JP2004087097A - 光記録媒体 - Google Patents

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辻田 公二
Mikio Okumura
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Abstract

【課題】書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供する。
【解決手段】情報が記録された面(情報面4a)上に反射層3が形成されている第1の基板4に対して、光透過性の第2の基板1が、反射層3上に接着層2を介して接着されて構成され、第2の基板1側から照射されるレーザ光9により、情報が再生される光記録媒体10において、接着層2を、レーザ光9に反応しない、所定範囲の波長の光が照射されると発色し、発色状態での吸収波長の光が照射されると消色するフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体に係り、特に、光記録媒体に関する付加的な情報を視認できて且つ光によって書換可能に記録する情報表示部を、光記録媒体に記録された情報を再生するレーザ光を照射する側の基板面側に設けた、光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光記録媒体として、例えば、光ディスクであるCD及びDVDが普及している。
CD等のいわゆる単板構造の光記録媒体においては、光記録媒体の信号再生面側と反対側の面上に、シルクスクリーン印刷やオフセット印刷等によりレーベル層を設けて、このレーベル層に、光記録媒体の内容に関する情報を表示している。
【0003】
一方、DVD等の両面貼り合せ構造を有する光記録媒体(光ディスク)においては、CDと同様に、ディスクの直径が120mm、中心孔径が15mmであり、記録領域が始まる直径が46mmであることから、レーベル層を設ける面が存在しないため、内容に関する情報を記録できない。
これを改善するものとして、透明基板の片面に一層づつ情報面を形成したディスク2枚を、情報面側を対向させて貼り合せた光記録媒体において、情報面の情報を再生するためのレーザ光が入射する基板の面上に、吸収光変色物質を上記情報の内容等の所定のパターンに印刷して形成して、目視して視認できるようにすることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−143924号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、両面型のDVDのROMタイプにおいては、その内容については、特に変更するものではないので、上記のように表示することが出来れば良い。
しかし、RAMタイプにおいては、そこに記録される内容は、ユーザーによって,必要に応じて書き換えられるので、ディスクを見て、その内容を確認できるように、印刷された内容がいつでも書き換え可能であることが求められているが、その解決方法が知られていないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は上記問題を解決し、光記録媒体において、書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段として、第1の発明は、情報が記録された面(情報面4a、14a)上に反射層3、13が形成されている第1の基板4、14に対して、光透過性の第2の基板1、11が、前記反射層3、13上に接着層2、12を介して接着されて構成され、前記第2の基板1、11側から照射されるレーザ光9、19により、前記情報が再生される光記録媒体10、20において、
前記接着層2、12を、前記レーザ光9、19に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことを特徴とする光記録媒体である。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第2の基板面11上には、前記第1の基板上の情報とは別に情報が記録されており、前記第2の基板面(情報面11a)上に形成された半透明反射層16と前記第1の基板上に形成された前記反射層13とを対向させて、前記第1の基板14と前記第2の基板11とを前記接着層12を介して接着して構成したことを特徴とする光記録媒体である。
また、第3の発明は、情報が記録された面(情報面34a、44a)上に反射層33、43が形成されている第1の基板34、44に対して、光透過性の第2の基板31、41が、前記反射層33、43上に接着層32、42を介して接着されて構成され、前記第2の基板31、41側から照射されるレーザ光39、49により、前記情報が再生される光記録媒体40、50において、
前記第2の基板31、41の前記レーザ光39、49の入射側の面上に、前記レーザ光39、49に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層(ハードコート層37、47)を形成したことを特徴とする光記録媒体である。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記第2の基板面41上には、前記第1の基板上の情報とは別に情報が記録されており、前記第2の基板面(情報面41a)上に形成された半透明反射層46と前記第1の基板上に形成された前記反射層43とを対向させて、前記第1の基板44と前記第2の基板41とを前記接着層42を介して接着して構成したことを特徴とする光記録媒体である。
また、第5の発明は、情報が光学的に記録再生可能な相変化型材料からなる記録層54a、54と、反射層53a、53とが順次積層された光透過性の基板51a、51を一対、互いに反射層53a、53を対向させて、接着層52を介して接着されて構成され、各前記基板の各前記記録層54a、54側とは反対側の面からそれぞれ各前記基板51a、51に照射される各前記レーザ光59a、59により、各前記情報が記録再生される光記録媒体60において、
各前記記録層54a、54側とは反対側の各前記基板51a、51の各面上に、前記レーザ光59a、59に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層(ハードコート層57a、57)をそれぞれ形成したことを特徴とする光記録媒体である。
また、第6の発明は、情報の記録された面(情報面94a)を有する基板94上に順次形成した反射層93と、接着層92と、光透過性のカバー層91とを有し、前記カバー層91側から照射されるレーザ光99により、前記情報が再生される光記録媒体において、
前記接着層92を、前記レーザ光99に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことを特徴とする光記録媒体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
<第1実施例>
図1は、本発明の光記録媒体の第1実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第1実施例の光記録媒体10は、いわゆるDVDシングルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ単層片側読出し光ディスクである。
【0009】
光記録媒体10において、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明(光透過性)な支持基板4は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面4aを有している。情報面4a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層3が形成されている。反射層3は、後述するレーザ光9を反射する。反射層3側を、厚さ0.6mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明(光透過性)な基板1に対向させて、厚さ40μmの色素含有接着層2により、基板4が接着されている。
【0010】
