JP5900157B2 - 電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の製造方法に関する。
特許文献1には、次のようなリチウム電池の製造方法が開示されている。具体的には、アルミニウム合金からなる正極リードと、同じアルミニウム合金からなる正極封口板とを溶接するに先立って、正極封口板の表面(溶接面)をコロナ放電処理する。その後、正極リードと正極封口板とをレーザー溶接する。このように、同種金属からなる正極リードと正極封口板とを溶接するのに先立って、正極封口板の表面(溶接面)をコロナ放電処理しておくことで、両部材の溶接強度を高めることができることが記載されている。
特開平10−249561号公報
ところで、電池の電極板としては、例えば、金属箔などからなる帯状の電極基材の表面に、活物質を含む電極合材層を塗工し、これを厚み方向にプレスして形成するものが知られている。電極合材層は、例えば、電極基材の表面全体に塗工するのではなく、電極基材の長手方向の全体にわたって幅方向(長手方向に直交する方向)一方端部を除く領域に、帯状に塗工される。なお、電極基材のうち、電極合材層が塗工されていない部位を、合材層未塗工部という。一方、電極合材層が塗工されている部位を、合材層塗工部という。
さらに、上述の電極板(正極板と負極板)は、例えば、セパレータと共に捲回されて、捲回型の電極体を形成する。そして、この電極体の合材層未塗工部に、集電端子を抵抗溶接することが知られている。
ところが、電極板を形成する際、電極合材層を厚み方向にプレスすると、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に多数の皺が生じることがあった。その理由は、電極合材層をプレス成形したとき、電極合材層が塗工されている合材層塗工部には押圧力が加わるが、合材層未塗工部には押圧力が加わらないためである。押圧力によって合材層塗工部は伸びる(伸びようとする)が、押圧力が加わらない合材層未塗工部は伸びない(伸びようとしない)ので、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に多数の皺が生じてしまうことがあった。このため、電極板(ひいては電池)の特性や耐久性が低下する虞があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、電極基材の合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に皺がない電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電極基材の表面の一部に、活物質を含む電極合材を塗工し、乾燥させて、電極合材層を形成する電極合材層形成工程と、上記電極合材層を、その厚み方向にプレスするプレス工程と、を備える電池の製造方法において、上記プレス工程に先立って、上記電極基材の表面のうち、上記電極合材層形成工程において上記電極合材層を塗工しない部位または塗工していない合材層未塗工部に対し、フレーム処理を行うフレーム処理工程を備える電池の製造方法である。
上述の製造方法では、プレス工程に先立って、電極基材の表面のうち、電極合材層形成工程において電極合材層を塗工しない(しない予定の)部位または塗工していない合材層未塗工部に対し、フレーム処理(火炎処理)を行う。
ここで、フレーム処理は、電極合材層形成工程の前後、いずれに行っても良い。
電極合材層形成工程の前にフレーム処理を行う場合は、電極基材の表面のうち、電極合材層形成工程において電極合材層を塗工しない(しない予定の)部位(電極合材層形成工程において、合材層未塗工部となる部位)に対し、フレーム処理を行うことになる。一方、電極合材層形成工程の後にフレーム処理を行う場合は、電極基材の表面のうち、電極合材層形成工程において電極合材層を塗工していない部位(すなわち合材層未塗工部)に対し、フレーム処理を行うことになる。
上述のように、プレス工程に先立って、合材層未塗工部(または合材層未塗工部となる予定の部位)にフレーム処理を行うことで、合材層未塗工部は、合材層塗工部(電極基材のうち電極合材層を塗工した部位)に比べて、伸びやすくなる。このため、プレス工程において、電極合材層をプレス成形したとき、合材層塗工部の伸びに追従するようにして、合材層未塗工部も伸びるようになる。これにより、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に皺が発生するのを防止できる。
さらに、上記の電池の製造方法であって、前記フレーム処理は、前記電極合材層形成工程の後に、前記合材層未塗工部の表面に対し行う電池の製造方法とすると良い。
さらに、上記いずれかの電池の製造方法であって、前記プレス工程の後、前記フレーム処理されている前記合材層未塗工部の表面に対し、集電端子を抵抗溶接する抵抗溶接工程、を備える電池の製造方法とすると良い。
上述の製造方法では、フレーム処理されている合材層未塗工部の表面に、集電端子を抵抗溶接する。フレーム処理されている合材層未塗工部の表面は、フレーム処理されていない合材層未塗工部の表面に比べて、酸化被膜が成長しているため、集電端子との間の接触抵抗を高めることができる。これにより、合材層未塗工部と集電端子とを、抵抗溶接により、強固に溶接することができる。
さらに、上記の製造方法であって、前記電極基材は帯状の金属箔であり、前記合材層未塗工部は、上記電極基材の幅方向端部に位置し、上記電極基材の長手方向に延びる部位であり、前記プレス工程の後、前記抵抗溶接工程に先立って、正極板と負極板とセパレータとを扁平形状に捲回して電極体を形成する電極体形成工程を有し、上記正極板及び上記負極板のうち少なくともいずれかは、前記電極合材層形成工程、前記フレーム処理、及び上記プレス工程を行って形成されてなり、上記抵抗溶接工程は、上記電極体のうち上記合材層未塗工部が捲回された捲回未塗工部と前記集電端子とを圧接した状態で、上記捲回未塗工部と上記集電端子とを抵抗溶接する電池の製造方法とすると良い。
