JP5476641B2 - 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法 - Google Patents

電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5476641B2
JP5476641B2 JP2009203792A JP2009203792A JP5476641B2 JP 5476641 B2 JP5476641 B2 JP 5476641B2 JP 2009203792 A JP2009203792 A JP 2009203792A JP 2009203792 A JP2009203792 A JP 2009203792A JP 5476641 B2 JP5476641 B2 JP 5476641B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
short
battery
circuit
voltage
removal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009203792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011054482A (ja
Inventor
隆志 徳田
隆 宇田
隆雄 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Micronics Japan Co Ltd
Original Assignee
Micronics Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Micronics Japan Co Ltd filed Critical Micronics Japan Co Ltd
Priority to JP2009203792A priority Critical patent/JP5476641B2/ja
Priority to KR1020100064382A priority patent/KR101136949B1/ko
Priority to TW099122225A priority patent/TWI446553B/zh
Priority to CN2010102759579A priority patent/CN102013448B/zh
Publication of JP2011054482A publication Critical patent/JP2011054482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5476641B2 publication Critical patent/JP5476641B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S50/00Monitoring or testing of PV systems, e.g. load balancing or fault identification
    • H02S50/10Testing of PV devices, e.g. of PV modules or single PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Description

本発明は電池短絡部除去装置及び方法に関し、例えば、太陽電池における短絡部を除去する場合に適用し得るものである。また、本発明は、上述の電池短絡部除去装置及び方法が短絡部の除去のために用いる電圧(電池短絡部除去電圧)を決定する電池短絡部除去電圧決定装置及び方法に関する。
アモルファス半導体などを用いた薄膜太陽電池を製造する際に、例えば、発電に寄与する光電変換半導体層を挟む基板側電極と裏面側電極との電極間や、2つの裏面側電極間又は各光電変換半導体層内等に短絡部が生じることがある。例えば、薄膜太陽電池では、1枚の基板上に複数の太陽電池セルを並設させて配置している。基板上に基板側電極と光電変換半導体層と裏面側電極とを積層させる工程は、複数の太陽電池セルで共通であり、隣接する太陽電池セルを切り分ける溝(スクライブ溝)を形成させる溝切り工程を経て複数の太陽電池セルを形成させる。この溝切り工程が適切になされないと、隣接する太陽電池セル間で短絡部が生じたり、同一太陽電池セルの基板側電極と裏面側電極との間で短絡部が生じたりすることがある。また、例えば、製造工程中に光電変換半導体層にピンホールが形成されてしまったり、あるいは、不純物が混入されてしまうことにより、隣接する太陽電池セル間や、同一太陽電池セルの基板側電極と裏面側電極との間で短絡部が生じたりすることがある。
このような短絡部を除去するために、例えば、特許文献1の太陽電池の短絡部除去方法及び短絡部除去装置が提案されている。この太陽電池の短絡部除去方法及び短絡部除去装置では、短絡部が生じた電極間に逆バイアス電圧を印加することにより短絡部に電流を集中させ、発生したジュール熱によって短絡部の金属を飛散させたり、金属を酸化させたりして絶縁体とすることにより、短絡部を除去する。この特許文献1の記載技術では、太陽電池セルの裏面側電極に複数のプローブを接触させ、あるいは線状の印加部材や面状の印加部材を接触させて、逆バイアス電圧を印加し、効率的に短絡部へ電流を流すようにしている。プローブや印加部材から短絡部までの距離が短縮されて電圧降下が小さくなって、安定的に短絡部のみを除去することが可能となる。
特開平10−4202号公報 特開2001−53302号公報
ところが、従来の太陽電池の短絡部除去方法及び短絡部除去装置では、逆バイアス電圧を適切な大きさにする必要がある。なぜならば、大きすぎる逆バイアス電圧を印加すると、既存の短絡部の除去と同時に他の部分が破壊されてしまうことがあるからである。
この点を改良した技術が特許文献2で提案されている。この特許文献2の記載技術では、電極間に対して段階的に大きくなっていく逆バイアス電圧を印加しながらリーク電流を測定し、リーク電流が許容値以下になった時点で逆バイアス電圧の印加を終了することが提案されている。このように、逆バイアス電圧として、耐電圧以下の電圧を段階的に印加すれば短絡部を除去することができるが、逆バイアス電圧を段階的に大きくして印加するのは、除去までに時間がかかり過ぎて効率が悪い。このため、耐電圧以下で、かつ短絡部を除去できる電圧だけを印加するのが望ましい。
しかし、短絡部を効率的に除去できる電圧が不明なことが多く、適切な逆バイアス電圧だけを印加することができない。また、耐電圧が把握できないことも多く、太陽電池セルに対して任意の逆バイアス電圧を印加すると、その印加電圧が耐電圧を超えていて、その結果、太陽電池セルが破損する可能性がある。
このため、太陽電池セルの耐電圧を探し出す必要があるが、耐電圧を探し出すためには、太陽電池セルを破損させる必要がある。太陽電池セルを破損させないと、耐電圧が判らないからである。
