JP2016029163A - 含フッ素共重合体及び溶剤型塗料用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる含フッ素共重合体を提供する。【解決手段】(a)炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位、(b)酢酸ビニル構造単位、(c)式(1):CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、及び、(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH(式中、R1、R2およびR3は同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位からなり、含フッ素共重合体中の構造単位(a)の比率が構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対して0.16〜0.46であることを特徴とする含フッ素共重合体。【選択図】 なし
Description
本発明は、含フッ素共重合体及び溶剤型塗料用組成物に関する。
特許文献1には、塗料用組成物の他の配合剤との相溶性が良好でかつ耐候性、硬度、耐汚染性に優れた塗膜を与える硬化可能な含フッ素共重合体として、(a)テトラフルオロエチレン構造単位、(b)水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系のビニルエステルモノマー構造単位および(c)芳香族基とカルボキシル基とを含まない水酸基含有ビニルモノマー構造単位、さらに要すれば(d)水酸基とカルボキシル基とを含まない芳香族基含有モノマー構造単位、(e)水酸基と芳香族基とを含まないカルボキシル基含有モノマー構造単位および(f)その他モノマー構造単位からなり、(a)が20モル%以上で49モル%以下、(b)が25モル%以上で69.9モル%以下および(c)が8モル%以上で30モル%以下、さらには(d)が2モル%以上で15モル%以下、(e)が0.1モル%以上で2.0モル%以下、および(f)が0モル%または10モル%以下である含フッ素共重合体が記載されている。
特許文献2では、特許文献1に記載の含フッ素共重合体から得られる塗膜よりも伸びに優れた塗膜を与える含フッ素共重合体として、(a)炭素数2のパーハロオレフィン構造単位、(b)酢酸ビニル構造単位、(c)式(1):CH2=CH−O−(CH2)n−OH(式中、nは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)m−COOH(式中、R1、R2およびR3は同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;mは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位および(e)その他モノマー構造単位からなり、構造単位(a)を40モル%以上で50モル%以下、構造単位(b)を20モル%以上で54.9モル%以下、構造単位(c)を5モル%以上で14モル%以下、構造単位(d)を0.1モル%以上で5モル%以下、および構造単位(e)を0モル%または25モル%以下含む含フッ素共重合体が記載されている。
しかしながら、従来の含フッ素共重合体では、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れた塗膜を得ることができるものの、得られる塗膜の硬度が充分に高くなかった。
本発明の目的は、上記現状に鑑み、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる含フッ素共重合体を提供することにある。
含フッ素共重合体を構成する構造単位のうち、炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位と酢酸ビニル構造単位との含有量を適切に調整すると、驚くべきことに、得られる塗膜の耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性を損なうことなく、高硬度の塗膜を形成できることが見出された。
すなわち、本発明は、(a)炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位、(b)酢酸ビニル構造単位、(c)式(1):CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、及び、(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH(式中、R1、R2およびR3は、同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位からなり、含フッ素共重合体中の構造単位(a)の比率が構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対して0.16〜0.46であることを特徴とする含フッ素共重合体である。
本発明の含フッ素共重合体は、式(1)において、lが0、mが2または4であることが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、式(2)において、nが2〜20であることが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、15〜40モル%未満の構造単位(a)、38〜75モル%未満の構造単位(b)、5〜22モル%の構造単位(c)、及び、0.1〜5モル%の構造単位(d)、を含むことが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、数平均分子量が3000〜100000であることが好ましい。
本発明はまた、上述の含フッ素共重合体、及び、有機溶剤を含むことを特徴とする溶剤型塗料用組成物でもある。
本発明の溶剤型塗料用組成物は、更に、硬化剤を含むことが好ましい。
本発明の含フッ素共重合体は、上記構成を有することから、塗料の用途に好適に利用することができ、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
本発明の溶剤型塗料組成物は、上記構成を有することから、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
本発明の溶剤型塗料組成物は、上記構成を有することから、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の含フッ素共重合体は、
(a)炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位、
(b)酢酸ビニル構造単位、
