JP4306838B2 - 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー原稿を色成分別に走査して画像データを読み取り、該読み取られた画像データに基づいて形成される各色成分画像を重畳して多色画像を形成する画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー画像データをプリント出力するカラー画像形成装置として、レーザビームプリンタ(LBP)等の様にレーザ照射光を回転多面体で感光体上に走査する等の主走査手段でライン毎の潜像を感光体上に形成し、その潜像を例えばマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(BK)等の色要素の現像剤を用いて色要素毎の画像を形成し、それらの色要素毎の画像を転写ドラム上に固定された用紙上に重ねて転写することによりカラー画像を形成する装置が知られている。また、感光体上に形成された色要素毎の画像を、一旦中間転写体上に色重ねし、中間転写体上のカラー画像を一括して用紙に転写する系もある。
【0003】
これらの装置では、感光体及び転写ドラムもしくは中間転写体は主走査方向に直行する方向(副走査方向)に一定速度で駆動され、さらに光学系のも同速度で原稿を走査する様に構成されている。
【0004】
感光ドラムや転写ドラムや中間転写体が一回転する毎に発生される副走査開始基準信号に同期して光学系の原稿スキャン及びCCDのラインデータ読み取り開始等を行い、同様に副走査開始基準信号に同期して一色ずつ転写ドラム上の用紙や中間転写体に書き込みを行うことでデータ読み取りタイミングとデータ書き込みタイミングの同期をとっている。
【0005】
さらには、感光ドラム上で各記録色要素毎の画像を重ねて形成し、記録用紙に一括して転写する系もある。上述のカラー画像形成技術において、各色画像の読み取り位置がずれることによるカラー画像の画質の劣化を防止するために、各色画像を読み取る際の読み取り位置を制御する方法が重要となる。
【0006】
従来、この読み取り位置制御の方法としては、主走査同期制御の基準となる主走査開始基準信号(以下、BD信号)を発生するポリゴンモータと副走査同期制御の基準となる感光ドラムの回転位置信号(以下、副走査開始基準信号(ITOP信号))を発生するドラムモータの回転精度を上げ、原稿を走査する原稿読み取り装置を駆動する光学モータとドラムモータを同速度に制御することで行われてきた。
【0007】
図12は、従来の画像形成装置のポリゴンモータおよびドラムモータ駆動系の構成の一例を示す図である。
【0008】
図において、1301は感光体で、駆動ベルト1308を介して感光体駆動モータ1307によって回転駆動されている。1302はポリゴンモータで、ポリゴンミラー1303を回転駆動して、レーザ1304より照射されるレーザビームをレンズ1305を介して感光体1301の面上にライン走査する。
【0009】
1310はPLL回路で、発振器1311から与えられる基準クロックを基にポリゴンモータ1302を定速回転制御している。1309はPLL回路で、発振器1312から与えられる基準クロックを基に感光体駆動モータ1307を定速制御している。また、ポリゴンモータ1302と感光体駆動モータ1301の回転を発振器1311,1312の発振周波数の精度によりあわせている。
【0010】
このような構成により、感光ドラム1301の回転とポリゴンモータ1303は決められた定速度に制御されるため、感光ドラム1301の回転に同期したITOP信号とポリゴンモータ1302の回転に同期したBD信号は、それぞれ所定の周波数で発生する。
【0011】
よって、従来の画像形成装置は、ITOP信号を基に光学系の原稿スキャンのスタートタイミング、並びに3ラインセンサ(以下、CCD)のラインデータ読み取り開始タイミング、および画像書き込みタイミングを制御することにより、色成分毎の読み取り位置をあわせていた。なお、CCDは、原稿走査による原稿からの反射光をデータとして蓄積する光蓄積部と光蓄積部に蓄積された読み取りデータを書き込みデータとして出力する転送部から構成される。
【0012】
以下、図13〜図16を参照して、従来の画像形成装置における原稿読み取り方法の一例について説明する。
【0013】
図13は、従来の画像形成装置のCCDによるラインデータの取り込み動作を説明するタイミングチャートである。
【0014】
図において、CCD光蓄積/転送制御信号(以下、制御信号)は、BD信号に同期して、制御信号が「H」の区間において所定時間光蓄積(データ取り込み)した後、制御信号が「L」の区間において前記所定時間に光蓄積したデータを転送部に送る。転送部に送られたラインデータは、次の光蓄積中に転送され、光蓄積とは1ライン(1BD周期)遅れて書き込みデータとして出力される。
【0015】
具体的に説明すると、制御信号は、BD周期に同期して図に示すように光蓄積(「H」の区間)と転送(「L」の区間)への移送を繰り返している。
【0016】
まず、制御信号が「H」である区間▲1▼で、CCDはその時光学系で走査中の原稿のデータ、つまり図中の「読み取りデータ1」を蓄積する。次に、制御信号が「L」である区間▲2▼で、区間▲1▼で読み取ったデータを転送部ヘ移送する。
【0017】
また再度、制御信号が「H」になる区間▲3▼では、その時光学系で走査中の原稿のデータ、つまり図中の「読み取りデータ2」を蓄積するとともに、転送部に移送された「読み取りデータ1」を書き込みデータ1として出力する。以下、区間▲4▼以降も同様な動作を繰り返し、BD信号に同期して1ラインずつ原稿を読み取り書き込みデータを出力していく。
【0018】
図14は、従来の画像形成装置の原稿読み取りタイミングを説明するタイミングチャートであり、BD信号並びに第1色目,第2色目のITOP信号並びに読み取りデータ並びに書き込みデータのタイミングを示す。
【0019】
図において、主走査開始基準信号であるBD信号はポリゴンモータの回転に同期して周期Tで発生している。ここでドラムの回転位置信号であるITOP信号はBD信号周期の内の任意の位置で発生する。
【0020】
このITOP信号が「H」から「L」になったタイミングで光学系はスタートを開始し、次のBD信号の発生時からBD信号に同期してCCDはラインデータの取り込みを開始する。なお、光学系の走査速度および感光ドラムの回転速度は共に「V」とする。
【0021】
まず、第1色目の読込み/書き込み動作を説明する。
【0022】
第1色目のITOP信号が入力された「T1」時間後に、主走査開始基準信号(BD信号)が発生しており、そこから1ライン目のデータの読み取りが開始される。その時、光学系が走査している原稿上の位置は後述する図15に示す「A」の位置つまり原稿先端から「V×T1」の位置となる。
【0023】
この位置で読み取られた1ライン目の読み取りデータは、1ライン遅れて(即ち、第1色目のITOP信号が入力された「T1+T」時間後)CCDから1ライン目書き込みデータとして出力され、この時感光ドラム面上のビーム走査位置はITOP信号発生から「V×T1+V×T(CCDの「読み取り」による1ライン遅延)」の位置を走査することになり、後述する図15に示す1色目の書き込み開始位置「A′」から1ライン目書き込みデータをドラム面上に書き込む。
