JP4312838B2 - レールみぞの清掃のための方法及び装置 - Google Patents

Description

本発明は特に鉄道及び路面電車レールのレールみぞの清掃のための方法及びそのための装置に関する。
レールみぞの清掃のための公知の方法においては清掃が機械的手段、例えば掻きとりたがね、ワイヤブラシ等によって実施されるが、その結果清掃効果が不十分であり又はレールみぞが摩滅し、ごみ層の除去が面倒であり、たいてい不十分である。なぜならたがね寸法がレールみぞの種々の寸法に適合していなければならず、レールみぞに排水口があるため清掃を溝底まで行うことができないので、この方法は清掃効果が少ないからである。
排出されたごみを続いて分離して除去するときに、有効差圧が１バールを超えることができず、必要な空気量が大きいためエネルギー消費も大きいので、吸引空気流による搬送は費用がかかり、しかもその割りに小さな搬送車両の清掃及び走行速度しか得られない。
はぎ取られたごみは摩耗性が大で、腐食作用が強いから、複雑な構造の濾過設備を含む吸引装置は激しい負荷をこうむり、高価な材料の使用を必要とし、全吸引設備を常に気密に保持するために高い保守費を生じる。
また道路清掃のために水ジェットが使用されるが、それには大量の水が必要であり、この水がしばしば小砂利又は場合によっては平たい廃物片例えばシート、布等を含むごみをレールみぞの排水路に流し込む原因となり、これがそこに詰まりを引き起こすことがある。
交通面の清掃のために、例えば飛行場ではすでに、水又は清掃液体の高庄ジェットによって清掃が行われている。その場合清掃される交通面にジェットが掛けられ、流れ出たごみ・水混合物が吸引装置によって清掃面から吸い出され、除去される。
その場合高圧ジェットの方向精度は特に大きくなくてもよいので、高圧ジェットを正確に調整する必要はなく、万一ごみ・水混合物の無秩序な流出が生じても清掃の品質にとってあまり重要でない。しかし吸い出しの欠点は前記と同様であり、乾式除塵に代わって湿式除塵が行われるのである。
本発明の課題は、上記の欠点を回避して、特に鉄道及び路面電車レールのレールみぞの清掃を適切かつ徹底的に、少なくとも十分な清掃装置の走行速度で、除去された、特に洗い出されたごみを捕集しつつ確実に行うことができる改善された方法及び装置を示すことである。
上記方法及びその実施のための装置において、この課題は方法クレーム及び第１の装置クレームの特徴開示部分の特徴によって解決される。
またこれらの請求項及び従属請求項は同時に本発明の明細書の一部をなす。
本発明に係るレールみぞの清掃方法は、特に軌道走行式の搬送車両に取り付けられ、清掃されるレールみぞに対してほぼ一定の位置に保持され、冷たい又は熱した清掃液体、特に水又は含水清掃液の高圧液体噴流（２）を被処理レールみぞ（３）の中のごみ層（１２）に差向けるみぞ清掃装置により、走行中に鉄道又は路面電車レールのレールみぞ（３）を清掃する方法において、高圧液体噴流（２）が、清掃液体及びごみ層（１２）の性状並びに清掃時に起こる噴流の広がりに応じて１０バールないし２５００バール、とりわけ５０ないし８００バールの使用圧で被処理レールみぞ（３）の中のごみ層（１２）に走行方向（１９）前方下向きに傾けられて差向けられ、それぞれの衝突点（４）から反射され、ごみを剥ぎ取り、ごみ・液体混合物が、前記高圧液体噴流（２）が反射した液体噴流（１１）に含まれる運動エネルギーによって搬送装置（１４）の補集装置（１５）へ送られ、そこからごみ・清掃液体混合物がごみ収集装置に導かれて貯蔵され、又は使用済み清掃液体が別設の分離装置でごみから少なくとも部分的に分離され、又はごみ・清掃液体混合物として直接搬出されることを特徴とする。
本発明に係るレールみぞの清掃方法は、みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）が、高圧液体噴流（２）及びレールみぞ（３）のごみ層（１２）のごみの性状並びに走行速度、高圧液体噴流（２）の取り付け角度に応じて、レール表面への衝突角がレール（１７）の表面に対して３０ないし８０°、好ましくは少なくとも５０ないし７０°となるように調整されており、レール（１７）上で鋭角で反射された高圧液体噴流（２）が、案内装置の案内面に衝突し、前方上方に向きを変えられて搬送装置（１４）に送られる。
