JP4300946B2 - 定着装置、定着方法および画像形成装置 - Google Patents

定着装置、定着方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ、マイクロフィルムリーダプリンタ、記録機等トナーを用いて画像を形成する装置における画像形成に際し、未定着トナー画像を定着する定着装置および定着方法、並びに該定着装置を用いた画像形成装置に関する。
詳しくは、電子写真、静電記録、あるいは磁器記録等の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等により成るトナーを用いて、被記録材(エレクトロファックスシート、静電記録シート、転写材シート、印刷紙など)の表面に、直接方式もしくは間接(転写)方式で、目的の画像情報に対応した像様の未定着トナー画像を形成し、該未定着トナー画像を、それを担持している被記録材表面に永久固着画像として加熱定着処理して、表面光沢画像を形成する定着装置および定着方法、並びに該定着装置を用いた画像形成装置に関する。
本発明は、特に、カラートナーを用いて、カラー表面光沢画像を形成するのに適したものである。
電子写真、静電記録、あるいは磁器記録等の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等により成るトナーを用いてトナー画像を得るには、像様の未定着トナー画像を、通常、加熱および加圧することにより定着している。
近年、特にフルカラー画像に対して、光沢を出すことによる画質向上の要望が高まっている。
図7に、一般的な2ロール方式による定着装置の概略構成図を示す。図7において、102は、内部に熱源104が配された加熱ロールであり、106は、加熱ロール102と圧接してニップ部Nを形成する加圧ロールである。加熱ロール102は矢印X方向に回転し、加圧ロール106はこれに従動して、矢印Y方向に回転する。加熱ロール102の表面は、熱源104の熱により加熱されて、下記トナーの軟化する温度以上に保持されている。
トナーが像様に担持されることで形成された未定着トナー画像110を表面に有する被記録材108は、加熱ロール102−加圧ロール106間に形成されたニップ部Nに挿通され、加熱ロール102表面から与えられる熱と、加熱ロール102および加圧ロール106の当接圧による圧力とにより、未定着トナー画像110のトナーが軟化状態となり(以下、この状態のトナーを「溶融トナー」と称する場合がある。)、その後冷却されることで、被記録材108表面に固着して、永久的な定着画像としてトナー画像112が形成される。
しかし、このような一般的な定着装置により得られるトナー画像112では、画像の光沢度が十分でないことが知られている。
これに対して、転写紙上のトナー画像を定着する際に適度に光沢を与え、高画質にする手段として、数多くの技術が開示されている。以下、(i)〜(v)の5つの例を挙げる。
(i)定着を2度以上行う方法:
加熱、定着を連続して2回以上行うことにより、トナー画像に光沢を与える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
(ii)定着装置にニップを2種類形成する方法:
2種類のニップが形成された定着装置の搬送経路を選択的に通過することにより、トナー画像に光沢を与える技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
(iii)処理用シートを重ねて定着し、その後剥離する方法:
表面が平滑な処理用シートを重ねて加熱加圧し、冷却後に当該処理用シートを剥離することにより、トナー画像に光沢を与える技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
(iv)透明フィルムでラミネートする方法:
被記録材表面のトナー画像を透明フィルム等でラミネートすることにより、トナー画像に光沢表面を付加する技術が提案されている(例えば、特許文献4および特許文献5参照)。
(v)ベルト定着を採用し、かつ、冷却剥離を行う方法:
トナー画像担持面に対して定着フィルム(定着ベルト)を密着させて、該定着フィルムの記録材密着側とは反対側に配設した加熱体により該定着フィルムを介して記録材面の多色トナー画像を加熱軟化溶融混色させ、その加熱混色トナー画像を定着フィルムと記録材とを引続き密着させたまま冷却固化させ、定着フィルムと記録材とを分離させることにより、トナー画像に光沢表面を付加する技術が提案されている(例えば、特許文献6参照)。
しかし、開示された上記各文献に記載された技術では、種々の問題点が内在する。
(i)の「定着を2度以上行う方法」や(ii)の「定着装置にニップを2種類形成する方法」では、トナー画像面を平滑にし光沢を与えることについては効果があるものの、ヒーターを備えた定着装置が複数設置されるため装置構成が複雑化する点、加熱エネルギーが倍増する点、定着後の高温下で分離されるため像面に凹凸を生じて乱反射し、トナーの透明性がよくない点、等において問題がある。
(iii)の「処理用シートを重ねて定着し、その後剥離する方法」では、被記録材表面のトナー画像を一度、固定化する必要があり、装置が複雑化するとともに、被記録材が2度、加熱・加圧されるため、カールが発生し易いという問題がある。
(iv)の「透明フィルムでラミネートする方法」では、透明フィルムの分だけ厚みが加わるので、被記録材本来の性質、例えば、厚みや柔軟性等が失われるとともに、画像形成面に加筆することができず、さらに、被記録材としてOHPフィルムを使用した場合には、全体的な透過率が低下する(OHP透過性が低下する)という問題がある。
(v)の「ベルト定着を採用し、かつ、冷却剥離を行う方法」では、定着出力画像の光沢度合いにムラが生じやすいという問題がある。即ち、この方法では、剥離前の冷却工程が定着画像に光沢を付与しているのであり、この冷却工程における定着フィルム(定着ベルト)とトナー画像が担持された被記録材との密着力の不均一により、定着画像に光沢ムラが生じる。定着フィルムと被記録材との密着状態が、冷却工程で部分的に変化した場合に、トナー画像の一部の箇所で定着フィルムから用紙が浮き上がってしまうことがある。この原因として、熱による被記録材の膨張・収縮や被記録材内からの空気の吹き出しなどが考えられている。このような原因で浮き上がった箇所の画像光沢は、その周囲の密着が十分な状態のまま冷却した箇所の光沢より低くなり、画像光沢のムラとなる。
また、高光沢化のために冷却効果を高めるべく、この冷却工程を長くし、加熱混色工程からの距離を大きくする構造にすると、装置の大型化を招く結果となる。また、一旦冷却した定着フィルムを、次のサイクルで再度所定温度に加熱する必要があるため、電力消費が大きく、加熱に要する時間も長くなってしまう。
特開昭63−192068号公報 特開平1−265283号公報 特開昭61−122666号公報 特開平1−279277号公報 特開昭63−6584号公報 特開平2−162383号公報
そこで本発明の目的は、簡易な装置構成で無駄なエネルギーを消費することなく、トナー画像の透明性やOHP透過性に優れた画質の、高光沢度かつ光沢ムラのない画像を得ることができ、しかも被記録材にカールが生じ難い、定着装置、定着方法および画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、所望の光沢度に制御することが可能な定着装置、定着方法および画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記従来の問題点を解決するべく、まず一般的な定着装置について検討した。その結果、光沢度低下のメカニズムを見出し、遂には本発明に想到するに至った。その過程を図7を用いて説明する。
まず、図7に示されるような一般的な定着装置において、ニップ部Nの出口付近では、トナー画像112は十分に加熱溶融されて平滑な加熱ロール102表面に密着しており、トナー画像112表面はほぼ加熱ロール102表面と同等の高光沢となっていることを見出した。
しかしながら、加熱ロール102表面から剥離した被記録材108の表面に付着した溶融トナーは、加熱定着後にフリーな状態となる。それまで平滑であったトナー画像112表面は、剥離時に作用する加熱ロール102との接着力や溶融トナー自身の温度低下に伴う凝集力のアップにより、波うちが発生し、細かなうねりを生ずるようになる。その表面のうねりが保持されたまま、その後自然冷却されて固化する。このような表面状態では、カラー画像としての光沢度が不十分なレベルとなりやすい。
つまり、定着装置で十分な高光沢画像に仕上げても、その後のフリーな、冷却固化に至るまでの間に、溶融トナーの凝集等によって光沢度が低下してしまうことを見出した。
なお、本発明者らによる、以上説明した従来の定着装置による光沢度低下のメカニズムは、2ロール方式の定着装置に限らず、ベルト−ロールニップ方式やベルト−ベルトニップ方式の定着装置においても、基本的には同様である。
また、本発明者らは、定着直後のトナーは、その後の自然冷却により固化するまでのわずかな時間は、外力により変形し得る状態であり、加圧により流動可能なレベルの粘度を有していることを見出した。
そして、本発明者らは、上記事実に鑑み、前記目的を達成し得る本発明を想到するに至った。
すなわち本発明の定着装置は、トナーを像様に担持させることにより未定着トナー画像が形成された被記録材に、少なくとも熱および圧力を加えることで、前記未定着トナー画像を前記被記録材に定着してトナー画像を得る定着装置であって、
前記被記録材に形成された未定着トナー画像に少なくとも熱を与え、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする加熱仮定着手段と、
該加熱仮定着手段によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちに、これを非加熱で加圧して流動させる画像光沢制御手段と、
を含み、前記画像光沢制御手段が、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する少なくとも一対の回転体からなり、前記未定着トナー画像のトナーが外力により変形し得る状態が維持されている前記被記録材を、前記加圧ニップ部に挿通させることにより、前記トナーを加圧して流動させる手段であり、
前記少なくとも一対の回転体のうち少なくとも1つの回転体が、少なくともベース層と弾性層と表面硬度制御層と離型層とがこの順で配されて構成され、前記表面硬度制御層を構成する材料の弾性係数が、前記弾性層および前記離型層のいずれの層を構成する材料の弾性係数より高いことを特徴とする。
本発明の定着装置によれば、一般的には定着装置そのものとなる加熱仮定着手段の後工程の手段として、画像光沢制御手段を設け、当該手段により、被記録材表面に担持されたトナーが溶融〜軟化状態等、外力により変形し得る状態を維持しているうちに、被記録材表面に担持されたトナーを加圧・流動することによってトナー画像の光沢度を向上させることができる。すなわち、単に非加熱で加圧するのみの簡易な構成の画像光沢制御手段を、従来の定着装置に付加するだけなので、簡易な装置構成で、しかも無駄なエネルギーを消費することなく、高光沢度を実現することができる。
また、トナーの表面状態を平滑にして高光沢を実現させているので、トナーおよび被記録材そのものの性能には影響を与えないため、トナー画像の透明性やOHP透過性に優れた画質の画像を得ることができ、被記録材のカールも生じ難い。