【0024】
次に、第2色目の読込み/書き込み動作を説明する。
【0025】
第2色目のITOP信号が入力された「T2」時間後に主走査開始基準信号(BD信号)が発生しており、そこから1ライン目のデータの読み取りが開始される。その時光学系が走査している原稿上の位置は図15に示した「B」の位置つまり原稿先端から「V×T2」の位置となる。この位置で読み取られた1ライン目の読み取りデータは、1ライン遅れて(即ち、第2色目のITOPが入力された「T2+T」時間後に)CCDから1ライン目書き込みデータとして出力され、この時ドラム面上のビーム走査位置はITOP信号発生から「V×T2+V×T(CCDの「読み取り」による1ライン遅延)」の位置を走査することになり、後述する図15に示す2色目の書き込み開始位置B′から1ライン目書き込みデータをドラム面上に書き込む。
【0026】
図15は、従来の画像形成装置の画像読み取り位置および画像書き出し位置を示す模式図である。
【0027】
図に示すように、第1色目は原稿の「A」点で読み取ったデータをドラム上の「A′」点から書き出し、第2色目は原稿の「B」点で読み取ったデータをドラム上の「B′」点から書き出している。
【0028】
ここで、原稿の左端を原稿TOPとし、感光ドラム面上のITOP信号発生位置から「V×T」の位置を用紙TOPとすると、上述の「A」と「A′」および「B」と「B′」は、原稿TOPおよび用紙TOPからみて同じ位置となり、その後も感光ドラム回転速度と光学系走査速度は同じであるため、同様の関係で読み取られた原稿が、読み取った位置と同じ位置にある感光ドラム面に書き込まれることになる。
【0029】
なお、第1色目と第2色目の読み取り開始の時間差「Tl−T2」は、用紙TOPから書き込み開始位置のずれ、即ち余白の差のみとなり、その後の画像自体の位置としてのずれは生じない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置の読み取り/書き込み技術では、第1色目,第2色目で原稿上で読み取り位置が異なる場合に、各色ごとの読み取り時のMTF(Modulation Transfer Function)がばらついてしまうという問題があった(詳細は後述する図16に示す)。
【0031】
各色ごとのMTFが変わってしまうことにより、例えば細線の再現性が色ごとに変わってしまうことや、文字部等のエッジ判定が色ごとに変わってしまうという不具合が生じていた。
【0032】
以下、図16を参照して、従来の画像形成装置の原稿のライン読み取り位置とサンプリング値との関係を説明する。
【0033】
図16は、従来の画像形成装置の原稿のライン読み取り位置とサンプリングの関係を示す図であり、(a)は原稿の読み取りタイミングと原稿の読み取り位置との関係に対応し、(b)は原稿の読み取り位置と、読み取られた原稿の濃度データサンプリング値と位置との関係に対応する。
【0034】
(a)において、原稿は読み取り1画素毎に桝目で区切ってあり、その桝目の中に画素ごとの濃度データを示してある。なお、実際には第1色目と第2色目とでは読み取る色データが異なるため、画素毎の濃度データは基本的には異なるが、本実施形態では便宜上、第1色目と第2色目の画素データは同じであるとする。
【0035】
まず、第1色目の読み取りデータについて説明する。
【0036】
(a)に示したように、第1色目の読み取り開始タイミングは、ITOP信号発生から「T1」時間後であり、実際の原稿の位置では読み取り装置の移動速度「V」より「V×T1」だけ読み取り装置が進んだところから、即ち画素「C」のラインから原稿の読み取りを開始している。その際、第1色目の読み取り主走査開始基準信号(BD信号)は、(a)に示した様に発生し、1ライン毎に読み取りを行って記録データとしてプリンタに送られる。
【0037】
次に、第2色目の読み取りデータについて説明する。
【0038】
(a)に示したように、第2色目の読み取り開始タイミングは、ITOP信号発生から「T2」時間後であり、実際の原稿の位置では読み取り装置の移動速度「V」より「V×T2」だけ読み取り装置が進んだところから、即ち画素「C」のラインの「0.5」ライン手前から原稿の読み取りを開始している。この位置は、第1色目の開始位置に比べて「0.5」ライン速くなっている。その際、第2色目の読み取り主走査開始基準信号(BD信号)は、(a)に示した様に発生し、1ライン毎に読み取りを行って記録データとしてプリンタに送られる。
【0039】
第2色目の読み取り主走査開始基準信号(BD信号)は、ITOP信号に対して第1色目の読み取り主走査開始基準信号(BD信号)とは、異なる位相で発生している。
【0040】
(b)において、(b)−1は、第1色目に読み取られた画像データのサンプリング値に対応し、(b)−2は、第2色目に読み取られた画像データのサンプリング値に対応する。
【0041】
(b)−1に示ように、第1色目の読み取りは、(a)に示した画素「C」および画素「D」のラインと読み取り主走査開始基準信号(BD信号)の位相が同じため、(a)に示した原稿の濃度データと同じ位置に同濃度のデータを読み取っている(サンプリングしている)。
【0042】
しかし、(b)−1に示すように、第2色目の読み取りは、(a)に示した画素「C」および画素「D」のラインと読み取り主走査開始基準信号(BD信号)が「0.5」ライン手前にずれているため、画素「C」はその手前の画素と半分ずつ、画素「C」と画素「D」は、画素「C」と画素「D」の半分ずつ、画素「D」は画素「D」とその後の画素の半分ずつ読み取られる(サンプリングされる)ことになり、画素「C」とその手前の画素及び画素「D」とその前の画素の半分ずつを読み込んだ(サンプリングした)画素の濃度データは「50」となり、画素「C」と画素「D」の半分ずつを読み込んだ(サンプリングした)画素の濃度データは「100」となる。
【0043】
ここで、(b)−1に示した第1色目と(b)−2に示した第2色目とでは、濃度の中心は同じであり、第1色目と第2色目とで、色ずれは起こしていない。
【0044】
しかし(b)−1に示した第1色目は、「0」,「100」,「100」という読み取りデータであるのに対して、(b)−2に示した第2色目は、「50」,「100」,「50」となっており、(b)−2に示した第2色目は解像度が落ちた形になっている。
【0045】
これは、IT0P信号のBD信号に対する発生位相が、第1色と第2色とで異なっているためであり、読み取りのMTFが異なることに起因している。この結果、再現画像としては第1色目はシャープな画像となり、第2色目はぼやけた画像となり、色成分毎に再現性が異なってしまう。
【0046】
また、エッジ判定等を行う場合には、エッジの判定位置が色ごとに変わってしまう場合も考えられる。
【0047】
例えば(b)−1に示した第1色目では、左側の濃度100の画像データ部からエッジと判定するが、(b)−2に示した第2色目では、左側の濃度50の画像データ部からエッジと判定してしまうなどが考えられる。
【0048】