(c)式(1):CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH
(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、及び、
(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH
(式中、R1、R2およびR3は、同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位からなる。
なお、本明細書においては、モノマー成分と、それに対応するモノマー構造単位とには、同じ符号を付して説明することとする。
(a)炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位、
(b)酢酸ビニル構造単位、
(c)式(1):CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH
(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、及び、
(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH
(式中、R1、R2およびR3は、同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位からなる。
なお、本明細書においては、モノマー成分と、それに対応するモノマー構造単位とには、同じ符号を付して説明することとする。
本発明の含フッ素共重合体は、含フッ素共重合体中の構造単位(a)の比率が構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対して0.16〜0.46であることが特徴の一つである。構造単位(a)の構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対する比率は、0.22以上であることが好ましく、0.45以下であることが好ましい。上記含フッ素共重合体は、構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対する構造単位(a)の比率が上記の範囲にあることから、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができる。構造単位(b)に対して構造単位(a)の比率が多すぎると、充分に硬度が高い塗膜を形成することができない。また、構造単位(b)に対して構造単位(a)の比率が少なすぎると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れた塗膜を形成することができない。
構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対する構造単位(a)の比率は、元素分析から測定したフッ素含有量(質量%)と1HNMRスペクトルによる組成分析から算出することができる。
上記含フッ素共重合体は、構造単位(a)を、含フッ素共重合体を構成する全構造単位に対して、15〜40モル%未満含むことが好ましい。構造単位(a)の含有量は、20モル%以上であることがより好ましく、39モル%以下であることがより好ましい。上記含フッ素共重合体が構造単位(a)を上記の量で含むものであると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
上記含フッ素共重合体は、構造単位(b)を、含フッ素共重合体を構成する全構造単位に対して、38〜75モル%未満含むことが好ましい。構造単位(b)の含有量は、49.4モル%以上であることがより好ましく、50.4モル%以上であることが更に好ましく、74.7モル%以下であることがより好ましく、69.7モル%以下であることが更に好ましい。上記含フッ素共重合体が構造単位(b)を上記の量で含むものであると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
上記含フッ素共重合体は、構造単位(a)及び構造単位(b)を、含フッ素共重合体を構成する全構造単位に対して、合計で53〜95モル%未満含むことが好ましい。構造単位(a)及び構造単位(b)の含有量は、77.5モル%以上であることがより好ましく、81.9モル%以上であることが更に好ましく、94.8モル%以下であることがより好ましく、91.2モル%以下であることが更に好ましい。上記含フッ素共重合体が構造単位(a)及び構造単位(b)を上記の量で含むものであると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができる。
上記含フッ素共重合体は、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができることから、
15〜40モル%未満の構造単位(a)、
38〜75モル%未満の構造単位(b)、
5〜22モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことが好ましい。
15〜40モル%未満の構造単位(a)、
38〜75モル%未満の構造単位(b)、
5〜22モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことが好ましい。
また、上記含フッ素共重合体は、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができることから、
20〜39モル%の構造単位(a)、
42〜69.7モル%の構造単位(b)、
5〜18.5モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことがより好ましい。
20〜39モル%の構造単位(a)、
42〜69.7モル%の構造単位(b)、
5〜18.5モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことがより好ましい。
更に、上記含フッ素共重合体は、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性により一層優れると同時に、より一層高い硬度を有する塗膜を形成することができることから、
25〜39モル%の構造単位(a)、
42〜64.7モル%の構造単位(b)、
5〜18.5モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことが更に好ましい。
25〜39モル%の構造単位(a)、
42〜64.7モル%の構造単位(b)、
5〜18.5モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含むことが更に好ましい。