さらに、被記録材全面を、画像光沢制御手段で最後に連続的に加圧させるだけなので、加圧ムラが生じ難く、勿論密着不良によるムラといった概念自体存在せず、得られる画像に光沢ムラを生じさせることがない。
本発明の定着装置において、前記画像光沢制御手段は、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する少なくとも一対の回転体からなり、前記未定着トナー画像のトナーが外力により変形し得る状態が維持されている前記被記録材を、前記加圧ニップ部に挿通させることにより、前記トナーを加圧して流動させる手段であり、前記少なくとも一対の回転体のうち少なくとも1つの回転体が、少なくともベース層と弾性層と表面硬度制御層と離型層とがこの順で配されて構成され、前記表面硬度制御層を構成する材料の弾性係数が、前記弾性層および前記離型層のいずれの層を構成する材料の弾性係数より高い。前記少なくとも一対の回転体の圧接が、解除可能に構成されたり、前記少なくとも一対の回転体の圧接力を、可変とするように構成されたりすることも、好ましい態様である。
前記画像光沢制御手段による処理が施された後の前記トナーの表面温度として、外力により変形し得る温度未満となるように構成されてなることが好ましい。前記画像光沢制御手段による処理を終え、表面が整えられ、光沢度が高められたトナー画像の表面性状が、その後変化することを防止することができる。
本発明の定着装置において、前記加熱仮定着手段としては、相互に圧接して定着ニップ部を形成しつつ回転する加熱回転体および加圧回転体からなり、前記未定着トナー画像が形成された前記被記録材を、前記定着ニップ部に挿通させることにより、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする手段とすることができる。このとき、前記画像光沢制御手段における被記録材に対する加圧の圧力が、前記加熱仮定着手段におけるそれより大きいことが好ましい。
本発明の定着装置においては、適用する前記被記録材の種類に応じて、前記加熱仮定着手段における加熱時間および/または加熱温度を制御する定着条件制御機構を有することも好ましい態様である。
さらに、本発明の定着装置においては、前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を、外気に対し断熱構造とすることが好ましく、あるいは、前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を保熱するための保熱装置を備えることが好ましい。
一方、本発明の定着方法は、トナーを像様に担持させることにより未定着トナー画像が形成された被記録材に、少なくとも熱および圧力を加えることで、前記未定着トナー画像を前記被記録材に定着してトナー画像を得る定着方法であって、
前記被記録材に形成された未定着トナー画像に少なくとも熱を与え、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする加熱仮定着工程と、
該加熱仮定着工程によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちに、これを非加熱で加圧して流動させる画像光沢制御工程と、
を含み、前記画像光沢制御工程が、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する少なくとも一対の回転体の当該加圧ニップ部に、前記未定着トナー画像のトナーが外力により変形し得る状態が維持されている前記被記録材を挿通させることにより、前記トナーを加圧して流動させる工程であり、
前記少なくとも一対の回転体のうち少なくとも1つの回転体が、少なくともベース層と弾性層と表面硬度制御層と離型層とがこの順で配されて構成され、前記表面硬度制御層を構成する材料の弾性係数が、前記弾性層および前記離型層のいずれの層を構成する材料の弾性係数より高いことを特徴とする。
本発明の定着方法によれば、一般的には定着方法そのものとなる加熱仮定着工程の後工程として、画像光沢制御工程を設け、当該工程により、被記録材表面に担持されたトナーが溶融〜軟化状態等、外力により変形し得る状態を維持しているうちに、被記録材表面に担持されたトナーを加圧・流動することによってトナー画像の光沢度を向上させることができる。すなわち、単に非加熱で加圧するのみの簡易な操作である画像光沢制御工程を、従来の定着方法に付加するだけなので、簡易な操作で、しかも無駄なエネルギーを消費することなく、高光沢度を実現することができる。
また、トナーの表面状態を平滑にして高光沢を実現させているので、トナーおよび被記録材そのものの性能には影響を与えないため、トナー画像の透明性やOHP透過性に優れた画質の画像を得ることができ、被記録材のカールも生じ難い。
さらに、被記録材全面を、画像光沢制御工程で最後に連続的に加圧させるだけなので、加圧ムラが生じ難く、勿論密着不良によるムラといった概念自体存在せず、得られる画像に光沢ムラを生じさせることがない。
本発明の定着方法においては、前記少なくとも一対の回転体の表面温度を、所定の温度以下に維持しておくことが好ましい。また、前記少なくとも一対の回転体の圧接力を、所望とする画像光沢の程度に応じて、可変させることも、好ましい態様である。
前記画像光沢制御工程における処理が施された後の前記トナーの表面温度として、外力により変形し得る温度未満となるようにすることが好ましい。前記画像光沢制御工程による処理を終え、表面が整えられ、光沢度が高められたトナー画像の表面性状が、その後変化することを防止することができる。
本発明の定着方法において、前記加熱仮定着工程としては、相互に圧接して定着ニップ部を形成しつつ回転する加熱回転体および加圧回転体の当該定着ニップ部に、前記未定着トナー画像が形成された前記被記録材を挿通させることにより、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする工程とすることができる。このとき、前記画像光沢制御工程における被記録材に対する加圧の圧力が、前記加熱仮定着工程におけるそれより大きくなるようにすることが好ましい。
本発明の定着方法においては、適用する前記被記録材の種類に応じて、前記加熱仮定着工程における加熱時間および/または加熱温度を制御することも好ましい態様である。
さらに、本発明の定着方法においては、前記加熱仮定着工程と前記画像光沢制御工程との間において、軟化ないし溶融状態のトナーからなる未定着トナー画像が形成された前記被記録材を保熱しておくことが好ましい。
最後に、本発明の画像形成装置は、少なくとも、被記録材表面にトナーを像様に担持させて、未定着トナー画像を形成する未定着トナー画像形成手段と、記録シート表面に保持された未定着トナー画像を、加熱および加圧することにより定着する定着手段と、を備える画像形成装置であって、
前記定着手段が、前記本発明の定着装置であることを特徴とする。
このとき、前記未定着トナー画像形成手段としては、電子写真方式により未定着トナー画像を形成する手段とすることができる。
本発明によれば、定着後得られるトナー画像の光沢を、低いグロスから高いグロスまで制御することが可能となる。また、トナーオフセットの発生を確実に防止して、ムラのない良好な画像定着処理を可能にすることができ、従来公知の各種提案されている光沢アップや光沢制御手段よりもあらゆる点で優れている。
本発明によれば、従来の、定着ベルトを用いて密着させた状態で冷却しその後に剥離する方法と同等の光沢が得られ、またそれと比較して、エネルギーのムダがなく高速化が可能であり、簡単な構成で加熱軟化・溶融状態のトナー画像の確実な冷却ができ、さらに、被記録材のカールを発生させることもない。
本発明によれば、従来の、ラミネート処理して得られる画像と同等の光沢が得られ、またそれと比較して、エネルギーのムダがなく高速化が可能であり、厚みが厚くなったり書き込みができなくなったり等被記録材本来の性質を失うことなく、さらに、被記録材のカールを発生させることもない。
さらに、本発明によれば、装置の小型化が図れる、連続通紙使用でも安定した画像が得られる、被記録材の選択自由度が高い、加熱体の許容温度範囲が広い、加熱混色工程と冷却工程を接近させて、画像面の一部のみを高光沢化することも可能である、等の優れた効果を有する。したがって、所期の目的に適うのは勿論、極めて実用性の高い定着装置、定着方法および画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の定着装置および定着方法について、好ましい実施形態を挙げて詳細に説明し、その後、本発明の定着装置を用いた本発明の画像形成装置について言及する。
<第1の実施形態>
図1に、第1の実施形態の定着装置および定着方法を説明するための、第1の実施形態の定着装置の概略構成図を示す。本実施形態の定着装置は、主として、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)10と、画像光沢制御工程を担う画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)30とからなる。
(加熱仮定着工程・加熱仮定着手段)
加熱仮定着装置10は、従来より一般的に用いられている2ロール方式による定着装置と、基本的に同様の構成であり、基本構成としては、相互に圧接して定着ニップ部を形成しつつ回転する加熱ロール(加熱回転体)2および加圧ロール(加圧回転体)6からなる。なお、本発明にいう「圧接」とは、被記録材を介する場合を含む概念とする。
加熱ロール2は矢印A方向に回転し、これに加圧ロール6が圧接して両者間に定着ニップ部を形成しつつ、加圧ロール6は矢印B方向に従動回転する。該加熱ロール2は、例えば中空筒体形状の芯金2a外周にシリコーンゴム等の耐熱性の弾性体層2bが形成されてなり、芯金2aの中空部分にはハロゲンヒータ4が内蔵され、定着(仮定着)に必要な熱供給がなされる。加熱ロール2の表面温度(定着温度)は、用いるトナーにより異なるため一概には言えないが、一般的には150〜200℃の範囲から選択される。また、加熱ロール2の周速についても一概には言えないが、一般的には50〜300mm/secの範囲から選択される。
加圧ロール6は、加熱ロール2同様中空筒体形状の芯金6a外周にシリコーンゴム層6bが形成されてなり、芯金6aの中空部分に熱源としてのハロゲンヒータ20が内蔵される。
両ロール2,6表面の温度制御は、加熱ロール2に温度検知素子としてのサーミスタ8を、および、加圧ロール6に温度検知素子としてのサーミスタ18をそれぞれ接触配置し、その検知温度に伴う抵抗値変化により各ロールの表面温度を検知し、各ロールの表面温度が所定値となるように、制御装置(図示せず)により、ハロゲンヒータ4およびハロゲンヒータ20に対して、そのオン・オフ制御を行っている。
また、加熱ロール2の外周には、オイル塗布装置28が配設されており、定着時には、オイル塗布装置28のオイル塗布ロール28’が加熱ロール2の外周に接触回転して、シリコーンオイル等のオイルが塗布される。なお、後述のように溶融粘度の高いトナーを用いた場合や、その他オイルレス化の対策を講じた場合には、このオイル塗布装置28は省略される。