上述の製造方法では、電極体のうち合材層未塗工部が捲回された捲回未塗工部に対し、集電端子を圧接した状態で、捲回未塗工部と集電端子とを抵抗溶接する。従来、このような抵抗溶接方法では、特に、合材層未塗工部と集電端子とを強固に溶接することが要求されていた。
これに対し、上述の製造方法では、前述のように、フレーム処理されている合材層未塗工部の表面に、集電端子を抵抗溶接する。すなわち、捲回未塗工部のうちフレーム処理されている合材層未塗工部の表面に対し、集電端子を圧接した状態で、捲回未塗工部と集電端子とを抵抗溶接する。詳細には、例えば、捲回未塗工部のうちフレーム処理されている合材層未塗工部の表面に集電端子を配置し、集電端子と捲回未塗工部とを抵抗溶接電極で挟んで加圧することで、集電端子と捲回未塗工部とを圧接した状態とする。この状態で、電極間に電流を流すことで、捲回未塗工部と集電端子とを抵抗溶接する。これにより、合材層未塗工部と集電端子とを強固に溶接することができる。
さらに、上記いずれかの電池の製造方法であって、前記電極基材は、電解銅箔である電池の製造方法とすると良い。
電極基材として、銅箔を用いることがある。例えば、リチウムイオン二次電池では、負極の電極基材として、銅箔を用いることが知られている。銅箔としては、電解銅箔と圧延銅箔とが知られている。
銅箔(電解銅箔または圧延銅箔)は、アルミニウム箔(リチウムイオン二次電池の正極の電極基材として用いられる)に比べて、集電端子と抵抗溶接し難い(溶接強度が低くなる)電極基材であるが、前述のように、合材層未塗工部にフレーム処理をしておくことで、集電端子と強固に抵抗溶接することができる。
ところで、上述の製造方法では、電極基材として電解銅箔を用いる。電解銅箔は、圧延銅箔に比べて、集電抵抗を小さくできるので好ましい。また、電解銅箔は、圧延銅箔に比べて、伸縮しやすいので、電池の充放電時に電極板(電極基材)に引っ張り応力(または圧縮応力)が作用しても、破断し難いので好ましい。
また、電極基材の表面の一部に活物質を含む電極合材層が形成され、上記電極合材層がプレス成形されてなる電極板、を備える電池において、上記電極基材の表面のうち上記電極合材層が塗工されていない合材層未塗工部の表面は、上記電極合材層がプレス成形される前に、フレーム処理されてなる電池が好ましい
上述の電池では、電極基材として、電極合材層をプレス成形する前に合材層未塗工部(電極基材のうち電極合材層が塗工されていない部位)の表面がフレーム処理された電極基材を用いている。前述のように、電極合材層をプレス成形する前に合材層未塗工部の表面をフレーム処理しておくことで、合材層未塗工部は、合材層塗工部(電極基材のうち電極合材層が塗工された部位)に比べて伸びやすくなる。このため、電極合材層をプレス成形したとき、合材層塗工部の伸びに追従するようにして、合材層未塗工部も伸びるようになる。これにより、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に皺が発生するのを防止できる。従って、上述の電池は、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に皺がない電池となる。
さらに、上記の電池であって、前記合材層未塗工部の表面は、前記電極基材の表面に前記電極合材層が形成された後に、フレーム処理されてなる電池とすると良い。
さらに、上記いずれかの電池であって、前記フレーム処理された前記合材層未塗工部の表面に抵抗溶接された集電端子、を備える電池とすると良い。
また、上述の電池では、フレーム処理された合材層未塗工部の表面に、集電端子が抵抗溶接されている。前述のように、フレーム処理されている合材層未塗工部の表面は、フレーム処理されていない合材層未塗工部の表面に比べて、酸化被膜が成長しているため、集電端子との間の接触抵抗を高めることができる。これにより、合材層未塗工部と集電端子とを、抵抗溶接により、強固に溶接することができる。従って、上述の電池は、合材層未塗工部と集電端子とが強固に溶接された電池となる。
さらに、上記の電池であって、正極板と負極板とセパレータとを扁平形状に捲回してなる電極体を備え、前記電極基材は帯状の金属箔であり、前記合材層未塗工部は、上記電極基材の幅方向端部に位置し、上記電極基材の長手方向に延びる部位であり、上記正極板及び上記負極板のうち少なくともいずれかは、前記フレーム処理された上記合材層未塗工部を有する上記電極基材を備える前記電極板であり、上記電極体のうち上記合材層未塗工部が捲回された捲回未塗工部と前記集電端子とが圧接された状態で、上記捲回未塗工部と上記集電端子とが抵抗溶接されてなる電池とすると良い。
上述の電池は、前述のように、フレーム処理されている合材層未塗工部の表面に、集電端子が抵抗溶接されている。すなわち、捲回未塗工部のうちフレーム処理されている合材層未塗工部の表面に対し、集電端子を圧接した状態で、捲回未塗工部と集電端子とが抵抗溶接されている。詳細には、例えば、捲回未塗工部のうちフレーム処理されている合材層未塗工部の表面に集電端子を配置し、集電端子と捲回未塗工部とを抵抗溶接電極で挟んで加圧することで、集電端子と捲回未塗工部とを圧接した状態とする。この状態で、電極間に電流を流すことで、捲回未塗工部と集電端子とが抵抗溶接されている。従って、上述の電池は、合材層未塗工部と集電端子とが強固に溶接された電池となる。
さらに、上記いずれかの電池であって、前記電極基材は、電解銅箔である電池とすると良い。
