JP2011034952A - リチウムイオン二次電池、車両及び電池搭載機器 - Google Patents

リチウムイオン二次電池、車両及び電池搭載機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 電解液中におけるリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板或いは負電極板の電位を適切に検知可能な参照電極構造体を備えるリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器を提供する。
【解決手段】 リチウムイオン二次電池1は、板状の正電極板30、板状の負電極板40、及び、これらの間に介在するセパレータ50を有する発電要素20と、電池ケース60と、リチウムイオンを含む電解液80と、電解液80に接触して配置された板状の参照電極構造体10と、を備え、参照電極構造体は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子12を含む層状の活物質含有部11を有し、自身の厚み方向DTの一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、参照電極構造体を備えるリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器に関する。
近年、ハイブリッド自動車やノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、リチウムイオン二次電池(以下、単に電池ともいう)が利用されている。
この電池の正電極板或いは負電極板の電位を検知する目的で、例えば、特許文献1では、参照極(参照電極構造体)を、電池缶(電池ケース)の内部のうち、この電池缶とこれに収容した電極体(発電要素)のとの間に配置した電池が開示されている。
また、このような電池に用いる参照電極構造体として、例えば、特許文献2には、導電体からなる電極表面に難溶性酸化還元物質層、その難溶性酸化還元物質層の上にイオン透過性高分子膜を配した参照電極(参照電極構造体)が開示されている。
特開2001−15177号公報 特開昭63−75551号公報
しかしながら、特許文献2の参照電極構造体のうち、少なくとも、導電体からなる電極自身は、その内部をイオンが移動することはできない。従って、このような参照電極構造体を電池の電池ケース内に配置し、電解液中に没入させるなど、電解液に接触させた場合、この参照電極構造体は、電解液中のリチウムイオンの移動を妨げてしまう。このため、参照電極構造体を用いて、正電極板や負電極板の電位等を正確に測定することが困難である。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、電解液中におけるリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板或いは負電極板の電位を適切に検知可能な参照電極構造体を備えるリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、板状の正電極板、板状の負電極板、及び、上記正電極板と上記負電極板との間に介在するセパレータを有する発電要素と、上記発電要素を収容してなる電池ケースと、リチウムイオンを含み、上記セパレータに含浸された電解液と、上記電解液に接触して配置された板状の参照電極構造体と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、上記参照電極構造体は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子を含む層状の活物質含有部を有し、自身の厚み方向の一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなるリチウムイオン二次電池である。
上述のリチウムイオン二次電池において、参照電極構造体は、上述の活物質含有部を有し、厚み方向の一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなる。このため、この参照電極構造体を用いれば、この電池において電解液中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制し、この参照電極構造体を用いて正電極板或いは負電極板の電位を適切に検知することができる。
なお、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子としては、例えば、Li含有遷移金属酸化物や、Li含有リン酸化合物や、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックや、グラファイト粉末等の炭素粉末などが挙げられる。このような活物質粒子としては、充電(或いは放電)状態において、自身の電位の変動が小さいものが好ましい。
また、活物質含有部としては、活物質粒子を含んでいるもの、例えば、活物質粒子と共に、結着材や導電材等を適宜含んでいるものが挙げられる。