電子写真、静電記録、あるいは磁器記録等任意の画像形成プロセス手段によって、トナーを像様に担持させることにより未定着トナー画像26が形成された用紙(被記録材)24は、搬送ガイド16により案内されて、図面上の左方より、矢印C方向に進行し、加熱ロール2−加圧ロール6間の定着ニップ部に挿通される。そして、均一にオイル層が形成された加熱ロール2の表面で、熱および圧力が加えられて仮定着された後、分離爪14a,14bで加熱ロール2および加圧ロール6から剥離されて、加熱ロール2−加圧ロール6間の定着ニップ部から排出される。
仮定着後の加熱ロール2の表面は、矢印A方向への回転により再びクリーニングウェブ12で摺擦され、オフセットしたトナーの汚れや紙粉が除去され、過剰なオイルが剥ぎ取られる。一方、加圧ロール6の表面も、矢印B方向への回転により再びクリーニングウェブ22で摺擦され、ゴミあるいは転写されたトナーやオイルが除去される。
未定着トナー画像26を構成するトナーとしては、特に制限はなく、一般的な構成のトナー、すなわち結着樹脂(結晶性樹脂および非結晶性樹脂のいずれでもよい)および着色剤(主として顔料)を必須成分とし、必要に応じて離型剤(オイル)、帯電制御剤、発泡剤、流動化剤、磁性粒子等を内添したり、無機あるいは有機微粒子を外添することで得られるトナーが問題なく用いられる。
未定着トナー画像26を構成するトナー、特にカラートナーとしては、混色性を高めるため、軟化点が低く、かつ溶融粘度も低いシャープメルトナーが一般に使用されている。その場合には、加熱ロール2への高温オフセットが発生しやすくなる。高温オフセットを防止するためには、本実施形態のように、加熱ロール2の表面に、離型性を高めるための離型剤としてオイル、特にシリコーンオイルを塗布することが望まれる。溶融粘度の高いトナーを用いる場合には、かかるオイルの塗布は不要となるが、混色性が低くなりやすく、ピクチャー画像の鮮明度が悪くなりやすい他、被記録材としてOHP用紙を用いた場合には、光透過性が悪くなりやすく、暗いOHP投影像しか得られないことがある。
また、シャープメルトトナーの中に、予め離型剤として溶融粘度と分子量がトナー母体樹脂より小さいワックス、パラフィン等の低軟化点物質を内添した、重合法によるトナーを用いたり、加熱ロールおよび/または加圧ロールの表層にテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の離型層を設けたりすることにより、加熱仮定着手段の離型効果を高める対策を講ずることでオイルレス化を図ることも可能である。
加熱ロール2の表面温度を既述の通り150〜200℃とし、加熱時間(ニップ時間)を30〜300msec、加圧圧力を1.0〜10kg/cm2の範囲の条件下で、一般的にはほぼ要求を満足する定着性が得られる。
前記定着ニップ部でトナーが加熱軟化・溶融された際、加熱ロール2と加圧ロール6とによって未定着トナー画像26が用紙24とともに加圧されるため、未定着トナー画像26の少なくとも一部のトナーが用紙24の表面層に浸透し、その浸透分の冷却固化によるアンカー効果で冷却固化トナーの用紙24に対する粘着・固着力が増大する。
用紙24の矢印A方向への進行に伴い、前記定着ニップ部の入り口から出口にかけて、未定着トナー画像26のトナーの温度は上昇を続け、前記定着ニップ部の出口で最高温度になる。このときのトナーの前記温度は、既述の条件下では一般に110〜150℃となり、前記定着ニップ部から排出された用紙24表面の半定着トナー画像(本発明において、「軟化ないし溶融状態のトナーからなる未定着トナー画像」と表現される状態のトナー画像を言う。)26’のトナーは、溶融状態で、外力により変形し得る状態となっている。
なお、用紙24として適用する被記録材の種類(厚さ、材質、構造(コート紙、普通紙、OHP紙等))に応じて、加熱仮定着手段である加熱仮定着装置10における加熱時間および/または加熱温度を制御する定着条件制御機構を有することも好ましい態様である。加熱時間および/または加熱温度を制御することで、被記録材の種類に応じた適切な半定着トナー画像26’の状態とすることができる。
すなわち、被記録材の厚さが大きい場合、被記録材自体の熱容量が大きくなるため、加熱仮定着装置10における加熱時間および/または加熱温度を大きく取ることが望まれる。このため、加熱仮定着装置10における加熱時間および/または加熱温度を一定に保った場合、被記録材の種類によって半定着トナー画像26’の状態がまちまちとなり、後述の画像光沢制御工程で所望の光沢状態が得られ難くなることも考えられる。したがって、上記の通り、定着条件制御機構を有することも好ましい態様と言える。
定着条件制御機構としては、装置(定着装置、あるいはこれを含む画像形成装置。以下、単に「装置」という場合に同様。)の操作者が、被記録材の種類(厚さ、材質、構造(コート紙、普通紙、OHP紙等))を直接入力できる操作盤を配し、その入力情報に応じて加熱時間および/または加熱温度を自動的に調節する機構や、装置における被記録材の搬送経路に、該被記録材の厚さや比重等のセンサーを配し、該センサーからの出力情報に応じて加熱時間および/または加熱温度を自動的に調節する機構が挙げられる。
なお、加熱時間とは、結局前記定着ニップ部のニップ時間を指し、これを制御するには、通常、加熱ロール2および加圧ロール6のニップ幅を調整することで行われる。一方、加熱温度とは、加熱ロール2表面の温度を指し、これを制御するには、通常、熱源としてのハロゲンヒータ4のON−OFF制御をしたり、その強度を可変させたり、等により行われる。
(画像光沢制御工程・画像光沢制御手段)
加熱ロール2から剥離された溶融状態の半定着トナー画像26’は、放熱とともにその温度が低下していき、トナー凝集力も増大していく。するとフリーなトナーは部分的に凝集し、半定着トナー画像26’の表面はうねりが生ずるようになる。このうねりの高さは、サブミクロンから数μmに達し、画像光沢に大きな影響を与えるレベルとなる。特に、前記定着ニップ部の出口でのトナーの溶融粘度が低い場合(溶融状態)に、前記うねりは大きくなり、それによる画像光沢の低下度合いが大きくなる。このため、従来の定着方式では、画像光沢を高めるのに限界がある。
本発明は上記現象に着目したものであり、凝集によって生じるトナー画像表面のうねりを画像光沢制御手段である画像光沢制御装置30によって矯正するものである。画像光沢の制御は、少なくとも半定着トナー画像26’のトナーが、外力によって変形できる状態で行う必要がある。
図2は、本実施形態において、前記定着ニップ部の出口でのトナーの温度が150゜である場合の、加熱ロール2から剥離した瞬間を時間原点(0秒)として、時間の経過とともにトナー表面温度の低下傾向を示したグラフ(トナー冷却曲線)である。図2によれば、時間原点から約4秒以内(望ましくは1秒以内)であれば、トナー温度が80℃以上でありトナーは軟化状態を維持している。時間原点から1秒以内では、トナー温度が120℃以上の溶融状態を維持している。このことから、本実施形態においては、例えば定着速度が毎秒125mm/secの場合、加熱仮定着装置10と画像光沢制御装置30との間を、500mm以内(望ましくは125mm以内)とすることによって、画像光沢の制御が可能となる。
本発明において、加熱仮定着手段と画像光沢制御手段との間は、加熱仮定着手段により軟化ないし溶融状態となった未定着トナー画像のトナーが、外力により変形し得る状態が維持されているうちに、画像光沢制御手段による処理が為される距離としなければならない。
ここで、本発明においてトナーの状態として規定される「外力により変形し得る状態」の定義について説明する。「外力により変形し得る状態」とは、文字通り、物理的な外力が作用した場合に、固形状態に達していないトナーがその形状を変え得る状態を指すが、この「外力」には圧力が挙げられる。勿論、極めて大きな圧力が加えられた場合に、樹脂組成物であるトナーは、固形状態に達していても変形するが、そのような大きな圧力は上記定義において含まない。本定義においては、一般の定着装置におけるニップ圧程度の大きさの圧力は、問題なく含まれる。具体的には、本発明の構成にかかる画像光沢制御手段で、付与し得る圧力の最大値を以ってして、上記表現における「外力」の定義となる。
換言すれば、トナーが溶融状態から軟化状態となり、さらに冷却されて「軟化点」以下の温度となり、最終的に固化する過程において、本発明の構成にかかる画像光沢制御手段により非加熱で加圧された場合に、トナーが流動して、平滑な面が形成され、高光沢な画像が得られる状態であれば、その温度におけるトナーは「外力により変形し得る状態」であると定義づけられる。
このようにトナーの「外力により変形し得る状態」を明確に温度で定義づけられないのは、トナーが複数の材料からなる組成物であるため融点や軟化点が一義的に求まらないこと、画像光沢制御手段により加えられる圧力の大きさ・時間・面積等の条件により、トナーの「外力により変形し得る状態」の程度が異なってしまうこと、等の理由による。しかし、本発明の目的や作用・効果に鑑みると、「外力により変形し得る状態」のトナーの温度が、トナーの融点や軟化点とは別に確実に存在する。
なお、トナーの「軟化点」と便宜的に表現している温度とは、トナーが定着するために最低必要な温度を意味している。その定着下限温度で、溶融といえる程粘度が低下する場合や、軟化といった程度の粘度低下の場合がある。したがって定着する際に溶融と便宜的に表現している場合でも、実際には軟化といった程度の粘度低下を示している場合がある。また軟化とは溶融より粘度が高い状態であり、トナーに外力を与えた場合には、問題なく変形し流動する状態の温度である。上記定義における「外力により変形し得る状態」の温度は、このような軟化状態は勿論含まれる。本発明において、トナーが「外力により変形し得る状態」としては、少なくとも、粘度にして1×105Pa・secの状態が含まれ、5×103Pa・secの状態がより好ましい。
構成上、加熱仮定着装置10と画像光沢制御装置30との間を長く取らなければならない場合には、前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を、外気に対し断熱構造としたり、前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を保熱するための保熱装置を備えたりすることで、加熱仮定着工程と画像光沢制御工程との間において、半定着トナー画像26’が形成された用紙(被記録材)24を保熱しておくことが好ましい。
外気に対し断熱構造とするには、加熱仮定着装置10と画像光沢制御装置30との間の用紙24の搬送領域をシールド(例えば、グラスウール等の断熱材を挟持した金属製の壁材で囲い込む)して、半定着トナー画像26’のトナーからの放熱をできる限り少なくする方法が挙げられる。一方、保熱装置としては、ヒーターを備えることで、半定着トナー画像26’のトナーを加熱する方法が挙げられる。勿論、断熱構造および保熱装置の双方を備えても構わない。
このように保熱することで、半定着トナー画像26’のトナーが外力により変形し得る状態をより長く維持することができるようになり、そのため加熱仮定着装置10と画像光沢制御装置30との間をある程度長くすることができ、装置の設計の自由度が向上する。
以上のように、半定着トナー画像26’のトナーが、外力により変形し得る状態が維持されているうちに、画像光沢制御装置30に導入され、画像光沢制御手段による処理が為される(画像光沢制御工程)。このとき、半定着トナー画像26’のトナーは、その凝集力によってうねりを生じたフリーな状態となっているが、画像光沢制御装置30により、半定着トナー画像26’のトナーを流動させ、望ましい画像光沢へと形状が整えられる。また、そのとき同時に、半定着トナー画像26’のトナーから熱エネルギーを奪うことでトナーを冷却し、固化する。そのため、再凝集することなく、得られた高光沢状態を維持したトナー画像26”が形成された用紙(被記録材)24”が、排出される。