このように、従来の画像形成装置では、色成分毎に画像の再現性等が異なってしまい、形成される画像の品位を損ねてしまうという問題点があった。
【0049】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明に係る第1の発明〜第6の発明の目的は、副走査開始基準信号と主走査開始基準信号との位相差を一定に保つように回転多面鏡および/または前記像担持体の駆動を制御し、副走査開始基準信号に同期してカラー原稿を走査する光学系の駆動開始を制御し、主走査開始基準信号に同期してラインセンサによるライン単位の画像データの読み取り開始を制御するとともに、光ビームによる像担持体への潜像形成開始を制御することにより、各成分毎の原稿読み取り開始位置およびを画像形成開始位置を一定に保ち、色成分毎の画像再現性のバラツキを抑えた高品位なカラー画像を得ることができる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することである。
【0050】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿画像の色成分別の読み取りと像担持体上への潜像の形成とを同期して行う画像形成装置であって、カラー原稿を色成分別に走査する走査手段、前記走査手段の走査によりライン単位に画像データを読み取る読み取り手段、前記読み取り手段により読み取られたライン単位の画像データに基づいて変調される光ビームを主走査方向に偏向することにより、副走査方向に回転駆動される像担持体を走査して前記像担持体上に潜像を形成する回転多面鏡、前記回転多面鏡により偏向された光ビームが所定位置を走査したことを検出して主走査開始基準信号発生する第1の発生手段、前記像担持体の回転に同期して副走査開始基準信号発生する第2の発生手段、前記第2の発生手段により発生される副走査開始基準信号と前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号の位相差を一定に保つように前記回転多面鏡および/または前記像担持体の駆動を制御する第1の制御手段、前記第2の発生手段により発生される副走査開始基準信号に同期して前記走査手段の駆動開始制御する第2の制御手段、前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号に同期して前記読み取り手段による原稿読み取り開始を制御する第3の制御手段、前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号に同期して前記光ビームによる潜像形成開始を制御する第4の制御手段を有し、前記第1の制御手段は、前記副走査開始基準信号の周期が前記主走査開始基準信号の周期の整数倍となるように、前記回転多面鏡および/または前記像担持体の駆動を制御することを特徴とする
【0056】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する断面図である。
【0057】
図において、201はイメージスキャナ部で、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行う。200はプリンタ部で、イメージスキャナ201に読み取られた原稿画像又は不図示のコンピュータ等の外部装置より転送される画像データに基づく画像を記録用紙にフルカラーでプリント出力する。
【0058】
イメージスキャナ部201において、202は原稿圧板で、原稿台ガラス203上の原稿204を原稿台ガラス203上に押圧する。205はハロゲンランプで、図示しない光学モータにより駆動されて原稿走査方向に移動し、原稿台ガラス203上の原稿204に光を照射する。
【0059】
210は3ラインセンサ(以下、CCD)で、レッド(R)センサ210−1,グリーン(G)センサ210−2,ブルー(B)センサ210−3で構成され、原稿204からの反射光をミラー206,207,遠赤外線カットフィルタ231を備えるレンズ208を介してCCDに結像される光情報を色分解して、フルカラー情報のレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)成分を読み取る。209は信号処理部で、R,G,Bセンサ210−1〜210−3により読み取られたR,G,B信号を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の各成分に分解し、プリンタ部200に送る。
【0060】
なお、イメージスキャナ部201は図示しないコントローラを備え、このコントローラによりイメージスキャナ部201全体を総括制御する。
【0061】
211は標準白色板で、R,G,Bセンサ210−1〜210−3で読み取り、データの補正データを発生する。この標準白色板211は、可視光から赤外光に対してほぼ均一の反射特性を示し、可視では白色の色を有している。この標準白色板211を用いてR,G,Bセンサ210−1〜210−3の可視センサの出力データの補正を行う。230は光センサで、フラグ板229とともに画像先端信号VTOPを作り出す。
【0062】
プリンタ部200において、101は画像書き出しタイミング制御回路で、イメージスキャナ部201や不図示のコンピュータ等の外部装置より入力されるマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号に基づいて半導体レーザ102を変調駆動する。103はポリゴンミラーで、ポリゴンモータ106により回転駆動され、半導体レーザ102から照射されるレーザ光を反射し、f−θレンズ104,折り返しミラー216を介して、感光ドラム105上を走査する。
【0063】
感光ドラム105は、ポリゴンミラー103によるレーザ走査により静電潜像を形成する。107はBDセンサで、レーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に設けられ、レーザ光のライン走査を検出し、同一周期の各ラインの走査開始基準信号(BD信号)を作り出す。
【0064】
219はマゼンタ(M)現像器で、220はシアン(C)現像器で、221はイエロー(Y)現像器で、,222はブラック(BK)現像器で、それぞれ感光ドラム105上の静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。108は転写ドラムで、用紙カセット224又は225より給送される記録用紙109を吸着搬送し、感光ドラム105に形成されたトナー像を記録用紙109に転写する。
【0065】
110はセンサで、転写ドラム108内に備えられ、転写ドラム108の回転により転写ドラム108内に固定されたフラグ111の通過を検知して、各色毎のITOP信号(転写ドラム108上に吸着される記録用紙109の先端位置を表す)を生成する。226は定着ユニットで、転写ドラム108により記録用紙109上に転写されたトナー像を定着する。
【0066】
以下、各部の動作について説明する。
【0067】