反射層3と反対側の基板4の面上には、厚さ20μmのレーベル層5が形成されている。
レーベル層5は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層5には、光記録媒体10の内容に関する情報が記録されている。
【0011】
色素含有接着層2は、紫外線硬化樹脂に、フォトクロミック色素を添加して、加熱溶解したものを基板1に同心状に塗布し、その上に基板4上の反射層3を向き合わせて載置し、スピンさせて接着層を形成後、紫外線を照射して硬化してある。
紫外線硬化樹脂としては、エポキシアクリレート樹脂であるXR98(住友化学(株)製)を用いた。なお、紫外線硬化樹脂としては、アクリレート樹脂が強度、接着性の点で好適で、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、及びその混合物を使用できる。
【0012】
フォトクロミック色素の添加量は、赤色発色用、青色発色用として、各1重量%添加した。
フォトクロミック色素は、特定範囲の波長の光(例えば紫外線:波長250nm乃至370nm)の照射により発色し、発色色素の吸収波長範囲の特定の波長の光(白色光であれば良い)では、発色した色が消色するものである。なお、青色発色したフォトクロミック色素を消色するには、ピーク波長が610nmである580nm乃至650nmの波長範囲の光(赤色光)を照射する。赤色発色したフォトクロミック色素を消色するには、ピーク波長が580nmである540nm乃至620nmの波長範囲の光(黄緑から緑色光)を照射する。フォトクロミック色素は、光記録媒体の情報再生時に照射するレーザ光の波長(例えばCDの場合780nmであり、DVDの場合650nmであり、次世代タイプといわれるものは、405nmとされている)に吸収がない(すなわち、反応しない)色素を用いることが望ましい。このようなフォトクロミック色素を用いれば情報再生時に照射するレーザ光が、フォトクロミック色素の発色状態においても反射・屈折の影響を受けず正常に再生することができる。また、フォトクロミック色素の発色状態が、レーザ光によって影響を受けない、すなわちレーザ光に反応しない。
なお、情報面4aの情報を再生するのにレーザ光9を基板1側から照射すると、レーザ光19は、反射層3で反射され、これにより情報面4aの情報が再生される。
【0013】
添加したフォトクロミック色素は、赤色用として、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテンを、青色用として、1,2−ビス(5−フェニル−2−メチルチオフェン−3−イル)パーフルオロシクロペンテンを用いた。
なお、フォトクロミック色素としては、スピロオキサジン類、スピロピラン類、フルギド類、ジアリールエテン類から選ぶことが出来る。ここでは、着色時に、レーザ光を吸収しないことが必要である。
【0014】
スピロオキサジン類、スピロピラン類としては,次の色素を用いることが出来る。
6−ブロモ−1’,3’−ジヒドロ−1’,3’,3’−トリメチル−8−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール]、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]ナフト[9,10−b][1,4]オキサジン]、6,8−ジブロモ−1’,3’−ジヒドロ−1’,3’,3’−トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール]、1’,3’−ジヒドロ−1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール]、1’,3’−ジヒドロ−5’−メトキシ−1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール]、1’,3’−ジヒドロ−8−メトキシ−1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール]、1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]フェナンスロ[9,10−b][1,4]オキサジン]、1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b]ピラン]、1,3−ジヒドロ−5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ[2H−インドール−2,3’−[3H]ナフト[2,1−b]ピラン]等である。
【0015】
フルギド類では、2,5−ジメチル−3−フリルエチリデンコハク酸無水物、2,5−ジメチル−3−フリルイロプロピリデンコハク酸無水物等の色素を用いることが出来る。
ジアリールエテン類としては、2,3−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイン酸無水物、2,3−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイミド、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテン、1,2−ビス(5−フェニル−2−メチルチオフェン−3−イル)パーフルオロシクロペンテン等の色素を用いることが出来る。
【0016】
次に、色素含有接着層2である色素含有層に情報を表示する方法を説明する。なお、この方法は、色素含有層として、後述する、色素含有保護層(ハードコート層)、色素含有基板等の場合にも適用できることは言うまでもない。
図2は、本発明の光記録媒体に係る多色表示をするための第1の工程図である。
図3は、本発明の光記録媒体に係る多色表示をするための第2の工程図である。
【0017】
始めに、図2に従い、マスクを用いて、色素含有層に図形・文字情報を記録する場合を説明する。
まず、図2の(a)に示すように、基板121上に、所定厚さの色素含有層122を例えばスピンコート法により形成する。色素含有層122は、上述の色素含有接着層2と同様、紫外線硬化樹脂に、青色及び赤色に発色するフォトクロミック色素をそれぞれ分散含有したものより構成される。
【0018】
次に、図2の(b)に示すように、紫外線(UV光)123を色素含有層122の全面に10秒から60秒間照射して、色素含有層122を硬化して、且つ発色した色素含有層122Aを得る。色素含有層122A中に含まれる赤色及び青色色素が共に発色するので、色素含有層122Aは紫色を呈する。UV光の光源としては、波長365nmのブラックライトを放出する光源(型式ENF−260C/J:Spectonics Corporation製)を用いた。
【0019】
次に、図2の(c)に示すように、紫色に発色した色素含有層122Aの上方に、マスク127を配置する。マスク127は、色素含有層122Aにおいて、赤色に発色させたい部分だけに、光を透過する開口部127Aを形成したマスクパターンとなっている。このパターンは、色素含有層122Aに赤色で表示したい図形や文字のパターンである。画像やマスク127の上方から、発色している青色色素の吸収波長(λmax)に対応する波長を有するレーザ光124を照射する。レーザ光124は開口部127Aに対応する色素含有層122Aに照射されて、この部分の青色色素は消色し、赤色色素は発色したままであるから、赤色に発色した色素含有層122ARが得られる。
【0020】
次に、図2の(d)に示すように、色素含有層122Aの上方に、マスク127に代えて、マスク128を配置する。マスク128は、色素含有層122Aにおいて、青色に発色させたい部分だけに、光を透過する開口部128Aを形成したマスクパターンとなっている。このパターンは、色素含有層122Aに青色で表示したい図形や文字のパターンである。マスク128の上方から、発色している赤色色素の吸収波長(λmax)に対応する波長を有するレーザ光125を照射する。レーザ光125は開口部128Aに対応する色素含有層122Aに照射されて、この部分の赤色色素は消色し、青色色素は発色したままであるから、青色に発色した色素含有層122ABが得られる。
【0021】
