JP2000103115A - 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置の制御方法

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JP2000103115A
JP2000103115A JP10276329A JP27632998A JP2000103115A JP 2000103115 A JP2000103115 A JP 2000103115A JP 10276329 A JP10276329 A JP 10276329A JP 27632998 A JP27632998 A JP 27632998A JP 2000103115 A JP2000103115 A JP 2000103115A
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start signal
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Tetsuya Nozaki
哲也 野崎
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成による位置ずれ防止技術だけでは副
走査開始信号と主走査開始信号の相対的な発生タイミン
グが理論値と変動してしまう場合にも、各面画像の書き
出し位置を常に一致させて、色ずれのない高品位な画像
を形成すること。 【解決手段】 色成分毎の画像情報に基づいて形成され
る色成分画像を順次重畳して多色画像を形成する画像形
成装置において、位相合わせ回路122が、感光ドラム
108の回転に同期して発生される副走査開始信号とポ
リゴンミラー103により走査されるレーザビームを検
知して発生される主走査開始信号との位相差を検出し、
該検出結果に基づいて前記副走査開始信号を遅延制御す
る構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色成分毎の画像情
報に基づいて形成される色成分画像を順次重畳して多色
画像を形成する画像形成装置および画像形成装置の制御
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像データを印刷するカラ
ー画像形成装置として、レーザビームプリンタ(LB
P)が知られている。このLBPはレーザ照射光を回転
多面体で反射させることで感光体上を走査し、画像の1
ラインに相当する潜像を感光体上に順次形成し、複数ラ
イン分の潜像(1画面分の潜像)に例えばマゼンタ
(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(B
K)等の何れか1つの現像剤(トナー)を付着させるこ
とにより1色分の面画像を形成するものである。感光体
上に形成された1色分の面画像は転写ドラム上に固定さ
れた用紙上に転写される。これで1色分の印刷が完了す
る。続いて残りの3色分の印刷処理を順次行うことによ
り、4色で表現されるカラー画像を印刷することが可能
になる。
【0003】また、感光体上に形成された各色の面画像
を、一旦中間転写体上に4色分重畳してから、この中間
転写体上のカラー画像を一括して用紙に転写する印刷方
式もある。
【0004】これらの装置は、複数の面画像を副走査方
向に駆動しながら順次重畳している。具体的に説明する
と、感光体,転写体,中間転写体は主走査方向に直交す
る方向(副走査方向)に一定速度で駆動されている。前
段の感光体から後段の転写体,中間転写体に各面画像が
重畳される際には、転写体或いは中間転写体が1回転す
る毎に発生する副走査開始信号に同期して感光体上の面
画像を後段の転写体、中間転写体に順次転写する。これ
により、各面画像の位置ずれを少なくすることができ
る。
【0005】―方、感光体上で形成された1色分の面画
像を後段に転写することなく、更にこの感光体上に潜像
を形成し、1色分の面画像を形成する様にすることで、
4色分の面画像を感光体上に形成することも可能であ
る。この場合には、感光体上に既に形成されたカラー画
像を後段の転写体(用紙)ヘ一括して転写される。
【0006】上述した各種のカラー画像形成技術におい
て、最終的に印刷されるカラー画像の画質を良好にする
ためには、各色の面画像ができるだけ少ない位置ずれ量
で重畳されることが望ましい。
【0007】従来、この位置ずれ量を少なくするために
種々の方法が考えられている。
【0008】例えば、感光体が1回転する間に得られる
主走査開始信号(BD信号)の数が整数個になるように
構成し(後述する図18(b)参照)、感光体を駆動す
るモータと主走査を駆動するスキャナモータの回転の同
期を取る方法が提案されている。
【0009】以下、この方法について図18を用いて説
明する。
【0010】図18は、従来の画像形成装置の感光体も
しくは中間転写体上に形成される主走査ラインの模式図
である。
【0011】図18の(a),(b)において、801
は感光体もしくは中間転写体等の像担持体であり、以下
感光体として説明する。802はITOPセンサで、感
光体801が1回転する毎に感光体801の側面の所定
位置に設けられた図示しないセンサフラグを検知して副
走査開始信号(ITOP信号)を発生する。
【0012】(a)は、感光体801が1回転する間に
得られる主走査開始信号(BD信号)が「n+1/2」
個になるように構成した場合、即ち各面画像がうまく重
畳できない場合の一例に対応し、感光体801が2回転
する際の1ライン目,2ライン目,……,n−1ライン
目,nライン目,2回転目の1ライン目と主走査記録ラ
イン信号位置を表した図である。なお、(a)では2回
転目の3ライン分の潜像を形成する様子までを示してい
る。
【0013】(a)に示すように、感光体801が1回
転する毎、つまり副走査開始信号が1つ発生する毎に、
1回転目の1ライン目と2回転目の1ライン目は端数分
の「0.5」ライン分ずれを生じてしまう。同じく3回
転目、4回転目……と回転を繰り返す毎に互いのライン
の位置は「0.5」ライン分だけずれてしまう。
【0014】(b)は、感光体801が1回転する間に
得られる主走査開始信号(BD信号)の数が「n」にな
るように構成した場合、即ち各面画像がうまく重畳でき
る場合の一例に対応する。なお、(b)では、2回転目
の3ライン分の潜像を形成する様子までを示している。
【0015】(b)に示すように、感光体801が数回
転したとしても、各ラインの位置、例えば1回転目の1
ライン目と2回転目の1ライン目の位置は理論上完全に
一致する。
【0016】従来の画像形成装置において、感光体や中
間転写体を駆動するモータと、主走査を駆動するスキャ
ナモータとの回転の同期を合わせる方法としては例えば
以下の第1の方法,第2の方法が考えられる。
【0017】第1の方法としては、BD信号を分周した
信号を感光体や中間転写体を駆動するモータの基準クロ
ックにする方法である。第2の方法としては、感光体や
中間転写体を駆動するドラムモータの基準クロックと主
走査を駆動するスキャナモータの基準クロックを共通の
発振器からのクロックで生成する方法である。以下、そ
の方法の一例について示す。
【0018】図19は、従来の画像形成装置の構成を示
す図であり、上記第1の方法に対応する。
【0019】図において、901は感光体で、駆動ベル
ト908を介して感光体駆動モータ907によって回転
駆動されている。902はスキャナモータで、発振器9
11から与えられる基準クロックを基にPLL回路91
0により定速回転制御され、ポリゴンミラー903を回
転駆動する。ポリゴンミラー903は、各ミラー面(例
えば8面)でレーザ904より照射されるレーザビーム
を偏向し、レンズ905を介して感光体901の面状に
ライン走査する。
【0020】906はビームディテクトセンサ(BDセ
ンサ)で、レーザビームのライン走査線上の非画像領域
部に配置され、レーザ1ライン走査毎つまりスキャナモ
ータ902の回転に同期した主走査開始信号(BD信
号)を発生する。このBD信号は、ポリゴンミラー90
3が1回転すると8個発生する。909はPLL回路
で、BDセンサ906により発生されるBD信号を基準
クロックとして使用し、感光体駆動モータ907の定速
制御を行う。これにより、スキャナモータ902と感光
体駆動モータ907との回転の同期を取ることができ
る。
【0021】次に、第2の方法は、感光体や中間転写体
を駆動するモータの基準クロックと主走査を駆動するス
キャナモータの基準クロックとに共通のクロックを用い
るものである。以下、第2の方法の一例について示す。
【0022】図20は、従来の画像形成装置の構成を示
す図であり、上記第2の方法に対応する。
【0023】図において、1001は感光体で、駆動ベ
ルト1008を介して感光体駆動モータ(ドラムモー
タ)1007によって回転駆動されている。1002は
スキャナモータで、発振器1011から与えられる基準
クロックを基にPLL回路1010により定速回転制御
され、ポリゴンミラー1003を回転駆動する。ポリゴ
ンミラー1003は、レーザ1004より照射されるレ
ーザビームをレンズ1005を介して感光体1001の
面状にライン走査している。
【0024】1009はPLL回路で、スキャナモータ
1002のPLL制御に使用している発信器1011に
より発生される基準クロックに基づいて、感光体駆動モ
ータ1007の定速制御を行う。
【0025】このように、感光体駆動モータ1001を
制御しているPLL回路1009とスキャナモータ10
02を制御しているPLL回路1010の両方の基準ク
ロックを同一の発信器1011から発生したクロックで
生成することで、スキャナモータl002の回転と感光
体駆動モータ1007の回転との同期をとることができ
る。
【0026】以上、第1または第2の方法により、感光
体や中間転写体が1回転する間に得られる主走査開始信
号(BD信号)とそれに同期した主走査記録ライン信号
の数が整数個になるように構成し、感光体を駆動するモ
ータと主走査を駆動するスキャナモータの回転の同期を
取ることで、感光体や中間転写体が何回転しても、副走
査開始位置はずれを生じることなく位置合わせを行うこ
とができ、複数の面画像を感光体や中間転写体や転写体
(用紙)上に位置ずれなく重畳し、質の良い画像を形成
することができる。
【0027】また、副走査開始位置制御のその他の例と
しては、感光体や中間転写体が1回転する間に得られる
主走査開始信号(BD信号)とそれに同期した主走査記
録ライン信号の数が整数に限らず位置合わせが行えるよ
うに主走査開始信号と副走査開始信号の位相を合わせる
方法(第3の方法)がある。以下、第3の方法の一例に
ついて説明する。
【0028】図21は、従来の画像形成装置の構成を示
す図であり、上記第3の方法に対応する。
【0029】図において、1101は感光体で、駆動ベ
ルト1108を介して感光体駆動モータ1107によっ
て回転駆動されている。1109はPLL回路で、発振
器1114から与えられる基準クロックを基に感光体駆
動モータ1107を定速制御する。1115はITOP
センサで、感光体1101が1回転する毎にセンサフラ
グ1116がITOPセンサ1115を遮光することに
より、ITOP信号を発生する。このITOP信号を基
準として感光体1101の面状の1ライン目の書き出し
位置を決定する。
【0030】1112は位相合せ回路で、発信器111
3により発信される基準クロックをITOPセンサ11
15により発信されるITOP信号と位相同期をとる。
1110はPLL回路で、位相合せ回路1112により
ITOP信号と位相同期された基準クロックに基づい
て、スキャンモータ1102を低速回転制御する。
【0031】このように、位相合せ回路1112によっ
てITOP信号と基準クロックの位相をあわせることに
より、スキャナモータ1102の回転位相がITOP信
号毎に常に同じに補正される。従って、スキャナモータ
1102により駆動されるポリゴンミラー1103の回
転位相が、ITOP信号と同期し、レーザ1104より
照射されるレーザビームを、レンズ1105を介して感
光体1101の面状にライン走査する位置がITOP信
号を基準として常に一致する。
【0032】図22は、従来の画像形成装置の感光体上
の実際の主走査ライン(主走査開始信号)とITOP信
号(副走査開始信号)との関係を示す模式図である。
【0033】図において、1601は感光体もしくは中
間転写体等の像担持体で、以下感光体として説明する。
1602はITOPセンサで、感光体1601が1回転
する毎に、感光体1601の側面の所定位置に設けられ
た図示しないセンサフラグを検知して副走査開始信号
(ITOP信号)を発生する。
【0034】また、感光体1601は「n+(1/
2)」(n;整数)ラインの主走査ラインで1回転を行
う構成になっている。ITOPセンサ1602は、感光
体1601の1回転毎に所定位置で副走査開始信号を発
生する。この構成においては、感光体1601の1回転
に対して「n+(1/2)」ラインの主走査ラインが発
生するため、図18の(a)に示したように、1回転目
の1ライン目と2回転目の1ライン目は端数分の「1/
2」ライン分ずれを生じてしまう。
【0035】しかし、図21に示したような位相合せ回
路1112によって、ITOP信号(副走査開始信号)
発生毎に主走査開始信号(BD信号と同期するスキャナ
モータ1102の回転位相)をITOP信号と同期をと
るように制御することにより、図に示すようにITOP
信号毎の1ライン目の位置をあわせることができる。
【0036】これにより感光体や中間転写体が何回転し
てもずれを生じることなく位置合わせを行うことが可能
となる。
【0037】また、上述した装置構成による位置ずれ防
止技術とは別に、特開平5−191608号公報に示す
様に、副走査開始信号(ITOP信号)と主走査開始信
号(BD)の位相差を予め検出し、検出されたずれ量に
応じて各面画像の像形成タイミンダを適宜調整する技術
も知られている。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置構成による位置ずれ防止技術は、全ての装置環境が理