また、参照電極構造体としては、活物質含有部を有しているものであり、例えば、自身全体が活物質含有部であるものや、活物質含有部とこの活物質含有部を支持する支持部とを有するものが挙げられる。
また、参照電極構造体が、自身の厚み方向の一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなるとは、参照電極構造体をリチウムイオンが透過する、或いは、伝導することにより、参照電極構造体の厚み方向の一方側(或いは他方側)からリチウムイオンを取り入れ、他方側(或いは一方側)からリチウムイオンを放出することができるように構成されていることをいう。
従って、参照電極構造体の構造としては、活物質含有部と支持部とを有するものにおいては、平板状の支持部の一方の主面上に活物質含有部を形成して、全体が平板状とされた構造や、これを活物質含有部を内側として、折り曲げた構造、2層以上の平板状の支持部の間に活物質含有部を層状に設けた層状構造などが挙げられる。
さらに、上述のリチウムイオン二次電池であって、前記参照電極構造体は、前記正電極板と前記負電極板との間に保持されてなり、上記参照電極構造体の前記活物質含有部が、上記正電極板及び上記負電極板のいずれかからも離間して絶縁されると共に、上記正電極板との間、及び、上記負電極板との間で、それぞれリチウムイオンが移動可能に配置されてなるリチウムイオン二次電池とすると良い。
ところで、電池では、正電極板と、この正電極板に対向する負電極板との間で、リチウムイオンの移動を伴った電池反応が起きている。しかしながら、前述した特許文献1の電池のように、参照電極構造体を発電要素の外部に配置した電池では、この参照電極構造体が、電池反応が起きている正電極板或いは負電極板から大きく離れている。このため、例えば、負電極板の電位が実際よりも高く測定されるなど、適切な検知が困難である。
これに対し、上述のリチウムイオン二次電池では、参照電極構造体が、正電極板と負電極板との間に保持されてなる。このため、実際の電池反応を生じている部分に参照電極構造体が配置されている。しかも、活物質含有部が、正電極板及び負電極板のいずれかからも離間して絶縁されると共に、これら正電極板及び負電極板との間で、リチウムイオンが移動可能に配置されてなる。この参照電極構造体は、電池反応に伴うリチウムイオンの移動を妨害し難いため、正電極板と負電極板との間の電池反応を妨げない。従って、この参照電極構造体を用いて、電池反応が起きている正電極板或いは負電極板の間近で、正電極板或いは負電極板の電位を適切に検知することができる。
さらに、上述のリチウムイオン二次電池であって、前記参照電極構造体は、前記活物質含有部を支持する板状で、自身の厚み方向にリチウムイオンが移動可能な、絶縁性の支持部であって、上記活物質含有部を、前記正電極板と前記負電極板との少なくともいずれかから、離間させ絶縁させてなる支持部を有するリチウムイオン二次電池とすると良い。
上記の電池では、支持部が、活物質含有部を支持してなり、その活物質含有部を、正電極板及び負電極板の少なくともいずれかからも離間して絶縁させる。従って、このような支持部を有さない参照電極構造体に比して、取り扱い容易で、活物質含有部を確実に保持できる。
なお、支持部の材質としては、例えば、リチウムイオンが透過可能な多孔質の板状の絶縁樹脂や濾紙やスポンジが挙げられる。
或いは、本発明の他の態様は、前述のいずれかのリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池による電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両である。
上記の車両は、前述した電池を搭載しているので、参照電極構造体による、電解液中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板或いは負電極板の電位を検知可能な車両とすることができる。
なお、車両としては、電池による電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
或いは、本発明の他の態様は、前述のいずれかのリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池による電気エネルギをエネルギ源の全部又は一部に使用する電池搭載機器である。
上記の電池搭載機器は、前述した電池を搭載しているので、参照電極構造体による、電解液中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板或いは負電極板の電位を検知可能な電池搭載機器とすることができる。
なお、電池搭載機器としては、電池を搭載し、これをエネルギ源の全部又は一部に使用する機器であれば良く、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器が挙げられる。