図1に示されるように、画像光沢制御装置30は、主として、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する一対の回転体である光沢制御ロール32および加圧制御ロール34により構成される。光沢制御ロール32および加圧制御ロール34には、通常の定着装置と異なり、熱源は一切配されない。光沢制御ロール32および加圧制御ロール34は、既述の加熱仮定着装置10における加熱ロール2および加圧ロール6の回転による線速度とほぼ等しい線速度で、矢印E方向および矢印F方向にそれぞれ回転する。
半定着トナー画像26’と当接する側の回転体である光沢制御ロール32は、その周面が被記録材表面の画像面全域に当接するように、用紙(被記録材)24の幅方向(搬送方向に対して垂直の方向)よりも長い1つのロールであり、高光沢画像が得られるように、その表面は鏡面状態に仕上げられている。一方、対向する加圧制御ロール34は、光沢制御ロール32と略同長であり、用紙24表面の半定着トナー画像26’を光沢制御ロール32に密着させ、画像光沢を制御する。
光沢制御ロール32の表面状態としては、具体的には、JIS B 0601に規定される算術平均粗さRaで、0.3μm以下とすることが好ましく、0.1μm以下とすることがより好ましい。
一般的な普通紙の場合、その表面に形成された未定着ないし半定着状態のトナー表面は、数μm程度の凹凸を有している。このような凹凸に追随して光沢制御ロール32と半定着トナー画像26’表面との密着性を確保するには、光沢制御ロール32には、弾性体層を有していることが好ましい。本実施形態においても、弾性体層を有したものを採用している。
また、画像光沢制御装置30に導入される際の半定着トナー画像26’のトナー粘度は、加熱仮定着装置10で仮定着された際の溶融状態のトナー粘度よりも高い。最終的に得られるトナー画像26”の画像光沢は、光沢制御ロール32の表面硬度、並びに、加圧制御ロールとのニップ圧が大きく影響する。高光沢画像を得るには、表面硬度が高い光沢制御ロール32を用い、高いニップ圧の確保が必要になる。したがって、弾性があってかつ表面硬度が高い構成とすることが、光沢制御ロール32に望まれる。したがって、前記弾性体層の表面に、さらに薄膜の樹脂層からなる離型層を被覆した構成の光沢制御ロールが適しており、本実施形態でも当該構成の光沢制御ロール32を採用している。
図3に、本実施形態における光沢制御ロール32の層構成を説明するための模式断面図を示す。図3に示されるように、光沢制御ロール32は、ベース層40と、その外周に形成された弾性層42と、さらにその外周に形成された離型層44とから構成される。
ベース層40は、中空円筒状の心金であり、一般的な定着装置で定着ロールの心金として用いられるものがそのまま使用可能である。具体的には例えば、ステンレス製、アルミニウム製、鉄製、銅製の心金が挙げられ、金属に限定されるものでもない。また、光沢制御ロール32は非加熱状態で用いられるため、高い耐熱性は要求されず、各種樹脂製の円筒体であっても構わない。
弾性層42は、ゴム弾性を有する材料からなるものであり、一般的な定着装置で定着ロールの弾性体層として用いられる材料がそのまま使用可能である。具体的には例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等が挙げられる。
弾性層42の材料としてのシリコーンゴム、フッ素ゴムは、汎用のものが使用できる。例えばシリコーンゴムとしては、ビニルメチルシリコーンゴム、メチルシリコーンゴム、フェニルメチルシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が利用できる。またフッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフロロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フロロポリエーテル、およびその他のフッ素ゴムが利用できる。これらは、それぞれ単独でもまたは2種以上組み合せてもよい。
そしてこれら弾性層42として形成するシリコーンゴム、フッ素ゴムには、無機あるいは有機の各種充填剤が利用できる。無機充填剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、炭化ケイ素、タルク、マイカ、カオリン、酸化鉄、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、黒鉛、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化鉄、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また有機充填剤としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド等が利用できる。
このほか特殊な弾性体として、フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFA等も利用できる。
弾性層42に用いるこれら弾性体としては、反発弾性として比較的高いものがよく、40%以上、好ましくは50%以上のものが有効であり、かかる反発弾性の観点よりシリコーンゴムが最も好ましい。
弾性層42の厚さとしては、特に限定されないが、一般的には、0.1〜5.0mm程度の範囲から選択される。
離型層44は、耐熱性と離型性を兼ね備えた樹脂層であることが好ましく、具体的な材料としては、PTFE、PFA、あるいはFEP等の如き含フッ素樹脂が好適である。特にその中ではPFAが最適である。
離型層44の厚さとしては、特に限定されないが、一般的には、0.03〜0.3mm程度の範囲から選択される。
以上光沢制御ロール32の層構成について説明したが、加圧制御ロール34についても同様の層構成とすることができる。勿論、いずれか一方のみ上記層構成とするだけでも構わないが、十分な圧接力を確保し、離型性や平滑性の高い画像光沢制御装置30とするには、少なくとも光沢制御ロール32が上記層構成となっていることが好ましい。
また、光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の表面弾性としては、一般的な定着装置における加熱ロールと加圧ロールとの関係のように、敢えて差を設ける必要はない。一般的な定着装置では被記録材のセルフストリッピング性を確保するために両ロールの表面弾性に差を設けるのが一般的であるが、画像光沢制御装置30においては十分な用紙剥離性が担保されているので、そのような必要はない。むしろ、両者の表面弾性は同等とすることが好ましい。これらの理由については、後述する。
画像光沢制御装置30内の光沢制御ロール32−加圧制御ロール34間の加圧ニップ部におけるニップ圧は、高光沢画像を得ようとする場合には、少なくとも加熱仮定着装置10の定着ニップ部のニップ圧より高くすることが望ましい。これは画像光沢制御工程でのトナー粘度は、加熱仮定着工程のそれより高く流動しにくく、また短時間に溶融〜軟化状態から固化状態へと変化するからである。
画像光沢制御装置30の光沢制御ロール32−加圧制御ロール34間の圧接力(ニップ圧)が可変とするように構成されることが好ましい。当該圧接力が可変であれば、これを調整することにより、それほど高い画像光沢を必要としないレベルから、写真画像のように高い画像光沢が望まれるレベルまで、画像光沢状態の制御を行うことが可能である。また、画像光沢制御装置30の光沢制御ロール32−加圧制御ロール34間の圧接が、解除可能に構成されることにより、画像の高光沢化が全く必要ない場合、ないし、光沢のない画像を望む場合において、前記圧接を解除して、これら要求に対応することができる。
一般に、被記録材としての用紙24”自身の光沢と、トナー画像26”の光沢とが近いレベルである場合に、画像に違和感がないといわれている。したがって、例えば、被記録材として印刷用の光沢紙を用いた場合には、前記圧接力を高くし、一方、普通紙等の低光沢紙を用いた場合には、前記圧接力を低く、または、画像光沢制御装置30の光沢制御ロール32−加圧制御ロール34間の圧接を解除することで、低い光沢の画像から高い光沢の画像まで、所望の光沢状態の画像を実現することが可能となる。
画像光沢制御装置30において、光沢制御ロール32および加圧制御ロール34間の加圧ニップ部を通過する間は、加熱仮定着装置10によって外力により変形し得る状態となった半定着トナー画像26’の熱を放熱させて、トナーを冷却して固化させる機能をも有している。この冷却固化により、トナーが流動することがなくなり、トナー画像26”が定着される。また、前記加圧ニップ部に挿通されている間に既にトナーの凝集力が非常に大きくなり、光沢制御ロール32から容易に剥がれる。この剥離時には、トナー画像26”のトナーは十分に固化して用紙24”に対する粘着・固着力が極めて大きくなっており、一方、光沢制御ロール32に対する付着力は極めて小さい状態となっていることから、光沢制御ロール32に対するトナーオフセットが生じる懸念がほとんどない。
このとき、既述のように光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の表面弾性としては、同等とすることが好ましい。両者の表面弾性が略等しいとき、光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の表面が等しく変形し、その時形成される加圧ニップ部の形状は、ほぼ平面となる。したがって、当該加圧ニップ部に挿通されて排出された用紙24”にカールが生じ難くなる。さらに、加熱仮定着装置10において、用紙24がカールしてしまった場合にも、ほぼ平面状の前記加圧ニップ部内で用紙24が平面を保とうとして、カール矯正されて、不図示の排出トレイに排紙される。したがって、本発明における画像光沢制御手段は、排紙装置としての機能をも併せ持つものと言うことができる。
なお、以上の説明において、トナーが「固化」あるいは「固形状態」と便宜的に表現しているが、トナーによっては、固化あるいは固形状態とはいえず高粘度化といった方が適切である場合がある。本発明においては、上記「外力により変形し得る状態」よりも高粘度となった状態を、「固化」状態あるいは「固形状態」であると定義づけることとする。
画像光沢制御装置30に、外力により変形し得る状態のトナーからなる半定着トナー画像26’が形成された用紙24が連続して挿通されると、該半定着トナー画像26’が有する熱エネルギーにより、徐々に光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の温度が上昇していき、加圧ニップ部の出口でのトナー温度が、該トナーの軟化点以上となってしまう場合も想定される。この場合、折角平滑化されたトナー画像26”の表面が再凝集して、光沢の程度が低下したり、トナーの粘着力により光沢制御ロール32からの用紙剥離が困難になったり等の不具合が生じてしまう。これを防止するために、光沢制御ロール32表面を強制冷却して、所定の温度以下に維持することが好ましい。
