧を電流値に換算しながら参照波形の対応する充電電流波形を描き、この波形を参照波形に基づいて所定の演算を実施する。例えば、オシロスコープ5は、測定された電流値と参照波形上の電流値との差分を算出する。そして、算出結果が所定の許容範囲内か否かを判定の対象とし、好ましくは判定の結果を出力する。
一定の電圧を印加すると、二次電池前駆体1からは、大きく分けて3種類の充電電流波形が観察される。第1の波形は、図2に例示される、良品の波形である。図2に示すように、この波形には、電圧印加直後に二次電池前駆体への突入電流によるピークが現れ、その後、時間とともに電流は減少していく。
第2の波形は、図3に例示される、内部短絡品の波形である。図3に示すように、この波形には突入電流のピークが観察されず、電圧印加の開始から測定終了まで大電流が流れ続ける。
第3の波形は、図4に例示される、将来的に内部短絡する可能性がある潜在的なショート品の波形である。図4に示すように、この波形は、良品と同様に、突入電流によるピーク11が存在し、その後、電流が減少していく。しかし、この波形では、突入電流によるピーク11の後に、正常品の波形には存在しない沿面放電による放電現象が観察される。多くの場合、この放電(漏電)は一時的であり、電流は、再び良品と同様の値へと収束する。こうして、内部構造の欠陥を示唆する異常波形は、突入電流によるピーク11よりも小さいピーク12として波形に残ることが多い。この異常電流によるピーク12を捕捉すれば、既に内部短絡した二次電池前駆体だけでなく、内部短絡する可能性のある二次電池前駆体を検出できる。図4に示すように、将来的に内部短絡する可能性のある二次電池前駆体(潜在的な不良品)は、一定時間経過後(たとえば図4のT2以降)では良品の二次電池前駆体と同じ挙動を示す場合がある。このような場合、一定時間経過後の抵抗値を測定する従来の方法では、潜在的な不良品を検出することができない。これに対し、本発明の方法では、所定の時間内の沿面放電を観察することによって潜在的な不良品を検出できる。
検査の精度を確保するためには、参照波形は、少なくとも100個の良品から得た充電電流波形に基づいて設定することが好ましい。充電電流波形の平均波形を参照波形として採用してもよい。また、上限値を定めるための参照波形を最大波形に基づいて定め、下限値を定めるための参照波形を最小波形に基づいて定めてもよい。そして、参照波形上の電流値から、所定の関係式に基づいて参照電流値(許容範囲の上限値)が算出される。例えば、参照波形上の電流値よりも所定割合あるいは所定量だけ高い値(例えば、正常な波形の平均値よりも、その最大値と平均値との差分の2倍〜10倍の値だけ高い値)を許容範囲の上限値としてもよい。
図5に、参照波形と参照電流値13との関係の一例を示す。図5に示した例では、参照波形の下方にも、参照波形に基づいて、参照値14が設定されている。この参照値14を下回る電流値が検出されると、検査自体が不良であった可能性を考慮する必要がある。異常に低い電流値は、例えば、検査装置の端子と電極体との電気的接触不良である場合に生じる。
このように、本発明の好ましい一形態では、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて当該電流よりも高い参照電流値(上限値)と低い参照値(下限値)とを設定し、上限値よりも高い電流値が測定されたときには当該前駆体を不良品と判定し、下限値よりも低い電流値が設定されたときには当該前駆体について再検査対象品または不良品と判定する。電流値の下限を規定する参照値も、参照波形上の電流値よりも所定割合あるいは所定量だけ低い値(例えば、正常な波形の平均値よりも、その最小値と平均値との差分の2倍〜10倍の値だけ低い値)とすればよい。
対比の対象とする値は、必ずしも良品から得られた充電電流波形に基づいて設定する必要はない。図4に示したように、例えば、電圧の印加開始から電流値が一定になるまでの所定の時間帯(T2−T1)に、予め定めた所定値(I1)を超える電流値が測定された場合に、異常電流が検出されたと判定しても構わない。所定値(I1)に代えて、時間の関数として設定した値(IT)を参照値としてもよい。この検査方法は、充電電流波形を用いる方法と比較すると精度は低いが、良品の充電電流波形が予測できる場合には実施が容易である。
一定速度で電圧を昇圧していく場合にも、一定の電圧を印加する場合と同様に、典型的な3種類の電流波形が観察される。第1の波形は、図6に例示される、良品の波形である。図6に示すように、この波形には、電圧印加直後には電流の上昇に伴う、挙動が観察されるが、電圧の昇圧中は一定電流が観察され電圧印加終了まで継続される。
第2の波形は、図7に例示される、内部短絡品の波形である。図7に示すように、この場合には、電圧印加の開始から測定終了まで大電流が流れ続ける。
