JP4307631B2 - 隠蔽性情報記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機密保持を要する秘密性情報を可視光下において隠蔽して記録できるようにした隠蔽性情報記録媒体に関し、さらに詳しくは、可視光下において目視的に視認できず、紫外線下において記録情報を選択的に読み取ることを可能とする隠蔽性情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クレジットカード、プリペイカード等のカード類、金券類、秘密文書や記録物など秘密情報に関わる物品類等には、個人や団体等の名前やコード番号、その他など守秘性の記録がなされている。守秘性を具備させる方法としては、一般に目視不可能な記録、例えば磁気記録その他が用いられていることは良く知らている。
磁気記録は特定の読み取りデバイスによって内蔵情報を読み取ることが出来る。また、目視可能なマクロ印刷等においても、バーコード記録した特定の解読デバイスで読み取る方法もある。更に秘密性を保護するために、ホログラムを利用した回折格子を用いてミクロバーコードを形成しておき、特定の読み取りデバイスで読み取るなどの各種の方法が使われている。
【0003】
磁気記録など繰り返し書き込み可能な記録材料を用いた場合には、任意情報の更新記録が可能であるが、マクロな印刷バーコードは感熱転写法や電子写真法などを用いれば可変情報記録が可能である。一般印刷やミクロなバーコードなどでは予め固定情報を記録するように準備した後製造される。従って、一般に記録部分が殆ど目視不可能で、且つ可変情報を任意に記録したり、消去/再記録が出来ないのが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
磁気記録のように磁性の有無や極性の相違を感知して読み取る方法は、一般に感知用の磁気ヘッドを装着したデバイスを用い、記録磁気層面をスキャンニングしながら磁気の強弱をデジタル信号として感知し、定められた文字、記号などに電気的に変換し、これをディスプレイ表示やプリントアウトすることによって一般目視画像とするものである。この方法は既に古くから使用されている極めて一般的な隠蔽性記録保存方法であるが、記録システムを熟知していれば容易に第3者が解読でき、秘密保持性が余り存在しないと評価されている。勿論複雑なシステム構成にして守秘性を高める事が出来るが、装置が複雑化するに従ってシステムも高価なものとなってしまう。
【0005】
一方、ホログラムを利用する場合には、予め固定情報を記入しておき、その情報を検知して正誤の判定をするのであるが、例えば個人の任意情報を自由に書き込み、個人別に判定をするような事は不可能ではないが経済的技術的に困難をともなう。即ち、この方法は任意記録性の点において必ずしも有効ではない。
【0006】
任意記録性を重視した方法では、例えば感熱記録法や光発色記録法その他のコピー技術などで知られる通常記録法を利用する事が出来るが、記録と同時に記録内容が目視確認できるので守秘性において著しく劣る。従って、守秘性を重要視する場合には、記録内容をコード化するなどの方法によって対処している。
【0007】
上記の状況下において、汎用商品や金券類、カード類、書類などの偽造防止性や守秘性を保つ為に、安価な材料構成で且つ簡単なシステムに基づく安全性の高い方法の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る隠蔽性記録媒体は、上述した課題を解決するものであり、より詳しくは、機密保持を要する秘密情報を可視光下において隠蔽して記録できるようにした隠蔽性記録媒体であって、支持体と、前記支持体の全面または一部に形成された、紫外線の照射により発光または発色性が発現する第一記録層と、前記第一記録層上に形成された、可視光下において無色透明性を有しかつ紫外線の照射によって可逆的に紫外線非透過性に変化するフォトクロミック材料からなる第二記録層とからなることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、上記第二記録層が、環状アゾベンゼン2量体を主成分として含むフォトクロミック材料からなり、さらに、上記第一記録層が、蛍光体、燐光体、または発色性フォトクロミック材料からなる。
【0010】
さらに、本発明においては、上記第二記録層上に紫外線透過性透明保護層が形成されていてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、上記隠蔽性情報記録媒体の前記第一記録層と第二記録層とからなる隠蔽性記録部に、紫外線による所望の情報に基づくパターン露光を行って、前記第二記録層の露光部を紫外線不透過部に変化させることによって情報記録を行い、特定の紫外線によって前記第一記録層の未露光部を発光および/または発色させることにより、前記第二記録層に形成された紫外線不透過部の非発光および/または非発色部との対比により情報の視覚による認識を可能にしたことを特徴とする隠蔽性情報の書き込み/読み出し方法を包含する。