本実施形態においては、図1に示すように、光沢制御ロール32表面を強制冷却するための空冷ファン(冷却手段)38が配されている。空冷ファン38により、光沢制御ロール32表面に風を当てることで空冷し、光沢制御ロール32表面を所定の温度以下に維持する構成になっている。なお、空冷ファン38は、稼動により光沢制御ロール32表面の温度が上昇した際のみ作動すれば十分であるため、本実施形態においては、光沢制御ロール32表面の温度を検知する温度センサー36からの信号に基づき、ON/OFF制御される。
空冷ファンは、本実施形態では光沢制御ロール32表面のみを強制冷却するものが採用されているが、加圧制御ロール34表面を強制冷却する空冷ファンを設置しても構わないし、装置設計上、後者のみとしても一定の冷却効果が期待できる。
以上の構成により、安定した性能を維持することが可能となる。また、被記録材の適用範囲も広がり、様々なニーズに対応することができる。
光沢制御ロール32表面が維持すべき、上記「所定の温度以下」としては、画像光沢制御装置30による処理が施された後の、トナー画像26”におけるトナーの表面温度が、外力により変形し得る温度未満となるような温度とすることが好ましい。勿論、当該トナーの表面温度が、外力により変形し得る温度未満となるように、画像光沢制御装置30が構成されていれば、本発明において特別な冷却手段は不要となる。具体的には例えば、光沢制御ロール32および/または加圧制御ロール34として熱容量が極めて大きいものを用いたり、光沢制御ロール32および/または加圧制御ロール34が外気に晒されて、十分に放熱し得るようにしたり等の構成が挙げられる。
上記「所定の温度以下」の具体的な値としては、各種条件にもよるが、100℃以下とすることが好ましく、80℃以下とすることがより好ましい。
以上の如き本実施形態によれば、簡易な装置構成でトナー画像の透明性やOHP透過性に優れた画質の、高光沢度かつ光沢ムラのない画像を得ることができ、しかも被記録材にカールが生じ難い。また、通常の定着装置と同様の加熱仮定着装置10に対して、加圧するだけの画像光沢制御装置30を付加しているだけなので、装置が単純なだけでなく、加熱エネルギーは従来と変わらず、無駄なエネルギーを消費することがない。さらに、所望の光沢度に制御することが可能である。
<第2の実施形態>
図4に、第2の実施形態の定着装置および定着方法を説明するための、第2の実施形態の定着装置の概略構成図を示す。本実施形態の定着装置は、第1の実施形態と同様、主として、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)10と、画像光沢制御工程を担う画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)50とからなる。
本実施形態では、画像光沢制御工程を担う画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)50の構成が第1の実施形態に対して異なるが、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)10の構成は、基本的に第1の実施形態と同一である。したがって、本実施形態に特徴的な(画像光沢制御工程・画像光沢制御手段)についてのみ説明することとする。また、図4において、第1の実施形態と同一の機能を有する部材には、図1と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
(画像光沢制御工程・画像光沢制御手段)
第1の実施形態と同様にして、加熱仮定着装置10により用紙24の表面に半定着トナー画像26’が形成されると、そのトナーが、外力により変形し得る状態が維持されているうちに、画像光沢制御装置50に導入され、画像光沢制御手段による処理が為される(画像光沢制御工程)。
加熱仮定着装置10から画像光沢制御装置50までの間の、(i)半定着トナー画像26’のトナーの状態、(ii)距離、(iii)断熱構造や保熱手段等は、第1の実施形態と同様である。
画像光沢制御手段による処理に際し、半定着トナー画像26’のトナーは、その凝集力によってうねりを生じたフリーな状態となっているが、画像光沢制御装置50により、半定着トナー画像26’のトナーを流動させ、望ましい画像光沢へと形状が整えられる。また、そのとき同時に、半定着トナー画像26’のトナーから熱エネルギーを奪うことでトナーを冷却し、固化する。そのため、再凝集することなく、得られた高光沢状態を維持したトナー画像26”が形成された用紙(被記録材)24”が、排出される。
本実施形態では、画像光沢制御装置50における一対の回転体の一方として、第1の実施形態における光沢制御ロールの代わりに2本の張架ロール52,62に張架された光沢制御ベルト60を用いている。前記一対の回転体の他方は、加圧制御ロール54であり、第1の実施形態における加圧制御ロール34と同様であるため、説明は省略する。
加圧制御ロール54の荷重を受ける側の張架ロール52は、加圧制御ロール54と同じ構成のものでもよいし、異なる物でも構わない。本実施形態では、同一の大きさ、構造の物、具体的にはステンレス製の円筒体を用いている。もう一方の張架ロール(ステアリングロール)62は、例えばステンレス製の円筒体であり、張架ロール62の長手方向の一端が、位置を変異させ得る構成となっており、光沢制御ベルト60の端部位置を検出することによって、当該端部の位置を動かして光沢制御ベルト60のウォークを制御している。本実施形態においても、画像光沢制御装置50には、第1の実施形態と同様、熱源は一切配されない。
光沢制御ベルト60および加圧制御ロール54は、既述の加熱仮定着装置10における加熱ロール2および加圧ロール6の回転による線速度とほぼ等しい線速度で、矢印G方向および矢印H方向にそれぞれ回転する。
光沢制御ベルト60は、高光沢画像が得られるように、その表面は鏡面状態に仕上げられている。光沢制御ベルト60の具体的に好ましい表面状態としては、第1の実施形態における光沢制御ロール32と同様である。また、光沢制御ベルト60においても、ベース層、弾性体層および離型層から構成されることが好ましく、弾性体層が省略されていても構わない。
上記ベース層としては、例えば、金属(ニッケル、ステンレス等)、あるいは耐熱性樹脂(ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等)からなる帯状体が用いられる。
上記弾性体層および離型層についての考え方は、第1の実施形態で説明したものと同様であるが、弾性体層や離型層の厚さについては、より薄い範囲のものが選択される。具体的には、弾性体層については、0.03〜0.5mm程度の範囲が、離型層については、0.03〜0.3mm程度の範囲が、それぞれ一般的には選択される。なお、光沢制御ベルト60および加圧制御ロール54の表面弾性の考え方についても、基本的には第1の実施形態と同様であるが、光沢制御ベルト60側は、張架ロール52を含めた全体としての表面弾性として捉える必要がある。
光沢制御ベルト60および加圧制御ロール54の圧接力(大きさ・可変・解除)、冷却固化の機能(剥離容易性)等についても、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、光沢制御ベルト60の表面温度を所定の温度以下とすべく、強制冷却するための冷却手段を設けている点、およびその作用・効果については基本的に同一であるが、本実施形態においては、その配置が異なっている。冷却手段としての空冷ファン58は、光沢制御ベルト60の表面に風を当てることで空冷し、光沢制御ベルト60表面を所定の温度以下に維持する構成になっている。なお、空冷ファン58自体の構成や制御は、第1の実施形態と同一である。
以上のような第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、簡易な装置構成で、トナー画像の透明性やOHP透過性に優れた画質の、高光沢度かつ光沢ムラのない画像を得ることができ、しかも被記録材にカールが生じ難い。また、通常の定着装置と同様の加熱仮定着装置10に対して、加圧するだけの画像光沢制御装置50を付加しているだけなので、装置が単純なだけでなく、加熱エネルギーは従来と変わらず、無駄なエネルギーを消費することがない。さらに、所望の光沢度に制御することが可能である。
<第3の実施形態>
図8に、第3の実施形態の定着装置および定着方法を説明するための、第3の実施形態の定着装置の概略構成図を示す。本実施形態の定着装置は、第1の実施形態と同様、主として、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)10と、画像光沢制御工程を担う画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)70とからなる。
本実施形態では、画像光沢制御工程を担う画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)70の構成が第1の実施形態に対して異なるが、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)10の構成は、基本的に第1の実施形態と同一である。したがって、本実施形態に特徴的な(画像光沢制御工程・画像光沢制御手段)についてのみ説明することとする。また、図8において、第1の実施形態と同一の機能を有する部材には、図1と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
(画像光沢制御工程・画像光沢制御手段)
第1の実施形態と同様にして、加熱仮定着装置10により用紙24の表面に半定着トナー画像26’が形成されると、そのトナーが、外力により変形し得る状態が維持されているうちに、画像光沢制御装置70に導入され、画像光沢制御手段による処理が為される(画像光沢制御工程)。
加熱仮定着装置10から画像光沢制御装置70までの間の、(i)半定着トナー画像26’のトナーの状態、(ii)距離、(iii)断熱構造や保熱手段等は、第1の実施形態と同様である。
画像光沢制御手段による処理に際し、半定着トナー画像26’のトナーは、その凝集力によってうねりを生じたフリーな状態となっているが、画像光沢制御装置70により、半定着トナー画像26’のトナーを流動させ、望ましい画像光沢へと形状が整えられる。また、そのとき同時に、半定着トナー画像26’のトナーから熱エネルギーを奪うことでトナーを冷却し、固化する。そのため、再凝集することなく、得られた高光沢状態を維持したトナー画像26”が形成された用紙(被記録材)24”が、排出される。
本実施形態では、画像光沢制御装置70における一対の回転体の一方として、第1の実施形態における光沢制御ロール32の代わりに、離型層と弾性層との間に表面硬度制御層を配した光沢制御ロール72を用いている。前記一対の回転体の他方は、加圧制御ロール34である。
図9に、本実施形態における光沢制御ロール72の層構成を説明するための模式断面図を示す。図9に示されるように、光沢制御ロール72は、ベース層80と、その外周に形成された弾性層82と、さらにその外周に形成された離型層84と、弾性層82および離型層84の間に配された表面硬度制御層86とから構成される。
光沢制御ロール72および加圧制御ロール34は、既述の加熱仮定着装置10における加熱ロール2および加圧ロール6の回転による線速度とほぼ等しい線速度で、矢印I方向および矢印J方向にそれぞれ回転する。
光沢制御ロール72は、高光沢画像が得られるように、その表面は鏡面状態に仕上げられている。光沢制御ロール72の具体的に好ましい表面状態としては、第1の実施形態における光沢制御ロール32と同様である。
