JP4306292B2 - 含フッ素共重合体および塗料用組成物 - Google Patents

含フッ素共重合体および塗料用組成物 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な含フッ素共重合体、および該含フッ素共重合体を含む塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、含フッ素共重合体は分子内のC−F結合の高い結合エネルギーおよび低い分極率が故に耐候性、耐薬品性、撥水撥油性、耐汚染性などに優れており、種々の用途に用いられている。近年、通常の有機溶剤に可溶で室温で架橋しうる含フッ素樹脂塗料が開発された。たとえば、特許文献1にはフルオロオレフィン、アルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテルの共重合体が耐候性のある塗料用樹脂として開示されている。また、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6などにはフルオロオレフィン、ビニルエステル、アルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテルなどの共重合体が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭57−34107号公報
【特許文献2】
特開昭61−275311号公報
【特許文献3】
特開昭62−7767号公報
【特許文献4】
特開平3−121107号公報
【特許文献5】
特開平6−184243号公報
【特許文献6】
中国特許公開第1244556号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記共重合体のなかでもテトラフルオロエチレン共重合体はアルキルビニルエーテルに基づく単位を多く含むため、共重合体はアクリル樹脂、硬化剤、分散剤との相溶性が悪いという欠点があった。また塩素を含んだクロロトリフルオロエチレン共重合体の場合は相溶性に優れるものの共重合体の耐候性、耐熱黄変性に劣るという問題があった。また、テトラフルオロエチレンと芳香族系ビニルエスを含む共重合体の場合、芳香族ビニルエステルの含有量が多いため長期の耐候性に劣るという問題もあった。
【0005】
本発明者らはかかる問題点に鑑み鋭意検討した結果、塩素を含まないフルオロオレフィンを用い、共重合単量体としてのアルキルビニルエーテルを用いないかまたはその含量を少なくし、ビニルエステル、特に特定の非芳香族系のビニルエステル、および官能基を有する共重合モノマーを用いることにより前記目的を達成し得ることを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(a)テトラフルオロエチレン(TFE)構造単位、(b)水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系のビニルエステルモノマー構造単位(以下、単に「非芳香族系ビニルエステルモノマー単位」という)、(c)芳香族基とカルボキシル基とを含まない水酸基含有ビニルモノマー構造単位(以下、単に「水酸基含有ビニルモノマー単位」という)および(f)その他モノマー構造単位からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が25モル%以上で69.9モル%以下、(c)が8モル%以上で30モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体(以下、「含フッ素共重合体1」という)に関する。
【0007】
また本発明は、(a)TFE単位、(b)非芳香族系ビニルエステルモノマー単位、(c)水酸基含有ビニルモノマー単位、(d)水酸基とカルボキシル基とを含まない芳香族基含有モノマー構造単位(以下、単に「芳香族基含有モノマー単位」という)および(f)その他モノマー構造単位からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が25モル%以上で69.9モル%以下、(c)が8モル%以上で30モル%以下、(d)が2モル%以上で15モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体(以下、「含フッ素共重合体2」という)に関する。
【0008】
さらにまた本発明は、(a)TFE単位、(b)非芳香族系ビニルエステルモノマー単位、(c)水酸基含有ビニルモノマー単位、(e)水酸基と芳香族基とを含まないカルボキシル基含有モノマー構造単位(以下、単に「カルボキシル基含有モノマー単位」という)および(f)その他モノマー構造単位からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が25モル%以上で69.9モル%以下、(c)が8モル%以上で30モル%以下、(e)が0.1モル%以上で2.0モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体(以下、「含フッ素共重合体3」という)に関する。
【0009】
本発明はまた、(a)TFE単位、(b)非芳香族系ビニルエステルモノマー単位、(c)水酸基含有ビニルモノマー単位、(d)芳香族基含有モノマー単位、(e)カルボキシル基含有モノマー単位および(f)その他モノマー構造単位からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が25モル%以上で69.9モル%以下、(c)が8モル%以上で30モル%以下、(d)が2モル%以上で15モル%以下、(e)が0.1モル%以上で2.0モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体(以下、「含フッ素共重合体4」という)にも関する。
【0010】
前記含フッ素共重合体1〜4(以下、特に区分けしない場合は「含フッ素共重合体」という)における非芳香族系ビニルエステルモノマー単位(b)としては、バーサティック酸ビニル構造単位または酢酸ビニル構造単位が好ましい。
【0011】
本発明はまた、含フッ素共重合体1〜4を含む塗料用組成物にも関する。該塗料組成物はアクリル樹脂を含んでいてもよい。また硬化剤を配合すると優れた硬化型塗料用組成物となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の含フッ素共重合体1は、TFE単位(a)と非芳香族系のビニルエステルモノマー(b)と水酸基含有ビニルモノマー(c)、そして任意構造単位として他のモノマー構造単位とからなる。
【0013】
TFE単位(a)はフッ素樹脂としての種々の特性、たとえば耐候性、耐溶剤性、耐熱性、耐汚染性などを含フッ素共重合体に付与する作用を有している。その下限は20モル%、好ましくは30モル%、より好ましくは40モル%、特に好ましくは42モル%であり、上限は49モル%、好ましくは47モル%である。20モル%より少なくなると耐候性などのフッ素樹脂の特性が得にくくなる。
【0014】
非芳香族系ビニルエステル単位(b)を与えるモノマーとしては、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルなどの1種または2種以上があげられる。これらのモノマーは水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系モノマーであり、得られる含フッ素共重合体を用いて塗料組成物を調製した場合、共重合体と塗料組成物の他の成分であるアクリル樹脂や硬化剤、分散剤との相溶性を改善する作用を有する。特に好ましい非芳香族系ビニルエステルモノマーは、耐候性、相溶性、廉価性に優れる点からバーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、酢酸ビニルである。これらのなかでも耐薬品性の点から、非芳香族系カルボン酸ビニルエステル、特にカルボン酸の炭素数が6以上のカルボン酸ビニルエステル、さらに好ましくはカルボン酸の炭素数が9以上のカルボン酸ビニルエステルが好ましい。カルボン酸ビニルエステルにおけるカルボン酸の炭素数の上限は20以下、さらには15以下が好ましい。具体例としてはバーサティック酸ビニルが最も好ましい。
【0015】
単位(b)の下限は25モル%、好ましくは30モル%であり、上限は69.9モル%、好ましくは60モル%、より好ましくは43モル%、特に好ましくは40モル%である。30モル%より少なくなると塗料の汎用配合剤であるアクリル樹脂や硬化剤、分散剤との相溶性に劣る。
【0016】