実施形態1にかかる電池の斜視図である。 実施形態1にかかる電池の断面図(図1のA−A断面)である。 実施形態1にかかる電池の拡大断面図(図2のB部)である。 実施形態1の参照電極構造体の斜視図である。 実施形態1にかかる電池の斜視図である。 試験時間と負電極板の電位測定値の変化との関係を示すグラフである。 負電極板の交流インピーダンスを示すグラフである。 充電時間による負電極板の電位測定値の変化を示すグラフである。 実施形態1にかかる電池の製造方法の説明図である。 実施形態2にかかる車両の説明図である。 実施形態3にかかる電池搭載機器の説明図である。 実施例にかかる電池の拡大断面図である。 実施例にかかる電池の拡大断面図である。 実施形態1の活物質含有部における、電位調整の手法についての説明図である。 実施形態4にかかる電池の斜視図である。 実施形態4にかかる電池の断面図(図15のA−A断面)である。 実施形態4にかかる電池の拡大図(図16のC部)である。 実施形態4の参照電極構造体の斜視図である。 実施形態1にかかる電池、及び、実施形態4にかかる電池の、放電時間と正極電位の各変化との関係を示すグラフである。 実施形態4の活物質含有部における、電位調整の手法についての説明図である。 実施形態4にかかる電池の製造方法の説明図である。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1の実施例1にかかる電池1について説明する。図1に電池1の斜視図、図2に電池1の断面図(図1のA−A断面)、図3に拡大断面図(図2のB部)をそれぞれ示す。
この電池1は、正電極板30、負電極板40及びセパレータ50を有する発電要素20と、この発電要素20を収容する電池ケース60と、リチウムイオンを含み、発電要素20のセパレータ50に含浸させた電解液80と、この電解液80に接触した参照電極構造体10とを備えるリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。また、これらの他に、参照電極構造体10と接続してなる導線90を備える(図1参照)。
このうち、導線90は、銀からなり、参照電極構造体10の活物質含有部11(後述)と導通する線状の金属リード部91、及び、この金属リード部91を絶縁性の樹脂で被覆してなる被覆部92からなる(図1,4参照)。
また、電池ケース60は、共にアルミニウム製の電池ケース本体61及び封口蓋62を有する。このうち電池ケース本体61は有底矩形箱形であり、この電池ケース60と発電要素20との間には、樹脂からなり、箱状に折り曲げた絶縁フィルム(図示しない)が介在させてある。
また、封口蓋62は矩形板状であり、電池ケース本体61の開口部61Aを閉塞して、この電池ケース本体61に溶接されている。この封口蓋62には、発電要素20と接続している正極集電部材71及び負極集電部材72のうち、それぞれ先端に位置する正極端子部71A及び負極端子部72Aが貫通しており、図1中、上方に向く蓋表面62aから突出している。これら正極端子部71A及び負極端子部72Aと封口蓋62との間には、それぞれ絶縁性の樹脂からなる絶縁部材75が介在し、互いを絶縁している。
また、封口蓋62には、後述する参照電極構造体10と接続した導線90が貫通して蓋表面62aから突出している(図1参照)。さらに、矩形板状の安全弁77も封着されている。
また、発電要素20は、いずれも帯板状の正電極板30及び負電極板40が、多孔質のポリエチレンからなる帯板状のセパレータ50を介して扁平形状に捲回されてなる(図1,2参照)。なお、この発電要素20の正電極板30及び負電極板40はそれぞれ、クランク状に屈曲した板状の正極集電部材71又は負極集電部材72と接合されている。
このうち正電極板30は、帯状のアルミ箔の両面に正極活物質層(図示しない)を担持させてなる。この正極活物質層には、正極活物質であるニッケル酸リチウム(LiNiO2)、導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とカルボキシルメチルセルロース(CMC)が含まれる。
また、負電極板40は、帯状の銅箔の両面に負極活物質層(図示しない)を担持している。この負極活物質層には、負極活物質であるグラファイト粉末、及び、結着材が含まれる。
また、セパレータ50は、多孔質で絶縁性を有するポリエチレンからなる。
また、電解液80は、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比でEC:EMC=3:7に調整した混合有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加し、リチウムイオンを1mol/lの濃度とした有機電解液である。この電解液80は、発電要素20のセパレータ50に含浸されている。
また、厚み方向DTを有する板状の参照電極構造体10は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子12を含む層状の活物質含有部11、及び、この活物質含有部11を支持する板状の支持部15からなる(図3,4参照)。
このうち、活物質含有部11は、リチウム含有リン酸化合物からなる活物質粒子12のほか、アセチレンブラックからなる導電材(図示しない)、及び、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる結着材(図示しない)を含み、図4に示すように、二つ折りにされてなる。なお、この活物質含有部11におけるこれらの重量比は、活物質粒子12:導電材:結着材=92:6:2である。