ベース層80は、中空円筒状の心金であり、一般的な定着装置で定着ロールの心金として用いられるものがそのまま使用可能である。具体的には例えば、ステンレス製、アルミニウム製、鉄製、銅製の心金が挙げられ、金属に限定されるものでもない。また、光沢制御ロール72は非加熱状態で用いられるため、高い耐熱性は要求されず、各種樹脂製の円筒体であっても構わない。
弾性層82は、ゴム弾性を有する材料からなるものであり、一般的な定着装置で定着ロールの弾性体層として用いられる材料がそのまま使用可能である。具体的には例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等が挙げられる。
弾性層82の材料としてのシリコーンゴム、フッ素ゴムは、汎用のものが使用できる。例えばシリコーンゴムとしては、ビニルメチルシリコーンゴム、メチルシリコーンゴム、フェニルメチルシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が利用できる。またフッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフロロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フロロポリエーテル、およびその他のフッ素ゴムが利用できる。これらは、それぞれ単独でもまたは2種以上組み合せてもよい。
そしてこれら弾性層82として形成するシリコーンゴム、フッ素ゴムには、無機あるいは有機の各種充填剤が利用できる。無機充填剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、炭化ケイ素、タルク、マイカ、カオリン、酸化鉄、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、黒鉛、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化鉄、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また有機充填剤としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド等が利用できる。
このほか特殊な弾性体として、フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFA等も利用できる。
弾性層82に用いるこれら弾性体としては、反発弾性として比較的高いものがよく、40%以上、好ましくは50%以上のものが有効であり、かかる反発弾性の観点よりシリコーンゴムが最も好ましい。
弾性層82の厚さとしては、特に限定されないが、一般的には、0.1〜5.0mm程度の範囲から選択される。
表面硬度制御層86は、耐熱性と下地の弾性層の変形をあまり妨げないフレキシビリティ性とを有した薄膜である層が好ましい。光沢アップの観点より、表面硬度制御層86を構成する材料の弾性係数は、この上に形成される離型層84や下地の弾性層82をそれぞれ構成する材料より、大きな弾性係数を有していることが望ましい。
本実施形態においては、弾性層82を構成する材料の弾性係数は1〜10Mpa程度が好ましく、離型層84として用いられるフッ素樹脂の弾性係数は300〜700Mpa程度が好ましい。この関係から考慮すると、本実施形態において、表面硬度制御層86を構成する材料の弾性係数としては、1Gpa以上であることが好ましく、3Gpa以上であることがより好ましいと言える。
表面硬度制御層86の層厚としては、下地の弾性層82の変形をあまり妨げない程度のフレキシビリティ性を備えるべく、0.01〜0.1mm程度の範囲から選択されることが好ましい。
表面硬度制御層86を構成する具体的な材料としては、耐熱性樹脂(ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等)、あるいは、金属(ニッケル、ステンレス等)が好適である。
離型層74は、耐熱性と離型性とを兼ね備えた樹脂層であることが好ましく、具体的な材料としては、PTFE、PFA、あるいはFEP等の如き含フッ素樹脂が好適である。特にその中ではPFAが最適である。
離型層44の厚さとしては、特に限定されないが、一般的には、0.03〜0.3mm程度の範囲から選択される。
以上、本発明の定着装置および定着方法について、図面を用い、3つの実施形態を挙げて、部材の形状、配置等をある程度特定して説明したが、上記実施形態の各構成は、あくまでも本発明の一例を示すものであり、本発明はこれら実施形態の記載により何ら制限を受けるものではない。したがって、当業者は、既述の本発明の構成を具備する範囲で、従来公知の知見により本発明に変更を加えたり、他の要素を加えたりすることができるが、勿論、かかる場合にも、本発明の範疇に含まれる。
例えば、上記実施形態では、加熱仮定着手段として、いわゆる2ロール方式による定着装置と同様の構成のものを例に挙げて説明したが、本発明は、これに限定されず、ロール−ベルトニップ方式、ベルト−ベルトニップ方式等いずれの加熱加圧方式の定着装置と同様の構成を加熱仮定着手段に採用しても問題なく、後工程の画像光沢制御工程(画像光沢制御手段)で加圧することから、オーブン定着やラジアント定着の加熱のように、単に未定着トナー画像を加熱溶融するのみの構成を加熱仮定着手段に採用しても問題ない。
その他、従来公知の定着装置に関するあらゆる知見も、付加することができる。勿論、上記実施形態における図面に現れているオイル塗布装置、クリーニングウェブ、温度検知素子(温度センサー)、搬送ガイド、分離爪、冷却手段等は、本発明においてはいずれも付随的な要素であり、これらが含まれていなくても本発明を構成し得る。
<本発明の画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、少なくとも、被記録材表面にトナーを像様に担持させて、未定着トナー画像を形成する未定着トナー画像形成手段と、記録シート表面に保持された未定着トナー画像を、加熱および加圧することにより定着する定着手段と、を備える画像形成装置であって、前記定着手段が、上記本発明の定着装置であることを特徴とする。本発明の定着装置については、既述の通りである。
未定着トナー画像形成装置は、電子写真、静電記録、あるいは磁器記録等の画像形成プロセス手段により、被記録材表面に未定着トナー画像を形成することが可能な構成であれば、如何なる構成であっても構わないが、安定的に低コストで高速かつ簡易に画像形成することが可能な、電子写真方式を採用することが好ましい。
電子写真方式により被記録材表面に未定着トナー画像を形成する構成についても特に制限はないが、一般的には、円筒状の電子写真感光体と、その周囲に順に配される、前記電子写真感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、像様の露光を行い前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、形成された潜像をトナーにより現像して未定着トナー画像を得る現像装置と、得られた未定着トナー画像を被記録材表面に転写する転写装置と、転写後の前記電子写真感光体の表面に残存するトナーやごみを除去するクリーニング装置と、前記電子写真感光体の表面の残留電位を除去する除電装置と、が含まれるものである。これらの各構成部材、すなわち、電子写真感光体、帯電装置、潜像形成装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置および除電装置は、本発明において、特に制限されるものではなく、従来公知の如何なる構成のものも問題なく使用することができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例の構成に限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1においては、既述の第1の実施形態と同様の構成、すなわち図1に示される構成の定着装置を作製した。詳細な諸元は、以下の通りである。
(加熱仮定着装置10)
・加熱ロール(加熱回転体)2:直径50mmで長さ350mm。芯金2aとしての円筒状のアルミニウム製基体に、弾性体層2bとして高熱伝導性シリコーンゴム層を3mmの厚みにコーティングして形成されたもの。
・加圧ロール(加圧回転体)6:直径50mmで長さ350mm。芯金6aとしての円筒状のアルミニウム製基体に、弾性体層6bとして高熱伝導性シリコーンゴム層を1.5mmの厚みにコーティングして形成されたもの。
・加熱ロール2および加圧ロール6の定着ニップ部:両者が圧接して形成される定着ニップ部において、加熱ロール2側の弾性体層2bが多く凹む(加熱ロール2側の弾性体層2bが多く凹んでいるので、用紙24は加圧ロール6側に巻き付く方向に剥離する傾向となる。)。ニップ幅8.0mm。
・加熱ロール2および加圧ロール6の回転の線速度:125mm/sec
・加熱ロール2および加圧ロール6の圧接力:総荷重120kg
・加熱ロール2および加圧ロール6の表面温度:各々200℃および190℃が保たれるように、サーミスタ8およびサーミスタ18からの検出信号によりハロゲンヒータ4,20をON/OFF制御。
・オイル塗布装置28:オイルとしてジメチルシリコーンオイルを供給。
・オイル塗布ロール28’:ステンレス製のロール基体の表面に弾性体層(シリコーンゴム)が設けられてなり、オイルパンからのオイルを複数のロールを経由して加熱ロール2表面に供給し、均一にオイル膜を形成。
(画像光沢制御装置30)
・加熱仮定着装置10−画像光沢制御装置30間の距離:加熱ロール2−加圧ロール6間の定着ニップ部から後方42mmの位置に、光沢制御ロール32−加圧制御ロール34間の加圧ニップ部の先頭が来るように、画像光沢制御装置30を配置。時間にして、約0.33秒。
・光沢制御ロール32:直径30mm。ステンレス製のベース層40に、弾性層42としてのシリコーンゴム(ゴム硬度60°(JIS−A))を厚さ2mmで被覆し、さらに離型層44としての厚さ100μmの高光沢のPFAチューブ(表面の算術平均粗さRaで、0.1μm以下)が被覆されたもの。
・加圧制御ロール34:直径30mm。光沢制御ロール32同様、ステンレス製のベース層40に、弾性層42としてのシリコーンゴム(ゴム硬度60°(JIS−A))を厚さ2mmで被覆し、さらに離型層44としての厚さ100μmの高光沢のPFAチューブ(表面の算術平均粗さRaで、0.1以下μm)が被覆されたもの。表面硬度は60°(JIS−A))で、加熱ロール2と比較して大きい。
・光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の加圧ニップ部のニップ幅:2.5mm。
・光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の圧接力:総荷重130kg
・光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の表面弾性の関係:ほぼ同等
以上の構成の定着装置に対し、未定着トナー画像26が形成された用紙(被記録材)24を挿通させて、定着を行った。なお、用紙24としては、富士ゼロックス製J紙(A4サイズ)を用い、未定着トナー画像26の形成には、富士ゼロックス製DCC400CP用カラートナー(富士ゼロックス製DCC400CP用トナー)を用い、各色4g/m2で、合計12g/m2のトナーが用紙中央部10×10cmの大きさに形成されている。
