JP7453203B2 - 蓄電デバイスの評価方法、および蓄電デバイスの製造方法 - Google Patents

蓄電デバイスの評価方法、および蓄電デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、蓄電デバイスの評価方法、および蓄電デバイスの製造方法に関する。
特開2019-102169号公報(特許文献1)は、蓄電デバイスの評価方法を開示する。
特開2019-102169号公報
蓄電デバイス(例えば「電池」等)の製造過程において、蓄電デバイス内に異物が混入することが想定される。異物は、例えば金属片等であり得る。異物は導電性を有し得る。
導電性の異物は一層短絡を引き起こすと考えられる。「一層短絡」とは、一層の正極層と一層の負極層との間の内部短絡を示す。疑似的に一層短絡を引き起こし、その際の蓄電デバイスの状態を評価する方法が求められている。以下、正極層および負極層が「電極層」と総称され得る。
従来、蓄電デバイスに釘を刺し込むことにより、疑似的に一層短絡を発生させる方法が提案されている。短絡の発生は、電位の変化により検出され得る。しかしながら、一般に電極層は非常に薄い。電位の変化の検出後、釘が停止されても、一層短絡に留まらない可能性がある。そのため、試験後に蓄電デバイスを解体し、実際に短絡に関与した電極層の層数(以下「短絡層数」とも記される。)の確認が求められる場合がある。蓄電デバイスの解体は手間がかかる。釘の引き抜き時、あるいは蓄電デバイスの解体時等に、短絡部位(穴)が変形することにより、正確な評価ができない可能性もある。
本開示の目的は、短絡層数を簡便に評価する方法を提供することである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本明細書の作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは本開示の技術的範囲を限定しない。
1.蓄電デバイスの評価方法においては、積層部を含む蓄電デバイスが評価される。
積層部においては、セパレータ層と電極層とが交互に積層されている。
蓄電デバイスの評価方法は、下記(a)~(c)を含む。
(a)電極層の厚さ方向に沿って、積層部に導電性の探針を刺し込むことにより、短絡を発生させる。
(b)短絡の発生後、探針の侵入深さを測定する。
(c)侵入深さにより、短絡に関与した電極層の層数を評価する。
探針の軸方向に沿って、付着部の長さが測定されることにより、侵入深さが特定される。付着部は、探針の表面のうち、積層部の構成材料が付着している部分を示す。
探針は導電性を有する。探針を介して短絡が発生すると、探針に電流が流れる。これによりジュール熱が発生する。ジュール熱により、積層部の構成材料の一部が融解し得る。例えば、セパレータ層に含まれる樹脂材料が融解し得る。融解した材料は探針の表面に付着し得る。材料が付着した部分(付着部)の長さは、短絡発生時の積層部における探針の侵入深さに対応すると考えられる。セパレータ層および電極層の厚さと、侵入深さとから、短絡層数が求まる。すなわち、蓄電デバイスが解体されずに、短絡層数が確認され得る。
2.上記(c)は、セパレータ層および電極層の厚さと、侵入深さとを比較することにより、短絡に関与した電極層が二層であると判定することを含んでいてもよい。
短絡に関与した電極層が二層であることは、一層の正極層と一層の負極層とが短絡したことを示す。すなわち「一層短絡」の成立を示す。
例えば、積層部の最外層において、セパレータ層、電極層(負極層)、セパレータ層および電極層(正極層)の順に、探針が各層を通過し得る場合、2層のセパレータ層、負極層および正極層の合計厚さに比して、侵入深さが小さい時、一層短絡であると判定され得る。
3.上記(b)は、探針の元素マッピング画像において、付着部の長さを測定することを含んでいてもよい。
付着材料の組成(構成元素)が、探針の組成と異なる場合、探針の元素マッピング画像において、付着部の長さが高精度で測定され得る。
4.積層部の構成材料は、例えばセパレータ層に含まれる樹脂材料であってもよい。
例えば、セパレータ層が多孔質樹脂フィルムである場合、短絡のジュール熱によって、樹脂材料が融解し得る。融解した樹脂材料が探針に付着し得る。
5.蓄電デバイスの製造方法は、下記(A)および(B)を含む。
(A)複数個の蓄電デバイスを製造する。
(B)蓄電デバイスの評価方法によって、複数個の蓄電デバイスのうち1個以上の蓄電デバイスを評価する。
蓄電デバイスの評価方法は、例えば製造時の抜き取り検査等に利用されてもよい。蓄電デバイスの評価方法は、例えば開発段階の仕様検討等に利用されてもよい。