本発明に係るレールみぞの清掃方法は、みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）が、高圧液体噴流（２）及びレールみぞ（３）のごみ層（１２）のごみの性状に応じて、レール（１７）の表面に対して９０ないし３０°、特に９０ないし７５°の、搬送車両の走行方向（１９）を横切る、レールみぞ（３）のおおむね縦方向のレール表面衝突角でレールみぞ（３）の側壁に差し向けられるように調整される。
本発明に係るレールみぞの清掃方法は、みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）が、衝突点（４）からごみを運び去り、案内面を経て斜め上へ搬送し、このごみとともに捕集装置（１５）で捕集され、捕集装置（１５）から特に固形分及び流体分の少なくとも大部分が直接排出され、又は搬送装置（１４）によりごみ収集装置へ導かれる。
本発明に係るレールみぞの清掃方法は、高圧液体噴流（２）の清掃液体に表面張力低下剤を添加する。
本発明に係るみぞ清掃装置は、使用位置でレールみぞ（３）を含むレール（１７）の一部を覆う遮蔽カバー（５）を有し、遮蔽カバー（５）の噴流側端壁（８）に高圧ノズル（１）が取り付けられ、高圧ノズル（１）から清掃液体が高圧液体噴流（２）となって走行方向（１９）前方下向きに傾斜して、レールみぞ（３）の清掃面の衝突点に向けられて衝突し、走行方向（１９）に見て遮蔽カバー（５）の噴流側端壁（８）の反対側に下側隔壁（７）が、斜め前方へ上昇してその上に取り付けられたごみ・清掃液体混合物出口（１８）に至るまで配置され、レール表面に対して、高圧液体噴流（２）の反射された液体噴流（１１）が跳ね返される角度相当より扁平な傾きで上昇し、このため反射された液体噴流（１１）の一部がおおむね直接に出口（１８）を通過し、反射された液体噴流（１１）の他の部分は下側隔壁（７）の傾き相当に等しいか又はこれより扁平な角度で跳ね返され、液体噴流（１１）は下側隔壁（７）の表面に沿って上へ導かれ、やがて出口（１８）を通って流出する方法の実施のためのみぞ清掃装置である。
本発明に係るみぞ清掃装置は、下側隔壁（７）、上側隔壁（６）及び両側に配設された側壁（１３）が排出路（２０）を形成し、排出路（２０）が出口（１８）で終わり、レール表面に沿って少なくともレールみぞ（３）の幅を有し、上方へ同じ幅又は特に増加する幅を有する。
本発明に係るみぞ清掃装置は、側壁（１３）がレールみぞ（３）の両側でレール（１７）の表面（２２）及びガイドエッジ（２３）の表面（２４）まで下へ延びて第一及び第二の密封バー（２５、２６）で終わり、第一の密封バー（２５）がレール（１７）の表面（２２）の上におおむね載るように配設され、レール（１７）の表面（２２）とガイドエッジ（２３）の表面の高さ間隔が最大許容値を有するならば、第二の密封バー（２６）がガイドエッジ（２３）の表面（２４）の上に載るように配設され、第一及び第二の密封バー（２５、２６）が遮蔽カバー（５）のレールみぞ（３）側の開口部の側部を画定し、走行方向（１９）に好ましくは両側で延出している。
本発明に係るみぞ清掃装置は、少なくともレール（１７）に沿った第一の密封バー（２５）が、厚さ数ミリメートルの鋼板等からなり、特に１０ないし５０ミリメートル、好ましくは約３０ミリメートルの厚さを有し、平坦な又は特に中高な下側密封面（３３）を備えた輪郭を有し、特に長方形又は正方形横断面を有する。
本発明に係るみぞ清掃装置は、少なくとも第二の密封バー（２６）、好ましくは第一及び第二の密封バー（２５、２６）が、遮蔽カバー（５）の側壁（１３）に沿って高さ変位可能に支承されている。
本発明に係るみぞ清掃装置は、レール（１７）の表面（２２）の上に配設された第一の密封バー（２５）が縦穴（３０）を備え、縦穴（３０）が数バール、好ましくは１ないし１０バールの加圧流体特に空気のための供給管に接続されており、下側密封面（３３）で下へ開放した、走行方向（１９）に延びる単数個又は複数個の縦スリット（３１）又は複数個の穴で終わる。