水酸基含有ビニルモノマー単位(c)を与えるモノマーはカルボキシル基を含まない非芳香族系のモノマーであり、たとえば式(I):
CH2=CHR1 (I)
(式中、R1は−OR2または−CH2OR2(ただし、R2は水酸基を有するアルキル基である)で表わされるヒドロキシアルキルビニルエーテルやヒドロキシアルキルアリルエーテルがあげられる。R2としては、たとえば炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基に1〜3個、好ましくは1個の水酸基が結合したものである。これらの例としては、たとえば2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどの1種または2種以上があげられる。これらのなかでも、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが好ましい。
【0017】
この水酸基含有ビニルモノマー単位(c)は、含フッ素共重合体を用いて形成した塗膜の加工性、耐衝撃性、耐汚染性を改善する作用を有する。
【0018】
単位(c)の下限は8モル%、好ましくは10モル%であり、さらに好ましくは15モル%、上限は30モル%、好ましくは20モル%である。8モル%より少なくなると、この共重合体を使用して得られる塗膜が硬度および耐溶剤性に劣るものになる。
【0019】
含フッ素共重合体1は基本的には(a)+(b)+(c)(ただし、各単位の内では2種以上共重合してもよい)であるが、10モル%までは他の共重合可能なモノマー単位(f)を含んでいてもよい。他の共重合可能なモノマー単位(f)は、前記(a)、(b)および(c)のほか芳香族基含有モノマー単位(d)およびカルボキシル基含有モノマー単位(e)以外のモノマー単位である。
【0020】
他の共重合可能なモノマー単位(f)を与えるモノマーとしては、たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル;エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテンなどの非フッ素系のオレフィンなどがあげられる。
【0021】
単位(f)を共重合する場合は10モル%以下、好ましくは5モル%未満、さらに好ましくは4モル%以下である。たとえばこの任意成分(f)としてアルキルビニルエーテルを使用してもよいが、その共重合割合が多くなると、前述のとおり、アクリル樹脂や硬化剤、分散剤との相溶性がわるくなる。
【0022】
本発明の含フッ素共重合体2は、単位(a)、単位(b)および単位(c)に加えて芳香族基含有モノマー単位(d)を必須の構造単位として含み、単位(f)を任意成分として含み得るものである。単位(d)以外の単位については、含フッ素共重合体1についての説明が適用できる。
【0023】
単位(d)は芳香族基を含み水酸基とカルボキシル基とを含まないものであり、この点で他の単位と異なる。芳香族基含有モノマー単位(d)は含フッ素共重合体に高光沢、高相溶性という特性を与える。具体例としては、たとえば安息香酸ビニル、パラ−t−ブチル安息香酸ビニルなどの安息香酸ビニルモノマーなどの1種または2種以上があげられ、特にパラ−t−ブチル安息香酸ビニル、さらには安息香酸ビニルが好ましい。
【0024】
芳香族基含有モノマー単位(d)の割合の下限は2モル%、好ましくは4モル%であり、上限は15モル%、好ましくは10モル%、より好ましくは8モル%である。15モル%を超えると得られる含フッ素共重合体の耐候性が劣る。
【0025】
本発明の含フッ素共重合体3は、単位(a)、単位(b)および単位(c)に加えてカルボキシル基含有モノマー単位(e)を必須の構造単位として含み、単位(f)を任意成分として含み得るものである。単位(e)以外の単位については、含フッ素共重合体1についての説明が適用できる。
【0026】
単位(e)はカルボキシル基を含み水酸基と芳香族基とを含まないものであり、この点で他の単位と異なる。カルボキシル基含有モノマー単位(e)は、塗料組成物に調整する場合、含フッ素共重合体の水への分散性、硬化反応性や顔料の共重合体溶液への分散性を改善し、得られる塗膜の光沢、硬度、基材への密着性などを改善する作用を有する。
【0027】
カルボキシル基含有モノマー単位(e)としては、たとえば式(II):
【0028】
【化1】
Figure 0004306292
【0029】
(式中、R3、R4およびR5は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、アルキル基、カルボキシル基またはエステル基、nは0または1である)、または式(III):
【0030】
【化2】
Figure 0004306292
【0031】
(式中、R6およびR7は同じかまたは異なり、いずれも飽和または不飽和の直鎖または環状アルキル基、nは0または1、mは0または1である)で表わされるカルボキシル基含有ビニルモノマーなどがあげられる。
【0032】
具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3−アリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニルなどの1種または2種以上があげられ、それらのなかでも単独重合性の低いクロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、3−アリルオキシプロピオン酸が好ましい。
【0033】
カルボキシル基含有モノマー単位(e)の割合の下限は0.1モル%、好ましくは0.4モル%であり、上限は2.0モル%、好ましくは1.5モル%である。2.0モル%を超えると塗膜の硬化速度、ポットライフの点で好ましくない。
【0034】
本発明の含フッ素共重合体4は、以上の単位(a)、(b)、(c)、(d)および(e)を必須の構造単位とし、単位(f)を任意成分とする共重合体である。これらの構造単位の割合は、前記した各機能を発揮させるように、前記の範囲内で合計量が100モル%になるように選択される。
【0035】
本発明の含フッ素共重合体は、テトラヒドロフランを溶離液として用いるゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定する数平均分子量が1000から1000000、好ましくは3000から50000であり、示差走査熱量計(DSC)により求めるガラス転移温度(2nd run)が10〜60℃、好ましくは20〜40℃のものである。分子量が小さすぎると塗料用組成物に調製した場合、得られる塗膜の硬度が不充分となり、大きすぎると組成物の粘度が大きくなり取扱いが困難となる。
【0036】
本発明の含フッ素共重合体は、前記の構造単位を与えるモノマーを通常、重合溶媒や重合開始剤を用いて、乳化、懸濁または溶液重合法により重合することにより製造される。重合温度は、いずれの重合方法でも通常0〜150℃、好ましくは5〜95℃である。重合圧は、いずれの重合方法でも通常0.1〜10MPaG(1〜100kgf/cm2G)である。
【0037】
重合溶媒としては、乳化重合法では水、懸濁重合法では、たとえば水、tert−ブタノール、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンまたはこれらの混合物などが用いられる。溶液重合法では、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、tert−ブタノール、iso−プロパノール、エチレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;ジメチルスルホキシドなど、またはこれらの混合物などがあげられる。
【0038】
重合開始剤としては、たとえば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩類(さらに必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリンなどの還元剤も併用できる);酸化剤(たとえば過酸化アンモニウム、過酸化カリウムなど)と還元剤(たとえば亜硫酸ナトリウムなど)および遷移金属塩(たとえば硫酸鉄など)からなるレドックス開始剤類;アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;イソプロポキシカルボニルパーオキサイド、tert−ブトキシカルボニルパーオキサイドなどのジアルコキシカルボニルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレートなどのアルキルパーオキシエステル類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、4,4’−アゾビス(4−シアノペンテン酸)などのアゾ系化合物などが使用できる。