一方、特許文献2に記載のように、太陽電池セルを破損させないように、段階的に電圧を大きくして印加して限界値を探し出すことも考えられるが、この場合、時間がかかり過ぎて除去処理の効率が悪い。
また、短絡部が存在する太陽電池セルは、逆バイアス電圧の印加により、短絡部の除去が可能であるが、短絡部が存在しない太陽電池セルに逆バイアス電圧が印加された場合、太陽電池セルにダメージを与えてしまうことがあり、発電効率が低下する恐れがある。
ところで、リチウムイオン電池の中にも、蓄電量を大きくするため、太陽電池と同様に、電池セルを並設させたものがある。このような構成のリチウムイオン電池では、上述した太陽電池での課題と同様な課題が生じる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、不必要なダメージを与えることなく短絡部を効率良く除去することができる電池短絡部除去装置及び方法を提供することを目的とする。また、本発明は、本発明の電池短絡部除去装置及び方法が適用するのに好適な印加電圧を決定することができる電池短絡部除去電圧決定装置及び方法を提供することを他の目的とする。
上記課題を解決するために、第1の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池短絡部除去装置が逆バイアス電圧の印加によって除去するために適用する電池短絡部除去電圧を決定する電池短絡部除去電圧決定装置であって、上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する、上記電池短絡部除去電圧を決定するための決定処理用の電池における、隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出する境界電圧検出手段を備え、上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を上記電池短絡部除去電圧として決定することを特徴とする。
第2の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池短絡部除去装置が逆バイアス電圧の印加によって除去するために適用する電池短絡部除去電圧を決定する電池短絡部除去電圧決定方法であって、境界電圧検出手段が、上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する、上記電池短絡部除去電圧を決定するための決定処理用の電池における隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出し、この検出された上記境界電圧を上記電池短絡部除去電圧として決定することを特徴とする。
第3の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去装置において、第1の本発明の電池短絡部除去電圧決定装置が決定した上記電池短絡部除去電圧を、上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去する短絡部除去手段を備えたことを特徴とする。
第4の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去方法において、第2の本発明の電池短絡部除去電圧決定方法で決定された上記電池短絡部除去電圧を、短絡部除去手段が、上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去することを特徴とする。
第5の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去装置において、上記除去処理対象の電池の短絡部を除去するために適用する短絡部除去電圧を決定するための上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する決定処理用の電池における隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出する境界電圧検出手段と、上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を、短絡部の除去のために印加する上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去する短絡部除去手段とを備えたことを特徴とする。
第6の本発明は、基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去方法において、境界電圧検出手段が、上記除去処理対象の電池の短絡部を除去するために適用する短絡部除去電圧を決定するための上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する決定処理用の電池における隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出し、短絡部除去手段が、上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を、短絡部の除去のために印加する上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去することを特徴とする。
本発明によれば、電池に不必要なダメージを与えることなく短絡部を効率良く除去できる電池短絡部除去装置及び方法を提供できる。また、本発明によれば、本発明の電池短絡部除去装置及び方法が適用するのに好適な印加電圧を決定できる電池短絡部除去電圧決定装置及び方法を提供できる。
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を、処理対象の薄膜太陽電池に接続した状態を示す説明図である。 実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置におけるI−V特性の測定処理の流れを示すフローチャートである。 1つの短絡部を有する太陽電池セルに印加する逆バイアス電圧と電流との関係を示すグラフである。 2つの短絡部を有する太陽電池セルに印加する逆バイアス電圧と電流との関係を示すグラフである。 実施形態の電池短絡部除去装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態の電池短絡部除去装置における短絡部除去制御部が実行する短絡部除去処理を示すフローチャートである。 実施形態の電池短絡部除去装置における短絡部の存在確認処理の説明図である。
(A)電池短絡部除去電圧決定装置及び方法の実施形態
まず、本発明に係る電池短絡部除去電圧決定装置及び方法を、薄膜太陽電池用に適用した一実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法は、電池短絡部除去装置及び方法が、薄膜太陽電池の短絡部を除去するために電池セルに印加する逆バイアス電圧(以下では適宜、電池短絡部除去電圧と呼ぶ)を決定するものである。