図1は、本実施形態における蓄電デバイスの一例を示す概略図である。 図2は、電極体の一例を示す概略図である。 図3は、積層部の一例を示す概略図である。 図4は、本実施形態における蓄電デバイスの評価方法の概略フローチャートである。 図5は、短絡方法を示す概略図である。 図6は、電位差の推移の一例を示す概略図である。 図7は、探針の先端のSEM画像および元素マッピング画像である。 図8は、短絡部位の確認結果の一例である。 図9は、本実施形態における蓄電デバイスの製造方法の概略フローチャートである。
<用語の定義等>
以下、本開示の実施形態(「本実施形態」と略記され得る。)が説明される。ただし、本実施形態は、本開示の技術的範囲を限定しない。
本明細書において、「備える」、「含む」、「有する」、および、これらの変形(例えば「から構成される」等)の記載は、オープンエンド形式である。オープンエンド形式は必須要素に加えて、追加要素をさらに含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。「からなる」との記載はクローズド形式である。ただしクローズド形式であっても、通常において付随する不純物であったり、本開示技術に無関係であったりする付加的な要素は排除されない。「実質的に…からなる」との記載はセミクローズド形式である。セミクローズド形式においては、本開示技術の基本的かつ新規な特性に実質的に影響しない要素の付加が許容される。
本明細書において、「してもよい」、「し得る」等の表現は、義務的な意味「しなければならないという意味」ではなく、許容的な意味「する可能性を有するという意味」で使用されている。
本明細書において、各種方法に含まれる複数のステップ、動作および操作等は、特に断りのない限り、その実行順序が記載順序に限定されない。例えば、複数のステップが同時進行してもよい。例えば複数のステップが相前後してもよい。
本明細書における幾何学的な用語(例えば「平行」、「垂直」、「直交」等)は、厳密な意味に解されるべきではない。例えば「平行」は、厳密な意味での「平行」から多少ずれていてもよい。本明細書における幾何学的な用語は、例えば、設計上、作業上、製造上等の公差、誤差等を含み得る。各図中の寸法関係は、実際の寸法関係と一致しない場合がある。本開示技術の理解を助けるために、各図中の寸法関係(長さ、幅、厚さ等)が変更されている場合がある。さらに一部の構成が省略されている場合もある。
本明細書において、例えば「m~n%」等の数値範囲は、特に断りのない限り、上限値および下限値を含む。すなわち「m~n%」は、「m%以上n%以下」の数値範囲を示す。また「m%以上n%以下」は「m%超n%未満」を含む。さらに数値範囲内から任意に選択された数値が、新たな上限値または下限値とされてもよい。例えば、数値範囲内の数値と、本明細書中の別の部分、表中、図中等に記載された数値とが任意に組み合わされることにより、新たな数値範囲が設定されてもよい。
本明細書において、全ての数値は用語「約」によって修飾されている。用語「約」は、例えば±5%、±3%、±1%等を意味し得る。全ての数値は、本開示技術の利用形態によって変化し得る近似値であり得る。全ての数値は有効数字で表示され得る。測定値は、複数回の測定における平均値であり得る。測定回数は、3回以上であってもよいし、5回以上であってもよいし、10回以上であってもよい。一般に測定回数が多い程、平均値の信頼性が向上することが期待される。測定値は有効数字の桁数に基づいて、四捨五入により端数処理され得る。測定値は、例えば測定装置の検出限界等に伴う誤差等を含み得る。
本明細書において「蓄電デバイス」は、電力を貯蔵し得るデバイスを示す。蓄電デバイスは、任意の二次電池、一次電池、キャパシタ等を含み得る。蓄電デバイスは、例えば、リチウムイオン電池であってもよい。リチウムイオン電池は、例えば液系電池であってもよいし、全固体電池であってもよい。
本明細書において「電極層」は、正極層および負極層の総称として使用される。すなわち電極層は、正極層および負極層の少なくとも一方を示し得る。
本明細書において「SOC(State Of Charge)」は、満充電容量に対する、その時点の充電容量の百分率を示す。
<蓄電デバイス>
図1は、本実施形態における蓄電デバイスの一例を示す概略図である。以下「本実施形態における蓄電デバイス」が「本デバイス」と略記され得る。本デバイス100は、リチウムイオン電池である。本デバイス100はケース90を含む。ケース90は角形であってもよいし、円筒形であってもよいし、扁平形であってもよい。ケース90は、例えば、金属製の容器であってもよいし、アルミラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。ケース90には、正極端子91および負極端子92が設けられている。ケース90は、電極体50を収納している。