【0039】
いずれの重合法においても、重合中に単量体または重合体からフッ化水素などの酸性物質が脱離して重合溶液が酸性になり重合体がゲル化することがあるので、系内に炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、金属酸化物、ハイドロタルサイト類などの無機塩類;ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミンなどの有機アミン類;塩基性陰イオン交換樹脂を添加して、脱離したフッ化水素や塩化水素などの酸性物質を中和してもよい。
【0040】
本発明の含フッ素共重合体はそれぞれ前記のごとく、種々の特性に優れており、種々の態様で各種の用途に使用できる。特に塗膜形成成分として塗料用組成物に調製することができる。
【0041】
塗料用組成物としては、たとえば有機溶媒に溶解した溶液型塗料、水性溶媒に分散した水分散型組成物、非水分散型ディスパージョン、粉体化した粉体型組成物、さらにこれらに硬化剤を配合した硬化型組成物などの態様で利用することができる。
【0042】
本発明の含フッ素共重合体は前記のごとく使用する溶媒の種類や条件の制限が大きく緩和される。本発明の共重合体に好適に使用できる有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;プロピレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類;ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素類;これらの混合溶媒などがあげられる。有機溶媒溶液とする場合は、含フッ素共重合体の濃度を5〜95重量%、好ましくは10〜70重量%とすればよい。
【0043】
また、水分散型の組成物とする場合は、水または水と親水性溶媒との混合溶媒に、要すれば乳化剤を用いて分散させ、濃度10〜80重量%とするのが好ましい。親水性溶媒としては、たとえばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、3−ペンタノール、オクチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類;メチルセロソルブ、セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、セロソルブアセテート、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、メチルセロソルブアセテート、酢酸カルビトールなどのエステル類などがあげられる。
【0044】
乳化剤としては、たとえばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、リン酸エステル塩、パーフルオロアルキル脂肪酸塩などのアニオン系界面活性剤;アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド・ブロック共重合体などのノニオン系界面活性剤などのほか、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレン−無水マレイン酸共重合体などの水溶性高分子化合物を保護コロイドとして使用できる。
【0045】
さらに、作業性や加工性の点から、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなどの分散剤(分散安定剤);前記のノニオン系界面活性剤などの湿潤剤;前記の保護コロイド用の水溶性高分子化合物などの増粘剤;シリコーン油、鉱油などの消泡剤;ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルカルビトールフタレート、メチルセロソルブなどの可塑剤や造膜助剤;酸化チタンに代表される通常の着色剤;炭酸カルシウム、クレー、シリカなどの通常の充填剤;通常の防腐剤;防ばい剤;pH調整剤;さらにはアクリルモノマー、酢酸ビニル、塩化ビニルなどの単独または共重合体、アクリル−スチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などを配合してもよい。
【0046】
この水分散型組成物は、たとえば常温や加熱硬化型の塗料などの用途に適するものである。
【0047】
粉体型組成物とする場合、含フッ素共重合体を常法により、たとえば衝撃ハンマーミルなどを用いて平均粒径0.05〜10μmの粉体とする。この粉体型組成物はたとえば熱硬化型粉体塗料などの用途に適するものである。
【0048】
また、本発明の共重合体は他の樹脂とブレンドしてもよく、たとえばスチレンを含有していてもよい(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂(たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体など)、ケトン樹脂、石油樹脂のほか、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類の塩素化物などの有機系樹脂;シリカゲルやケイ酸などの無機系樹脂;本発明の含フッ素共重合体以外の各種フッ素樹脂(たとえばテトラフルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンの単独重合体またはこれらと他の単量体との共重合体など)などの1種または2種以上とブレンドできるが、これらのみに限定されるものではない。ブレンドする他の樹脂の割合は、本発明の含フッ素共重合体100重量部に対し、900重量部以下、好ましくは500重量部以下である。下限は目的とする特性を得るのに必要な量であり、樹脂の種類によって決まる。アクリル系重合体の場合は通常5重量部以上、好ましくは10重量部以上である。
【0049】
これらの樹脂のうち、特に相溶性に優れたアクリル系重合体との混合系が好ましく、得られる塗膜に高光沢、高硬度、仕上り外観のよさを与える。
【0050】
アクリル系重合体としては従来より塗料用に使用されているものがあげられるが、特に(i)(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの単独重合体または共重合体、および(ii)側鎖および/または主鎖末端に硬化性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましく採用される。
【0051】
前記(i)のアクリル系重合体としては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの単独および共重合体、あるいはこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体があげられる。
【0052】
重合溶媒として前記の弱溶剤を使用する場合は、溶剤溶解性、耐候性、密着性、フッ素樹脂との相溶性などの点で優れることから、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの単独および共重合体、あるいはこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましく、特に溶剤溶解性、耐候性、密着性、フッ素樹脂との相溶性、耐薬品性、耐水性などに優れる点でシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの単独および共重合体、あるいはこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましい。
【0053】
なお、本明細書において「弱溶剤」とは、労働安全衛生法の第三種有機溶剤およびそれに相当する溶剤である。特に弱溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤を含み、さらには芳香族炭化水素系溶剤の含有量が50重量%以下である溶剤が、人体、環境への安全性が良好な点と、塗装作業時の下地塗膜、旧塗膜への悪影響、すなわちリフティングやチヂミの現象が生じ難いなどの点で優れることから好ましい。脂肪族炭化水素系溶剤や芳香族炭化水素系溶剤としては、重合溶媒の説明で例示したものがあげられる。弱溶剤の市販品としては、たとえばSW#310(丸善石油(株)製。商品名)、HAWSおよびLAWS(いずれもシェル化学社製。商品名)、Aソルベント(日本石油(株)製。商品名)、エクソンナフサNo.6、エクソンナフサNo.5、エクソンナフサNo.3、エクソールD40、エクソールD80(いずれもエクソン化学社製。商品名)、アイソパーE、アイソパーG(いずれも日本石油(株)製。商品名)、IPソルベント1620、IPソルベント2028(いずれも出光石油(株)製。商品名)などがあげられる。
