JP4306045B2 - インターネット通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット通信システムに係り、詳しくは、インターネット経由で電子メイルやファクシミリデータの送信を行うと共に、インターネット経由で所定のWEBのホームページデータをダウンロードする機能を有するインターネット通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットの普及により、従来より、インターネットを経由してファクシミリデータを送受信するインターネットファクシミリ通信システムが知られている(例えば、特開平9−252393号、特開平9−247334号、特開平10−4206号)。また、通常のインターネット通信システムとして、URLを入力して所望のWEBに接続し、このWEBのホームページデータをダウンロードする機能を備えたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、インターネット経由でファクシミリデータの送信を行うと共に、所定のWEBのホームページデータをダウンロードすることができる様にしたインターネットファクシミリ通信システムは今のところ存在していない。
【0004】
そこで、本発明者は、インターネット経由でファクシミリデータの送信を行うと共に、所定のWEBのホームページデータをダウンロードすることができる様にしたインターネットファクシミリ通信システムの開発を検討しているが、この場合、システムの操作性において以下の様な問題があることを見出した。
【0005】
この問題というのは、インターネット経由でファクシミリデータを送信するためには、受信側の電子メールアドレスをアドレス帳に登録しておくと共に、所定のWEBのホームページデータをダウンロードするためには当該WEBのURLをアドレス帳に登録しておくことが望ましいのであるが、この場合、アドレス帳に電子メールアドレスとURLとが混在してしまうので、アドレス帳を利用して電子メールアドレスを選択したりURLを選択したりする操作を行う際に、電子メールアドレスとURLが混在した形でアドレス帳の登録内容が表示されることとなり、電子メールアドレスやURLの選択を行う操作が煩雑になり、間違いを起こしやすいという問題である。
【0006】
そこで、本発明は、インターネット経由で電子メールやファクシミリデータの送信を行うと共に、インターネット経由で所定のWEBのホームページデータをダウンロードする機能を有する新規なインターネット通信システムを提案すると共に、かかる新規なインターネット通信システムにおいて、電子メールアドレスやURLの選択を容易に行うことができる様にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1のインターネット通信システムは、インターネットを介してデータの送受信を実行することのできるインターネット通信システムであって、インターネット経由でデータの送受信を行うために、予め電子メールアドレスとURLとを登録しておく通信先登録手段と、インターネット経由でデータの送受信を行うことを指令するインターネット指令手段と、該インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うのか、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを判定する判定手段と、該判定手段により、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うと判定された場合には、前記通信先登録手段の中から電子メールアドレスだけを抽出し、該抽出した電子メールアドレスの一覧を通信先候補として表示し、前記判定手段により、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うと判定された場合には、前記通信先登録手段の中からURLだけを抽出し、該抽出したURLの一覧を通信先候補として表示する通信先候補表示手段と、前記通信先候補表示手段により抽出されて通信先候補として表示されている電子メールアドレス又はURLの中から所望のものを選択する選択手段と、原稿を読み取る原稿読み取り手段とを備え、前記判定手段が、前記原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合には、前記インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うものと判定する手段として構成されていることを特徴とする。
【0008】