この活物質含有部11は、層間に、導線90の金属リード部91を挟持している。これにより、活物質含有部11と導線90(金属リード部91)との間で導通することができる。なお、この活物質含有部11では、参照電極構造体10の厚み方向DTにも電解液80中のリチウムイオンが移動可能なイオン伝導性を有する。また、この活物質含有部11は、後に詳述するが、支持部15(平板支持部15S)に、活物質粒子12、導電材及び結着材を含むペーストを塗布後、乾燥させてなる(図9参照)。
また、前述のセパレータ50と同じ多孔質のポリエチレンからなる支持部15は、図4に示すように、図4中、左下から右上方向に延びる板状で、参照電極構造体10の厚み方向DT、即ち図4中、上下方向に、上述の活物質含有部11を挟み込んでなるU字形状を有する。このため、この支持部15でも、厚み方向DTに電解液80中のリチウムイオンが移動可能である。
また、厚み方向DTにおいて、活物質含有部11を、支持部15の外部から離間して絶縁することができる。従って、図3の電池1の拡大断面図に示すように、支持部15は、活物質含有部11を、負電極板40から離間して絶縁させることができる。
また、図3に示すように、この支持部15は、セパレータ50と共に、活物質含有部11を正電極板30から離間して絶縁している。
このように、参照電極構造体10をなす活物質含有部11及び支持部15がいずれも、厚み方向DTにリチウムイオンを移動できるので、参照電極構造体10全体も、自身の厚み方向DTの一方側と他方側との間を、リチウムイオンが移動可能に構成されてなる。
ところで、発明者らは、上述した電池1の負電極板40の電位について、参照電極構造体10を用いて測定した。
なお、発明者らは、電池1の他に、実施例2の電池101と、電池1の比較例1である比較電池C1とを用意した。
実施例2にかかる電池101は、具体的に、図5に示すように、参照電極構造体15を、正電極板30と負電極板40との間ではなく、発電要素20の外部に配置している点で、実施例1の電池1と異なる。また、比較電池C1は、図示しないが、実施例1の参照電極構造体10に用いた活物質含有部11に代えて、支持部15上に金属リチウムを配置している点で、実施例1の電池1と異なる。
まず、電池1及び比較電池C1について、各参照電極構造体を用いて、これらの負電極板の電位(V vs.金属リチウム)をそれぞれ測定した。
具体的には、充電状態をSOC50%に調整した各電池において、一定の電流値(60A)での定電流放電を10秒間行った。その後、5秒間の休止の後に、一定の電流値(6A)での定電流充電を10秒間行った。
上記の放電及び充電の間、各電池において、参照電極構造体と負電極板との間の電圧を測定し、負電極板の電位測定値(V vs.金属リチウム)を算出した。
これら電池1及び比較電池C1についての各負電極板の電位測定値を図6に示す。
図6に示すグラフは、電池1及び比較電池C1について、試験時間と負電極板の電位測定値の変化との関係をそれぞれ示す。比較電池C1では、放電を開始した直後(時刻10秒)に、負電極板の電位測定値が一旦0.6Vに過剰に上昇する。その後、1秒(時刻11秒)で0.58Vに低下した後、反転して再び上昇している。また、その後、時刻20秒から25秒まで休止させる(充放電を行わない)と、休止開始時(時刻20秒)には、負電極板の電位測定値が0.18Vまで一旦過剰に低下するが、その後反転して、徐々に上昇する。さらに、充電時(時刻25秒から35秒までの間)には、充電開始時(時刻25秒)に0.1Vまで一旦過剰に低下した後、5秒間程度にわたり徐々に上昇している。
これに対し、電池1では、放電開始時(時刻10秒)に負電極板の電位測定値が、比較電池C1ほどには一旦大きく上昇しない。また、放電時は負電極板の電位測定値が直線的に上昇している。また、放電後の休止や、この休止後の充電には、いずれも電圧測定値が一旦低下した後に反転して上昇する挙動を示すことなく、単調に低下する。
電池1と比較電池C1との間でこのような違いを生じるのは、比較電池C1では、その参照電極構造体の活物質含有部に金属リチウムを配置しているので、この金属リチウムが電解液中のリチウムイオンの移動を妨げてしまう。このため、放電開始時(時刻10秒)や、放電後の休止開始時(時刻20秒)や、充電開始時(時刻25秒)に負電極板の電位測定値が、実際の値よりも過剰に変動してしまうからであると考えられる。
これに対し、電池1の負電極板40の電位測定値は、上述のように過剰な変動が観察されないことから、電池1では、適切に負電極板の電位を測定できていることが判る。
また、電池1及び比較電池C1について、各参照電極構造体を用いて、これらの負電極板と参照電極構造体との間の交流インピーダンスをそれぞれ測定した。
具体的には、±5mVの振幅で、周波数を1MHz〜1mHzに変化させた。
これら電池1及び比較電池C1について、負電極板と参照電極構造体との間の交流インピーダンスの測定結果を図7に示す。