想的である場合を想定した技術である。よって、実際に
は上記位置ずれ防止技術のみでは十分ではない。
【0039】例えば、感光体,中間転写体,転写体等の
回転速度は、負荷変動や駆動伝達ギアのパックラッシュ
等の影響により若干の変動を生じる。この回転速度の変
動により、主走査開始信号と副走査開始信号の位相差に
も理想とは異なる変動が発生してしまい、上述した従来
の画像形成装置による感光体のレーザ走査線の位置を常
に一定に保つ手法において、その変動分が色ずれとなっ
て現れることになってしまう。この変動はモータの負荷
変動を最小に押さえることや機械的な駆動伝達系の精度
を向上させるなどの方法で数分の一ラインに押さえるこ
とが可能である。
【0040】しかし、色重ねの記録色毎の副走査開始信
号の発生位相が主走査開始信号をまたいで発生した場合
には、実際には数分の1ラインのずれであるにも関わら
ず、1ラインのずれを発生してしまう。
【0041】現実的には、上記変動はモータの負荷変動
を最小に押さえたり機械的な駆動伝達系の精度を向上さ
せれば、ドラム(感光ドラム、中間転写ドラム、転写ド
ラム等)が1回転する間に数分の1ライン程度のずれに
押さえることは可能である。
【0042】しかしながら、複数色の面画像(例えばイ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラッ
ク(K)の面画像)を重畳する際に、最初の面画像
(Y)の書き出しに相当するITOP信号の位相状況に
よっては、最後の面画像(K)の書き出しに相当する記
録色毎の副走査開始信号の発生位相が主走査開始信号を
またいで発生した場合には、実際には数分の1ラインの
ずれであるにも関わらず、1ライン分のずれを発生して
しまう。以下、図23にこのような状況となる―例を示
す。
【0043】図23は、従来の画像形成装置の画像形成
タイミングを説明する図であり、記録色毎の副走査開始
信号の発生位相が主走査開始信号をまたいで発生した場
合に対応する。
【0044】(a)に示すように、1回転目の副走査開
始信号は、主走査開始信号の少し前で発生しているた
め、主走査開始信号に同期して1ライン目の走査を開
始し、主走査開始信号に同期して2ライン目の走査を
開始し、主走査開始信号に同期して3ライン目の走査
を開始して、順次感光体上に走査していく。即ち、主走
査開始信号を1ライン目と見なし、主走査開始信号
を2ライン目、主走査開始信号が3ライン目として第
1の面画像が感光体上に形成されてゆく。
【0045】しかし、2回転目の副走査開始信号は、主
走査開始信号の少し後で発生しているため、主走査開
始信号を認識することができず、主走査開始信号に
同期して1ライン目の走査を開始し、主走査開始信号
に同期して2ライン目の走査を開始して、順次感光体上
に走査していく。即ち、主走査開始信号は主走査開始
信号とは見なされず、主走査開始信号を1ライン日と
見なす、次に主走査開始信号を2ライン目として第2
の面画像が感光体上に形成されてゆく。
【0046】以上のように、1回転目と2回転日では画
像書き出しの開始が最大1ラインずれが発生してしまう
(以下、(b)に示す)。
【0047】(b)において、1201は感光体もしく
は中間転写体等の像担持体で、以下感光体として説明す
る。1202はITOPセンサで、感光体1201の回
転に応じて図示しないセンサフラグにより遮光され、副
走査開始信号を発生する。
【0048】また、1回転目の副走査開始信号発生位置
は、主走査開始信号の少し前で、2回転目の副走査開
始信号発生位置は、主走査開始信号の少し後で、1回
転目の1ライン目と2回転目の1ライン目とが1ライン
ずれている。
【0049】このように、感光体1201の回転に応じ
て図示しないセンサフラグがITOPセンサ1202を
遮光し、副走査開始信号を発生するが、その発生位置は
1回転目と2回転目で主走査開始信号の少し前と少し後
にずれている。
【0050】なお、図では感光体1201上に主走査開
始信号を擬似的に表示している。また、1回転目に相当
する主走査開始信号、、と2回転目に相当する主
走査開始信号、、は全く別のものであるが図上で
は同じ位置に示している。以下、図24を参照して、詳
細に説明する。
【0051】図24は、従来の画像形成装置の画像形成
タイミングを示すタイミングチャートであり、図23の
(a)に示したタイミングチャートの詳細タイミングチ
ャートに対応し、図23と同一のものには同一の符号を
付してある。
【0052】ここで従来の画像形成装置は、主走査開始
信号に同期してビデオクロック(ビデオCL)を「n」
カウントした後、メモリ読み出し信号がビデオCLKを
「m」カウントする区間発生し、そのメモリ読み出し信
号に同期して不図示のメモリから記録データの読み出し
を開始し、メモリから読み出されたデータは、レーザに
より1ライン毎に走査され感光体上に記録される。な
お、副走査開始信号は像担持体の1回転毎に所定の位置
で発生され、この副走査開始信号が「L」から「H」レ
ベルに変化した後の主走査開始信号から有効となり、メ
モリ読み出し信号を発生する。
【0053】また、複数色を重ねて潜像または転写を行
うカラー画像形成装置においては、潜像または転写を数
回繰り返して行う。図24では2回繰り返した場合の例
を示し、1回転目は副走査開始信号が主走査開始信号周
期の少し前で発生した場合、2回転目は副走査開始信号
が主走査開始信号の少し後で発生した場合の例である。
【0054】図に示すように、1回転目に発生する副走
査開始信号は、主走査開始信号の少し前で発生するた
め、主走査開始信号が有効となり、画像の1ライン目
のメモリ読み出し信号のタイミングは主走査開始信号
に同期する。このため、図に示したとおり主走査開始信
号よりビデオクロックを「n」カウントしたところよ
り、1回転目のメモリ読み出し信号は発生する。
【0055】次に、2回転目に発生する副走査開始信号
は、像担持体の回転変動により生じるタイミングのずれ
で、1回転目に対して後側にずれる。
【0056】この場合、副走査開始信号は主走査開始信
号の少し後で発生するため、主走査開始信号は検出
されず、画像の1ライン目のメモリ読み出しタイミング
は主走査開始信号に同期する。このため、図に示した
とおり主走査開始信号よりビデオクロックを「n」カ
ウントしたところより、2回転目のメモリ読み出し信号
は発生する。
【0057】このため、1回転目のメモリ読み出し信号
と2回転目のメモリ読み出しタイミングには1ラインの
ずれが生じる。よって、タイミングに基づいてメモリか
ら読み出される画像データを、感光体上に順次ライン記
録して行く際に、本来重なるべき1ライン目どうしはず
れてしまい、1回転目の1ライン目と2回転目の2ライ
ン目とが重なってしまい、色ずれを起こしてしまう。
【0058】このように、従来の色合わせ技術では、負
荷変動や駆動伝達ギアのバッククラッシュ等の影響によ
り感光体等の回転速度に変動が生じることにより発生す
る副走査開始信号と主走査開始信号の位相差の変動によ
り、色成分の画像書き出し位置に1ライン以上のずれを
生じてしまう可能性があるという問題点があった。
【0059】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、本発明に係る第1の発明〜第10の発
明の目的は、色成分毎の画像情報に基づいて形成される
色成分画像を順次重畳して多色画像を形成する画像形成
装置において、像担持体の回転に同期して発生される副
走査開始信号と回転多面鏡により走査される光ビームを
検知して発生される主走査開始信号との位相差を検出
し、該検出結果に基づいて、前記副走査開始信号を遅延
することにより、装置構成による位置ずれ防止技術だけ
では副走査開始信号と主走査開始信号の相対的な発生タ
イミングが理論値と変動してしまう場合にも、各面画像
の書き出し位置を常に一致させて、色ずれのない高品位
な画像を形成することができる画像形成装置および画像
形成装置の制御方法を提供することである。
【0060】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明
は、色成分毎の画像情報に基づいて形成される色成分画
像を順次重畳して多色画像を形成する画像形成装置にお
いて、前記色成分毎の画像情報に基づく光ビームを偏向
して回転駆動される像担持体上を走査する回転多面鏡
(図2に示すポリゴンミラー103)と、前記回転多面
鏡により走査される光ビームを検知して主走査開始信号
を発生する主走査開始信号発生手段(図1に示すBDセ
ンサ107)と、前記像担持体の回転に同期して副走査
開始信号を発生する副走査開始信号発生手段(図2に示
すITOPセンサ110)と、所定のタイミングで副走
査開始信号と主走査開始信号との位相差を検出する検出
手段(図4に示すラッチ回路503,図7に示すAND
ゲート1305)と、前記検出手段の検出結果に基づい
て、前記副走査開始信号を遅延制御する制御手段(図2
に示すCPU130,図4に示す引き算回路508,デ
ータロード式ダウンカウンタ512,JKフリップフロ
ップ回路513,ANDゲート514,図10に示すコ
ンパレータ1708,第1の引き算回路1709,第2
の引き算回路1710,セレクタ1711,図13に示
すコンパレータ1908,図16に示すコンパレータ2
215,2208,セレクタ2217)とを有するもの
である。
【0061】本発明に係る第2の発明は、前記制御手段
(図2に示すCPU130,図4に示す引き算回路50
8,データロード式ダウンカウンタ512,JKフリッ
プフロップ回路513,ANDゲート514,図10に
示すコンパレータ1708,第1の引き算回路170
9,第2の引き算回路1710,セレクタ1711)
は、前記所定のタイミングでの副走査開始信号を主走査
開始信号周期の中心に合わせるように、副走査開始信号
を遅延させるものである。
【0062】本発明に係る第3の発明は、前記制御手段
(図2に示すCPU130,図13に示すデータロード
式ダウンカウンタ512,JKフリップフロップ回路5
13,ANDゲート514,第1の引き算回路170
9,第2の引き算回路1710,セレクタ1711,コ
ンパレータ1908,図16に示すコンパレータ221
5,2208,セレクタ2217)は、前記所定のタイ
ミングでの副走査開始信号を主走査開始信号周期内の所
定の領域内に合わせるように、副走査開始信号を遅延さ
せるものである。
【0063】本発明に係る第4の発明は、前記主走査開
始信号周期内の所定の領域内は、主走査開始信号と副走
査開始信号との位相変動量(例えば、BD周期の「1/
3」倍,「1/4」倍)に応じた主走査開始信号周期中
心を中心とする領域(図14に示す領域B,図17に示
す領域C)とするものである。
【0064】本発明に係る第5の発明は、前記制御手段
(図2に示すCPU130,図10に示すデータロード
式ダウンカウンタ512,JKフリップフロップ回路5
13,ANDゲート514,コンパレータ1708,第
1の引き算回路1709,第2の引き算回路1710,
セレクタ1711)は、前記検出手段(図10に示すラ
ッチ回路503)により検出された主走査開始信号と副
走査開始信号との位相差が前記主走査開始信号周期の
「1/2」倍未満の場合は、前記副走査開始信号を前記
主走査開始信号の周期の中心に合わせるように副走査開
始信号を遅延させ、前記検出手段により検出された主走
査開始信号と副走査開始信号との位相差が前記主走査開
始信号周期の「1/2」倍より大きい場合は、前記副走
査開始信号を前記主走査開始信号の次に発生する主走査
開始信号の周期の中心に合わせるように副走査開始信号
を遅延させるものである。
【0065】本発明に係る第6の発明は、前記所定のタ
イミングは、第1色目(1回転目)の副走査開始信号発
生タイミングとするものである。
【0066】本発明に係る第7の発明は、前記所定のタ
イミングは、全ての副走査開始信号発生タイミングとす
るものである。
【0067】本発明に係る第8の発明は、前記色成分毎
の画像情報は、(図1に示すイメージスキャナ部201
により)原稿から読み取られるものである。
【0068】本発明に係る第9の発明は、前記色成分毎
の画像情報は、所定の通信媒体を介して情報処理装置
(図示しないコンピュータ等の外部装置)より入力され
るものである。
【0069】本発明に係る第10の発明は、色成分毎の
画像情報に基づいて形成される色成分画像を順次重畳し
て多色画像を形成する画像形成装置の制御方法におい
て、像担持体の回転に同期して発生される副走査開始信
号と回転多面鏡により走査される光ビームを検知して発
生される主走査開始信号との位相差を検出する検出工程
(図8のステップ(6))と、該検出結果に基づいて、
前記副走査開始信号を遅延する遅延工程(図8のステッ
プ(7)〜(9))とを有するものである。
【0070】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は、本発明
の第1実施形態を示す画像形成装置の構成を説明する断
面図である。
【0071】図において、201はイメージスキャナ部
で、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行う。200
はプリンタ部で、イメージスキャナ部201に読み取ら
れた原稿画像又は所定の通信媒体を介して不図示のコン
ピュータ等の外部装置より転送される画像データに基づ
く画像を記録用紙にフルカラーでプリント出力する。
【0072】イメージスキャナ部201において、20
2は原稿圧板で、原稿台ガラス203上の原稿204を
原稿台ガラス203上に押圧する。205はハロゲンラ
ンプで、原稿台ガラス203上の原稿204に光を照射
する。
【0073】210は3ラインセンサ(以下、CCD)
で、レッド(R)センサ210−1,グリーン(G)セ
ンサ210−2,ブルー(B)センサ210−3で構成
され、原稿204からの反射光をミラー206,20
7,遠赤外カットフィルタ231を備えるレンズ208
を介してCCD210に結像される光情報を色分解し