原稿台ガラス203上の原稿204は、ハロゲンランプ205の光で照射され、原稿からの反射光はミラー206,207に導かれ、レンズ208によりCCD210上に像を結ぶ。次に、CCD210は原稿からの光情報を色分解して、フルカラー情報レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)成分を読み取り、信号処理部209に送る。なお、不図示のコントローラの制御により、ITOPセンサ110により出力されるITOP信号に同期して、ハロゲンランプ205,ミラー206は速度「V」で、ミラー207は速度「V/2」でラインセンサの電気的走査方向(以下、主走査方向)に対して垂直方向(以下、副走査方向)に機械的に動くことにより、原稿全面を走査する。また、CCD210は、不図示のコントローラの制御により、BDセンサ107により出力されるBD信号に同期して、原稿画像の読み取り、読み取った画像の出力を開始する。
【0068】
また、標準白色板211を用いてR,G,Bセンサ210−1〜210−3の可視センサによる出力データの補正を行う。さらに、230は光センサで、フラグ板229とともに画像先端信号VTOPを作り出す。信号処理部209では読み取られたR,G,B信号を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の各成分に分解し、プリンタ部200に送る。
【0069】
なお、イメージスキャナ部201における一回の原稿走査(スキャン)につき、M,C,Y,BKの内、一つの成分がプリンタ200に送られ、計4回の原稿走査により一回のプリントアウトが完成する。
【0070】
また、イメージスキャナ部201や不図示のコンピュータ等の外部装置より送られてくる画像信号が、画像書き出しタイミング制御回路101に送られる。画像書き出しタイミング制御回路101はマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号に応じ、半導体レーザ102を変調駆動する。半導体レーザ102より照射されるレーザ光は回転するポリゴンミラー103に反射され、f−θレンズ104によってfθ補正され、折り返しミラー216を反射して、感光ドラム105上を走査し、感光ドラム105上に静電潜像を形成する。
【0071】
さらに、感光ドラム105が4回転する間に4つの現像機219〜222が交互に感光ドラム105に接し、感光ドラム105上に形成されたM,C,Y,BKの静電潜像に対応するトナーで現像する。用紙カセット224又は225より給紙された記録用紙109は転写ドラム108に巻き付けられ、現像機で現像されたトナー像のM,C,Y,BKの4色が順次転写された後に、記録用紙は定着ユニット226を通過して排紙される。
【0072】
図2は、図1で示した画像形成装置のプリンタ部200の構成を説明する図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0073】
図において、112は発振器で、所定の周波数のクロックを出力する。113は分周回路で、発振器112から出力されるクロックを所定の分周比で分周してポリゴンモータ駆動用パルス(基準CLK−P)を発信する。114はPLL回路で、ポリゴンモータ106の回転に伴って出力されるモータFGパルスと基準CLK−Pの位相が合うように、FGパルスと基準CLK−Pの位相差および周波数偏差を検出し、それらを比較してポリゴンモータ106への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。
【0074】
121は発振器で、所定の周波数のクロックを出力する。120はレーザ点灯信号生成回路で、発振器121からのクロックおよびBDセンサ107からのBD信号を入力し、BD信号検知用のレーザ点灯信号を出力する。117はORゲートで、画像書き出しタイミング制御回路101からの画像信号またはレーザ点灯信号生成回路120からのBD信号検知用のレーザ点灯信号を半導体レーザ102に出力し、半導体レーザ102を変調駆動する。
【0075】
119は分周回路で、レーザ点灯信号生成回路120からのBD信号検知用のレーザ点灯信号を所定の分周比で分周して感光ドラムモータ駆動用パルス(基準CLK)を発信する。118はPLL回路で、感光ドラムモータ115の回転に伴って出力されるモータFGパルスと基準CLKの位相が合うように、FGパルスと基準CLKの位相差および周波数偏差を検出し、それらを比較して感光ドラムモータ115への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。
【0076】
以下、各部の動作について説明する。
【0077】
図1で示したイメージスキャナ部201又は、不図示のコンピュータ等の外部装置より転送される画像信号が、画像書き出しタイミング制御回路101に送られ、画像書き出しタイミング制御回路101はORゲート117を通してマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号に応じ、半導体レーザ102を変調駆動する。レーザ光は回転するポリゴンミラー103に反射され、f−θレンズ104によってfθ補正され、折り返しミラー216(図1に示した)を反射して、感光ドラム105上を走査し、感光ドラム105上に静電潜像を形成する。
【0078】
ポリゴンモータ106は、発振器112のクロックを分周回路113で分周して生成されるポリゴンモータ駆動用パルス(基準CLK−P)がPLL回路114に送られてくることで回転駆動する。PLL回路114は、ポリゴンモータ106からのモータFGパルスと基準CLK−Pの位相が合うように、FGパルスと基準CLK−Pの位相差および周波数偏差を検出し、それらを比較してポリゴンモータ106への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。
【0079】
レーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に設けられたBDセンサ107は、レーザ光のライン走査を検出し、後述する図3に示すような同一周期の各ラインの走査開始基準信号(BD信号)を生成する。
【0080】
また、転写ドラム108内のセンサ110が、転写ドラム108の回転により転写ドラム108内に固定されたフラグ111を検知して後述する図3に示すような各色毎のITOP信号(転写ドラム108上の記録用紙109の先端位置を表す信号)を生成する。
【0081】
さらに、感光ドラムモータ115は、レーザ点灯信号生成回路120からのBD信号検知用のレーザ点灯信号を分周回路119で分周したモータ駆動用パルス(基準CLK)がPLL回路118に送られることで回転駆動される。
【0082】
PLL回路118は、感光ドラムモータ115からのモータFGパルスと基準CLKの位相が合うように、FGパルスと基準CLKの位相差および周波数偏差を検出し、それらを比較して感光ドラムモータ115への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。感光ドラム105は感光ドラム駆動モータ115によってギアベルト116を介して矢印の方向に回転駆動され、転写ドラム108は感光ドラム105と不図示のギアを介しているため感光ドラム105と同期して等速で矢印(副走査)方向に回転駆動する。これらのBD信号とITOP信号は、画像書き出しタイミング制御回路101に入力され、例えば以下のようなタイミングで画像信号を半導体レーザ102に送り出す。即ち、ITOP信号の立ち上がりを検知してからn個目のBD信号の立ち上がりに同期して、後述する図3に示すように画像信号をレーザ変調光として感光ドラム105上に照射する。