【0054】
共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、たとえば芳香族基を有する(メタ)アクリレート類、α位にフッ素原子または塩素原子を有する(メタ)アクリレート類、アルキル基がフッ素原子で置換されたフルオロアルキル(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレンなどの芳香族ビニルモノマー類、エチレン、プロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン類、フマル酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、(メタ)アクリロニトリルなどがあげられる。
【0055】
前記(ii)のアクリル共重合体としては、前記(i)で説明したアクリル重合体を与える単量体と共に、硬化性官能基を有する単量体を共重合したものが例示できる。硬化性官能基含有単量体としては、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基などを有する単量体があげられる。アクリル共重合体(ii)の具体例としては、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレートなどの硬化性官能基を有する単量体と前記(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルとの共重合体、または、これらと前記エチレン性不飽和単量体との共重合体があげられるが、これらのみに限定されるものではない。
【0056】
(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの共重合体(i)および(ii)の場合、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの含有量が5重量%以上、好ましくは10重量%以上とすることが、溶剤溶解性、耐候性、耐水性、耐薬品性、フッ素樹脂との相溶性などに優れることが好ましく、また、また密着性、耐候性、耐薬品性などに優れる点から98重量%以下、特に96重量%以下とするのが好ましい。とりわけ、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルとしてシクロヘキシル(メタ)アクリレートを用いる場合、シクロヘキシル(メタ)アクリレートの含有量が5重量%以上、好ましくは10重量%以上とすることが、溶剤溶解性、耐候性、密着性、フッ素樹脂との相溶性、耐水性、耐薬品性に優れることから好ましく、また、フッ素樹脂との相溶性、可とう性などの点から90重量%以下、特に80重量%以下とするのが好ましい。この場合、好ましい共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、溶剤溶解性、耐薬品性、密着性などに優れる点から、たとえば芳香族基を有する(メタ)アクリレート類、α位にフッ素原子または塩素原子を有する(メタ)アクリレート類、アルキル基がフッ素原子で置換されたフルオロアルキル(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレンなどの芳香族ビニルモノマー類、エチレン、プロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン類、フマル酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。また、硬化性官能基を有する単量体としては、密着性、耐薬品性、硬化性などに優れる点から、たとえば水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基などを有する単量体があげられる。具体例としては、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレートなどの硬化性官能基含有単量体が好ましく、耐水性、溶剤溶解性、耐薬品性、耐候性、フッ素樹脂との相溶性、密着性などの点で優れることから50重量%以下、好ましくは40重量%以下、また耐水性、耐薬品性、密着性、耐候性などの点から2重量%以上、好ましくは4重量%以上含有していることが好ましい。
【0057】
アクリル系重合体(i)の市販アクリル共重合体としては、たとえばヒタロイド1005、ヒタロイド1206、ヒタロイド2330−60、ヒタロイド4001、ヒタロイド1628Aなど(いずれも日立化成工業(株)製。商品名);ダイヤナールLR−1065、ダイヤナールLR−90など(いずれも三菱レイヨン(株)製。商品名);パラロイドB−44、パラロイドA−21、パラロイドB−82など(いずれもローム&ハース社製。商品名);ELVACITE 2000など(デュポン社製。商品名)などがある。
【0058】
アクリル共重合体(ii)の市販品としては、ヒタロイド3004、ヒタロイド3018、ヒタロイド3046C、ヒタロイド6500B、ヒタロイド6500など(いずれも日立化成工業(株)製。商品名);アクリディックA810−45、アクリディックA814、アクリディック47−540など(いずれも大日本インキ化学工業(株)製。商品名);ダイヤナールLR−620、ダイヤナールSS−1084、ダイヤナールSS−792など(いずれも三菱レイヨン(株)製。商品名);オレスターQ166、オレスターQ185など(いずれも三井東圧化学(株)製。商品名);ハリアクロン8360G−55、ハリアクロン8360HS−130、ハリアクロン8160(いずれもハリマ化成(株)製。商品名)などがある。
【0059】
アクリル系重合体の数平均分子量はGPCで測定して1000〜200000、好ましくは2000〜100000であり、大きくなると溶剤溶解性が低下する傾向にあり、小さくなると耐候性に問題が生じる傾向にある。
【0060】
本発明の含フッ素共重合体とこれらのアクリル系重合体との混合物も前記の有機溶剤型組成物、水分散型組成物、粉体型組成物、非水分散型ディスパージョンなどの態様で使用できる。
【0061】
本発明の含フッ素共重合体は硬化剤を配合して硬化型塗料組成物とすることができる。用いる硬化剤としては含フッ素共重合体の硬化反応性基と反応して架橋する化合物であり、たとえばイソシアネート類やアミノ樹脂類、酸無水物類、ポリエポキシ化合物、イソシアネート基含有シラン化合物などが通常用いられる。
【0062】
前記イソシアネート類の具体例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、これらの三量体、これらのアダクト体やビュウレット体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するもの、さらにブロック化されたイソシアネート類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
前記アミノ樹脂類の具体例としては、たとえば尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリル樹脂のほか、メラミンをメチロール化したメチロール化メラミン樹脂、メチロール化メラミンをメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類でエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
酸無水物類の具体例としては、たとえば無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
ポリエポキシ化合物やイソシアネート基含有シラン化合物としては、たとえば特開平2−232250号公報、特開平2−232251号公報などに記載されているものが使用できる。好適な例としては、たとえば
【0066】
【化3】
Figure 0004306292
【0067】
などがあげられる。
【0068】
硬化剤の配合量は、前記含フッ素共重合体中の化学的硬化反応性基1当量に対して0.1〜5当量、好ましくは0.5〜1.5当量である。本発明の組成物は通常0〜200℃で数分間ないし10日間程度で硬化させることができる。
【0069】