上記含フッ素共重合体は、構造単位(a)〜(d)に加えて、その他のモノマー構造単位(e)を含むものであってもよい。その他のモノマー(e)は、(a)〜(d)のモノマーと共重合し得るものであって、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されない。構造単位(e)の含有量は、含フッ素共重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%または25モル%以下が好ましい。
次に、上記含フッ素共重合体を構成する各構造単位について説明する。
炭素数2又は3のパーハロオレフィン(a)は、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、又は、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)であることが好ましい。
式(1):
CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH
(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー(c)のmとしては、10以下が好ましく、特にlが0、mが2または4のヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)またはヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)が好ましい。またlが1、mが2または4の2−ヒドロキシエチルアリルエーテルまたは4−ヒドロキシブチルアリルエーテルも好ましい。
CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH
(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー(c)のmとしては、10以下が好ましく、特にlが0、mが2または4のヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)またはヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)が好ましい。またlが1、mが2または4の2−ヒドロキシエチルアリルエーテルまたは4−ヒドロキシブチルアリルエーテルも好ましい。
式(2):
R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH
(式中、R1、R2およびR3は同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー(d)としては、nが大きい方が重合反応性が向上し、また、硬化剤等の添加剤との相溶性が向上する点から好ましい。nとしては、4以上が好ましく、8以上がより好ましい。上限は、たとえば20である。
R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH
(式中、R1、R2およびR3は同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー(d)としては、nが大きい方が重合反応性が向上し、また、硬化剤等の添加剤との相溶性が向上する点から好ましい。nとしては、4以上が好ましく、8以上がより好ましい。上限は、たとえば20である。
カルボキシル基含有モノマー(d)としては、たとえばペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデシレン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、ノナデセン酸、エイコセン酸、22−トリコセン酸などがあげられる。なかでもnが8のウンデシレン酸が反応性が良好であり、安価であることから好ましい。
上記含フッ素共重合体は、構造単位(a)〜(d)に加えて、その他のモノマー構造単位(e)を含むものであってもよい。その他のモノマー(e)としては、次のものが例示できる。
(e1)酢酸ビニル(b)以外の非芳香族系ビニルエステル
たとえばプロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルなどの1種または2種以上があげられる。これらのモノマーは水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系モノマーであり、得られる含フッ素共重合体を用いて溶剤型塗料用組成物を調製した場合、共重合体と溶剤型塗料用組成物の他の成分であるアクリル樹脂や硬化剤、分散剤との相溶性を改善する作用を有する。特に好ましい非芳香族系ビニルエステルモノマーは、耐候性、相溶性、廉価性に優れる点からバーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルである。これらのなかでも耐薬品性の点から、特にカルボン酸の炭素数が6以上のカルボン酸ビニルエステルが好ましく、カルボン酸の炭素数が9以上のカルボン酸ビニルエステルがより好ましい。カルボン酸ビニルエステルにおけるカルボン酸の炭素数の上限は20が好ましく、15がより好ましい。具体例としてはバーサティック酸ビニルが最も好ましい。
たとえばプロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルなどの1種または2種以上があげられる。これらのモノマーは水酸基とカルボキシル基とを含まない非芳香族系モノマーであり、得られる含フッ素共重合体を用いて溶剤型塗料用組成物を調製した場合、共重合体と溶剤型塗料用組成物の他の成分であるアクリル樹脂や硬化剤、分散剤との相溶性を改善する作用を有する。特に好ましい非芳香族系ビニルエステルモノマーは、耐候性、相溶性、廉価性に優れる点からバーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルである。これらのなかでも耐薬品性の点から、特にカルボン酸の炭素数が6以上のカルボン酸ビニルエステルが好ましく、カルボン酸の炭素数が9以上のカルボン酸ビニルエステルがより好ましい。カルボン酸ビニルエステルにおけるカルボン酸の炭素数の上限は20が好ましく、15がより好ましい。具体例としてはバーサティック酸ビニルが最も好ましい。
(e2)式(1)の水酸基含有ビニルモノマー(c)以外の水酸基含有ビニルモノマー
たとえば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどの1種または2種以上があげられる。
たとえば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどの1種または2種以上があげられる。
(e3)式(2)のカルボキシル基含有モノマー(d)以外のカルボキシル基含有モノマー
たとえば式(3):
R4R5C=CR6−(CH2)p−COOH