第3の波形は、図8に例示される、将来的に内部短絡する可能性がある潜在的なショート品の波形である。図8に示すように、この波形では、良品と同様に、電圧印加開始直後に電流の上昇が観察される。その後、一定電流が流れるが、一定電流が流れている間に、正常品の波形には存在しない沿面放電による放電現象(ピーク15)が観察される。多くの場合、この放電(漏電)は一時的であり、電流は、再び良品と同様の値へと収束する。この異常電流(ピーク15)を捕捉すれば、内部短絡した二次電池前駆体だけでなく、内部短絡する可能性のある二次電池前駆体も検出できる。
一定速度で電圧を昇圧していく検査においても、精度を確保するためには、参照波形は、少なくとも100個の良品から得た充電電流波形に基づいて設定することが好ましい。充電電流波形の平均波形を参照波形として採用してもよい。また、上限値を定めるための参照波形を最大波形に基づいて定め、下限値を定めるための参照波形を最小波形に基づいて定めてもよい。そして、参照波形の電流値から、所定の関係式に基づいて参照電流値(許容範囲の上限値)が算出される。例えば、参照波形上の電流値よりも所定割合あるいは所定量だけ高い値(例えば、正常な波形の平均値よりも、その最大値と平均値との差分の2倍〜10倍の値だけ高い値)を参照電流値としてもよい。
また、その際にはオシロスコープの分解能力も踏まえ、時間に対する電流の微分変化を測定してもよい。これによって、将来的に内部短絡する可能性がある潜在的なショート品について、図12に示すように、微分値の乱高下する箇所17が観察でき、さらに精度よく検査できる。
一定電流を印加する検査方法では、典型的な3種類の電圧波形が観察される。この3種類の電圧波形は、図9〜図11に例示される。図9は、良品の電極体で観測される電圧波形の一例を示す。図10は、内部短絡している電極体で観測される電圧波形の一例を示す。図11は、将来的に内部短絡する可能性のある電極体で観測される電圧波形の一例を示す。潜在的なショート品では、図11に示すような一時的な電圧降下16が観察される。このため、電圧波形をモニタする方法でも、電流波形をモニタする方法と同様の効果が得られる。
また、その際にはオシロスコープの分解能力も踏まえ、時間に対する電圧の微分変化を測定してもよい。これによって、将来的に内部短絡する可能性がある潜在的なショート品について、図13に示すように、微分値の乱高下する箇所が観察でき、さらに精度よく検査できる。
なお、ここでは一定速度で電圧を昇圧あるいは一定電流での充電のみを議論しているが、複雑なパターンの電圧または電流を印加してもよい。参照波形を定めることができ且つその許容範囲を設定できれば、上述した方法と同様に不良品の検出が可能である。
(実施形態2)
実施形態2では、二次電池を製造するための本発明の方法の一例について説明する。
本発明によって製造される二次電池は、たとえばニッケル水素電池やリチウムイオン二次電池などである。この中でも、セパレータが薄い(たとえば25μm以下)リチウムイオン二次電池が特に適している。
本発明の製造方法は、電解液に接触させる前の二次電池前駆体を本発明の検査方法で検査することに特徴がある。その他の製造工程は、公知の製造方法を適用できる。また、電池を構成する部材には、公知の部材を適用できる。以下、リチウムイオン二次電池を製造する一例について説明する。
まず、一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する。二次電池前駆体は、セパレータを挟んで正極と負極とを捲回することによって形成できる。また、二次電池前駆体は、セパレータを挟んで複数の正極と複数の負極とを交互に積層することによっても形成できる。正極、負極およびセパレータには、公知のものを適用できる。セパレータの厚さが25μm以下の場合、本発明の効果が特に大きい。
次に、二次電池前駆体を実施形態1の検査方法で検査し、不良品を検出する。この検査は、二次電池前駆体を電解液に接触させる前に行えばよい。
次に、検査で良品と判定された二次電池前駆体を、非水電解液とともに電池ケース内に配置する。そして、電池ケースを封口する。このようにしてリチウムイオン二次電池が製造される。なお、二次電池前駆体を電池ケースに収納したのちであって電解液を電池ケース内に注入する前に、二次電池前駆体の検査を行ってもよい。
上記方法で製造されるリチウムイオン二次電池の一例の断面図を図14に模式的に示す。図14を参照して、リチウムイオン二次電池30は、正極31、正極リード32、負極33、負極リード34、セパレータ35、上部絶縁板36、下部絶縁板37、電池ケース38、絶縁ガスケット39、蓋体40、および電池ケース38内に封入された非水電解液(図示せず)を備える。