硬化型組成物には、さらに各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、硬化促進剤、顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、親水化剤などがあげられる。
【0070】
硬化促進剤としては、たとえば有機スズ化合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルとアミンとの反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸またはその酸無水物、有機チタネート化合物、アミン系化合物、オクチル酸鉛などがあげられる。
【0071】
前記有機スズ化合物の具体例としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジオクチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズフタレート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、ジブチルスズメトキシドなどがあげられる。
【0072】
また前記酸性リン酸エステルとは、
【0073】
【化4】
Figure 0004306292
【0074】
部分を含むリン酸エステルのことであり、たとえば
【0075】
【化5】
Figure 0004306292
【0076】
(式中、bは1または2、R8は有機残基を示す)で示される有機酸性リン酸エステルなどがあげられる。具体的には
【0077】
【化6】
Figure 0004306292
【0078】
などがあげられる。
【0079】
前記有機チタネート化合物としては、たとえばテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミンチタネートなどのチタン酸エステルがあげられる。
【0080】
さらに前記アミン系化合物の具体例としては、たとえばブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物、さらにはそれらのカルボン酸などの塩、過剰のポリアミンと多塩基酸よりえられる低分子量ポリアミド樹脂、過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物などがあげられる。
【0081】
硬化促進剤は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。硬化促進剤の配合割合は共重合体100重量部に対して1.0×10-6〜1.0×10-2重量部程度が好ましく、5.0×10-5〜1.0×10-3重量部程度がさらに好ましい。
【0082】
顔料の具体例としては、たとえば酸化チタン、炭酸カルシウムもしくはカーボンブラックなどの無機顔料;フタロシアニン系、キナクリドン系もしくはアゾ系などの有機顔料などがあげられるが、これらのみに限定されるものではない。顔料の添加量は通常共重合体100重量部に対して約200重量部までである。
【0083】
前記親水化剤としてはメチルシリケート、エチルシリケート、フルオロアルキルシリケート、それらの縮合体が使用できる。市販品としては、たとえばコルコート社製のET40、ET48など、三菱化学(株)製のMS56、MS56S、MS57など、ダイキン工業(株)製のGH700などがあげられる。
【0084】
溶剤としては、たとえばキシレン、トルエン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;エチルセロソルブなどのグリコールエーテル系溶剤;カルビトールアセテートなどのジエチレングリコールエステル系溶剤などがあげられるが、これらのみに限定されるものではない。特に前記の理由から、弱溶剤を使用することが好ましい。
【0085】
硬化型組成物は、前記有機溶剤型組成物、水分散型組成物、粉体型組成物、非水分散型ディスパージョンなどの態様に調製できる。
【0086】
本発明の含フッ素共重合体を用いた硬化型組成物は、溶剤溶解性に優れ、形成された塗膜は高度の耐候性を有し、耐汚染性や耐薬品性、光学的性質、機械的性質、基材への密着性、耐熱黄変性などに優れたものであり、通常の硬化型組成物と同じく建材、内装材などの屋内用あるいは建材、自動車、航空機、船舶、電車などの屋外用の塗料として金属、コンクリート、プラスチックなどに直接、あるいはウォッシュプライマー、錆止め塗料、エポキシ塗料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料などの下塗り塗料の上に重ねて塗装することができる。さらにシーリング剤やフィルム形成剤としても使用できる。
【0087】
本発明によれば、基材上に本発明の硬化型組成物の硬化塗膜を最外層として設けた塗膜構造を提供することができる。本発明の硬化型組成物の硬化塗膜は基材に直接、またはプライマー、さらに要すれば下塗り層を介在させた層として存在し得る。最外層の硬化塗膜の膜厚は、通常10〜100μm、好ましくは20〜50μmである。
【0088】
プライマーとしては、フッ素樹脂塗料用の公知のプライマーが使用でき、たとえばエポキシ系プライマー、ジンクリッチプライマーなどが例示できる。
【0089】
下塗り層としてもフッ素樹脂塗料用の公知のプライマーが使用でき、たとえばアクリル系塗料、ウレタン系塗料、ポリエステル系塗料、エポキシ系塗料などが例示できる。
【0090】
基材は塗装する対象によって異なるが、前記のような金属、コンクリート、プラスチック、さらには石材、木材、紙などがあげられる。
【0091】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0092】
実施例1(含フッ素共重合体1)
(1)含フッ素共重合体の合成と評価
容量6000mlのステンレス製オートクレーブに酢酸ブチル2891g、炭素数9のカルボン酸からなるバーサティック酸ビニル(VV9)638.0g、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)156.7gを仕込み、5℃に冷却したのち減圧窒素置換の操作を3回繰り返した。最後に再度減圧してテトラフルオロエチレン481.7gを仕込んだ。撹拌下に65.0℃まで昇温し、パーロイル355(商品名。日本油脂(株)製の過酸化物系重合開始剤)を12.5gを仕込み重合を開始した。同時にVV9の639.0gとHBVE156.7gの混合物を1.5時間で連続に仕込んだ。その温度で開始剤を仕込んでから3時間反応させ、パーロイル355を12.5g追加で仕込んだ。さらにその温度で4時間反応させ、反応器内圧が1.4MPaG(14.5kgf/cm2G)から0.2MPaG(2.1kgf/cm2G)へ低下した時点で反応を停止した。重合収率は92.3%であった。得られた含フッ素共重合体を19F−NMR、1H−NMRおよび元素分析法で分析したところ、テトラフルオロエチレンが45モル%、VV9が39モル%および4−ヒドロキシブチルビニルエーテルが16モル%からなる含フッ素共重合体1であり、GPCで測定した数平均分子量(Mn)は1.5×10000であった。また、DSCで測定したガラス転移温度(2ndrun)は35℃であった。
【0093】
得られた含フッ素共重合体の各種の塗料配合物との相溶性をつぎの要領で調べた。結果を表1に示す。
【0094】
(アクリル相溶性)
含フッ素共重合体を固形分33重量%となるように酢酸ブチルに溶解し、これにアクリル樹脂A、BおよびCを含フッ素共重合体とアクリル樹脂の重量比が1/1になるように混合する。この組成物をポリエチレンテレフタレート製のフィルム上に塗布して室温で放置し、溶媒が蒸発したのちの塗膜の状態を目視で観察する。評価はつぎの基準で行なう。
A:透明(相溶性良好)
B:少し白濁
C:不透明(相溶性不良)
アクリル樹脂A:三菱レイヨン(株)製のダイヤナールLR−620。商品名
アクリル樹脂B:日立化成工業(株)製のヒタロイド6500B。商品名
アクリル樹脂C:弊社サンプル
温度計、環流管、窒素導入管を設置した三口フラスコ中に、ブチルアクリレートを27g、シクロヘキシルメタクリレートを60g、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを12g、メタクリル酸を1gおよびミネラルスピリットを60g、ソルベッソ100を40g仕込み、撹拌しながら窒素導入管より窒素を1〜2時間吹き込み脱気した。つぎに、過酸化ベンゾイル0.5gを入れ、80℃で10時間反応させアクリル樹脂Cを得た。
【0095】
(弾性硬化剤相溶性)