て、フルカラー情報のレッド(R),グリーン(G),
ブルー(B)成分を読み取る。209は信号処理部で、
R,G,Bセンサ210−1〜210−3により読み取
られたR,G,B信号を電気的に処理し、マゼンタ
(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(B
K)の各成分に分解し、プリンタ部200に送る。
【0074】211は標準白色板で、これをR,G,B
センサ210−1〜210−3で読み取り、データの補
正データを発生する。この標準白色板211は、可視光
から赤外光に対してほぼ均一の反射特性を示し、可視で
は白色を有している。この標準白色板を用いてR,G,
Bセンサ210−1〜210−3の可視センサの出力デ
ータの補正を行う。230は光センサで、フラグ板22
9とともに画像先端信号VTOPを作り出す。
【0075】プリンタ部200において、101は画像
書き出しタイミング制御回路で、イメージスキャナ部2
01や所定の通信媒体を介して不図示のコンピュータ等
の外部装置より入力されるマゼンタ(M),シアン
(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号
に基づいて半導体レーザ102を変調駆動する。103
はポリゴンミラーで、ポリゴンモータ106により回転
駆動され、半導体レーザ102から照射されるレーザ光
を反射し、f−θレンズ104,折り返しミラー216
を介して、感光ドラム105上を走査する。
【0076】感光ドラム105は、ポリゴンミラー10
3によるレーザ走査により静電潜像を形成する。107
はBDセンサで、レーザ光の1ラインの走査開始位置近
傍に設けられ、レーザ光のライン走査を検出し、主走査
開始信号(同一周期の各ラインの走査開始基準信号(B
D信号))を作り出す。
【0077】219はマゼンタ(M)現像器、220は
シアン(C)現像器、221はイエロー(Y)現像器、
222はブラック(BK)現像器で、それぞれ感光ドラ
ム105上の静電潜像を現像し、トナー画像を形成す
る。108は転写ドラムで、用紙カセット224又は2
25より給送される記録用紙109を吸着搬送し、感光
ドラム105に形成されたトナー像を記録用紙109に
転写する。
【0078】110はITOPセンサで、転写ドラム1
08の回転により転写ドラム108内に固定されたフラ
グ111の通過を検知して、各色毎の副走査開始信号
(転写ドラム108上に吸着される記録用紙109の先
端位置を表す信号(ITOP信号))を生成する。22
6は定着ユニットで、転写ドラム108により記録用紙
109上に転写されたトナー像を定着する。
【0079】以下、各部の動作について説明する。
【0080】原稿台ガラス203上の原稿204は、ハ
ロゲンランプ205の光で照射され、原稿204からの
反射光はミラー206,207に導かれ、レンズ208
によりCCD210上に像を結ぶ。次に、CCD210
は原稿204からの光情報を色分解して、フルカラー情
報のレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)成分
を読み取り、信号処理部209に送る。なお、ハロゲン
ランプ205,ミラー206は速度「v」で、ミラー2
07は速度「v/2」でラインセンサの電気的走査方向
(以下、主走査方向)に対して垂直方向(以下、副走査
方向)に機械的に動くことにより、原稿全面を走査す
る。
【0081】また、標準白色板211を用いてR,G,
Bセンサ210−1〜210−3の可視センサによる出
力データの補正を行う。さらに、光センサ230は、フ
ラグ板229とともに画像先端信号VTOPを作り出
す。信号処理部209では読み取られたR,G,B信号
を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イ
エロー(Y),ブラック(BK)の各成分に分解し、プ
リンタ部200に送る。
【0082】なお、イメージスキャナ部201における
一回の原稿走査(スキャン)につき、M,C,Y,BK
の内、一つの成分がプリンタ部200に送られ、計4回
の原稿走査により一回のプリントアウトが完成する。
【0083】また、イメージスキャナ部201や所定の
通信媒体を介して不図示のコンピュータ等の外部装置よ
り送られてくる画像信号が、画像書き出しタイミング制
御回路101に送られる。画像書き出しタイミング制御
回路101はマゼンタ(M),シアン(C),イエロー
(Y),ブラック(BK)の画像信号に応じ、半導体レ
ーザ102を変調駆動する。半導体レーザ102より照
射されるレーザ光は回転するポリゴンミラー103に反
射され、f−θレンズ104によってfθ補正され、折
り返しミラー216を反射して、感光ドラム105上を
走査し、感光ドラム105上に静電潜像を形成する。
【0084】さらに、感光ドラム105が4回転する間
に4つの現像機219〜222が交互に感光ドラム10
5に接し、感光ドラム105上に形成されたM,C,
Y,BKの静電潜像に対応するトナーで現像する。用紙
カセット224又は225より給紙された記録用紙10
9は転写ドラム108に巻き付けられ、現像機で現像さ
れたトナー像のM,C,Y,BKの4色が順次転写され
た後に、記録用紙109は定着ユニット226を通過し
て排紙される。
【0085】図2は、図1で示した画像形成装置のプリ
ンタ部200の構成を説明する図であり、図1と同一の
ものには同一の符号を付してある。
【0086】図において、112は発振器で、所定の周
波数のクロックを出力する。113は分周回路で、発振
器112から出力されるクロックを所定の分周比で分周
してポリゴンモータ駆動用パルス(基準CLK−P)を
発信する。114はPLL回路で、ポリゴンモータ10
6の回転に伴って出力されるモータFGパルスと基準C
LK−Pの位相が合うように、FGパルスと基準CLK
−Pの位相差および周波数偏差を検出し、それらを比較
してポリゴンモータ106への駆動電圧を制御するPL
L制御を行う。
【0087】121は発振器で、所定の周波数のクロッ
クを出力する。120はレーザ点灯信号生成回路で、発
振器121からのクロックおよびBDセンサ107から
のBD信号を入力し、BD信号検知用のレーザ点灯信号
を出力する。122は位相合せ回路で、ITOPセンサ
110からのITOP信号,BDセンサ107からのB
D信号およびCPU130からのデータロードイネーブ
ル信号等を入力し、ITOP信号とBD信号との位相差
に基づいて、ITOP信号を遅延させて出力する(位相
合せする)。
【0088】101は画像書き出しタイミング制御回路
で、位相合せ回路122から出力されるITOP信号を
入力し、ITOP信号に同期したタイミングで画像信号
を出力する。117はORゲートで、画像書き出しタイ
ミング制御回路101からの画像信号またはレーザ点灯
信号生成回路120からのBD信号検知用のレーザ点灯
信号を半導体レーザ102に出力し、半導体レーザ10
2を変調駆動する。
【0089】119は分周回路で、BDセンサ107か
らのBD信号を所定の分周比で分周して感光ドラムモー
タ駆動用パルス(基準CLK)を発信する。118はP
LL回路で、感光ドラムモータ115の回転に伴って出
力されるモータFGパルスと基準CLKの位相が合うよ
うに、FGパルスと基準CLKの位相差および周波数偏
差を検出し、それらを比較して感光ドラムモータ115
への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。なお、CP
U130は内部にROM,RAMを有し、ROMに格納
されたプログラムに基づいて画像形成装置全体を総括制
御する。
【0090】以下、各部の動作について説明する。
【0091】図1で示したイメージスキャナ部201又
は、所定の通信媒体を介して不図示のコンピュータ等の
外部装置より転送される画像信号が、画像書き出しタイ
ミング制御回路101に送られ、画像書き出しタイミン
グ制御回路101はORゲート117を通してマゼンタ
(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(B
K)の画像信号に応じ、半導体レーザ102を変調駆動
する。レーザ光は回転するポリゴンミラー103に反射
され、f−θレンズ104によってfθ補正され、折り
返しミラー216(図1に示した)を反射して、感光ド
ラム105上を走査し、感光ドラム105上に静電潜像
を形成する。
【0092】発振器112のクロックを分周回路113
で分周して生成されるポリゴンモータ駆動用パルス(基
準CLK−P)がPLL回路114に送られ。PLL回
路114は、ポリゴンモータ106からのモータFGパ
ルスと基準CLK−Pの位相が合うように、FGパルス
と基準CLK−Pの位相差および周波数偏差を検出し、
それらを比較してポリゴンモータ106への駆動電圧を
制御するPLL制御を行う。
【0093】レーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に
設けられたBDセンサ107は、レーザ光のライン走査
を検出し、後述する図3に示すような同一周期の各ライ
ンの走査開始基準信号(BD信号)を生成する。また、
転写ドラム108内のITOPセンサ110が、転写ド
ラム108の回転により転写ドラム108内に固定され
たフラグ111を検知して後述する図3に示すような各
色毎のITOP信号(転写ドラム108上の記録用紙1
09の先端位置を表す信号)を生成する。さらに、感光
ドラムモータ115は、レーザ点灯信号生成回路120
からのBD信号検知用のレーザ点灯信号を分周回路11
9で分周したモータ駆動用パルス(基準CLK)がPL
L回路118に送られることで回転駆動される。
【0094】PLL回路118は、感光ドラムモータ1
15からのモータFGパルスと基準CLKの位相が合う
ように、FGパルスと基準CLKの位相差および周波数
偏差を検出し、それらを比較して感光ドラムモータ11
5への駆動電圧を制御するPLL制御を行う。感光ドラ
ム105は感光ドラムモータ115によってギアベルト
116を介して矢印の方向に回転駆動され、転写ドラム
108は感光ドラム105と不図示のギアを介している
ため感光ドラム105と同期して等速で矢印(副走査)
方向に回転駆動する。これらのBD信号とITOP信号
は、画像書き出しタイミング制御回路101に入力さ
れ、例えば以下のようなタイミングで画像信号を半導体
レーザ102に送り出す。即ち、ITOP信号の立ち上
りを検知してから画像書き出しタイミング制御回路10
1はBD信号を所定回数カウントし、「n」個目のBD
信号の立ち上りに同期して副走査開始信号を(記録用紙
109の長さによって決定される「m」個のBD信号
分)発生し、画像信号をレーザ変調光として感光ドラム
105上に照射する。
【0095】図3は、図1に示した画像形成装置のプリ
ンタ部200の画像形成タイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【0096】図において、ITOP信号は、転写ドラム
108内のITOPセンサ110が、転写ドラム108
の回転により転写ドラム108内に固定されたフラグ1
11を検知することにより出力される転写ドラム108
上の記録用紙109の先端位置を表す信号であり、各色
毎に出力される。
【0097】BD信号は、レーザ光の1ラインの走査開
始位置近傍に設けらたBDセンサ107が、レーザ光の
ライン走査を検出することにより出力される、同一周期
の各ラインの走査開始基準信号である。
【0098】画像信号は、BD信号とITOP信号が画
像書き出しタイミング制御回路101に入力され、例え
ばITOP信号の立ち上りを検知してから「n」個目の
BD信号の立ち上りに同期して、ORゲート117を介
して半導体レーザ102に送出される。即ち、ITOP
信号の立ち上りを検知してから「n」個目(所定数)の
BD信号の立ち上りに同期して、副走査開始信号を発生
し、「m」個目のBD信号分、画像信号はレーザ変調光
として感光ドラム105上に照射される。
【0099】なお、本実施形態では、レーザの感光ドラ
ム105上での走査光が毎回転とも常に同じ位置になる
ように、感光ドラム105が1回転する間にBD信号が
ちょうど整数個出力されるように構成されていおり、プ
ロセススピードと解像度から決定される感光ドラム1回
転間に出力されるBD信号数が「8192」である。
【0100】感光ドラム105は1回転するのに感光ド
ラムモータ115が「64」回転するようなギア比で、
感光ドラムモータ115は1回転あたりのFGパルス数
が「32」パルス出力するので感光ドラムモータ115
が1回転するには基準クロックが「32」パルス必要で
ある。
【0101】従って、感光ドラム105が1回転するた
めには基準クロックが「64回転×32パルス=204
8パルス」必要となる。このため、BD信号を「1/
4」分周して感光ドラムモータ115の基準CLKとし
て使うことで、BD信号が8192個出力されるとちょ
うど感光ドラム105が1回転することになる。なお、
このギア比は自然数になるように構成してあり、これは
感光ドラム105が1回転する間にモニタ及び減速ギア
を整数回転させることで感光ドラム105の各回転毎の
モータ軸及び減速ギアの編心の影響を常に同じにし、こ
れらの偏心による色ズレをゼロにするためである。
【0102】以下、位相合せの方法の一例を説明する。
【0103】図4は、図2に示した位相合せ回路122
の構成を説明する回路図である。
【0104】図において、501は立ち上りエッジ検出
回路で、転写ドラム108内のITOPセンサ110よ
り発せられたITOP信号の立ち上りを検出する。50
2はUPカウンタで、BD信号によって「0」にクリア
され、UPカウントを繰り返すフリーランカウンタであ
って、このカウンタのカウント数がBD信号周期とな
る。
【0105】506は3CLK遅延回路で、ITOP信
号を所定時間(本実施形態では3CLK)遅延させた信
号をアンドゲート514に出力する。507はフリップ
フロップで、立ち上りエッジ検出回路501の出力とク
ロックのタイミングを合わせる。