本発明に係るみぞ清掃装置は、走行方向又は作業方向（１９）に見て第二の密封バー（２６）の横外側に、ガイドエッジ（２３）の側面に沿って側壁（１３）と並んで密封ブラシ（２７）がブラシ保持具（２８）に好ましくは垂直に差し込んで取付けられ、その剛毛（２９）が上から下へ整列され、ガイドエッジ（２３）の外縁の上をかすめるようにして終わり、密封バー（２６）とガイドエッジ（２３）の表面（２４）との最大許容間隔の多数倍、好ましくは少なくとも５倍の長さを有し、密封ブラシ（２７）が走行方向（１９）に密封バー（２６）の長さをカバーし好ましくはこれを超えて張り出す。
本発明に係るみぞ清掃装置は、ブラシ（２７）の剛毛（２９）が、低摩耗のプラスチックの剛毛からなること、金属剛毛からなること、及び、金属剛毛とプラスチック剛毛が混合して交互に列状になっていること、のいずれかである。
本発明に係るみぞ清掃装置は、好ましくは平坦な進路を有する下側隔壁（７）が、処理されるレール（１７）の表面まで下へ延びており、高圧液体噴流の衝突点（４）から少なくとも高圧液体噴流によって処理されるレールみぞ（３）の長さにほぼ相当する間隔をおいて、端縁（２１）で終わる。
本発明に係るみぞ清掃装置は、みぞシール（９）が端縁（２１）から下へレールみぞ（３）の中に作用するように配設され、例えばレールみぞ（３）の中に突出し、好ましくは枢結された剛性材料又は弾性もしくは可撓性の耐摩耗性材料からなり、固設されており、又は空気密封ジェットからなる。
本発明に係るみぞ清掃装置は、処理されるレール（１７）の表面上をおおむね密封して載っているみぞカバー（１０）が端縁（２１）から走行方向（１９）の前方へ延びるように配設され、特にレールみぞ（３）のごみ層（１２）によって清掃液体が滞留することに対応して、みぞカバー（１０）の長さがレールみぞ（３）の深さの多数倍に相当する。
本発明に係るみぞ清掃装置は、高圧ノズル（１）が少なくとも走行方向（１９）に急勾配で又は扁平に下へ傾斜し、レールみぞ（３）のごみ層（１２）の性状と量、夫々の走行速度及び高圧液体噴流（２）の圧力に応じて衝突点との間隔を調整することができ、高圧液体噴流（２）が特に走行方向（１９）を横切る幅を有する平形の噴流として整列され、おおむねレールみぞ（３）の幅で衝突するように高圧ノズル（１）から放出され、その際レール（１７）の表面に対して３０ないし８０°、好ましくは少なくとも５０ないし７０°の間で角を調整することができる。
本発明に係るみぞ清掃装置は、高圧液体噴流（２）を横からレールみぞ（３）の側壁へ導くために、みぞの形状、レールみぞ（３）のごみ層（１２）の性状と量に応じて、高圧ノズル（１）が走行方向（１９）を横切って、側方に、垂直に又は急勾配でもしくは扁平に傾斜するように調整することができることを特徴とする。
本発明に係るみぞ清掃装置は、遮蔽カバー（５）の出口（１８）が捕集槽（１５）に通じており、捕集槽（１５）が同時に貯蔵容器をなし又は搬送装置（１４）の送入部であり、搬送装置（１４）によってごみと清掃液体又は清掃液体の一部がごみ容器へ搬送され、汚泥分を含む清掃液体がごみ容器から外へ排出され又は貯蔵容器に到達する。
本発明に係るみぞ清掃装置は、ごみ・清掃液体混合物のための捕集槽（１５）が使用済みの大部分の清掃液体分のためのオーバフロー（１６）を備えている。
本発明に係るみぞ清掃装置は、なるべく密接して配設された輪軸の間に直接に又はみぞの中を走行する案内輪に直接に取付けられ、特に線路区間の各レールみぞ（３）ごとにみぞ清掃装置が設けられている。
本発明に係るみぞ清掃装置は、搬送装置（１４）がバケットコンベヤからなり、下側のバケットが走行方向（１９）を横切って各みぞ清掃装置の出口（１８）の下を通過するように取付けられている。
本方法はレールみぞのごみ層を徹底的に清掃し、レールみぞの側面のごみ層も除去することを可能にする。その場合清掃流体の高い圧力により、特に流体力学的作用のもとでごみ層に清掃流体が入り込み、ひび割れ（Haarrisse）への侵入によって急速に爆発的に粉砕して運び去る。
その場合ガス状、蒸気状もしくは液状の清掃流体又はその混合物又は溶液を使用することができ、液体特に水を含む混合物が優先的に使用される。
また収集装置としてゴム板等からなる可動壁を使用することができる。
この可動壁は案内装置として吸引装置に通じている。
なおごみを含む使用済み流体の吸引による捕集排出は、冒頭に述べた負荷をこうむるけれども、例えば既存の搬送車両の改装により可能である。