次に、図2の(e)に示すように、マスク128を取り外した後、必要に応じて、紫色に発色している色素含有層122Aの部分を消色して透明(疑似的な白色部分となる)にする。それには、色素含有層122Aの上方に、マスク129を配置する。マスク129には、色素含有層122Aにおいて、消色したい部分だけに、光を透過する開口部129Aを有するマスクパターンが形成されている。マスク129の上方から、白色光126を5秒から20秒間照射する。白色光126はマスク129の開口部129Aに対応する色素含有層122Aに照射されて、この部分の赤色及び青色色素を消色する。透明化した色素含有層122AWが得られる。白色光の光源としては、MEGALIGHT100(HOYA(株)製)を用いた。
【0022】
次に、図2の(f)に示すように、マスク129を取り除いて、青色及び赤色に発色した図形パターンが形成されており、それ以外の部分は透明となった光記録媒体130が得られる。
この様に、所定の情報に対応した図形・文字パターンを色素含有層122に形成する。
【0023】
次に、図3に従い、フィルタとマスクを用いて、色素含有層に図形・文字情報を記録する場合を説明する。
まず、図3の(a)に示すように、基板121上に、所定厚さの色素含有層122を例えばスピンコート法により形成する。色素含有層122は、上述の色素含有接着層2と同様、紫外線硬化樹脂に、青色及び赤色に発色するフォトクロミック色素をそれぞれ分散含有したものより構成される。
【0024】
次に、図3の(b)に示すように、紫外線(UV光)123を色素含有層122の全面に照射して、色素含有層122を硬化して、且つ発色した色素含有層122Aを得る。色素含有層122A中に含まれる赤色及び青色色素が共に発色するので、色素含有層122Aは紫色を呈する。
【0025】
次に、図3の(c)に示すように、紫色に発色した色素含有層122Aの上方に、フィルター131とマスク127を配置する。フィルター131は、青色に発色している青色色素の吸収波長(λmax)の光(赤色光である)のみを透過する。マスク127は、色素含有層122Aにおいて、赤色に発色させたい部分だけに、光を透過する開口部127Aを形成したマスクパターンとなっている。このパターンは、色素含有層122Aに赤色で表示したい図形や文字のパターンである。フィルター131及びマスク127の上方から、白色光126を照射する。白色光126は、フィルター131とマスク127の開口部127Aを通過して、赤色光となって、色素含有層122Aに照射されて、この部分の青色色素は消色し、赤色色素は発色を維持するので、赤色に発色した色素含有層122ARが得られる。
【0026】
次に、図3の(d)に示すように、色素含有層122Aの上方に、フィルター131とマスク127に代えて、フィルター132とマスク128を配置する。フィルター132は赤色に発色している赤色色素の吸収波長(λmax)の光(黄緑色光である)のみを透過する。マスク128は、色素含有層122Aにおいて、青色に発色させたい部分だけに、光を透過する開口部128Aを形成したマスクパターンとなっている。このパターンは、色素含有層122Aに青色で表示したい図形や文字のパターンである。フィルター132及びマスク128の上方から、白色光126を照射する。白色光126は、フィルター132とマスク128の開口部128Aを通過して、黄緑色光となって、色素含有層122Aに照射されて、この部分の赤色色素は消色し、青色色素は発色を維持するので、青色に発色した色素含有層122ABが得られる。
【0027】
次に、図3の(e)に示すように、フィルタ132及びマスク128を取り外した後、必要に応じて、紫色に発色している色素含有層122Aの部分を消色して透明(疑似的な白色部分となる)にする。それには、色素含有層122Aの上方に、マスク129を配置する。マスク129には、色素含有層122Aにおいて、消色したい部分だけに、光を透過する開口部129Aを有するマスクパターンが形成されている。マスク129の上方から、白色光126を照射する。白色光126はマスク129の開口部129Aに対応する色素含有層122Aに照射されて、この部分の赤色及び青色色素を消色する。透明化した色素含有層122AWが得られる。
【0028】
次に、図3の(f)に示すように、マスク129を取り除いて、青色及び赤色に発色した図形パターンが形成されており、それ以外の部分は透明となった光記録媒体130が得られる。
この様に、所定の情報に対応した図形・文字パターンを色素含有層122に形成する。
【0029】
次に、図4に基き、色素含有層に所定波長のレーザ光を直接照射して、所望の図形・文字を発色させる描画装置を説明する。
図4は、本発明の光記録媒体に係る描画装置を示す概略構成図である。
同図に示すように、描画装置150は、半導体レーザ141と、半導体レーザ141から放出されるレーザ光の光路に沿って、順次配置したコリメートレンズ142、アパーチャ143、可動ミラー144、及び描画レンズ145より構成されている。これらは、図示しない筐体に収められている。
【0030】
描画レンズ145の下方には、図示しないステージに載置された光記録媒体146が配置されている。光記録媒体146の表面には、上述したフォトクロミック色素を含む紫外線硬化樹脂からなる色素含有層147が形成されている。
半導体レーザ141から所定波長を有するレーザ光を放射する。放射されたレーザ光はコリメートレンズ142を通過して平行光にされ、アパーチャ143により所定のビーム径に整えられて、可動ミラー144に入射する。
【0031】
可動ミラー144は、制御信号により、入射するレーザ光に対する傾斜を変えることにより、反射するレーザ光の方向を変えることが出来る。例えば、図4において、反射レーザ光を左右の方向に偏向走査することが出来る。可動ミラー144から出射したレーザ光148は描画レンズ145により屈折されて、色素含有層147に垂直に入射する。図示しないステージは、図中において、紙面に垂直方向に前後に移動可能となっている。
【0032】
色素含有層147に表示したい図形・文字のパターンの画像を構成する画素に応じてレーザ光は強度変調されると共に、その位置に対応して、可動ミラー144の傾斜とステージの位置が調整される。このようにして、画像に応じて、レーザ光が色素含有層147上に走査されて照射され、色素含有層147を発色させることが出来る。
【0033】
なお、色素含有層147を発色後、消色するには、白色光を色素含有層147の全面に照射すればよい。部分的に消色したい場合には、この描画装置150において、半導体レーザを消色する波長を有するレーザ光を放射するものに変更して、消色したい領域にレーザ光を照射しながら走査すればよい。このようにして、色素含有層147に表示する情報を任意に書き換えることが出来る。
【0034】
<第2実施例>
図5は、本発明の光記録媒体の第2実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第2実施例の光記録媒体20は、いわゆるDVDデュアルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ2層片側読出し光ディスクである。
光記録媒体20において、厚さ0.6mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明な基板11及び支持基板14には、それぞれの片面上に情報面11a、14aが形成されている。情報面11a、14aには、情報が光学的に再生可能に記録されている。
【0035】
情報面11a上には、厚さ5nmから10nmのAu又はSiからなる半透明反射層16が形成されている。半透明反射層16は、後述する入射するレーザ光19の一部を反射し、一部を透過する特性を有する。情報面14a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層13が形成されている。反射層13は、後述する入射するレーザ光19を反射する特性を有する。
基板11と支持基板14は、半透明反射層16と反射層13とを対向させて、厚さ40μmの色素含有接着層12により接着されている。
情報面14aとは反対側の支持基板14面上には、第1実施例におけるレーベル層5と同様のレーベル層15が形成されている。
【0036】