【0012】
加えて、本発明は、上記隠蔽性情報記録媒体の前記第一記録層と第二記録層とからなる隠蔽性記録部に、紫外線による全面露光を行って、前記第二記録層の全面を紫外線不透過とし、該第二記録層に、所望の情報に基づきパターン状に加熱を行うことにより、前記第二記録層の加熱部を紫外線透過部に変化させることによって情報記録を行い、特定の紫外線によって前記第一記録層の未露光部を発光および/または発色させることにより、前記第二記録層に形成された紫外線不透過部の非発光および/または非発色部との対比により情報の視覚による認識を可能にしたことを特徴とする隠蔽性情報の書き込み/読み出し方法を包含する。
【0013】
さらに、上記の方法においては、前記第二記録層に紫外線または熱により形成されたパターン情報を、可視光および/または熱により可逆的に消去する、記録情報の消去方法を含む。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、基本的に肉眼により記録情報を認識し確認し得る情報記録媒体を提供するものであるが、書込み情報は通常可視光(白色光)下で目視出来ず、特定光下でのみ目視可能となるような情報記録媒体を提供するものである。
【0015】
一般的書込み方法は熱や光を利用するのが普通であるが、上述したように記録原理が熱や光による材料の発色又は消色を利用しているので、書込み時点でその情報認識が目視によって可能である。
【0016】
本発明は、光記録材料の内、フォトクロミズムを現出するフォトクロミック材料を利用するものである。フォトクロミック材料は一般的に光書き込み、光消去(又は熱消去)が可能であり、通常は短波長光で書き込み、長波長光で消去できる。
【0017】
通常のフォトクロミック材料は一時記録に利用され、書込み情報を目視する為に発色性(又は消色性)材料を用い、記録が不用になった時には適時長波長光や熱で記録を消去して再び書込みを行なう。このように反復記録性を有する材料である。
【0018】
この特性は一般に下記のように表されている。
【0019】
Figure 0004307631
A物質は光1を照射する事により異性化反応が起こりB物質に変化し、この変化によって異なる光吸収性を示す。従って色変化を生じ目視可能な光記録が出来る。一方B物質に光1と異なる波長の光2(一般にはより長波長光)を照射すると元のA物質に戻る(熱でもよい)。ある物質が異なる光により異性化したり元の構造に戻ったりする可逆的変化を示す事をフォトクロミズムを示すと言う。
【0020】
一般にフォトクロミズムは可視光領域で行われ、ある色から他の色に変化する現象が実用的に利用されている(例,フォトクロミック眼鏡、紫外線変色衣服など)。即ち無色⇔有色、或いは有色⇔他の有色への変化の利用である。
【0021】
本発明では、この光異性化現象による光吸収が紫外線又は近紫外線領域で起こり、光異性化後紫外線吸収性を示す材料を見出して利用したものである。紫外又は近紫外領域の光吸収なので材料の変化は無色⇔無色となり白色光下では認識できない。しかし紫外線領域での吸収変化を利用すれば、補助的手段によって可視化可能と出来るので認識する事が出来る。
【0022】
より具体的には本発明に用いるフォトクロミック材料は可視光領域には吸収が無く、即ち無色の透明材料である。又光異性化時の光吸収領域が紫外線領域で異なるので、一方の吸収波長を補助的手段として効果的に活用する事によって目視可能な状態に構成する事が出来るのである。
【0023】
以下、本発明を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明による隠蔽性情報記録媒体の基本的構成を示す断面図である。
【0025】
本発明による隠蔽性情報記録媒体においては、支持体1上に第一記録層2と第二記録層3がこの順序で形成されており、さらに必要に応じて第二記録層3上に紫外線透過性透明保護層4が形成されている。
【0026】
本発明において、第二記録層3は、可視光下において無色透明性を有しかつ紫外線の照射によって可逆的に紫外線非透過性に変化するフォトクロミック材料からなる。本発明の好ましい態様においては、上記第二記録層は、環状アゾベンゼン2量体を主成分として含むフォトクロミック材料からなる。
【0027】
したがって、第二記録層3は、選択的な紫外線照射によって形成された露光部3aと未露光部3bの光吸収特性が、両者ともに紫外線領域(近紫外線領域を含む)にあり(したがって目視的には実質的に無色透明)、しかも露光部3aは特定の紫外線吸収性が高いが(紫外線隠蔽性を持つ)、可視光は未露光部3bと同様に透過するので可視光下においては目視によってこれを識別することはできない。