この請求項1のインターネット通信システムによれば、通信先登録手段に、インターネット経由でデータの送受信を行うために、予め電子メールアドレスとURLとを登録しておく。そして、インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことを指令すると、判定手段が、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うのか、通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを判定する。そして、通信先候補表示手段が、この判定手段により、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うと判定された場合には、通信先登録手段の中から電子メールアドレスだけを抽出し、こうして抽出した電子メールアドレスの一覧を通信先候補として表示し、判定手段により、通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うと判定された場合には、通信先登録手段の中からURLだけを抽出し、こうして抽出したURLの一覧を通信先候補として表示する。そして、選択手段を操作して、こうして通信先候補表示手段により抽出されて通信先候補として表示されている電子メールアドレス又はURLの中から所望のものを選択する。この結果、ユーザがインターネット経由で所望の宛先に電子メール化されたデータを送信することを希望する場合には、通信先候補としては、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレスだけが候補として表示され、逆に、ユーザが所定のWEBからホームページデータをダウンロードしたいという場合には、通信先登録手段に登録されているURLだけが表示されるので、選択手段による通信先の選択において、電子メールアドレスを選択すべきところをURLを選択してしまったり、その逆にURLを選択すべき所を電子メールアドレスを選択してしまったりするといった誤操作を有効に防止すると共に、通信先の選択を容易に行うことができるという作用・効果が発揮される。
【0009】
また、請求項2のインターネット通信システムは、請求項1に記載のインターネット通信システムにおいて、前記通信先候補表示手段が、前記通信先登録手段に予め登録されている電子メールアドレス及びURLの中から、「@」マークの有無によって電子メールアドレスであるのかURLであるのかを判断して、前記通信先候補の抽出を実行する様に構成されていることを特徴とする。
【0010】
この請求項2のインターネット通信システムによれば、通信先候補表示手段は、通信先登録手段に予め登録されている電子メールアドレス及びURLの中から、「@」マークの有無によって電子メールアドレスであるのかURLであるのかを判断して、通信先候補の抽出を実行する。これは、電子メールアドレスもURLも英数字で記載されるものの、電子メールアドレスには必ず「@」マークが存在しているという性質を有効に活用したものである。そして、この請求項2のインターネット通信システムによれば、電子メールアドレスとURLが混在して登録されている通信先登録手段の中から、ユーザの意図に応じて電子メールアドレス及びURLのいずれか一方だけを効率よく抽出して通信先候補として表示することができる。
【0011】
なお、請求項のインターネット通信システムは、上述の如く、原稿を読み取る原稿読み取り手段を備え、前記判定手段が、前記原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合には、前記インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うものと判定する手段として構成されている
【0012】
従って、判定手段は、原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合には、インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うものと判定する。これは、原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合に、インターネット指令手段による指令がなされた場合には、当該原稿を読み取って、インターネット経由で所望の宛先の電子メールアドレス宛に電子メール化したファクシミリデータを送信することをユーザが欲しているものと判断することができるからである。
【0013】
また、請求項のインターネット通信システムは、請求項1又は請求項2に記載のインターネット通信システムにおいて、前記インターネット指令手段が、前記原稿読み取り手段に原稿がセットされていない場合には、さらに、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛に電子メールデータを送信する処理を行うのか、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを指令する処理内容指令手段を備え、前記判定手段が、前記処理内容指令手段による指令に従って、前記判定を実行する手段として構成されていることを特徴とする。
【0014】
