JP4303681B2 - 柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーのカバーを有するゴルフボール - Google Patents

柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーのカバーを有するゴルフボール Download PDF

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Description

本発明は、二峰性アイオノマーの組成物を含むカバーを有するゴルフボールに関する。この二峰性アイオノマーのカバー組成物は、少なくとも部分的に中和したカルボン酸官能基化ターポリマーの混合物を含む。
関連出願の相互参照
本出願は2002年9月27日出願の米国仮特許出願第60/414,231号に関する特典を請求する。
アイオノマー樹脂(アイオノマー)は、数ある中で特にゴルフボールの構造にとって有用な材料である。アイオノマーは、エチレンなどのオレフィンと、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、またはマレイン酸などの不飽和カルボン酸、および任意選択で柔軟化モノマーとの共重合の後に得られるイオン性コポリマーである。中和剤(本出願の目的に対してはナトリウムや亜鉛イオンなどの金属陽イオンを含有するイオン化合物)を用いてコポリマー中の酸性基の少なくとも一部を中和し、特性の向上した熱可塑性樹脂を得る。例えばアイオノマー材料を用いて造られるゴルフボールは、バラタボール構造と比べて反発弾性および耐久性が改良される。それらの反発弾性、靭性、耐久性、および飛翔特性の結果、商標「サーリン(Surlyn)(登録商標)」の名で本願特許出願人により、また商標「エスコール(Escor)(登録商標)」および商標「イオテック(Iotek)」の名でエクソン・コーポレーション(Exxon Corporation)により販売されている様々なアイオノマー樹脂が従来のバラタ(トランスポリイソプレン、天然、または合成)ゴムを凌ぐゴルフボールの構造用の最上の材料になった。より柔軟なバラタカバーは、高い打感特性を示すが繰返しプレーに必要な耐久性に欠ける。しかしながらアイオノマーカバーの高耐久性で得られる利点は、それらの打球感が劣ることによってある程度相殺されていた。これは、ゴルフボールカバー構造に用いた場合、この耐久性アイオノマー樹脂が非常に硬くなりがちであり、その結果プレー中のボールのコントロールに必要なスピンを与えるのに必要とされる柔軟度を欠くためである。
二元ポリマーから得られる現在市販されているアイオノマーは、「硬い」アイオノマー樹脂の望ましい特性、例えばすぐれた耐衝撃性および飛距離と、柔軟なバラタカバーの望ましい特性、例えば打球感(すなわち「スピン」)の満足な組合せを生むことができなかった。これらは、より熟達したゴルファーが願望する特性である。
(a)エチレンなどのオレフィンと、(b)不飽和カルボン酸と、(c)アクリル酸アルキルおよび/またはメタクリル酸アルキルなどの他のコモノマーとの共重合から作られるターポリマーは、中和してより柔軟なアイオノマーを形成することのできる「より柔軟な」樹脂を可能にする。しかしながらこれらのより柔軟なアイオノマー樹脂は、反発弾性および熱安定性が低いためにそれら単独ではゴルフボールカバーには適さない。
耐久性のある高スピンのアイオノマーゴルフボールを生み出す様々な試みにおいてゴルフ業界は、硬いアイオノマー樹脂を複数種のより柔軟なアイオノマー樹脂とブレンドしてきた。米国特許公報(特許文献1)および米国特許公報(特許文献2)は、硬いアイオノマー樹脂と柔軟なイオノマー樹脂のブレンドを含有するカバー組成物に関する。これらの硬いコポリマーは、一般にオレフィンと不飽和カルボン酸から作られる。硬いアイオノマー−柔軟なアイオノマーのブレンドから形成されるゴルフボールは、硬いアイオノマーのみで作られるカバーよりも擦り傷を受けやすくなる傾向があることが分かっている。米国特許公報(特許文献3)は、ショアD硬度が約40〜64のアイオノマーのブレンドを含む耐擦り傷性を有するゴルフボールに関する。
ゴルフ業界はまた、ポリウレタン組成物から形成されるゴルフボールカバーを開発してきた。これらのカバーは、すぐれた耐擦り傷性と、スピンコントロールおよびすぐれた打球感を可能にする柔軟性とを兼ね備える。この望ましい要素の組合せのためにポリウレタンカバーを有するゴルフボールは、より熟達したプレーヤー用の「高級」ボールと考えられている。しかしながらポリウレタンカバーは、反発弾性が低く、したがってゴルフボールの性能を損なう。その上、熱硬化性ポリウレタンカバーは、熱可塑性アイオノマー樹脂よりも加工が難しくかつ材料コストもまた高く、その結果ポリウレタンボールの製造がより費用のかかるものになる。
米国特許第4,884,814号明細書 米国特許第5,120,791号明細書 米国特許第5,902,855号明細書 米国特許第5,028,674号明細書 米国特許第3,264,272号明細書 米国特許第3,651,014号明細書 米国特許第3,766,146号明細書 米国特許第3,763,109号明細書 米国特許第4,331,786号明細書 米国特許第4,274,637号明細書 米国特許第4,264,075号明細書 米国特許第4,323,247号明細書 米国特許第4,337,947号明細書 米国特許第4,398,000号明細書 米国特許第4,526,375号明細書 米国特許第4,567,219号明細書 米国特許第4,674,751号明細書 米国特許第4,884,814号明細書 米国特許第4,911,451号明細書 米国特許第4,984,804号明細書 米国特許第4,986,545号明細書 米国特許第5,000,459号明細書 米国特許第5,068,151号明細書 米国特許第5,098,105号明細書 米国特許第5,120,791号明細書 米国特許第5,155,157号明細書 米国特許第5,197,740号明細書 米国特許第5,222,739号明細書 米国特許第5,253,871号明細書 米国特許第5,298,571号明細書 米国特許第5,321,089号明細書 米国特許第5,328,959号明細書 米国特許第5,330,837号明細書 米国特許第5,338,038号明細書 米国特許第5,338,610号明細書 米国特許第5,359,000号明細書 米国特許第5,368,304号明細書 米国特許第5,567,772号明細書 米国特許第5,757,483号明細書 米国特許第5,810,678号明細書 米国特許第5,873,796号明細書 米国特許第5,902,855号明細書 米国特許第5,971,870号明細書 米国特許第5,971,871号明細書 米国特許第5,971,872号明細書 米国特許第5,973,046号明細書 米国特許第5,976,443号明細書 米国特許第6,018,003号明細書 米国特許第6,096,830号明細書 国際公開第99/48569号パンフレット 米国特許第4,846,910号明細書
したがって柔軟性、反発弾性、およびすぐれた耐擦り傷性と、改良された熱安定性、溶融加工性、および低コストとを兼ね備えたゴルフボールカバー材料が開発されるならば有益なはずである。打球感および耐久性の有利な組合せを有するゴルフボールを開発することもまた望ましい。
一態様において本発明は、カバーを有するゴルフボールであって、かつ前記カバーが5中約3.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むか、または熱可塑性組成物から本質的に構成され、この可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約4重量%の量で存在し、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000〜約30,000の重量平均分子量を有し、かつかつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、コポリマーが塑性物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