加熱仮定着装置10の定着ニップ部出口直後における半定着トナー画像26’のトナー表面温度は150℃であった。この温度ではトナーは溶融状態にある。その後、加熱仮定着装置10−画像光沢制御装置30間で、半定着トナー画像26’のトナーは周囲の雰囲気により放熱・凝集しながら0.33秒後に画像光沢制御装置30の加圧ニップ部の入口に到達した。この時のトナー温度は約135℃であり、まだ溶融状態であった。この温度では、外力により変形し得る状態である。
そして画像光沢制御装置30の加圧ニップ部に挿通されると、光沢制御ロール32表面に接触し、前記トナーは約16kg/cm2のニップ圧の作用を受ける。光沢制御ロール32の表面は弾性を有しているので、半定着トナー画像26’の段差や用紙24の凹凸に追随し、良好に半定着トナー画像26’および用紙24に密着した。
加圧ニップ部内では、半定着トナー画像26’のトナーは、温度の低い光沢制御ロール32に熱を奪われ、素早く約70℃まで冷却された。用紙24の保持する熱は、同様に加圧ニップ部で主に加圧制御ロール34側に奪われる。70℃まで冷却された半定着トナー画像26’のトナーは、もはや流動することはなく、また粘着力を生ずることもなく固化状態となった。このため、加圧ニップ部の出口では、用紙24”が光沢制御ロール32に巻き付くことなく剥離され、剥離後のトナー画像26”表面が凝集することもなく、高光沢が維持された状態で排紙された。なお、光沢制御ロール32および加圧制御ロール34は、同じ量だけ凹んで、加圧ニップ部の形状は、平面状となっており、加熱仮定着装置10の定着ニップ部でカールした用紙24は矯正され、平面状態で排紙された。
用紙24が連続的に本例の定着装置に投入され、画像光沢制御装置30に挿通されると、空冷ファン(冷却手段)38を有しない場合、徐々に畜熱されて画像光沢制御装置30の光沢制御ロール32および加圧制御ロール34の温度が上昇する。かかる温度が、トナーが外力により変形し得る状態となる温度を超えると、画像光沢制御装置30の加圧ニップ部に挿通されてもトナーが十分固化されなくなり、光沢制御ロール32に巻き付いたり、画像光沢がわずかに低下してしまう現象が起こり得る。
このような現象を防止するために、本例では画像光沢制御装置30に空冷ファン(冷却手段)38を設置しており、加圧ニップ部の出口でトナー画像26”のトナーの温度が、常に外力により変形し得る状態となる温度以下になるようにしている。空冷ファン38は、温度センサー36からの検出信号に基づいて、光沢制御ロール32表面の温度が60℃以下になるように制御した。
加熱仮定着装置10の仮定着温度(加熱ロール2の表面温度)を変えて、加熱仮定着装置10のみを使用した場合と、画像光沢制御装置30を併用した場合(本発明)の双方について、得られたトナー画像26”の光沢度(画像グロス)を測定した結果を図5にグラフにて示す。また、画像光沢制御装置30の荷重を0kg〜150kgまで変化させた場合のトナー画像26”の光沢度(画像グロス)を測定した結果を、図6にグラフにて示す。
図5に示すグラフより、加熱仮定着装置10のみを使用した場合のトナー画像光沢は、75°−75°光沢度計で、画像グロス48(加熱仮定着装置10における加熱ロール2の表面温度200℃、加圧ロール6の表面温度190℃)であるのに対して、画像光沢制御装置30を併用(本発明)することによって、トナー画像の画像グロスは78にまで上昇した。つまり画像光沢制御装置30によって、画像グロス約30の光沢アップの効果が得られることがわかる。
トナー画像26”の表面を拡大して観察してみると、加熱仮定着装置10のみを使用した場合のトナー画像26”の表面は、細かな0.5mmピッチ程度のうねり(凹凸)が全体に存在しているのに対して、画像光沢制御装置30を併用(本発明)したものは、そのうねり(凹凸)が消失しており、トナー画像26”の表面状態が、極めて平滑になっている。その効果が光沢度アップとして現れていることがわかる。
また、加熱仮定着装置10の処理により生じていた8〜10mm程度の用紙24”のカールは、画像光沢制御装置30の通過後には0〜3mmまで矯正され、画像品質のアップと用紙トレイへの収容性改善とが図られた。
排出された用紙24”の温度は60℃以下であり、不図示の用紙トレイ内部で、用紙のブロッキングといった問題は発生しなかった。
<実施例2>
実施例2においては、既述の第2の実施形態と同様の構成、すなわち図4に示される構成の定着装置を作製した。ここでは、実施例1とは画像光沢制御装置50の構成が違うだけで他の構成およびその設定パラメータは全て実施例1と同じである。画像光沢制御装置50の詳細な諸元は、以下の通りである。
(画像光沢制御装置30)
・加熱仮定着装置10−画像光沢制御装置50間の距離:加熱ロール2−加圧ロール6間の定着ニップ部から後方42mmの位置に、光沢制御ベルト60−加圧制御ロール54間の加圧ニップ部の先頭が来るように、画像光沢制御装置50を配置。時間にして、約0.33秒。
・光沢制御ベルト60:円相当直径60mmで厚さ0.075mmのエンドレスポリイミドベルトのベース層に、離型層としてのPFAが50μm形成され、高光沢の表面に仕上げられている(表面の算術平均粗さRaで、0.1μm以下)。
・加圧制御ロール54:実施例1の加圧制御ロール34に同じ。
・張架ロール52:加圧制御ロール54に同じ。
・張架ロール62:直径25mmのステンレスロール
・光沢制御ベルト60および加圧制御ロール54の圧接力:総荷重150kg
以上の構成の定着装置に対し、未定着トナー画像26が形成された用紙(被記録材)24を挿通させて、定着を行った。用いた用紙24およびトナー、形成した画像は、実施例1と同様である。
加熱仮定着装置10の定着ニップ部出口直後における半定着トナー画像26’のトナー表面温度の150℃は勿論、画像光沢制御装置50の加圧ニップ部の入口に到達した時のトナー温度も、実施例1と同様約135℃であり、まだ溶融状態であった。この温度では、外力により変形し得る状態である。
そして画像光沢制御装置50の加圧ニップ部に挿通されると、光沢制御ベルト60表面に接触し、前記トナーは約17kg/cm2のニップ圧の作用を受ける。張架ロール52が弾性を有しているので、光沢制御ベルト60を介して半定着トナー画像26’の段差や用紙24の凹凸に追随し、良好に半定着トナー画像26’および用紙24に密着した。
加圧ニップ部内では、半定着トナー画像26’のトナーは、温度の低い光沢制御ベルト60および張架ロール52に熱を奪われ、実施例1と同様、素早く約70℃まで冷却された。70℃まで冷却された半定着トナー画像26’のトナーは、もはや流動することはなく、また粘着力を生ずることもなく固化状態となった。このため、加圧ニップ部の出口では、用紙24”が光沢制御ベルト60に巻き付くことなく剥離され、剥離後のトナー画像26”表面が凝集することもなく、高光沢が維持された状態で排紙された。
本例においても実施例1と同様、画像光沢制御装置50に空冷ファン(冷却手段)58を設置しており、加圧ニップ部の出口でトナー画像26”のトナーの温度が、常に外力により変形し得る状態となる温度以下になるようにしている。空冷ファン58は、温度センサー56からの検出信号に基づいて、光沢制御ベルト60表面の温度が70℃以下になるように制御した。
当該装置を用いて、実施例1と同様、画像グロスを測定したところ、加熱仮定着装置10のみを使用した場合のトナー画像光沢は、75°−75°光沢度計で、画像グロス48(加熱仮定着装置10における加熱ロール2の表面温度200℃、加圧ロール6の表面温度190℃)であるのに対して、画像光沢制御装置50を併用(本発明)することによって、トナー画像の画像グロスは80にまで上昇した。つまり画像光沢制御装置50によって、画像グロス約32の光沢アップの効果が得られることがわかる。なお、実施例1に比べて光沢度の上昇が大きいのは、光沢制御ベルト60の表面硬度が、実施例1で用いた光沢制御ロール32に比べて高いためである。
以上のように、光沢制御に資する回転体がロール状のものでもでもベルト状のものでも、十分な高光沢化を図り得ることがわかる。
<実施例3>
実施例3においては、既述の第3の実施形態と同様の構成、すなわち図8に示される構成の定着装置を作製した。ここでは、実施例1とは画像光沢制御装置70の構成が違うだけで他の構成およびその設定パラメータは全て実施例1と同じである。画像光沢制御装置70の詳細な諸元は、以下の通りである。
(画像光沢制御装置70)
・加熱仮定着装置10−画像光沢制御装置70間の距離:加熱ロール2−加圧ロール6間の定着ニップ部から後方42mmの位置に、光沢制御ロール72−加圧制御ロール34間の加圧ニップ部の先頭が来るように、画像光沢制御装置70を配置。時間にして、約0.33秒。
・光沢制御ロール72:直径30mm。ステンレス製のベース層80に、弾性層82としてのシリコーンゴム(ゴム硬度60°(JIS−A))を厚さ2mmで被覆し、表面硬度制御層86としてポリイミド層50μmを配し、さらに離型層84としての厚さ50μmの高光沢のPFAチューブ(表面の算術平均粗さRaで、0.1μm以下)が被覆されたもの。
・加圧制御ロール34:直径30mm。光沢制御ロール72同様、ステンレス製のベース層80に、弾性層82としてのシリコーンゴム(ゴム硬度60°(JIS−A))を厚さ2mmで被覆し、表面硬度制御層86としてポリイミド層50μmを配し、さらに離型層84としての厚さ50μmの高光沢のPFAチューブ(表面の算術平均粗さRaで、0.1μm以下)が被覆されたもの。表面硬度は70°(JIS−A)で、加熱ロール2と比較して大きい。
・光沢制御ロール72および加圧制御ロール34の加圧ニップ部のニップ幅:2.2mm。
・光沢制御ロール72および加圧制御ロール34の圧接力:総荷重150kg
・光沢制御ロール72および加圧制御ロール34の表面弾性の関係:ほぼ同等
以上の構成の定着装置に対し、未定着トナー画像26が形成された用紙(被記録材)24を挿通させて、定着を行った。なお、用紙24としては、富士ゼロックス製J紙(A4サイズ)を用い、未定着トナー画像26の形成には、富士ゼロックス製DCC400CP用カラートナー(富士ゼロックス製DCC400CP用トナー)を用い、各色4g/m2で、合計12g/m2のトナーが用紙中央部10×10cmの大きさに形成されている。
加熱仮定着装置10の定着ニップ部出口直後における半定着トナー画像26’のトナー表面温度は150℃であった。この温度ではトナーは溶融状態にある。その後、加熱仮定着装置10−画像光沢制御装置70間で、半定着トナー画像26’のトナーは周囲の雰囲気により放熱・凝集しながら0.33秒後に画像光沢制御装置70の加圧ニップ部の入口に到達した。この時のトナー温度は約135℃であり、まだ溶融状態であった。この温度では、外力により変形し得る状態である。
そして画像光沢制御装置70の加圧ニップ部に挿通されると、光沢制御ロール72表面に接触し、前記トナーは約21kg/cm2のニップ圧の作用を受ける。光沢制御ロール72の表面は弾性を有しているので、半定着トナー画像26’の段差や用紙24の凹凸に追随し、良好に半定着トナー画像26’および用紙24に密着した。