この請求項のインターネット通信システムによれば、インターネット指令手段が備える処理内容指令手段は、原稿読み取り手段に原稿がセットされていない場合には、さらに、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛に電子メールデータを送信する処理を行うのか、通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを指令する。すると、判定手段は、この処理内容指令手段による指令に従って、上述の判定を実行し、通信先候補表示手段は、電子メールアドレス宛に電子メールデータを送信する処理を行うことをユーザが意図している場合には、通信先登録手段の中から電子メールアドレスだけを抽出して通信先候補として表示し、逆に、所定のWEBからホームページデータをダウンロードすることをユーザが意図している場合には、通信先登録手段の中からURLだけを抽出して通信先候補として表示する。この結果、ユーザの意図を反映した通信先候補の表示が実行され、ユーザは、自分がこれから通信先として選択しようとしている電子メールアドレスやURLを容易に選択することができる。
【0015】
また、請求項のインターネット通信システムは、請求項1〜請求項のいずれかに記載のインターネット通信システムにおいて、インターネットに接続されるサーバと、前記インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令された場合に、前記サーバに対して公衆回線を介して接続されるファクシミリ端末とを備え、前記サーバが、前記ファクシミリ端末からG3データを受信した場合には当該G3データを電子メールフォーマットのデータに変換して前記候補選択手段によって選択されている電子メールアドレス宛に送信する処理を実行すると共に、前記候補選択手段によってURLが選択された場合には、当該URLに対応するWEBに接続して当該WEBからホームページデータのダウンロードを受けると共に当該ホームページデータをG3データに変換して前記ファクシミリ端末に送信する手段として構成されていることを特徴とする。
【0016】
この請求項のインターネット通信システムによれば、インターネットに接続されるサーバは、ファクシミリ端末からG3データを受信した場合には当該G3データを電子メールフォーマットのデータに変換して候補選択手段によって選択されている電子メールアドレス宛に送信する処理を実行すると共に、候補選択手段によってURLが選択された場合には、当該URLに対応するWEBに接続して当該WEBからホームページデータのダウンロードを受けると共に当該ホームページデータをG3データに変換してファクシミリ端末に送信する処理を実行する。この結果、ファクシミリ端末は、G3データの送信とG3データの受信とを行うことになり、それ自身は、G3データを電子メールとして送信可能なテキストデータ化イメージデータへの変換を行ったり、逆に、HTMLデータをG3データに変換する処理を行うことなく、ファクシミリデータを所望の宛先に対してインターネット経由で送信したり、所望のWEBのホームページデータをダウンロードして印刷出力するといったことを実行可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施の形態を図面に従って説明する。実施の形態は、インターネットファクシミリ通信システムに関するものである。このインターネットファクシミリ通信システム1は、図1に示す様に、FAX装置10と、このFAX装置10と公衆回線で接続される交換機20と、この交換機20と公衆回線で接続されるサーバ30と、このサーバ30と接続されるインターネット40と、このインターネット40と接続されるワールドワイドウェブ(WWW)サーバ50と、インターネット40と接続されるPOPサーバ60と、このPOPサーバ60と接続される相手先端末70と、交換機20を介して公衆回線で接続されるFAX装置80等から構成されている。ここで、サーバ30は、FAX装置10からG3データを受信した場合には当該G3データを電子メールフォーマットのデータに変換してユーザが選択した電子メールアドレス宛に送信する処理を実行すると共に、ユーザからWWWサーバ50のURLが選択された場合には、当該URLに対応するWWWサーバ50に接続して当該WWWサーバ50からホームページデータのダウンロードを受けると共に当該ホームページデータをG3データに変換してFAX装置10にコールバックする手段として構成されている。
【0018】
FAX装置10は、図2に示す様に、LCD11と、テンキー12と、E−Mailキー13と、E−Mail INDEXキー14と、スクロールキー15,16と、選択キー17と、スタートキー18とを備えている。E−Mailキー13は、このFAX装置10を用いて、インターネット40経由でファクシミリデータの送信や電子メールの送信を行う際に押下するキーである。E−Mail INDEXキー14は、後述する様に、LCD11に電子メールアドレスやWEBのURLを表示させるために押下するキーである。スクロールキー15,16は、後述する様に、E−Mail INDEXキー14を押下してLCD11に表示された電子メールアドレスやURLの情報をスクロールアップ及びスクロールダウンするためのものである。選択キー17は、後述する様に、E−Mail INDEXキー14を押下してLCD11に表示させた電子メールアドレスやURLの中から所望のものを選択する際に押下するものである。スタートキー18は、このFAX装置10からインターネット40経由でファクシミリデータや電子メールを送信したり、所望のWEBのホームページデータのダウンロードを指示するためのものである。