(1)この熱可塑性組成物は、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンを有する少なくとも1種類の中和剤によって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)この組成物は、約50以下のショアD硬度および約20kpsi以下の曲げ弾性率を有する。
別の態様において本発明は、上記熱可塑性組成物を含むか、または本質的にこの熱可塑性組成物からなり、さらに非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマーからなる群の中の重量平均分子量が約80,000〜約500,000のコポリマーから選択される少なくとも1種類の追加成分を含むカバーを有するゴルフボールである。
別の態様において本発明は、ゴルフボールコアを覆ってカバーを形成する工程を含み、前記カバーが5中約2.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むか、または該熱可塑性組成物から本質的に構成され、前記熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして約30〜約81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000〜約30,000の重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、約50以下のショアD硬度および約20kpsi以下の曲げ弾性率を有する。
さらに別の態様において本発明は、5中約3.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むワンピースゴルフボールであって、前記熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして約30〜約81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000から約30,000までの重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、約60以下のショアD硬度および約40kpsi以下の曲げ弾性率を有する。
さらに別の態様において本発明は、非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマーからなる群の中のコポリマーから選択される少なくとも1種類の追加成分をさらに含み、前記コポリマーは、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する前述のワンピースゴルフボールである。
別の態様において本発明は、本発明の組成物をゴルフボールの形状に成形する工程を含む、本明細書中で述べるワンピースゴルフボールの製造方法である。
本明細書中で開示されるすべての参考文献は参照により組み込まれる。
「コポリマー」は、2種類以上の異なるモノマーを含有するポリマーを意味する。用語「二元ポリマー」および「ターポリマー」は、それぞれ2種類および3種類のモノマーのみを含有するポリマーを意味する。用語「様々なモノマーのコポリマー」は、その単位が様々なモノマーから得られるコポリマーを意味する。
「バイモダルアイオノマー」は、高分子量ターポリマー成分と低分子量コポリマー成分を有するアイオノマーを意味し、その高分子量ターポリマー成分のMと低分子量コポリマー成分のMが十分異なり、したがって高分解能カラムを備えたゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によりそのブレンド物のMを測定すると2つのはっきりした分子量ピークを観察することができる。
「エチレン/(メタ)アクリル酸(E/(M)AAとも略記される)」は、「エチレン/アクリル酸コポリマーおよび/またはエチレン/メタクリル酸コポリマー」を意味する。
本発明によれば本明細書中で述べる柔軟で弾性のある熱可塑性組成物は、特性と加工性のバランスの改良を可能にする。これらの熱可塑性組成物は、少なくとも一部を中和した、高分子量ターポリマー(高ターポリマー)と低分子量コポリマー(低コポリマー)のブレンドから得られる「バイモダル」アイオノマーである。すなわちこれらの熱可塑性組成物は、(1)(a)エチレンと、(b)α、βエチレン不飽和性C3〜8カルボン酸と、(c)重量平均分子量(M)が約80,000〜約500,000のアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択される柔軟化コモノマーとの共重合により得られる重量平均分子量(M)が約80,000〜約500,000のターポリマー、および(2)α、βエチレン不飽和性C3〜8カルボン酸とエチレンの共重合により得られ、当業界でよく知られている方法に従って1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、もしくはアルカリ土類金属の金属陽イオンにより少なくとも一部を中和したMが約2,000〜約30,000の低コポリマーの溶融ブレンドである。特に好ましい低コポリマーはE/(M)AAのコポリマーであり、また最も好ましい低コポリマーは低二元ポリマーである。
この高ターポリマーは高ターポリマーのブレンド物であってもよく、またこの低コポリマーは低コポリマーのブレンド物であってもよい。高ターポリマーから得られるアイオノマーはまた柔軟高反発アイオノマー(SRI)と呼ぶこともでき、それぞれ独立に図1の頂点A、A、およびN(以後A−A−Nと呼ぶ)により画定される領域内にあるアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数(COR)により特徴づけられる。
低コポリマーの適切な選択により本発明の熱可塑性組成物は、高い溶融加工性、高い反発弾性、高い熱安定性、および高い耐擦り傷性を実証した。特性向上のこの組合せは、より高いメルトフローで予想されるはずの熱安定性の低下とは対照的である。これらの独特な柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー組成物は、ゴルフボールカバーおよびこのようなカバーを含むゴルフボールの生産を含めた射出成形用途にとってきわめて有用である。
本発明によればこの高ターポリマーの重量パーセント(重量%)は約70〜約97重量%、好ましくは約80〜約95重量%であり、またこの低コポリマーの重量%は約3〜約30重量%、好ましくは約5〜約20重量%である。重量割合は、この高ターポリマーおよび低コポリマーの全体を合わせた重量に基づく。その酸部分の好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%を、少なくとも1種類のアルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属の陽イオンを有する中和剤により中和する。この混合物である組成物は、ショアD硬度が50以下、好ましくは約10〜約45、より好ましくは約15〜約40であり、また曲げ弾性率が20kpsi以下である。
上記の柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー組成物、またはそれとMが約80,000〜約500,000の非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび/または二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマーとのブレンドは、ツーピース、スリーピース、またはマルチピースゴルフボールのカバーなどの、また熱可塑性ワンピースボールのゴルフボール用途に対して成形を適用して加工することができる。
