JP2005128453A - 情報書換え可能なラベル、情報記憶媒体及び情報記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の情報書換え可能なラベルは、光学的または磁気的または電気的に記録されている情報記憶媒体用の情報書換え可能なラベルであり、該ラベルを構成する色材として一種類又は複数の種類のフォトクロミック化合物を含有する発色層が基体上に設けられている。
【選択図】 なし
Description
ラベルを印刷するための特別な装置を設ける事無く、ラベル情報を繰り返し書きこみ消去することが可能な光ディスクなど情報記録媒体用のラベルを提供することを目的とする。
また本発明は、ラベルを印刷するための特別な印字機構を設ける事無く、光ディスクのラベルに情報を繰り返し書きこみ消去することが可能な光ディスクなど情報記録媒体用の装置を提供することを目的とする。
また本発明は、マルチカラーやフルカラーの書換え可能な光ディスクなど情報記録媒体用のラベルを提供することを目的とする。
また本発明は、ラベルを印刷するための特別な印字機構を設ける事無く、光ディスクのラベルにマルチカラーやフルカラーの情報を繰り返し書きこみ消去することが可能な光ディスクなど情報記録媒体用の装置を提供することを目的とする。
〔1〕 光学的または磁気的または電気的に記録されている情報記憶媒体用の情報書換え可能なラベルにおいて、該ラベルを構成する色材として一種類又は複数の種類のフォトクロミック化合物を含有する発色層が基体上に設けられていることを特徴とする情報書換え可能なラベル。
〔2〕 該フォトクロミック化合物が、特定波長の光照射によって色相が変化し、別の特定波長の光照射によって色相が元に戻ることを特徴とする前記〔1〕に記載の情報書換え可能なラベル。
〔3〕 該フォトクロミック化合物が、発色の色相が異なる3種類のフォトクロミック化合物からなることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の情報書換え可能なラベル。
〔4〕 該3種類のフォトクロミック化合物が、発色状態における極大吸収波長が400nm以上500nm未満の範囲にある第一のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が500nm以上600nm未満の範囲にある第二のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が600nm以上700nm未満の範囲にある第三のフォトクロミック化合物であることを特徴とする前記〔3〕に記載の情報書換え可能なラベル。
〔5〕 該3種類のフォトクロミック化合物の消色状態における極大吸収波長が400nm以下であることを特徴とする前記〔3〕又は〔4〕に記載の情報書換え可能なラベル。
〔6〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の情報書換え可能なラベルと一体になっていることを特徴とする情報記憶媒体。
〔7〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の情報書換え可能なラベルに、光源からの照射光を用いて文字や絵を形成することを特徴とするラベルへの情報の書換手段。
〔8〕 複数の光源を用いることを特徴とする前記〔7〕に記載のラベルへの情報の書換手段。
〔9〕 該複数の光源の少なくとも一つが、紫外線を照射する光源であることを特徴とする前記〔8〕に記載のラベルへの情報の書換手段。
〔10〕 前記〔8〕又は〔9〕に記載のラベルへの情報の書換手段を備えると共に、該書換手段を構成する複数の光源の少なくとも一つが、情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用されていることを特徴とする情報記録再生装置。
〔11〕 前記〔8〕又は〔9〕に記載のラベルへの情報の書換手段を備えると共に、該書換手段を構成する複数の光源の少なくとも二つ以上が、情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用されていることを特徴とする情報記録再生装置。
〔12〕 前記〔6〕に記載の情報記録媒体の情報記録面とは反対の面を情報記録再生装置に向けてセッティングすることにより、該情報書換え可能なラベルに文字や絵を形成することを特徴とする前記〔9〕又は〔10〕に記載の情報記録再生装置。
本発明請求項2に係わる発明は、特定波長の光照射によって色相が変化し、別の特定波長の光照射によって色相が元に戻る事により、光のみを用いて書きかえることが可能な情報記録媒体用ラベルを提供できる。
本発明請求項3に係わる発明は、フォトクロミック化合物として発色の色相が異なる3種類のフォトクロミック化合物を用いることによりフルカラーの情報記録媒体用ラベルを提供できる。