前述のように、銅箔(電解銅箔または圧延銅箔)は、アルミニウム箔に比べて、集電端子と抵抗溶接し難い(溶接強度が低くなる)電極基材である。しかしながら、前述のように、合材層未塗工部にフレーム処理をしておくことで、集電端子と強固に抵抗溶接することができる。従って、上述の電池は、電解銅箔を電極基材として用いた電極板において、合材層未塗工部と集電端子とが強固に溶接された電池となる。
ところで、上述の電池では、電極基材として電解銅箔を用いる。電解銅箔は、圧延銅箔に比べて、集電抵抗を小さくできるので好ましい。また、電解銅箔は、圧延銅箔に比べて、伸縮しやすいので、電池の充放電時に電極板(電極基材)に引っ張り応力(圧縮応力)が作用しても、破断し難いので好ましい。
また、前記いずれかの電池の製造方法により製造されてなる電池が好ましい。
実施形態にかかる電池の断面図である。 同電池の電極体の斜視図である。 同電極体を構成する正極板を示す図である。 同電極体を構成する負極板を示す図である。 同電極体を形成するときの様子を示す図である。 実施形態にかかる電池の製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態にかかるフレーム処理工程を説明する図である。 実施形態にかかる抵抗溶接工程を説明する図である。 図8のD−D断面図である。 実施形態にかかる抵抗溶接工程を説明する他の図である。
まず、本実施形態にかかる電池100について説明する。
電池100は、図1に示すように、直方体形状の電池ケース110と、正極外部端子121と、負極外部端子131とを備える、角形密閉式のリチウムイオン二次電池である。このうち、電池ケース110は、直方体形状の収容空間をなす金属製の角形収容部111と金属製の蓋部112とを有するハードケースである。電池ケース110(角形収容部111)の内部には、電極体150などが収容されている。
電極体150は、帯状の正極板155、負極板156、及びセパレータ157を扁平形状に捲回した扁平型の捲回電極体である(図2参照)。
正極板155は、図3に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、アルミニウム箔からなる正極基材151と、この正極基材151の表面の一部に配置された正極合材層152とを有している。正極合材層152は、正極活物質153と、アセチレンブラックからなる導電材と、PVDF(結着剤)とを、93:4:3(重量比)の割合で含んでいる。
正極基材151のうち、正極合材層152が塗工されている部位を、正極合材層塗工部151cという。一方、正極合材層152が塗工されていない部位を、正極合材層未塗工部151bという。正極合材層未塗工部151bは、正極基材151(正極板155)の幅方向DB(図3において左右方向)の端部(図3において左端部)に位置し、正極基材151(正極板155)の一方長辺に沿って、正極基材151(正極板155)の長手方向DAに帯状に延びている。
正極合材層未塗工部151bは、渦巻き状に捲回されて、正極捲回未塗工部155bを形成している(図2参照)。この正極捲回未塗工部155bは、電極体150の軸線方向(図1において左右方向)一方端部(図1及び図2において右端部)に位置している。
なお、本実施形態では、正極活物質153として、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いている。
また、負極板156は、図4に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、厚み10μmの銅箔からなる負極基材158と、この負極基材158の表面の一部に配置された負極合材層159とを有している。負極合材層159は、負極活物質154とSBR(結着剤)とCMC(増粘剤)とを、98:1:1(重量比)の割合で含んでいる。
負極基材158のうち、負極合材層159が塗工されている部位を、負極合材層塗工部158cという。一方、負極基材158のうち、負極合材層159が塗工されていない部位を、負極合材層未塗工部158bという。負極合材層未塗工部158bは、負極基材158(負極板156)の一方長辺に沿って、負極基材158(負極板156)の長手方向DA(図4において上下方向)に帯状に延びている。
負極合材層未塗工部158bは、渦巻き状に捲回されて、負極捲回未塗工部156bを形成している(図2参照)。この負極捲回未塗工部156bは、電極体150の軸線方向他方端部(図1及び図2において左端部)に位置している。
なお、本実施形態では、負極活物質154として、黒鉛を用いている。
正極捲回未塗工部155b(正極合材層未塗工部151b)には、アルミニウム製の正極集電端子122が抵抗溶接されている。これにより、正極捲回未塗工部155b(正極合材層未塗工部151b)は、正極集電端子122を通じて、正極外部端子121に電気的に接続されている(図1参照)。
また、負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)には、銅製の負極集電端子132が抵抗溶接されている。これにより、負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)は、負極集電端子132を通じて、負極外部端子131に電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、正極外部端子121と正極集電端子122とは一体に形成され、正極端子部材120を構成している。また、負極外部端子131と負極集電端子132とは一体に形成され、負極端子部材130を構成している。
ところで、本実施形態の電池100では、負極基材158として、後述するように、負極合材層159をプレス成形する前に負極合材層未塗工部158bの表面がフレーム処理された負極基材158を用いている。負極合材層159をプレス成形する前に負極合材層未塗工部158bの表面をフレーム処理しておくことで、負極合材層未塗工部158bは、負極合材層塗工部158cに比べて伸びやすくなる。