はぎ取られたごみの輸送は、はぎ取り個所から反射される液体噴流に含まれる運動エネルギーによって行われる。この運動エネルギーは、レール表面から上方へ遠ざかる区間を経て捕集槽まで投射され、そこからごみ・液体混合物が公知の構造のコンベヤでごみ容器へ輸送される。
衝突及びはぎ取り点から反転されたごみ・流体混合物のために、混合物に対して好適な角で整列された案内面を使用すれば、捕集槽への簡単な、故障のない転送装置が得られる。
湿潤性の改善のために適当な材料を使用することが好ましい。これによって清掃速度を高めることができる。
適用する高圧の選択は高圧ノズルと衝突点との間隔のほかに、液体噴流の形状及びレールみぞのどの区域を液体噴流によって同時にとらえるべきか、即ち液体噴流がどの範囲まで拡がってよいか、及びごみの性状例えば凝集力及び現存する層厚に基づく。
同じことが高圧液体噴流の整列並びに走行方向及びこれを横切る方向の液体噴流の傾きにも当てはまる。これらはごみのはぎ取りに影響するから、ごみの性質が著しく変動するため必要であるならば、使用する高圧ノズルの整列を直接に又は制御装置を介して変えることによって調整を行うことができる。
液状の高圧液体噴流を適切に適用することによって、所期の清掃効果と少量の圧力流体の搬送が得られるから、レールみぞの排水ますへのごみの流し込みが回避され、排出しなければならない大量の汚れた流体、通常は水が発生することはない。例えば芝生軌道の場合はバイオマスと土壌からなるごみと同様に、こうした量を軌道の間又はわきに運び出すことができるから、処分のために残るのは道路区域で発生するごみだけである。例えばごみ容器として利用される交換コンテナに貯蔵することによって、それが可能である。
本方法及び適用される装置のもう一つの重要な利点はごみの湿式処理である。それによって高圧液体噴流が霧滴状に沈殿することにより塵挨発生が抑制され、費用のかかる特別の分離を必要としない。
レールみぞの清掃においては急速かつ良好な効果を得るために、清掃操作中に高圧液体噴流を清掃個所へかなり正確に導き、有利な噴流形状を作り、高圧液体噴流の適当な衝突角範囲を守らなければならない。
もしもレールからなお流出するごみ・水混合物は、ほとんど再浄化せずに流出してもよいが、環境と土壌の汚染をなるべく小さくするために吸引装置によって収容することができる。発生する量が少ないので、その場合は小型の、あまり費用のかからない装置で十分である。
清掃の性能の向上のために、各レールごとに１台の搬送車両に複数個のみぞ清掃装置を逐次配列することができる。それによって清掃及び走行速度を通常の列車搬送速度に近づけることができる。
多量の清掃液体が隔壁のみぞシールの下を通って流出しないように、みぞ清掃装置の下側隔壁が平坦に形成され、レール表面での起点が高圧液体噴流の衝突点からレールみぞ内の洗浄幅に少なくとも等しいか又はそれよりやや大きい間隔にあることが特に有利である。
側部をよく覆うために、側壁がレール及びガイドエッジの表面まで下へ延び、密封バーで終わることが重要である。特に硬い物や液体の脱出を阻止するために密封バーが少なくとも表面の上に載るように配設され、レールみぞのための洗浄用開口部の側部を画定し、開口部の長さにわたって延びることが好ましい。
それには、摩耗が激しいので、大きな厚さの厚肉の鋼板を使用することが必要である。鋼板は平坦な下側密封面によりレールの表面又は案内面に対する密封を改善し又は中高な下側密封面により密封圧力を増加し、こうして密封を具合よく形成する。
高さが著しく変化する表面に対して、密封バーの高さ変位可能な支承が好都合であるが、それによってこの構成は激しい荷重のもとで故障しやすくなる。
クッションを作出するために下面の開口部から出る加圧流体、特に好ましくは空気を使用することによって、特にレール表面上で摺動する密封バーの密封の一層の改善が得られる。
ガイドエッジの側では、十分な長さの耐摩耗性構造のブラシをカバーの側壁に沿ってブラシ保持具に配設することによって、極めて効果的な、耐久性のある簡単な密封が得られる。ブラシ保持具は密封バーの長さにわたりガイドエッジの外端をかすめて通る。それによって同時にガイドエッジが雑草に覆われることが制限される。
その場合用途によっては剛毛がとりわけ低摩耗のプラスチックからなること、及び金属剛毛と混合して交互に列状に取付けること又は金属剛毛だけからなることが好ましい。