本発明によればこの高ターポリマーのMは低コポリマーのMから十分に離れており、したがって高分解能カラムを備えたGPCによりそのブレンド物の分子量分布を求めた場合、高コポリマーに対するピークは低コポリマーに対するピークからはっきり分離される。本発明のブレンド物において十分な分子量の隔たりを得るには、好ましくはこの高ターポリマーの分子量範囲中のより低Mの高ターポリマーを、この低コポリマーの分子量範囲中のより低Mの低コポリマーとブレンドする(例えばMが約80,000の高ターポリマーとMが約2,000の低コポリマー)。これは、高ターポリマーのMが増大するに従ってあまり重要ではなくなる。
好ましくはこの低コポリマーは、高コポリマーと低コポリマーを合わせた重量を基準にしてブレンド中に約5〜約30重量%の範囲で存在する。
好ましくはこの高ターポリマーおよび低コポリマーは、少なくとも1種類のアルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属の陽イオンにより少なくとも部分的に中和される。この高コポリマーおよび低コポリマー中の酸部分の総数のうち好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも45%、一層好ましくは少なくとも50%、また最も好ましくは少なくとも60%が中和される。陽イオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、鉛、スズ、または亜鉛は好ましい陽イオンを示す)、またはこれら陽イオンの組合せからなる群から選択される。より好ましい陽イオンはリチウム、マグネシウム、および亜鉛であり、亜鉛が特に好ましい。
中和は、まず高ターポリマーおよび/または低二元ポリマーを作製し、これらポリマーをアルカリ金属、アルカリ土類金属、または遷移金属の陽イオンを有する無機塩基で処理することによって行うことができる。コポリマーからアイオノマーを調製する方法は、当業界でよく知られている。得られたアイオノマーを他のアイオノマーまたはポリマーと溶融ブレンドすることができる。望ましいより高度の中和を達成するためこの得られたアイオノマーのブレンドをさらに中和することができる。好ましくはこの高ターポリマーと低コポリマーを溶融ブレンドし、次いでその場で中和して所望レベルの中和を1工程で達成することができる。
任意選択でこの組成物は、この高ターポリマー/低コポリマーブレンドである柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー100重量部を基準にして有機酸塩を100重量部まで、熱可塑性エラストマーを200重量部まで、充填剤を170重量部まで、また追加の高分子量二元ポリマー(例えばMが約80,000〜約500,000の、非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび/または二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマー)を50重量部まで含むことができる。安定剤や加工助剤などの他の添加剤を含むこともできる。
本発明に有用なブレンドの成分を下記でより完全に述べる。
(高ターポリマー)
本発明で有用な高ターポリマーは、Mが約80,000〜約500,000の好ましくは「直接」酸のコポリマー(グラフトコポリマーとは全く異なる)である。好ましくはこれらは多分散性(M/M)が約1〜約15である。
本発明のターポリマーは、好ましくは(a)アルファオレフィン、(b)C3〜8α、βエチレン不飽和性カルボン酸、および(c)柔軟化モノマーの共重合によって得られる。「柔軟化」とはそのポリマーがより結晶性でなくなることを意味する。好適な「柔軟化」コモノマーは、アルキル基が炭素原子1〜12個のアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルと、酢酸ビニルから選択されるモノマーである。
エチレン酸コポリマーは、E/X/Yコポリマー(ただし、Eはエチレン、Xはα、βエチレン不飽和性カルボン酸、Yは柔軟化コモノマー)として記述することができる。Xはこのポリマーの約2〜約20(好ましくは約5〜約15、最も好ましくは約5〜約13)重量%の範囲の量で存在し、またYはこのポリマーのE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%(好ましくは約20〜約35重量%)の範囲の量で存在する。本発明で有用な高ターポリマーのアッチ(Atti)(PGA)コンプレッションおよびCORは、それぞれ独立に図1の領域A−A−N、B−B−N、C−C−N、D−D−N内、または領域E−E−N内にさえある。好ましくはアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数は、それぞれ独立に図1の領域B−B−N内にあり、より好ましくは図1の領域C−C−N内にあり、さらに好ましくは図1の領域D−D−N内にある。最も好ましくはアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数は、それぞれ独立に図1の領域E−E−N内にある。これらの言及した線上にあるアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数は、本発明の目的の指定領域内にあるとみなす。それぞれ独立に領域A−A−N内にあるアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数が意味するものに関する非限定的な説明として図1を参照する。生の樹脂球に対するアッチ(Atti)コンプレッション40、COR0.700のターポリマーおよびアッチ(Atti)コンプレッション40、COR0.650のターポリマーを使用することは本発明の範囲内にあるはずである。生の樹脂球に対するアッチ(Atti)コンプレッション2、COR0.564のターポリマーを使用することもまた本発明の範囲内にあるはずである。
高含量の酸(X)を用いたエチレン酸コポリマーは、モノマー−ポリマー相が分離するために連続重合装置中で調製することが難しい。しかしながらこの問題点は、参照により本明細書に組み込む米国特許公報(特許文献4)に記載の「補助溶剤技術」の使用によって、またはより低含量の酸を用いたコポリマーの調製が可能な圧力よりもいくらか高い圧力を採用することによって避けることができる。
エチレン、アクリル酸6.2重量%、およびアクリル酸n−ブチル28重量%を含むメルトインデックス200の高ターポリマーは特に注目すべきである(以後、特定のブレンド物は成分Xの重量%および成分Yの重量%を表示する一般形式、E/X重量%/Y重量%の使用を適用することができる。特定の実測特性、例えばメルトインデックス(MI)も同様に一般形式で規定することができる。例えば上記ブレンドはE/6.2AA/28nBA(200MI)と記述することができる。)。これらのターポリマーは、米国特許公報(特許文献4)に記載のように「補助溶剤技術」を用いることによって調製することができる。これらのターポリマーは、本明細書中で使用するのに適したアイオノマーに転化することができる。図1は、これら高ターポリマーを他の樹脂と比較した生の樹脂球の特性を示す、球の初期速度125フィート/秒(COR−125)における反発係数に対するアッチ(Atti)コンプレッション(下記参照)のグラフを示す。図1を観察することによりこれらコポリマーが、それぞれ独立に図1の領域A−A−N内にあるアッチ(Atti)コンプレッションと反発係数の値を有することが分かる。
(低コポリマー)
本発明に有用な低コポリマーは、Mが約2,000〜約30,000の好ましくは「直接」酸のコポリマーである。好ましくはこれらは多分散性(M/M)が約1〜約10である。好ましくはこれらは、アルファオレフィン、好ましくはエチレンと、C3〜8α、βエチレン不飽和性カルボン酸、好ましくはアクリル酸および/またはメタクリル酸の共重合によって得られる。好ましくはこれらのコポリマー中の酸部分は、そのポリマーの約3〜約20(好ましくは約3〜約15、最も好ましくは約5〜約10)重量%の範囲で存在する。