【0019】
また、FAX装置10は、図3に示す様に、CPU10aと、ROM10bと、RAM10cと、EEPROM10dと、文字入力キー10eと、スキャナ10fと、プリンタ10gと、符号・復号器10hと、FAXモデム10iと、NCU10jとを備えている。CPU10aは、このFAX装置10の全体の制御を実行するものである。ROM10bは、CPU10aが実行する制御プログラムや制御データ等を予め記憶しておくものである。RAM10cは、CPU10aによる制御処理が実行される際に、ファクシミリデータを送受信する際の画像メモリとして使用されたり、後述する文字入力キー10eから入力された電子メールを記憶したり、各種制御処理におけるワークエリアとして機能するものである。EEPROM10dは、後述する様に、FAX番号や電子メールアドレスやWEBのURLを記憶しておくために設けられている。
【0020】
文字入力キー10eは、このFAX装置10からインターネット40を経由して電子メールを送信する際のメール本文の入力を行うために設けられたものであり、本実施の形態ではテンキー12がその役割を果たしている。例えば、テンキー12の内の「1」のキーには、「ア、イ、ウ、エ、オ、A、B、C、a、b、c、1」が、「2」のキーには、「カ、キ、ク、ケ、コ、D、E、F、d、e、f、2」が、・・・「#」のキーには、「・・・、@、・・・」といった具合に各キーに対して文字、数字及び記号が割り当てられている。
【0021】
スキャナ10fは、このFAX装置10からファクシミリデータを送信する際に、原稿を読み取るために設けられている。プリンタ10gは、このFAX装置10が受信したファクシミリデータやWEBのホームページデータを記録紙に印刷出力するためのものである。符号・復号器10hは、スキャナ10fで原稿から読み取った画像データをG3圧縮形式に変換したり、受信したG3圧縮形式のデータをプリンタ10gで印刷出力可能なイメージデータに変換するためのものである。FAXモデム10iは、公衆回線を介してファクシミリデータや電子メールデータを送受信するためのものである。NCU10jは、ファクシミリ送受信の際の通信制御手順を実行するためのものである。
【0022】
EEPROM10dには、図4に示す様に、FAX番号を記憶しておくFAX番号記憶エリア10d1と、電子メールアドレス及びURLを記憶しておくインターネット宛先記憶エリア10d2とが備えられている。そして、ユーザが、テンキー12を用いて入力したFAX番号はFAX番号記憶エリア10d1に記憶され、テンキー12を用いて入力した電子メールアドレス及びURLはインターネット宛先記憶エリア10d2に記憶されている。ここで、インターネット宛先記憶エリア10d2内には、図示の様に、電子メールアドレスとURLとがランダムに混在した形で記憶される。
【0023】
次に、本実施の形態のインターネットファクシミリ通信システム1によりインターネット40を経由して、ファクシミリデータや電子メールを送信したり、所望のWEBのホームページデータをダウンロードするためのインターネット通信制御処理の内容について、図5〜図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
この処理においては、まず最初に、スキャナ10fに原稿がセットされているか否かを判断する(S10)。原稿がセットされている場合には(S10:YES)、E−Mailキー13が押下されたか否かを判断する(S20)。ここで、E−Mailキー13が押下されていると判断された場合には(S20:YES)、次にE−Mail INDEXキー14が押下されたか否かを判断する(S30)。そして、E−Mail INDEXキー14が押下されたと判断された場合には(S30:YES)、EEPROM10d内のインターネット宛先記憶エリア10d2の中から、@マークが記入されているものだけを抽出し(S40)、この抽出結果を宛先候補としてLCD11に表示する(S50)。そして、ユーザによりスクロールキー15,16が操作されたか否かを判断し(S60)、スクロールキー15,16が操作された場合には(S60:YES)、スクロールキー15,16の操作状況に応じて、宛先候補をスクロールアップスクロールダウンする(S70)。このとき、LCD11の最上部に表示されている宛先候補を反転表示しておく。そして、選択キー17が押下されたか否かを判断し(S80)、選択キーが押下された場合には(S80:YES)、その時点で反転表示されている宛先候補を電子メールの宛先として設定し(S90)、スタートキー18の押下を待つ(S100)。
【0025】