含フッ素共重合体を固形分33重量%となるように酢酸ブチルに溶解し、これに弾性硬化剤(大日本インキ製造(株)製のバーノックDN955。商品名)を水酸基/NCO(モル比)が1.1になるように加える。この組成物をポリエチレンテレフタレート製のフィルム上に塗布して室温で放置し、溶媒が蒸発したのちの塗膜の状態を目視で観察する。評価はつぎの基準で行なう。
A:透明(相溶性良好)
B:少し白濁
C:不透明(相溶性不良)
【0096】
(分散剤相溶性)
含フッ素共重合体を固形分33重量%となるように酢酸ブチルに溶解し、これに顔料分散剤(ビックケミー社製のBYK−161。商品名)を分散剤有効成分/共重合体(重量比)が0.05になるように加える。この組成物をポリエチレンテレフタレート製のフィルム上に塗布して室温で放置し、溶媒が蒸発したのちの塗膜の状態を目視で観察する。評価はつぎの基準で行なう。
A:透明(相溶性良好)
B:少し白濁
C:不透明(相溶性不良)
【0097】
(2)耐候性塗料用組成物の調製と評価
つぎに得られた含フッ素共重合体1に酢酸ブチルを加えて濃度調整し、固形分60重量%とした。この溶液208gにCR−95(商品名。石原産業(株)製の酸化チタン)250g、酢酸ブチル100g、ガラスビーズ800gを加え、卓上グラインドミル(三枚羽式)により1500rpmで1時間撹拌分散した。ガラスビーズをろ別により除き、分散液429.4gを得た。
【0098】
この分散液(429.4g)に含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液(固形分60重量%)を224.7g、酢酸ブチル115.4gを加えてよく混合して白塗料を調製した。
【0099】
この白塗料100gに、タケネートD−140N(商品名。武田薬品工業(株)製のイソシアネート系硬化剤)を12.7g、酢酸ブチルを80g加えてよく混合して塗料用組成物とした。
【0100】
この塗料用組成物をスプレー塗装によりアルミニウム板(JIS H 4000A−1050P AM−712)(0.5mm厚)に塗装し、室温で1週間硬化乾燥させ、塗装膜厚約40μmの塗板を作製した。この塗板につき、光沢、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐薬品性、促進耐候性および油性インク汚染性を調べた。結果を表1に示す。
【0101】
(光沢)
JIS K 5400に準じて行なう。
【0102】
(鉛筆硬度)
JIS K 5400に準じて行なう。
【0103】
(耐溶剤性)
塗膜を酢酸ブチルを含ませた綿布で100回ラビングしたのちの塗膜表面の状態を目視によりつぎの基準で判定する。
A:異常がない。
B:多少つやびけのある。
C:塗膜が溶解したり膨潤したり顕著なつやびけのある。
【0104】
(耐薬品性)
塗膜表面を10%水酸化ナトリウム水溶液に35℃で2週間接触させ、その後表面を水洗して表面を観察した。
A:異常がない。
B:多少の変色またはフクレがある。
C:著しく変色またはフクレを生じている。
【0105】
(促進耐候性1)
SWOM(スガ試験機(株)製耐候性試験機:試験時間6000時間)を用い、初期の60度光沢を100として6000時間後の光沢保持率で表わす。
【0106】
(油性インク汚染性)
赤色インクのフェルトペン(サクラクレパス(株)製のサクラペンタッチ。商品名)により塗膜の10mm×10mmの面積を塗りつぶし、40℃で24時間放置した後にエタノールで拭きとり、赤色インクの残存状態を目視で観察する。評価はつぎの段階で行なう。
A:完全に除去された。
B:わずかに残った。
C:やや残った。
D:著しく残った。
【0107】
(3)硬化型組成物の調製と評価
得られた含フッ素共重合体10gの酢酸ブチル溶液(濃度50重量%)に硬化剤として日本ポリウレタン(株)製コロネートHX(NCO/OH=1.1)6.2gを加えて硬化型組成物を調製した。この組成物をアルミニウム板(JISH 4000A−1050P AM−712)上に塗布し、80℃で1時間加熱して硬化させることによりクリア塗膜を形成した。このクリア塗膜について促進耐候性試験および耐酸性試験を行なった。結果を表1に示す。
【0108】
(促進耐候性2)
岩崎電気(株)製アイスパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて促進耐候性試験を500時間行なったのち、外観を目視で観察する。評価はつぎの基準で行なう。
A:異常なし
B:多少の変色あり
C:著しい変色あり
【0109】
(耐酸性)
クリア塗膜表面を10重量%硫酸水溶液に50℃にて1週間接触させ、その後表面を充分に洗浄し、表面状態を目視で観察する。評価はつぎの基準で行なう。A:異常なし。
B:多少の変色、フクレ、艶引けがある。
C:著しい変色、フクレ、艶引けを生じている。
【0110】
実施例2〜9(含フッ素共重合体1)
表1に記載したモノマーを使用して共重合したほかは実施例1と同様にして含フッ素共重合体1を合成した。共重合体の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表1に示す。なお、実施例7は任意成分(f)としてのエチルビニルエーテル(EVE)単位を4モル%含有させている。
【0111】
得られた含フッ素共重合体1について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表1に示す。
【0112】
ついで得られた含フッ素共重合体1を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0113】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表1に示す。
【0114】
表1中の略号はつぎのモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VV9:バーサチック酸ビニル(ベオバ9。シェル化学社製の炭素数9の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
VV10:バーサチック酸ビニル(ベオバ10。シェル化学社製の炭素数10の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
Vac:酢酸ビニル
HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル
HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル
【0115】
【表1】
Figure 0004306292
【0116】
実施例10〜17(含フッ素共重合体2の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表2に示すモノマーを用い、さらに単位(d)用のモノマーとして安息香酸ビニル(VBz)またはtert−ブチル安息香酸ビニル(VtBz)を共重合して含フッ素共重合体2を合成した。
【0117】
含フッ素共重合体2の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表2に示す。
【0118】
得られた含フッ素共重合体2について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表2に示す。
【0119】
ついで得られた含フッ素共重合体2を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
【0120】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表2に示す。
【0121】
表2中の略号はつぎのモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VV9:バーサチック酸ビニル(ベオバ9。シェル化学社製の炭素数9の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
VV10:バーサチック酸ビニル(ベオバ10。シェル化学社製の炭素数10の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
Vac:酢酸ビニル
HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル
HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル
VBz:安息香酸ビニル
VtBz:tert−ブチル安息香酸ビニル
【0122】
【表2】
Figure 0004306292
【0123】