(式中、R4、R5およびR6は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、アルキル基、カルボキシル基またはエステル基、pは0または1である)、または式(4):
CH2=CH−(CH2)q−O−(R7OCO)r−R8−COOH
(式中、R7およびR8は同じかまたは異なり、いずれも飽和または不飽和の直鎖または環状アルキル基、qは0または1、rは0または1である)で表わされるカルボキシル基含有ビニルモノマーなどがあげられる。
たとえば式(3):
R4R5C=CR6−(CH2)p−COOH
(式中、R4、R5およびR6は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、アルキル基、カルボキシル基またはエステル基、pは0または1である)、または式(4):
CH2=CH−(CH2)q−O−(R7OCO)r−R8−COOH
(式中、R7およびR8は同じかまたは異なり、いずれも飽和または不飽和の直鎖または環状アルキル基、qは0または1、rは0または1である)で表わされるカルボキシル基含有ビニルモノマーなどがあげられる。
具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、3−アリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステルなどの1種または2種以上があげられる。
(e4)芳香族基含有モノマー
芳香族基含有モノマーは、芳香族基を有し、かつ、水酸基及びカルボキシル基のいずれも有しないモノマーであり、たとえば安息香酸ビニル、パラ−tert−ブチル安息香酸ビニルなどの安息香酸ビニルモノマーなどの1種または2種以上があげられ、パラ−tert−ブチル安息香酸ビニル又は安息香酸ビニルが好ましく、さらには安息香酸ビニルが好ましい。
芳香族基含有モノマーは、芳香族基を有し、かつ、水酸基及びカルボキシル基のいずれも有しないモノマーであり、たとえば安息香酸ビニル、パラ−tert−ブチル安息香酸ビニルなどの安息香酸ビニルモノマーなどの1種または2種以上があげられ、パラ−tert−ブチル安息香酸ビニル又は安息香酸ビニルが好ましく、さらには安息香酸ビニルが好ましい。
(e5)他の共重合可能なモノマー
たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル;エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテンなどの非フッ素系のオレフィンなどがあげられる。
たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル;エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテンなどの非フッ素系のオレフィンなどがあげられる。
上記含フッ素共重合体は、数平均分子量が3000〜100000であることが好ましい。上記数平均分子量は、5000以上であることがより好ましく、8000以上であることが更に好ましく、50000以下であることがより好ましく、35000以下であることが更に好ましい。数平均分子量が小さすぎると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができないおそれがあり、数平均分子量が大きすぎると、溶剤型塗料用組成物に用いた場合に該組成物の粘度が大きくなり取扱いが困難になるおそれがある。上記数平均分子量は、テトラヒドロフランを溶離液として用いるゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
上記含フッ素共重合体は、示差走査熱量計(DSC)により求めるガラス転移温度(セカンドラン)が10〜70℃であることが好ましく、15〜60℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が小さすぎると、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができないおそれがあり、ガラス転移温度が大きすぎると、溶剤型塗料用組成物に用いた場合に該組成物の粘度が大きくなり取扱いが困難になるおそれがある。
上記含フッ素共重合体は、硬化剤との相溶性が良好な点から、酸価が0.6〜28.8mgKOH/gであることが好ましく、2〜12mgKOH/gであることがより好ましい。
上記含フッ素共重合体は、耐候性、耐溶剤性及び耐汚染性に優れると同時に、高い硬度を有する塗膜を形成することができることから、水酸基価が29〜120mgKOH/gであることが好ましい。上記含フッ素共重合体は、水酸基価が100mgKOH/g以下であることがより好ましい。
上記含フッ素共重合体は、フッ素含有量は12質量%以上であることが好ましい。
上記含フッ素共重合体は、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、または塊重合法で製造することができるが、なかでも溶液重合法で得られたものが好ましい。
上記含フッ素共重合体は、上記の構造単位を与えるモノマーを有機溶媒や重合開始剤を用いる溶液重合法により重合することにより製造することが好ましい。重合温度は、通常0〜150℃、好ましくは5〜95℃である。重合圧は通常0.1〜10MPaG(1〜100kgf/cm2G)である。
有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸tert−ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、tert−ブタノール、iso−プロパノール、エチレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;ジメチルスルホキシドなど、またはこれらの混合物などがあげられる。
重合開始剤としては、たとえば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩類(さらに必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリンなどの還元剤も併用できる);酸化剤(たとえば過酸化アンモニウム、過酸化カリウムなど)と還元剤(たとえば亜硫酸ナトリウムなど)および遷移金属塩(たとえば硫酸鉄など)からなるレドックス開始剤類;アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;イソプロポキシカルボニルパーオキサイド、tert−ブトキシカルボニルパーオキサイドなどのジアルコキシカルボニルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレートなどのアルキルパーオキシエステル類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、4,4’−アゾビス(4−シアノペンテン酸)などのアゾ系化合物などが使用できる。