【0028】
本発明においては、上記の第二記録層に形成された露光部3aと未露光部3bを識別する機能を付与する手段として第一記録層2が設けられている。この第一記録層2は、紫外線の照射により発光または発色性が発現する材料からなり、好ましくは、 蛍光体、燐光体、または発色性フォトクロミック材料からなる。すなわち、この第一記録層2は、照射紫外線を可視波長に変換放出して可視光下において肉眼によって識別し得る蛍光色等を生じる。例えば、露光部22と未露光部21を判別する補助手段として蛍光体層3が設けてある。
【0029】
このような蛍光発色用の紫外線の波長は、第二記録層のフォトクロミック材料の光異性化に対する活性化光と異なる波長を選択し、フォトクロミック材料の感光性を刺激しない波長を使用することが肝要である。この理由は、第二記録層3のフォトクロミック材料を活性化する波長の光では、未露光部3aに露光部3bと同様の光異性化反応を生じさせ、これにより、既に形成されている露光パターンが認識できなくなるからであり、さらにフォトクロミック材料の特性劣化(光劣化)を起こし、寿命低下の原因となるためである。
【0030】
すなわち、フォトクロミック材料(第二記録層3)の活性化光でなく、蛍光体(第一記録層2)を蛍光発色できる波長の紫外光を照射することによって、第二記録層3の露光部3aはその波長光を吸収し、未露光部3bは透過してその下層の第一記録層2を刺激して発色させる。したがって、露光部3aの蛍光体は地色のままであり、未露光部3b下の蛍光体のみが発色するので露光部3aの情報を目視によって認識することが可能となる。
【0031】
例えば、通常、蛍光体の地色は白色か若干着色されたものからなるが、その発色は鮮明である。したがって、明所でも地色部と発色部の差によるパターン認識が可能であり、また暗所あるいはやや暗い場所などでは、発色部は発光色でもあるから露光部3aは暗く(あるいは黒く)、一方、未露光部3bは明るくなるので鮮明なパターン認識が可能である。
【0032】
また、例えば、第一記録層が蛍光体からなる場合は、蛍光体活性化光が存在している時間だけ発光又は発色するので、その活性化光を遮断するとパターン認識が不能となる即時的な効果を持つ。従って特にセキュリテイ保持における秘密隠蔽などに有効となる。記録の読み取りは紫外線照射時の目視、又は蛍光体発光波長光に感応するセンサーを持つ機械読み取りで行なうことができる。
【0033】
ここで活性化光のエネルギー保存が可能な燐光体を蛍光体の代りに用いると、活性化光照射中止後も発光又は発色が持続するので、ある時間パターン認識可能な状態を保持する事が出来る。この場合には有害な紫外線光が存在しない状態で長時間認識が可能なので、人体に安全であり、又長文テキストなどの読み取り時間の掛かるものなどに都合がよい等の新たな特徴を付与する事ができる。
【0034】
次に、上述したフォトクロミック材料は、可逆的異性化反応によって2種類の安定した構造間で変化するので、図1に示すような記録材料は情報の記録後これを消去して再記録することで復使用が可能となる。したがって、可変情報等を任意に書き換えながら使用することができる。
【0035】
ところで、一般に可逆反応の多数回繰り返しの内に順次別の非可逆的な異性化反応が起こり、機能が低下する。すなわち、いわゆる疲労の進行により最終的には機能が停止する。例えば、代表的なフォトクロミック材料であるスピロピラン系材料では数10回〜数100回の反復記録機能しか保有しないことが判明している。材料によって反復回数の多寡はあるものの基本的な特性は同じなので記録の保持性に関してはやや不安定である。
【0036】
一方、記録光で記録後、読み取り光の中に記録光成分と消去光成分が若干なり含まれていると、読み取り操作中に可逆的な異性化反応がミクロ的に繰り返されているので次第に劣化する現象もある。この現象は室温程度の熱エネルギーでも起こるので記録の長期安定性を阻害する要因の一つとなっている。
【0037】
本発明においては、上述した点も考慮してフォトクロミック材料を選択することが好ましい。以下、この好ましいフォトクロミック材料について説明する。
【0038】
本発明者の知見によれば、記録の安定性を保持する為に更に反応を進行させ、光異性体の会合状態を形成させる方法(J会合体)や第3の光安定化状態の構造まで異性化反応を進行させて、光反応性を不活性化する方法が見出されている。更にこれらの光安定な異性体は熱エネルギーに対してもある温度レベルまでは安定である事が判明している。すなわち、このあるレベル以上(例えば数十℃〜百数十℃)の熱エネルギー下において、安定な異性体から可逆的に元の安定なフォトクロミック物質に戻る性質がある。この特性は記録材料の耐久性を保持する。したがって、このようなフォトクロミック材料は、光記録体として反復使用でき、光及び熱によって室温付近で安定で耐久性のある反復記録材料として利用が可能となる。