実施例18〜26(含フッ素共重合体3の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表3に示すモノマーを用い、さらに単位(e)用のモノマーとしてビニル酢酸(VA)、アクリル酸(AA)またはクロトン酸(CA)を共重合して含フッ素共重合体3を合成した。なお、実施例24は任意成分(f)としてのエチルビニルエーテル(EVE)単位を4モル%含有させている。
【0124】
含フッ素共重合体3の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表3に示す。
【0125】
得られた含フッ素共重合体3について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表3に示す。
【0126】
ついで得られた含フッ素共重合体3を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表3に示す。
【0127】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表3に示す。
【0128】
表3中の略号はつぎのモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VV9:バーサチック酸ビニル(ベオバ9。シェル化学社製の炭素数9の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
VV10:バーサチック酸ビニル(ベオバ10。シェル化学社製の炭素数10の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
Vac:酢酸ビニル
HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル
HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル
VA:ビニル酢酸
AA:アクリル酸
CA:クロトン酸
【0129】
【表3】
Figure 0004306292
【0130】
実施例27〜34(含フッ素共重合体4の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表4に示すモノマーを用い、さらに単位(d)および単位(e)用のモノマーとして表4に示すモノマーを用いて共重合して含フッ素共重合体4を合成した。
【0131】
含フッ素共重合体4の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表4に示す。
【0132】
得られた含フッ素共重合体4について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表4に示す。
【0133】
ついで得られた含フッ素共重合体4を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表4に示す。
【0134】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表4に示す。
【0135】
表4中の略号はつぎのモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VV9:バーサチック酸ビニル(ベオバ9。シェル化学社製の炭素数9の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
VV10:バーサチック酸ビニル(ベオバ10。シェル化学社製の炭素数10の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
Vac:酢酸ビニル
HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル
HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル
VBz:安息香酸ビニル
VtBz:tert−ブチル安息香酸ビニル
VA:ビニル酢酸
AA:アクリル酸
CA:クロトン酸
【0136】
【表4】
Figure 0004306292
【0137】
比較例1(単位(b)が少ない比較含フッ素共重合体1の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)および単位(e)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体1を合成した。
【0138】
比較含フッ素共重合体1の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(b)の含有量が23.5モル%と少ない。
【0139】
得られた比較含フッ素共重合体1について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0140】
ついで得られた比較含フッ素共重合体1を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0141】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0142】
比較例2(単位(b)が少ない比較含フッ素共重合体2の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)、単位(e)および任意成分(f)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体2を合成した。
【0143】
比較含フッ素共重合体2の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(b)の含有量が21モル%と少なく、その分、任意成分(f)が増えている。
【0144】
得られた比較含フッ素共重合体2について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0145】
ついで得られた比較含フッ素共重合体2を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0146】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0147】
比較例3(単位(b)を含まず単位(f)を多量に含む比較含フッ素共重合体3の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(b)を用いず、構造単位(a)および(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)、単位(e)および任意成分(f)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体3を合成した。
【0148】
比較含フッ素共重合体3の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(b)を含まず、任意成分(f)(エチルビニルエーテル)の含有量が33モル%と多い。
【0149】
得られた比較含フッ素共重合体3について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0150】
ついで得られた比較含フッ素共重合体3を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0151】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0152】
比較例4(単位(b)を含まず単位(f)を多量に含む比較含フッ素共重合体4の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(b)を用いず、構造単位(a)および(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)、単位(e)および任意成分(f)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体4を合成した。
【0153】
比較含フッ素共重合体4の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(b)を含まず、任意成分(f)(イソブチレン)の含有量が33モル%と多い。
【0154】
得られた比較含フッ素共重合体4について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0155】