図2は、電極体の一例を示す概略図である。電極体50は巻回型である。電極体50は積層型であってもよい。電極体50は積層体40を含む。積層体40は、正極板10と、セパレータ30(1枚目)と、負極板20と、セパレータ30(2枚目)とがこの順に積層されることにより形成されている。積層体40が渦巻き状に巻回されることにより、電極体50が形成されている。電極体50は積層部5を含む。すなわち本デバイス100は積層部5を含む。
図3は、積層部の一例を示す概略図である。積層部5においては、セパレータ層3を挟んで、正極層1と負極層2とが交互に積層されている。別言すると、セパレータ層3と電極層(正極層1または負極層2)とが交互に積層されている。
巻回型の電極体50においては、1枚の正極板10が巻回軸の周りを周回することにより、複数の正極層1が形成される(図2参照)。すなわち、各正極層1は、1枚の正極板10の一部である。同様に、1枚の負極板20が巻回軸の周りを周回することにより、複数の負極層2が形成される。各負極層2は、1枚の負極板20の一部である。2枚のセパレータ30が巻回軸の周りを周回することにより、複数(2層超)のセパレータ層3が形成される。
積層型の電極体においては、個々の正極板がそれぞれ正極層となる。同様に、個々の負極板がそれぞれ負極層となる。同様に、個々のセパレータがそれぞれセパレータ層となる。
本デバイス100が液系電池の場合、セパレータ層3は、例えば、多孔質樹脂フィルム等を含んでいてもよい。セパレータ層3は、例えば、ポリオレフィン系樹脂等を含んでいてもよい。本デバイス100が全固体電池である場合、セパレータ層3は、例えば、硫化物固体電解質等を含んでいてもよい。
<蓄電デバイスの評価方法>
図4は、本実施形態における蓄電デバイスの評価方法の概略フローチャートである。以下「本実施形態における蓄電デバイスの評価方法」が「本評価方法」と略記され得る。本評価方法は、「(a)探針による短絡」、「(b)侵入深さの測定」および「(c)短絡層数の評価」を含む。
《(a)探針による短絡》
本評価方法は、電極層の厚さ方向に沿って、積層部5に導電性の探針9を刺し込むことにより、短絡を発生させることを含む。探針9は、例えば、電極層の厚さ方向と平行に刺し込まれてもよい。
図5は、短絡方法を示す概略図である。探針9が準備される。探針9は導電性である。探針9は例えば金属製であってもよい。探針9は、例えば鉄(Fe)製、ステンレス鋼(SUS)製等であってもよい。探針9は、鋭利な先端を有していてもよい。探針9は、例えば釘状であってもよい。探針9の先端角θは、例えば10~90°であってもよいし、30~45°であってもよい。探針9の胴径は、例えば0.1~10mmであってもよいし、1~3mmであってもよい。
本デバイス100が準備される。本デバイス100のSOCが調製される。SOCは、例えば50~100%に調整されてもよいし、80~100%に調整されてもよい。周囲温度が設定される。周囲温度は、例えば10~80℃であってもよいし、20~60℃であってもよい。例えば、恒温槽内で、探針9の刺し込みが実施されることにより、周囲温度が制御され得る。
例えば、2枚の拘束板110の間に本デバイス100が挟まれる。拘束板110は、例えば金属製であってもよい。拘束板110と本デバイス100との間に、中間板120が挿入されてもよい。中間板120は、例えば樹脂製であってもよい。中間板120は、例えばベークライト製であってもよい。拘束板110により、本デバイス100が押圧される。例えば、1~10kNの加圧力で本デバイス100が押圧されてもよい。本デバイス100が拘束されることにより、積層部5が拘束され得る。これにより、探針9の刺し込み時に、電極間距離の変化が小さくなることが期待される。電極間距離の変化が小さいことにより、例えば電位差の推移(図6参照)が安定することが期待される。
正極端子91または負極端子92の一方が基準として選択される。例えば、正極端子91が選択されてもよい。選択された電極端子が、電圧測定装置130に接続される。探針9が電圧測定装置130に接続される。すなわち正極端子91と探針9との間の電位差が測定される。
例えば、サーボモータ等により、探針9が駆動される。探針9の移動速度は、例えば0.001~1mm/sであってもよいし、0.01~0.1mm/sであってもよい。拘束板110および中間板120の中央には、探針9を通すための穴6があいている。穴6を通して、探針9が本デバイス100に突き刺される。探針9がケース90を突き破って、本デバイス100の内部に侵入する。なお、例えば、ケース90が硬質であるために、探針9がケース90を貫通し難い場合、予めケース90に探針9を通すための穴があけられてもよい。