図1は、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を、処理対象の薄膜太陽電池に接続した状態を示す説明図である。なお、薄膜太陽電池の具体的な構成は種々あるが、短絡部ができる可能性がある全ての薄膜太陽電池に対して、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を適用することができる。
出荷検査の一環として短絡部を除去する場合や入荷検査の一環として短絡部を除去する場合には、本実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を用いて、電池短絡部除去電圧を決定する。また、本実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を用いて電池短絡部除去電圧を決定するために利用する薄膜太陽電池は、決定処理時に破壊される恐れがあり、また、短絡部を有していることが条件となるので、例えば、電池短絡部除去電圧の決定にのみ用いられ、決定後に、通常の薄膜太陽電池として用いないことが好ましい。このような電池短絡部除去電圧の決定に用いられる薄膜太陽電池は、後述する短絡部が存在するか否かの判定方法を適用して、予め短絡部が存在することを確認したものであることが好ましい。
図1において、測定対象の薄膜太陽電池1Aは、絶縁性基板であるガラス基板2の一つの面に、透明電極(第1の電極)3、光電変換によって電力を発生する電力発生部であるアモルファスシリコン層(光電変換中間層)4及び銀電極(第2の電極)5をそれぞれ所定のパターンに加工して順次積層することにより構成される太陽電池セル6を複数並設したものである。ある太陽電池セルの透明電極と、隣接する太陽電池セルの銀電極とが直列に接続されることにより、並設された複数の太陽電池セル6が直列に接続されることとなる。隣接する太陽電池セル6,6は、スクライブ溝7によって隔てられている。
ここで、アモルファスシリコン層4には、光電変換し得る光の波長帯を、中心材料(例えばシリコン等)による波長帯より広げるために、他の材料(元素)を混合させることもある。すなわち、最近では、成膜技術の改善と安定化によって、発電効率の向上のために、中心材料に混合する材料の多様化と混合比率に重点が置かれ、幅広い太陽光の波長成分に反応させるようになされている。このため、種々の材料を用いた太陽電池などが存在する。薄膜太陽電池1の種類毎に、最適な電池短絡部除去電圧が異なっており、そのため、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置を適用しての電池短絡部除去電圧の決定が必要となっている。
薄膜太陽電池1Aにおける電池短絡部除去電圧を決定するために、電池短絡部除去電圧決定装置10が用いられる。電池短絡部除去電圧決定装置10は、一対の電源端子Vo及びGndと、一対の測定端子S+及びS−とを有する。各電源端子Vo、Gndはそれぞれ、リード線11、プローブ12を介して、2つの太陽電池セル6,6の銀電極5,5の対応する方に接続されており、2つの銀電極5,5間に逆バイアス電圧を印加し得るようになされている。プローブ12,12が接続されている2つの太陽電池セル6,6は、例えば、短絡部が存在することが確認されているものである。一対の測定端子S+及びS−はそれぞれ、リード線13、接触部材14を介して、逆バイアス電圧が印加されている銀電極5、5の対応する方に接続されており、任意の逆バイアス電圧が印加されている場合に、2つの銀電極5、5間を流れる電流を電池短絡部除去電圧決定装置10が取り込めるようにしている。
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10は、まず、逆バイアス電圧を徐々に大きくしていった場合における電流の変化を測定し、次に、測定で得られた電流−電圧特性(I−V特性)を解析して電池短絡部除去電圧を決定する。
図2は、I−V特性の測定時における、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10の処理の流れを示すフローチャートである。
I−V特性の測定時にはまず、印加電圧範囲、ステップ電圧及び制限電流値をオペレータに設定させる(ステップS1)。ここで、印加電圧範囲とは、測定のために逆バイアス電圧を変化させる範囲である。印加電圧範囲の上限電圧は、太陽電池セル6,6間の耐電圧(予め、耐電圧を測定しておく)より低いことが好ましい。ステップ電圧は、印加電圧範囲を複数(例えば1000など)に分割した場合の1ステップの電圧であり、このステップ電圧単位に、逆バイアス電圧を徐々に大きくしていく。印加電圧範囲とステップ電圧から、印加する逆バイアス電圧の数、言い換えると、逆バイアス電圧の変化数が定まる。制限電流値は、測定を中止させるか否かを切り分ける電流値である。
なお、印加電圧範囲、ステップ電圧及び制限電流値として、オペレータによる設定を認めず、電池短絡部除去電圧決定装置10が保持している固定値を適用するようにしても良い。
印加電圧範囲、ステップ電圧及び制限電流値の設定後には、逆バイアス電圧を、印加電圧範囲内で小さい電圧値から大きい電圧値へステップ電圧単位に徐々に大きくしながら、各逆バイアス電圧における電流を測定し、その際、電流値が制限電流値以上になることが生じた場合には、I−V特性の測定を中止する(ステップS2〜S6)。
ステップ電圧の値毎に異なる、印加電圧範囲内の全ての逆バイアス電圧に対する電流を測定し終えると、得られたI−V特性を電池短絡部除去電圧決定装置10内の記憶装置に格納し、一連の測定処理を終了する(ステップS7)。
図3及び図4はそれぞれ、測定されたI−V特性を示す説明図である。図3は、1つの短絡部を有する場合のI−V特性を示し、図4は、2つの短絡部を有する場合のI−V特性を示している。なお、図3及び図4は、印加電圧範囲の一部の範囲を示している。
逆バイアス電圧を徐々に大きくしていけば短絡電流も徐々に大きくなっていく。この場合の逆バイアス電圧と短絡電流との関係は、短絡部を定抵抗として見なしたI−V直線に概ね従っている。印加している逆バイアス電圧が短絡部を除去できる電圧になると、短絡部が除去され、除去された短絡部に流れていた短絡電流が流れなくなり、流れる電流は漏れ電流程度になる。すなわち、短絡部を除去できる逆バイアス電圧までは電流値は徐々に大きくなり、短絡部を除去できる逆バイアス電圧になると電流値は急に小さくなる。従って、電流値が増大している状態から、電流値が急激に減少する境界の電圧値は、短絡部を除去できる逆バイアス電圧になっている。
短絡部が1つの場合であれば、図3に示すように、電流値が変化する境界電圧値は1つだけ存在する(図3のV1)。短絡部が、異なる原因や態様により2つ存在する場合であれば、図4に示すように、電流値が変化する境界電圧値は2つ存在する(図4のV11及びV12)。図4の場合、2つの短絡部を流れる短絡電流の合成電流が当初流れている。逆バイアス電圧が一方の短絡部を除去できる電圧V11になると、一方の短絡部が除去され、他方の短絡部を流れる短絡電流だけの状態に変化する。両短絡電流の合成値から、他方の短絡部を流れる短絡電流への変化も、電流値が徐々に大きくなっていた状態から電流値が急に小さくなった状態への変化である。この2つの状態の境界電圧は、一方の短絡部を除去できる逆バイアス電圧V11となっている。逆バイアス電圧をさらに大きくしていき、残った他方の短絡部を除去できる電圧V12になると、他方の短絡部が除去されるので、流れる電流は、増大状態から、急激に小さい状態へ変化する。