加圧ニップ部内では、半定着トナー画像26’のトナーは、温度の低い光沢制御ロール32に熱を奪われ、素早く約70℃まで冷却された。用紙24の保持する熱は、同様に加圧ニップ部で主に加圧制御ロール34側に奪われる。70℃まで冷却された半定着トナー画像26’のトナーは、もはや流動することはなく、また粘着力を生ずることもなく固化状態となった。このため、加圧ニップ部の出口では、用紙24”が光沢制御ロール32に巻き付くことなく剥離され、剥離後のトナー画像26”表面が凝集することもなく、高光沢が維持された状態で排紙された。なお、光沢制御ロール72および加圧制御ロール34は、同じ量だけ凹んで、加圧ニップ部の形状は、平面状となっており、加熱仮定着装置10の定着ニップ部でカールした用紙24は矯正され、平面状態で排紙された。
用紙24が連続的に本例の定着装置に投入され、画像光沢制御装置70に挿通されると、空冷ファン(冷却手段)38を有しない場合、徐々に畜熱されて画像光沢制御装置70の光沢制御ロール72および加圧制御ロール34の温度が上昇する。かかる温度が、トナーが外力により変形し得る状態となる温度を超えると、画像光沢制御装置70の加圧ニップ部に挿通されてもトナーが十分固化されなくなり、光沢制御ロール72に巻き付いたり、画像光沢がわずかに低下してしまう現象が起こり得る。
このような現象を防止するために、本例では画像光沢制御装置70に空冷ファン(冷却手段)38を設置しており、加圧ニップ部の出口でトナー画像26”のトナーの温度が、常に外力により変形し得る状態となる温度以下になるようにしている。空冷ファン38は、温度センサー36からの検出信号に基づいて、光沢制御ロール72表面の温度が60℃以下になるように制御した。
加熱仮定着装置10の仮定着温度(加熱ロール2の表面温度)を変えて、加熱仮定着装置10のみを使用した場合と、画像光沢制御装置70を併用した場合(本発明)の双方について、得られたトナー画像26”の光沢度(画像グロス)を測定した結果を、図10にグラフにて示す。
図10に示すグラフより、加熱仮定着装置10のみを使用した場合のトナー画像光沢は、75°−75°光沢度計で、画像グロス48(加熱仮定着装置10における加熱ロール2の表面温度200℃、加圧ロール6の表面温度190℃)であるのに対して、画像光沢制御装置70を併用(本発明)することによって、トナー画像の画像グロスは92にまで上昇した。つまり画像光沢制御装置70によって、画像グロス約44の光沢アップの効果が得られることがわかる。
実施例1における光沢制御ロール32を用いた時の光沢アップは34であったのに対して、本実施例での光沢アップは44であった。これは、本実施例では、光沢制御ロール72が、離型層84と弾性層82との間に弾性係数の大きなポリイミド層(表面硬度制御層86)を有している分、実施例1よりも光沢アップの効果が高かったものと考えられる。
トナー画像26”の表面を拡大して観察してみると、加熱仮定着装置10のみを使用した場合のトナー画像26”の表面は、細かな0.5mmピッチ程度のうねり(凹凸)が全体に存在しているのに対して、画像光沢制御装置70を併用(本発明)したものは、そのうねり(凹凸)が消失しており、トナー画像26”の表面状態が、極めて平滑になっている。その効果が光沢度アップとして現れていることがわかる。
また、加熱仮定着装置10の処理により生じていた8〜10mm程度の用紙24”のカールは、画像光沢制御装置70の通過後には、実施例1と同じく0〜3mmまで矯正され、画像品質のアップと用紙トレイへの収容性改善とが図られた。
排出された用紙24”の温度は60℃以下であり、不図示の用紙トレイ内部で、用紙のブロッキングといった問題は発生しなかった。
本発明の好ましい一実施形態の定着装置を示す概略構成図である。 図1の定着装置で、加熱ロールから剥離した瞬間以降のトナー表面温度の低下傾向を示したトナー冷却曲線である。 図1の定着装置における光沢制御ロールの層構成を説明するための模式断面図である。 本発明の好ましい他の実施形態の定着装置を示す概略構成図である。 実施例1において、仮定着温度を変えて、加熱仮定着装置のみを使用した場合と、画像光沢制御装置を併用した場合(本発明)の双方について、トナー画像の光沢度(画像グロス)を測定した結果を示すグラフである。 実施例1において、画像光沢制御装置の荷重を変化させた場合のトナー画像の光沢度(画像グロス)を測定した結果を示すグラフである。 一般的な2ロール方式による定着装置の概略構成図である。 本発明の好ましい他の実施形態の定着装置を示す概略構成図である。 図8の定着装置における光沢制御ロールの層構成を説明するための模式断面図である。 実施例3において、仮定着温度を変えて、加熱仮定着装置のみを使用した場合と、画像光沢制御装置を併用した場合(本発明)の双方について、トナー画像の光沢度(画像グロス)を測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
2:加熱ロール(加熱回転体)、 4,20:ハロゲンヒータ(熱源)、 6:加圧ロール(加圧回転体)、 8:サーミスタ、 10:加熱仮定着装置(加熱仮定着手段)、 12:クリーニングウェブ、 14a,14b:分離爪、 16:搬送ガイド、 18:サーミスタ、 22:クリーニングウェブ、 24,24”:用紙(被記録材)、 26,110:未定着トナー画像、 26’:半定着トナー画像、 26”,112:トナー画像、 28:オイル塗布装置、 30,50,70:画像光沢制御装置(画像光沢制御手段)、 32,72:光沢制御ロール(回転体)、 34,54:加圧制御ロール(回転体)、 36,56:温度センサー、 38,58:空冷ファン(冷却手段)、 40,80:ベース層、 42,82:弾性層、 44,84:離型層、 52,62:張架ロール、 60:光沢制御ベルト(回転体)、 86:表面硬度制御層、 102:加熱ロール、 104:熱源、 106:加圧ロール、 108:被記録材

Claims (12)

  1. トナーを像様に担持させることにより未定着トナー画像が形成された被記録材に、少なくとも熱および圧力を加えることで、前記未定着トナー画像を前記被記録材に定着してトナー画像を得る定着装置であって、
    前記被記録材に形成された未定着トナー画像に少なくとも熱を与え、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする加熱仮定着手段と、
    該加熱仮定着手段によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちに、これを非加熱で加圧して流動させる画像光沢制御手段と、
    を含み、前記画像光沢制御手段が、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する少なくとも一対の回転体からなり、前記未定着トナー画像のトナーが外力により変形し得る状態が維持されている前記被記録材を、前記加圧ニップ部に挿通させることにより、前記トナーを加圧して流動させる手段であり、
    前記少なくとも一対の回転体のうち少なくとも1つの回転体が、少なくともベース層と弾性層と表面硬度制御層と離型層とがこの順で配されて構成され、前記表面硬度制御層を構成する材料の弾性係数が、前記弾性層および前記離型層のいずれの層を構成する材料の弾性係数より高いことを特徴とする定着装置。
  2. 前記弾性層の材質がシリコーンゴムであり、前記表面硬度制御層の材質がポリイミド層であり、かつ、前記離型層の材質がテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記画像光沢制御手段が、前記少なくとも一対の回転体の表面温度を、所定の温度以下に維持するための冷却手段を備えることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  4. 前記少なくとも一対の回転体の圧接が、解除可能に構成されていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  5. 前記画像光沢制御手段による処理が施された後の前記トナーの表面温度が、外力により変形し得る温度未満となるように構成されてなることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  6. 前記画像光沢制御手段が、前記トナーを非加熱で加圧して流動させることで高光沢画像を得る手段であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  7. 前記加熱仮定着手段が、相互に圧接して定着ニップ部を形成しつつ回転する加熱回転体および加圧回転体からなり、前記未定着トナー画像が形成された前記被記録材を、前記定着ニップ部に挿通させることにより、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする手段であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  8. 前記画像光沢制御手段における被記録材に対する加圧の圧力が、前記加熱仮定着手段におけるそれより大きいことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  9. 前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を、外気に対し断熱構造としたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  10. 前記加熱仮定着手段と前記画像光沢制御手段との間を保熱するための保熱装置を備えることを特徴とする請求項1またはに記載の定着装置。
  11. トナーを像様に担持させることにより未定着トナー画像が形成された被記録材に、少なくとも熱および圧力を加えることで、前記未定着トナー画像を前記被記録材に定着してトナー画像を得る定着方法であって、
    前記被記録材に形成された未定着トナー画像に少なくとも熱を与え、該未定着トナー画像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする加熱仮定着工程と、
    該加熱仮定着工程によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちに、これを非加熱で加圧して流動させる画像光沢制御工程と、
    を含み、前記画像光沢制御工程が、相互に圧接して加圧ニップ部を形成しつつ回転する少なくとも一対の回転体の当該加圧ニップ部に、前記未定着トナー画像のトナーが外力により変形し得る状態が維持されている前記被記録材を挿通させることにより、前記トナーを加圧して流動させる工程であり、
    前記少なくとも一対の回転体のうち少なくとも1つの回転体が、少なくともベース層と弾性層と表面硬度制御層と離型層とがこの順で配されて構成され、前記表面硬度制御層を構成する材料の弾性係数が、前記弾性層および前記離型層のいずれの層を構成する材料の弾性係数より高いことを特徴とする定着方法。
  12. 少なくとも、被記録材表面にトナーを像様に担持させて、未定着トナー画像を形成する未定着トナー画像形成手段と、記録シート表面に保持された未定着トナー画像を、加熱および加圧することにより定着する定着手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記定着手段が、請求項1に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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