スタートキー18が押下されたら(S100:YES)、スキャナ10fにセットされている原稿から画像データの読み取りを行うと共に(S110)、符号・復号器10hにより画像データをG3圧縮形式のデータに変換すると共に(S120)、ファクシミリ通信手順を実行し、サーバ30に対して、S80で選択された電子メールアドレスとS120で変換されたG3圧縮形式の画像データとを送信する(S130)。すると、サーバ30では、FAX装置10から送信されてきたG3圧縮形式の画像データを、インターネット40を経由して電子メールとして送信可能なTIFF圧縮形式のデータに変換すると共に(S140)、S130で送信されてきた電子メールアドレスをヘッダ情報として添付してこのTIFF圧縮形式のデータをインターネット40に対して送信する(S150)。この結果、ユーザの所望する宛先に対してファクシミリデータを電子メールとして送信する処理が実行されることになる。
【0026】
一方、原稿がセットされていない場合にも(S10:NO)、E−Mailキー13が押下されたか否かを判断する(S160)。ここで、E−Mailキー13が押下されていると判断された場合には(S160:YES)、LCD11に「1.TEXT TO EMAIL」という文字列と、「2.WEB Retrival」という文字列とを表示する(S170)。ここで、「1.TEXT TO EMAIL」とは、この後の処理において、電子メールを送信する処理を実行することを意味する。また、「2.WEB Retrival」とは、この後の処理において、ユーザが選択したWEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を実行することを意味する。
【0027】
そして、ユーザが、テンキー12を操作して「1」又は「2」のキーを押下するのを待つ(S180)。「1」のキーが押下された場合は(S180:「1」)、以後の処理として電子メールを送信する処理が選択されたものと判断する(S190)。この場合、ユーザは、テンキー12を文字入力キー10eとして使用し、テキストデータを入力するので、このテキストデータをRAM10cに記憶する(S200)。そして、次にE−Mail INDEXキー14が押下されたか否かを判断する(S210)。
【0028】
ここで、E−Mail INDEXキー14が押下されたと判断された場合には(S210:YES)、EEPROM10d内のインターネット宛先記憶エリア10d2の中から、@マークが記入されているものだけを抽出し(S220)、この抽出結果を宛先候補としてLCD11に表示する(S230)。
【0029】
そして、ユーザによりスクロールキー15,16が操作されたか否かを判断し(S240)、スクロールキー15,16が操作された場合には(S240:YES)、スクロールキー15,16の操作状況に応じて、宛先候補をスクロールアップスクロールダウンする(S250)。このときも、LCD11の最上部に表示されている宛先候補を反転表示しておく。そして、選択キー17が押下されたか否かを判断し(S260)、選択キーが押下された場合には(S260:YES)、その時点で反転表示されている宛先候補を電子メールの宛先として設定し(S270)、スタートキー18の押下を待つ(S280)。
【0030】
ここで、スタートキー18が押下されたら(S280:YES)、RAM10eからテキストデータを読み出すと共に(S290)、ファクシミリ通信手順を実行し、サーバ30に対して、S270で選択された電子メールアドレスとS300でRAM10eから読み出したテキストデータとを送信する(S300)。すると、サーバ30では、FAX装置10から送信されてきたテキストデータに対して、同じくFAX装置10から送信されてきた電子メールアドレスをヘッダ情報として添付してインターネット40に対して送信する(S310)。この結果、ユーザの所望する宛先に対して電子メールの送信が実行されることになる。
【0031】
一方、S180において、ユーザが、テンキー12を操作して「2」のキーを押下した場合は(S180:「2」)、以後の処理としてユーザの所望するWEBからそのホームページデータをダウンロードして受信する処理が選択されたものと判断する(S320)。そして、次にE−Mail INDEXキー14が押下されたか否かを判断する(S330)。
【0032】
ここで、E−Mail INDEXキー14が押下されたと判断された場合には(S330:YES)、EEPROM10d内のインターネット宛先記憶エリア10d2の中から、@マークが記入されていないものだけを抽出し(S340)、この抽出結果を宛先候補としてLCD11に表示する(S350)。
【0033】
そして、ユーザによりスクロールキー15,16が操作されたか否かを判断し(S360)、スクロールキー15,16が操作された場合には(S360:YES)、スクロールキー15,16の操作状況に応じて、宛先候補をスクロールアップスクロールダウンする(S370)。このときも、LCD11の最上部に表示されている宛先候補を反転表示しておく。そして、選択キー17が押下されたか否かを判断し(S380)、選択キーが押下された場合には(S380:YES)、その時点で反転表示されている宛先候補をホームページデータをダウンロードして受信するWEBとして設定し(S390)、スタートキー18の押下を待つ(S400)。
【0034】
そして、スタートキー18が押下されたら(S400:YES)、ファクシミリ通信手順を実行し、サーバ30に対して、S390で設定されたWEBのURLを送信し(S410)、一旦、サーバ30との交信を絶ってサーバ30からのコールバックがなされるのを待つ(S420)。