ピンホールによる短絡部や、不純物混入による短絡部、隣接する太陽電池セル間の短絡部、同一太陽電池セルの基板側電極と裏面側電極との短絡部など、原因や態様が異なっていると、除去される際の逆バイアス電圧も変化する。
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10は、例えば、ソフトウェアの処理構成を有し、図2の処理によって、格納されたI−V特性のデータに対し、ソフトウェア処理によって、上述した境界電圧を求める。このようにして求められた境界電圧が、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法が適用する逆バイアス電圧となる。
なお、境界電圧は、小さい方から、オペレータが設定した数を上限として探索するようにしても良い。
また、上記では、I−V特性を1つだけ格納するように説明したが、測定に供する太陽電池セル6,6の対を変えて、複数のI−V特性を測定して格納しておき、複数のI−V特性のデータから境界電圧を定めるようにしても良い。この場合において、異なるI−V特性のデータから得た境界電圧が、同一ではないがほぼ同一の場合には、それらの平均値や中央値や、その中の最大値等を、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法が適用する逆バイアス電圧とするようにしても良い。
(B)電池短絡部除去装置及び方法の実施形態
次に、本発明に係る電池短絡部除去装置及び方法を、薄膜太陽電池用に適用した一実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
実施形態の電池短絡部除去装置及び方法は、薄膜太陽電池が短絡部を有するものか否かを判別すると共に、短絡部を有している場合には、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法が決定した電池短絡部除去電圧を適用して短絡部を除去するものである。実施形態の電池短絡部除去装置(複数設定されていても良い)及び方法は、例えば、製造ラインを流れる全ての薄膜太陽電池を処理対象としている。ここで、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法が短絡部を除去しようとする薄膜太陽電池1B(図5参照)は、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法がI−V特性を測定した薄膜太陽電池1A(図1参照)と同一種類のものである。
図5は、実施形態の電池短絡部除去装置の概略構成を示すブロック図である。図5において、電池短絡部除去装置30は、短絡部除去対象電池搬送機構20、プローブユニット21、奇偶切替スイッチ群24、奇数位置用の短絡部除去制御部25、偶数位置用の短絡部除去制御部26、及び、情報処理部27を有する。プローブユニット21は、複数のプローブピン22と、全てのプローブピン22を取り付けているプローブユニット基板23とを有する。
短絡部除去対象電池搬送機構20は、例えば、搬送モータや搬送コンベア等からなり、情報処理部27の制御下で、薄膜太陽電池1Bを短絡部除去処理位置まで搬送して短絡部除去させ、短絡部除去処理の終了後に、薄膜太陽電池1Bを次の工程の実行装置等へ搬送するものである。
プローブユニット21は、情報処理部27の制御下で、上下動可能なものである。プローブユニット21は、短絡部除去対象電池搬送機構20が薄膜太陽電池1を短絡部除去処理位置へ搬入しているときなどにおいては、上方の待機位置に待機していて、薄膜太陽電池1Bの搬送を邪魔しないようになされている。プローブユニット21は、短絡部除去処理時に、プローブピン22を薄膜太陽電池1Bの電極に電気的に接続させるものである。
プローブピン22は、薄膜太陽電池1Bにおける太陽電池セル6の数と同じだけ設けられ、短絡部除去処理時には、全てのプローブピン22はいずれか1つの太陽電池セル6の銀電極5(図1参照)と電気的に接続されるものである。なお、図5においては、図示の簡略化のために、太陽電池セル6の積層構造の図示を省略しており、また、太陽電池セル6,6間の直列接続構造の図示も省略している。
奇数位置用の短絡部除去制御部25はそれぞれ、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて奇数番目(例えば6−1)の位置の太陽電池セル6とその次の偶数番目(例えば6−2)の位置の太陽電池セル6との間で逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去させようとするものである。例えば、奇数位置用の1番目の短絡部除去制御部25−1は、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて1番目の位置の太陽電池セル6−1とその次の2番目の位置の太陽電池セル6−2との間で逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去させようとするものである。偶数位置用の短絡部除去制御部26は、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて偶数番目(例えば6−2)の位置の太陽電池セル6とその次の奇数番目(例えば6−3)の位置の太陽電池セル6との間で逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去させようとするものである。例えば、偶数位置用の1番目の短絡部除去制御部26−1は、薄膜太陽電池1Bの搬送方向先端側から数えて2番目の位置の太陽電池セル6−2とその次の3番目の位置の太陽電池セル6−3との間で逆バイアス電圧を印加して短絡部を除去させようとするものである。
各短絡部除去制御部25,26は、短絡部が存在するか否かを確認した後に、短絡部を除去させようとするものである。短絡部が存在するか否かの確認は、後述するように、所定の逆バイアス電圧を印加した際に流れる電流に基づいて判断する。そのため、各短絡部除去制御部25,26は、逆バイアス電圧の印加構成に加え、逆バイアス電圧印加時に流れる電流の検出構成も備えている。
奇偶切替スイッチ群24は、情報処理部27の制御下で、プローブピン22を奇数位置用の短絡部除去制御部25に接続させる状態と、プローブピン22を偶数位置用の短絡部除去制御部25に接続させる状態とを切り替えるものである。