【0106】503はラッチ回路で、立ち上りエッジ検
出回路501の出力のタイミングでUPカウンタ502
の出力をラッチする。これにより、ラッチされたカウン
トデータはBD信号周期中のITOP信号の立ち上りエ
ッジ位置を示す。つまり、ITOP信号とBD信号の位
相差を示すデータとなる。なお、ラッチ回路503のラ
ッチイネーブル端子LEには立ち上りエッジ検出回路5
01の出力が接続されており、ITOP信号の立ち上り
エッジ検出に同期してラッチ動作を行う。
【0107】508は引き算回路で、CPU130によ
って設定されたデータからラッチ回路503によりラッ
チされたカウントデータの引き算を行う。本実施形態で
は設定データはBD信号周期のカウント数(装置によっ
て一義に決定され既知の数値)をTとすると、その
「1.5」倍の「(3/2)T」とする。この引き算処
理の結果がITOP信号が入力されてから次のBD信号
周期の中心までの必要遅延量となる。つまり、BD信号
周期のカウント数を「T=100」とし、ITOP信号
がカウント「80(=ラッチデータ)」の位置で入力さ
れたとすると、「(3/2)T−80=150−80=
70」カウント分だけITOP信号を遅らせれば、次の
BD信号周期の中心位置にITOP信号が入力されるよ
うに調整することができる。
【0108】512はデータロード式ダウンカウンタ
(以下、ダウンカウンタ)で、フリップフロップ507
でタイミングを合わせた後のITOP信号の立ち上りエ
ッジ検出回路501の出力に同期して、引き算回路50
8の出カデータをデータロード端子からロードする。
【0109】ダウンカウンタ512はロードされたデー
タをカウントし終えると、RC出力をJKフリップフロ
ップ513に出力する。このダウンカウンタ512のカ
ウントしている時間がITOP信号の位相合せのための
遅延時間となる。JKフリップフロップ513は、IT
OP信号の立ち上りエッジでリセットされ、そのQ出力
であるITOPDLYは「L」レベル出力となり、ダウ
ンカウンタ512のRCが出力されてセットされるま
で、「L」レベル状態を保持する。
【0110】つまり、ITOP信号の立ち上りから必要
遅延時間の間、「L」レベルを保持することになる。こ
のITOPDLY出力とITOP信号をタイミング合わ
せのために所定時間(本実施形態では3CLK)遅延さ
せた信号とをANDゲート514を介して出力すること
によりBD信号周期の中心にITOP信号を発生させる
事ができる。
【0111】また、前述したデータロードイネーブル信
号によって、第1回転目のBD信号とITOP信号の位
相のみをサンプルし、BD信号周期の中心にITOP信
号が生成されるように遅延を行い、第2回転目〜第n回
転目はデータロードイネーブル信号を「L」レベルにす
ることにより、第1回目の遅延と同じデータを保持する
事ができる。これにより、1回転目のITOP信号位置
はBD信号周期の中心位置に発生し、2回目以降はその
中心から感光ドラムモータの回転精度等による変動分だ
け振れて発生することになる。
【0112】以下、図5,図6を参照して、図4に示し
た位相合せ回路122の各部の動作について説明する。
【0113】図5は、図4に示した引き算回路508に
よるITOP信号遅延時間算出方法の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【0114】図6は、図4に示した位相合せ回路122
によるBD信号とITOP信号との位相合せ方法の一例
を示すタイミングチャートである。
【0115】まず、BD信号が発生すると、UPカウン
タ502は「0」クリアされ、UPカウントを行う(こ
のカウント数がBD周期となる)。次に、立ち上りエッ
ジ検出回路501が転写ドラム108内のITOPセン
サ110より発せられたITOP信号の立ち上りを検出
すると、ラッチ回路503が立ち上りエッジ検出回路5
01の出力のタイミングでUPカウンタ502の出力を
ラッチする(このラッチされたカウントデータがBD周
期中のITOP信号の立ち上りエッジ位置、即ちITO
P信号とBD信号の位相差)を示すデータとなり、引き
算回路508に入力される。
【0116】引き算回路508ではCPU130により
設定されたデータBからラッチされたカウントデータA
の引き算「B−A」、例えば、BD周期のカウント数
(装置によって一義に決定され既知の数値)を「10
0」、ラッチ回路503でラッチされたカウントデータ
を「80」とすると、引き算回路508の引き算処理
は、「(3/2)×100−80=70」となり、「7
0」が、フリップフロップ回路507でタイミングを合
わせた後のITOP信号の立ち上りに同期してダウンカ
ウンタ512にロードされる。
【0117】ダウンカウンタ512は、ロードされたデ
ータ「70」をカウントし終えると、RC出力をJKフ
リップフロップ513に出力する。JKフリップフロッ
プ513は、ダウンカウンタ512からのRC出力がJ
入力されると、ITOP信号の立ち上りエッジでリセッ
トされた後「L」レベルを保持しているQ出力を「H」
レベルとする。
【0118】ANDゲート514は、JKフリップフロ
ップ513からのQ出力が「H」レベルで入力される
と、ITOP信号を画像書き出しタイミング制御回路1
01に出力する。即ち、位相合せ回路122は、BD信
号とITOP信号との位相差(ここでは「80」クロッ
ク)に基づいて、ITOP信号を遅延(ここでは「7
0」クロック遅延)させる。
【0119】この結果、感光ドラム105上では、1回
転目(1色目)の第1走査のBD信号を基準に書いたレ
ーザ光の走査線上に2回転目(2色目)の第1走査の走
査線が重なるようになり、BD信号8192個毎に1回
転目、2回転目の第1走査線が重なるようになる。
【0120】ITOP信号の発生位置をBD信号周期の
中心に合わせることにより感光ドラムモータの回転むら
等によって生じる変動に対する余裕が大きくとれ、モー
タ及び駆動機構の精度で十分対応可能である。
【0121】従って、ITOP信号を基に画像書き出し
を開始すれば、ITOP信号とBD信号の位相差は色毎
に常に一定なので、1色目からn色目までの画像書き出
し位置を正確に合わせることができ、色ずれのない高品
位な画像を得ることができる。
【0122】〔第2実施形態〕上記第1実施形態では、
副走査開始信号(ITOP信号)の発生毎に位相合せを
行うための遅延量を算出し、算出される各遅延量に基づ
いて各副走査開始信号を遅延する場合について説明した
が、画像シーケンス毎に1回転目の副走査開始信号(I
TOP信号)で遅延量を算出し、この遅延量に基づい
て、1回転目および2回転目以降の副走査開始信号を遅
延させるように構成してもよい。以下、その実施形態に
ついて説明する。
【0123】図7は、本発明の第2実施形態を示す画像
形成装置の位相合せ回路122の構成を説明する回路図
であり、図4と同一のものには同一の符号を付してあ
る。
【0124】図において、1305はANDゲートで、
立ち上りエッジ検出回路501の出力と図2に示したC
PU130(コントローラ)により設定されるデータロ
ードイネーブル信号のAND処理結果をラッチ回路50
3のラッチイネーブル端子LEに出力する。CPU13
0からのデータロードイネーブル信号が「L」レベルの
時は、ITOP信号の立ち上りエッジ検出がなされても
ラッチ動作は行わない。
【0125】また、CPU130からのデータロードイ
ネーブル信号によって、1回転目のITOP信号とBD
信号の位相のみをサンプルし、BD信号周期の中心にI
TOP信号が生成されるように遅延を行い、2回転目〜
n回転目はCPU130からのデータロードイネーブル
信号を「L」レベルにすることにより、1回転目の遅延
と同じデータを保持する事ができる。これにより、1回
転目のITOP信号位置はBD信号周期の中心位置に発
生し、2回転目以降はその中心から感光ドラムモータの
回転精度等による変動分だけ振れて発生することにな
る。
【0126】以下、図8,図9を参照して、本発明の第
2実施形態を示す画像形成装置の位相合せ処理について
説明する。
【0127】図8は、本発明の第2実施形態を示す画像
形成装置の位相合せ処理手順を示すフローチャートであ
る。なお、(1)〜(10)は各ステップを示す。
【0128】まず、画像形成シーケンス動作が開始され
ると、CPU130は1回転目(最初;1色目)のIT
OP信号かどうかを判定し(1)、最初のITOP信号
でないと判定された場合は、データロードイネーブル信
号を「L」レベル(データロードイネーブル不可)に設
定し(3)、最初のITOP信号であると判定された場
合は、ANDゲート1305に入力されるデータロード
イネーブル信号を「H」レベル(データロードイネーブ
ル許可)に設定する(2)。
【0129】次に、ITOP信号の立ち上りエッジが、
立ち上りエッジ検出回路501により検出されたか否か
を判定し(4)、検出されないと判定された場合は、ス
テップ(1)に戻り、検出されたと判定された場合は、
データロードイネーブル信号の状態を判定し(5)、デ
ータロードイネーブル信号が許可状態であると判定され
た場合は、BD信号周期内のITOP信号の位相位置を
ラッチ回路503にラッチし(6)、引き算回路508
にCPU130によって設定された値、例えばBD信号
周期のカウント数(装置によって一義に決定され既知の
数値)をTとするとその1.5倍の「(3/2)T」か
らラッチされた位相位置データを減算し、そのデータを
ITOP信号の遅延量として算出し(7)、算出した遅
延量を、データロード式ダウンカウンタ512にロード
し、データロードされた遅延量に基づいてITOP信号
遅延処理を行い(8)、遅延ITOP信号を出力する
(9)。次に、出力シーケンスが終了したか否かを判定
し、終了していないと判定された場合は、ステップ
(1)に戻り、終了したと判定された場合は、処理を終
了する(この動作を出力シーケンス動作が終了するまで
繰り返す)(10)。
【0130】一方、ステップ(5)でデータロードイネ
ーブル信号が許可状態でない(データロードイネーブル
信号が不可状態である)と判定された場合は、すでにラ
ッチ回路503にラッチされているデータに基づいてI
TOP信号の遅延処理を行い(8)、遅延ITOP信号
を出力する(9)。次に、出力シーケンスが終了したか
否かをCPU130が判定し、終了していないと判定さ
れた場合は、ステップ(1)に戻り、終了したと判定さ
れた場合は、処理を終了する(この動作を出力シーケン
ス動作が終了するまで繰り返す)(10)。
【0131】図9は、本発明の第2実施形態を示す画像
形成装置の位相合せ処理を示すタイミングチャートであ
る。
【0132】図において、主走査開始信号の少し前に1
回転目の副走査開始信号(ITOP信号)が発生した場
合、図2に示したCPU130はデータロードイネーブ
ル信号を「H」レベルに設定しているため、1回転目
(1色目)の副走査開始信号の遅延量Aが算出される。
この算出された遅延量Aに基づいて、1回転目の副走査
開始信号を、図中に示したように遅延して主走査同期中
心位置で発生する。
【0133】2回転目の副走査開始信号(ITOP信
号)は、主走査開始信号の少し後で発生し、この際はC
PU130はデータロードイネーブル信号を「L」レベ
ルに設定しているため、2回転目の副走査開始信号の遅
延量算出は行われず、1回転目の副走査開始信号で算出
された遅延量Aが保持されているため、2回転目(第2
色目)の副走査開始信号も、1回転目と同様に遅延量A
に基づいて図中に示したように発生する。
【0134】n回転目(n色目)に関しても同様に、遅
延量Aに基づいて、n回転目の副走査開始信号を図中に
示したように遅延量Aだけ遅延させて発生する。
【0135】このように、遅延前の副走査開始信号は、
主走査開始信号の前後で変動していたが、1回転目で算
出した遅延量Aに基づいて、それぞれの副走査開始信号
を遅延させることにより、副走査開始信号の変動を走査
開始信号の周期の中心付近にすることができる。この処
理により、副走査方向の変動に対する余裕度をあげる事
ができる。
【0136】従って、このITOP信号を基に画像書き
出しを開始すれば、ITOP信号とBD信号の位相差は
色毎に常に一定なので、1色目からn色目までの画像の
書きだし位置を正確に合わせることができ、色ずれのな
い高品位な画像を得ることができる。
【0137】ITOP信号発生位置をBD信号周期の中
心に合わせることにより感光ドラムモータの回転むら等
によって生じる変動に対する余裕が大きくとれ、モータ
及び駆動機構の精度で十分対応可能である。
【0138】従って、ITOP信号を基に画像書き出し
を開始すれば、ITOP信号とBD信号の位相差は色毎
に常に一定なので、1色目からn色目までの画像書き出
し位置を正確に合わせることができ、色ずれのない高品
位な画像を得ることができる。
【0139】〔第3実施形態〕上記第2実施形態におい
ては、1回目のITOP信号を次のBD信号周期の中心
に合わせるようにITOP信号の遅延量を算出し、IT
OP信号を遅延する場合について説明したが、ITOP
信号が発生した際にBD信号周期の中心がまだ来ていな
い場合にはITOP信号のタイミングをそのBD信号周
期の中心に合わせるように構成してもよい。以下、その
実施形態について説明する。
【0140】図10は、本発明の第3実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ回路122の構成を説明する回路
図であり、図4と同一のものには同一の符号を付してあ
る。
【0141】図において、1708はコンパレータで、
CPU130によって設定されたデータとラッチ回路5
03にラッチされたデータ(BD信号周期中のITOP
信号の立ち上りエッジ位置、即ちITOP信号とBD信
号の位相差を示すデータ)の大小を比較し、ラッチデー
タが設定データよりも小さい場合は「H」レベルを、ラ
ッチデータが設定データ以上の場合は「L」レベルを出
力する。つまり出力が「H」レベルの時はITOP信号
の発生がBD信号周期の中心の前であることを示し、出
力が「L」レベルの時はITOP信号の発生がBD信号