正極31と負極33とは、セパレータ35を介して渦巻き状に捲回され、極板群(電池要素)を構成する。この極板群は電池ケース38に収納されている。正極31には正極リード32が接続されており、この正極リード32によって、正極端子を兼ねる蓋体40と正極31とが電気的に接続されている。負極33には負極リード34が接続されている。この負極リード34によって、負極端子を兼ねる電池ケース38と負極33とが電気的に接続されている。電池ケース38は、絶縁ガスケット39および蓋体40で封口されている。正極31および負極33は、ともにリチウムを可逆的に吸蔵・放出する極板である。
リチウムイオン二次電池30の構成部材には、従来から用いられ、または提案された部材を適用できる。たとえば、正極活物質には、リチウムを含む複合酸化物(たとえばLiCoO2)を用いることができる。負極活物質には、たとえば、リチウムを吸蔵・放出する炭素質材料や合金材料を用いることができる。非水電解液には、非水系溶媒(たとえばエチレンカーボネートやエチルメチルカーボネート)にリチウム塩(たとえばLiPF6)を溶解させて得られる電解液を用いることができる。
実施形態2の製造方法によれば、信頼性が高い二次電池を生産性よく製造できる。なお、実施形態2で説明した電池は本発明の方法で製造される二次電池の一例であり、本発明はこれに限定されない。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
まず、二次電池の電極体(二次電池前駆体)を作製した。正極板51は、コバルト酸リチウム(主成分)およびアセチレンブラックを含むペーストをアルミニウム箔の両面に塗布することによって作製した。このとき、アルミニウム箔の一部にはペーストを塗布しないで集電用のリードを溶接した。負極板52は、黒鉛を主成分とするペーストを銅箔の両面に塗布することによって作製した。このとき、銅箔の一部にはペーストを塗布しないで集電用のリードを溶接した。
これら正極板51および負極板52を、セパレータ53を挟んで積層し、さらに捲回して電極体を得た。セパレータ53には、ポリエチレン製の多孔質膜(厚み20μm)を用いた。この電極体の構造を、図13に模式的に示す。図13の構造は実際の構造とは異なるが、正極板51と負極板52とは、セパレータ53を挟んで対向している。
このようにして、良品の電極体を作製した。さらに、この実施例では、故意に3種類の不良品の電極体を作製した。1つの電極体は、長さ5mmだけ切開したセパレータを用いて作製した電極体である。他の電極体は、正極板51とセパレータ53との間に、粒径45μm以上75μm未満のステンレス(SUS)研磨粉を5粒混入して作製した。その他の電極体は、負極板52とセパレータ53との間に、粒径45μm以上75μm未満のステンレス研磨粉を5粒混入して作製した。
これら4種類の電極体をそれぞれ100個作製した。そして、これらについて、図1と同様の回路を備える検査装置を用いて充電電流波形を測定した。抵抗3としては100kΩの抵抗を用い、オシロスコープ5としてはIWATSU製TS−4262を用いた。電源から出力する直流電圧は、250V、500V、750V、1000V、1250Vまたは1500Vとした。電圧印加時間、すなわち、不良を判定するために充電電流波形をモニタする時間は0.5秒間とし、測定間隔は50μsとした。なお、この電極体では、上記いずれの電圧であっても、正常な良品であれば、遅くとも0.5秒後には充電が完了し、測定される電流がほぼ一定となる。
一方で、別途作製した良品の電極体500個について充電電流波形を測定し、その平均波形を求め、最大波形および最小波形をそれぞれ選択した。そして、平均波形と最大波形との差の20%だけ最大波形よりも大きい波形を、上限値を規定する参照波形とした。同様に、平均波形と最小波形との差の20%だけ最小波形よりも小さい波形を、下限値を規定する参照波形とした。上限値と下限値との間を、測定した充電電流波形についての許容範囲、すなわち良品の範囲とした。
なお、参照波形は、各電圧値について個別に設定した。ただし、印加電圧を1500Vとすると、良品(正常品)についてもアーク放電による異常波形が観察されたため、参照波形を設定することができなかった。0.5秒間の測定の間に、1回でも許容範囲外の電流値が測定された電極体を不良品と判定し、異常電流値が測定されなかった電極体を良品と判定した。なお、検査は、露点よりも30℃低い温度で行った。検査結果を表1に示す。
Figure 0004313625
本実施例では、下限値を下回る電流値が検出された電極体はなかった。印加電圧が1500Vのときは、正常品を含め全ての電極体が異常波形を示し、すべての電極体が不良品と判定された。