【0039】
上記のようなJ会合体の例としては、スピロピラン(SP−1822)のPMMAフィルムがあり、35℃以上の温度下で紫外線照射するとJ会合体が形成される。J会合体は光不活性なので読み取り光に対して安定であるが、60℃で元のSP−1822に可逆的に戻る。すなわち、光記録−熱消去を繰り返し行なう事が出来る。しかし、元フィルム及びJ会合体の光吸収領域は夫々可視光領域にあって着色状態が目視出来る可逆的色変化現象でもある。したがって、本発明の隠蔽性記録材料として利用するには不適当な材料である。
【0040】
一方、本発明者等は、特定の環状アゾベンゼン2量体を主成分として含むフォトクロミック材料が本発明の第二記録層の材料として好適であることを見出している。すなわち、このフォトクロミック材料は、光照射により元物質Aから比較的不安定な物質Xを経由し、上記J会合体の特性に近い安定な物質Bとなり、更にBは、熱または他の強力光で元のAに可逆的に戻る特性を有している。このA、B物質の光吸収領域は紫外線領域であり、可視光下では両者の判別ができない。したがって、紫外線領域において可逆的に変化するこのようなフォトクロミック材料が本発明の第二記録層の材料として好適である。
【0041】
通常のフォトクロミック反応は1光子プロセスである為に、光記録材料として用いる場合に読み出し光によって逆反応が進行し、次第に記録が消滅してしまう。本発明者等が発見したのは2光子反応が可能な分子が存在し得ることで、この分子は1光子吸収した所で従来型の不安定な異性化が起こり、この段階では容易に元の光照射前の分子に戻り得るが、更に1光子吸収すると反応が更に進行し安定な別の異性体となり、もはや読み出し光の影響を殆ど受けない分子構造をとる。
【0042】
この様な不安定な中間状態を経由するフォトクロミック反応は従来知られていなかったものである。図2に示すように、この状態の変化は、安定な元分子(トランス−トランス体)と変化後の(シス−シス体)の間に不安定な(トランス−シス体)が存在する。
【0043】
すなわち、図2に示す好ましいフォトクロミック化合物は、アゾベンゼン(従来型フォトクロミック化合物)を短いスペーサー鎖で環状に結合したものである(図2のA)。この物質はアゾベンゼン誘導体と同様に366nm光と440nm光を交互に照射することによって、吸収スペクトルが大きく異なる(トランス−トランス体)(図2のA)と(シス−シス体)(図2のB)の間を可逆的に移行する。両者の移行過程をスペクトル分析すると実際に不安定な中間体(トランス−シス体)(図2のC)の存在を確かめる事ができる。
【0044】
本発明の記録材に用いる環状アゾベンゼン2量体としては、以下のものが使用できる。通常のフォトクロミック特性を示すアゾベンゼン(図4のC)の2分子を環状結合させる鎖材料(スペーサー鎖)として、脂肪族化合物を用いたもの(図4のA)と芳香族化合物の環状鎖を用いたもの(図4のB)があり、各々の分子の橋架け機能を利用することによって容易に合成することができる。
【0045】
この安定な異性体の吸収スペクトルは紫外及び近紫外領域にあり、両者の判別は前述した紫外発光または発色の蛍光体等(第一記録層)を視認補助手段として用いることより可能となる。簡便には、市販の蛍光紙(紫外線吸収により青色発光)を第一記録層とし、この上にフォトクロミック材料層を第二記録層として形成することによって本発明の情報記録媒体を構成することができる。
【0046】
一方、上記フォトクロミック材料と同様な2光子反応の挙動を示す例として、図3に示すナフタロビラン誘導体(図3のA)が同様な不安定中間体(図3のB)を経由し、化合物(図3のC)を生成する2光子型フォトクロミック反応を示す。しかし、上記材料は、可視光領域での光吸収変化を示すので、すなわち、有色変化なので、本発明には使用に適さないものである。
【0047】
次に、第一記録層として使用可能な、蛍光体、燐光体、発色性フォトクロミック材料を以下に述べる。
【0048】
蛍光体としては、SPA−A(白−青)、GYL−A(白−緑)、YO−F(白−赤)、GDF−OR(赤み白−オレンジ)等(商品名:根元特殊化学株式会社製、()内表示は原色−発光色を示す)が使用可能である。上記蛍光体の励起光としては245nm、365nmなどが用いられる。
【0049】
また、印刷インキ化された製品では、例えば帝国インキ製造株式会社のVG蛍光インキ、EG蛍光インキ、NAN蛍光インキ等のシリーズインキが使用可能であり、各インキの設定色は黄色、橙色、赤色、紅色、藍色、緑色等である。特にBLインキシリーズは塗布色がほぼ無色で、発光色が赤、青、緑を示すので好適である。