周期の中心以後であることを示す。
【0142】1709は第1の引き算回路で、CPU1
30によって設定されたデータからラッチ回路503に
ラッチされたデータの引き算を行う。本実施形態では設
定データはBD信号周期のカウント数(装置によって一
義に決定され既知の数値)をTとするとその1.5倍の
「(3/2)T」とする。
【0143】この引き算処理の結果がITOP信号がB
D信号周期の中心より後に入つた場合のITOP信号が
入力されてから次のBD信号周期の中心までの必要遅延
量となる。つまりBD信号周期のカウント数を「T=1
00」とし、ITOP信号がそのカウント「80(=ラ
ッチデータ)」の位置で入力されたとすると「(3/
2)T−80=150−80=70」カウント分だけI
TOP信号を遅らせれば、次のBD信号周期の中心位置
にITOP信号が入力されるように調整することができ
る。
【0144】1710は第2の引き算回路で、CPU1
30によって設定されたデータからラッチ回路503で
ラッチされたカウントデータの引き算を行う。本実施形
態では設定データはBD信号周期のカウント数(装置に
よって一義に決定され既知の数値)をTとするとその
「1/2」倍の「(1/2)T」とする。この引き算処
理の結果がITOP信号がBD信号周期の中心より前も
しくは等しい場合にITOP信号が入力されてからその
BD信号周期内の周期中心までの必要遅延量となる。
【0145】1711はセレクタで、コンパレータ17
08からの出力結果に基づいて、第1の引き算回路17
09の出力または第2の引き算回路1710の出力を選
択して、ダウンカウンタ512のデータロード端子に出
力する。
【0146】コンパレータ1708からの出力結果が
「L」レベル、つまりBD信号周期の中心以後にITO
P信号が発生した時は、第1の引き算回路1709の結
果を選択し、コンパレータ1708からの出力結果が
「H」レベル、つまりBD信号周期の中心の前にITO
P信号が発生した時は、第2の引き算回路1710の結
果を選択してダウンカウンタ512のデータロード端子
に出力する。
【0147】以下、図11を参照して、BD信号周期の
前半、後半にITOP信号が発生した時の位相合せの違
いについて説明する。
【0148】図11は、本発明の第3実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ処理を示すタイミングチャートで
あり、(a)はITOP信号がBD信号周期の前半に入
った場合の例を示し、(b)はITOP信号がBD信号
周期の後半に入った場合の例を示す。
【0149】(a)において、TをBD信号周期とする
と、ITOP信号とBD信号の位相差Aは、図示したよ
うに「A<(1/2)T」となり、BD信号周期の前半
に発生したと判断される。
【0150】この時ITOP信号が発生したBD信号周
期の中心はまだ来ていないため、ITOP信号のタイミ
ングをBD信号周期の中心にあわせる際には、そのBD
信号周期の中心にあわせればよい。そのため遅延データ
は「(1/2)T−A」となり、ITOP信号を「(1
/2)T−A」遅らせれば、BD信号周期の中心にあわ
せることができる。
【0151】(b)おいて、TをBD信号周期とする
と、ITOP信号とBD信号の位相差Bは、図示したよ
うに「B>(1/2)T」となり、BD信号周期の後半
に発生したと判断される。
【0152】この時ITOP信号が発生したBD信号周
期の中心は過ぎてしまっているため、ITOP信号のタ
イミングをBD信号周期の中心にあわせる際には、次の
BD信号周期の中心にあわせなければならない。そのた
め遅延データは「(3/2)T−B」となり、ITOP
信号を「(3/2)T−B」遅らせればBD信号周期の
中心にあわせることができる。
【0153】このように、ITOP信号の入力がBD信
号周期の前半に入ってきた場合は、そのBD信号周期の
中心にITOP信号をあわせ、BD信号周期の後半に入
ってきた場合は、次のBD信号周期の中心にITOP信
号をあわせることで、BD信号を有効に使用することが
可能となる。
【0154】セレクタ1711の出カデータは、ダウン
カウンタ512のデータロード端子に入力され、フリッ
プフロップ507でタイミングを合わせた後のITOP
信号の立ち上りエッジ検出回路501の出力に同期し
て、ダウンカウンタ512にロードされる。ダウンカウ
ンタ512はロードされたデータをカウントし終えると
RC出力をJKフリップフロップ513に出力する。こ
のダウンカウンタ512のカウントしている時間がIT
OP信号の位相合せのための遅延時間となる。
【0155】JKフリップフロップ513はITOP信
号の立ち上りエッジでリセットされそのQ出力であるI
TOPDLYは「L」レベル出力となり、ダウンカウン
タ512のRC出力がなされてセットされるまで「L」
レベル状態を保持する。
【0156】つまりITOP信号の立ち上りから必要遅
延時間の間「L」レベルを保持することになる。このI
TOPDLY出力とITOP信号をタイミング合わせの
ために所定時間(本実施形態では3CLK)遅延させた
信号とをANDゲート514を介して出力することによ
りBD信号周期の中心にITOP信号を発生させる事が
できる。
【0157】この結果、感光ドラム105上では1回転
目の第1走査のBD信号を基準に書いたレーザ光の走査
線上に2回転目の第1走査の走査線が重なるようにな
り、BD信号8192個毎に1回転目、2回転目の第1
走査の走査線が重なるようになる。さらに、ITOP信
号の入力がBD信号周期の前半に入ってきた場合はその
BD信号周期の中心にITOP信号をあわせ、BD信号
周期の後半に入ってきた場合は次のBD信号周期の中心
にITOP信号を合わせることで、BD信号を有効に使
用することができる。ITOP信号の発生位置をBD信
号周期の中心にあわせることにより感光ドラムモータの
回転むら等によって生じる変動に対する余裕が大きくと
れ、モータ及び駆動機構の精度で十分対応可能である。
【0158】従って、ITOP信号を基に画像書き出し
を開始すれば、ITOP信号とBD信号の位相差は色毎
に常に一定なので、1色目からn色目までの画像の書き
だし位置を正確に合わせることができ、色ずれのない高
品位な画像を得ることができる。
【0159】以上説明したように、複数の画面像を重畳
することにより1つの画像を形成する装置において、装
置構成による位置ずれ防止技術だけでは副走査開始信号
と主走査開始信号の相対的な発生タイミングが理論値と
変動してしまう場合にも、各面画像を形成する度に副走
査開始信号を主走査開始信号の相対的な発生タイミング
を一定に調整するので、各面画像の書き出し位置を常に
一致させ、色ずれのない高品位な画像を形成することが
できる。
【0160】〔第4実施形態〕上記第1〜第3実施形態
では、副走査開始信号(ITOP信号)と主走査開始信
号(BD信号)との位相差に基づいて、副走査開始信号
を主走査開始信号の周期の中心に発生するように遅延さ
せる場合について説明したが、負荷変動や駆動伝達ギア
のバックラッシュ等の影響により生じる感光体の回転速
度変動により発生する主走査開始信号と副走査開始信号
の位相差の変動がBD信号周期Tの「1/3」以内であ
る場合について、副走査開始信号と主走査開始信号との
位相差に基づいて、副走査開始信号を主走査開始信号周
期の中心の「1/3」周期内に発生するよう遅延させる
ように構成してもよい。以下、その実施形態について説
明する。
【0161】図12は、本発明の第4実施形態を示す画
像形成装置における主走査開始信号と副走査開始信号の
位相関係を示す図であり、(a)は1色目のITOP信
号がBD信号周期の先端付近に発生した場合とBD信号
周期の後端付近に発生した場合のITOP信号とBD信
号の位相関係を示し、(b)は2色目以降のITOP信
号がBD信号をまたいで発生しないような主走査開始信
号と副走査開始信号の位相関係を示す。
【0162】(a)において、1色目のITOP信号
は、ITOP信号の立ち上りはBD2発生の少し前(B
D信号周期の後端付近)の位相差Aのところで発生して
おり、続いて発生する2色目以降のITOP信号は最大
「1/3」ライン分ずれる可能性があるため1色目のI
TOP信号の立ち上りを基準に前後「(1/3)T」ず
つの範囲つまり図中のBで示した領域で任意に発生する
可能性がある。
【0163】ここで、BD信号周期をTとすると、1色
目のITOP信号とBD信号の位相差Aは「(1/3)
T」よりも小さいため、2色目以降のITOP信号は図
に示すようにBD2をまたいで発生する可能性がある。
2色目以降がBD2をまたいで発生した場合は、1色目
はBD2から書き出し位置のカウントを開始するのに対
してBD3から書き出し位置のカウントを開始すること
になり、実際のITOP信号とBD信号の位相ずれが
「1/3」ライン以下であるのにも関わらず最大1ライ
ンのずれを生じてしまう。
【0164】同様に1色目のITOP信号も、ITO
P信号の立ち上りはBD信号発生の少し後(BD信号周
期の先端付近)の位相差A' のところで発生しており、
続いて発生する第2色目以降のITOP信号は最大「1
/3」ライン分ずれる可能性があるため1色目のITO
P信号の立ち上りを基準に前後「(1/3)T」ずつの
範囲、つまり図中のB' で示した領域で任意に発生する
可能性がある。
【0165】ここで、1色目のITOP信号とBD信号
との位相差Aは「(1/3)T」よりも小さいため、2
色目以降のITOP信号は図に示すようにBD1をまた
いで発生する可能性がある。2色目以降がBD1をまた
いで発生した場合は、1色目はBD1から書き出し位置
のカウントを開始するのに対してBD2から書き出し位
置のカウントを開始することになり、実際のITOP信
号とBD信号の位相ずれが「1/3」ライン以下である
のにも関わらず最大1ラインのずれを生じてしまう。
【0166】前述したように2色目以降のITOP信号
がBD信号をまたいで発生することを防ぐためには、1
色目のBD信号がその前後のITOP信号から「(1/
3)T」以上は離れていればよいことになる。以下、そ
の位相関係について示す。
【0167】(b)において、斜線部Cは、前後のBD
信号から、「1/3」周期以上は離れている領域であ
る。
【0168】即ち、斜線部Cの中に1色目のITOP信
号が発生するように制御すれば、2色目以降が最大「1
/3」ライン前後に振れたとしてもBD信号をまたいで
ITOPが発生することがなくなる。
【0169】図13は、本発明の第4実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ回路122の構成を説明する回路
図であり、図10と同一のものには同一の符号を付して
ある。
【0170】図において、1905はANDゲートで、
立ち上りエッジ検出回路501の出力と図2に示したC
PU130(コントローラ)により設定されるデータロ
ードイネーブル信号のAND処理結果をラッチ回路50
3のラッチイネーブル端子LEに出力する。CPU13
0からのデータロードイネーブル信号が「L」レベルの
時は、ITOP信号の立ち上りエッジ検出がなされても
ラッチ動作は行わない。
【0171】また、CPU130からのデータロードイ
ネーブル信号によって、1回転目のBD信号とITOP
信号の位相のみをサンプルし、BD信号周期の中心にI
TOP信号が生成されるように遅延を行い、2回転目〜
n回転目はCPU130からのデータロードイネーブル
信号を「L」レベルにすることにより、1回転目の遅延
と同じデータを保持する事ができる。これにより、1回
転目のITOP信号位置はBD信号周期の中心位置に発
生し、2回転目以降はその中心から感光ドラムモータの
回転精度等による変動分だけ振れて発生することにな
る。
【0172】1908はコンパレータで、CPU130
によって設定されたデータ、ここではBD信号周期のカ
ウント数(装置によって一義に決定され既知の数値)を
Tとするとその「2/5」倍の「(2/5)T」とラッ
チ回路503にラッチされたデータ(1回転目における
BD信号周期中のITOP信号の立ち上りエッジ位置、
即ち1回転目のITOP信号とBD信号の位相差を示す
データ)の大小を比較し、ラッチデータが設定データよ
りも大きいもしくは等しい場合は「H」レベルを、小さ
い時には「L」レベルを出力する。つまり出力が「H」
レベルの時はITOP信号がBD信号周期の開始から
「2/5」周期以降で発生したことを示し、出力が
「L」レベルの時はITOP信号がBD信号周期の開始
から「2/5」周期より前で発生したことを示す。
【0173】第1の引き算回路1709は、CPU13
0によって設定されたデータ、本実施形態ではBD信号
周期のカウント数Tの「2/5」倍の「(2/5)T」
からラッチ回路503にラッチされたデータの引き算を
行う。
【0174】この引き算処理の結果がITOP信号がB
D信号周期の前半「2/5」周期より前に入つた場合の
ITOP信号が入力されてからBD信号から「(2/
5)T」離れた位置中心までの必要遅延量となる。つま
りBD信号周期のカウント数を「T=100」とし、I
TOP信号がそのカウント「20(=ラッチデータ)」
の位置で入力されたとすると「(2/5)T−20=4
0−20=20」カウント分だけITOP信号を遅らせ
れば、次のBD信号から「(2/5)T」離れた位置に
ITOP信号が入力されるように調整することができ
る。
【0175】第2の引き算回路1710は、CPU13
0によって設定されたデータからラッチ回路503でラ
ッチされたカウントデータ、本実施形態では設定データ
はBD信号周期のカウント数Tの「1+(2/5)」倍
の「T+(2/5)T」からラッチ回路503にラッチ
されたデータの引き算を行う。
【0176】この引き算処理の結果がITOP信号がB
D信号周期の前半「2/5」周期以降に入つた場合のI
TOP信号が入力されてから次のBD信号から「(2/
5)T」離れた位置までの必要遅延量となる。つまりB
D信号周期のカウント数を「T=100」とし、ITO
P信号がそのカウント「80(=ラッチデータ)」の位
置で入力されたとすると「T+(2/5)T−80=1