これらの低コポリマーはしばしば酸性コポリマーワックスと呼ばれ、ハネウェル(Honeywell)から市販されている(例をそれらの分子量と一緒に表1に示す)。
Figure 0004303681
ハネウェル(Honeywell)からAC540として市販されているエチレンおよびアクリル酸5%(E/5AA)からなるコポリマーは特に注目すべきである。
(アイオノマー)
別々に作る場合、その高ターポリマーと低コポリマーのアイオノマーは当業界で公知の方法により作ることができる。例えば米国特許公報(特許文献5)には、本発明の実施において使用するのに適したアイオノマーの製造方法が記載されている。中和の程度および酸の含量は、その得られた高ターポリマーのアイオノマーおよび低コポリマーのアイオノマーが溶融加工可能な状態のままであり、かつ指定の性能基準を満たすように選択すべきである。
この高ターポリマー/低コポリマーブレンドの柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーは、別々に作られた溶融加工可能なアイオノマーを溶融ブレンドし、次いで任意選択でさらにアイオノマーのこの得られたブレンドの中和の所望レベルを達成するために同一または異なる陽イオンで中和することにより製造することができる。好ましくはその中和されていない高ターポリマーおよび低コポリマーを溶融ブレンドし、次いでその場で中和する。この場合、中和の所望のレベルを1工程で達成することができる。
好ましくはこの高コポリマーと低コポリマーの得られたバイモダルアイオノマー中の酸部分は、少なくとも30%まで、あるいは少なくとも45%まで、あるいは少なくとも50%まで、あるいは少なくとも60%まで少なくとも一部分中和される。
(熱可塑性樹脂)
上記に示したとおり上記柔軟で弾性のある二峰性組成物はまた、重量平均分子量が約80,000〜約500,000の追加の非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび/または二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマーとブレンドすることもできる。この追加の熱可塑性ポリマー成分は、コポリエーテルエステル、コポリエーテルアミド、弾性ポリオレフィン、スチレンジエンブロックコポリマー、熱可塑性ポリウレタン、および当業界でよく知られているこれら部類のポリマーの中から選択することができる。
この非アイオノマー熱可塑性樹脂には、非限定的な実例としてポリウレタン、ポリ−エーテル−エステル、ポリ−アミド−エーテル、ポリエーテル−尿素、PEBAX(アトケム(Atochem)により商品として供給されているポリエーテル−ブロック−アミドを基材とする一群のブロックコポリマー)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロックコポリマー、スチレン(エチレン−ブチレン)−スチレンブロックコポリマーなどの熱可塑性エラストマーと、ポリアミド(オリゴマーおよびポリマー)と、ポリエステルと、PE、PP、E/Pコポリマーなどを含めたポリオレフィンと、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、エポキシ官能基化モノマー、COなど様々な成分を含むエチレンコポリマーと、共重合またはグラフト化のいずれかによる無水マレイン酸、エポキシ化などを用いた官能基化ポリマーと、EPDM、メタロセン触媒によるPEおよびコポリマーなどのエラストマーと、熱硬化性エラストマーの摩砕粉末などが挙げられる。
周知の技術を用いてアイオノマーのコポリマーをこの柔軟で弾性のある二峰性樹脂とブレンドして、従来のアイオノマーのブレンドと比較してより低硬度およびより高反発弾性を含めた望ましい特性を有する製品を生産することができる。好適なアイオノマーの非限定的な実例には、E/15MAA/Na、E/19MAA/Na、E/15AA/Na、E/19AA/Na、E/15MAA/Mg、およびE/19MAA/Li(用いる金属陽イオンは略記したコポリマー組成名の端に表示する)が挙げられる。これらのアイオノマーブレンドは、それらが本発明の規定する性能の特徴を示すならば本発明の範囲内にあると考えられる。
そのコポリエーテルエステルは、米国特許公報(特許文献6、7、および8)などの特許中で詳細に考察されている。好ましいコポリエーテルエステルポリマーは、そのポリエーテルセグメントがテトラヒドロフランの重合によって得られ、かつポリエステルセグメントがテトラメチレングリコールとフタル酸の重合によって得られるものである。コポリエーテルエステル中に取り込まれるポリエーテル単位が多いほどそのポリマーは柔軟になる。
そのコポリエーテルアミドもまた、例えば米国特許公報(特許文献9)に記載のように当業界でよく知られている。これらは、剛性のポリアミドセグメントと可撓性のポリエーテルセグメントの線状かつ規則正しい鎖からなる。
その弾性ポリオレフィンは、エチレンと、プロピレン、ヘキセン、オクテン、および任意選択で1,4−ヘキサジエンおよび/またはエチリデンノルボルネンもしくはノルボルナジエンなどのより高級な第一オレフィンとから構成されるポリマーである。この弾性ポリオレフィンは、無水マレイン酸で官能基化することができる。
熱可塑性ポリウレタンは、硬いブロックおよび柔軟で弾性のあるブロックからなる線状またはわずかに鎖が分枝したポリマーである。これらは、柔軟なヒドロキシ末端弾性ポリエーテルまたはポリエステルを、メチレンジイソシアナート(MDI)またはトルエンジイソシアナート(TDI)などのジイソシアナートと反応させることにより生成される。これらのポリマーは、グリコール、ジアミン、二塩基酸、またはアミノアルコールで連鎖延長することができる。このジイソシアナートとアミノアルコールの反応生成物はウレタンと呼ばれ、それらのブロックは比較的硬くかつ高融点である。これらの硬く高融点のブロックが、そのポリウレタンの熱可塑性の特質の原因である。
ブロックスチレンジエンコポリマーは、ポリスチレン単位およびポリジエン単位から構成される。このポリジエン単位は、ポリブタジエン単位、ポリイソプレン単位、またはこれら2つのコポリマーから誘導される。このコポリマーの場合、そのポリオレフィンを水素化して飽和したゴム状の主鎖セグメントを得ることが可能である。これらの材料は、通常SBS、SIS、またはSEBS熱可塑性エラストマーと呼ばれ、これらもまた無水マレイン酸で官能基化することができる。
上記「柔軟高反発バイモダル」の組成物とブレンドすることができる他のポリマーには、LDPEと、LLDPEと、mPEと、EPDMと、E/Pコポリマーと、VA、nBA、CO、GMA、MA、EAからなる群の少なくとも1種類を含有するエチレンコポリマーと、MANグラフトコポリマーが挙げられる。
(充填剤)
この主題発明の任意選択の充填剤成分は、柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーまたはそれらと他の材料のブレンドにもっと密度を与えるように選ばれる。ゴルフボールにとって好ましい密度には、充填されていないポリマーの密度で始まり1.8g/ccまでの範囲にある密度が含まれる。一般にこの充填剤は、約4g/ccを超える、好ましくは5g/ccを超える密度を有する無機質であり、組成物の全重量を基準にして0〜約60重量%の間の量で存在する。有用な充填剤の例には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ケイ酸鉛および炭化タングステン、酸化スズ、ならびにそれらの他のよく知られた対応する塩および酸化物が挙げられる。これらの充填材料は、アイオノマーが完全に中和されているとは言えない場合、上記ポリマー成分と非反応性またはほとんど非反応性であることが好ましい。アイオノマーが完全に中和されている場合は、反応性充填剤を使用することができる。特にそのアイオノマーが完全に中和されていない場合には、ジンク・コーポレーション・オブ・アメリカ(Zinc Corporation of America)から入手できる酸化亜鉛等級XX503Rのような、遊離酸と反応して架橋およびMIの降下を引き起こすことのまったくない酸化亜鉛の品位が好ましい。
