JP4302244B2 - 自動車ドアの構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、材料に無駄を生じない自動車ドアの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示すように、自動車のドアDR・DLは、一般に外側のアウタパネル60R・60L(外板)と内側のインナパネル50R・50Lを合わせた構造になっている。アウタパネル60R・60L及びインナパネル50R・50Lは、それぞれプレス成形により作製される。なお、図4は、(a)が右側ドア組み立て工程を示し、(b)が左側ドア組み立て工程を示す。
ところで、右側ドアDRを例に説明するが(図4(a)参照)、右側インナパネル50Rと右側アウタパネル60Rの間には、図示しない補強材やドアのロック機構などが取り付けられる。このため、作業性などの観点から右側インナパネル50Rには開口部50Raが開けられ、この開口部50Raにより、自動車の製造時や修理時における機器の取り付けや調整を容易にしている。この開口部50Raは、通常右側モジュールプレート70Rにより塞がれる。この右側モジュールプレート70Rには、手動あるいは電動で窓を開閉するウインドレギュレータ(window regulator)やスピーカなどが取り付けられる(図示外)。これらの点は、左側ドアDLでも全く同じである(図4(b)参照)。
【0003】
次に、ドアDR・DLの作製工程の一例を、右側ドアDRを例に説明する(図4(a)参照)。先ず、▲1▼薄板をプレス加工などで成形し右側インナパネル50R、右側アウタパネル60R、モジュールプレート70Rなどを得る。続いて、▲2▼右側インナパネル50Rと右側アウタパネル60Rにそれぞれ補強材などの部品を溶接加工して取り付ける。続いて、▲3▼右側インナパネル50Rと右側アウタパネル60Rを組み付け、ヘミング加工及びスポット溶接で一体化した右側ドアパネルPRを構成する。続いて、▲4▼自動車のボディに右側ドアパネルPRを取り付けて塗装する。続いて、▲5▼右側ドアパネルPRをボディから取り外し、アウタハンドル、キーなどを取り付ける。一方、右側モジュールプレート70には、ウインドレギュレータ、スピーカ、インナハンドルなどを取り付ける(艤装工程)。そして、▲6▼それぞれの部品を取り付けた右側ドアパネルPRと右側モジュールプレート70Rを組み付けると共に、ガラス、トリムなどの構成部品を組み付けて一体化して右側ドアDRとする。このように作製された右側ドアDRは、艤装ラインで再度ボディに取り付けられる。なお、左側ドアDLについも同様の工程で作製される。つまり、同様にして得た左側インナパネル50Lと左側アウタパネル60Lを組み付けてヘミング加工などを行なって左側ドアパネルPLを構成し、これに左側モジュールプレート70Lを組み付けるなどして、左側ドアDLとする。
【0004】
ところで、インナパネル50R・50Lは、深絞りなどのプレス加工により作製されるが、開口部50Ra・50Laはプレス加工の際に、あるいはプレス加工の後に、このインナパネル50R・50Lの例えば略中央部を打ち抜くことにより開けられる。開口部50Ra・50Laには、モジュールプレート70R・70Lを取り付けるための取付フランジ50Rb・50Lbが打ち抜きの際に形成される。同時に、打ち抜きの際には打ち抜かれた材料が派生する(以下、この材料を「派生材」という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、派生材は、開口部50Ra・50Laの寸法よりも必然的に小さくなるため、モジュールプレート70R・70Lとして利用することはできない。したがって、モジュールプレート70R・70Lは別の材料から作製され、開口部50Ra・50Laを開けた際の派生材は利用されない。このため、材料的に無駄が大きい。
そこで、派生材を、モジュールプレートとして無駄なく利用することのできる自動車ドアの構造が望まれる。さらには、工程的にも無駄のない自動車ドアの構造が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決すべく本発明者らは鋭意研究を行ない、インナーパネルと共にモジュールプレートを得ることができるインナーパネル及びモジュールプレートの構造に着目し、本発明の自動車ドアの構造を完成するに至った。すなわち、本発明は、インナパネルとモジュールプレートを含んで構成される自動車ドアの構造であって、前記インナパネルは、前記モジュールプレートにより塞がれる開口部を有する。そして、前記モジュールプレートは、前記インナパネルに開口部を形成する際に派生する派生材をもってモジュールプレートとする。
【0007】