このため、負極合材層159をプレス成形したとき、負極合材層塗工部158cの伸びに追従するようにして、負極合材層未塗工部158bも伸びるようになる。これにより、負極合材層塗工部158cと負極合材層未塗工部158bとの境界に皺が発生するのを防止できる。従って、本実施形態の電池100は、負極合材層塗工部158cと負極合材層未塗工部158bとの境界に皺がない電池となる。
また、本実施形態の電池100では、フレーム処理された負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)に、負極集電端子132が抵抗溶接されている(図1参照)。具体的には、負極捲回未塗工部156bのうちフレーム処理されている負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)に対し、負極集電端子132を圧接した状態で、負極捲回未塗工部156bと負極集電端子132とが抵抗溶接されている。詳細には、後述するように、負極捲回未塗工部156bのフレーム処理面158b1に負極集電端子132を配置し、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを抵抗溶接電極30,40で挟んで加圧することで、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを圧接した状態とする(図10参照)。この状態で、電極30,40間に電流を流すことで、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとが抵抗溶接されている。
後述するように、フレーム処理されている負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)は、フレーム処理されていない合材層未塗工部の表面に比べて、酸化被膜が成長しているため、負極集電端子132との間の接触抵抗を高めることができる。これにより、負極合材層未塗工部158bと負極集電端子132とを、抵抗溶接により、強固に溶接することができる。
従って、本実施形態の電池100は、負極合材層未塗工部158bと負極集電端子132とが強固に溶接された電池となる。
セパレータ157は、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)/PP(ポリプロピレン)の3層からなるセパレータである。このセパレータ157は、正極板155と負極板156との間に介在して、これらを離間させている。セパレータ157には、リチウムイオンを有する非水電解液140が含浸している。
なお、本実施形態では、非水電解液140として、EC(エチレンカーボネート)とDMC(ジメチルカーボネート)とEMC(エチルメチルカーボネート)とを3:4:3(体積比)の割合で混合した非水溶媒中に、Li塩である六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を溶解した非水電解液を用いている。なお、非水電解液140中のLiPF6のモル濃度は、1.0mol/Lである。
次に、本実施形態にかかる電池の製造方法について説明する。
図6に示すように、ステップS1(電極合材層形成工程)において、負極基材158の表面の一部に、負極活物質154を含む負極合材を塗工し、塗工した負極合材を乾燥させて、負極合材層159を形成する。なお、負極合材は、正極活物質153とアセチレンブラックとPVDFとを溶媒中に分散させた、ペースト状の負極合材である。
次いで、ステップS2(フレーム処理工程)に進み、負極基材158の表面のうち、ステップS1(電極合材層形成工程)において負極合材層159を塗工していない部位(すなわち、負極合材層未塗工部158b)に対し、フレーム処理を行う。具体的には、図7に示すように、バーナー11を有するフレーム処理装置10を用いて、負極合材層未塗工部158bの表面に火炎を当てることで、負極合材層未塗工部158bの表面をフレーム処理した。なお、負極合材層未塗工部158bの表面に対するフレーム処理時間(火炎を当てる時間)は、約0.5秒間としている。
具体的には、負極基材158の表面に負極合材層159を塗工した部材(これを、塗工部材158Bという)を、バックアップロール20を用いて、一定のスピードで長手方向に送ることで、負極合材層未塗工部158bの表面が、フレーム処理装置10のバーナー11の下方を一定の速度で通過してゆく。本実施形態では、フレーム処理を行う負極合材層未塗工部158bの表面のいずれの箇所においても、約0.5秒間、バーナー11から噴出する火炎が当たるように、塗工部材158Bの搬送速度を設定することで、フレーム処理時間を約0.5秒間に調整している。
なお、本実施形態では、フレーム処理装置10として、アルコテック社製の「機械制御式ジェネレータFTSシリーズ」に、アルコテック社製の「ハンディタイプバーナー」を装着した装置を用いている。また、燃焼ガスとして、プロパンガスを用いている。
また、本実施形態では、バックアップロール20として、水冷式のバックアップロールを用いている。これにより、負極合材層未塗工部158b(負極基材158)を冷却しつつ、フレーム処理を行うことができる。具体的には、フレーム処理時における負極合材層未塗工部158bの温度が180℃となるように、バックアップロール20により負極合材層未塗工部158bを冷却している。
また、本実施形態では、幅方向DBについて、負極板156の2枚分の負極基材158が一体となった塗工部材158Bを用いている。従って、塗工部材158Bの幅方向DBの両端部に、負極合材層未塗工部158bが存在している。後述するように、図7に二点鎖線で示すスリット位置Sにおいて塗工部材158Bを切断することで、負極板156が形成される。