情報処理部27は、まず、奇数位置用の短絡部除去制御部25による短絡部除去処理を実行させ、その後、偶数位置用の短絡部除去制御部26による短絡部除去処理を実行させる。各奇数位置用の短絡部除去制御部25による短絡部除去処理は平行して実行される。例えば、奇数位置用の1番目の短絡部除去制御部25−1が、1番目の位置の太陽電池セル6−1と2番目の位置の太陽電池セル6−2とを対象とした短絡部除去処理を実行する際には、2番目の短絡部除去制御部25−2が、3番目の位置の太陽電池セル6−3と4番目の位置の太陽電池セル6−4とを対象とした短絡部除去処理を実行し、他の奇数位置用の短絡部除去制御部25も、同様に、短絡部除去処理を実行する。各偶数位置用の短絡部除去制御部26による短絡部除去処理も、上述と同様な方法で平行して実行される。ここで、奇数位置と偶数位置との短絡部除去を順に実行するのが効率的であるが、他の順番で実行するようにしても良い。
情報処理部27には、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10が薄膜太陽電池1AのI−V特性に基づいて決定した全ての電池短絡部除去電圧が入力されるようになされている。例えば、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10が決定した電池短絡部除去電圧を、オペレータが手作業で情報処理部27に入力するようにしても良く、また例えば、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10が、自動的に、又は、オペレータの転送指示に応じ、決定した電池短絡部除去電圧を電池短絡部除去装置30(の情報処理部27)に転送するようにしても良い。
図6は、各短絡部除去制御部25,26の処理を示すフローチャートである。奇数位置用の短絡部除去制御部25による短絡部除去処理と、偶数位置用の短絡部除去制御部26による短絡部除去処理とは処理のタイミングは異なるが、処理自体は同様であり、図6のフローチャートで表すことができる。
短絡部除去制御部(25,26)は、情報処理部27によって、短絡部除去処理が起動されると、図6に示す処理を開始し、まず、初期設定処理を実行する(S11)。この初期設定処理では、情報処理部27から、電池短絡部除去電圧の値、良否判定電流の値、開放電圧の値Voc等が与えられて設定される。電池短絡部除去電圧の値は、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置10が決定したものである。良否判定電流の値は、オペレータがキー入力装置等を用いて情報処理部27に入力したものである。良否判定電流の値は、短絡部が存在するか否かを判定するための閾値となっており、また、存在していた全ての短絡部が除去できたか否かを判定するための閾値となっている。なお、短絡部が存在するか否かを判定するための閾値電流の値と、存在していた全ての短絡部が除去できたか否かを判定するための閾値電流の値とを異なる値にするようにしても良い。開放電圧値Vocは、周知のように、太陽電池セル6に光を照射した場合における、端子を開放したときの出力電圧である。薄膜太陽電池1Bの量産段階では、既に、開放電圧値Voc等の薄膜太陽電池1Bの定格特性は検出済であり、例えば、オペレータがキー入力装置等を用いて情報処理部27に開放電圧値Vocを入力する。
短絡部除去制御部(25,26)は、初期設定処理を終了すると、処理対象となっている2つの太陽電池セル6,6(の銀電極5,5)間の経路上に短絡部が存在するか否かを判別する。この判別は、2つの太陽電池セル6,6間への逆バイアス電圧として開放電圧値Vocと等しい電圧(逆方向への印加であるので−Vocと表記することができる)を印加し(S12)、この印加時に流れる電流を良否判定電流値と比較して短絡部の存在を確認する(S13)。
短絡部が存在すれば、上述したように、逆バイアス電圧の印加によって短絡電流が流れる。従って、逆バイアス電圧の印加によって短絡電流が流れるか否かで短絡部の存在を確認することができる。しかしながら、確認のために、大きな値の逆バイアス電圧を印加した場合、薄膜太陽電池1Bを破損させる恐れがある。そこで、この実施形態では、薄膜太陽電池1Bの耐電圧であることが保証されている、開放電圧値Vocと等しい電圧−Vocを逆バイアス電圧として印加することとした。図7は、このような確認処理の説明図である。短絡部が存在する場合には、逆バイアス電圧が大きくなるに従い、電流(短絡電流)は大きな傾きで大きくなる。一方、短絡部が存在しない場合にも、逆バイアス電圧が大きくなるに従い、電流(漏れ電流)は大きくなっていくが、この際の電流は漏れ電流であるので、増大の傾きは小さい。逆バイアス電圧が小さい値では、短絡電流か漏れ電流かを弁別し難いが、逆バイアス電圧が−Voc程度になると、短絡電流と漏れ電流との差が大きくなり、良否判定電流値との比較により、短絡部の有無を弁別することができる。
逆バイアス電圧−Vocの印加時に流れる電流が良否判定電流値未満であれば、短絡部が存在しないとして、後述するステップS16に移行する。
一方、逆バイアス電圧−Vocの印加時に流れる電流が良否判定電流値以上であれば、短絡部の除去処理に移行する。短絡部の除去処理では、設定された電池短絡部除去電圧の値を小さい方から順に逆バイアス電圧として印加し、印加毎に、その印加後の電流を良否判定電流の値と比較して全ての短絡部の除去が終了したかを確認することで行う(S14、S15)。
仮に、設定された電池短絡部除去電圧の値がVa,Vb,Vc(Va<Vb<Vc)の3種類であったとする。まず、逆バイアス電圧Vaを印加し、印加後の電流Iaを確認する。印加後の電流Iaが良否判定電流値未満であれば、全ての短絡部が存在しないと判断する。一方、印加後の電流Iaが良否判定電流値以上であれば、除去できていない短絡部が存在するので、次に、逆バイアス電圧Vaより大きい逆バイアス電圧Vbを印加し、印加後の電流Ibを確認する。印加後の電流Ibが良否判定電流値未満であれば、全ての短絡部が除去できたと判断する。一方、印加後の電流Ibが良否判定電流値以上であれば、除去できていない短絡部が存在するので、残った逆バイアス電圧Vcを印加し、印加後の電流Icを確認する。印加後の電流Icが良否判定電流値未満であれば、全ての短絡部が除去できたと判断する。一方、印加後の電流Icが良否判定電流値以上であれば、除去できていない短絡部が存在すると判断する。但し、設定された電池短絡部除去電圧の値がVa,Vb,Vc以外にはないので、逆バイアス電圧Vcより大きい逆バイアス電圧を印加することはない。ステップS15からS16への移行は、図6では省略しているが、最大の逆バイアス電圧を印加した後の電流が、良否判定電流値以上である場合にも移行する。
短絡部が存在しない場合や短絡部が除去できた場合、設定された電池短絡部除去電圧の全ての値を順に印加したが短絡部が除去できなかった場合には、それぞれの場合であることを明示した短絡部の除去処理結果を保存し(S16)、図6に示す一連の処理を終了する。