【0035】
すると、サーバ30では、図8に示す様に、FAX装置10から送信されてきたURLに対応するWEBとの間をインターネット40を経由して接続し(S510)、そのホームページデータをダウンロードすると共に(S520)、このHTML形式で作成されているホームページデータをG3圧縮形式に変換する処理を実行する(S530)。そして、その後、FAX装置10に対してコールバックを実行し(S540)、S530で変換してG3圧縮形式としたホームページデータをFAX装置10に対して送信する処理を実行する(S550)。
【0036】
こうしてサーバ30からコールバックがなされると(S420:YES)、FAX装置10では、サーバ30から送信されてきたG3圧縮形式の画像データを、一旦、RAM10cに記憶すると共に(S430)、このRAM10cに記憶したG3圧縮形式の画像データを読み出しつつ符号・復号器10hによってプリンタ10gによる印刷が可能なデータ形式に復号化し(S440)、この画像データをプリンタ10gを駆動して印刷出力する(S450)。この結果、ユーザが所望するWEBのホームページデータをダウンロードして受信し、印刷出力する処理が実行されることになる。
【0037】
以上説明した様に、この実施の形態のインターネットファクシミリ通信システム1によれば、インターネット経由でのファクシミリデータの送信、電子メールデータの送信、所望のWEBのホームページデータのダウンロードをそれぞれ実行することができる。そして、これらの処理において、ユーザは、ファクシミリデータや電子メールの宛先としての電子メールアドレスと、ホームページデータをダウンロードするWEBのURLとを、EEPROM10dに対してランダムに記憶させておいても、ユーザの意図する処理に応じて、電子メールアドレス又はURLのいずれかだけを抽出して、宛先候補としてLCD11に表示することができるので、ユーザは容易に自分の実行しようとしている処理に対応する宛先を選択することができる。
【0038】
この結果、ユーザがインターネット経由で所望の宛先に電子メール化されたデータを送信することを希望する場合には、宛先候補としては、EEPROM10dに予め登録しておいた電子メールアドレスだけがLCD11に宛先候補として表示され、逆に、ユーザが所望のWEBからホームページデータをダウンロードしたいという場合には、EEPROM10dに予め登録しておいたURLだけがLCD11に宛先候補として表示されるので、通信先の選択において、電子メールアドレスを選択すべきところをURLを選択してしまったり、その逆にURLを選択すべき所を電子メールアドレスを選択してしまったりするといった誤操作を有効に防止すると共に、通信先の選択を容易に行うことができる。
【0039】
また、この実施の形態では、「@」マークの有無によって電子メールアドレスであるのかURLであるのかを判断して、通信先候補の抽出を実行しているので、通信先候補をLCD11に表示する際に間違いが生じることがない。換言するならば、電子メールアドレスもURLも英数字で記載されるものの、電子メールアドレスには必ず「@」マークが存在しているという性質を有効に活用したものである。そして、インターネットファクシミリ通信システム1によれば、電子メールアドレスとURLが混在して登録されているEEPROM10dの中から、ユーザの意図に応じて電子メールアドレス及びURLのいずれか一方だけを効率よく抽出して通信先候補としてLCD11に表示することができる。
【0040】
スキャナ10fに原稿がセットされている場合には、EEPROM10dに登録されている電子メールアドレス宛にファクシミリデータを送信する処理を行うものと判断し、当該原稿を読み取って、インターネット経由で所望の宛先の電子メールアドレス宛に電子メール化したファクシミリデータを送信することをユーザが欲しているものと判断する様に構成されているので、ファクシミリデータをインターネット経由で送信する処理を確実に実行することができる。
【0041】
また、スキャナ10fに原稿がセットされていない場合には、さらに、「1.TEXT TO MAIL」を実行したいのか、「2.WEB Retrival」を実行したいのかに応じて、EEPROM10dに予め登録されている通信先候補の中から、電子メールアドレスのみ又はURLのみを抽出してLCD11に表示する様に構成されているので、これによってもユーザの意図を反映した通信先候補の表示が実行され、ユーザは、自分がこれから通信先として選択しようとしている電子メールアドレスやURLを容易に選択することができる。
【0042】