(他の成分)
他の任意選択の添加剤には、白色顔料または充填剤として用いられる二酸化チタン、他の顔料、蛍光増白剤、界面活性剤、加工助剤などが挙げられる。
(ゴルフボールにおける柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー組成物の使用)
本明細書中に記述する柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーは、ゴルフボールのカバーまたはワンピースゴルフボール用の当業界で教えられている含量での当業界で教えられている1または複数の材料の有用な代替物である。例えば、米国特許公報(特許文献10〜49)および特許文献50を参照されたい。
本発明に従って調製されるゴルフボールは、サーリン(Surlyn)(登録商標)アイオノマー樹脂、バラタゴム、または熱硬化性/熱可塑性ポリウレタンなどの任意の従来のゴルフボールカバーの代わりに本明細書に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーから作られるカバーを含む。上記ゴルフボールは、従来のディンプルパターンを有し、またポリウレタン被覆剤を塗布しても、外見のために塗装してもよいが、そのような被覆剤および/または塗料は必ずボールの性能の特徴には影響を及ぼさない。しかしながら被覆剤および/または塗料はボールの耐擦り傷性には影響を及ぼしてもよい。特にこのような被覆剤および/または塗料は、仕上げていないボールと比べて耐擦り傷性を改良することができる。本発明の目的では任意の被覆剤および/または塗料はゴルフボールカバーの一部とみなさない。
(ツーピースゴルフボール)
本明細書中で用いられる用語「ツーピースボール」は、コアおよびカバーを備えたゴルフボールを意味する。これらのツーピースボールは、まず熱硬化性または熱可塑性組成物からコアを成形し、引込み式のピンを用いてこれらの予備成形コアを射出成形キャビティ中に位置決めし、次いでカバー材料をコアの周りに射出成形することによって製造する。別法ではコアを覆ってカバー材料を圧縮成形することによってカバーを作り出すこともできる。本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーをこのようなゴルフボールのカバーとして用いて本発明のゴルフボールを調製することができる。
(スリーピースゴルフボール)
本明細書中で用いられる用語「スリーピースボール」は、センター、そのセンターの周りに巻き付けられた従来のエラストマーの巻き糸、およびカバーを備えたゴルフボールを意味する。スリーピースゴルフボールは、例えば米国特許公報(特許文献51)に記載の公知の技術により製造される。本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーをこのようなゴルフボールのカバーとして用いて本発明のゴルフボールを調製することができる。
(多層ゴルフボール)
本明細書中で用いられる用語「多層ボール」は、コア、カバー、およびこのコアとカバーの間の1または複数層のマントルを備えたゴルフボールを意味する。これらの多層ボールは、まずコアを成形または作製し、このコアを覆って1または複数層のマントルを一般には圧縮成形または射出成形し、次いでこのマントルを覆ってカバーを圧縮成形または射出成形することによって製造される。本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーをこのようなゴルフボールのカバーとして用いて本発明のゴルフボールを調製することができる。
上記に示したようにゴルフボールコアはソリッドまたは糸巻きであることができる。ソリッドコアは、圧縮成形または射出成形技術を用いて一体で成形することができる。糸巻きコアは一般に非常に太いゴム糸を固体または液体を満たしたバルーンセンターの周りに巻き付けることによって作製する。すでに示したように追加のマントル層をこのコアを覆って塗布して多層ボールを作製することができる。このコア材料は本発明の不可欠な部分ではないので、本発明のカバー組成物と一緒に使用することができる特定の種類のコア材料の詳細な説明については本明細書中で具体的に述べない。本発明の目的ではコアという用語には、ソリッドまたは糸巻きコアが含まれ、また多層ボール中に存在する任意のマントル層も含まれる。
(ワンピースゴルフボール)
本明細書中で用いる用語「ワンピースボール」は、ある熱可塑性組成物からまとめて成形される、すなわちエラストマーの巻き糸、コア、またはマントルのない、かつ「カバー」が等質の固体球状体であるゴルフボールを意味する。このワンピース成形ボールは、従来のディンプルパターンを有し、ウレタンラッカーを塗布しても、外見のために塗装してもよいが、そのような被覆剤および/または塗料はボールの性能の特徴には影響を及ぼさない。これらのワンピースボールは、直接射出成形技術により、または圧縮成形技術により製造される。本発明のゴルフボールを調製するには一般にこれらのボールに使用される他の材料と組み合わせて本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーをこのようなボールに使用する。
本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー、またはこれと他のアイオノマーもしくは非アイオノマー熱可塑性樹脂のブレンドを含むゴルフボール用カバーは本発明に含まれる。これらのカバーは、ツーピースゴルフボールの熱可塑性もしくは熱硬化性コアを覆って、または熱可塑性もしくは熱硬化性センターの周りの巻き糸を覆って、または多層ゴルフボールの中間マントル層を覆って本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー(場合によっては有機酸または充填剤、他の成分、および他のアイオノマーを含めた他の熱可塑性プラスチックを含む)を射出成形または圧縮成形することによって作ることができる。
この主題発明の実施において使用される反発弾性およびコンプレッションの特定の組合せは、大部分が希望するゴルフボールの種類(例えばワンピース、ツーピース、スリーピース、または多層)に、また下記に詳述するように得られるゴルフボールにとって望ましい性能の種類に左右されるはずである。さらにゴルフボールは、米国ゴルフ協会(United States Golfing Association)(U.S.G.A.)によって設定された質量制限(45グラム)に適合しなければならない。好ましくはこのボールの密度は約1.14gm/ccである。ツーピース、スリーピース、または多層ボールではこの質量制限に適合するボールを得るために必要に応じてコア、マントル、および/またはカバーに上記充填剤を加えることができる。ボールのその他の部分の組成によっては質量制限に適合するように本発明のカバーを、上記充填剤で修正した本明細書中に記述した柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーから調製することができる。
U.S.G.A.によって設定された質量制限(45グラム)に適合するゴルフボールを得るためにこの柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーを上記充填剤で変性するワンピースボールに注目すべきである。好ましくはこのボールの密度が1.14gm/ccになるように十分な充填剤を用いる。本発明には、ショアD硬度が60以下、かつ曲げ弾性率が40kpsi以下の組成物を含むワンピースボールが含まれる。ショアD硬度が約10から約55までの組成物を含むワンピースボールが好ましく、ショアD硬度が約15から約50までの組成物を含むワンピースボールがより好ましい。