図7に示すグラフは、電池に印加する交流信号の周波数を掃引した場合の、各周波数における交流インピーダンスをプロットしたものであり、電池1及び比較電池C1の各負電極板の交流インピーダンス(縦軸にリアクタンス(Zim)、横軸にレジスタンス(Zre))の周波数変化に対する挙動を示す。このうち比較電池C1では、レジスタンスが0.21〜0.22Ω付近、かつ、リアクタンスが−0.02〜0Ω付近において、交流インピーダンスの軌跡が円を描いている。交流インピーダンスの軌跡が円を描くのは、負電極板のうち、参照電極構造体の金属リチウムに遮蔽された部分が遅れて応答(反応)するためであると考えられ、適切に負電極板と参照電極構造体との間の交流インピーダンスが測定できていないことを示している。
一方、電池1における交流インピーダンスの軌跡は、比較電池C1のように円を描いていない。このことからも、電池1では、適切に負電極板と参照電極構造体との間の交流インピーダンスが測定できること、従って、この参照電極構造体を用いて適切に負電極板の電位を測定できることが判る。
なお、図6を用いて電池1及び比較電池C1の負電極板の電位を測定した結果について詳述した。しかし、これらの正電極板の電位についても同様に測定した結果、負電極板と同様に、電池1の正電極板の電位測定値についても、比較電池C1のそれと比べて、過剰な変動を生じず、適切に測定できることが判っている(正電極板の測定結果の詳述は示さない)。
また、同様に実施例2の電池101についても、この電池101における参照電極構造体の活物質含有部を、比較電池C1に用いた金属リチウムに代えた比較電池C2(特性の詳細は示さない)に比して、負電極板及び正電極板の電位を適切に測定できることが判っている。
次に、電池1及び電池101について、充電を行った場合の負電極板40の電位(V vs.金属リチウム)を、参照電極構造体を用いてそれぞれ測定した。
具体的には、充電状態をSOC50%に調整した各電池において、一定の電流値(18A)での定電流充電を行った。そして、その充電の間、参照電極構造体と負電極板との間の電圧を測定し、負電極板の電位測定値(V vs.金属リチウム)を算出した。
これら電池1及び電池101の負電極板について、充電開始以降の負電極板の電位測定値の変化を図8に示す。
図8に示すグラフは、電池1及び電池101において、参照電極構造体を用いて測定した充電開始後の負電極板40の電位測定値の変化をそれぞれ示す。電池101では、充電開始時には0.14Vである負電極板の電位測定値が、充電直後の0.5秒程度で、一旦は0.10Vにまで低下するが、その後反転して、徐々に0.11Vにまで戻り、その後は、この値からほとんど変化しないことが判る。
これに対し、電池1では、電池101と同様に充電開始時には0.14Vであった負電極板の電位測定値が、充電直後の0.05秒程度で、0.08Vにまで急激に低下する。しかも、その後、電池1の負電極板の電位測定値は、電池101のように反転することなく、緩やかに低下することが判る。即ち、電池1の負電極板40の電位測定値は、電池101のような過剰な変動が観察されない。従って、ここでも電池1では、電池101に比して適切に負電極板40の電位を測定できていることが判る。
なお、充電時の電池1及び電池101の負電極板の電位を、参照電極構造体10を用いて測定した結果について示した。しかし、これらの正電極板の電位についても同様に測定した結果、負電極板と同様に、電池1では、電池101のそれと比べて、正電極板の電位を適切に測定できることが判っている(正電極板の測定結果の詳述は示さない)。
以上に説明したように、本実施形態1にかかる電池1,101において、参照電極構造体10,110は、その全体が厚み方向TDの一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなる。このため、この参照電極構造体10,110を用いた電池1,101では、リチウムイオンの移動を妨害する参照電極構造体を用いた比較電池C1,C2に比して、参照電極構造体10,110において電解液80中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制できる。かくして、この参照電極構造体10,110を用いて、正電極板30、或いは、負電極板40の電位を適切に検知することができる。
また、電池1では、参照電極構造体10が、正電極板30と負電極板40との間に保持されてなる。つまり、実際の電池反応を生じている部分に参照電極構造体10が配置されている。しかも、活物質含有部11が、正電極板30及び負電極板40のいずれかからも離間して絶縁されると共に、これら正電極板30及び負電極板40との間で、リチウムイオンが移動可能に配置されてなる。この参照電極構造体10は、電池反応に伴うリチウムイオンの移動を妨害し難いため、正電極板30と負電極板40との間の電池反応を妨げない。従って、この参照電極構造体10を用いて、電池反応が起きている正電極板30或いは負電極板40の間近で、正電極板30或いは負電極板40の電位をさらに適切に検知することができる。
また、この電池1では、支持部15が、活物質含有部11を支持してなり、その活物質含有部11を、負電極板40から離間して絶縁させる。従って、このような支持部15を有さない参照電極構造体に比して、取り扱い容易で、活物質含有部11を確実に保持できる。