さらに、インターネット40に接続されるサーバ30は、FAX装置10からG3圧縮データを受信した場合には当該G3圧縮データを電子メールフォーマットのデータに変換して選択されている電子メールアドレス宛に送信する処理を実行すると共に、通信先としてURLが選択された場合には、当該URLに対応するWEBに接続して当該WEBからホームページデータのダウンロードを受けると共に当該ホームページデータをG3圧縮データに変換してFAX装置10にコールバックする処理を実行する。この結果、FAX装置10は、G3圧縮データの送信とG3圧縮データの受信とを行うことになり、それ自身は、G3圧縮データを電子メールとして送信可能なテキストデータ化イメージデータへの変換を行ったり、逆に、HTMLデータをG3圧縮データに変換する処理を行うことなく、ファクシミリデータを所望の宛先に対してインターネット経由で送信したり、所望のWEBのホームページデータをダウンロードして印刷出力するといったことを実行することができる。この結果、データモデムを用いる必要がなく安価なFAXモデム10iさえ備えていればよいという点でFAX装置10の構成を通常のFAX装置と同様のものとして構成することができるという効果がある。
【0043】
なお、この実施の形態のFAX装置10は、公衆回線を利用した通常のファクシミリデータの送信を実行することができることはもちろんである。
【0044】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の形態を採用することができることはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、インターネット経由で電子メールやファクシミリデータの送信を行うと共に、インターネット経由で所定のWEBのホームページデータをダウンロードする機能を有する新規なインターネット通信システムを提案すると共に、かかる新規なインターネット通信システムにおいて、電子メールアドレスやURLの選択を容易に行うことができる。
【0046】
具体的には、請求項1のインターネット通信システムによれば、ユーザがインターネット経由で所望の宛先に電子メール化されたデータを送信することを希望する場合には、通信先候補としては、通信先登録手段に登録されている電子メールアドレスだけが候補として表示され、逆に、ユーザが所定のWEBからホームページデータをダウンロードしたいという場合には、通信先登録手段に登録されているURLだけが表示されるので、選択手段による通信先の選択において、電子メールアドレスを選択すべきところをURLを選択してしまったり、その逆にURLを選択すべき所を電子メールアドレスを選択してしまったりするといった誤操作を有効に防止すると共に、通信先の選択を容易に行うことができるという効果が発揮される。また、原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合に、インターネット指令手段による指令がなされた場合には、当該原稿を読み取って、インターネット経由で所望の宛先の電子メールアドレス宛に電子メール化したファクシミリデータを送信することをユーザが欲しているものと判断することができる。
【0047】
また、請求項2のインターネット通信システムによれば、電子メールアドレスには必ず「@」マークが存在しているという性質を有効に活用し、電子メールアドレスとURLが混在して登録されている通信先登録手段の中から、ユーザの意図に応じて電子メールアドレス及びURLのいずれか一方だけを効率よく抽出して通信先候補として表示することができる。
【0048】
【0049】
また、請求項3のインターネット通信システムによれば、原稿読み取り手段に原稿がセットされていない場合にも、ユーザの意図を反映した通信先候補の表示が実行され、ユーザは、自分がこれから通信先として選択しようとしている
電子メールアドレスやURLを容易に選択することができる。
【0050】
また、請求項4のインターネット通信システムによれば、ファクシミリ端末は、G3データの送信とG3データの受信とを行うことになり、それ自身は、G3データを電子メールとして送信可能なテキストデータ化イメージデータへの変換を行ったり、逆に、HTMLデータをG3データに変換する処理を行うことなく、ファクシミリデータを所望の宛先に対してインターネット経由で送信したり、所望のWEBのホームページデータをダウンロードして印刷出力するといったことを実行可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のインターネットファクシミリ通信システムの全体の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態におけるFAX装置の外観を示す平面図である。
【図3】 実施の形態におけるFAX装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態におけるFAX装置のEEPROMの記憶内容を示す説明図である。