本発明のゴルフボールは、それには限定されないがゴルフボール業界で現在よく知られているものを含めた成形プロセスにより生産することができる。例えばこれらのゴルフボールは、直径約1.680〜1.800インチおよび必ずしもそれには限らないが一般には質量約45gを有するゴルフボールを得るように、糸巻きまたはソリッド成形コアの周りに本明細書中に記述した新規なカバー組成物を射出成形または圧縮成形することによって生産することができる。
すでに示したように本発明のゴルフボールは、成形プロセスによりこの柔軟で弾性のある二峰性アイオノマー組成物を含むカバーをコアの周りに形成することによって生産することができる。例えば圧縮成形ではカバー組成物を、例えば華氏約380度〜約450度で注入によって滑らかな半球形のシェルにし、それらをディンプルのあるゴルフボール金型中でコアの周りに位置決めし、例えば華氏200〜300度で約2〜約10分間圧縮成形を施し、続いて華氏50〜70度で約2〜約10分間冷却し、シェルを融合させて一体のボールを形成する。射出成形の一形式では華氏約50〜約100度の温度である一定時間このカバー組成物をゴルフボール金型の中心に置かれたコアの周りに直接注入する。
ワンピースボールは、コアが成形プロセスの間ゴルフボール金型中に存在しないこと以外は同様の射出成形法により調製することができる。
成形後、生産されたこれらのゴルフボールは、バフ仕上げ、塗装、および刻印などの様々な更なる加工工程にかけることができる。
この上詳述しなくとも当業技術者は前述の説明を用いて本発明を最大限まで利用することができると考えられる。したがって下記の実施例は単に例示的なものであり、いずれにしてもいかなる形でも本発明の開示を限定しないと解釈すべきである。
(実施例1〜13および比較例14〜15)
標準的なブレンド技術を用いてE/6.2AA/28nBA(200MI)高ターポリマー90重量部と、E5AA(AC(?)540)低コポリマー10重量部のマスターブレンドを調製した。
このマスターブレンドの一部を一連の中和剤、すなわち実施例1〜3についてはZnO濃縮物、実施例4〜7についてはLiOH濃縮物、実施例8〜10についてはNaCO濃縮物、実施例1〜13についてはMg(OH)濃縮物により様々な使用量で単軸押出機上で中和して柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーを生成した。陽イオン濃度を元素分析により求め、またメルトインデックスを標準的技術により求め、表2に記録した。
Figure 0004303681
実施例1〜13として調製したこれらの柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーを力学的特性試験用の柔軟性棒材に射出成形した。周囲温度(約20〜22℃)で2週間のアニーリングの後、10秒でのショアD硬度および曲げ弾性率を測定し、表3に記録した。またこれらの柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーを樹脂の球に射出成形し、周囲温度で2週間を超える熟成の後、ゴルフボール特性を試験した。この生の球のアッチ(Atti)コンプレッションおよび反発係数を表3に記録した。
Figure 0004303681
好ましい組成物は、約30から約40までのショアD硬度および約3〜約8kpsiの曲げ弾性率を示すものである。
市販の熱硬化性ポリブタジエンゴルフボールコアを覆うカバー層として実施例1〜13の柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーを射出成形して本発明のゴルフボールを調製した。このツーピースゴルフボールを室温で2週間熟成の後、耐擦り傷性を試験した。本発明の未塗装およびそうでない未仕上げのツーピースゴルフボールを表4に示す。また市販のポリウレタン(PU)で被覆したゴルフボール、すなわちタイトリスト(Titleist)のProV−1およびナイキ(Nike)のアキュラシー(Accuracy)(それぞれ比較例14および15)を相対的な耐擦り傷性用に試験し、比較のために試験結果を表3に記録した。これら市販の比較例はプレー用に塗装され、かつ/または完全に仕上げられている。上記の柔軟で弾性のある二峰性アイオノマーから調製したカバーを有する本発明の未塗装のツーピースゴルフボールは耐擦り傷性がすぐれ、また反発弾性が改良され打感が柔らかなこと、すなわちより低い硬度と剛性を実証した。
Figure 0004303681
(実施例に対する試験条件)
メルトインデックス(MI)は、ASTM D−1238、条件Eに従って2160gの錘を用いて190℃で測定し、MIの値は単位g/10分で記録された。
ショアD硬度は、ASTM D−2240に従って求めた。
CORは、ゴルフボールのサイズの射出成形した生の樹脂球を空気圧によって決まる速度でエア・カノンから発射することにより測定する。球は、初期速度が決まる点から3フィート離れて位置する鋼板を打ち、はね返って初期速度の測定と同じ点に置かれた速度監視装置を通る。その戻り速度を初期速度で除したものがCORである。一般に使用される初期速度は125フィート/秒(COR−125)である。
アッチ(Atti)コンプレッション(PGAコンプレッションとしても知られる)は、アッチ(Atti)コンプレッション計測器を用いて測定されるゴルフボールの変形に対する抵抗として定義される。このアッチ(Atti)コンプレッション計測器は、直径1.680インチのゴルフボールの変形に対する抵抗、すなわち圧縮に対する抵抗を測定するように設計されている。これらの実施例では、より小さな直径約1.53インチの球を使用した。スペーサーすなわち挟み板を用いてこの直径の差を補償した。球の直径を測定した。球の直径プラス挟み板の厚さが1.680インチに等しくなるように挟み板の厚さを計算した。次いでこの球と挟み板のPGAコンプレッションを測定した。いろいろな厚さの一連の挟み板を用いて球の直径プラス挟み板の厚さを1.680インチに対して0.0025インチ以内に調整した。PGAコンプレッション測定を行った後、その値を数学的に調整して1.680インチからのずれを補償した。球の直径プラス挟み板の厚さが1.680インチ未満の場合、1.680インチ未満の0.001インチごとに1コンプレッション単位を加えた。球の直径プラス挟み板の厚さが1.680インチを超えた場合、1.680インチを超える0.001インチごとに1コンプレッション単位を減じた。
耐擦り傷性は次のように求めた。鋭利な溝の彫られた長方形のグルーブを有するピッチングウェッジをシミュレートするように機械加工されたD−2工具鋼板を入手し、水平面でスウィングするスウィングアーム上に装着した。この模擬クラブ面を54度の角度のゴルフボールの打撃の向きに合わせた。この装置をクラブヘッドスピード140フィート/秒で操作した。ボールは試験組成物それぞれから上記のように調製した。ポリウレタンカバーを有する比較ボールは市場で得た。各組成物の少なくとも3個のボールを試験し、各ボールを1回打った。試験後、これらのボールを下記の評価基準(表5参照)に従って評点を付けた。擦り傷は、凹みのある線、浮き上り、またはグルーブバンドの存在を特徴とする。凹みのある線は恒久的な樹脂移動により引き起こされる、目には見えるが、表面の切断、破壊、または切れ目を伴わない線である。浮き上りは、樹脂がかなり移動し、樹脂の一部分がボールの塊から分離するように表面が破壊した擦り傷である。ひどい浮き上りには、垂れ下がり、ウイスカー、またはストランドがある。グルーブバンドは、寸法がクラブ面の単一グルーブに対応しているボールの塊りから失われた樹脂のバンドである。評点は、表5の評価基準に基づいて数値を割り振った。
Figure 0004303681