【0050】
燐光(蓄光)材料としては、無機系材料として従来の硫化物系を主体としたもの(蓄光時間は比較的短いが一般に高輝度)、酸化物系を主体としたもの(蓄光時間が長いが輝度はやや低い)などが使用可能である。
【0051】
有色系フォトクロミック材料としては、1,3,3、トリメチルインドレニン−6‘−ニトロベンゾピリルスピラン、1,3,3、トリメチルインドレニン5−クロル−6‘−ニトロベンゾピリルスピラン、1,3,3、トリメチルインドレニン−6‘−ニトロ−8’−メトキシベンゾピリルスピラン等のインドレニン誘導体、チアゾール誘導体、オキサゾール誘導体等が使用可能である。
【0052】
更に上記と異なる異性化体がより安定である逆フォトクロミック材料としては、1,3,3、トリメチルインドレニン−8‘−COOHベンゾピリルスピラン、スピロピランをある固体に吸着させたもの(工化誌、71巻、10号、1967)、スピロピランに水素供与性分子を添加したもの、或いはスピロピランの塩(工化誌、71巻、8号、1968)、更にニトロセルロース高分子にスピロピランを溶入したもの等が使用可能である。
【0053】
支持体としては、情報記録媒体の用途に応じて、各種、紙類、プラスチックフィルム等が用いられ、特に限定されるものではない。
【0054】
次に、本発明の隠蔽性情報記録媒体の機能を利用した具体的な応用例について説明する。
【0055】
上記隠蔽性記録物が透明支持体面(例えばポリエステル、アクリル、塩ビ、トリアセテート樹脂等の高分子フィルム類、ガラス板等)に透明バインダーと共に塗布されている場合には、任意のパターンを紫外線露光下後、別の支持体(任意)面上に形成された蛍光体層を有する蛍光体板を裏面に置き、記録面を透して紫外線を当てると未露光部のみが蛍光を発するので文字や記号、図面等が目視できる。別の方法としては紫外線光源を有するコピー装置(例えば、電子写真方式、ジアゾ紙方式など)を用いて複写することが可能であるので、この隠蔽性記録物から多数枚の定着型複製を作成することもできる。
【0056】
他の例として、文書や印刷物等の一部に本発明のフォトクロミック層を形成し、任意の記録を行ない、紫外線認識装置のような装置によってその記録を認識して身分証明や印刷物等の真贋判別に使用することもできる。
【0057】
更に、本発明においては、使用済み後は熱や光消去によって繰り返し再利用ができるので任意にかつ複数回にわたって書き換えできる。また、この応用例では記録は透明なので通常は肉眼によって識別することができないが、限定された条件下でのみ認識でき秘密を要する文書などに広く利用することができる。
【0058】
任意の支持体面に図1に示すように、第一記録層と第二記録層として、蛍光体層とフォトクロミック層を形成させた場合は、より簡便な秘密情報の記録媒体として使用することができる。例えば、クレジットカードなどにおいては、発券時に所有者認識記録を入れられるので、予め一連の固定コードを入れておかなくても即時的に記録・発券ができるという利点がある。特に短期的で多量の発券類、例えば入場券や一時利用券などの場合には再記録機能も効果的に利用することができるので、極めて有利である。
【0059】
長文の機密書類等に利用する場合には、紫外線照射下で読み取るには時間が必要であり、その時間紫外線照射のままでは人体に害を及ぼす可能性がある。そのような場合には、前述したように蛍光体の代りに燐光体を蛍光体と同様に適当な透明バインダーと共に塗布して情報記録媒体を構成することができる。このような燐光体は紫外線エネルギーを貯え暫時経時的に放出することから、一般に数分から数時間以上の燐光を発する。従って、紫外線照射後長時間安全な目視条件下で読み取る事が出来る。
【0060】
この様な燐光体による読み取り方式では特に機密性を必要としない通常の記録書類でも、不用な時には消去しておき、反復書き換えすることができるので省資源的な用途に特好適である。
【0061】
この様な省資源的反復記録材料として利用する場合には、蛍光体、燐光体以外に前記のフォトクロミック材料を目視補助手段として利用することもできる。例えば、前述のスピロピラン系で元材料が無色であり、紫外線異性化により発色する無色−有色系の変化を用いると、白色光下で鮮明な色素像を形成するので目視読み取りが極めて容易となる。
【0062】
更に特定波長光や熱による記録消去特性は本発明の使用材料と類似しているので利用しやすい。この場合はフォトクロミック材料の室温や室内光による自然退色で記録が不鮮明になっても、再び紫外線照射すると復活させることもできる等の特徴も発現する。
【0063】
