JP4032751B2 - 加熱定着装置およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

加熱定着装置およびそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に係り、特にそれの加熱定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラープリンタやカラー複写機に用いられている加熱定着装置は、内部にヒータを有し表面が弾性層で被覆された2つのロ−ラ、すなわち加熱ロ−ラと加圧ロ−ラによってニップ部を形成し、そこで未定着のトナー像が形成された用紙を挟持搬送しつつ定着するローラ定着方式と、加熱ローラもしくは加圧ローラの一方をベルトにして、一方のローラにベルトの一部を巻きつけて、トナーを溶融するためのニップ部を形成するベルト定着方式が広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、印字速度の高速化を図る場合、両方式とも以下2つの問題を有しており、小型化が困難であった。
1つは、連続通紙時における加熱ローラの非通紙部の温度上昇に起因する用紙の面外変形の問題である。加熱源としてヒータを内蔵する場合、ローラ端部の放熱を考慮し、待機時におけるローラの長手方向の温度分布を均一化するため、一般にヒータ長を用紙の幅より5〜10mm程度長くしている。このため、連続通紙におけるローラの非通紙部では、熱が通紙によって奪われないため、中央部の通紙部より温度が高くなる。この非通紙部の温度上昇量は、用紙の高速化につれ増大する。なぜなら、通紙の高速化により、ヒータの発熱量が大きくなるためである。その結果、非通紙部の温度上昇により、熱膨張量の差で、加熱ローラの中央部と端部では外径が不均一になり、そのため用紙に波打ち状の面外変形が生じるという問題がある。
【0004】
この問題を解決するため、ローラ内部のヒータを2本にし、一本はローラ中央(通紙部)の発熱用に、一本は端部(非通紙部)のみの発熱用として、それぞれ発熱量を制御する方法があるが、この方法では装置が大型化となることから、大型のプリンタや複写機にしか用いられず、定着装置の小型化に支障をきたす。
【0005】
2つ目の問題は、印字速度の高速化に対して必要なトナーを加熱溶融する時間の確保に関する問題である。すなわち、定着速度を速めるには、トナーの加熱溶融時間を確保する必要があり、そのためには如何にトナーと接触する接触部を大きくするかが問題となる。ローラ定着方式、ベルト定着方式ではそれぞれ次の問題がある。
【0006】
ローラ定着方式でこの接触部を大きくするには、各ローラの弾性層である耐熱性ゴムの硬度を小さくするか、ローラ径を大きくする方法がある。しかし、ゴムの硬度を小さくすると、ゴム自体の耐摩耗性の低下や圧縮永久歪みが大きくなり、結果としてローラ自体の寿命低下を招く。ローラ径を大きくすると、装置の大型化の他、ローラ自体の熱容量が増すため、ウォームアップ時間の増加、消費電力の増加を招く。従って、定着装置の寿命向上および小型化に限界がある。
【0007】
一方、ベルト定着方式の場合、ベルトの一部を一方のローラに巻きつけることで、トナーを溶融するためのニップ部を確保しているが、高速化に対して、ベルトのローラへの巻付け量を大きくすると、ニップ部で用紙がカールする。特に坪量が65g/m2以下の薄紙では、カールにより加熱ローラに巻付いて紙詰まり(ジャム)を発生する。従って、ローラ定着方式よりもニップ部を確保し易いが、高速化のためにはローラ方式と同様、加熱ローラ径を大きくする必要があり、小型化に対して限界がある。
【0008】
このように従来のローラ定着方式、ベルト定着方式では、高速化にともない用紙面外変形が発生し、また装置の小型化に問題があった。
【0009】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、小型で高速の定着装置およびそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、両端に熱を吸収して放熱する例えば軸受や回転駆動させるためのギヤ群などの部材が存在して、未定着のトナー像が転写された用紙などの像担持体を搬送しながら加熱する加熱ローラなどの加熱手段と、その像担持体を加熱手段側に加圧する加圧ベルトなどの加圧手段を備え、加熱と加圧によりトナー像を像担持体上に定着する加熱定着装置を対象とするものである。
【0011】
そして本発明の第1の手段は、前記加熱手段の加熱領域が、使用する前記像担持体の最大横幅と一致して前記像担持体が接触する接触部と、その接触部の両側に設けられて前記像担持体と接触しない非接触部とを有し、その非接触部の発熱量を前記接触部の発熱量より大きくして、
前記加圧手段も熱源を内蔵し、
前記加熱手段と加圧手段のニップ部よりも像担持体搬送方向上流側に予熱部材を配置し、
その予熱部材は回動可能な接触板を有し、その接触板を前記非接触部に対して離接する離接手段を設け、
前記予熱部材の他の一部が前記加圧手段と常に接触して、加圧手段の熱源により前記予熱部材は加熱された状態にあり、
印字しない待機状態では前記接触板は非接触部から離れて、前記予熱部材は加圧手段により加熱されており、
印字状態では前記接触板が非接触部に接触して、前記予熱部材は非接触部と加圧手段の熱をそれぞれ吸収することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記予熱部材はトンネル形状をしており、前記像担持体が通過する予熱部材の内側に放熱フィンが設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第3の手段は画像形成装置において、前記第1の手段または第2の手段の加熱定着装置を備えたことを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図を用いて説明する。図1は第1実施形態に係る定着装置の概略構成図、図2はその定着装置を用いた電子写真装置の概略構成図、図3はその定着装置に用いた予熱部材の斜視図である。