小数の評点をこれらの等級間に割り振ることができる。例えば肉眼で見える凹みのある線には評点1.0を付けることができ、一方樹脂の隆起を押し上げた深い凹みのある線には評点1.8を付けることができる。1個の浮き上りには評点2.0を付けることができ、一方3〜4個の浮き上りには評点2.5を付けることができる。失われた材料が垂れ下がりおよび/またはウイスカーほど目立たない場合があるので、評点3を付けたボールが評点4または5を付けたボールよりも多くの傷があるように見える場合がある。
本発明のゴルフボールは、この評点システムによれば3.0以下の耐擦り傷性を有する。より好ましくは本発明のゴルフボールは2.5以下、またさらに好ましくは2.0以下の耐擦り傷性を有する。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
[1] カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーが5中約3.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ前記カバーが熱可塑性組成物を含み、前記熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量(M)を有する、少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yは炭素原子が1〜8個のアルキル基を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000〜約30,000の重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、および
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属のイオン性化合物によって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、約50以下のショアD硬度および約20kpsi以下の曲げ弾性率を有することを特徴とするゴルフボール。
[2] 前記カバーは、非アイオノマーの熱可塑性コポリマーおよび二元重合アイオノマーの熱可塑性コポリマーからなる群の中のコポリマーから選択される少なくとも1種類の追加成分をさらに含み、前記コポリマーは、約80,000から約500,000までのMを有することを特徴とする[1]に記載のゴルフボール。
[3] 前記熱可塑性組成物は、約10から約45までのショアD硬度を有することを特徴とする[2]に記載のゴルフボール。
[4] 前記組成物は、約15から約40までのショアD硬度を有することを特徴とする[3]に記載のゴルフボール。
[5] 前記組成物の酸部分の少なくとも30%が中和されることを特徴とする[2]に記載のゴルフボール。
[6] 前記組成物の酸部分の少なくとも45%が中和されることを特徴とする[5]に記載のゴルフボール。
[7] 前記中和剤が、亜鉛、マグネシウム、およびリチウムからなる群から選択される陽イオンを有することを特徴とする[2]に記載のゴルフボール。
[8] 前記中和剤が、亜鉛陽イオンを有することを特徴とする[6]に記載のゴルフボール。
[9] 前記組成物が、約3から約8までの曲げ弾性率を有することを特徴とする[2]に記載のゴルフボール。
[10] 前記耐擦り傷性が2.5以下であることを特徴とする[2]に記載のゴルフボール。
[11]前記耐擦り傷性が2.0以下であることを特徴とする[10]に記載のゴルフボール。
[12] ゴルフボールコアを覆ってカバーを形成する工程を含み、前記カバーが5中約2.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むか、または該熱可塑性組成物から本質的に構成され、前記熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして約30〜約81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000〜約30,000の重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、約10から約45までのショアD硬度および約20kpsi以下の曲げ弾性率を有することを特徴とする耐擦り傷性カバーを有するゴルフボールの製造方法。
[13] 5中約2.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むワンピースゴルフボールであって、前記熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして約30〜約81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000から約30,000までの重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、約60以下のショアD硬度および約40kpsi以下の曲げ弾性率を有することを特徴とするワンピースゴルフボール。
[14] 前記熱可塑性組成物が約10から約55までのショアD硬度を有することを特徴とする[13]に記載のゴルフボール。
[15] 前記組成物の酸部分の少なくとも30%が中和されることを特徴とする[14]に記載のゴルフボール。
[16] 前記組成物の酸部分の少なくとも45%が中和されることを特徴とする[15]に記載のゴルフボール。
[17] 中和剤が亜鉛、マグネシウム、およびリチウムからなる群から選択される陽イオンを有することを特徴とする[16]に記載のゴルフボール。
[18] 前記中和剤が亜鉛陽イオンを有することを特徴とする[17]に記載のゴルフボール。
[19] 前記ゴルフボールの質量をゴルファー管理機関によって設定された制限に適合するレベルに調整するために十分な充填剤が加えられることを特徴とする[13]に記載のゴルフボール。
[20] 前記ゴルフボールの質量を約45gに調整するために十分な充填剤が加えられることを特徴とする[19]に記載のゴルフボール。
[21] 熱可塑性組成物をゴルフボールの形状に成形する工程を含み、該熱可塑性組成物が、
(a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、約80,000から約500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、XがE/X/Yコポリマーの約2〜約30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの約17〜約40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、
(b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、約2,000から約30,000までの重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして約3〜約20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、前記組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして約5から約30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
を含み、
(1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的中和され、(2)前記組成物が、約60以下のショアD硬度および約40kpsi以下の曲げ弾性率を有し、かつ(3)前記組成物が約0から約82重量%までの充填剤を含むことを特徴とする[19]に記載のゴルフボールの製造方法。
[22] 前記ゴルフボールの質量をゴルファー管理機関によって設定された制限に適合するレベルに調整するために十分な充填剤が加えられることを特徴とする[21]に記載の方法。
本発明に有用な高ターポリマーのアイオノマー樹脂を他の従来のアイオノマー樹脂と比較した成形球の特性を示すCOR(初期速度125フィート/秒)に対するアッチ(Atti)(PGA)コンプレッションのグラフである。