本発明は、上記含フッ素共重合体、及び、有機溶剤を含むことを特徴とする溶剤型塗料用組成物でもある。
上記有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;プロピレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類;ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素類;これらの混合溶媒などがあげられる。また、弱溶剤と呼ばれる、労働安全衛生法の第三種有機溶剤およびそれに相当する溶剤もあげられる。有機溶媒溶液とする場合は、含フッ素共重合体の濃度を5〜95質量%、好ましくは10〜80質量%とすればよい。
本発明の溶剤型塗料用組成物は、更に、硬化剤を含むことが好ましい。上記硬化剤としては、含フッ素共重合体の硬化反応性基と反応して架橋する化合物であり、たとえばイソシアネート類やアミノ樹脂類、酸無水物類、ポリエポキシ化合物、イソシアネート基含有シラン化合物などが通常用いられる。なかでも、イソシアネート類が好ましい。
上記イソシアネート類の具体例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、これらの三量体、これらのアダクト体、ビュウレット体やイソシアヌレート体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するもの、さらにブロック化されたイソシアネート類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。なかでも、イソシアヌレート体が好ましい。
上記アミノ樹脂類の具体例としては、たとえば尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリル樹脂のほか、メラミンをメチロール化したメチロール化メラミン樹脂、メチロール化メラミンをメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類でエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
上記酸無水物類の具体例としては、たとえば無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
ポリエポキシ化合物やイソシアネート基含有シラン化合物としては、たとえば特開平2−232250号公報、特開平2−232251号公報などに記載されているものが使用できる。好適な例としては、たとえば
などがあげられる。
上記硬化剤の配合量は、上記含フッ素共重合体中の化学的硬化反応性基1当量に対して0.1〜5当量、好ましくは0.5〜1.5当量である。本発明の溶剤型塗料用組成物は通常0〜200℃で数分間ないし10日間程度で硬化させることができる。
本発明の溶剤型塗料用組成物は、更に、上記含フッ素共重合体以外の他の樹脂を含むことが好ましい。他の樹脂としては、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂(たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体など)、ケトン樹脂、石油樹脂のほか、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類の塩素化物などの有機系樹脂;シリカゲルやケイ酸などの無機系樹脂;上記含フッ素共重合体以外の各種フッ素樹脂(たとえばテトラフルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンの単独重合体またはこれらと他の単量体との共重合体など)等が挙げられる。他の樹脂の割合は、上記含フッ素共重合体100質量部に対し、900質量部以下、好ましくは500質量部以下である。下限は目的とする特性を得るのに必要な量であり、樹脂の種類によって決まる。(メタ)アクリル系樹脂の場合は通常5質量部以上、好ましくは10質量部以上である。
上記溶剤型塗料用組成物は、これらの樹脂のうち、特に相溶性に優れた(メタ)アクリル系樹脂を含むことが好ましく、得られる塗膜に高光沢、高硬度、仕上り外観のよさを与える。
(メタ)アクリル系樹脂としては、従来より塗料用に使用されている(メタ)アクリル系重合体があげられるが、特に(i)(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの単独重合体または共重合体、および(ii)側鎖および/または主鎖末端に硬化性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましく採用される。
上記(i)の(メタ)アクリル系重合体としては、たとえば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの単独重合体および共重合体、あるいはこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体があげられる。
上記共重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、芳香族基を有する(メタ)アクリレート類、α位にフッ素原子または塩素原子を有する(メタ)アクリレート類、アルキル基がフッ素原子で置換されたフルオロアルキル(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレンなどの芳香族ビニルモノマー類、エチレン、プロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン類、フマル酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、(メタ)アクリロニトリルなどがあげられる。
上記(ii)の(メタ)アクリル系重合体としては、上記(i)で説明した(メタ)アクリル系重合体を与える単量体と共に、硬化性官能基を有する単量体を共重合したものが例示できる。硬化性官能基含有単量体としては、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基などを有する単量体があげられる。上記(ii)の(メタ)アクリル系重合体の具体例としては、たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレートなどの硬化性官能基を有する単量体と上記(メタ)アクリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルとの共重合体、または、これらと上記共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体があげられるが、これらのみに限定されるものではない。