これによれば、一のインナパネルから派生する派生材は、他のインナパネルの開口部を塞ぐモジュールプレートとして使用することもでき、また、当該インナパネルの開口部自身を塞ぐモジュールプレートとして使用することもできる。したがって、派生材を有効に活用して材料の無駄を省くことができる。
【0008】
また、本発明の自動車ドアの構造は、前記インナパネルの開口部が、右ドア用の右側インナパネルの開口部と左ドア用の左側インナパネルの開口部とで形状が対称になるように、それぞれのインナパネルを打ち抜くことにより形成される。かつ、この開口部形成の際に、この開口部の内側に向かって突出して前記モジュールプレートを固定するための凸状部が、前記右側インナパネルの開口部と前記左側インナパネルの開口部とで異なる位置にそれぞれ複数箇所形成される。また、前記派生材は、前記開口部を打ち抜いて形成した際に派生するものであり、前記開口部に応じた形状を有する。そして、前記右側インナパネルには、前記左側インナパネルに開口部を形成した際の前記派生材を、前記開口部を塞ぐ右側モジュールプレートとして使用し、前記左側インナパネルには、前記右側インナパネルに開口部を形成した際の前記派生材を、前記開口部を塞ぐ左側モジュールプレートとして使用する。
【0009】
本発明では、それぞれの派生材及び開口部は、右ドア用のものと左ドア用のものとで形状が対称になっている。そして、右側インナパネルから派生した派生材が、左側インナパネルの開口部を塞ぐ左側モジュールプレートとして使用される。一方、左側インナパネルから派生した派生材が、右側インナパネルの開口部を塞ぐ右側モジュールプレートとして使用される。
次に、モジュールプレートを固定するための凸状部は、右ドア用のものと左ドア用のものとで異なる位置に形成している。仮に、右ドア用のものと左ドア用のものとで同じ位置に形成すると、開口部に形成した凸状部とモジュールプレートである派生材の凹状部(凸状部に対応して形成される)とが同じ位置になってしまい、モジュールプレートを開口部に固定することができなくなる。
ここで「対称」とは、左ドア用と右ドア用とで大きさがほぼ同じであることを前提にする。また、対称とは、面対称あるいは線対称であることを意味するが、開口部に凸状部を形成しない場合において対称であり、凸状部や凸状部に対応した凹状部を含んで対称という意味ではない。さらに、対称とは、完全に対称であることを要求するものではない。また、凸状部と凹状部は相対的なものであり、開口部に凹状部を形成し、派生材に凸状部を形成してもよい。
なお、請求項の用語である「打ち抜き」は、主としてせん断加工を意味するが、これに限定されることなく、ガスやレーザなどによる溶断や、水流による切断などをも含む概念である。また、打ち抜きは、開口部と派生材の図形的な形状が同じとなるように加工することを意味する。
【0010】
そして、本発明の自動車ドアの構造は、前記インナパネルの開口部が、この開口部のいずれかの軸心を中心に形状が対称となるように、前記インナパネルを打ち抜くことにより形成される。かつ、この開口部形成の際に、この開口部の内側に向かって突出して前記モジュールプレートを固定するための凸状部が、前記軸心である対称軸を中心にして非対称の位置に複数箇所形成される。前記派生材は、前記開口部を打ち抜いて形成した際に派生するものであり、前記開口部に応じた形状及び対称軸を有する。そして、この派生材を、反転又は回転して前記インナパネルの開口部を塞ぐモジュールプレートとして使用する。
【0011】
本発明では、一のインナパネルから派生した派生材を、当該インナパネル自身の開口部を塞ぐモジュールプレートとして使用することもできる。このため、開口部は左右対称あるいは上下対称になるように開けられる。なお、本発明においては、左右対称や上下対称ばかりでなく、任意の軸線に対して対称、つまり、開口部にはいずれかの方向で対称となる対称軸が存在すればよい。ここで、開口部の軸線(対称軸)とは、開口部を図形的に捉えた場合の軸線(対称軸)である。また、モジュールプレートを固定するための開口部に形成される凸状部は、例えば、開口部が左右対称である場合は、右側と左側とで位置が異なることが必要である。右側と左側とで、同じ位置に凸状部を形成すると、凸状部に対応して派生材に形成される凹状部の位置と凸状部の位置が一致して、派生材であるモジュールプレートを開口部に固定することができなくなってしまう。
つまり、「対称」とは、前記と同様、開口部に凸状部を形成しない場合において対称という意味である。また、完全な対称さを要求するものではない。また、凸状部と凹状部は前記の通り相対的なものであり、開口部に凹状部を形成し、派生材に凸状部を形成してもよい。