Claims (5)

  1. カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーが、本明細書表5に記載の評価基準に基づいて、5中3.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ前記カバーが熱可塑性組成物を含み、前記熱可塑性組成物が、
    (a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、80,000から500,000までの重量平均分子量(M)を有する、少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yは炭素原子が1〜8個のアルキル基を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、XがE/X/Yコポリマーの2〜30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの17〜40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
    (b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、2,000〜30,000の重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして3〜20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして5から30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
    から成り、および
    (1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属のイオン性化合物によって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、50以下のショアD硬度および138MPa以下の曲げ弾性率を有することを特徴とするゴルフボール。
  2. ゴルフボールコアを覆ってカバーを形成する工程を含み、前記カバーが、本明細書表5に記載の評価基準に基づいて、5中2.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むか、または該熱可塑性組成物から本質的に構成され、前記熱可塑性組成物が、
    (a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、80,000から500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして30〜81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの2〜30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの17〜40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
    (b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、2,000〜30,000の重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして3〜20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして5から30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
    から成り
    (1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、10から45までのショアD硬度および138MPa以下の曲げ弾性率を有することを特徴とする耐擦り傷性カバーを有するゴルフボールの製造方法。
  3. 本明細書表5に記載の評価基準に基づいて、5中2.0以下の耐擦り傷性を有し、かつ熱可塑性組成物を含むワンピースゴルフボールであって、前記熱可塑性組成物が、
    (a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、80,000から500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、EがE/X/Yコポリマーの重量を基準にして30〜81重量%の量で存在し、XがE/X/Yコポリマーの2〜30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの17〜40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、および
    (b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、2,000から30,000までの重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして3〜20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、該コポリマーが組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして5から30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
    から成り
    (1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的に中和され、かつ(2)前記組成物が、60以下のショアD硬度および276MPa以下の曲げ弾性率を有することを特徴とするワンピースゴルフボール。
  4. 前記ゴルフボールの質量をゴルファー管理機関によって設定された制限に適合するレベルに調整するために十分な充填剤が加えられることを特徴とする請求項3に記載のゴルフボール。
  5. 熱可塑性組成物をゴルフボールの形状に成形する工程を含み、該熱可塑性組成物が、
    (a)コモノマーE、X、およびYの共重合によって得られ、80,000から500,000までの重量平均分子量を有する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマーであって、Eはエチレンであり、XはC〜Cのα、βエチレン不飽和性カルボン酸であり、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルの柔軟化コモノマーであり、XがE/X/Yコポリマーの2〜30重量%の量で存在し、YがE/X/Yコポリマーの17〜40重量%の量で存在する少なくとも1種類のE/X/Yコポリマー、
    (b)1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマーであって、2,000から30,000までの重量平均分子量を有し、かつ(b)の重量を基準にして3〜20重量%で存在するアクリル酸および/またはメタクリル酸を有し、前記組成物中に(a)+(b)の総重量を基準にして5から30重量%までの量で存在する1種または複数種のE/アクリル酸コポリマーおよび/またはE/メタクリル酸コポリマー、
    から成り
    (1)前記熱可塑性組成物が、1種または複数種のアルカリ金属、遷移金属、またはアルカリ土類金属の金属陽イオンによって少なくとも部分的中和され、(2)前記組成物が、60以下のショアD硬度および276MPa以下の曲げ弾性率を有し、かつ(3)前記組成物が0から82重量%までの充填剤を含むことを特徴とする請求項4に記載のゴルフボールの製造方法。
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