(メタ)アクリル系重合体の数平均分子量はGPCで測定して1000〜200000であることが好ましく、2000〜100000であることがより好ましい。大きくなると溶剤溶解性が低下する傾向にあり、小さくなると耐候性に問題が生じる傾向にある。
本発明の溶剤型塗料用組成物は、更に、添加剤を含むこともできる。添加剤としては、硬化促進剤、顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、親水化剤などがあげられる。
上記硬化促進剤としては、たとえば有機スズ化合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルとアミンとの反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸またはその酸無水物、有機チタネート化合物、アミン系化合物、オクチル酸鉛などがあげられる。
上記有機スズ化合物の具体例としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジオクチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズフタレート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、ジブチルスズメトキシドなどがあげられる。
また上記酸性リン酸エステルとは、
部分を含むリン酸エステルのことであり、たとえば
(R9−O)b−P(=O)−(OH)3−b
(式中、bは1または2、R9は有機残基を示す)で示される有機酸性リン酸エステルなどがあげられる。
(R9−O)b−P(=O)−(OH)3−b
(式中、bは1または2、R9は有機残基を示す)で示される有機酸性リン酸エステルなどがあげられる。
上記有機チタネート化合物としては、たとえばテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミンチタネートなどのチタン酸エステルがあげられる。
さらに上記アミン系化合物の具体例としては、たとえばブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物、さらにはそれらのカルボン酸などの塩、過剰のポリアミンと多塩基酸よりえられる低分子量ポリアミド樹脂、過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物などがあげられる。
上記硬化促進剤は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の配合割合は上記含フッ素共重合体100質量部に対して1.0×10−6〜1.0×10−2質量部程度が好ましく、5.0×10−5〜1.0×10−3質量部程度がさらに好ましい。
顔料の具体例としては、たとえば酸化チタン、炭酸カルシウムもしくはカーボンブラックなどの無機顔料;フタロシアニン系、キナクリドン系もしくはアゾ系などの有機顔料などがあげられるが、これらのみに限定されるものではない。顔料の添加量の上限は、通常上記含フッ素共重合体100質量部に対して約200質量部までである。
上記親水化剤としては、メチルシリケート、エチルシリケート、フルオロアルキルシリケート、それらの縮合体が使用できる。市販品としては、たとえばコルコート社製のET40、ET48など、三菱化学(株)製のMS56、MS56S、MS57など、ダイキン工業(株)製のGH700、GH701などがあげられる。
上記溶剤型塗料用組成物は、建材、内装材などの屋内用あるいは建材、自動車、航空機、船舶(甲板、デッキ、船底など)、電車、タンク、橋梁などの屋外用の塗料として金属、コンクリート、プラスチックなどに直接、あるいはウォッシュプライマー、錆止め塗料、エポキシ塗料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料などの下塗り塗料または下塗り/中塗りの塗装仕様の上に重ねて塗装することができる。さらにシーリング剤やフィルム形成剤としても使用できる。
本発明によれば、基材上に上記含フッ素共重合体又は上記溶剤型塗料用組成物からなる硬化塗膜を最外層として設けた塗膜構造を提供することができる。上記含フッ素共重合体又は上記溶剤型塗料用組成物の硬化塗膜は基材に直接、またはプライマー、さらに要すれば下塗り層を介在させた層として存在し得る。最外層の硬化塗膜の膜厚は、通常10〜100μm、好ましくは20〜50μmである。
プライマーとしては、フッ素樹脂塗料用の公知のプライマーが使用でき、たとえばエポキシ系プライマー、ジンクリッチプライマーなどが例示できる。
下塗り層としてもフッ素樹脂塗料用の公知のプライマーが使用でき、たとえばアクリル系塗料、ウレタン系塗料、ポリエステル系塗料、エポキシ系塗料などが例示できる。
基材は塗装する対象によって異なるが、上記のような金属、コンクリート、プラスチック、さらには石材、木材、紙などがあげられる。
本発明の塗料組成物は、上記以外に、例えば、太陽電池バックシート及びフロントシート、ゴルフボールなどのコーティング剤や防汚(屋外で汚れがつきにくい塗膜または汚れが拭き取り易いコーティング剤など)、防藻または抗菌活性を持つ塗膜・コーティング剤として適用することができる。
次に本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
(1)各構造単位の含有量
元素分析から測定したフッ素含有量(質量%)と1HNMRスペクトルによる組成分析から各構造単位の含有量を算出した。
また、TFE/VAc比率及びTFE/HBVE比率については、下記式により算出した。
TFE/VAc比率=(TFE構造単位の含有量(モル%))/{(TFE構造単位の含有量(モル%))+(VAc構造単位の含有量(モル%))}
TFE/HBVE比率=(TFE構造単位の含有量(モル%))/{(TFE構造単位の含有量(モル%))+(HBVE構造単位の含有量(モル%))}
元素分析から測定したフッ素含有量(質量%)と1HNMRスペクトルによる組成分析から各構造単位の含有量を算出した。
また、TFE/VAc比率及びTFE/HBVE比率については、下記式により算出した。
TFE/VAc比率=(TFE構造単位の含有量(モル%))/{(TFE構造単位の含有量(モル%))+(VAc構造単位の含有量(モル%))}
TFE/HBVE比率=(TFE構造単位の含有量(モル%))/{(TFE構造単位の含有量(モル%))+(HBVE構造単位の含有量(モル%))}
(2)元素分析(フッ素含有量(質量%)の測定)
測定装置:自動試料燃焼装置(三菱化学(株)製 AQF−100。イオンクロマト(DIONEX社製 ICS−1500 Ion Chromatography System)内蔵)
試料:3mg
測定装置:自動試料燃焼装置(三菱化学(株)製 AQF−100。イオンクロマト(DIONEX社製 ICS−1500 Ion Chromatography System)内蔵)