情報処理部27は、全ての短絡部除去制御部25、26から短絡部の除去処理結果を収集し、短絡部除去処理対象の薄膜太陽電池1Bが良品と扱って良いか否かを判別する。収集した短絡部の除去処理結果の中に1つでも、短絡部が除去できなかったことを示すものがあれば、短絡部除去処理対象の薄膜太陽電池1Bを不良品と認定し、短絡部が除去できなかったことを示す短絡部の除去処理結果が1つも存在しなければ良品と認定する。
(C)実施形態の効果
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法、並びに、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法によれば、短絡部除去処理対象の薄膜太陽電池に印加する逆バイアス電圧が、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法が決定した電圧値に限定されるため、多くの電圧値を逆バイアス電圧として印加する従来技術に比較し、短絡部の除去処理を迅速に行うことができる。
実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法によれば、短絡が解消され短絡電流が流れなくなる電圧値を、電池短絡部除去電圧として決定するようにしたので、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法による短絡部の除去を効率的に実行させることができる。
また、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置及び方法が、電池短絡部除去電圧を決定する際の処理で耐電圧を超えてしまうことがあっても、決定された電池短絡部除去電圧は耐電圧以下であることを保証でき、実施形態の電池短絡部除去装置及び方法による短絡部の除去で短絡部除去処理対象の薄膜太陽電池を破壊するようなことを防止することができる。
実施形態の電池短絡部除去装置及び方法によれば、短絡部が存在するかを確認して除去動作に移行するようにしたので、効率良く、除去動作を行うことができる。短絡部の有無を判別するために印加する逆バイアス電圧は、開放電圧Voc×(−1)としたので、この判別時に、短絡部除去処理対象の薄膜太陽電池を破壊するようなことを防止することができる。
(D)他の実施形態
上記実施形態では、電池短絡部除去電圧決定装置と電池短絡部除去装置とが別個の装置であるものを示したが、両装置の機能を一装置に搭載するようにしても良い。例えば、図5における情報処理部27に、決定モードか除去モードかを指示できるようにし、除去モードでは、上記実施形態のように制御し、決定モードでは、各短絡部除去制御部(25、26)はI−V特性を測定させて測定されたI−V特性のデータを収集し、収集したI−V特性のデータに対して上述したような解析を行って電池短絡部除去電圧を決定するようにしても良い。
逆に、上記で1装置の機能として説明した内容を、複数の装置に振り分けるようにしても良い。例えば、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置が行っていた、I−V特性を測定する処理と、I−V特性のデータを解析して電池短絡部除去電圧を決定する処理とを別個の装置が実行するようにしても良い。また例えば、実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置が行っていた、短絡部の存在確認処理と、短絡部の除去処理とを別個の装置が実行するようにしても良い。
上記実施形態の電池短絡部除去装置では、短絡部の存在確認処理と短絡部の除去処理とを共に行うものを示したが、短絡部の存在確認処理を実行せずに、短絡部の除去処理だけを実行するものであっても良い。
逆に、電池短絡部除去電圧決定装置においても、I−V特性を測定する前に、上述した方法により短絡部の存在を確認するようにしても良い。
上記実施形態の電池短絡部除去電圧決定装置では、所定範囲でI−V特性を測定した後、I−V特性のデータを解析して電池短絡部除去電圧を決定するものを示したが、I−V特性の測定と、I−V特性のデータ解析(極大値探索)とを並行して実行するものであっても良い。
上記実施形態では、電池セルが1層の薄膜太陽電池を説明したが、電池セルが2層のタンデム構造の薄膜太陽電池に対しても本発明を適用でき、さらには、電池セルが3層以上の構造の薄膜太陽電池に対しても本発明を適用できる。
本発明は、薄膜太陽電池に限らず、電池セルの部分に短絡部ができることがある全ての電池に適用することができる。
本発明の電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法は、短絡部を除去する必要のなるすべての電池に適用することができる。
1A、1B:薄膜太陽電池、2:ガラス基板、3:透明電極(第1の電極)、4:アモルファスシリコン層(中間層)、5:銀電極(第2の電極)、6:太陽電池セル、10:電池短絡部除去電圧決定装置、12:プローブ、14:接触部材、20:短絡部除去対象電池搬送機構、21:プローブユニット、22:プローブピン、23:プローブユニット基板、24:奇偶切替スイッチ群、25:奇数位置用の短絡部除去制御部、26:偶数位置用の短絡部除去制御部、27:情報処理部、30:電池短絡部除去装置。

Claims (10)

  1. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池短絡部除去装置が逆バイアス電圧の印加によって除去するために適用する電池短絡部除去電圧を決定する電池短絡部除去電圧決定装置であって、
    上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する、上記電池短絡部除去電圧を決定するための決定処理用の電池における、隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出する境界電圧検出手段を備え、
    上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を上記電池短絡部除去電圧として決定することを特徴とする電池短絡部除去電圧決定装置。
  2. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池短絡部除去装置が逆バイアス電圧の印加によって除去するために適用する電池短絡部除去電圧を決定する電池短絡部除去電圧決定方法であって、
    境界電圧検出手段が、上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する、上記電池短絡部除去電圧を決定するための決定処理用の電池における、隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出し、
    この検出された上記境界電圧を上記電池短絡部除去電圧として決定することを特徴とする電池短絡部除去電圧決定方法。
  3. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去装置において、