なお、請求項の用語である「打ち抜き」は、前記と同じ意味内容である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の自動車ドアの構造にかかるインナパネル及びモジュールプレートは、従来例である図4で説明したアウタパネル60R・60LなどとともにドアDR・DLを構成する。
【0014】
《第1の実施形態》
最初に本発明の第1の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態のインナパネルとモジュールプレートの関係を説明する斜視図である。図2は、第1の実施形態のモジュールプレート(右側)の取り付け状態を説明する図である。
【0015】
先ず、この第1の実施形態では、右側インナパネル10Rの開口部10Raには、左側インナパネル10Lに開口部10Laを開けた際に派生した派生材を右側モジュールプレート20Rとして使用する(図1(a)参照)。一方、左側インナパネル10Lの開口部10Laには、右側インナパネル10Rを作製した際に派生した派生材を左側モジュールプレート20Lとして使用する(図1(b)参照)。
このため、右側インナパネル10Rの開口部10Raと左側インナパネル10Lの開口部10Laは、形状が同じ大きさで、かつ面対称になるように、プレス機械などにより打ち抜かれる。この打ち抜きにより派生する右側の派生材と左側の派生材も形状が同じ大きさで、かつ面対称になっている。ただし、一の開口部10Ra・10La、あるいは一の派生材(つまりモジュールプレート20R・20L)が、後で説明する第2の実施形態のごとく、それ自身が対称軸を有し、この対称軸を中心にして形状が対称になっているか否かは問わない。
【0016】
右側インナパネル10Rの開口部10Raには、打ち抜きの際に、右側モジュールプレート20Rを固定するための凸状部10Rbが複数個形成されるが、この凸状部10Rb・10Rb・・は、右側インナパネル10Rと左側インナパネル10Lとで、異なる位置になるように形成する。異なる位置に形成するのは、開口部10Raに右側モジュールプレート20Rを嵌め込んだ際に、凸状部10Rbの位置と後に説明する凹状部20Raの位置がずれるようにするためである。つまり、右側でいえば、右側インナパネル10Rと右側モジュールプレート20Rが重なり合う部分をつくり、この重なり合う部分をもって右側モジュールプレート20Rを右側インナパネル10Rに固定する(図2参照)。
なお、図2に斜線で示す部材は、右側モジュールプレート20Rである。また、図2に破線で示す部材は、右側モジュールプレート20Rの裏側に位置する凸状部10Rbである。この図2は、右側モジュールプレート20Rの取り付け状態を説明しているが、左側モジュールプレート20Lの取り付け状態も同じである。
【0017】
右側モジュールプレート20Rは、左側インナパネル10Lを作製した際の派生材である。この右側モジュールプレート20Rの周囲には、左側インナパネル10Lの開口部10Laに形成した複数の凸状部10Lb・10Lb・・に対応した複数の凹状部20Ra・20Ra・・を有する。この凹状部20Ra・20Ra・・は、打ち抜き加工により生じるものである。
【0018】
なお、この実施形態では、凸状部10Rbの略中央部にはネジ孔hi(インナパネル側のネジ孔)が開けられている。一方、右側モジュールプレート20Rにも、前記ネジ孔hiに対応する位置にネジ孔hm(モジュールプレート側のネジ孔)が開けられている。そして、このネジ孔hi・hmを介して、右側モジュールプレート20Rを右側インナパネル10Rにネジ止めなどの締結手段により締結するように構成している。
ちなみに、左側インナパネル10L及び左側モジュールプレート20Lの構成などは、上記説明した右側インナパネル10R及び右側モジュールプレート20Rの構成などと同じであるので、その説明を省略する。
【0019】
次に、インナパネル10R・10L及びモジュールプレート20R・20Lの作製例を、右側ドアDRについて説明する(図1、図2参照)。
【0020】
1) 先ず、右側インナパネル10Rの略中央部を打ち抜いて、開口部10Raを形成する。この打ち抜きの際に、開口部10Raには、右側モジュールプレート20Rを固定するための凸状部10Rbが複数箇所形成される。同時にネジ孔hiも開けられる。
なお、この打ち抜きにより、開口部10Raに応じた形状を有する派生材が得られるが、この派生材は、左側モジュールプレート20Lとして使用される。
【0021】
2) 次に、左側インナパネル10Lについて、1)と同様に略中央部を打ち抜いて、右側の派生材と形状が同じ大きさで、かつ対称な左側の派生材、つまり右側モジュールプレート20Rを得る。この右側モジュールプレート20Rには、右側インナパネル10Rの開口部10Raに形成された凸状部10Rbのネジ孔hiに対応する位置に、ネジ孔hmが開けてある。
【0022】