1250V以下の電圧を印加した場合、正常品には異常波形は見られなかった。3種類の不良品の電極体については、印加電圧が高いほど、不良品を検出できる比率が上昇した。5mm切開したセパレータを用いた電極体では、すべての電圧において全数が不良品として判定された。負極板とセパレータとの間に研磨粉を混入した電極体では、不良品と判定される比率が相対的に低かった。しかし、この場合でも、設定電圧を最適化することによって、すべてを不良品として判定できた。研磨粉を混入した電極体を検査する場合の最適な印加電圧は、切開したセパレータを用いた電極体を検査する場合の最適な印加電圧よりも高かった。これは、研磨粉を混入したセパレータではダメージが切開よりも少なく、セパレータ内で生じる沿面放電の距離が、切開の場合よりも長いためであると考えられる。
本発明は、二次電池の前駆体(極板群)の検査方法およびその検査装置、ならびに二次電池の製造方法に適用できる。
本発明の検査装置の一例の回路図である。 良品である二次電池前駆体に定電圧を印加したときの充電電流波形の一例を示す図である。 内部短絡している二次電池前駆体に定電圧を印加したときの充電電流波形の一例を示す図である。 内部短絡する可能性がある二次電池前駆体の定電圧時における充電電流波形の例を示す図である。 二次電池前駆体の充電電流波形と参照電流値との関係の一例を示す図である。 良品である二次電池前駆体に、一定速度で昇圧する電圧を印加したときの充電電流波形の一例を示す図である。 内部短絡している二次電池前駆体に、一定速度で昇圧する電圧を印加したときの充電電流波形の一例を示す図である。 内部短絡する可能性がある二次電池前駆体に、一定速度で昇圧する電圧を印加したときの充電電流波形の一例を示す図である。 良品である二次電池前駆体に定電流を印加したときの電圧波形の一例を示す図である。 内部短絡している二次電池前駆体に定電流を印加したときの電圧波形の一例を示す図である。 内部短絡する可能性がある二次電池前駆体に定電流を印加したときの電圧波形の一例を示す図である。 内部短絡する可能性がある二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流の微分値の一例を示す図である。 内部短絡する可能性がある二次電池前駆体に定電流を印加したときの電圧の微分値の一例を示す図である。 本発明の製造方法で製造される二次電池の一例を模式的に示す断面図である。 実施例で作製した電極体を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 二次電池前駆体
2 導線
3 抵抗(保護抵抗)
4 電源
5 オシロスコープ
6 スイッチ
10 端子
11、12 ピーク
13 参照電流値
14 参照値
20 リチウムイオン二次電池
31 正極
33 負極
35 セパレータ
38 電池ケース
51 正極板
52 負極板
53 セパレータ

Claims (18)

  1. 一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する工程と、前記二次電池前駆体を検査する工程とを含む二次電池の製造方法であって、
    前記二次電池前駆体を検査する工程では、
    前記一対の電極の間に電解液を注液する前に、前記一対の電極の間に一定の検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定し、
    正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの突入電流による電流のピーク発生後から、前記一対の電極に対し電荷がチャージされて電流が一定となるまでに相当する時間に、予め設定した参照電流値を超える電流値が検出された場合に、当該前駆体を不良品と判定する二次電池の製造方法。
  2. 前記参照電流値を、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定する請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記参照電流値を時間に応じて複数設定する請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  4. 一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する工程と、前記二次電池前駆体を検査する工程とを含む二次電池の製造方法であって、
    前記二次電池前駆体を検査する工程では、
    前記一対の電極の間に電解液を注液する前に、前記一対の電極の間に一定の検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を測定し、
    予め参照電流値を1ms以下の間隔で設定して、前記測定される電流値を前記参照電流値と比較し、
    正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの印加開始から電流が一定となるまでに相当する時間に、前記参照電流値を超える電流値が検出された場合に、当該前駆体を不良品と判定する二次電池の製造方法。