本発明請求項4に係わる発明は、極大吸収波長が400nm以上500nm未満の範囲にある第一のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が500nm以上600nm未満の範囲にある第二のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が600nm以上700nm未満の範囲にある第三のフォトクロミック化合物を用いることにより色相範囲の広いフルカラーの情報記録媒体用ラベルを提供できる。
本発明請求項5に係わる発明は、3種類のフォトクロミック化合物は消色状態における極大吸収波長が400nm未満であることを特徴とすることにより消色状態において着色の無い書換えラベルが提供できる。
本発明請求項6に係わる情報記憶媒体は、情報書換え可能なラベルと一体になっているので、光を用いてラベルの表示を書換えることができ、しかもラベルの表示をフルカラーにすることができる。
本発明請求項7に係わる発明は、書換えラベルに文字や絵を形成する手段として光照射手段を用いることにより、書きこみヘッドと書換えラベルを密着させる必要が無い。
本発明請求項8に係わる発明は、書換えラベルに文字や絵を形成する手段として複数の光照射手段を用いる事により、光のみを用いて書換える手段を提供する事が可能になる。
本発明請求項9に係わる発明は、光照射手段の一つとして紫外線光照射を用いることより、複数のフォトクロミック化合物を同時に発色させることができる。
本発明請求項10に係わる発明は、記録再生用の光源とラベル書換え光源を兼用することにより、ラベル書換え用の特別の装置を設けることなく、光ディスクのラベルを書換えることが出来る。
本発明請求項11に係わる発明は、書換えラベル用の二つ以上の光源を情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用することにより、ラベル書換え用の特別の光源を設けることなく、光ディスクのラベルを書換えることが出来る。
本発明請求項12に係わる発明は、情報記録媒体の情報記録面とは反対の面を情報記録再生装置にセッティングすることにより、書換えラベルに文字や絵を形成できることにより、ラベル書換え用の特別の機構を設けることなく、光ディスクのラベルを書換えることが出来る。
本発明の情報書換え可能なラベルは、光学的または磁気的または電気的に記録されている情報記憶媒体用の情報書換え可能なラベル(以下、単に書換えラベルともいう。)に用いられるものである。本発明の書換えラベル2は、例えば図1に示すように、情報記憶媒体(この場合は光ディスク1)と一体化して使用される。かかる書換えラベルは従来公知であるが、本発明の特徴は、書換えラベルを構成する色材として一種類又は複数の種類のフォトクロミック化合物を含有する発色層が基体上に設けられていることである。フォトクロミック化合物は、光を照射すると可逆的に発色する可逆表示材料なので、フォトクロミック化合物を用いることにより、本発明の書換えラベルにおいては、光を用いて情報を書換えることができる。
かかるフォトクロミック化合物については、本出願人が先に出願した特願平14−251429号に詳細に記載されている。
発色層は、フォトクロミック化合物と樹脂の混合物からなることが好ましい。フォトクロミック化合物と樹脂を混合することにより、フォトクロミック化合物を均一に塗布することができる。
発色層の厚さは0.01〜100μmが好ましく、0.1〜10μmがより好ましく、1〜5μmが更に好ましい。該層が0.01μm未満の場合は、発色時に適切な濃度が得られない虞があり、100μmを超える場合は、表示ラベルにクラックが生じる虞がある。
また、基体の厚さは0.01〜1mmが好ましく、0.05〜0.5mmがより好ましく、0.1〜0.3mmが更に好ましい。該基体の厚さが0.01mm未満の場合は、ラベルが破れる虞があり、1mmを超える場合は、ラベルを貼り付けにくくなる虞がある。
保護層の厚さは0.01〜100μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましく、1〜10μmが更に好ましい。該層が0.01μm未満の場合は、耐摩耗性やガス遮断性の点から保護層の役割を果たさない虞があり、100μmを超える場合は、表示ラベルにクラックが生じる虞がある。
該書換手段においては、前記書換えラベルに、光源からの照射光を用いて文字や絵が形成される。従って、書きこみヘッドと書換えラベルを密着させる必要が無いので、ラベルに機械的な損傷を与えることなく、解像度の高い画像を繰り返し形成することができる。
更に、複数の光源の少なくとも一つの光源が、紫外線を照射する光源であることがより好ましい。光照射手段の一つとして紫外線光照射を用いることより、複数のフォトクロミック化合物を同時に発色させることができる。また、色相を変化させるために用いる光の波長が光ディスクの記録再生に用いる光源の波長と一致する場合には、更なる利点が生じる。
本発明の一の情報記録再生装置は、前記書換えラベルへの情報の書換手段を備えると共に、該書換手段を構成する複数の光源の少なくとも一つが、情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用している。従って、ラベル書換え用の特別の装置を設けることなく、情報記憶媒体のラベルを書換えることが出来る。本発明の装置としては、例えば光ディスクなどレーザーを用いて情報を記録又は再生する装置が挙げられる。