試料:3mg
(3)1HNMRスペクトル(組成分析)
測定装置:核磁気共鳴(NMR)装置(アジレント・テクノロジー(株)製)システム VNS400MHz
試料:重クロロホルムに含フッ素共重合体を溶解させて調製した溶液。
測定装置:核磁気共鳴(NMR)装置(アジレント・テクノロジー(株)製)システム VNS400MHz
試料:重クロロホルムに含フッ素共重合体を溶解させて調製した溶液。
(4)ガラス転移温度
ASTM E1356−98に従い、METLER TOLEDO社製のDSC測定装置を使用してセカンドランにおける熱吸収から中点法によってガラス転移温度を決定した。
測定条件
昇温速度:20℃/min
試料量:10mg
ヒートサイクル:−50℃〜150℃、昇温、冷却、昇温
ASTM E1356−98に従い、METLER TOLEDO社製のDSC測定装置を使用してセカンドランにおける熱吸収から中点法によってガラス転移温度を決定した。
測定条件
昇温速度:20℃/min
試料量:10mg
ヒートサイクル:−50℃〜150℃、昇温、冷却、昇温
(5)数平均分子量
測定装置:昭和電工(株)製Shodex GPC−104
測定条件:溶離液としてはテトラヒドロフランを使用し、分子量の標準サンプルとしては分子量既知のポリスチレンを使用した。
測定装置:昭和電工(株)製Shodex GPC−104
測定条件:溶離液としてはテトラヒドロフランを使用し、分子量の標準サンプルとしては分子量既知のポリスチレンを使用した。
(6)水酸基価
重合時の水酸基モノマーの実仕込量と固形分濃度を使用して計算から算出した。
重合時の水酸基モノマーの実仕込量と固形分濃度を使用して計算から算出した。
(7)酸価
JIS K 5601に準じて行った。
JIS K 5601に準じて行った。
(8)硬化剤相溶性
含フッ素共重合体を固形分約30重量%となるように酢酸ブチルに溶解し、これに硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製のスミジュールN3300。商品名。)を水酸基/NCO(モル比)が1:1になるように加え、組成物を得た。この組成物をガラス基板上に塗布して室温で放置し、溶媒が蒸発したのちの塗膜の状態を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:透明(相溶性良好)
B:少し白濁
C:不透明(相溶性不良)
含フッ素共重合体を固形分約30重量%となるように酢酸ブチルに溶解し、これに硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製のスミジュールN3300。商品名。)を水酸基/NCO(モル比)が1:1になるように加え、組成物を得た。この組成物をガラス基板上に塗布して室温で放置し、溶媒が蒸発したのちの塗膜の状態を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:透明(相溶性良好)
B:少し白濁
C:不透明(相溶性不良)
(9)鉛筆硬度
JIS K 5600に準じて行った。
JIS K 5600に準じて行った。
(10)耐溶剤性
ASTM D4752に準じて塗膜をメチルエチルケトン(MEK)を含ませた綿布で100回ラビングしたのちの塗膜表面の状態を目視により次の基準で判定した。
A:異常なし。
B:多少のつやびけあり。
C:塗膜が溶解したり膨潤したり、顕著なつやびけあり。
ASTM D4752に準じて塗膜をメチルエチルケトン(MEK)を含ませた綿布で100回ラビングしたのちの塗膜表面の状態を目視により次の基準で判定した。
A:異常なし。
B:多少のつやびけあり。
C:塗膜が溶解したり膨潤したり、顕著なつやびけあり。
(11)耐汚染性
赤色インクのフェルトペン(サクラクレパス(株)製のサクラペンタッチ。商品名)により塗膜の10mm×10mmの面積を塗りつぶし、室温で24時間放置した後にエタノールで拭き取り、赤色インクの残存状態を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:完全に除去された。
B:僅かに残った。
C:やや残った。
D:著しく残った。
赤色インクのフェルトペン(サクラクレパス(株)製のサクラペンタッチ。商品名)により塗膜の10mm×10mmの面積を塗りつぶし、室温で24時間放置した後にエタノールで拭き取り、赤色インクの残存状態を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:完全に除去された。
B:僅かに残った。
C:やや残った。
D:著しく残った。
(12)光沢
JIS K 5600に準じて行う。
JIS K 5600に準じて行う。
(13)促進耐候性
岩崎電気(株)製アイスーパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて促進耐候性試験を500時間行ったのち、外観を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:異常なし。
B:多少の変色あり。
C:著しい変色あり。
岩崎電気(株)製アイスーパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて促進耐候性試験を500時間行ったのち、外観を目視で観察した。評価は次の基準で行った。
A:異常なし。
B:多少の変色あり。
C:著しい変色あり。
実施例1(含フッ素共重合体1の製造)
(1)含フッ素共重合体の重合と評価
3Lステンレス製オートクレーブを窒素置換した後に、酢酸ブチル941g、酢酸ビニル(VAc)78.6g、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)15.1g、ウンデシレン酸(UDA)1.2gを仕込んだ。その後、重合圧が0.26MPaになるようにテトラフルオロエチレン(TFE)を仕込み、攪拌下で槽内を70℃まで昇温した。これにtert−ブチルパーオキシピバレート0.67gを仕込み、重合を開始した。重合開始時にVAc76.2gとHBVE14.6gとUDA1.2gの混合物を45分かけて連続に仕込んだ。重合中はTFEを圧力が0.26MPaになるように連続供給した。槽内の温度を72℃に上げ、3時間後に槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液1262g(固形分濃度17.9質量%)を得た。
(1)含フッ素共重合体の重合と評価