    請求項1に記載の電池短絡部除去電圧決定装置が決定した上記電池短絡部除去電圧を、上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去する短絡部除去手段を備えたことを特徴とする電池短絡部除去装置。
  4. 除去処理対象の電池における隣接する上記第2の電極間に所定電圧の逆バイアス電圧を印加した際の電流値が閾値電流値以上か否かに基づいて、短絡部の有無を判定する短絡部有無判定手段をさらに備え、
    上記短絡部有無判定手段が短絡部が存在すると判定したときに、上記短絡部除去手段が除去処理を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の電池短絡部除去装置。
  5. 上記短絡部有無判定手段が印加する所定電圧が、上記電池セルの開放電圧と等しい電圧値であって印加方向が逆バイアス方向であることを特徴とする請求項4に記載の電池短絡部除去装置。
  6. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去方法において、
    請求項2に記載の電池短絡部除去電圧決定方法で決定された上記電池短絡部除去電圧を、短絡部除去手段が、上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去することを特徴とする電池短絡部除去方法。
  7. 短絡部有無判定手段が、除去処理対象の電池における隣接する上記第2の電極間に所定電圧の逆バイアス電圧を印加した際の電流値が閾値電流値以上か否かに基づいて、短絡部の有無を判定し、
    短絡部が存在すると判定されたときに、上記短絡部除去手段が除去処理を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の電池短絡部除去方法。
  8. 上記短絡部有無判定手段が印加する所定電圧が、上記電池セルの開放電圧と等しい電圧値であって印加方向が逆バイアス方向であることを特徴とする請求項7に記載の電池短絡部除去方法。
  9. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去装置において
    上記除去処理対象の電池の短絡部を除去するために適用する短絡部除去電圧を決定するための上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する決定処理用の電池における、隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出する境界電圧検出手段と、
    上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を、短絡部の除去のために印加する上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去する短絡部除去手段と
    を備えたことを特徴とする電池短絡部除去装置。
  10. 基板上に、第1の電極と、電力発生部として機能する中間層と、第2の電極とがこの順に積層された複数の電池セルを含む除去処理対象の電池の短絡部を、電池における隣接する上記第2の電極間に逆バイアス電圧を印加することによって除去する電池短絡部除去方法において、
    境界電圧検出手段が、上記除去処理対象の電池の短絡部を除去するために適用する短絡部除去電圧を決定するための上記除去処理対象の電池と同様の構成を有する決定処理用の電池における、隣接する第2の電極間に印加する逆バイアス電圧を徐々に上げた場合に、上記逆バイアス電圧の上昇に伴って、上記第2の電極間に流れる電流値が上昇から急峻な下がり方をする境界電圧を検出し、
    短絡部除去手段が、上記境界電圧検出手段が検出した上記境界電圧を、短絡部の除去のために印加する上記逆バイアス電圧として印加して短絡部を除去する
    ことを特徴とする電池短絡部除去方法。
JP2009203792A 2009-09-03 2009-09-03 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法 Expired - Fee Related JP5476641B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203792A JP5476641B2 (ja) 2009-09-03 2009-09-03 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法
KR1020100064382A KR101136949B1 (ko) 2009-09-03 2010-07-05 전지 단락부 제거장치 및 방법, 및, 전지 단락부 제거전압 결정장치 및 방법
TW099122225A TWI446553B (zh) 2009-09-03 2010-07-06 電池短路部除去裝置及方法、以及電池短路部除去電壓決定裝置及方法
CN2010102759579A CN102013448B (zh) 2009-09-03 2010-08-31 电池短路部去除装置和方法、以及电池短路部去除电压确定装置和方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203792A JP5476641B2 (ja) 2009-09-03 2009-09-03 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011054482A JP2011054482A (ja) 2011-03-17
JP5476641B2 true JP5476641B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=43843542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009203792A Expired - Fee Related JP5476641B2 (ja) 2009-09-03 2009-09-03 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5476641B2 (ja)
KR (1) KR101136949B1 (ja)
CN (1) CN102013448B (ja)
TW (1) TWI446553B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013072988A1 (ja) 2011-11-14 2013-05-23 株式会社日本マイクロニクス シート状電池のリペア装置
TWI657937B (zh) * 2013-12-05 2019-05-01 美商佛塞安科技公司 用於發射偏移照明以減少雜散光的方法和系統