下側隔壁の端縁の下で隔壁とレールみぞのごみ層の間から漏出するごみ・液体混合物に対する密封のため、又はごみ・液体混合物の大幅な最小化のために、レールみぞの側壁の間でごみ層又は溝底まで延びるみぞシールを取付けることが、頻繁に清掃されるみぞでは特に有利であるが、そうでない場合はごみ層自体が前方へ向かってシールの働きをする。
隔壁の端縁からレール表面に沿って走行方向前方に延びるみぞシールを取付けることが同じ目的のために役立つ。
そしてみぞシールの長さはレールみぞに溜まったごみ層の高さによる。
レールみぞの側壁がひどく汚れている場合は、高圧液体噴流を横に傾けレールみぞの側壁に向けて整列することによって、例えばガイドエッジのこの区域で特に良好な清掃効果を得ることができる。
また高圧液体噴流によって排水口の底部に至るまで効果的な清掃が可能になる。
微細分を除きごみが沈殿している使用済みの清掃液体はごみ容器からあふれ出る流体と同様に、とりわけ芝生軌道の場合は搬送装置の捕集槽から直ちに軌道の間及びわきの軌道領域に排出することができるが、路面軌道を通るときに発生する液量は容器に貯蔵して、処分のために放出することができる。
前後で走行する輪軸又はみぞの中で前後で走行する案内輪に対して僅かな間隔でみぞ清掃装置を配設すれば、とりわけ曲線区間でみぞ内の特に良好な案内が得られる。
ごみ・水混合物の排出のために、高い効率を有し、車両壁部の外側に密接して引き上げることができ、高架収集容器への簡単な引渡しが可能なバケットコンベヤを、特許の保護を受ける取付け方法で配設することが好ましい。
鋼の残滓、特にレールや車輪その他の発生源の削り屑の捕集と除去のために、各みぞ清掃装置の前にそれ自体公知の磁気捕集装置を取付ければ好都合である。
装置の実施形態の概略図に基づいて本発明を説明する。
図１はこの装置の縦断面概略図、図２は図１の装置の横断面図、図３は流体洗浄装置を備えた図２の密封バーの部分図を示す。
レールみぞ３が凹設されたレール１７の上に、レールみぞの両側に僅かな間隔で張り出して、レールみぞ清掃装置の遮蔽カバー５が配設されている。
この使用状態でレールみぞ清掃装置は例えば先行及び／又は追従する案内輪を有する図示しない搬送車両の保持装置によって案内される。
遮蔽カバー５は側壁１３、噴流側端壁８、同じく正面側の下側隔壁７及び上側隔壁６からなる。
レール１７の上側に間隔をおいて噴流側端壁８の区域に高圧ノズル１が取付けられ、清掃液体として水からなるその高圧液体噴流２は走行方向１９の前方へ、レール表面に対して約６０°の角度で傾けて整列され、レールみぞ３の衝突点４でみぞの底部に衝突する。
高圧液体噴流２によってレールみぞ３のごみ層１２からはぎ取られたごみは、レール表面に対して扁平な角で流出する反射された液体噴流１１により運び去られる。
ごみ・流体混合物は液体噴流に含まれる運動エネルギーによって、平坦に形成され急な角度で配設された下側隔壁７に向かって一次的に投射され、反射液体噴流として衝突し、隔壁７に沿って上へ導かれ、やがて出口１８を経て流出する。
この出口１８は下側隔壁７、２つの側壁１３及び上側隔壁６からなる最大でおよそレール１７の幅の排出路２０によってあけられ、液体噴流又はごみ・液体混合物はこの排出路２０を経て捕集槽１５に到達し、そこで貯蔵され、後で処分されるか又は再処理される。
再処理の場合は捕集槽１５で使用済みの清掃液体の一部が分離され、オーバフローを経て流出し、直接に軌道の間及び／又はわきへ又は図示しない貯蔵容器へ導かれる。
ごみ・液体混合物の残りの部分は、液体とごみのその後の分離及び放出のために、ただ示唆しただけの公知の構造の搬送装置、例えばアルキメデスのらせん又はベルトコンベヤ又はバケットコンベヤ等により収集容器へ導かれる。
下側隔壁７は下部が平坦な端縁２１で終わる。端縁２１にみぞシール９を取付けることができる。みぞシール９は枢結されて又はゴム等からなり弾性的にレールみぞ３のごみ層１２に達し、洗浄する液体噴流の漏出を封止する。
下側隔壁７の端縁２１から走行方向１９の前方で、みぞカバー１０がみぞの深さの多数倍にわたってレールみぞ３の上にあり、レール１７の表面を覆い、みぞカバーの下の洗浄液体噴流の漏出をさらに封止する。
図２に遮蔽カバー５の走行方向１９に対して直角の横断面図を示す。