図6は、電位差の推移の一例を示す概略図である。グラフの縦軸は、正極端子91と探針9との間の電位差を示す。グラフの横軸は時間を示す。第1時点t1において、探針9がケース90に接触する。第1時点t1における第1電位差ΔV1は、正極板10とケース90との間の電位差に相当する。探針9は、ケース90を貫通し、積層部5に侵入する。第2時点t2において、探針9が最外層のセパレータ層3を貫通することにより、負極層2と接触する。第2時点t2における第2電位差ΔV2は、正極板10と負極板20との電位差(端子間電圧)に相当する。第3時点t3において、探針9が2層目のセパレータ層3を貫通することにより、正極層1と接触する。これにより、一層短絡が発生する。一層短絡の発生により、電位差にスパイク状の変位が現れる。第3時点t3において、探針9が停止され得る。
この時、例えば、探針9の停止タイミングが遅れると、探針9が正極層1を貫通することにより、次の負極層2と接触する可能性がある。すなわち一層短絡を超える可能性がある。また、電位差の推移が安定せず、一層短絡の発生(スパイク状の変位)が誤検出される可能性もある。そのため、実際の短絡層数の確認が求められる場合がある。
探針9の停止後(短絡の発生後)、所定時間にわたって、本デバイス100の状態が確認されてもよい。確認時間は、例えば1分~3時間であってもよいし、30分から1時間であってもよい。
例えば本デバイス100の外観、表面温度、および端子間電圧からなる群より選択される少なくとも1つが確認されてもよい。外観は目視により確認され得る。外観は例えば映像および画像等に記録されてもよい。外観には例えば変形、変色、割れ、漏液、発煙等が生じる可能性がある。温度は温度測定装置により測定され得る。例えばサーモグラフィにより熱分布が測定されてもよい。端子間電圧は電圧計により測定され得る。
なお、図6の電位差の推移は一例である。例えば、負極端子92と探針9との間の電位差が測定される場合、電位差の推移は図6と異なる。また、ケース90が持つ電位によっても、電位差の推移は変化し得る。
《(b)侵入深さの測定》
本評価方法は、短絡の発生後、探針9の侵入深さを測定することを含む。侵入深さは、付着部の長さが測定されることにより特定され得る。付着部は、探針9の表面のうち、積層部5の構成材料が付着している部分を示す。付着部は、例えば正極層1、負極層2およびセパレータ層3からなる群より選択される少なくとも1種の構成材料が付着した部分であり得る。
例えば、光学顕微鏡、SEM(Scanning Electron Microscope)等により、探針9の先端が観察されることにより、探針9の画像が取得される。探針9の画像において、付着部の長さが測定され得る。
図7は、探針の先端のSEM画像および元素マッピング画像である。図7の例では、探針9がFe製であり、付着元素が炭素(C)である。炭素はセパレータ層3に含まれる樹脂材料を示すと考えられる。付着元素はいわばマーカーである。付着元素(C)の元素マッピング画像において、付着部の長さLが明確に把握され得る。よって、付着部の長さLが高精度で測定され得ると考えられる。
元素マッピング画像は、例えば、EDX(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)、EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)等により取得され得る。図7の元素マッピング画像は、EDXにより取得されたものである。
積層部5の構成材料である限り、炭素以外の元素がマーカーとされてもよい。例えば、活物質に含まれる金属元素がマーカーとされてもよい。例えば、全固体電池においては、固体電解質に含まれる非金属元素(例えば硫黄等)がマーカーとされてもよい。
《(c)短絡層数の評価》
本評価方法は、侵入深さにより、短絡に関与した電極層の層数を評価することを含んでいてもよい。例えば、セパレータ層3および電極層の厚さと、侵入深さとが比較されることにより、短絡に関与した電極層が二層であることが判定されてもよい。すなわち一層短絡の成立が確認されてもよい。一層短絡が不成立である場合、「(a)探針による短絡」~「(c)短絡層数の評価」が再試行されてもよい。
図8は、短絡部位の確認結果の一例である。正極層1は第1厚さT1を有する。負極層2は第2厚さT2を有する。セパレータ層3は第3厚さT3を有する。付着部の長さLが、合計厚さ(=2×T3+T1+T2)に比して小さい場合、一層短絡が成立していると考えられる。例えば、図8の積層部5においては、下記式(1)が成立する時、一層短絡が成立していると判定され得る。
(2×T3+T2)≦L<(2×T3+T1+T2) …(1)
なお、長さLの比較対象となる合計厚さ(厚さの組み合わせ)は、積層部5の構造に応じて、適宜変更され得る。