【0083】
図3は、図1に示した画像形成装置のプリンタ部200の画像形成タイミングを示すタイミングチャートである。
【0084】
図において、ITOP信号は、転写ドラム108内のセンサ110が、転写ドラム108の回転により転写ドラム108内に固定されたフラグ111を検知することにより出力される転写ドラム108上の記録用紙109の先端位置を表す信号であり、各色毎に出力される。
【0085】
BD信号は、レーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に設けらたBDセンサ107が、レーザ光のライン走査を検出することにより出力される、同一周期の各ラインの走査開始基準信号である。
【0086】
画像信号は、BD信号とITOP信号が画像書き出しタイミング制御回路101に入力され、例えばITOP信号の立ち上がりを検知してからn個目のBD信号の立ち上がりに同期して、ORゲート117を介して半導体レーザ102に送出される。即ち、ITOP信号の立ち上がりを検知してから「n」個目のBD信号の立ち上がりに同期して、画像信号はレーザ変調光として感光ドラム105上に照射される。
【0087】
また、本実施形態では、図2に示した構成により、感光ドラム105が1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力させる。
【0088】
従って、レーザの感光ドラム105上での走査光が毎回転とも常に同じ位置になるように、感光ドラム105が1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力するように構成している。
【0089】
本実施形態では、プロセススピードと解像度から決定される感光ドラム1回転間に出力されるBD信号数が「8192」である。感光ドラム105は、1回転するのに感光ドラムモータ115が「64」回転するようなギア比で、感光ドラムモータ115は1回転あたりのFGパルス数が「32」パルス出力するので感光ドラムモータ115が1回転するには基準クロックが「32」パルス必要である。
【0090】
従って、感光ドラム105が1回転するためには基準クロックが「64回転×32パルス=2048」パルス必要となる。このため、BD信号と等価のレーザ点灯信号生成回路120から出力されるレーザ点灯信号を分周回路119により「1/4」分周して感光ドラムモータ115の基準CLKとして使うことで、BD信号が「8192」個出力されるとちょうど感光ドラム105が1回転することになる。
【0091】
なお、このギア比は、自然数になるように構成してあり、これは感光ドラム105が1回転する間にモータ及び減速ギアを整数回転させることで感光ドラム105の各回転毎のモータ軸及び減速ギアの編心の影響を常に同じにし、これらの偏心による色ズレをゼロにするためである。
【0092】
この結果、感光ドラム105上では第1回転目の第1走査目のBD信号を基準に書いたレーザ光の走査線上に第2回転目の第1走査の走査線が重なるようになり、BD信号「8192」個毎に第1回転目、第2回転目の第1走査の走査線が重なるようになる。
【0093】
以下、図4を参照して、感光体や中間転写体が1回転する間に出力される主走査開始基準信号(BD信号)数と、第1色目と第2色目の走査位置との関係について説明する。
【0094】
図4は、感光ドラム上の第1色目と第2色目のライン走査位置を示す模式図である。
【0095】
図において、(a)は感光体や中間転写体が1回転する間に得られる主走査開始基準信号(BD信号)とそれに同期した主走査記録ライン信号の数が「n+1/2」個になるように構成した場合の例であり、感光体801が2回転する際の、1ライン目,2ライン目,……,n−1ライン目,nライン目,2回転目の1ライン目と副走査開始基準信号発生位置を示した図である。
【0096】
802はITOPセンサで、感光体801の1回転に応じて所定の位置で副走査開始基準信号を発生する。感光体1回転、即ちITOP信号の発生毎に対して主走査記録ライン信号が「n(整数)+1/2」ラインであるため、図中に示したように、1回転目の1ライン目と2回転目の1ライン目は端数分の「1/2」ライン分ずれを生じてしまう。
【0097】
このような1回転目の1ライン目と2回転目の1ライン目のずれを防止するために、本実施形態では図2に示した構成により、感光体や中間転写体(図2に示した感光ドラム105,転写ドラム108)が1回転する間に得られる主走査開始基準信号(BD信号)とそれに同期した主走査記録ライン信号の数が整数個になるように構成する方法とっている。
【0098】
(b)は、感光体や中間転写体が1回転する間に得られる主走査開始基準信号(BD信号)とそれに同期した主走査記録ライン信号の数が「n(整数)」になるように構成した場合の例であり、感光体801が2回転する際の1ライン目,2ライン目,……,n−1ライン目,nライン目,2回転目の1ライン目と主走査記録ライン信号位置を表した図である。
【0099】
(b)に示すように、感光体1回転つまりITOP信号毎に対して主走査記録ライン信号が「n」ラインであるため、1回転目の1ライン目と2回転目の1ライン目はずれを生じることなく重なる。
【0100】
以下、図5のフローチャートを参照して、本発明の画像形成装置の複写制御動作について説明する。
【0101】
図5は、本発明の画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャートであり、(1)〜(10)は各ステップを示す。
【0102】
まず、図示しない操作部より複写動作が指示されると、ポリゴンミラー103や感光ドラム105を駆動させる。そして、ポリゴンミラー103,感光ドラム105の回転が安定し、出力されるITOP信号とBD信号との位相差が一定(1回のITOP信号出力に対してBD信号出力が整数個)となった後に、ITOP信号が検知されると(2)、不図示のコントローラの制御により、光学系をスタートさせ(ハロゲンランプ205,反射ミラー206を速度「V」で移動(原稿走査)を開始し)(3)、BD信号を検知すると(4)、不図示のコントローラの制御により、CCD210による画像データの読み取りを開始する(5)。
【0103】
次に、BD信号を検知すると(6)、まだ最終ラインまで読み取っていない場合は(7)、画像書き出しタイミング制御回路101の制御により、前回のBD信号発生時に読み取った画像データに基づく潜像の形成を開始するとともに、不図示のコントローラの制御により、次のラインのCCD210による画像データの読み取りを開始し(8)、ステップ(6)に戻る。
【0104】