40−80=60」カウント分だけITOP信号を遅ら
せれば、次のBD信号から「(2/5)T」離れた位置
にITOP信号が入力されるように調整することができ
る。
【0177】セレクタ1711は、コンパレータ190
8からの出力結果が「L」レベル、つまりBD信号周期
の「2/5」周期より前にITOP信号が発生した時
は、第1の引き算回路1709の結果を選択し、コンパ
レータ1908からの出力結果が「H」レベル、つまり
BD信号周期の「2/5」周期以降にITOP信号が発
生した時は、第2の引き算回路1710の結果を選択し
てダウンカウンタ512のデータロード端子に出力す
る。
【0178】図14は、本発明の第4実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ処理を示すタイミングチャートで
あり、ITOP信号をBD信号から「1/3」ライン以
上離す制御をITOP信号が発生する前のBD信号を基
準として「2/5」ライン離れたところに第1色目のI
TOP信号を発生させる場合について示す。
【0179】図において、第1色目のITOP信号
は、BD1に対してA(A<(2/5)T)だけ離れた
ところに発生している。よってITOP信号の発生位置
をBD信号からBD信号の「2/5」周期離すために
は、補正後の1色目のITOP信号に示すように、
「(2/5)T−A」だけITOP信号の発生を遅らせ
ればよいことになる。
【0180】また、1色目のITOP信号は、BD1
に対してA' だけ離れたところ、即ちBD2に対して
「(2/5)T」以内に発生している。よってITOP
信号の発生位置をBD信号からBD信号の2/5周期離
すためには、補正後の1色目のITOP信号に示すよ
うに、「(7/5)T−A」だけITOP信号の発生を
遅らせればよいことになる。
【0181】以下、図13,図14を用いて上記位相合
せ動作について説明する。
【0182】立ち上りエッジ検出回路501が転写ドラ
ム108内のITOPセンサ110より発せられた1回
転目のITOP信号の立ち上りを検出するタイミング
で、ラッチ回路503は、UPカウンタ502の出力を
ラッチする。ラッチされたカウントデータはコンパレー
タ1908および第1の引き算回路1709,第2の引
き算回路1710に入力され、コンパレータ1908で
はCPU130によって設定されたデータ(BD周期の
カウント数Tの「2/5」即ち「(2/5)T」とラッ
チされたカウントデータ比較を行う。
【0183】図14に示した1色目のITOP信号の
タイミングの場合は、ラッチ回路503の出力が「(2
/5)T」より小さいためコンパレータ1908の出力
結果は「L」となり、第1の引き算回路1709の結果
つまり「(2/5)T−A」がセレクタ1711によっ
て選択される。この引き算処理の結果がITOP信号が
入力されてからBD信号から「2/5」ライン離れた位
置までの必要遅延量となる。
【0184】つまりBD信号周期のカウント数「T=1
00」とし、ITOP信号がそのカウント「20(=ラ
ッチデータ)」の位置で入力されたとすると「(2/
5)T−20=40−20=20」カウント分だけIT
OP信号を遅らせればBD信号から「2/5」ライン離
れた位置にITOP信号が入力される様に調整すること
ができる。
【0185】図14に示した1色目のITOP信号の
タイミングの場合は、ラッチ回路503の出力が「(2
/5)T」より大きいためコンパレータ1908の出力
結果は「H」となり、第2の引き算回路1710の結
果、つまり「T+(2/5)T−A」がセレクタ171
1によって選択される。
【0186】この引き算処理の結果がITOP信号が入
力されてからBD信号から「2/5」ライン離れた位置
までの必要遅延量となる。つまりBD信号周期のカウン
ト数を「T=100」とし、ITOP信号がそのカウン
ト「80(=ラッチデータ)」の位置で入力されたとす
ると「T+(2/5)T−80=100+40−80=
60」カウント分だけITOP信号を遅らせればBDか
ら「2/5」ライン離れた位置にITOP信号が入力さ
れる様に調整することができる。
【0187】このように、第1の引き算回路1709ま
たは第2の引き算回路1710の出力データがセレクタ
1711により選択され、ダウンカウンタ512のデー
タロード端子に入力され、フリップフロップ507でタ
イミングを合わせた後のITOP信号の立ち上りエッジ
検出回路501の出力に同期してダウンカウンタ512
にロードされる。
【0188】ダウンカウンタ512はロードされたデー
タをカウントし終えると、RC出力をJKフリップフロ
ップ513に出力する。このダウンカウンタ512のカ
ウントしている時間がITOP信号の位相合せのための
遅延時間となる。JKフリップフロップ513はITO
P信号の立ち上りエッジでリセットされ、そのQ出力で
あるITOPDLYは「L」レベル出力となり、ダウン
カウンタ512のRCが出力されてセットされるまで
「L」レベル状態を保持する。
【0189】つまりITOP信号の立ち上りから必要遅
延時間の間「L」レベルを保持することになる。このI
TOPDLY出力とITOP信号をタイミング合わせの
ために所定時間(本実施例では3CLK)遅延させた信
号とをANDゲート514を介して出力することにより
BD信号から「(2/5)T」離れた位置にITOP信
号を発生させる事ができる。
【0190】また、前述したデータロードイネーブル信
号によって1回転目のBD信号とITOP信号の位相の
みをサンプルし、BD信号周期の中心にITOP信号が
生成される様に遅延を行い、2回〜n回転目はデーター
イネーブル信号を「L」レベルにすることにより1回転
目めの遅延と同じデータを保持する事ができる。これに
より、1回転目のITOP信号位置はBD信号から
「(2/5)T」離れた位置に発生し、2回転目以降は
その位置から感光ドラムモータの回転精度等による変動
分だけ振れて発生することになる。
【0191】本実施形態ではBD信号から「2/5」B
D信号周期(ライン)以上離す制御の一例を示したが、
「2/5」ラインに限らず「1/3」〜「1/2」ライ
ンの間であればいくつでも同様の効果を得ることができ
る。もちろんBD信号とITOP信号の変動分が「1/
3」ラインよりも小さい場合、例えば「1/n」以下で
あった場合も「1/n」〜「1/2」の間から任意に選
んでBD信号から離すことにより同様の効果を得ること
ができる。
【0192】また、本実施形態ではBD信号とITOP
信号をITOP信号が入る直前のBD信号を基準にして
「2/5」BD信号周期以上離す制御を行ったが、IT
OP信号が入った直後のBD信号を基準にしても同様の
効果を得ることができる。
【0193】〔第5実施形態〕上記第4実施形態では、
負荷変動や駆動伝達ギアのバックラッシュ等の影響によ
り生じる感光体の回転速度変動により発生する主走査開
始信号と副走査開始信号の位相差の変動がBD信号周期
Tの「1/3」以内である場合について、副走査開始信
号と主走査開始信号との位相差に基づいて、副走査開始
信号を主走査開始信号周期の中心の「1/3」周期内に
発生するよう遅延させる場合について説明したが、負荷
変動や駆動伝達ギアのバックラッシュ等の影響により生
じる感光体の回転速度変動により発生する主走査開始信
号と副走査開始信号の位相差の変動がBD信号周期Tの
「1/4」以内である場合について、副走査開始信号と
主走査開始信号との位相差に基づいて、副走査開始信号
を主走査開始信号周期の中心の「1/4」周期内に発生
するよう遅延させるように構成してもよい。以下、その
実施形態について説明する。
【0194】図15は、本発明の第5実施形態を示す画
像形成装置における主走査開始信号と副走査開始信号の
位相関係を示す図である。
【0195】図において、安全領域Cは、前後のBD信
号から、「1/4」周期以上は離れている領域である。
【0196】1色目のITOP信号は、ITOP信号
の立ち上りはBD2発生の少し後(BD信号周期の選択
付近)の位相差A1のところで発生しており、続いて発
生する2色目以降のITOP信号は最大「1/4」ライ
ン分ずれる可能性があるため、1色目のITOP信号の
立ち上りを基準に前後「1/4」周期ずつの範囲、つま
り図中のB1で示した領域で任意に発生する可能性があ
る。
【0197】ここで、BD信号周期をTとすると、1色
目のITOP信号とBD信号の位相差Aは「(1/4)
T」よりも小さいため、2色目以降のITOP信号は図
に示すようにBD1をまたいで発生する可能性がある。
2色目以降がBD1をまたいで発生した場合は、1色目
はBD2から書き出し位置のカウントを開始するのに対
してBD1から書き出し位置のカウントを開始すること
になり、実際のITOP信号とBD信号の位相ずれが
「1/4」ライン以下であるのにも関わらず最大1ライ
ンのずれを生じてしまう。
【0198】同様に1色目のITOP信号も、ITO
P信号の立ち上りはBD信号発生の少し前(BD信号周
期の後端付近)の位相差A2のところで発生しており、
続いて発生する2色目以降のITOP信号は最大「1/
4」ライン分ずれる可能性があるため第1色目のITO
P信号の立ち上りを基準に前後「1/4」周期ずつの範
囲つまり図中のB2で示した領域で任意に発生する可能
性がある。
【0199】ここで、1色目のITOP信号とBD信号
との位相差Aは「(1/4)T」よりも小さいため、2
色目以降のITOP信号は図に示すようにBD2をまた
いで発生する可能性がある。2色目以降がBD2をまた
いで発生した場合は、1色目はBD2から書き出し位置
のカウントを開始するのに対してBD3から書き出し位
置のカウントを開始することになり、実際のITOP信
号とBD信号の位相ずれが「1/4」ライン以下である
のにも関わらず最大1ラインのずれを生じてしまう。
【0200】また、1色目のITOP信号は、ITO
P信号の立ち上りは安全領域C内で発生しているが、続
いて発生する2色目以降のITOP信号は最大「1/
4」ライン分ずれる可能性があるため、1色目のITO
P信号の立ち上りを基準に前後「1/4」周期ずつの範
囲、つまり図中のB3で示した領域で任意に発生する可
能性がある。
【0201】ここで、1色目のITOP信号とBD信号
との位相差A3は「(1/4)T」よりも大きく、かつ
「(3/4)T」より小さいため、2色目以降が最大
「1/4」ライン前後に振れたとしてもBD信号をまた
いでITOP信号が発生することがない。
【0202】即ち、安全領域Cの中に1色目のITOP
信号が発生するように制御すれば、2色目以降が最大
「1/4」ライン前後に振れたとしてもBD信号をまた
いでITOP信号が発生することがなくなる。
【0203】図16は、本発明の第5実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ回路122の構成を説明する回路
図であり、図13と同一のものには同一の符号を付して
ある。
【0204】図において、2215はコンパレータで、
CPU130によって設定されたデータ、ここではBD
信号周期のカウント数(装置によって一義に決定され既
知の数値)をTとするとその「3/4」倍の「(3/
4)T」とラッチ回路503にラッチされたデータ(1
回転目におけるBD信号周期中のITOP信号の立ち上
りエッジ位置、即ち1回転目のITOP信号とBD信号
の位相差を示すデータ)の大小を比較し、ラッチデータ
が設定データよりも小さいときには「H」レベルを、大
きいまたは等しいときには「L」レベルを出力する。
【0205】つまり出力が「H」レベルの時はITOP
信号がBD信号周期の開始から「3/4」周期より手前
で発生したことを示し、出力が「L」レベルの時はIT
OP信号がBD信号周期の開始から「3/4」周期以降
で発生したことを示す。
【0206】また、2208はコンパレータで、CPU
130によって設定されたデータ、ここではBD信号周
期のカウント数をTとするとその「1/4」倍の「(1
/4)T」とラッチ回路503にラッチされたデータの
大小を比較し、ラッチデータが設定データよりも大きい
ときには「H」レベルを、小さいまたは等しいときには
「L」レベルを出力する。
【0207】つまり出力が「H」レベルの時はITOP
信号がBD信号周期の開始から「1/4」周期より後で
発生したことを示し、出力が「L」レベルの時はITO
P信号がBD信号周期の開始から「1/4」周期以前で
発生したことを示す。
【0208】第1の引き算回路1709は、CPU13
0によって設定されたデータ、本実施形態ではBD信号
周期のカウント数Tの「1/3」倍の「(1/3)T」
からラッチ回路503にラッチされたデータの引き算を
行う。
【0209】この引き算処理の結果がITOP信号がB
D信号周期の「1/4」周期以前に入つた場合のITO
P信号が入力されてからBD信号から「(1/3)T」
離れた位置までの必要遅延量となる。この遅延量分だけ
ITOP信号を遅らせれば、次のBD信号から「(1/
3)T」離れた位置にITOP信号が入力されるように
調整することができる。
【0210】第2の引き算回路1710は、CPU13
0によって設定されたデータからラッチ回路508でラ
ッチされたカウントデータ、本実施形態では設定データ
はBD信号周期のカウント数Tの「1+(1/3)」倍
の「T+(1/3)T」からラッチ回路503にラッチ
されたデータの引き算を行う。
【0211】この引き算処理の結果がITOP信号がB
D信号周期から「1/4」周期より後に入つた場合のI
TOP信号が入力されてから次のBD信号から「(2/
5)T」離れた位置までの必要遅延量となる。この遅延
量分だけITOP信号を遅らせれば、次のBD信号から
「(1/4)T」以上離れた位置にITOP信号が入力
されるように調整することができる。
【0212】セレクタ1711は、コンパレータ220
8からの出力結果が「L」レベル、つまりBD信号周期
の「1/4」周期以前にITOP信号が発生した時は、
第1の引き算回路1709の結果を選択し、コンパレー
タ2208からの出力結果が「H」レベル、つまりBD
信号周期の「1/4」周期以後にITOP信号が発生し