次に、本実施形態1の実施例1にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、参照電極構造体10の作製について説明する。図9に示すように、平板状のポリエチレンからなる平板支持部15Sの片面に、リチウム含有リン酸化合物からなる活物質粒子12のほか、アセチレンブラックからなる導電材(図示しない)、及び、PVDFからなる結着材(図示しない)を含むペーストを塗布・乾燥して、平板状の平板活物質含有部11Sを形成する。
次に、平板活物質含有部11Sを所定の電位(電池1の充電状態(SOC)がSOC50%における正電極板30の電位相当)に調整する。具体的には、平板活物質含有部11Sを平板支持部15Sと共に平板状の金属箔720上に配置する。そして、この金属箔720を外部電源装置710の+極に、金属リチウムからなる対極730を外部電源装置710の−極に、それぞれ電気的に接続する(図14参照)。これら金属箔720及び対極730を離間しつつ、電池1の電解液80と同様の電解液740に浸漬した後、外部電源装置710を用いて、金属箔720と対極730との間に所定の電圧を印加した。
電位を調整した平板活物質含有部11Sを、金属箔720から平板支持部15Sと共に外す。そして、この平板活物質含有部11S上の、短手方向、即ち図9中、左上から右下方向の中心線上に、導線90のうち金属リード部91を配置し、この金属リード部91を平板活物質含有部11Sで挟むように、この平板活物質含有部11Sと平板支持部15Sとを二つ折りにして、参照電極構造体10とする(図4参照)。かくして、所定の電位の活物質含有部11を有する参照電極構造体10ができあがる。
その後、正電極板30と負電極板40との間にセパレータ50を介在させながら、既知の手法でこれらを捲回する。このとき、上述の参照電極構造体10を負電極板40及びセパレータ50の間に配置する。なお、この際、参照電極構造体10の厚み方向DTが、この参照電極構造体10を挟む正電極板30及び負電極板40を結ぶ方向(セパレータ50の厚み方向)と同じになるよう参照電極構造体10を配置する。これにより、発電要素20ができあがる(図2,3参照)。
さらに、この発電要素20の正電極板30及び負電極板40にそれぞれ正極集電部材71及び負極集電部材72を溶接し、電池ケース本体61に挿入し、電解液80を注入後、封口蓋62で電池ケース本体61を溶接で封口する。かくして、電池1が完成する(図1参照)。
次に、本実施形態1の実施例2にかかる電池101の製造方法について説明する。
まず、正電極板30と負電極板40との間にセパレータ50を介在させながら、既知の手法でこれらを捲回する。そして、この発電要素20の正電極板30及び負電極板40にそれぞれ正極集電部材71及び負極集電部材72を溶接し、この発電要素20を電池ケース本体61に挿入する。
そして、予め電池1と同様にして作製した参照電極構造体110(図4,9参照)を、発電要素20の外部(本実施例2では、発電要素20の、図5中、右側の外部)に配置する。その後、電解液80を電池ケース本体61に注入する。このとき、参照電極構造体110を用いて、発電要素20の正電極板30或いは負電極板40の電位を測定できるよう、発電要素20及び参照電極構造体110がいずれも電解液80に接触できる分の液量を注入する。
電解液80の注入後、封口蓋62で電池ケース本体61を溶接で封口する。かくして、電池101が完成する(図5参照)。
(実施形態2)
本実施形態2にかかる車両400は、前述した電池1(電池101、又は、後述の電池601)を複数搭載したものである。具体的には、図10に示すように、車両400は、エンジン440、フロントモータ420及びリアモータ430を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両400は、車体490、エンジン440、これに取り付けられたフロントモータ420、リアモータ430、ケーブル450、インバータ460、及び、複数の電池1(電池101又は電池601)を自身の内部に有する組電池410を備える。
上記の車両400は、前述した電池1(電池101又は電池601)を搭載しているので、参照電極構造体10(参照電極構造体110又は参照電極構造体610)を用いることにより、電解液80中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板30或いは負電極板40の電位を検知可能な車両400とすることができる。
(実施形態3)
また、本実施形態3のハンマードリル500は、前述した電池1(電池101、又は、後述の電池601)を含むバッテリパック510を搭載したものであり、図11に示すように、バッテリパック510、本体520を有する電池搭載機器である。なお、バッテリパック510はハンマードリル500の本体520のうちパック収容部521に脱着可能に収容されている。
上述のハンマードリル500は、前述した電池1(電池101又は電池601)を搭載しているので、参照電極構造体10(参照電極構造体110又は参照電極構造体610)を用いることにより、電解液80中のリチウムイオンの移動の妨害を抑制しつつ、正電極板30或いは負電極板40の電位を検知可能な電池搭載機器とすることができる。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4にかかる電池601について、図15〜22を参照しつつ説明する。