２つの側壁は両側で下へレール１７及びガイドエッジ２３の上まで延びており、密封バー２５、２６で終わる。密封バー２５、２６は走行方向に遮蔽カバー５のみぞ側開口部の長さにわたって伸張し、流し出される物質による激しい摩耗に十分に長く耐えるように大きな厚さを備え、良好な密封のために平坦な下側密封面３３を有する。
なお密封バー２５はレールの表面２２の上に載っているか又はごく僅かな間隔にあり、一方、ガイドエッジ２３のための密封バー２６は、ガイドエッジ２３の表面２４がレール１７自体の表面２２に対して大きな高さ間隔を有するならば、ガイドエッジ２３の表面２４の上に載っている。
ガイドエッジ２３の表面２４がレール１７の表面２２に対して小さな高さ間隔を有するレール輪郭では２５ミリメートルに及ぶ間隔が生じ、遮蔽カバー５の側壁１３の横外側で下へ差し向けられた密封ブラシ２７の剛毛２９によってこの間隔が閉鎖される。密封ブラシ２７はブラシ保持具２８に差し込まれ、やはり当該の密封バー２６の長さにわたって延び、その前後両側に張り出す。
密封ブラシ２７の剛毛２９は、レール１７の表面２２及びガイドエッジ２３の表面２４の間の最大許容高さ間隔の少なくとも５倍の長さを有し、例えば摩耗しにくいプラスチックからなり、これを針金の剛毛と列状に交互して配列することができる。
剛毛２９はガイドエッジの外縁３２の上を擦過し、密封バー２６の外側に接する。
下側の平坦な密封面３３が走行装置によって常にレール１７の表面２２から極めて小さな間隔に又はその上に接するように導かれる密封バー２５のための空気洗浄を図３に示す。密封バー２５の縦穴３０から単数個又は複数個の逐次配列された縦スリット３１又は穴が下側の密封面３３まで延びて開放し、ここから１ないし１０バールの圧力の空気が流出し、密封面３３とレール１７の表面との間にごみが侵入することを阻止し、こうしてレール１７の表面２２がきれいに保たれる。
参照符号一覧
１ 高圧ノズル
２ 高圧液体噴流
３ レールみぞ
４ 高圧液体噴流２の衝突点
５ 遮蔽カバー
６ 上側隔壁
７ 下側隔壁
８ 噴流側端壁
９ みぞシール
１０ みぞカバー
１１ 反射された液体噴流
１２ レールみぞ３の中のごみ層
１３ 遮蔽カバー５の側壁
１４ 搬送装置
１５ 搬送装置１４の捕集槽（捕集装置）
１６ オーバフロー
１７ レール
１８ 遮蔽カバー５の出口
１９ 走行方向又は作業方向
２０ 排出路
２１ 下側隔壁７の下端の端縁
２２ レール１７の表面
２３ ガイドエッジ
２４ ガイドエッジ２３の表面
２５ レール１７の密封バー
２６ ガイドエッジ２３の密封バー
２７ ブラシ
２８ ブラシ保持具
２９ ブラシ２７の剛毛
３０ 密封バー２５の縦穴
３１ 縦スリット又は穴
３２ ガイドエッジ２３の外縁
３３ 密封バー２５の下側密封面

Claims (21)

1. 特に軌道走行式の搬送車両に取り付けられ、清掃されるレールみぞに対してほぼ一定の位置に保持され、冷たい又は熱した清掃液体、特に水又は含水清掃液の高圧液体噴流（２）を被処理レールみぞ（３）の中のごみ層（１２）に差向けるみぞ清掃装置により、走行中に鉄道又は路面電車レールのレールみぞ（３）を清掃する方法において、高圧液体噴流（２）が、清掃液体及びごみ層（１２）の性状並びに清掃時に起こる噴流の広がりに応じて１０バールないし２５００バール、とりわけ５０ないし８００バールの使用圧で被処理レールみぞ（３）の中のごみ層（１２）に走行方向（１９）前方下向きに傾けられて差向けられ、それぞれの衝突点（４）から反射され、ごみを剥ぎ取り、ごみ・液体混合物が、前記高圧液体噴流（２）が反射した液体噴流（１１）に含まれる運動エネルギーによって搬送装置（１４）の捕集装置（１５）へ送られ、そこからごみ・清掃液体混合物がごみ収集装置に導かれて貯蔵され、又は使用済み清掃液体が別設の分離装置でごみから少なくとも部分的に分離され、又はごみ・清掃液体混合物として直接搬出されることを特徴とするレールみぞの清掃方法。
2. みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）は、高圧液体噴流（２）及びレールみぞ（３）のごみ層（１２）のごみの性状並びに走行速度、高圧液体噴流（２）の取り付け角度に応じて、レール表面への衝突角がレール（１７）の表面に対して３０ないし８０°、好ましくは少なくとも５０ないし７０°となるように調整されており、レール（１７）上で鋭角で反射された高圧液体噴流（２）が、案内装置の案内面に衝突し、前方上方に向きを変えられて搬送装置（１４）に送られることを特徴とする請求項１に記載のレールみぞの清掃方法。
3. みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）が、高圧液体噴流（２）及びレールみぞ（３）のごみ層（１２）のごみの性状に応じて、レール（１７）の表面に対して９０ないし３０°、特に９０ないし７５°の、搬送車両の走行方向（１９）を横切る、レールみぞ（３）のおおむね縦方向のレール表面衝突角でレールみぞ（３）の側壁に差し向けられるように調整されることを特徴とする請求項１又は２に記載のレールみぞの清掃方法。
4. みぞ清掃装置で処理されるレールみぞ（３）のごみ層（１２）へ差し向けられた高圧液体噴流（２）が、衝突点（４）からごみを運び去り、案内面を経て斜め上へ搬送し、このごみとともに捕集装置（１５）で捕集され、捕集装置（１５）から特に固形分及び流体分の少なくとも大部分が直接排出され、又はごみ収集装置へ導かれることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のレールみぞの清掃方法。
5. 高圧液体噴流（２）の清掃液体に表面張力低下剤を添加したことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のレールみぞの清掃方法。
6. 使用位置でレールみぞ（３）を含むレール（１７）の一部を覆う遮蔽カバー（５）を有し、遮蔽カバー（５）の噴流側端壁（８）に高圧ノズル（１）が取り付けられ、高圧ノズル（１）から清掃液体が高圧液体噴流（２）となって走行方向（１９）前方下向きに傾斜して、レールみぞ（３）の清掃面の衝突点に向けられて衝突し、走行方向（１９）に見て遮蔽カバー（５）の噴流側端壁（８）の反対側に下側隔壁（７）が、斜め前方へ上昇してその上に取り付けられたごみ・清掃液体混合物出口（１８）に至るまで配置され、レール表面に対して、高圧液体噴流（２）の反射された液体噴流（１１）が跳ね返される角度相当より扁平な傾きで上昇し、このため反射された液体噴流（１１）の一部がおおむね直接に出口（１８）を通過し、反射された液体噴流（１１）の他の部分は下側隔壁（７）の傾き相当に等しいか又はこれより扁平な角度で跳ね返され、液体噴流（１１）は下側隔壁（７）の表面に沿って上へ導かれ、やがて出口（１８）を通って流出する方法の実施のためのみぞ清掃装置。
7. 下側隔壁（７）、上側隔壁（６）及び両側に配設された側壁（１３）が排出路（２０）を形成し、排出路（２０）が出口（１８）で終わり、レール表面に沿って少なくともレールみぞ（３）の幅を有し、上方へ同じ幅又は特に増加する幅を有することを特徴とする請求項６に記載のみぞ清掃装置。
8. 側壁（１３）がレールみぞ（３）の両側でレール（１７）の表面（２２）及びガイドエッジ（２３）の表面（２４）まで下へ延びて第一及び第二の密封バー（２５、２６）で終わり、第一の密封バー（２５）がレール（１７）の表面（２２）の上におおむね載るように配設され、第二の密封バー（２６）がガイドエッジ（２３）の表面（２４）の上に載るように配設され、第一及び第二の密封バー（２５、２６）が遮蔽カバー（５）のレールみぞ（３）側の開口部の側部を画定し、走行方向（１９）に好ましくは両側で延出していることを特徴とする請求項６又は７に記載のみぞ清掃装置。
9. 少なくともレール（１７）に沿った第一の密封バー（２５）が、厚さ数ミリメートルの鋼板等からなり、特に１０ないし５０ミリメートル、好ましくは約３０ミリメートルの厚さを有し、平坦な又は特に中高な下側密封面（３３）を備えた輪郭を有し、特に長方形又は正方形横断面を有することを特徴とする請求項８に記載のみぞ清掃装置。
10. 少なくとも第二の密封バー（２６）、好ましくは第一及び第二の密封バー（２５、２６）が、遮蔽カバー（５）の側壁（１３）に沿って高さ変位可能に支承されていることを特徴とする請求項８又は９に記載のみぞ清掃装置。