一般にこの種の用途の場合には、記録材料の耐久性(寿命)が必要なので、表面保護の為に透明で紫外線透過性の保護膜を形成しておく方が好ましい。保護膜は一般に薄いので若干の紫外線吸収性を有する材料を用いても実質的な弊害はない。このような紫外線透過性保護材料としては、硬質アクリル樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、キシレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、その他の汎用保護膜材料が使用できる。
【0064】
例えば、市販品として耐磨耗性保護膜用としては三菱化学(株)製、商品名、ユピマーUWH6000、同7000、東芝シリコーン(株)製、商品名、UVHC8553、同8558等は表面硬度が高いので保護層用材料として好ましい。
【0065】
本発明による隠蔽性情報記録媒体への情報記録方法としては、一般的な紫外光を制御して使用し、例えばガスレーザー光の利用のように記録面を操作記録するか、任意パターンを光遮蔽マスクとして記録する方法がある。この場合には光照射部は紫外線遮蔽性となる。
【0066】
しかしガスレーザーなどは高価で大型装置化する傾向があるが、一般に消去用に用いる熱エネルギーを、逆に記録用に用いる事も出来る。例えば、半導体レーザーは近赤外又は赤外光を発信しており、これを利用することができる。この場合には予めフォトクロミック層を紫外光に全面暴露し、一旦異性化させて紫外線不透過性とした後、半導体レーザーの赤外光を照射して熱変換すると、照射部は元のフォトクロミック材料に戻って紫外線透過性となる。この変化を利用すれば前記紫外線書込みの時と逆型のパターン(即ちネガ/ポジの関係にある)が選られる。
【0067】
半導体レーザーは極めて小型化されており、しかもデジタル的な情報処理ツールとして安価にかつ汎用的に用いられているので、これを適用するのが有利である。この場合、熱変換用赤外線吸収層を設けておく方法を適用してもよい。この場合、記録の消去は紫外線照射で行ない、再度反復して半導体レーザーで別の情報を書き込む事ができる。
【0068】
この熱記録方法ではより簡便安価な方法として、感熱記録ヘッドを有する感熱記録装置を用いることもできる。この場合は通常の感熱記録紙の代りに紫外線を照射した上記異性化フォトクロミック層を予め形成しておき、同様に感熱記録材料として使用できる。
【0069】
【実施例】
実施例1
0.2mm厚さの白色ポリエステルフィルム面に下記組成からなる3層の塗布層を形成させた。塗布層の構成は次の通りとした。
【0070】
ポリエステルフィルム/蛍光体層/フォトクロミック層/透明保護層
各層の組成:
(蛍光体層)
市販の無色蛍光体インキを用い、ポリエステルフィルム面にバーコート方で塗布し温風乾燥して厚さ30μmの蛍光体層を形成した。使用した蛍光体インキは帝国インキ製造(株)製BLインキシリーズの中のBLグリーン(発光ピーク波長:535nm、緑色)である。
【0071】
(フォトクロミック層)
[2,2](4,4)アゾベンゼノファン 1.8 重量部
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂 100 重量部
溶剤:ジクロロエタン 1000 重量部
上記成分をジクロロエタンに十分溶解して、ワイヤーバー(No.40)を用いてコーティングし、室温で約2時間乾燥した。続いて50〜60℃で減圧しながら乾燥して溶剤を十分に除去した。
【0072】
更に表面保護層として、硬化型アクリル系樹脂(エビコートUVH6000:三菱化学(株)製)を約10μmの厚さに均一塗布して光硬化した。次いで70〜100℃に一度加熱し、完全にトランス−トランス型に戻した後、塗布フィルム面に適当なネガ型パターンを形成したマスクを載せ、366nmの紫外線を照射(照射量記載)し、第2図記載のように(トランス−トランス)型を(シス−シス)型に異性化した。
【0073】
ついで使用蛍光体の活性化波長光を有し、且つ440nm付近の光を含まない近紫外線(380〜410nm)又は300nm以下の遠紫外線灯を用いやや暗い環境下で照射した所、フォトクロミック層の未露光部分相当部の蛍光体のみが発光(発色)し、露光部分相当部は変化が無かった。従って、フォトクロミック層未露光部が明るく緑色発光(発色)し、その光に対比されて露光部は黒く(または暗く)なって明確にパターンが認識できた。
【0074】
ついで記録フィルムを430〜440nm光に暴露するか、又は70〜100℃に加熱して元の(トランス−トランス)型に戻してパターンを消去し、再び記録操作を繰り返したが異常なく反復使用できた。
【0075】
実施例2
実施例1で作成したフィルムに366nm付近の紫外線を全面照射し、一度異性化(シス−シス)型を完了させた後に、熱印字記録装置(通常の感熱記録紙用を流用)で任意の文字記録を行なった。この操作により熱印字部は瞬間的に元の(トランス−トランス)型に戻り、前記蛍光発光操作によって熱印字部が緑色発光/発色し明るい文字が認識できた。