この電池601は、このうちの参照電極構造体を製造する際に、活物質含有部を支持部に圧着して形成する点で、前述の実施形態1にかかる電池1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略、又は、簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
実施形態4の電池601は、実施形態1の電池1同様、正電極板30、負電極板40及びセパレータ50を有する発電要素20と、この発電要素20を収容する電池ケース60と、リチウムイオンを含み、発電要素20のセパレータ50に含浸させた電解液80と、この電解液80に接触した参照電極構造体610とを備えるリチウムイオン二次電池である(図15,16参照)。
但し、参照電極構造体610は、図16のC部の拡大断面図である図17、及び、斜視図である図18に示すように、多孔質のポリエチレンからなる支持部615と、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子12を含む層状の活物質含有部611からなる。
このうち、活物質含有部611は、実施形態1と同様、リチウム含有リン酸化合物からなる活物質粒子12のほか、アセチレンブラックからなる導電材(図示しない)、及び、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる結着材(図示しない)を含み、図18に示すように、二つ折りにされてなる。また、この活物質含有部611におけるこれらの重量比は、活物質粒子12:導電材:結着材=92:6:2である。
また、この活物質含有部611は、実施形態1と同様、層間に導線90の金属リード部91を挟持しており、活物質含有部11と導線90(金属リード部91)との間で導通することができる。さらに、実施形態1と同様、参照電極構造体610の厚み方向DTにも電解液80中のリチウムイオンが移動可能なイオン伝導性を有する。
なお、活物質含有部611は、後に詳述するが、支持部615上に圧着して形成した点で、支持部15上に塗布し乾燥させて形成した実施形態1の活物質含有部11とは異なる。このため、参照電極構造体610を、実施形態1の参照電極構造体10よりも、厚さ方向DTに薄くすることができる(図3,17参照)。
また、参照電極構造体610の透気度(気体の通りにくさの指標の1つ)が、150sec/100mlであり、実施形態1の参照電極構造体10の透気度(208sec/100ml)よりも小さい。透気度が小さいほど、リチウムイオンが参照電極構造体を介して正電極板と負電極板との間で移動しやすいので、参照電極構造体610は、実施形態1の参照電極構造体10よりイオン透過性が高いことが判る。
なお、発明者らは、本実施形態4の参照電極構造体610、及び、実施形態1の参照電極構造体10のイオン透過性についての確認実験を行った。
具体的には、予め充電状態をいずれも60%に調整した、本実施形態4の電池601、及び、実施形態1の電池1を用意し、150Aの電流値で、各電池の端子間電圧が2.0Vとなるまで定電流放電を行い、放電の間の正電極板30の正極電位(即ち、正電極板30と参照電極構造体との間の電圧)VP1,VP2をそれぞれ測定した。
図19のグラフは、電池601及び電池1を放電させ、放電開始から端子間電圧が2.0Vになるまでの、電池601の正極電位TP1、及び、電池1の正極電位TP2の時間変化を示す。
図19のグラフによれば、放電の初期では、各正極電位TP1,TP2ともほぼ同じ電位であるが、その後は、電池1の正極電位TP2の方が、電池601の正極電位TP1よりも早期に低い電位となる。しかも、正極電位TP1,TP2が低下するほど、正極電位TP1と正極電位TP2との電位の差が大きくなることが判る。これは、電池601の参照電極構造体610の方が、電池1の参照電極構造体10よりも、リチウムイオンの移動を妨害しないので、放電の間(特に端子電圧が2.0V付近で)、正電極板30で塩枯れ(リチウムイオンの欠乏)が発生し難いためであると考えられる。
この確認試験の結果からも、参照電極構造体610は、実施形態1の参照電極構造体10よりイオン透過性が高いことが判る。
次に、本実施形態4の電池601の製造方法について、図20,21を参照しつつ説明する。
まず、参照電極構造体610の作製について説明する。この参照電極構造体610の活物質含有部611を構成する、リチウム含有リン酸化合物からなる活物質粒子12、導電材(図示しない)及び結着材(図示しない)を、溶媒に分散させてできたペースト(図示しない)を、平板状の金属箔720上に塗布し、乾燥させる。そして、乾燥させたペーストを配置した金属箔720を外部電源装置710の+極に、金属リチウムからなる対極730を外部電源装置710の−極に、それぞれ電気的に接続する。