次に、ステップS3(プレス工程)に進み、負極合材層159を、その厚み方向にプレスして成形する。なお、本実施形態では、プレス後の負極合材層159の密度が、1.4g/cm3以上となるように、プレス機のプレス圧を調整している。また、プレス機によるプレス圧は、負極合材層159が表面に塗工されている負極合材層塗工部158cには作用するが、負極合材層159が表面に塗工されていない負極合材層未塗工部158bには作用しない。
ところで、本実施形態では、ステップS3(プレス工程)に先立って、ステップS2(フレーム処理工程)において、負極合材層未塗工部158bの表面に対し、フレーム処理を行っている。これにより、負極合材層未塗工部158bは、負極合材層塗工部158cに比べて伸びやすくなる。
このため、ステップS3(プレス工程)において、負極合材層159をプレス成形したとき、負極合材層塗工部158cの伸びに追従するようにして、負極合材層未塗工部158bも伸びるようになる。これにより、負極合材層塗工部158cと負極合材層未塗工部158bとの境界に皺が発生するのを防止できる。
その後、スリット位置S(図7参照)において塗工部材158Bを切断して、負極板156を形成する。
また、前述の正極板155及びセパレータ157を用意する。なお、本実施形態では、正極合材層未塗工部151bの表面はフレーム処理していないが、プレス成形後、正極合材層塗工部151cと正極合材層未塗工部151bとの境界に皺は発生しなかった。
その後、ステップS4(電極体形成工程)に進み、電極体150を形成する。具体的には、負極板156、セパレータ157、正極板155、及びセパレータ157を、この順に重ねるようにして捲回する。詳細には、正極板155の正極合材層未塗工部151bと負極板156の負極合材層未塗工部158bとが、幅方向(図5において左右方向)について互いに反対側に位置するようにして、負極板156、セパレータ157、正極板155、及びセパレータ157を扁平形状に捲回して、電極体150を形成する(図2参照)。なお、このとき、負極合材層未塗工部158bのフレーム処理面158b1は、外部に露出する。また、本実施形態では、捲回数を30回としている。
次に、ステップS5(抵抗溶接工程)に進み、フレーム処理された負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)に、銅製の負極集電端子132を抵抗溶接する。具体的には、負極捲回未塗工部156bのうちフレーム処理されている負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)に対し、負極集電端子132を圧接した状態で、負極捲回未塗工部156bと負極集電端子132とを抵抗溶接する。
詳細には、図8及び図9に示すように、負極捲回未塗工部156bのフレーム処理面158b1に、負極集電端子132の接続部132bを配置する。次いで、図10に示すように、負極集電端子132の接続部132bと負極捲回未塗工部156bとを抵抗溶接電極30,40で挟んで加圧することで、負極集電端子132の接続部132bと負極捲回未塗工部156bとを圧接した状態とする(図10参照)。この状態で、電極30,40間に電流を流すことで、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを抵抗溶接する。
なお、本実施形態では、電極30,40間の電圧を8V、溶接時間を6m秒、電極30,40による加圧力を1.5Nに設定して、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとの抵抗溶接を行っている。
ところで、本実施形態では、フレーム処理された負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)に、負極集電端子132を抵抗溶接している。フレーム処理されている負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)は、フレーム処理されていない合材層未塗工部の表面に比べて、酸化被膜が成長しているため、負極集電端子132との間の接触抵抗を高めることができる。これにより、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを、抵抗溶接により、強固に溶接することができる。
また、正極合材層未塗工部151bの表面に、アルミニウム製の正極集電端子122を抵抗溶接する。具体的には、負極板156と同様に、正極捲回未塗工部155bを構成する正極合材層未塗工部151bの表面に対し、正極集電端子122を圧接した状態で、正極捲回未塗工部155bと正極集電端子122とを抵抗溶接する。なお、正極合材層未塗工部151bはアルミニウム製であるため、アルミニウム製の正極集電端子122に対し、強固に抵抗溶接することができた。
その後、ステップS6に進み、正極集電端子122(正極端子部材120)及び負極集電端子132(負極端子部材130)が溶接された電極体150を、角形収容部111内に収容すると共に、蓋部112で角形収容部111の開口を閉塞する。次いで、蓋部112と角形収容部111とを溶接する。なお、蓋部112の中央には、蓋部112を貫通する注液孔112bが形成されている。
次に、ステップS7に進み、電池ケース110の注液孔112bを通じて、非水電解液140を電池ケース110内に注入して、非水電解液140を電極体150内に含浸させる。その後、注液孔112bを注液蓋114で封止することで、本実施形態の電池100が完成する。
(実施例1)