一方、ステップ(7)で最終ラインまで読み取ったと判定された場合は、画像書き出しタイミング制御回路101の制御により、前回のBD信号発生時に読み取った画像データに基づく潜像の形成を開始し(9)、現在処理中の色が最終色か否かを判定し(10)、まだ最終色でないと判定された場合は、ステップ(2)に戻り次の色の処理を行う。
【0105】
一方、ステップ(10)現在処理中の色が最終色と判定された場合は、処理を終了する。
【0106】
図6は、本発明の画像形成装置の画像読み取り位置および画像書き出し位置を示す模式図である。
【0107】
図に示すように、第1色目,第2色目は共に、原稿の「A」点で読み取ったデータをドラム上の「A′」点から書き出している。
【0108】
ここで、原稿の左端を原稿TOPとし、感光ドラム面上のITOP信号発生位置から「V×T」の位置を用紙TOPとすると、上述の「A」と「A′」は、原稿TOPおよび用紙TOPからみて同じ位置となり、その後も感光ドラム回転速度と光学系走査速度は同じであるため、同様の関係で読み取られた原稿が、読み取った位置と同じ位置にある感光ドラム面に書き込まれることになる。
【0109】
なお、各回転において、ITOP信号とBD信号の位相差が常に一定となるので、第3色目以降も第1,2色目と同じ位置「A」で読み取りを開始し、「A′」で書き込みを開始することになる。
【0110】
図7は、本発明の画像形成装置の原稿のライン読み取り位置とサンプリングの関係を示す図であり、(a)は原稿の読み取りタイミングと原稿の読み取り位置との関係に対応し、(b)は原稿の読み取り位置と、読み取られた原稿の濃度データサンプリング値と位置との関係に対応する。
【0111】
(a)において、原稿は読み取り1画素毎に桝目で区切ってあり、その桝目の中に画素ごとの濃度データを示してある。なお、実際には第1色目と第2色目とでは読み取る色データが異なるため、画素毎の濃度データは基本的には異なるが、本実施形態では便宜上、第1色目と第2色目の画素データは同じであるとする。
【0112】
まず、第1,2色目の読み取りデータについて説明する。
【0113】
(a)に示したように、第1,2色目ともに読み取り開始タイミングは、ITOP信号発生から「T1」時間後であり、実際の原稿の位置では読み取り装置の移動速度「V」より「V×T1」だけ読み取り装置が進んだところから、即ち第1,2色目ともに画素「C」のラインから原稿の読み取りを開始している。
【0114】
(b)に示ように、第1,2色目の読み取りはともに、(a)に示した画素「C」および画素「D」のラインと読み取り主走査開始基準信号(BD信号)の位相が同じため、(a)に示した原稿の濃度データと同じ位置に同濃度のデータを読み取っている(サンプリングしている)。
【0115】
よって、第1,2色目ともに、「0」,「100」,「100」という読み取りデータとなり、第1,2色目ともに読み取りのMTFが等しくなり、各色成分毎の再現性およびエッジ判定等も等しくなり、色成分毎に画像の再現性やエッジ判定が異なってしまうことに起因する画質の低下を防止することができる。
【0116】
従って、各成分毎の原稿読み取り開始位置およびを画像形成開始位置を一定に保ち、色成分毎の画像再現性のバラツキを抑えた高品位なカラー画像を得ることができる。
【0117】
以上より、感光ドラム105の1回転でBD信号が整数個出力されるような構成で、感光ドラム105とポリゴンモータ106の同期合わせを行うことにより、各色成分毎のITOP信号のBD信号周期における発生位相を合わせることで、各色成分毎の原稿読み取り開始位置を一定にすることにより、各色成分毎の読み取りのMTFを合わせることができ、色成分毎の細線の再現性及びエッジ判定が同じになり、良好な出力画像を得ることができる。
【0118】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、BDセンサ107から出力されるBD信号を分周回路119により分周した基準CLKによりPLL回路が感光ドラムモータ115の駆動を制御して、感光ドラムモータ115とポリゴンモータ106の回転の同期を取り、感光ドラム105が1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力されるように構成する場合について説明したが、BDセンサ107から出力されるBD信号を基準クロックとしてPLL回路が感光ドラムモータ115の駆動を制御して、感光ドラムモータ115とポリゴンモータ106の回転の同期を取り、感光ドラム105が1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力されるように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0119】
図8は、本発明の第2実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータ106および感光ドラムモータ115の駆動構成を示す図であり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0120】
図において、感光ドラム105は駆動ベルト116を介して感光ドラムモータ115によって回転駆動されている。ポリゴンモータ106は、発振器911から与えられる基準クロックを基にPLL回路114により定速回転制御され、ポリゴンミラー103を回転駆動しレーザ102より照射されるレーザビームをレンズ104を介して感光ドラム105の面上にライン走査している。
【0121】
BDセンサ107は、レーザビームのライン走査線上の非画像領域部に配置されレーザ1ライン走査毎つまりポリゴンモータ105の回転に同期した主走査開始基準信号(BD信号)を発生する。
【0122】
このBD信号を感光ドラムモータ115の定速制御を行うPLL回路118の基準クロックにすることにより、ポリゴンモータ103と感光ドラムモータ115の回転の同期をとることができる。
【0123】
このように感光ドラム105の1回転でBDが整数個出力される構成をとり、感光ドラム105とポリゴンモータ106の同期合わせを行うことにより、各色成分毎のITOP信号のBD信号周期における発生位相をあわせる(ITOP信号とBD信号との位相差を一定にする)事ができ、各色成分毎の読み取りのMTFをあわせることができるので、細線の再現性及びエッジ判定が各色成分で同じになり、良好な出力画像を得ることができる。
【0124】
〔第3実施形態〕
上記第1実施形態においては、BDセンサ107から出力されるBD信号を分周回路119に基づいた基準CLKによりPLL回路が感光ドラムモータ115の駆動を制御して、感光ドラムモータ115とポリゴンモータ106の回転の同期を取り、感光ドラムが1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力されるように構成する場合について説明したが、感光ドラム105や中間転写ドラム108が1回転する間に得られる主走査開始基準信号(BD信号)とそれに同期した主走査記録ライン信号の数が整数個になるように構成し、感光ドラム105や中間転写ドラム108を駆動する感光ドラムモータ105の基準クロックと主走査を駆動するポリゴンモータ106の基準クロックとに共通のクロックを用いるように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0125】