次に、二つ以上の光源が、書換えラベルへの書込み手段と情報記録媒体への情報を記録または再生する手段を兼用していることについて具体的に説明する。
780nmの光で消色するフォトクロミック化合物として2−[1−(1,2−ジメチル−5−ジメチルアミノ−3−インドリル)エチリデン]−3−イソプロピリデンコハク酸無水物 (以下PC−1と略す)を用いた。
PC−1とポリスチレンを1:4の重量比で混合し、トルエンに溶解した後、200μm厚みの白色PET基板上にスピンコートし、2μmの厚みに発色層を形成した。その上に保護層としてポリビニルアルコールの薄膜(厚さ2μm)を塗布しCDの書換えラベルを作製した。
405nmの光で発色し、660nmの光で消色するフォトクロミック化合物として2−[1−(1−フェニル−2,5−ジメチル−3−ピロリル)エチリデン]−3−イソプロピリデンコハク酸無水物(以下PC−2と略す)を用いた。
PC−2とポリスチレンを1:4の重量比で混合し、トルエンに溶解した後、200μm厚みの白色PET基板上にスピンコートし、2μmの厚みに発色層を形成した。その上に保護層としてポリビニルアルコールの薄膜(厚さ2μm)を塗布しDVDおよびブルレイディスクの書換えラベルを作製した。
イエロー発色を示すフォトクロミック化合物として2−[1−(5−メチル−2−p−ピリジル−4−オキサゾリル)エチリデン]−3−イソプロピリデンコハク酸無水物(以下PC−Yと略す)を用いた。
マゼンタ発色を示すフォトクロミック化合物として2−[1−(2,5−ジメチル−3−チエニル)エチリデン]−3−イソプロピリデンコハク酸無水物(以下PC−Mと略す)を用いた。
シアン発色を示すフォトクロミック化合物として2−[1−(1−フェニル−2,5−ジメチル−3−ピロリル)エチリデン]−3−イソプロピリデンコハク酸無水物(以下PC−Cと略す)を用いた。PC−Cは発色状態において630nmに極大吸収波長をもち、消色状態において紫外線領域に極大吸収波長をもつ。
2 ラベル
Claims (12)
- 光学的または磁気的または電気的に記録されている情報記憶媒体用の情報書換え可能なラベルにおいて、該ラベルを構成する色材として一種類又は複数の種類のフォトクロミック化合物を含有する発色層が基体上に設けられていることを特徴とする情報書換え可能なラベル。
- 該フォトクロミック化合物が、特定波長の光照射によって色相が変化し、別の特定波長の光照射によって色相が元に戻る事を特徴とする請求項1に記載の情報書換え可能なラベル。
- 該フォトクロミック化合物が、発色の色相が異なる3種類のフォトクロミック化合物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報書換え可能なラベル。
- 該3種類のフォトクロミック化合物が、発色状態における極大吸収波長が400nm以上500nm未満の範囲にある第一のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が500nm以上600nm未満の範囲にある第二のフォトクロミック化合物、発色状態における極大吸収波長が600nm以上700nm未満の範囲にある第三のフォトクロミック化合物であることを特徴とする請求項3に記載の情報書換え可能なラベル。
- 該3種類のフォトクロミック化合物の消色状態における極大吸収波長が400nm未満であることを特徴とする請求項3又は4に記載の情報書換え可能なラベル。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の情報書換え可能なラベルと一体になっていることを特徴とする情報記憶媒体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の情報書換え可能なラベルに、光源からの照射光を用いて文字や絵を形成することを特徴とするラベルへの情報の書換手段。
- 複数の光源を用いることを特徴とする請求項7に記載のラベルへの情報の書換手段。
- 該複数の光源の少なくとも一つの光源が、紫外線を照射する光源であることを特徴とする請求項8に記載のラベルへの情報の書換手段。
- 請求項8又は9に記載のラベルへの情報の書換手段を備えると共に、該書換手段を構成する複数の光源の少なくとも一つが、情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用されていることを特徴とする情報記録再生装置。
- 請求項8又は9に記載のラベルへの情報の書換手段を備えると共に、該書換手段を構成する複数の光源の少なくとも二つ以上が、情報記録媒体に情報を記録または再生するための光源と兼用されていることを特徴とする情報記録再生装置。
- 請求項6に記載の情報記録媒体の情報記録面とは反対の面を情報記録再生装置に向けてセッティングすることにより、該情報書換え可能なラベルに文字や絵を形成することを特徴とする請求項9又は10のいずれかに記載の情報記録再生装置。
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