これら金属箔720及び対極730を離間しつつ、電解液740に浸漬した後、外部電源装置710を用いて、金属箔720と対極730との間に所定の電圧を印加した。かくして、金属箔720上に、所定の電位(電池601のSOCがSOC50%における正電極板30の電位相当)の平板活物質含有部611Sができあがる(図20参照)。
次に、この平板活物質含有部611Sを、金属箔720から剥がし、これを、平板状のポリエチレンからなる平板支持部615Sの片面上に配置する(図21参照)。そして、図示しないプレス装置を用いて、平板支持部615S及び平板活物質含有部611Sの積層方向(図21中、上下方向)に、これらを挟みながら加圧し、互いを圧着させる。
さらに、平板支持部615Sの短手方向(図21中、左上から右下方向)の中心線上に、導線90のうち金属リード部91を配置し、この金属リード部91を平板活物質含有部611Sで挟むように、この平板活物質含有部611Sと平板支持部615Sとを二つ折りにして、参照電極構造体610とする(図18参照)。
この後は、実施形態1と同様にして電池601を完成させるので、説明を省略する。
以上において、本発明を実施形態1〜実施形態4に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、電池1では、参照電極構造体10を、負電極板40とセパレータ50との間に配置したが、正電極板30とセパレータ50との間に配置しても良い。
また、参照電極構造体10に、活物質含有部11及び支持部15を二つ折りにした形状のものを用いた。しかし、板状であれば良く、例えば、図12に示すように、平板状の支持部215の片側に層状の活物質含有部211を担持させてなる参照電極構造体210を用いることもできる。この場合、参照電極構造体210を負電極板40及びセパレータ50の間に配置するにあたっては、例えば、図12に示すように、支持部215を負電極板40に接するように位置させて、負電極板40から活物質含有部211を離間して絶縁させると良い。
また、電池1では、活物質含有部11及び支持部15からなる参照電極構造体10を用いた。しかし、例えば、層状の活物質含有部311のみからなる参照電極構造体310としても良い(図13参照)。このような参照電極構造体310を用いる場合、例えば、図13に示すように、自身の厚み方向が参照電極構造体310(活物質含有部311)の厚み方向DTと一致するよう、参照電極構造体310を保持可能な隙間350Pを自身の内部に有するセパレータ350を用いても良い。また、平板活物質含有部11S,611Sの電位調整に、金属リチウムからなる対極730を用いたが、金属リチウムのほかに負極材料を含むものとしても良い。
1,101,601 電池(リチウムイオン二次電池)
10,110,210,310,610 参照電極構造体
11,211,311,611 活物質含有部
12 活物質粒子
15,215,615 支持部
20 発電要素
30 正電極板
40 負電極板
50,350 セパレータ
60 電池ケース
80 電解液
400 車両
500 ハンマードリル(電池搭載機器)
DT 厚み方向

Claims (5)

  1. 板状の正電極板、板状の負電極板、及び、上記正電極板と上記負電極板との間に介在するセパレータを有する発電要素と、
    上記発電要素を収容してなる電池ケースと、
    リチウムイオンを含み、上記セパレータに含浸された電解液と、
    上記電解液に接触して配置された板状の参照電極構造体と、を備える
    リチウムイオン二次電池であって、
    上記参照電極構造体は、
    リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質粒子を含む層状の活物質含有部を有し、
    自身の厚み方向の一方側と他方側との間をリチウムイオンが移動可能に構成されてなる
    リチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池であって、
    前記参照電極構造体は、
    前記正電極板と前記負電極板との間に保持されてなり、
    上記参照電極構造体の前記活物質含有部が、
    上記正電極板及び上記負電極板のいずれかからも離間して絶縁されると共に、
    上記正電極板との間、及び、上記負電極板との間で、それぞれリチウムイオンが移動可能に配置されてなる
    リチウムイオン二次電池。
  3. 請求項2に記載のリチウムイオン二次電池であって、
    前記参照電極構造体は、
    前記活物質含有部を支持する板状で、自身の厚み方向にリチウムイオンが移動可能な、絶縁性の支持部であって、
    上記活物質含有部を、前記正電極板と前記負電極板との少なくともいずれかから、離間させ絶縁させてなる
    支持部を有する
    リチウムイオン二次電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池による電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池による電気エネルギをエネルギ源の全部又は一部に使用する電池搭載機器。
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