図9は、本発明の第3実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータ106および感光ドラムモータ115の駆動構成を示す図であり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0126】
図において、感光ドラム105は、駆動ベルト115を介して感光ドラムモータ115によって回転駆動されている。ポリゴンモータ106は、発振器1011から与えられる基準クロックを基にPLL回路114により定速回転制御され、ポリゴンミラー103を回転駆動し、レーザ102より照射されるレーザビームをレンズ104を介して感光ドラム105の面上にライン走査している。感光ドラムモータ115の低速制御を行うPLL回路118の基準クロックにポリゴンモータ106のPLL制御に使用している発振器1011を使用し、同一クロックを基準クロックとすることでポリゴンモータ106と感光ドラムモータ115の回転の同期をとることができる。
【0127】
以上の構成により、副走査開始基準信号(ITOP信号)と主走査開始基準信号(BD信号)の位相関係が感光ドラム105が何回転しても変わらないように、感光ドラム105とポリゴンモータ106の駆動を制御することができる。
【0128】
〔第4実施形態〕
上記第1実施形態においては、BDセンサ107から出力されるBD信号を分周回路119に基づいた基準CLKによりPLL回路が感光ドラムモータ115の駆動を制御して、感光ドラムモータ115とポリゴンモータ106の回転の同期を取り、感光ドラムが1回転する間にBD信号がちょうど整数個出力されるように構成する場合について説明したが、副走査開始基準信号(ITOP信号)の発生毎に主走査開始基準信号(BD信号)の位相を副走査開始基準信号(ITOP信号)の位相と合わせるように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0129】
図10は、本発明の第4実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータ106および感光ドラムモータ115の駆動構成を示す図であり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0130】
図において、感光ドラム105は、駆動ベルト116を介して感光ドラムモータ115によって回転駆動されている。感光ドラムモータ115は、発振器1114から与えられる基準クロックを基にPLL回路118により定速制御されている。ITOPセンサ1115は感光ドラム105が1回転する毎にセンサフラグ1116がITOPセンサ1115を遮光することによりITOP信号を発生する。このITOP信号を基準として感光ドラム105の面上の1ライン目の書き出し位置を決定する。
【0131】
1112は位相合せ回路で、発振器1113から与えられる基準クロックを基にITOP信号と位相同期をとる。PLL回路114は、位相合せ回路1112によりITOP信号と同期合せをされた基準クロックを基にポリゴンモータ103の定速回転制御を行う。
【0132】
位相合わせ回路1112によってITOP信号と基準クロックの位相をあわせることにより、ポリゴンモータ106の回転位相がITOP信号の発生毎に常に同じに補正される。それによりポリゴンモータ106により駆動されるポリゴンミラー103の回転位相がITOP信号と同期し、感光ドラム105が何回転しても、レーザ102より照射されるレーザビームをレンズ104を介して感光ドラム105の面上にライン走査する位置がITOP信号を基準として一致する。
【0133】
図11は、図10に示した感光ドラム105上における実際の主走査ライン(主走査開始基準信号)とITOP信号(副走査開始基準信号)の関係を示した模式図であり、図10と同一のものには同一の符号を付してある。
【0134】
図に示すように、感光ドラム105は「n+1/2」ラインの主走査ラインで1回転を行う構成になっている。ITOPセンサ1115は、感光ドラム105の1回転毎に所定位置で副走査開始基準信号(ITOP信号)を発生する。
【0135】
この構成においては、感光ドラム105の1回転に対して「n+1/2」ラインの主走査走査ラインが発生するため、図4の(a)に示したように1回転目の1ライン目と2回転目の1ライン目は端数分の「1/2」ライン分ずれを生じてしまう。
【0136】
しかし、図10に示すような位相合わせ回路1112によって、ITOP信号(副走査開始基準信号)発生毎に主走査ライン(副走査開始基準信号)を駆動するポリゴンモータ106の回転位相をITOP信号と同期をとることにより、感光ドラム105が何回回転しても、図に示すようにITOP信号発生毎の1ライン目の位置をあわせることができる。
【0137】
なお、ITOP信号とBD信号の位相差を一定にするような構成であれば上記以外のどのような構成でも本発明を適用することが可能である。
【0138】
また、ハロゲンランプ205およびミラー206を図示しない光学モータにより速度「V」で移動させることにより原稿を走査する場合について説明したが、ITOP信号に同期して、原稿自体を移動させることにより原稿全体を走査するように構成してもよい。
【0139】
以上より、主走査開始基準信号(BD信号)と副走査開始基準信号(ITOP信号)の位相の関係が同じになる様にポリゴンミラー103及び感光ドラム105の駆動をどちらか一方もしくは両方を制御した系において、副走査開始基準信号(ITOP信号)に応じて光学系の駆動を開始し、主走査開始基準信号(BD信号)に同期して、CCD207のライン駆動、及びプリンタ部のライン書き込みを行うので、副走査開始基準信号(ITOP信号)と主走査開始基準信号(BD信号)の位相関係がドラムが何回転しても変わらないため、副走査開始基準信号(ITOP信号)の入力に基づいて光学系をスタートさせ、主走査開始基準信号(BD信号)に同期してラインセンサによるライン読み取り開始および記録動作開始を行うことにより、各色成分毎の読み取りMTFを合わせることができ、良好な画像を得ることができる。
【0140】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出して実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0141】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0142】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
【0143】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0144】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0145】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0146】