実施例1では、負極基材158として、厚み10μmの電解銅箔を用いた。フレーム処理後の負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)の酸化被膜の厚みは、150nmであった。なお、フレーム処理前の負極合材層未塗工部158bの表面の酸化被膜の厚みは、2nmであった。また、負極合材層159をプレス成形した後、負極合材層塗工部158cと負極合材層未塗工部158bとの境界における皺の有無を確認したところ、皺は生じていなかった。
また、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156b(フレーム処理後の負極合材層未塗工部158bの表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.35mΩであった。なお、接触抵抗値は、図10に示すように、負極捲回未塗工部156bのフレーム処理面158b1に負極集電端子132を配置し、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを抵抗溶接電極30,40で挟んで加圧することで、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156bとを圧接した状態で、負極集電端子132とフレーム処理面158b1との間の抵抗値を測定したものである。
また、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)との溶接強度を把握するため、引張強度試験を行った。具体的には、負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)に負極集電端子132を抵抗溶接したサンプル(電極体150)を、公知の引張強度試験機にセットし、負極集電端子132を負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)から引き離す方向に引っ張り、負極集電端子132が負極捲回未塗工部156b(負極合材層未塗工部158b)から剥がれるまでの間の引張応力の最大値を測定した。本実施例1では、引張応力の最大値は350Nであった。これらの結果を、表1に示す。
Figure 0005900157
(実施例2)
実施例2は、実施例1と比較して、負極基材158として、厚み10μmの圧延銅箔を用いた点のみが異なり、その他については同様としている。
この実施例2では、フレーム処理後の負極合材層未塗工部158bの表面(フレーム処理面158b1)の酸化被膜の厚みは、165nmであった。なお、フレーム処理前の負極合材層未塗工部158bの表面の酸化被膜の厚みは、5nmであった。また、負極合材層159をプレス成形した後、負極合材層塗工部158cと負極合材層未塗工部158bとの境界における皺の有無を確認したところ、皺は生じていなかった。
また、実施例1と同様に、負極集電端子132と負極捲回未塗工部156b(フレーム処理後の負極合材層未塗工部158bの表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.45mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は370Nであった。これらの結果を、表1に示す。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と比較して、負極合材層未塗工部に対し、フレーム処理を行っていない点のみが異なり、その他については同様としている。
この比較例1では、負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、2nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、0.36mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は250Nであった。この結果より、比較例1は、実施例1,2と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表1に示す。
(比較例2)
比較例2では、実施例2と比較して、負極合材層未塗工部に対し、フレーム処理を行っていない点のみが異なり、その他については同様としている。
この比較例2では、負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、5nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、0.45mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は230Nであった。この結果より、比較例2は、実施例1,2と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表1に示す。
(比較例3)
比較例3では、実施例1と比較して、フレーム処理を行った部位が異なり、その他については同様としている。具体的には、本比較例3では、負極合材層を塗工する前に、負極基材の表面全体に対し、フレーム処理を行っている。
この比較例3では、フレーム処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、153nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。これは、負極基材の表面全体に対しフレーム処理を行っているため、合材層未塗工部のみならず合材層塗工部も、同様に伸びやすくなったためと考えられる。このため、プレス圧により合材層塗工部がさらに大きく伸びるようになり、プレス圧が加わらない合材層未塗工部との境界で皺が発生したと考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.32mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は355Nであった。これらの結果を、表1に示す。