JP7000976B2 (ja) * 2018-04-27 2022-01-19 トヨタ自動車株式会社 全固体電池の検査方法、全固体電池の製造方法および組電池の製造方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62176172A (ja) * 1986-01-29 1987-08-01 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 光電変換装置作成方法
JPS6388869A (ja) * 1986-10-01 1988-04-19 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd アモルファス太陽電池のピンホール消滅装置
JP3740618B2 (ja) * 1996-06-17 2006-02-01 株式会社カネカ 太陽電池の短絡部除去方法及び該短絡部除去装置
JP3755551B2 (ja) * 1996-06-25 2006-03-15 株式会社カネカ 太陽電池の短絡部除去方法及び該短絡部除去装置
JP3704656B2 (ja) * 1997-10-30 2005-10-12 東芝電池株式会社 アルカリ蓄電池の短絡不良率低減化方法
JPH11204816A (ja) * 1998-01-20 1999-07-30 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 半導体薄膜光電変換装置の製造方法
JPH11219719A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Toshiba Battery Co Ltd 絶縁検査装置
US6228662B1 (en) 1999-03-24 2001-05-08 Kaneka Corporation Method for removing short-circuited sections of a solar cell
JP3143616B2 (ja) * 1999-08-12 2001-03-07 鐘淵化学工業株式会社 太陽電池の短絡部除去方法
AU766466B2 (en) * 1999-05-14 2003-10-16 Kaneka Corporation Reverse biasing apparatus for solar battery module
JP4627575B2 (ja) * 1999-08-12 2011-02-09 株式会社カネカ 太陽電池の短絡部除去方法
JP4783487B2 (ja) * 2000-02-22 2011-09-28 株式会社カネカ 太陽電池モジュールの逆バイアス処理装置
JP4313625B2 (ja) * 2002-08-29 2009-08-12 パナソニック株式会社 二次電池の製造方法および二次電池前駆体の検査装置
KR20040102791A (ko) * 2003-05-29 2004-12-08 엘지.필립스디스플레이(주) 전계방출소자의 단락제거 방법
JP2008091674A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Sharp Corp 光電変換素子の逆バイアス処理装置及び逆バイアス処理方法
JP5379586B2 (ja) * 2009-07-16 2013-12-25 株式会社日本マイクロニクス 電池短絡部除去装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI446553B (zh) 2014-07-21
KR101136949B1 (ko) 2012-04-19
TW201125132A (en) 2011-07-16
CN102013448A (zh) 2011-04-13
KR20110025063A (ko) 2011-03-09
JP2011054482A (ja) 2011-03-17
CN102013448B (zh) 2012-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4781948B2 (ja) 太陽電池電極用検査装置及び太陽電池電極の検査方法
CN102549762B (zh) 太阳能电池设备
EP2101357A2 (en) Solar energy module having repair line, solar energy assembly having the same, method of repairing the solar energy module and method of trimming the solar energy assembly
CN101390220A (zh) 高压太阳能电池和太阳能电池模块
CN101425550A (zh) 用于薄膜光电装置的工艺测试器和测试方法
EP2323169A1 (en) Method for manufacturing solar cell
US8835029B2 (en) Fuse for three dimensional solid-state battery
KR102633537B1 (ko) 슁글드 태양 전지 모듈의 리워킹을 위한 시스템 및 방법
CN102144300A (zh) 太阳能电池的制造方法
JP5476641B2 (ja) 電池短絡部除去装置及び方法、並びに、電池短絡部除去電圧決定装置及び方法
Kim et al. Electrochemical nature of contact firing reactions for screen‐printed silicon solar cells: Origin of “gray finger” phenomenon
JP5144747B2 (ja) 太陽電池の製造方法,太陽電池の製造装置,及び太陽電池
JP5379586B2 (ja) 電池短絡部除去装置及び方法
JP5186552B2 (ja) 太陽電池の製造方法および太陽電池の製造装置
WO2009123070A1 (ja) 太陽電池の製造方法および太陽電池の製造装置
JP2012043870A (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
CN116963515A (zh) 太阳能电池组件及其制备方法、检测方法和修复方法
US10705151B2 (en) Intermediate structure unit for secondary cell and method for manufacturing secondary cell
JP2024510340A (ja) 電極セル検査装置及び検査方法
JP2010021517A (ja) 薄膜太陽電池の製造方法および製造装置
Zin et al. Development of silicon solar cells for six-junction tandem stack cells
JP2012114229A (ja) 電気特性測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5476641

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees