JP4312967B2 - ロールの撓みが2次元的に制御される圧延機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、板材または帯材を製造するための圧延機に関するものであり、より詳しく言えば、ロールの撓みを制御するために2次元中央支持部が自動的に形成され、圧延板材及び圧延帯材の断面において極めて高い厚さ精度を実現することができる圧延機に関するものである。
【0002】
【従来の技術,及び発明が解決しようとする課題】
板材または帯材を圧延するための圧延機には様々な種類があり、それらは、ロールの数によって2段圧延機、4段圧延機、及びクラスタ圧延機に分類されるが、最も一般的に用いられているものは、4段圧延機、HC圧延機、及びクラスタ圧延機などである。2段圧延機及び4段圧延機に関しては多くの問題点がある。主要問題点は、下向き駆動装置がロールの根元部に設けられているので、圧延材が圧延スタンドを通過する際に、ロールには大きな曲げ変形が生じ、ロールの変形は、圧延材(圧延板材または圧延帯材)の断面における厚さに誤差を生じさせることになり、圧延材の品質に大きな影響を与える。このような問題を解決するためには、ロールの直径を大きくする方法をとる必要がある。また、4段圧延機の場合には、支持ロールの直径を大きくすることも必要である。しかしながら、ロールの直径が大きくなると圧延力が急激に増大し、圧延力が増大するとロールの曲げ変形が増大することになる。
【0003】
クラスタ圧延機には、一体ハウジングタイプと開放タイプとがある(図1,2に示す)。日本国特許文献54−1259号は、タワー状ロールシステムを採用したクラスタ圧延機を開示している。この種の圧延機は全て、剛性が高いという利点を有している。しかし、クラスタ圧延機では、支持ロールに接する圧延機フレームの部分が圧延力によってなおも曲げ変形を起こし、ワークロールに曲げ変形が生じ、その結果、圧延材の厚さが不均一になる。
【0004】
圧延材の厚さに対するロールの曲げ変形の影響を低減または除去する解決策は、ワークロールの曲げ変形が圧延力の変化の影響を受けないように、ワークロール間の隙間形状をコントロールする方策を含む。中国特許文献(出願番号89101393号,発行番号CN1013250号)によれば、“高剛性小変形ロールを備えた圧延機”が開示されている。この特許によれば、上記の課題を解決するために、タワー状ロールシステムの最も外側の層にある支持ロールが複数断面梁の形態のロール支持体上に支持され、ワークロールに作用する圧延力はロールシステムを経由して上ロール支持体と下ロール支持体とにそれぞれ伝達され、ロール支持体に起因する力の鉛直成分は、下向き駆動装置または上向き駆動装置あるいはパッドのような類似部材を介して圧延機フレームに伝達される。下向き駆動装置または上向き駆動装置は少なくとも2基設けられ、下向き駆動装置または上向き駆動装置の位置は、ロール支持体上においてワークロールの軸の中央部とされる。この特許によれば、ロール支持体の鉛直面内における曲げ変形が圧延力と共にほとんど変化せず、こうして、圧延材の断面における厚さの誤差を効果的に減少させることが可能であることが分かる。しかし、タワー状ロールシステムを備えたクラスタ圧延機では、ワークロールから中間ロールに伝達される力は、鉛直成分と水平成分とを有している。従って、周辺部の支持ロールは、大きな水平分力をも支持することになる。中国特許文献第89101393号に開示されている圧延機では、水平分力がロール支持体に曲げ変形を与え、支持ロールの軸、中間ロールの軸、さらにはワークロールの軸に大きな曲げ変形を生じさせる。
【0005】
上記に述べたように、クラスタ圧延機においてワークロールの曲げ変形の問題を解決するためには、鉛直分力に起因する曲げ変形を抑制するだけでなく、水平分力に起因する曲げ変形をも抑制する必要がある。すなわち、ワークロールを直線状態に保持して圧延材の断面における厚さ精度を向上させるためには、2次元方向の変形の問題を解決しなければならない。
【0006】
従って、本発明の目的は、ロールの2方向曲げ変形の問題を解決すること、すなわち、鉛直方向の曲げ変形を低減するだけでなく、水平方向の曲げ変形をも低減可能な圧延機を提供することである。本発明の課題は、圧延力が作用した際のロールの曲げ変形が従来の圧延機との比較で顕著に低減され、それによって圧延材の断面における厚さ誤差が低減され、圧延材の寸法精度を向上させることが可能な高精度圧延機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、圧延板材及び帯材を圧延するために圧延機フレームと;上ロールシステム及び下ロールシステムと;上中間ロール支持体、上側面ロール支持体、下中間ロール支持体、及び下側面ロール支持体上と;を備えた圧延機を提供する。圧延機フレームはフレームタイプの一種であり、圧延力に耐える強度を有し、ロールシステムといった圧延機の全構成部材はフレーム内に配置される。ロールシステムは、タワー状形態をなすように構成される。ロールシステムは、ワークロール、支持ロール、中間ロールの3部分から構成されている。ロールシステムの最外層に配置されている上・下支持ロールはそれぞれ、複数断面ビームの形態をなす上・下中間ロール支持体及び上・下側面ロール支持体によって支持されている。ロール間の隙間を調節する必要がある場合には、上中間ロール支持体及び上側面ロール支持体を上下動させることができる。圧延機フレームと、ロール支持体と、中間ロール支持体と側面ロール支持体との間に配設された中央支持手段と、フレームと中間ロール支持体との間に配設された中央支持手段と、フレームと側面ロール支持体との間に配設された中央支持手段と、が2次元中央支持システムを構成する。側面ロール支持体は、水平分力の作用で、自動的にフレームの側壁面に強く押圧される。中央支持手段は、ワークロールのロール本体長さを越えない長さとされ、かつ上・下ロール支持体の少なくとも一方の上において、ワークロールのロール本体軸の中央部分に配置されている。中央支持手段は、駆動装置と水平パッドとを備えている。上中間ロール支持体の上、かつ圧延機フレーム内には、少なくとも2つの駆動装置が配置されている。下中間ロール支持体は水平パッドによって支持されている。駆動装置及び水平パッドは共に、ワークロールのロール本体軸の中央部分に配置されている。本発明による圧延機では、鉛直方向に沿って上・下鉛直パッドが配置されており、これら鉛直パッドはそれぞれ、上・下側面ロール支持体の側面と圧延機フレームとの間に配置されている。水平分力が作用すると、側面ロール支持体が鉛直パッドを介して圧延機の内側壁面に強く押圧され、こうして、側面ロール支持体は水平方向に中央部分で支持され、水平分力に起因する曲げ変形が防止される。本発明の圧延機では、中間ロール支持体と側面ロール支持体との間に配置された水平パッドによって、側面ロール支持体の鉛直方向におけるさらなる中央支持が実現される。圧延機フレームの形状は、組合わされたロール支持体の形状に合わせて決定される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る実施形態を詳細に説明する。本発明の課題は、この詳細説明によって、より明瞭になる。
【0009】
図1〜3は、一般的に用いられている従来の圧延機を示す概略図である。これらの圧延機では、その構造から、圧延の際のロールの変形が避けられず、このことは圧延材の品質に直接影響を及ぼす。従って、圧延材の面精度、特に板材の厚さ精度は、要求値を満足することができない。
【0010】
図4〜6は、ロールの変形が2方向にわたって抑制される本発明による高精度圧延機を示している。図4から分かるように、2次元中央支持システムは、フレーム10と、中間ロール支持体8,28と、側面ロール支持体6,26と、パッド5,25,7,27,29と、駆動装置9とを備えている。フレーム10内には、主要構成部材、すなわち、上(うえ)ロールシステム、下(した)ロールシステム、上(うえ)中間ロール支持体8、下(うえ)中間ロール支持体28、上(うえ)側面ロール支持体6、下(うえ)側面ロール支持体26などが配設されている。フレーム10は一体型タイプでも、いくつかの部材を溶接またはその他の接続方法で接続して形成したタイプでもよい。上ロールシステム及び下ロールシステムはそれぞれ、ワークロール1,21、中間ロール2,22、支持ロール3,23及び4,24により、タワー状ロールシステムとして構成されている。圧延材は符号13で示している。ロールシステムの最外層に位置する支持ロール3,23及び4,24は、一般的には2またはそれ以上の断面形状を有する複数断面ビーム(図5参照)の形態で、上側面ロール支持体6,下側面ロール支持体26、及び上中間ロール支持体8,下中間ロール支持体28により支持されている。中央支持システムとして、上中間ロール支持体8とフレーム10の上内壁面との間に駆動装置9が配設されている。装置9は、上中間ロール支持体の上において、ワークロール軸の中央領域で、ワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されている。駆動装置9は上下動可能とされ、上中間ロール支持体8と上側面ロール支持体6とをフレーム10内で同時に上下させ、ロール間の隙間を調節する。自動制御方式とするために、駆動装置に自動シート厚さ制御装置(図示せず)を設け、圧延力の大きさとロール間の隙間とを正確に検出するようにしてもよい。このような構成とすれば、自動生産による高い製品精度を実現することができる。
【0011】
下中間ロール支持体28とフレーム10の下内壁面との間には、複数の水平パッド29が配設されている(図4)。水平パッドは、下中間ロール支持体の下において、ワークロール軸の中央領域で、ワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されている。つまり、下中間ロール支持体28は水平パッド29によって支持されている。水平パッド29として異なるサイズのものを用意することができる。すなわち、水平パッド29の厚さに関する系列を構成してもよい。ロール線の調節は、異なる厚さの水平パッド29を用いることによって実現することができる。また、水平パッド29は、油圧装置またはねじ装置によって交換可能とすることができる。
【0012】
図4,5,6を参照すると、上中間ロール支持体8が駆動装置9によって鉛直方向に支持される一方で、上側面ロール支持体6はパッド7を介して上中間ロール支持体8によって鉛直方向に支持されかつ水平方向にスライド可能とされていることが図4から明瞭に読取れる。上側面ロール支持体6とフレーム10との間には鉛直パッド5が配設されており、上側面ロール支持体6は、水平分力の作用によって鉛直パッド5を介してフレーム10に強く押圧される。駆動装置9、パッド7、及び鉛直パッド5は、ワークロール軸の中央領域で、ワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されている。同様に、下中間ロール支持体28がパッド29によって鉛直方向に支持される一方で、下側面ロール支持体26はパッド27を介して下中間ロール支持体28によって鉛直方向に支持されかつ水平方向にスライド可能とされている。下側面ロール支持体26とフレーム10との間には鉛直パッド25が配設されており、下側面ロール支持体26は、水平分力の作用によって鉛直パッド25を介してフレーム10に強く押圧される。パッド29,27、及び鉛直パッド25は、ワークロール軸の中央領域で、ワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されている。下中間ロール支持体28と下側面ロール支持体26とパッド27,29と、鉛直パッド25とから構成された下ロール支持部は、圧延機フレーム10に支持されている。上中間ロール支持体8と上側面ロール支持体6とパッド7と、駆動装置9と、鉛直パッド5とから構成された上ロール支持部は、圧延機フレーム10に支持されている。
【0013】
本発明の圧延機は、以上述べたように構成されているので、ロールの曲げ変形が顕著に低減される。これは、フレーム、ロール支持体、中間ロール支持体と側面ロール支持体との間の中央支持手段、フレームと中間ロール支持体との間の中央支持手段、及び、フレームと側面ロール支持体との間の中央支持手段が2次元の中央支持システムを構成しているから、すなわち、鉛直方向及び水平方向の両方向を支持する中央支持部を構成しているからである。より詳しく言えば、圧延機の上・下ロール支持部すなわち、支持ロール、中間ロール、ワークロールの全てが、中央部で鉛直方向及び水平方向の両方向に支持されている。ワークロールで発生する圧延力は、ワークロール及び中間ロールを経由して支持ロールに伝達される。支持ロールは、マンドレル上に装着されたいくつかの支持ベアリングを備えている(図5参照)。ベアリングの外輪は圧延力が伝達されると回転し、圧延力は、ベアリングを通じて、上中間ロール支持体と上側面ロール支持体とに伝達される。鉛直分力は、駆動装置を介して最終的にフレームの上内壁面に伝達され、水平分力は、鉛直パッドを介してフレームの側壁面に伝達される。同様に、下ワークロールで発生した圧延力は、中間ロールと支持ロールとを経由して下中間ロール支持体と下側面ロール支持体とに伝達される。この場合、鉛直分力は、パッド29を介してフレームの下内壁面に伝達され、水平分力は、鉛直パッド25を介してフレームの側壁面に伝達される。圧延力伝達経路を構成する駆動装置、パッド、及び鉛直パッドは、全て、ワークロール軸の中央領域で、ワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されている。
【0014】
従って、本発明の圧延機によれば、ワークロールの形状、すなわちワークロールの母線の直線性が、鉛直面内だけでなく、水平面内においても適切に確保される。その結果、ワークロールの曲げ変形が圧延力に応じてほとんど変化しなくなる。従って、ロールの曲げ変形が顕著に低減され、圧延された帯材の厚さ誤差が低減される。
【0015】
ロール間の隙間の調節は、上中間ロール支持体8及び上側面ロール支持体6をフレーム10の窓部内で同時に上下させることによって行われる。上中間ロール支持体8及び上側面ロール支持体6は、駆動装置9によって駆動される。
【0016】
本実施形態の圧延機は、上下を反転させることもできる。その場合、下向きに作動する駆動装置は、上向きに作動するように構成される。このような変更を行っても同様の効果が得られる。
【0017】
下向きに作動する油圧式駆動装置は、ねじ式駆動装置に置き換えることもできる。
【0018】
パッドは、フレーム上またはロール支持体上に設けられたボスまたは突出部に置き換えることもできる。また、パッドは積層パッドとすることができる。
【0019】
本発明による圧延機は、従来の圧延機と比較して次のような利点を有している。
【0020】
本発明の圧延機は、組合わされたロール支持体の外輪郭に対応した形状を有する一体型フレームを備え、フレームの剛性は非常に高く、中間ロール支持体と側面ロール支持体との間のパッドまたは隙間調節装置、及びロール支持体とフレームとの間のパッドが、ワークロール軸の中央領域でワークロールのロール本体の長さの範囲に収まるように配置されて自動2次元中央支持システムを構成しているので、ワークロールの母線形状が、鉛直方向のみならず水平方向にも保証される。その結果、ワークロールの曲げ変形が圧延力と共にほとんど変化せず、圧延帯材の厚さ誤差が顕著に低減される。
【0021】
本発明の圧延機では、ロールにおける反りの設定またはロール形状設計、及び圧延中のロール形状の制御が顕著に簡略化される。本発明の圧延機におけるワークロールの曲げ変形は、水平方向にも鉛直方向にも、圧延力と共にほとんど変化することがない。曲げ変形、熱膨張、摩耗などといった面反りに関係する要因のうちで最も重要な要因である曲げ変形を考慮する必要がなくなり、また、熱膨張及び摩耗は時間をかけて変化する要因であるので、ロール形状設計、及び圧延中のロール形状の制御が顕著に簡略化される。さらに、従来の圧延機において2つのワークロールの曲げ変形によって形成される“圧延経路(roll pass)”が排除されるので、金属の横断方向の流れが容易に行われ、このことは、くさび形ブランクを有する高精度帯材の圧延に有利であり、帯材の“縁部薄肉化(edge attenuation)”現象を顕著に改善することができる。
【0022】
上記に説明した本発明の実施形態では、ロールシステムにおけるロールの数のは12本であるが、このロールシステムは異なる本数のロールを備えていてもよい。加えて、本発明による組合せロール支持体を、従来の圧延機におけるロール支持体またはロールシステムに組合せてもよい。
【0023】
本発明は冷間圧延機に限定されることはなく、帯材圧延のための熱間圧延機にも適用可能である。
【0024】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、当業者であれば本発明の特許請求の範囲を越えることなく、本発明に種々の変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の圧延機の概略図である。
【図2】 従来の開放型クラスタ圧延機の概略図である。
【図3】 日本国特許に開示されている従来のクラスタ圧延機を示す概略図である。
【図4】 本発明による圧延機の断面図である。
【図5】 本発明による圧延機を図4におけるA−A線で切断した断面図である。
【図6】 本発明による圧延機を図4におけるB−B線で切断した断面図である。
【符号の説明】
1,21 ワークロール
2,22 中間ロール
3,4,23,24 支持ロール
5,25 鉛直パッド
6,26 側面ロール支持体
7,27 パッド
8,28 8,28
13 圧延材
29 水平パッド
Claims (5)
- 圧延機フレーム(10)と、上ロールシステム及び下ロールシステムと、上ロール支持体及び下ロール支持体と、ロール間の隙間を調節するための駆動手段(9)と、を備え、
前記上ロール支持体及び下ロール支持体の一方は、第1中間ロール支持体と、第1側面ロール支持体と、を備え、
前記第1側面ロール支持体は前記第1中間ロール支持体に対して水平方向にスライド可能とされ、
前記圧延機フレームと前記第1中間ロール支持体との間には、第2中央支持手段としての前記駆動手段(9)が配設され、前記圧延機フレームと前記第1側面ロール支持体との間には第3中央支持手段が配設された板材及び帯材を圧延するための圧延機であって、
前記第1中間ロール支持体と前記第1側面ロール支持体との間には第1中央支持手段が配設されており、
前記第1・第2・第3中央支持手段は、それぞれワークロールのロール本体長さを越えない長さとされ、かつ前記ワークロールのロール本体軸の中央部分に配置され、
前記圧延機フレームと、前記上ロール支持体及び下ロール支持体の一方と、前記第1・第2・第3中央支持手段と、が第1自動2次元中央支持システムを構成し、圧延機の作動状態において、前記第2中央支持手段は前記第1中間ロール支持体を押し付け、前記第1側面ロール支持体は圧延力の作用下で、対応する前記第1・第3中央支持手段を自動的に押圧しており、
前記上ロール支持体及び下ロール支持体の他方は、第2中間ロール支持体と、第2側面ロール支持体と、前記第2中間ロール支持体と前記第2側面ロール支持体との間に配設された第4中央支持手段と、を備え、
前記第2側面ロール支持体は前記第2中間ロール支持体に対して水平方向にスライド可能とされ、
前記圧延機フレームと前記第2中間ロール支持体との間には第5中央支持手段が配設され、前記圧延機フレームと前記第2側面ロール支持体との間には第6中央支持手段が配設され、
前記第4・第5・第6中央支持手段は、それぞれワークロールのロール本体長さを越えない長さとされ、かつ前記ワークロールのロール本体軸の中央部分に配置され、
前記圧延機フレームと、前記上ロール支持体及び下ロール支持体の他方と、前記第4・第5・第6中央支持手段と、が第2自動2次元中央支持システムを構成し、圧延機の作動状態において、前記第2側面ロール支持体は圧延力の作用下で、対応する前記第4・第6中央支持手段を自動的に押圧し、前記第2中間ロール支持体は圧延力の作用下で、前記第5中央支持手段を押圧しており、
前記第5中央支持手段は水平パッド(29)を備え、
前記第3中央支持手段は鉛直パッド(5)を備えると共に、前記第6中央支持手段は鉛直パッド(25)を備え、前記鉛直パッド(5,25)は、水平分力の作用により前記圧延機フレーム(10)の内壁面とそれに対応する前記第1及び第2側面ロール支持体(6,26)の側面とに自動的に強く押圧され、
前記第1中央支持手段はパッド(7)を備えると共に、前記第4中央支持手段は、パッド(27)を備えていることを特徴とする圧延機。 - 前記圧延機フレーム(10)は、一体型鋳造フレーム、または、溶接などによって接続されて一体化され外壁内に窓部が形成された組立式フレームであることを特徴とする請求項1に記載の圧延機。
- 前記上ロールシステム及び下ロールシステムのそれぞれの最外層には支持ロール(3,4,23,24)が配置され、該支持ロールは、2つ以上の断面形状を有する複数断面ビームの形態であることを特徴とする請求項1または2に記載の圧延機。
- 前記駆動手段(9)は、油圧式駆動手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の圧延機。
- 前記水平パッド(29)、前記鉛直パッド(5,25)及び前記パッド(7,27)は、前記圧延機フレーム、または、前記上ロール支持体、下ロール支持体、第1中間ロール支持体、第2中間ロール支持体、第1側面ロール支持体及び第2ロール支持体の一以上に設けられた突出部であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の圧延機。
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