  5. 一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する工程と、前記二次電池前駆体を検査する工程とを含む二次電池の製造方法であって、
    前記二次電池前駆体を検査する工程では、
    前記一対の電極の間に電解液を注入する前に、前記一対の電極の間に検査用電圧を印加しながら前記検査用電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定し、
    前記電流が、正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流波形に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する二次電池の製造方法。
  6. 前記検査用電圧は定電圧である請求項5に記載の二次電池の製造方法。
  7. 前記検査用電圧は一定速度で昇圧する請求項5に記載の二次電池の製造方法。
  8. 一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を製造する工程と、前記二次電池前駆体を検査する工程とを含む二次電池の製造方法であって、
    前記二次電池前駆体を検査する工程では、
    前記一対の電極の間に電解液を注入する前に、前記一対の電極の間に検査用電流を印加しながら前記検査用電流の印加に伴う電圧を1ms以下の間隔で測定し、
    前記電圧が、正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの前記電圧波形に基づいて算出される所定の許容範囲を超える値となった場合に、当該前駆体を不良品と判定する二次電池の製造方法。
  9. 前記検査用電流が一定電流である請求項8に記載の二次電池の製造方法。
  10. 前記検査用電圧を、セパレータの厚み1μmあたり20V以上75V未満とする請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  11. 前記検査用電圧を、セパレータの厚み1μmあたり20V以上35V未満とする請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  12. 前記検査用電圧を420V以上1575V未満とする請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  13. 前記セパレータの厚みが25μm以下である請求項1〜のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  14. 前記二次電池前駆体がリチウム二次電池の前駆体である請求項1〜のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  15. 一対の電極と前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を検査する検査装置であって、
    前記一対の電極の間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧の印加に伴って流れる電流を1ms以下の間隔で測定する電流測定手段と、
    正常な二次電池前駆体に電圧を印加したときの電流に基づいて設定した参照電流値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記参照電流値と、前記電流測定手段で測定された前記電流値とを用いて所定の演算を行って前記二次電池前駆体の不良判定を行う演算手段とを含む二次電池前駆体の検査装置。
  16. 前記電流測定手段が、オシロスコープである請求項15に記載の二次電池前駆体の検査装置。
  17. 一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されたセパレータとを含む二次電池前駆体を検査する検査装置であって、
    前記一対の電極の間に電流を印加する電流印加手段と、
    前記電流の印加に伴って生じる電圧を1ms以下の間隔で測定する電圧測定手段と、
    正常な二次電池前駆体に電流を印加したときの電圧に基づいて設定した参照電圧値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記参照電圧値と、前記電圧測定手段で測定された前記電圧値とを用いて所定の演算を行って前記二次電池前駆体の不良判定を行う演算手段とを含む二次電池前駆体の検査装置。
  18. 前記電圧測定手段が、オシロスコープである請求項17に記載の二次電池前駆体の検査装置。
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