ついで得られた比較含フッ素共重合体4を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0156】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0157】
比較例5(単位(c)が少ない比較含フッ素共重合体5の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)および単位(e)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体5を合成した。
【0158】
比較含フッ素共重合体5の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(c)の含有量が7モル%と少ない。
【0159】
得られた比較含フッ素共重合体5について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0160】
ついで得られた比較含フッ素共重合体5を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0161】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0162】
比較例6(単位(d)が多い比較含フッ素共重合体6の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表5に示すモノマーを用い、さらに単位(d)および単位(e)用のモノマーとして表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体6を合成した。
【0163】
比較含フッ素共重合体6の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。表5に示すように、単位(d)の含有量が21モル%と多く、また単位(b)および単位(c)が少ない。
【0164】
得られた比較含フッ素共重合体6について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0165】
ついで得られた比較含フッ素共重合体6を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0166】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0167】
比較例7(単位(a)としてCTFEを用いた比較含フッ素共重合体7の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)のTFEに代えてクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を用い構造単位(b)〜(c)として表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体7を合成した。
【0168】
比較含フッ素共重合体7の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。
【0169】
得られた比較含フッ素共重合体7について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0170】
ついで得られた比較含フッ素共重合体7を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0171】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0172】
比較例8(単位(a)としてHFPを用いた比較含フッ素共重合体8の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)のTFEに代えてヘキサフルオロプロピレン(HFP)を用い構造単位(b)〜(c)として表5に示すモノマーを用いて共重合して比較含フッ素共重合体8を合成した。
【0173】
比較含フッ素共重合体8の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびガラス転移温度を表5に示す。
【0174】
得られた比較含フッ素共重合体8について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表5に示す。
【0175】
ついで得られた比較含フッ素共重合体8を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
【0176】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表5に示す。
【0177】
表5中の略号はつぎのモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VV9:バーサチック酸ビニル(ベオバ9。シェル化学社製の炭素数9の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
VV10:バーサチック酸ビニル(ベオバ10。シェル化学社製の炭素数10の脂肪族カルボン酸ビニルエステルの商品名)
Vac:酢酸ビニル
HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル
HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル
VBz:安息香酸ビニル
VtBz:tert−ブチル安息香酸ビニル
VA:ビニル酢酸
AA:アクリル酸
CA:クロトン酸
EVE:エチルビニルエーテル
IB:イソブチレン
【0178】
【表5】
Figure 0004306292
【0179】
実施例35〜44および比較例9〜10(含フッ素共重合体4の合成と評価)
実施例1に記載の合成法において、構造単位(a)〜(c)用として表6に示すモノマーを用い、さらに単位(d)および単位(e)用のモノマーとして表6に示すモノマーを用いて共重合して含フッ素共重合体4を合成した。
【0180】
含フッ素共重合体4の組成(モル%)とGPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表6に示す。
【0181】
得られた含フッ素共重合体4について、実施例1と同様にして各種の相溶性を調べた。結果を表6に示す。
【0182】
ついで得られた含フッ素共重合体4を用いて実施例1の(2)の手順に従って塗料用組成物を調製し、塗膜物性を実施例1と同様にして評価した。結果を表6に示す。
【0183】
さらに実施例1の(3)の手順に従って硬化型組成物を調製し、クリア塗膜の促進耐候性および耐酸性を実施例1と同様にして調べた。結果を表6に示す。
【0184】
表6中の略号は表4のものと同じである。
【0185】
【表6】
Figure 0004306292
【0186】
【発明の効果】
表1〜4、6の本発明の実施例の結果および表5および6の比較例の結果を比較すれば明らかなように、本発明の含フッ素共重合体は塗料用組成物の他の配合剤との相溶性が良好でかつ耐候性、硬度、耐汚染性に優れた塗膜を与えることができる。

Claims (3)

  1. (a)テトラフルオロエチレン構造単位、(b)水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系のビニルエステルモノマー構造単位、(c)芳香族基とカルボキシル基とを含まない水酸基含有ビニルモノマー構造単位、(e)水酸基と芳香族基とを含まないカルボキシル基含有モノマー構造単位および(f)その他モノマー構造単位(ただし、(d)水酸基とカルボキシル基とを含まない芳香族基含有モノマー構造単位を含まない)からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が30モル%以上で69.9モル%以下、(c)が8モル%以上で30モル%以下、(e)が0.1モル%以上で2.0モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体およびアクリル樹脂を塗膜形成成分として含む塗料用組成物。
  2. 水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系のビニルエステルモノマー構造単位(b)がバーサティック酸ビニル構造単位または酢酸ビニル構造単位である請求項記載の塗料用組成物。
  3. 硬化剤を含む硬化型塗料用組成物である請求項1または2記載の塗料用組成物。
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