本第2実施例の色素含有接着層12は、第1実施例における色素含有接着層2と同様の構成で形成してある。
従って、上述した、図形・文字パターン形成方法(多色表示する方法)を用いて、所定の発色光18’を照射することによって、基板11側から視認可能な所定の情報パターンを色素含有接着層12に表示することが出来る。この情報パターンは、発色している色素の吸収波長(λmax)の波長を有する消色光18を照射することにより、消去できる。その後、新たに、別の情報パターンを発色記録することが出来る。
【0037】
なお、情報面11a、14aの情報を再生するために照射するレーザ光19によっては、フォトクロミック色素を含む色素含有接着層12の反射率や屈折率が変化しない(すなわち、レーザ光に反応しない)ので、情報面11a、14aの情報の再生には影響がない。
【0038】
なお、情報面11a、14aの情報を再生するのにレーザ光19を基板11側から照射すると、レーザ光19は、半透明反射層16で一部が反射され、一部は透過する。反透明反射層16で反射したレーザ光19により、情報面11aの情報が再生される。半透明反射層16を透過したレーザ光19は反射層13で反射され、半透明反射膜16に達し、一部は反射し、一部は透過して、基板11の外部に出射するので、これにより、情報面14aの情報が再生される。
【0039】
<第3実施例>
図6は、本発明の光記録媒体の第3実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第3実施例の光記録媒体30は、いわゆるCDタイプの光ディスクであり、単板片側読出し光ディスクである。
光記録媒体30において、厚さ1.2mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な基板21は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面21aを有している。情報面21a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層23及び厚さ10μmであり紫外線硬化樹脂であるエポキシアクリレート樹脂からなる保護層26が順次積層されている。反射層23は、後述するレーザ光29を反射する特性を有する。
【0040】
保護層26上には、厚さ20μmのレーベル層25が形成されている。レーベル層25は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層25には、光記録媒体30の内容に関する情報が記録されている。
【0041】
情報面21aとは反対側の基板21面上に色素含有保護層(ハードコート層)27が形成されている。
色素含有保護層(ハードコート層)27は、紫外線硬化樹脂に、フォトクロミック色素を添加して、加熱して、フォトクロミック色素を溶解分散したものを、情報面21aとは反対側の基板21面上にスピンコートした後、紫外線を照射して硬化させて形成したものである。厚みは20μmである。これにより、光記録媒体30が得られる。
紫外線硬化樹脂としては、エポキシアクリレート樹脂であるXR98(住友化学(株)製)を用いた。
【0042】
フォトクロミック色素の添加量は、赤色発色用、青色発色用として、各1重量%添加した。
添加したフォトクロミック色素は、赤色用として、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテンを、青色用として、1,2−ビス(5−フェニル−2−メチルチオフェン−3−イル)パーフルオロシクロペンテンを用いた。
【0043】
得られた光記録媒体30の色素含有保護層(ハードコート層)27に図形・文字パターンに対応する発色光28’を第1実施例におけると同様にして、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色,赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光28:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0044】
なお、色素含有保護層(ハードコート層)27の反射率及び屈折率は、情報面21aの情報を再生するために照射するレーザ光29によっては影響を受けない、すなわちレーザ光29に反応しない。従って、情報面21aの再生は、色素含有保護層(ハードコート層)27の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
なお、情報面21aの情報を再生するのにレーザ光29を色素含有保護層27側から照射すると、レーザ光29は、反射層23反射され、光含有保護層27の外部に出射するので、これにより、情報面21aの情報が再生される。
【0045】
<第4実施例>
図7は、本発明の光記録媒体の第4実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第4実施例の光記録媒体40は、第1実施例と同様いわゆるDVDシングルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ単層片側読出し光ディスクである。
光記録媒体40において、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な基板34は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面34aを有している。情報面34a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層33が形成されている。反射層33は、後述するレーザ光39を反射する特性を有する。
【0046】
厚さ0.6mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明な基板31が厚さ40μmの接着層32により、基板34に反射層33を対向させて接着されている。
反射層33の形成されていない基板34面上には、厚さ20μmのレーベル層35が形成されている。
レーベル層35は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層35には、光記録媒体40の内容に関する情報が記録されている。
【0047】
接着層32を構成する紫外線硬化樹脂には、エポキシアクリレート樹脂であるXR98(住友化学(株)製)を用いた。この紫外線硬化樹脂を基板31に同心状に塗布し、その上に基板34を反射層33を向き合わせて載置し、スピンさせた後、紫外線を照射して硬化して接着層32を形成した。
接着層32の形成された面とは反対側の基板31面上に色素含有保護層(ハードコート層)37が形成されている。
【0048】
色素含有保護層(ハードコート層)37は、上述した第3実施例における色素含有保護層(ハードコート層)27と同様の構成であるので、説明を省略する。これにより、本第4実施例の光記録媒体40が得られる。
色素含有保護層(ハードコート層)37には、上述の色素含有保護層(ハードコート層)27と同様、所望の図形・文字パターンを書換可能に表示できる。また、情報面34aの再生を正常に行うことが出来る。
なお、情報面34aの情報を再生するのにレーザ光39を色素含有保護層37側から照射すると、レーザ光39は、反射層33で反射され、色素含有保護層37の外部に出射するので、これにより、情報面34aの情報が再生される。
【0049】
<第5実施例>
図8は、本発明の光記録媒体の第5実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第5実施例の光記録媒体50は、上述した第2実施例と同様いわゆるDVDデュアルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ2層片側読出し光ディスクである。
光記録媒体50において、厚さ0.6mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明な基板41及び支持基板44には、それぞれの片面上に情報面41a、44aが形成されている。情報面41a、44aには、情報が光学的に再生可能に記録されている。
【0050】