図8には、負極層2(最外層から2層目)、セパレータ層3(最外層から3層目)、および正極層1(最外層から4層目)の顕微鏡画像(上面図)が示されている。負極層2には貫通孔7が形成されている。セパレータ層3にも貫通孔7が形成されている。正極層1には貫通孔がみられない。よって、探針9は正極層1まで侵入したが、正極層1を貫通していないと考えられる。付着部の長さLは、実際の侵入深さと良く一致していると考えられる。
<蓄電デバイスの製造方法>
図9は、本実施形態における蓄電デバイスの製造方法の概略フローチャートである。以下「本実施形態における蓄電デバイスの製造方法」が「本製造方法」と略記され得る。本製造方法は、「(A)蓄電デバイスの製造」および「(B)蓄電デバイスの評価」を含む。
《(A)蓄電デバイスの製造》
本製造方法は、複数個の本デバイス100を製造することを含む。本デバイス100は、任意の方法により製造され得る。同一仕様の本デバイス100が複数個製造されてもよい。仕様が互いに異なる本デバイス100がそれぞれ複数個製造されてもよい。
《(B)蓄電デバイスの評価》
本製造方法は、本評価方法によって、複数個の本デバイス100のうち1個以上の本デバイス100を評価することを含む。
本評価方法は例えば製造時の抜き取り検査等に利用されてもよい。例えば、特定の製造ロットから、1個以上の本デバイス100が抜き取られてもよい。1個以上の本デバイス100の評価結果に基づき、当該製造ロットの良否が判定されてもよい。
本評価方法は例えば開発時の仕様検討等に利用されてもよい。例えば、特定の仕様の本デバイス100が複数個製造されてもよい。1個以上の本デバイス100の評価結果に基づき、当該仕様の採否が決定されてもよい。
本実施形態は全ての点で例示である。本実施形態は制限的ではない。本開示の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内における全ての変更を包含する。例えば、本実施形態から、任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも当初から予定されている。
1 正極層、2 負極層、3 セパレータ層、5 積層部、6 穴、7 貫通孔、9 探針、10 正極板、20 負極板、30 セパレータ、40 積層体、50 電極体、90 ケース、91 正極端子、92 負極端子、100 蓄電デバイス、110 拘束板、120 中間板、130 電圧測定装置、L 長さ、T1 第1厚さ、T2 第2厚さ、T3 第3厚さ、t1 第1時点、t2 第2時点、t3 第3時点。

Claims (5)

  1. 蓄電デバイスの評価方法であって、
    蓄電デバイスは積層部を含み、
    前記積層部においては、セパレータ層と電極層とが交互に積層されており、
    前記蓄電デバイスの評価方法は、
    (a)前記電極層の厚さ方向に沿って、前記積層部に導電性の探針を刺し込むことにより、短絡を発生させること、
    (b)前記短絡の発生後、前記探針の侵入深さを測定すること、および、
    (c)前記侵入深さにより、前記短絡に関与した前記電極層の層数を評価すること
    を含み、
    前記探針の軸方向に沿って、付着部の長さが測定されることにより、前記侵入深さが特定され、
    前記付着部は、前記探針の表面のうち、前記積層部の構成材料が付着している部分を示す、
    蓄電デバイスの評価方法。
  2. 前記(c)は、
    前記セパレータ層および前記電極層の厚さと、前記侵入深さとを比較することにより、前記短絡に関与した前記電極層が二層であると判定すること
    を含む、
    請求項1に記載の蓄電デバイスの評価方法。
  3. 前記(b)は、
    前記探針の元素マッピング画像において、前記付着部の長さを測定すること
    を含む、
    請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイスの評価方法。
  4. 前記積層部の前記構成材料は、前記セパレータ層に含まれる樹脂材料である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの評価方法。
  5. (A)複数個の蓄電デバイスを製造すること、および
    (B)請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの評価方法によって、複数個の前記蓄電デバイスのうち1個以上の前記蓄電デバイスを評価すること、
    を含む、
    蓄電デバイスの製造方法。
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