3) 2)で得た右側モジュールプレート20Rの表裏を反転させて、これを右側インナパネル10Rの開口部10Raに嵌め込む。表裏を反転させて嵌め込むことにより、右側インナパネル10Rの凸状部10Rbのネジ孔hiと右側モジュールプレート20Rのネジ孔hmの位置が合うようになっている。
【0023】
4) そして、このネジ孔hi・hmをもって、右側インナパネル10Rに、左側インナパネル10Lから派生した右側モジュールプレート20Rを固定することができる。
【0024】
こように作製された右側インナパネル10R及び右側モジュールプレート20Rは、従来例と同様に作製された右側アウタパネル60Rとともに、次の工程を経て、右側ドアDRとなる(図4参照)。
▲1▼右側インナパネル10Rと右側アウタパネル60Rにそれぞれ補強材などの部品を溶接加工して取り付ける。続いて、▲2▼右側インナパネル10Rと右側アウタパネル60Rを組み付け、ヘミング加工及びスポット溶接で一体化した右側ドアパネルPRを構成する。続いて、▲3▼自動車のボディに右側ドアパネルPRを取り付けて塗装する。続いて、▲4▼右側ドアパネルをボディから取り外し、アウタハンドル、キーなどを取り付ける。一方、右側モジュールプレート20Rには、ウインドレギュレータ、スピーカ、インナハンドルなどを取り付ける(艤装工程)。そして、▲6▼それぞれの部品を取り付けた右側ドアパネルと右側モジュールプレート20Rを組み付けると共に、ガラス、トリムなどの構成部品を組み付けて一体化して右側ドアDRとする。
このように作製された右側ドアDRは、艤装ラインで再度ボディに取り付けられる。なお、左側インナパネル10L及び左側モジュールプレート20Lについても、上記と同様の手順により得られる。また、上記と同様の工程により左側ドアとなる。
【0025】
《第2の実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態と共通する部材・要素などについては、同一の符号を付してその説明を省略する。以下の説明では、右側と左側を特定しない。
図3は、第2の実施形態のインナパネルとモジュールプレートの関係を説明する平面図である。
【0026】
この第2の実施形態では、一のインナパネル10から派生した派生材を、当該インナパネル10自身の開口部10aを塞ぐモジュールプレート20として使用することができる(図3参照)。
このため、開口部10aは、対称軸を中心に左右対称や上下対称などになるように、プレス機械などにより打ち抜かれる(図3では上下対称)。なお、上下対称を例に以下の説明を行なうが、本発明は上下対称に限定されるものではない。
【0027】
開口部10aには、第1の実施形態の場合と同様、打ち抜きの際にモジュールプレート20を固定するための凸状部10bが複数個形成される。形成される位置は、対称軸を挟んで非対称となる位置である。仮に、上下対称になるように凸状部10bを形成すると、モジュールプレート20には、凸状部10bに対応した位置に凹状部20aが形成されるため、モジュールプレート20を固定することができなくなってしまう。したがって、上下反転させた場合に、インナパネル10とモジュールプレート20が重なり合う部分をつくり、この重なり合う部分でモジュールプレート20をインナパネル10に固定する。この点については、第1の実施形態と同様である(図2参照)。
【0028】
第2の実施形態でも、凸状部10bの略中央部などには図示しないネジ孔が開けられ、ネジ止めによりモジュールプレート20をインナパネル10に固定するように構成している。なお、第2の実施形態の場合も、モジュールプレート20とインナパネル10の固定(締結)は、ネジ止めによる手段に限定されるものではない。
【0029】
次に、インナパネル10の開口部10aへのモジュールプレート20の作製及び取り付け手順の例を説明する(図3参照)。
【0030】
1) 先ず、インナパネル10の略中央部を打ち抜いて、開口部10aを形成する。この打ち抜きの際に、開口部10aには、モジュールプレート20を固定する凸状部10bが複数箇所形成される(図3(a)参照)。同時に図示しないネジ孔も開けられる。
この打ち抜きにより、開口部10aに応じた形状を有する派生材が得られる(図3(b)参照)。
【0031】
2) 次に、打ち抜かれた派生材(つまりモジュールプレート20)を上下反転させ(図3(c)参照)、これをインナパネル10の開口部10aに嵌め込む(図3(a)参照)。上下反転させて嵌め込むことにより、それぞれのネジ孔(図示外)の位置が合うようになっている。
【0032】
3) そして、このネジ孔をもって、インナパネル10に派生材であるモジュールプレート20を固定することができる。
【0033】
こように作製されたインナパネル10及びモジュールプレート20は、従来例と同様に作製されたアウタパネルとともに、第1の実施形態で説明した工程を経て、ドアとなる。