11. レール（１７）の表面（２２）の上に配設された第一の密封バー（２５）が穴（３０）を備え、穴（３０）が数バール、好ましくは１ないし１０バールの加圧流体特に空気のための供給管に接続されており、下側密封面（３３）で下へ開放した、走行方向（１９）に延びる単数個又は複数個の縦スリット（３１）又は複数個の穴で終わることを特徴とする請求項８乃至１０のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
12. 走行方向又は作業方向（１９）に見て第二の密封バー（２６）の横外側に、ガイドエッジ（２３）の側面に沿って側壁（１３）と並んで密封ブラシ（２７）がブラシ保持具（２８）に差し込んで取付けられ、その剛毛（２９）が上から下へ整列され、ガイドエッジ（２３）の外縁の上をかすめるようにして終わり、密封ブラシ（２７）が走行方向（１９）に第二の密封バー（２６）の長さをカバーし好ましくはこれを超えて張り出すことを特徴とする請求項８乃至１１のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
13. ブラシ（２７）の剛毛（２９）が、低摩耗のプラスチックの剛毛からなること、金属剛毛からなること、及び、金属剛毛とプラスチック剛毛が混合して交互に列状になっていること、のいずれかであることを特徴とする請求項１２に記載のみぞ清掃装置。
14. 好ましくは平坦な進路を有する下側隔壁（７）が、処理されるレール（１７）の表面まで下へ延びており、高圧液体噴流の衝突点（４）から間隔をおいて、端縁（２１）で終わることを特徴とする請求項６乃至１３のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
15. みぞシール（９）が端縁（２１）から下へレールみぞ（３）の中に作用するように配設され、レールみぞ（３）の中に突出し、枢結された剛性材料又は弾性もしくは可撓性の耐摩耗性材料からなり、固設されており、又は空気密封ジェットからなることを特徴とする請求項１４に記載のみぞ清掃装置。
16. 処理されるレール（１７）の表面上をおおむね密封して載っているみぞカバー（１０）が端縁（２１）から走行方向（１９）の前方へ延びるように配設さていることを特徴とする請求項１４又は１５に記載のみぞ清掃装置。
17. 高圧ノズル（１）が少なくとも走行方向（１９）に急勾配で又は扁平に下へ傾斜し、レールみぞ（３）のごみ層（１２）の性状と量、夫々の走行速度及び高圧液体噴流（２）の圧力に応じて衝突点との間隔を調整することができ、高圧液体噴流（２）が特に走行方向（１９）を横切る幅を有する平形の噴流として整列され、おおむねレールみぞ（３）の幅で衝突するように高圧ノズル（１）から放出され、その際レール（１７）の表面に対して３０ないし８０°、好ましくは少なくとも５０ないし７０°の間で角を調整することができることを特徴とする請求項６乃至１６のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
18. 高圧液体噴流（２）を横からレールみぞ（３）の側壁へ導くために、みぞの形状、レールみぞ（３）のごみ層（１２）の性状と量に応じて、高圧ノズル（１）が走行方向（１９）を横切って、側方に、垂直に又は急勾配でもしくは扁平に傾斜するように調整することができることを特徴とする請求項６乃至１７のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
19. 遮蔽カバー（５）の出口（１８）が捕集槽（１５）に通じており、捕集槽（１５）が同時に貯蔵容器をなし又は搬送装置（１４）の送入部であり、搬送装置（１４）によってごみと清掃液体又は清掃液体の一部がごみ容器へ搬送され、汚泥分を含む清掃液体がごみ容器から外へ排出され又は貯蔵容器に到達することを特徴とする請求項６乃至１８のいずれか１項に記載のみぞ清掃装置。
20. ごみ・清掃液体混合物のための捕集槽（１５）が使用済みの大部分の清掃液体分のためのオーバフロー（１６）を備えていることを特徴とする請求項１９に記載のみぞ清掃装置。
21. 搬送装置（１４）がバケットコンベヤからなり、下側のバケットが走行方向（１９）を横切って各みぞ清掃装置の出口（１８）の下を通過するように取付けられていることを特徴とする請求項１９に記載のみぞ清掃装置。

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