【図5】 実施の形態におけるインターネット通信制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】 実施の形態におけるインターネット通信制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態におけるインターネット通信制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】 実施の形態でのサーバによるWEBのホームページをダウンロードする際の制御処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・インターネットファクシミリ通信システム、10・・・FAX装置、10a・・・CPU、10b・・・ROM、10c・・・RAM、10d・・・EEPROM、10d1・・・FAX番号記憶エリア、10d2・・・インターネット宛先記憶エリア、10e・・・文字入力キー、10f・・・スキャナ、10g・・・プリンタ、10h・・・符号・復号器、10i・・・FAXモデム、10j・・・NCU、11・・・LCD、12・・・テンキー、13・・・E−Mailキー、14・・・E−Mail INDEXキー、15,16・・・スクロールキー、17・・・選択キー、18・・・スタートキー、20・・・交換機、30・・・サーバ、40・・・インターネット、50・・・ワールドワイドウェブ(WWW)サーバ、60・・・POPサーバ、70・・・相手先端末、80・・・FAX装置。

Claims (4)

  1. インターネットを介してデータの送受信を実行することのできるインターネット通信システムであって、
    インターネット経由でデータの送受信を行うために、予め電子メールアドレスとURLとを登録しておく通信先登録手段と、
    インターネット経由でデータの送受信を行うことを指令するインターネット指令手段と、
    該インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うのか、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを判定する判定手段と、
    該判定手段により、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うと判定された場合には、前記通信先登録手段の中から電子メールアドレスだけを抽出し、該抽出した電子メールアドレスの一覧を通信先候補として表示し、前記判定手段により、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うと判定された場合には、前記通信先登録手段の中からURLだけを抽出し、該抽出したURLの一覧を通信先候補として表示する通信先候補表示手段と、
    前記通信先候補表示手段により抽出されて通信先候補として表示されている電子メールアドレス又はURLの中から所望のものを選択する選択手段と
    原稿を読み取る原稿読み取り手段とを備え、
    前記判定手段が、前記原稿読み取り手段に原稿がセットされている場合には、前記インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令されたとき、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛にデータを送信する処理を行うものと判定する手段として構成されていること
    を特徴とするインターネット通信システム。
  2. 請求項1に記載のインターネット通信システムにおいて、
    前記通信先候補表示手段が、前記通信先登録手段に予め登録されている電子メールアドレス及びURLの中から、「@」マークの有無によって電子メールアドレスであるのかURLであるのかを判断して、前記通信先候補の抽出を実行する様に構成されていること
    を特徴とするインターネット通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載のインターネット通信システムにおいて、
    前記インターネット指令手段が、前記原稿読み取り手段に原稿がセットされていない場合には、さらに、前記通信先登録手段に登録されている電子メールアドレス宛に電子メールデータを送信する処理を行うのか、前記通信先登録手段に登録されているURLに対応するWEBから当該WEBのホームページデータをダウンロードして受信する処理を行うのかを指令する処理内容指令手段を備え、
    前記判定手段が、前記処理内容指令手段による指令に従って、前記判定を実行する手段として構成されていること
    を特徴とするインターネット通信システム。
  4. 請求項1〜請求項のいずれかに記載のインターネット通信システムにおいて、
    インターネットに接続されるサーバと、
    前記インターネット指令手段により、インターネット経由でデータの送受信を行うことが指令された場合に、前記サーバに対して公衆回線を介して接続されるファクシミリ端末とを備え、
    前記サーバが、前記ファクシミリ端末からG3データを受信した場合には当該G3データを電子メールフォーマットのデータに変換して前記候補選択手段によって選択されている電子メールアドレス宛に送信する処理を実行すると共に、前記候補選択手段によってURLが選択された場合には、当該URLに対応するWEBに接続して当該WEBからホームページデータのダウンロードを受けると共に当該ホームページデータをG3データに変換して前記ファクシミリ端末に送信する手段として構成されていること
    を特徴とするインターネット通信システム。
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