た時は、第2の引き算回路1710の結果を選択してダ
ウンカウンタ512のデータロード端子に出力する。
【0213】2216はANDゲートで、コンパレータ
2215の出力とコンパレータ2208の出力のAND
処理を行う。即ち、ITOP信号がBD信号周期の「1
/4」周期より後で、かつ「3/4」より前に発生した
場合は「H」レベルを出力し、ITOP信号がBD信号
周期の「1/4」周期以前、または「3/4」以後に発
生した場合は「L」レベルを出力する。
【0214】2217はセレクタで、ANDゲート22
16からの出力結果が「L」レベル、つまりITOP信
号がBD信号周期の「1/4」周期以前、または「3/
4」以後に発生した場合は、3CLK遅延回路506の
出力を選択し、遅延させないITOP信号(正確には、
タイミング合わせのために所定時間(本実施形態では3
CLK)遅延させたITOP信号)を画像書き出しタイ
ミング制御回路101に出力する。
【0215】一方、ANDゲート2216からの出力結
果が「H」レベル、つまりITOP信号がBD信号周期
の「1/4」周期以前、または「3/4」以後に発生し
た場合は、ANDゲート514の出力を選択し、第1の
引き算回路1709または第2の引き算回路1710に
より算出された遅延量だけ遅延されたITOP信号を出
力する。
【0216】図17は、本発明の第5実施形態を示す画
像形成装置の位相合せ処理を示すタイミングチャートで
あり、ITOP信号をBD信号から「1/4」ライン以
上離す制御について示す。なお、図15と同一のものに
は同一の符号を付してある。
【0217】図において、1色目のITOP信号は、
BD1に対してA1(A1<(1/4)T)だけ離れた
ところに発生している。よってITOP信号の発生位置
をBD信号からBD信号の「1/4」周期以上離すため
には、補正後の1色目のITOP信号に示すように、
「(1/3)T−A1」だけITOP信号の発生を遅ら
せればよいことになる。
【0218】また、1色目のITOP信号は、BD1
に対してA2(A2>(3/4)T)だけ離れたところ
に発生している。よってITOP信号の発生位置をBD
信号からBD信号の「1/4」周期離すためには、補正
後の1色目のITOP信号に示すように、「T+(1
/3)T−A2」だけITOP信号の発生を遅らせれば
よいことになる。
【0219】さらに、1色目のITOP信号は、BD
1に対してA3((1/4)T<A3<(3/4)T)
だけ離れたところに発生している。よってITOP信号
の発生位置は、BD信号からBD信号の「1/4」周期
以上離れている。ITOP信号は、3CLK遅延回路5
06により3CLKの発生を遅らせられるのみとなる。
【0220】以下、図16,図17を用いて上記位相合
せ動作について説明する。
【0221】立ち上りエッジ検出回路501が転写ドラ
ム108内のITOPセンサ110より発せられた1回
転目のITOP信号の立ち上りを検出するタイミング
で、ラッチ回路503は、UPカウンタ502の出力を
ラッチする。ラッチされたカウントデータはコンパレー
タ2215,コンパレータ2208および第1の引き算
回路1709,第2の引き算回路1710に入力され、
コンパレータ2208ではBD信号周期のカウント数T
の「3/4」即ち「(3/4)T」とラッチされたカウ
ントデータ比較を行い、コンパレータ2208ではBD
周期のカウント数Tの「1/4」即ち「(1/4)T」
とラッチされたカウントデータ比較を行う。
【0222】図17に示した1色目のITOP信号の
タイミングの場合は、コンパレータ2208の比較結果
が「(1/4)T」より小さいためコンパレータ220
8の出力結果およびコンパレータ2215の出力結果は
ともに「L」となり、第1の引き算回路1709の結
果、つまり「(2/5)T−A」がセレクタ1711に
よって選択される。これがITOP信号が入力されてか
らBD信号から「1/4」ライン以上離れた位置までの
必要遅延量となる。即ち、この遅延量だけ、ITOP信
号を遅らせればBD信号から「1/4」ライン以上離れ
た位置にITOP信号が入力される様に調整することが
できる。
【0223】また、図17に示した1色目のITOP信
号のタイミングの場合は、コンパレータ2215の比
較結果が「(3/4)T」より大きいためコンパレータ
2208の出力結果およびコンパレータ2215の出力
結果はともに「H」となり、第2の引き算回路1710
の結果、つまり「T+(1/3)T−A」がセレクタ1
711によって選択される。これがITOP信号が入力
されてからBD信号から「1/4」ライン以上離れた位
置までの必要遅延量となる。即ち、この遅延量だけ、I
TOP信号を遅らせればBD信号から「1/4」ライン
以上離れた位置にITOP信号が入力される様に調整す
ることができる。
【0224】このように、第1の引き算回路1709ま
たは第2の引き算回路1710の出力データがセレクタ
1711により選択され、ダウンカウンタ512のデー
タロード端子に入力され、フリップフロップ507でタ
イミングを合わせた後のITOP信号の立ち上りエッジ
検出回路501の出力に同期してダウンカウンタ512
にロードされる。
【0225】ダウンカウンタ512はロードされたデー
タをカウントし終えると、RC出力をJKフリップフロ
ップ513に出力する。このダウンカウンタ512のカ
ウントしている時間がITOP信号の位相合せのための
遅延時間となる。JKフリップフロップ513はITO
P信号の立ち上りエッジでリセットされ、そのQ出力で
あるITOPDLYは「L」レベル出力となり、ダウン
カウンタ512のRCが出力されてセットされるまで
「L」レベル状態を保持する。
【0226】つまりITOP信号の立ち上りから必要遅
延時間「L」レベルを保持することになる。このITO
PDLY出力とITOP信号をタイミング合わせのため
に所定時間(本実施例では3CLK)遅延させた信号と
をANDゲート514を介してセレクタ2217に出力
する。このときセレクタ2217に入力されるANDゲ
ート2216の出力は「L」であるので、セレクタ22
17からは、ANDゲート514を介してセレクタ22
17に入力された信号を出力して、BD信号から(1/
4)T以上離れた位置にITOP信号を発生させる。
【0227】さらに、図17に示した1色目のITOP
信号のタイミングの場合は、コンパレータ2208の
比較結果が「(1/4)T」より大きく、コンパレータ
2215の比較結果が「(3/4)T」より小さい、即
ち「(1/4)T<A3<(3/4)T」であるため、
ITOP信号が既にBD信号から「(1/4)T」以上
離れた位置に発生していると判定し、セレクタ2217
が遅延しないITOP信号(正確には、3CLK遅延回
路506により3CLK遅延されている)を出力する。
【0228】よって、位相合せ回路122による図17
の補正後の1色目のITOP信号は、入力された1色
目のITOP信号がそのまま補正後のITOP信号と
されている。
【0229】また、前述したCPU130によるデータ
ロードイネーブル信号によって第1回転目のBD信号と
ITOP信号の位相のみをサンプルし、BD信号周期の
中心にITOP信号が生成されるように遅延を行い、2
回〜n回転目はデーターイネーブル信号を「L」レベル
にすることにより1回転目の遅延と同じデータを保持す
る事ができる。これにより、1回転目のITOP信号位
置はBD信号から(1/4)T離れた位置に発生し、2
回転目以降はその位置から感光ドラムモータの回転精度
等による変動分だけ振れて発生することになる。
【0230】本実施形態ではBD信号から「1/4」B
D信号周期(ライン)以上離す制御の一例を示したが、
「1/4」ラインに限らず「1/4」〜「1/2」ライ
ンの間であればいくつでも同様の効果を得ることができ
る。もちろんBD信号とITOP信号の変動分が「1/
4」ラインよりも小さい場合、例えば「1/n」以下で
あった場合も「1/n」〜「1/2」の間から任意に選
んでBD信号から離すことにより同様の効果を得ること
ができる。
【0231】また、本実施形態ではBD信号とITOP
信号をITOP信号が入る直前のBD信号を基準にして
「1/4」BD信号周期以上離す制御を行ったが、IT
OP信号が入った直後のBD信号を基準にしても同様の
効果を得ることができる。
【0232】〔第6実施形態〕上記第1実施形態〜第5
実施形態においては、主走査開始信号(BD信号)を分
周して、感光ドラム105,転写体ドラム108, 中間
転写体を駆動する感光ドラムモータの基準クロックとし
て用いて、感光ドラム105や転写ドラム108が1回
転する間に得られる主走査開始信号(BD信号)とそれ
に同期した主走査記録ライン信号の数が整数値になるよ
うに構成する場合について説明したが、感光ドラム10
5や転写ドラム108や中間転写体を駆動する感光ドラ
ムモータの基準クロックと主走査を駆動するスキャナモ
ータ106の基準クロックとに共通のクロックを用いて
感光ドラム105,転写ドラム108,中間転写体とス
キャナモータ106の同期を合わせるように構成しても
よい。
【0233】これにより、本発明を適用して、上記第1
実施形態〜第5実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0234】〔第7実施形態〕上記第1実施形態〜第5
実施形態においては、主走査開始信号(BD信号)を分
周して、感光ドラム105,転写体ドラム108,中間
転写体を駆動する感光ドラムモータの基準クロックとし
て用いて、感光ドラム105や転写ドラム108が1回
転する間に得られる主走査開始信号(BD信号)とそれ
に同期した主走査記録ライン信号の数が整数値になるよ
うに構成する場合について説明したが、副走査開始信号
(ITOP信号)の発生毎に主走査開始信号(BD信
号)の位相を副走査開始信号の位相と合わせることで感
光ドラム105や転写ドラム108,中間転写体とスキ
ャナモータの同期を合わせるように構成してもよい。
【0235】これにより、本発明を適用して、上記第1
実施形態〜第5実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0236】〔第8実施形態〕上記第1〜第7実施形態
では、感光ドラム105の1回転に対して、1つのIT
OP信号が発せられる場合について説明したが、感光ド
ラム105の1回転に対して、複数のITOP信号が発
せられる場合は、ITOP信号の遅延量算出はそれぞれ
のITOP信号で独立算出され、それぞれのITOP信
号は各々算出された遅延量に基づいて遅延するように構
成してもよい。
【0237】これにより、感光ドラム1回転で複数の潜
像形成及び転写を行う際にもそれぞれの1色目からn色
目までの画像の書きだし位置を正確に合わせることがで
き、色ずれのない高品位な画像を得ることができる。
【0238】また、上記第1実施形態では、ITOPセ
ンサ110が転写ドラム内に固定されたフラグ111を
検出して副走査開始信号(ITOP信号)を発信する場
合について説明したが、感光ドラム,転写ドラム等の周
期を計時する計時部を設け、計時部の計時に基づいて、
副走査開始信号(ITOP信号)を発信するように構成
してもよい。
【0239】以上より、BD信号周期内のITOP信号
の発生位置を検出し、基準となる発生位置、例えば1色
目のITOP信号の発生位置との位相差を検出し、それ
に応じて副走査のラインカウンタのカウント値を制御す
ることにより、副走査開始信号のタイミングがずれるこ
となく紙上の各色の画像の書き出し位置を最初の色の位
置に一致させ、色ずれのない高品位な画像を得ることが
できる。
【0240】また、副走査開始信号がいかなるタイミン
グで発生しても、前記遅延手段が常に副走査開始信号
を、主走査開始信号の周期の中心にあわせるよう調整す
ることにより、副走査開始信号が変動しても主走査開始
信号のタイミングがずれることなく紙上の各色の画像の
書き出し位置を最初の色の位置に一致させ、色ずれのな
い高品位な画像を得ることができる。
【0241】なお、上記各実施形態では、上記各フロー
チャートに示した制御をハードウエアによって実現する
場合について説明したが、ソフトウエアにより実現する
ように構成してもよい。
【0242】以上のように、前述した実施形態の機能を
実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記
憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステ
ムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMP
U)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
て実行することによっても、本発明の目的が達成される
ことは言うまでもない。
【0243】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が本発明の新規な機能を実現すること
になり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本
発明を構成することになる。
【0244】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディ
スク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,C
D−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,RO
M,EEPROM等を用いることができる。
【0245】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペ
レーティングシステム)等が実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0246】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0247】また、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適