情報面41a上には、厚さ5nmから10nmのAu又はSiからなる半透明反射層46が形成されている。情報面44a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層43が形成されている。半透明反射層46は、後述する入射するレーザ光49の一部を反射し、一部を透過する特性を有する。反射層43は、後述する入射するレーザ光49を反射する特性を有する。
基板41と支持基板44は、半透明反射層46と反射層43とを対向させて、厚さ40μmの接着層42により接着されている。
半透明反射層46の形成されているとは面とは反対側の基板41面上に色素含有保護層(ハードコート層)47が形成されている。
【0051】
色素含有保護層(ハードコート層)47は、上述した第3実施例における色素含有保護層(ハードコート層)27と同様の構成であるので、説明を省略する。これにより、本第5実施例の光記録媒体50が得られる。
色素含有保護層(ハードコート層)47には、上述の色素含有保護層(ハードコート層)27と同様、所望の図形・文字パターンを、消色光48、着色光48’を用いて、書換可能に表示できる。また、情報面44aの再生をレーザ光49により正常に行うことが出来る。ここで、色素含有保護層47は、レーザ光49を吸収しない、すなわちレーザ光49に反応しない。
【0052】
なお、情報面41a、44aの情報を再生するのにレーザ光49を基板41側から照射すると、レーザ光49は、半透明反射層46で一部が反射され、一部は透過する。反透明反射層46で反射したレーザ光49により、情報面41aの情報が再生される。半透明反射層46を透過したレーザ光49は反射膜43で反射され、半透明反射膜46に達し、一部は反射し、一部は透過して、基板41外に出射するので、これにより、情報面44aの情報が再生される。
【0053】
<第6実施例>
図9は、本発明の光記録媒体の第6実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第6実施例の光記録媒体60は、いわゆるDVD−RW等の両面記録可能な光ディスクであり、貼り合せ2層両面記録再生光ディスクである。
光記録媒体60において、基板51、基板51aは厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂よりそれぞれ構成されている。基板51、基板51aの一面上には、相変化型記録層54、相変化型記録層54aがそれぞれ形成されている。相変化型記録層54、54aは厚さ略50nmのAgInSbTe系化合物よりそれぞれ構成される。
【0054】
相変化型記録層54、相変化型記録層54a上には、反射層53、反射層53aがそれぞれ形成されている。反射層53、53aは厚さ70nmのAlよりそれぞれ構成される。反射層53、53aはそれぞれ後述するレーザ光59、59aを反射する特性を有する。
相変化型記録層54、54a及び反射層53、53aの形成されていない基板51、51a面上には、色素含有保護層(ハードコート層)57、色素含有保護層(ハードコート層)57aがそれぞれ形成されている。
【0055】
色素含有保護層(ハードコート層)57、57aは上述した第3実施例の色素含有保護層(ハードコート層)27と同様であるので、その説明を省略する。
一方の面上に色素含有保護層(ハードコート層)57、57aが形成されており、反対側の面に相変化型記録層54、54a及び反射層53、53aが積層して形成されている基板51、51aは、互いに反射層53、53aを対向させて、接着層52で接着されて、本第6実施例の光記録媒体60が得られる。接着層52は厚さ40μmのシート状の熱硬化型アクリル系接着剤より構成されている。
【0056】
得られた光記録媒体60の色素含有保護層(ハードコート層)57、57aに相変化型記録層54、54aの情報に関する図形・文字パターンに対応して、発色光58’、58’aを、第3実施例におけると同様にして、それぞれ照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光58,58a:白色光では全部カバーする)をそれぞれ照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0057】
なお、色素含有保護層(ハードコート層)57、57aの反射率及び屈折率は、相変化型記録層54、54aの情報を記録および再生するために、それぞれ照射するレーザ光59、59aによっては影響を受けない、すなわち、レーザ光59、59aに反応しない。従って、相変化型記録層54、54aの記録および再生は、色素含有保護層(ハードコート層)57、57aの影響を受けず、正常に行うことが出来る。
【0058】
なお、相変化型記録層54、54aの情報を再生するのにレーザ光59、59aをそれぞれ色素含有保護層57、57a側から照射すると、レーザ光59、59aは、相変化型記録層54、54aで又は相変化型記録層54、54aを透過した場合には反射層53、53aでそれぞれ反射し、色素含有保護層57、57aの外部に出射するので、これにより、相変化型記録層54、54aの情報が再生される。
【0059】
<第7実施例>
図10は、本発明の光記録媒体の第7実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第7実施例の光記録媒体70は、第3実施例の光記録媒体30と同様に、いわゆるCDタイプの光ディスクであり、単板片側読出し光ディスクである。
光記録媒体70は、厚さ1.2mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる色素含有基板61を有している。
【0060】
色素含有基板61は射出成形によって作製される。射出成形にあたっては、樹脂の原料としてはポリカーボネート樹脂のペレットが使用される。このペレットを混練りするときに、1重量%のフォトクロミック色素を添加する。添加したフォトクロミック色素は、赤色用として、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテンを、青色用として、1,2−ビス(5−フェニル−2−メチルチオフェン−3−イル)パーフルオロシクロペンテンを用いた。色素添加して混錬した後、ペレットとし、これを用いて射出成形により、色素含有基板61を得る。
【0061】
色素含有基板61上には、情報が光学的に再生可能に記録された情報面61aが形成されている。
情報面61a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層63及び厚さ10μmであり紫外線硬化樹脂であるエポキシアクリレート樹脂からなる保護層66が順次積層されている。反射層63は、後述するレーザ光69を反射する特性を有する。
保護層66上には、厚さ20μmのレーベル層65が形成されている。レーベル層65は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層65には、光記録媒体70の内容に関する情報が記録されている。これにより、本実施例の光記録媒体70が得られる。
【0062】
得られた光記録媒体70の色素含有基板61に、図形・文字パターンに対応する発色光68’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光68:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0063】
なお、色素含有61の反射率及び屈折率は、情報面61aの情報を再生するために照射するレーザ光69によっては影響を受けない、すなわち、レーザ光69に反応しない。従って、情報面61aの再生は、色素含有基板61の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
なお、情報面61aの情報を再生するのにレーザ光69を色素含有基板61側から照射すると、レーザ光69は、反射層63で反射され、色素含有基板61の外部に出射するので、これにより、情報面61aの情報が再生される。
【0064】
<第8実施例>