【0076】
実施例3
実施例1における蛍光体層の代りに燐光体(蓄光体)層を用いた。
【0077】
燐光体は種類により燐光持続時間の長短(数分〜数時間)があるが、本例では下記の燐光体を用いた。
【0078】
(燐光体層)
燐光体:N夜光(緑色発光)(商品名:根元特殊化学(株)製)10 重量部
バインダー:ビスフェノールA型ポリカーボネート 1 重量部
溶剤:ジクロロエタン 10 重量部
上記材料を十分混練し、バーコード法で厚さ50μmの厚さに塗布し温風乾燥して燐光体(蓄光体)層とした。
【0079】
本例製品の応用として、366nm付近の紫外線で全面異性化反応を行なった後、前記感熱記録装置で長文の文章記録を行なった。使用した市販感熱記録装置のヘッド部は200〜300℃に発熱するので一般感熱記録紙と同様の速度で記録が可能であった。
【0080】
次いで燐光体活性化光(近紫外線、380〜400nm付近光)を照射した後やや暗い室内光下で記録文を十分読み取る事ができた。読み取り可能な時間は15〜30分間に及び、それ以上放置すると読み取り不可能となった(暗所ではより長時間読み取り可能)。しかし再度燐光活性化光を照射すると再度読み取りが可能となり、更に前例同様に430〜440nm光や熱による記録の消去が出来、多数回の反復使用が可能であった。
【0081】
実施例4
明所でより鮮明に且つ長時間読み取り可能とする為に前記蛍光体、燐光体の代りにスピロピラン系フォトクロミック材料を用いた。
【0082】
(フォトクロミック材料層)
1)50mlのメチルエチルケトンと50mlのトルエン混合溶液中に30gの飽和ポリエステル樹脂と3gの1,3,3トリメチルインドリノ6‘−ニトロベンゾスピリルスピランを加え、十分に攪拌して各成分を完全に溶解させた。
【0083】
ついでこの溶液をポリエステルフィルム面に2μmの厚さに均一に塗布し、5分間放置後120℃のオーブン中で3分間乾燥してスピロピラン系フォトクロミック材料層とした。
【0084】
この層は初期透明で紫外線暴露により無色−鮮明な青色の可逆性を示す。
【0085】
2)上記1)の処方に更にアルキリルフェノール樹脂を3g添加して同様にスピロピラン系フォトクロミック層とした。一般的挙動は1)と同様である。
【0086】
ついで実施例1〜3に用いた紫外領域フォトクロミック材料層と保護層を形成した。
【0087】
実施例2,3に習って一度紫外線に全面暴露すると(可視光遮蔽フィルター併用)二つのフォトクロミック材料は異性化し、目視的にはスピロピラン系フォトクロミック層の青色を示す。
【0088】
次いで、長波長光(ここでは500〜600nmを使用)に暴露するとスピロピラン系フォトクロミック材料の青色が消色し全面無色透明となった。この無色透明フィルムを一般の感熱印字装置を通して熱印字した後、全面に380〜400nm付近の紫外線を与えると、熱印字部のみ青色に再発色し鮮明な印字パターンが得られた。
【0089】
このパターンの読み取り可能時間は通常の室内光下、前記1)の処方フィルムで約8時間であり、2)の処方フィルムで約50時間であった。2)においてはアルキルフェノール樹脂成分が異性体の安定化作用をする為である。
【0090】
フィルム全体の記録消去は100℃付近の熱で行ない、再度パターン記録を前記同様に行なうことが出来、反復回数は数10回以上であった。
【0091】
以上の結果、任意消去性と放置消去性を有する室内光下長時間安定な一時記録媒体を完成させた。
【0092】
実施例5
実施例4におけるフォトクロミック挙動と反対の挙動を示し、発色状態の方が安定な逆フォトクロミック材料を用いた。
【0093】
(逆フォトクロミック材料層)
アルコール可溶性ニトロセルロース高分子(ニトロセルロースA,S)3g及び1,3,3−トリメチルインドレニン6’NO2ベンゾピリルスピラン50gを、酢酸エチル10mlと酢酸ブチル10mlの混合溶媒中に入れ攪拌溶解した。
【0094】
この溶液をポリエステルフィルム面に厚さ5〜10μmに塗布し、一昼夜自然乾燥後真空エアーバス中50℃で一夜乾燥して逆フォトクロミック層を形成した。このフィルムは吸収極大が550nm付近にある紅色(マゼンタ色)であり、1KWタングステンランプに距離30cmで約20秒間曝すと消色して無色となった。また、これを暗所に放置しておくか、あるは紫外線ランプを照射すると元の紅色に戻った(熱でも同様である)。
【0095】
この逆フォトクロミック層に実施例1〜3の紫外領域フォトクロミック材料層と保護層を形成した後、紫外線に暴露して紫外領域フォトクロミック材料層の異性化を完成させる。次いで、強いタングステンランプで一度完全無色フィルムとし、前例同様に感熱印字装置で熱印字してパターンを記録した。印字パターンは熱印字部が紅色で非印字部が無色であった。
【0096】