(比較例4)
比較例4では、実施例2と比較して、フレーム処理を行った部位が異なり、その他については同様としている。具体的には、本比較例4では、負極合材層を塗工する前に、負極基材の表面全体に対し、フレーム処理を行っている。
この比較例4では、フレーム処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、167nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。その理由は、比較例3と同様であると考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.44mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は370Nであった。これらの結果を、表1に示す。
(比較例5)
比較例5では、実施例1と比較して、負極合材層未塗工部に対する表面処理が異なり、その他については同様としている。具体的には、比較例5では、負極合材層未塗工部の表面に対し、フレーム処理ではなく、コロナ放電処理を行っている。なお、コロナ放電処理は、信光電気計測社製のコロナ放電処理装置(型式PS−1)を用いて、印加電圧15kV、処理時間0.3秒の条件で行っている。
この比較例5では、コロナ放電処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、13nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。これは、コロナ放電処理は、フレーム処理よりも低温の表面処理であるため、負極合材層未塗工部を十分に柔軟化(伸びやすく)することができなかったためと考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.35mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は330Nであった。この結果より、比較例5は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表2に示す。
Figure 0005900157
(比較例6)
比較例6では、比較例5と比較して、コロナ放電処理を行った部位が異なり、その他については同様としている。具体的には、本比較例6では、負極合材層を塗工する前に、負極基材の表面全体に対し、コロナ放電処理を行っている。
この比較例6では、コロナ放電処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、15nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.3mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は350Nであった。この結果より、比較例6は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表2に示す。
(比較例7)
比較例7では、実施例1と比較して、負極合材層未塗工部に対する表面処理が異なり、その他については同様としている。具体的には、比較例7では、負極合材層未塗工部の表面に対し、フレーム処理ではなく、熱処理(アニール処理)を行っている。熱処理(アニール処理)は、公知のヒータを用いて、200℃の温度で0.25秒間、負極合材層未塗工部の両面を加熱している。
この比較例7では、熱処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、8nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、皺は発生していなかった。これは、熱処理(アニール処理)により、負極合材層未塗工部を十分に柔軟化(伸びやすく)することができたためと考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.2mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は280Nであった。この結果より、比較例7は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。なお、本比較例7の引張応力の最大値は、負極合材層未塗工部の表面処理を行わない比較例1とあまり変わらない値である。これらの結果を、表2に示す。
(比較例8)
比較例8では、比較例7と比較して、熱処理を行った部位が異なり、その他については同様としている。具体的には、本比較例8では、負極合材層を塗工する前に、負極基材の表面全体に対し、熱処理を行っている。
この比較例8では、熱処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、10nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。その理由は、比較例3と同様であると考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、1.22mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は290Nであった。この結果より、比較例8は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表2に示す。