図11は、本発明の光記録媒体の第8実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第8実施例の光記録媒体80は、第1実施例の光記録媒体と同様に、いわゆるDVDシングルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ単層片側読出し光ディスクである。
光記録媒体80は、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる色素含有基板71を有している。
【0065】
色素含有基板71は、上述の第7実施例における色素含有基板61と同様に、形成してあり、青色、赤色用のフォトクロミック色素を含有した透明な基板である。
一方、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な支持基板74は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面74aを有している。情報面74a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層73が形成されている。反射層73は、後述するレーザ光79を反射する特性を有する。
【0066】
色素含有基板71は、透明な接着層72により、支持基板74と反射層73とを対向させて接着されている。
反射層73の形成されていない支持基板74面上には、厚さ20μmのレーベル層75が形成されている。
レーベル層75は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層75には、光記録媒体80の内容に関する情報が記録されている。
このように本実施例の光記録媒体80が得られる。
【0067】
得られた光記録媒体80の色素含有基板71に、図形・文字パターンに対応する発色光78’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光78:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0068】
なお、色素含有基板71の反射率及び屈折率は、情報面71aの情報を再生するために照射するレーザ光79によっては影響を受けない、すなわちレーザ光79に反応しない。従って、情報面71aの再生は、色素含有基板71の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
なお、情報面74aの情報を再生するのにレーザ光79を色素含有基板71側から照射すると、レーザ光79は、反射層73で反射され、色素含有基板71の外部に出射するので、これにより、情報面74aの情報が再生される。
【0069】
<第9実施例>
図12は、本発明の光記録媒体の第9実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第9実施例の光記録媒体90は、第2実施例の光記録媒体20と同様に、いわゆるDVDデュアルレイヤータイプの光ディスクであり、貼り合せ2層片側読出し光ディスクである。
光記録媒体90は、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる色素含有基板81を有している。
【0070】
色素含有基板81は、上述の第7実施例における色素含有基板61と同様に、形成してあり、青色、赤色用のフォトクロミック色素を含有した透明な基板である。色素含有基板81上には、情報が光学的に再生可能な情報面81aが形成されている。情報面81a上には、厚さ5nmから10nmのAu又はSiからなる半透明反射層86が形成されている。半透明反射層86は、後述する入射するレーザ光89の一部を反射し、一部を透過する特性を有する。
【0071】
一方、厚さ0.6mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な支持基板84は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面84aを有している。情報面84a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層83が形成されている。反射層83は、後述する入射するレーザ光89を反射する特性を有する。
色素含有基板81と支持基板84とは、互いに、半透明反射層86と反射層83とを対向させて、その間に配置された透明な接着層82により、接着されている。
【0072】
支持基板84の反射層83の形成されていない面上には、厚さ20μmのレーベル層85が形成されている。
レーベル層85は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層85には、光記録媒体90の内容に関する情報が記録されている。
このように本実施例の光記録媒体90が得られる。
【0073】
得られた光記録媒体90の色素含有基板81に、図形・文字パターンに対応する発色光88’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光88:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
なお、色素含有基板81の反射率及び屈折率は、情報面81a、84aの情報を再生するために照射するレーザ光89によっては影響を受けない、すなわち、レーザ光89に反応しない。従って、情報面81a、84aの再生は、色素含有基板81の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
【0074】
なお、情報面81a、84aの情報を再生するのにレーザ光89を色素含有基板81側から照射すると、レーザ光89は、半透明反射層86で一部が反射され、一部は透過する。反透明反射層86で反射したレーザ光89により、情報面81aの情報が再生される。半透明反射層86を透過したレーザ光89は反射膜83で反射され、半透明反射膜86に達し、一部は反射し、一部は透過して、色素含有基板81外に出射する。これにより、情報面84aの情報が再生される。
【0075】
<第10実施例>
図13は、本発明の光記録媒体の第10実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第10実施例の光記録媒体100においては、厚さ1.1mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な支持基板94は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面94aを有している。情報面94a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層93が形成されている。反射層93は、後述するレーザ光99を反射する特性を有する。
【0076】
厚さ0.1mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明なカバー層91が厚さ40μmの色素含有接着層92により、反射層93に接着されている。
ここで、色素含有接着層92は、上述の第1実施例における色素含有接着層2と同様に形成してあり、青色、赤色用のフォトクロミック色素を含有した接着層92である。
【0077】
情報面94a側とは反対側の支持基板94面上には、厚さ20μmのレーベル層95が形成されている。
レーベル層95は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層95には、光記録媒体100の内容に関する情報が記録されている。
このように本第10実施例の光記録媒体100が得られる。
【0078】
得られた光記録媒体100の色素含有接着層92に、図形・文字パターンに対応する発色光98’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光98:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0079】
なお、色素含有接着層92の反射率及び屈折率は、情報面94aの情報を再生するために照射するレーザ光99によっては影響を受けない、すなわち、レーザ光99に反応しない。従って、情報面94aの再生は、色素含有接着層92の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