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0147】
【発明の効果】
発明によれば、各色成分毎の原稿読み取り開始位置および画像形成開始位置を一定に保ち、色成分毎の画像再現性のバラツキを抑えた高品位なカラー画像を得ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する断面図である。
【図2】図1で示した画像形成装置のプリンタ部の構成を説明する図である。
【図3】図1に示した画像形成装置のプリンタ部の画像形成タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】感光ドラム上の第1色目と第2色目のライン走査位置を示す模式図である。
【図5】本発明の画像形成装置の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の画像形成装置の画像読み取り位置および画像書き出し位置を示す模式図である。
【図7】本発明の画像形成装置の原稿のライン読み取り位置とサンプリングの関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータおよび感光ドラムモータの駆動構成を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータおよび感光ドラムモータの駆動構成を示す図である。
【図10】本発明の第4実施形態を示す画像形成装置のポリゴンモータおよび感光ドラムモータの駆動構成を示す図である。
【図11】図10に示した感光ドラム上における実際の主走査ライン(主走査開始基準信号)とITOP信号(副走査開始基準信号)の関係を示した模式図である。
【図12】従来の画像形成装置のポリゴンモータおよびドラムモータ駆動系の構成の一例を示す図である。
【図13】従来の画像形成装置のCCDによるラインデータの取り込み動作を説明するタイミングチャートである。
【図14】従来の画像形成装置の原稿読み取りタイミングを説明するタイミングチャートである。
【図15】従来の画像形成装置の画像読み取り位置および画像書き出し位置を示す模式図である。
【図16】原稿のライン読み取り位置とサンプリングの関係を示す図である。
【符号の説明】
101 画像書き出しタイミング制御回路
103 ポリゴンミラー
105 感光ドラム
106 ポリゴンモータ
107 BDセンサ
110 ITOPセンサ
112,121 発振器
113,119 分周回路
114,118 PLL回路
115 感光ドラムモータ
120 レーザ点灯信号生成回路
200 プリンタ部
201 イメージスキャナ
205 ハロゲンランプ
210 3ラインセンサ(CCD)

Claims (5)

  1. 原稿画像の色成分別の読み取りと像担持体上への潜像の形成とを同期して行う画像形成装置であって、
    カラー原稿を色成分別に走査する走査手段と、前記走査手段の走査によりライン単位に画像データを読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み取られたライン単位の画像データに基づいて変調される光ビームを主走査方向に偏向することにより、副走査方向に回転駆動される像担持体上を走査して前記像担持体上に潜像を形成する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡により偏向された光ビームが所定位置を走査したことを検出して主走査開始基準信号を発生する第1の発生手段と、
    前記像担持体の回転に同期して副走査開始基準信号を発生する第2の発生手段と、
    前記第2の発生手段により発生される副走査開始基準信号と前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号の位相差を一定に保つように前記回転多面鏡および/または前記像担持体の駆動を制御する第1の制御手段と、
    前記第2の発生手段により発生される副走査開始基準信号に同期して前記走査手段の駆動開始を制御する第2の制御手段と、
    前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号に同期して前記読み取り手段による原稿読み取り開始を制御する第3の制御手段と、
    前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号に同期して前記光ビームによる潜像形成開始を制御する第4の制御手段と、を有し、
    前記第1の制御手段は、前記副走査開始基準信号の周期が前記主走査開始基準信号の周期の整数倍となるように、前記回転多面鏡および/または前記像担持体の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の制御手段は、前記第1の発生手段により発生される主走査開始基準信号に基づいて前記像担持体の駆動を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 所定のパルス信号を発生する第3の発生手段を設け、前記第1の制御手段は、前記第3の発生手段により発生される所定のパルス信号に基づいて前記回転多面鏡および前記像担持体の駆動を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の制御手段は、前記第2の発生手段により発生される副走査開始基準信号に基づいて前記回転多面鏡の駆動を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. カラー原稿を色成分別に走査する走査部と、前記走査部の走査によりライン単位に画像データを読み取る読み取り部と、前記読み取り部により読み取られたライン単位の画像データに基づいて変調される光ビームを主走査方向に偏向することにより、副走査方向に回転駆動される像担持体上を走査して前記像担持体上に潜像を形成する回転多面鏡とを有し、原稿画像の色成分別の読み取りと像担持体上への潜像の形成とを同期して行う画像形成装置の制御方法において、
    前記像担持体の回転に同期して発生される副走査開始基準信号と前記回転多面鏡により偏向された光ビームが所定位置を走査したことを検出して発生される主走査開始基準信号の位相差を一定に保つように前記回転多面鏡および/または前記像担持体を駆動する第1の駆動工程と、
    前記副走査開始基準信号に同期して前記走査部を駆動する第2の駆動工程と、
    前記主走査開始基準信号に同期して前記読み取り部がライン単位に原稿を読み取る読み取り工程と、
    前記主走査開始基準信号に同期して前記光ビームにより前記像担持体へ潜像を形成する形成工程と、を有し、
    前記第1の駆動工程は、前記副走査開始基準信号の周期が前記主走査開始基準信号の周期の整数倍となるように、前記回転多面鏡および/または前記像担持体を駆動することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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