(比較例9)
比較例9では、実施例1と比較して、負極合材層未塗工部に対する表面処理が異なり、その他については同様としている。具体的には、比較例9では、負極合材層未塗工部の表面に対し、フレーム処理ではなく、洗浄処理を行っている。具体的には、負極合材層未塗工部の表面をエタノール洗浄している。
この比較例9では、洗浄処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、2nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。これは、洗浄処理では、負極合材層未塗工部を柔軟化(伸びやすく)することができないためと考えられる。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、0.4mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は260Nであった。この結果より、比較例9は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表2に示す。
(比較例10)
比較例10では、比較例9と比較して、洗浄処理を行った部位が異なり、その他については同様としている。具体的には、本比較例10では、負極合材層を塗工する前に、負極基材の表面全体に対し、洗浄処理を行っている。
この比較例10では、洗浄処理後の負極合材層未塗工部の表面の酸化被膜の厚みは、5nmであった。また、負極合材層をプレス成形した後、負極合材層塗工部と負極合材層未塗工部との境界における皺の有無を確認したところ、多数の皺が発生していた。
また、実施例1と同様に、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部の表面)との間の接触抵抗値を測定したところ、0.42mΩであった。
また、実施例1と同様に、引張強度試験を行ったところ、引張応力の最大値は255Nであった。この結果より、比較例8は、実施例1と比較して、負極集電端子と負極捲回未塗工部(負極合材層未塗工部)との溶接強度が低いといえる。これらの結果を、表2に示す。
(結論)
以上の結果より、プレス工程(合材層のプレス成形)に先立って、合材層未塗工部にフレーム処理を行うことで、合材層塗工部と合材層未塗工部との境界に皺が発生するのを防止できるといえる。さらには、合材層未塗工部と集電端子とを、抵抗溶接により、強固に溶接することができるといえる。
以上において、本発明を実施形態(実施例1,2)に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態(実施例1,2)では、負極基材158の負極合材層未塗工部158bの表面をフレーム処理した。しかしながら、必要に応じて、正極基材151の正極合材層未塗工部151bの表面をフレーム処理するようにしても良い。すなわち、本発明は、負極板(負極基材)に限らず、正極板(正極基材)にも適用することができる。
100 電池
132 負極集電端子(集電端子)
158 負極基材(電極基材)
158b 負極合材層未塗工部(合材層未塗工部)
158c 負極合材層塗工部(合材層塗工部)
159 負極合材層(電極合材層)
110 電池ケース
112 蓋部
150 電極体
155 正極板
156 負極板(電極板)
157 セパレータ
156b 負極捲回未塗工部(捲回未塗工部)

Claims (5)

  1. 電極基材の表面の一部に、活物質を含む電極合材を塗工し、乾燥させて、電極合材層を形成する電極合材層形成工程と、
    上記電極合材層を、その厚み方向にプレスするプレス工程と、を備える
    電池の製造方法において、
    上記プレス工程に先立って、上記電極基材の表面のうち、上記電極合材層形成工程において上記電極合材層を塗工しない部位または塗工していない合材層未塗工部に対し、フレーム処理を行うフレーム処理工程を備える
    電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電池の製造方法であって、
    前記フレーム処理は、前記電極合材層形成工程の後に、前記合材層未塗工部の表面に対し行う
    電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電池の製造方法であって、
    前記プレス工程の後、前記フレーム処理されている前記合材層未塗工部の表面に対し、集電端子を抵抗溶接する抵抗溶接工程、を備える
    電池の製造方法。
  4. 請求項3に記載の電池の製造方法であって、
    前記電極基材は帯状の金属箔であり、
    前記合材層未塗工部は、上記電極基材の幅方向端部に位置し、上記電極基材の長手方向に延びる部位であり、
    前記プレス工程の後、前記抵抗溶接工程に先立って、正極板と負極板とセパレータとを扁平形状に捲回して電極体を形成する電極体形成工程を有し、
    上記正極板及び上記負極板のうち少なくともいずれかは、前記電極合材層形成工程、前記フレーム処理、及び上記プレス工程を行って形成されてなり、
    上記抵抗溶接工程は、上記電極体のうち上記合材層未塗工部が捲回された捲回未塗工部と前記集電端子とを圧接した状態で、上記捲回未塗工部と上記集電端子とを抵抗溶接する電池の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電池の製造方法であって、
    前記電極基材は、電解銅箔である
    電池の製造方法。
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