なお、情報面94aの情報を再生するのにレーザ光99をカバー層91側から照射すると、レーザ光99は、反射層93で反射され、カバー層91の外部に出射するので、これにより、情報面14aの情報が再生される。
【0080】
<第11実施例>
図14は、本発明の光記録媒体の第11実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第11実施例の光記録媒体110においては、厚さ1.1mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な支持基板104は、情報が光学的に再生可能に記録された情報面104aを有している。情報面104a上には、厚さ70nmのAlからなる反射層103が形成されている。反射層103は、後述するレーザ光109を反射する特性を有する。
【0081】
厚さ0.1mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明な色素含有カバー層101が、透明な紫外線硬化樹脂からなる厚さ40μmの接着層102により、反射層103に接着されている。
ここで、色素含有カバー層101は、シート成形によって作製される。シート成形にあたっては、樹脂の原料としてはポリカーボネート樹脂のペレットが使用される。このペレットを混練りするときに、1重量%のフォトクロミック色素を添加する。添加したフォトクロミック色素は、赤色用として、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテンを、青色用として、1,2−ビス(5−フェニル−2−メチルチオフェン−3−イル)パーフルオロシクロペンテンを用いる。色素添加して混錬した後、ペレットとし、これを用いてシート成形により、色素含有カバー層101を得る。
【0082】
情報面104a側とは反対側の支持基板104面上には、厚さ20μmのレーベル層105が形成されている。
レーベル層105は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層105には、光記録媒体110の内容に関する情報が記録されている。
このように本第11実施例の光記録媒体110が得られる。
【0083】
得られた光記録媒体110の色素含有カバー層101に、図形・文字パターンに対応する発色光108’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色、赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光108:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0084】
なお、色素含有カバー層101の反射率及び屈折率は、情報面104aの情報を再生するために照射するレーザ光109によっては影響を受けない、すなわち、レーザ光109に反応しない。従って、情報面104aの再生は、色素含有カバー層101の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
なお、情報面104aの情報を再生するのにレーザ光109を色素含有カバー層101側から照射すると、レーザ光109は、反射層103で反射され、色素含有カバー層101の外部に出射するので、これにより、情報面104aの情報が再生される。
【0085】
<第12実施例>
図15は、本発明の光記録媒体の第12実施例を示す断面構成図である。
同図に示すように、第12実施例の光記録媒体120においては、厚さ1.1mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂からなる透明な支持基板114上に、レーザ光119を照射することにより情報を記録再生出来る記録層117が形成されている。記録層117は、厚さ50nm乃至60nmのAgInSbTe系化合物より構成される。記録層117は、後述する入射するレーザ光119を反射する特性を有する。
【0086】
一方、厚さ0.1mm、直径120mmであるポリカーボネート樹脂からなる透明なカバー層111上には記録層116が形成されている。記録層116は、厚さ10nm乃至20nmのAgInSbTe系化合物より構成される。記録層116は、後述する入射するレーザ光119の一部を反射し、一部を透過する特性を有する。
記録層116と記録層117とは、厚さ40μmの色素含有接着層112により接着されている。
ここで、色素含有接着層112は、上述の第1実施例における色素含有接着層2と同様に形成してあり、青色、赤色用のフォトクロミック色素を含有した接着層112である。
【0087】
記録層117側とは反対側の支持基板114面上には、厚さ20μmのレーベル層115が形成されている。
レーベル層115は、所望の顔料(色素)を添加した紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷して形成されている。レーベル層115には、光記録媒体120の内容に関する情報が記録されている。
このように本第12実施例の光記録媒体120が得られる。
【0088】
ここでは、記録再生のためにレーザ光119を照射すると、記録層116では、レーザ光119は、一部は反射し一部は透過する。記録層116で反射したレーザ光119により、記録層116の情報が再生される。記録層116を透過した一部のレーザ光119は記録層117で全部反射され、記録層116に達し、一部は反射し、一部は透過するので、これにより、記録層117の情報が再生される。
得られた光記録媒体120の色素含有接着層112に、図形・文字パターンに対応する発色光118’を、第1実施例におけると同様の方法にて、照射することにより、所望の図形・文字パターンを青色,赤色、色抜け、紫色で表示することが出来る。赤色及び青色(この混合の紫色も含む)で表される図形・文字パターンは、発色しているフォトクロミック色素の吸収波長の光(消色光118:白色光では全部カバーする)を照射することによって、消色できるので、必要に応じて、図形・文字パターンで表される情報を書き換えることが出来る。
【0089】
なお、色素含有接着層112の反射率及び屈折率は、記録層116、117に情報を記録再生するために照射するレーザ光119によっては影響を受けない、すなわちレーザ光119に反応しない。従って、記録層116、117への情報の記録再生は、色素含有接着層112の影響を受けず、正常に行うことが出来る。
【0090】
以上、本発明の光記録媒体として、円板状の光ディスクを例に説明したが、カード型光ディスクに対しても、適用できることは言うまでもない。カード型光ディスク(例えばデジカード:日本ビクター(株)の商品名)のCD−ROM及びCD−R領域に記録された情報は、パソコンなどのデータ読取装置で読み取られるが、データ記録再生のためのレーザ光を照射する面に色素含有層を形成しておけば、色素含有層に視認可能で書換可能に情報を表示することが出来る。例えば、このデジカードを病院の診察カードに用いた場合、医療の基本情報はCD−ROM、CD−R領域に記録しておき、次回の予約時間等ユーザが簡単に知りたい情報を色素含有層の表示部に記録できる。
【0091】
また、色素含有層にフォトクロミック色素を分散させる方法として、予め射出成形する透明基板の樹脂材料に、又は接着層を形成する接着材に、混練により分散・溶解させておく方法を説明したが、これに限定されるものではなく、以下の方法も適用できることは言うまでもない。すなわち、透明基板の場合には、基板の表面層に、蒸気輸送法等により、色素を全面に浸透させることが出来る。また、反射層と支持基板の間に、記録層と反射層との間に、色素含有層を例えば蒸着法を用いて形成しておいても良い。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光記録媒体は、請求項1及び2記載によれば、接着層を、レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことにより、書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供できるという効果がある。