【0034】
以上説明した本発明は、前記した実施の形態に限定されることなく、本発明の目的及び効果を奏する範囲で適宜変形実施することができる。
例えば、本発明の自動車ドアの構造は、自動車のリアハッチにも適用することができる。また、開口部の位置は、インナパネルの略中央部に限定されることはない。
また、例えば、開口部に固定するための部材を派生材に取り付けてモジュールプレートとし、この取り付けた部材により開口部に該モジュールプレートを取り付けて固定することも、本発明の範疇に属する。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、材料を無駄なく使用することのできる自動車ドアの構造が得られる。すなわち、本発明では、左右のドアを一組として、又は、左右のドアを問わず、確実に開口部をモジュールプレートにより塞ぐことができ、かつ、工程的に無駄のない自動車ドアの構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のインナパネルとモジュールプレートの関係を説明する斜視図である。(a)は右側のインナパネルとモジュールプレートの関係を示し、(b)は左側のインナパネルとモジュールプレートの関係を示す。
【図2】 本発明の第1の実施形態のモジュールプレートの取り付け状態(右側)を説明する図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態のインナパネルとモジュールプレートの関係を説明する平面図である。(a)はインナパネルを示し、(b)は打ち抜かれたモジュールプレートを示し、(c)は(b)を上下反転した状態を示す。
【図4】 従来例を示す図である。(a)は右側のドアの組み立て工程を示す斜視図であり、(b)は左側のドアの組み立て工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
DR,DL … ドア(自動車ドア)
PR,PL … ドアパネル
10,10R,10L … インナパネル
10a,10Ra,10La … 開口部
10b,10Rb,10Lb … 凸状部
20,20R,20L … モジュールプレート(派生材)
20a,20Ra,20La … 凹状部
60R,60L … アウタパネル
hi … ネジ孔(インナパネル側)
hm … ネジ孔(モジュールパネル側)
(各符号の添え字Rは右側を意味し、Lは左側を意味する。)
Claims (2)
- インナパネルとモジュールプレートを含んで構成される自動車ドアの構造であって、
前記インナパネルは、前記モジュールプレートにより塞がれる開口部を有し、
前記モジュールプレートは、前記インナパネルに開口部を形成する際に派生する派生材よりなること、
前記インナパネルの開口部は、右ドア用の右側インナパネルの開口部と左ドア用の左側インナパネルの開口部とで形状が対称になるように、それぞれのインナパネルを打ち抜くことにより形成し、かつ、この開口部形成の際に、この開口部の内側に向かって突出して前記モジュールプレートを固定するための凸状部を、前記右側インナパネルの開口部と前記左側インナパネルの開口部とで異なる位置にそれぞれ複数箇所形成すること、
前記派生材は、前記開口部を打ち抜いて形成した際に派生するものであり、前記開口部に応じた形状を有すること、
前記右側インナパネルには、前記左側インナパネルに開口部を形成した際の前記派生材を、前記開口部を塞ぐ右側モジュールプレートとして使用し、前記左側インナパネルには、前記右側インナパネルに開口部を形成した際の前記派生材を、前記開口部を塞ぐ左側モジュールプレートとして使用すること、
を特徴とする自動車ドアの構造。 - インナパネルとモジュールプレートを含んで構成される自動車ドアの構造であって、
前記インナパネルは、前記モジュールプレートにより塞がれる開口部を有し、
前記モジュールプレートは、前記インナパネルに開口部を形成する際に派生する派生材よりなること、
前記インナパネルの開口部は、この開口部のいずれかの軸心を中心に形状が対称となるように、前記インナパネルを打ち抜くことにより形成し、かつ、この開口部形成の際に、この開口部の内側に向かって突出して前記モジュールプレートを固定するための凸状部を、前記軸心である対称軸を中心にして非対称の位置に複数箇所形成すること、
前記派生材は、前記開口部を打ち抜いて形成した際に派生するものであり、前記開口部に応じた形状及び対称軸を有すること、
この派生材を、反転又は回転して前記インナパネルの開口部を塞ぐモジュールプレートとして使用すること、
を特徴とする自動車ドアの構造。
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