用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置
にプログラムを供給することによって達成される場合に
も適応できることは言うまでもない。この場合、本発明
を達成するためのソフトウエアによって表されるプログ
ラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読
み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本
発明の効果を享受することが可能となる。
【0248】さらに、本発明を達成するためのソフトウ
エアによって表されるプログラムをネットワーク上のデ
ータベースから通信プログラムによりダウンロードして
読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、
本発明の効果を享受することが可能となる。
【0249】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1
の発明によれば、色成分毎の画像情報に基づいて形成さ
れる色成分画像を順次重畳して多色画像を形成する画像
形成装置において、像担持体の回転に同期して発生され
る副走査開始信号と回転多面鏡により走査される光ビー
ムを検知して発生される主走査開始信号との位相差を検
出手段により検出し、前記検出手段の検出結果に基づい
て、制御手段が前記副走査開始信号を遅延制御するの
で、装置構成による位置ずれ防止技術だけでは副走査開
始信号と主走査開始信号の相対的な発生タイミングが理
論値と変動してしまう場合、例えば負荷変動や駆動伝達
ギアのバッククラッシュ等の影響により感光体等の回転
速度にずれを生じる場合にも、各面画像の書き出し位置
を常に一致させることができる。
【0250】第2の発明によれば、前記制御手段は、前
記所定のタイミングでの副走査開始信号を主走査開始信
号周期の中心に合わせるように、副走査開始信号を遅延
させるので、副走査開始信号の変動を走査開始信号の周
期の中心付近に調整し、副走査の変動に対する余裕度を
あげる事ができる。
【0251】第3の発明によれば、前記制御手段は、前
記所定のタイミングでの副走査開始信号を主走査開始信
号周期内の所定の領域内に合わせるように、副走査開始
信号を遅延させるので、副走査開始信号の変動を主走査
開始信号の所定領域内に調整し、副走査の変動に対する
余裕度をあげる事ができる。
【0252】第4の発明によれば、前記主走査開始信号
周期内の所定の領域内は、主走査開始信号と副走査開始
信号との位相変動量に応じた主走査開始信号周期中心を
中心とする領域であるので、ドラムモータ等の回転精度
等による変動量に応じて副走査開始信号を主走査開始信
号の所定領域内に調整し、副走査の変動に対する余裕度
をあげる事ができる。
【0253】第5の発明によれば、前記制御手段は、前
記検出手段により検出された主走査開始信号と副走査開
始信号との位相差が前記主走査開始信号周期の「1/
2」倍未満の場合は、前記副走査開始信号を前記主走査
開始信号の周期の中心に合わせるように副走査開始信号
を遅延させ、前記検出手段により検出された主走査開始
信号と副走査開始信号との位相差が前記主走査開始信号
周期の「1/2」倍より大きい場合は、前記副走査開始
信号を前記主走査開始信号次に発生する主走査開始信号
の周期の中心に合わせるように副走査開始信号を遅延さ
せるので、主走査開始信号を有効に使用して、副走査開
始信号の発生位置を主走査開始信号周期の中心にあわせ
ることによりドラムモータの回転むら等によって生じる
変動に対する余裕が大きくとれ、モータ及び駆動機構の
精度で十分対応可能である。
【0254】第6の発明によれば、前記所定のタイミン
グは、第1色目の副走査開始信号発生タイミングである
ので、第1色目(第1回転目)で算出した遅延量に基づ
いて、それぞれの副走査開始信号を遅延させて、副走査
開始信号の変動を走査開始信号の周期の中心付近に調整
し、副走査の変動に対する余裕度をあげる事ができる。
第7の発明によれば、前記所定のタイミングは、全て
の副走査開始信号発生タイミングであるので、副走査開
始信号発生時に算出する遅延量に基づいて、該副走査開
始信号を遅延させて、副走査開始信号の変動を走査開始
信号の周期の中心付近に調整し、副走査の変動に対する
余裕度をあげる事ができる。
【0255】第8の発明によれば、前記色成分毎の画像
情報は、原稿から読み取られるので、原稿から読み取ら
れ画像の各色成分の画像書き出し位置を一致さることが
できる。
【0256】第9の発明によれば、前記色成分毎の画像
情報は、所定の通信媒体を介して情報処理装置より入力
されるので、情報処理装置から入力される画像の各色成
分の画像書き出し位置を一致さることができる。
【0257】第10の発明によれば、色成分毎の画像情
報に基づいて形成される色成分画像を順次重畳して多色
画像を形成する画像形成装置の制御方法において、像担
持体の回転に同期して発生される副走査開始信号と回転
多面鏡により走査される光ビームを検知して発生される
主走査開始信号との位相差を検出し、該検出結果に基づ
いて、前記副走査開始信号を遅延するので、装置構成に
よる位置ずれ防止技術だけでは副走査開始信号と主走査
開始信号の相対的な発生タイミングが理論値と変動して
しまう場合、例えば負荷変動や駆動伝達ギアのバックク
ラッシュ等の影響により感光体等の回転速度にずれを生
じる場合にも、各面画像の書き出し位置を常に一致させ
ることができる。
【0258】従って、装置構成による位置ずれ防止技術
だけでは副走査開始信号と主走査開始信号の相対的な発
生タイミングが理論値と変動してしまう場合にも、各面
画像の書き出し位置を常に一致させて、色ずれのない高
品位な画像を形成することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の構
成を説明する断面図である。
【図2】図1で示した画像形成装置のプリンタ部の構成
を説明する図である。
【図3】図1に示した画像形成装置のプリンタ部の画像
形成タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】図2に示した位相合せ回路の構成を説明する回
路図である。
【図5】図4に示した引き算回路によるITOP遅延時
間算出方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図6】図4に示した位相合せ回路によるBD信号とI
TOP信号との位相合せ方法の一例を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置の位
相合せ回路の構成を説明する回路図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置の位
相合せ処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置の位
相合せ処理を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ回路の構成を説明する回路図である。
【図11】本発明の第3実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ処理を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の第4実施形態を示す画像形成装置に
おける主走査開始信号と副走査開始信号の位相関係を示
す図である。
【図13】本発明の第4実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ回路の構成を説明する回路図である。
【図14】本発明の第4実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ処理を示すタイミングチャートである。
【図15】本発明の第5実施形態を示す画像形成装置に
おける主走査開始信号と副走査開始信号の位相関係を示
す図である。
【図16】本発明の第5実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ回路の構成を説明する回路図である。
【図17】本発明の第5実施形態を示す画像形成装置の
位相合せ処理を示すタイミングチャートである。
【図18】従来の画像形成装置の感光体もしくは中間転
写体上に形成される主走査ラインの模式図である。
【図19】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【図20】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【図21】従来の画像形成装置の構成を示す図である。
【図22】従来の画像形成装置の感光体上の実際の主走
査ライン(主走査開始信号)とITOP信号(副走査開
始信号)との関係を示す模式図である。
【図23】従来の画像形成装置の画像形成タイミングを
説明する図である。
【図24】従来の画像形成装置の画像形成タイミングを
示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
101 画像書き出しタイミング制御回路 103 ポリゴンミラー 107 BDセンサ 110 ITOPセンサ 122 位相合せ回路 130 CPU 503 ラッチ回路 508 引き算回路 512 データロード式ダウンカウンタ 513 JKフリップフロップ 514 ANDゲート

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色成分毎の画像情報に基づいて形成され
    る色成分画像を順次重畳して多色画像を形成する画像形
    成装置において、 前記色成分毎の画像情報に基づく光ビームを偏向して回
    転駆動される像担持体上を走査する回転多面鏡と、 前記回転多面鏡により走査される光ビームを検知して主
    走査開始信号を発生する主走査開始信号発生手段と、 前記像担持体の回転に同期して副走査開始信号を発生す
    る副走査開始信号発生手段と、 所定のタイミングで副走査開始信号と主走査開始信号と
    の位相差を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記副走査開始信
    号を遅延制御する制御手段と、を有することを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記所定のタイミング
    での副走査開始信号を主走査開始信号周期の中心に合わ
    せるように、副走査開始信号を遅延させることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記所定のタイミング
    での副走査開始信号を主走査開始信号周期内の所定の領
    域内に合わせるように、副走査開始信号を遅延させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記主走査開始信号周期内の所定の領域
    内は、主走査開始信号と副走査開始信号との位相変動量
    に応じた主走査開始信号周期中心を中心とする領域であ
    ることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記検出手段により検
    出された主走査開始信号と副走査開始信号との位相差が
    前記主走査開始信号周期の「1/2」倍未満の場合は、
    前記副走査開始信号を前記主走査開始信号の周期の中心
    に合わせるように副走査開始信号を遅延させ、前記検出
    手段により検出された主走査開始信号と副走査開始信号
    との位相差が前記主走査開始信号周期の「1/2」倍よ
    り大きい場合は、前記副走査開始信号を前記主走査開始
    信号の次に発生する主走査開始信号の周期の中心に合わ
    せるように副走査開始信号を遅延させることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記所定のタイミングは、第1色目の副
    走査開始信号発生タイミングであることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記所定のタイミングは、全ての副走査
    開始信号発生タイミングであることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記色成分毎の画像情報は、原稿から読
    取られることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記色成分毎の画像情報は、所定の通信
    媒体を介して情報処理装置より入力されることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 色成分毎の画像情報に基づいて形成さ
    れる色成分画像を順次重畳して多色画像を形成する画像
    形成装置の制御方法において、 像担持体の回転に同期して発生される副走査開始信号と
    回転多面鏡により走査される光ビームを検知して発生さ
    れる主走査開始信号との位相差を検出する検出工程と、 該検出結果に基づいて、前記副走査開始信号を遅延する
    遅延工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の
    制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9658561B2 (en) 2014-12-25 2017-05-23 Konica Minolta, Inc. Image forming device and method for correcting scanning position of luminous flux

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