3Lステンレス製オートクレーブを窒素置換した後に、酢酸ブチル941g、酢酸ビニル(VAc)78.6g、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)15.1g、ウンデシレン酸(UDA)1.2gを仕込んだ。その後、重合圧が0.26MPaになるようにテトラフルオロエチレン(TFE)を仕込み、攪拌下で槽内を70℃まで昇温した。これにtert−ブチルパーオキシピバレート0.67gを仕込み、重合を開始した。重合開始時にVAc76.2gとHBVE14.6gとUDA1.2gの混合物を45分かけて連続に仕込んだ。重合中はTFEを圧力が0.26MPaになるように連続供給した。槽内の温度を72℃に上げ、3時間後に槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液1262g(固形分濃度17.9質量%)を得た。
得られた含フッ素共重合体1を元素分析法と1HNMRスペクトルによる組成分析により測定した結果、各構造単位の含有量はTFE25.7モル%、VAc63.8モル%、HBVE10.0モル%、UDA0.5モル%であり、フッ素含有量21.0質量%であった。GPCで測定した数平均分子量(Mn)9300であり、DSCで測定したガラス転移温度(Tg)22.0℃であった。また、水酸基価60.1mgKOH/g、酸価3.0mgKOH/gであった。硬化剤相溶性は、Aであった。
実施例2〜4及び比較例1〜4(含フッ素共重合体2〜8の製造)
表1に記載したモノマーを使用して共重合したほかは実施例1と同様にして含フッ素共重合体を重合した。共重合体の組成(モル%)、フッ素含有量(質量%)、GPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表1に示す。水酸基価(mgKOH/g)と酸価(mgKOH/g)、硬化剤相溶性も表1に示す。
表1に記載したモノマーを使用して共重合したほかは実施例1と同様にして含フッ素共重合体を重合した。共重合体の組成(モル%)、フッ素含有量(質量%)、GPCによる数平均分子量およびDSCによるガラス転移温度を表1に示す。水酸基価(mgKOH/g)と酸価(mgKOH/g)、硬化剤相溶性も表1に示す。
(2)塗料用組成物の調製と評価
次に実施例1で得られた含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液を減圧留去により濃度調整して、約52質量%の溶液を調製した。この溶液135gにR−960(商品名。デュポン社製の酸化チタン。)140g、酢酸ブチル18g、ガラスビーズ283gを加え、卓上グラインドミルにより2時間攪拌分散した。ガラスビーズをろ別により除き、分散液236gを得た。
次に実施例1で得られた含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液を減圧留去により濃度調整して、約52質量%の溶液を調製した。この溶液135gにR−960(商品名。デュポン社製の酸化チタン。)140g、酢酸ブチル18g、ガラスビーズ283gを加え、卓上グラインドミルにより2時間攪拌分散した。ガラスビーズをろ別により除き、分散液236gを得た。
この分散液(236g)に含フッ素共重合体1の酢酸ブチル溶液(固形分濃度52質量%)109gを加えてよく混合して白塗料を調製した。
この白塗料15gに、スミジュールN3300(住化バイエルウレタン株式会社製のイソシアヌレート系硬化剤。商品名)を1.0gと硬化剤触媒として1%に希釈したジブチル錫ジラウレートの酢酸ブチル溶液を加えて塗料用組成物1を調製した。
実施例2で得られた含フッ素共重合体2の酢酸ブチル溶液についても実施例1と同様の手順で塗料用組成物2を調製した。
実施例3及び比較例1〜4で得られた各含フッ素共重合体の酢酸ブチル溶液については、硬化剤触媒を加えなかったほかは実施例1と同様の手順で塗料用組成物を調製した。
実施例4で得られた含フッ素共重合体4の酢酸ブチル溶液については、実施例1と同様の手順で塗料用組成物を調製した。
実施例3及び比較例1〜4で得られた各含フッ素共重合体の酢酸ブチル溶液については、硬化剤触媒を加えなかったほかは実施例1と同様の手順で塗料用組成物を調製した。
実施例4で得られた含フッ素共重合体4の酢酸ブチル溶液については、実施例1と同様の手順で塗料用組成物を調製した。
得られた各塗料用組成物をバーコーターで基材(ガラス板及びアルミ板)に塗布し、室温で1週間硬化乾燥させ、塗装膜厚約25μmの塗板を作製した。基材にガラス板を使用した塗板については、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐汚染性、光沢を調べた。また、基材にアルミ板を使用した塗板については、促進耐候性試験した。結果を表1に示す。
表1中の略号は次のモノマーを示す。
TFE:テトラフルオロエチレン
VAc:酢酸ビニル
HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
UDA:ウンデシレン酸
PTA:4−ペンテン酸
CA:クロトン酸
AA:アクリル酸
VtBz:tert−ブチル安息香酸ビニル
TFE:テトラフルオロエチレン
VAc:酢酸ビニル
HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
UDA:ウンデシレン酸
PTA:4−ペンテン酸
CA:クロトン酸
AA:アクリル酸
VtBz:tert−ブチル安息香酸ビニル
Claims (7)
- (a)炭素数2又は3のパーハロオレフィン構造単位、
(b)酢酸ビニル構造単位、
(c)式(1):CH2=CH−(CH2)l−O−(CH2)m−OH
(式中、lは0または1、mは2以上の整数)で示される水酸基含有ビニルモノマー構造単位、及び、
(d)式(2):R1R2C=CR3−(CH2)n−COOH
(式中、R1、R2およびR3は、同じかまたは異なり、いずれも水素原子または炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状のアルキル基;nは2以上の整数)で示されるカルボキシル基含有モノマー構造単位からなり、
含フッ素共重合体中の構造単位(a)の比率が構造単位(a)及び構造単位(b)の合計モル数に対して0.16〜0.46である
ことを特徴とする含フッ素共重合体。 - 式(1)において、lが0、mが2または4である請求項1記載の含フッ素共重合体。
- 式(2)において、nが2〜20である請求項1又は2記載の含フッ素共重合体。
- 15〜40モル%未満の構造単位(a)、
38〜75モル%未満の構造単位(b)、
5〜22モル%の構造単位(c)、及び、
0.1〜5モル%の構造単位(d)、
を含む請求項1、2又は3記載の含フッ素共重合体。 - 数平均分子量が3000〜100000である請求項1、2、3又は4記載の含フッ素共重合体。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の含フッ素共重合体、及び、有機溶剤を含むことを特徴とする溶剤型塗料用組成物。
- 更に、硬化剤を含む請求項6記載の溶剤型塗料用組成物。
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