また、請求項3及び4記載によれば、第2の基板のレーザ光の入射側の面上に、前記レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層を形成したことにより、書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供できるという効果がある。
また、請求項5記載によれば、各記録面側とは反対側の各基板の各面上に、レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層をそれぞれ形成したことにより、書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供できるという効果がある。
また、請求項6記載によれば、接着層を、レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことにより、書換可能で且つ視認できる情報部を有する光記録媒体を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の第1実施例を示す断面構成図である。
【図2】本発明の光記録媒体に係る多色表示をするための第1の工程図である。
【図3】本発明の光記録媒体に係る多色表示をするための第2の工程図である。
【図4】本発明の光記録媒体に係る描画装置を示す概略構成図である。
【図5】本発明の光記録媒体の第2実施例を示す断面構成図である。
【図6】本発明の光記録媒体の第3実施例を示す断面構成図である。
【図7】本発明の光記録媒体の第4実施例を示す断面構成図である。
【図8】本発明の光記録媒体の第5実施例を示す断面構成図である。
【図9】本発明の光記録媒体の第6実施例を示す断面構成図である。
【図10】本発明の光記録媒体の第7実施例を示す断面構成図である。
【図11】本発明の光記録媒体の第8実施例を示す断面構成図である。
【図12】本発明の光記録媒体の第9実施例を示す断面構成図である。
【図13】本発明の光記録媒体の第10実施例を示す断面構成図である。
【図14】本発明の光記録媒体の第11実施例を示す断面構成図である。
【図15】本発明の光記録媒体の第12実施例を示す断面構成図である。
【符号の説明】
1…基板、2…色素含有接着層、3…反射層、4…支持基板、4a…情報面、5…レーベル層、8…消色光、8’…発色光、9…レーザ光、10…光記録媒体、11…基板、11a…情報面、12…色素含有接着層、13…反射層、14…支持基板、14a…情報面、15…レーベル層、16…半透明反射層、18…消色光、18’…発色光、19…レーザ光、20…光記録媒体、21…基板、21a…情報面、23…反射層、25…レーベル層、26…保護層、27…色素含有保護層(ハードコート層)、28…消色光、28’…発色光、29…レーザ光、30…光記録媒体、31…基板、32…接着層、33…反射層、34…支持基板、34a…情報面、35…レーベル層、37…色素含有保護層(ハードコート層)、38…消色光、38’…発色光、39…レーザ光、40…光記録媒体、41…基板、41a…情報面、42…接着層、43…反射層、44…支持基板、44a…情報面、45…レーベル層、46…半透明反射層、47…色素含有保護層(ハードコート層)、48…消色光、48’…発色光、49…レーザ光、50…光記録媒体、51、51a…基板、52…接着層、53、53a…反射層、54、54a…層変化型記録層、57、57a…色素含有保護層(ハードコート層)、58、58a…消色光、58’、58’a…発色光、59、59a…レーザ光、60…光記録媒体、61…色素含有基板、61a…情報面、63…反射層、65…レーベル層、66…保護層、68…消色光、68’…発色光、69…レーザ光、70…光記録媒体、71…色素含有基板、72…接着層、73…反射層、74…支持基板、74a…情報面、75…レーベル層、78…消色光、78’…発色光、79…レーザ光、80…光記録媒体、81…色素含有基板、81a…情報面、82…接着層、83…反射層、84…支持基板、84a…情報面、85…レーベル層、86…半透明反射層、88…消色光、88’…発色光、89…レーザ光、90…光記録媒体、91…透明カバー層、92…色素含有接着層、93…反射層、94…支持基板、94a…情報面、95…レーベル層、98…消色光、98’…発色光、99…レーザ光、100…光記録媒体、101…色素含有カバー層、102…接着層、103…反射層、104…支持基板、104a…情報面、105…レーベル層、108…消色光、108’…発色光、109…レーザ光、110…光記録媒体、111…透明カバー層、112…色素含有接着層、114…支持基板、115…レーベル層、116…第1記録層、117…第2記録層、118…消色光、118’…発色光、119…レーザ光、120…光記録媒体、121…基板、122…色素含有層、123…発色光、124…レーザ光、125…レーザ光、126…消色光(白色光)、127…マスク、127A…開口部、128…マスク、128A…開口部、129…マスク、129A…開口部、131…フィルター、132…フィルター、141…半導体レーザ、142…コリメートレンズ、143…アパーチャ、144…可動ミラー、145…描画レンズ、146…媒体、147…色素含有層、148…レーザ光、149…ディテクタ、150…描画装置。

Claims (6)

  1. 情報が記録された面上に反射層が形成されている第1の基板に対して、光透過性の第2の基板が、前記反射層上に接着層を介して接着されて構成され、前記第2の基板側から照射されるレーザ光により、前記情報が再生される光記録媒体において、
    前記接着層を、前記レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことを特徴とする光記録媒体。
  2. 請求項1に記載の光記録媒体において、
    前記第2の基板面上には、前記第1の基板上の情報とは別に情報が記録されており、前記第2の基板面上に形成された半透明反射層と前記第1の基板上に形成された前記反射層とを対向させて、前記第1の基板と前記第2の基板とを前記接着層を介して接着して構成したことを特徴とする光記録媒体。
  3. 情報が記録された面上に反射層が形成されている第1の基板に対して、光透過性の第2の基板が、前記反射層上に接着層を介して接着されて構成され、前記第2の基板側から照射されるレーザ光により、前記情報が再生される光記録媒体において、
    前記第2の基板の前記レーザ光の入射側の面上に、前記レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層を形成したことを特徴とする光記録媒体。
  4. 請求項3に記載の光記録媒体において、
    前記第2の基板面上には、前記第1の基板上の情報とは別に情報が記録されており、前記第2の基板面上に形成された半透明反射層と前記第1の基板上に形成された前記反射層とを対向させて、前記第1の基板と前記第2の基板とを前記接着層を介して接着して構成したことを特徴とする光記録媒体。
  5. 情報が光学的に記録再生可能な相変化型材料からなる記録層と、反射層とが順次積層された光透過性の基板を一対、互いに反射層を対向させて、接着層を介して接着されて構成され、各前記基板の各前記記録層側とは反対側の面からそれぞれ各前記基板に照射される各前記レーザ光により、各前記情報が記録再生される光記録媒体において、
    各前記記録層側とは反対側の各前記基板の各面上に、前記レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した保護層をそれぞれ形成したことを特徴とする光記録媒体。
  6. 情報の記録された面を有する基板上に順次形成した反射層と、接着層と、光透過性のカバー層とを有し、前記カバー層側から照射されるレーザ光により、前記情報が再生される光記録媒体において、
    前記接着層を、前記レーザ光に反応しないフォトクロミック色素を添加した紫外線硬化樹脂より構成したことを特徴とする光記録媒体。
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