再利用する為に印字フィルムを再度タングステンランプに暴露して記録を消去し、再び同様の記録を行なって異なるパターンを形成させ、反復使用できることを確認した。この場合は印字部が発色するので通常の感熱記録媒体と同様に使用することが出来た。
【0097】
以上の結果、任意消去性と放置消去性を有する室内光下で長時間安定な一時記録媒体を完成させた。
【0098】
【発明の効果】
本発明の隠蔽性情報記録媒体は、上記のような構成からなるので、記録情報の有無が可視光下において目視的に認識できないが、紫外線照射によってその記録情報を選択的に読み取ることが可能であり、したがって機密保持を要する情報を効果的かつ巧妙に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の隠蔽性情報記録媒体の構成を示す断面図。
【図2】本発明において使用し得るフォトクロミック材料を説明する図。
【図3】本発明において使用し得るフォトクロミック材料を説明する図。
【図4】本発明において使用しうる環状アゾベンゼン2量体を説明する図。
【符号の説明】
1 支持体
2 第一記録層
3 第二記録層
4 紫外線透過性透明保護層

Claims (11)

  1. 機密保持を要する秘密性情報を可視光下において隠蔽して記録できるようにした隠蔽性情報記録媒体であって、
    支持体と、
    前記支持体の全面または一部に形成された、紫外線の照射により発光または発色性が発現する第一記録層と、
    前記第一記録層上に形成された、可視光下において無色透明性を有しかつ紫外線の照射によって可逆的に紫外線非透過性に変化するフォトクロミック材料からなる第二記録層、
    とからなることを特徴とする、隠蔽性情報記録媒体。
  2. 前記第二記録層が、環状アゾベンゼン2量体を主成分として含むフォトクロミック材料からなる、請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体。
  3. 前記第一記録層が、蛍光体、燐光体、または発色性フォトクロミック材料からなる、請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体。
  4. 前記第二記録層上に紫外線透過性透明保護層が形成されてなる、請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体。
  5. 請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体の前記第一記録層と第二記録層とからなる隠蔽性記録部に、紫外線による所望の情報に基づくパターン露光を行って、前記第二記録層の露光部を紫外線不透過部に変化させることによって情報記録を行い、
    特定の紫外線によって前記第一記録層の未露光部を発光および/または発色させることにより、前記第二記録層に形成された紫外線不透過部の非発光および/または非発色部との対比により情報の視覚による認識を可能にしたことを特徴とする、隠蔽性情報の書き込み/読み出し方法。
  6. 請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体の前記第一記録層と第二記録層とからなる隠蔽性記録部に、紫外線による全面露光を行って、前記第二記録層の全面を紫外線不透過とし、
    該第二記録層に、所望の情報に基づきパターン状に加熱を行うことにより、前記第二記録層の加熱部を紫外線透過部に変化させることによって情報記録を行い、
    特定の紫外線によって前記第一記録層の未露光部を発光および/または発色させることにより、前記第二記録層に形成された紫外線不透過部の非発光および/または非発色部との対比により情報の視覚による認識を可能にしたことを特徴とする、隠蔽性情報の書き込み/読み出し方法。
  7. 前記第二記録層に紫外線または熱により形成されたパターン情報を、可視光および/または熱により可逆的に消去する、記録情報の消去方法を含む、請求項5または請求項6に記載の方法。
  8. 記録情報の消去後、再度任意パターンの記録を行うことによる反復記録方法を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第一記録層が、予め任意のパターン形状に形成されている、請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体。
  10. 前記支持体の所定の領域に予め固定画像ないしパターンが形成されている、請求項1に記載の隠蔽性情報記録媒体。
  11. 請求項7に記載の方法により隠蔽性情報が記録された隠蔽性情報記録物。
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