【0023】
先ず、本発明に係わる電子写真装置の概要を図2を用いて説明する。同図に示すように、電子写真装置のほぼ中央部にドラム状の中間転写装置11が配置され、その周辺にベルト状の感光装置12、転写装置13、用紙剥離手段14、中間転写装置清掃手段15などが配置されている。
【0024】
感光装置12の周辺に帯電器16、感光体清掃手段17、残像除去手段18などが配置されている。4色の異なる色のトナーを封入した現像器19K(クロ)、19Y(イエロー)、19M(マゼンタ)、19C(シアン)が重ねて配置され、その下方に露光手段20、更にその下方に用紙(像担持体)24を積載した用紙保持手段21、用紙供給装置22が配置されている。電子写真装置の上部に定着装置10と用紙排出装置23が配置されている。
【0025】
この構成において、帯電器16は感光装置12の表面を一様に帯電させる。次にパソコン、イメージスキャナ等による画像、文字の情報に基づいて露光手段20によりドット単位で露光が行われ、感光装置12の表面に静電潜像が形成される。
【0026】
その後静電潜像は、現像装置19K、19Y、19M、19Cのいずれかによりトナーが供給されて、現像されることにより、トナー像として可視化されて第一転写位置T1へ搬送される。第一転写位置T1では、図示しない電源から供給される感光装置12と中間転写装置11との電位差により、トナー像が中間転写装置11の表面へ転写される。
【0027】
第一転写位置T1を通過した後、感光装置12の表面は残像除去手段18による光照射で電位が一定以下に落とされ、静電潜像が消去される。また、感光体清掃手段17により第一転写位置T1で転写されずに残ったトナーが除去され、次のトナー像の形成に備えられる。
【0028】
前記工程を必要回数繰返すことにより、中間転写装置11の表面に各色のトナー像が重ねて形成される。その後、トナー像は第二転写位置T2で転写装置13によって、用紙供給装置22により用紙保持手段21から供給された用紙(像担持体)24に一括転写される。トナー像を転写された用紙24は、用紙剥離手段14により中間転写装置11より剥離され、定着装置10に運ばれ、トナー像を用紙に定着し、用紙排出装置23で排出される。
【0029】
定着装置10は図1に示すように加熱ローラ1、加圧ベルト2、予熱部材3、剥離手段4、駆動ローラ6、従動ローラ7などから構成される。
【0030】
加熱ローラ1は、外径40mmのパイプ状の芯金の上に厚さ200μm、JIS硬度30度のシリコーンゴムで被覆された弾性ローラで、その表面にはトナーとの離型性を確保するため厚さ30μmのPFA(四弗化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)が被覆されている。また、ハロゲンランプヒータなどのヒータ5を内蔵して、この熱によりトナーを溶融する。前記PFAの連続使用耐熱温度は260℃と高く、例えばグンゼ株式会社製の商品名SMTなどとして市販されている。
【0031】
ヒータ5の発熱長は後述するが、通紙部の温度を均一化するため、用紙の幅より長くし、さらに非通紙部の発熱量を通紙部よりも大きくしている。なぜなら、加熱ローラ1の両端には、図示しない軸受のほか回転駆動させるためのギヤ群が取り付けられ、待機時はそれら軸受やギヤ群などによる吸熱と放熱により、軸端部の温度が中央部よりも低下するためである。
【0032】
加圧ベルト2は厚さ50μm、内径が30mmのシームレスのポリイミドベルトで、その表面にトナーとの離型性を確保するため、厚さ30μmの PFAがコートされている。加圧ベルト2は、表面が厚さ5mmのシリコーンゴムで被覆された駆動ローラ6と、ハロゲンランプヒータなどのヒータ8を内蔵した従動ローラ7によって懸架され、加熱ローラ1に巻付き角度θで接触し、トナー像25を加熱溶融するためのニップ部hを確保している。
【0033】
剥離爪4は耐熱性の合成樹脂などからなり、加熱ローラ1の周面に当接または近接し、ニップ部hでトナーが溶融された用紙24を加熱ローラ1から強制剥離するものである。
【0034】
ニップ部hの用紙搬送方向の上流側に予熱部材3が設置されている。予熱部材3は図3に示す如く、第1ハーフケース3aと第2ハーフケース3bと接触板3cからなり、両側面に開口部を有する箱型のトンネル形状をしている。
【0035】
第1ハーフケース3aの上には、加熱ローラ1の両端部の非通紙部(非接触部)に対して離接する接触板3cが両端部に回動可能に設けられている。接触板3cは、連続通紙時、加熱ローラ1の非通紙部の熱を吸収して非通紙部の温度上昇を低減させるとともに、第1ハーフケース3a及び第2ハーフケース3bにその熱を伝えて、用紙24を予熱させる機能をもつため、材質は熱伝導性が良くかつ熱容量の小さいものがよい。
【0036】
接触板3cは加熱ローラ1に摺接するから、摩擦係数が小さいことが必要である。本実施形態では、厚さ0.8mmのリン青銅とし、表面にはPTFE(ポリテトラフロロエチレン)などのフッ素系樹脂がコートされている。表面のコート材は、PFA(四弗化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)あるいはポリオール加硫系フッ素ゴムあるいはポリアミン加硫系フッ素ゴム層であっても良い。
【0037】
第2ハーフケース3bの一部は、図1で示すように加圧ベルト2を介して従動ローラ7と常に接触して、ヒータ8の熱により加熱され、第2ハーフケース3bの従動ローラ7と接する部分にPTFEなどのフッ素系樹脂がコートされて摺動性を確保している。
【0038】
第1ハーフケース3aと第2ハーフケース3bは、熱を保持するためアルミやステンレスなどの金属で構成されている。用紙24及びトナー像25への熱放射性を良好にするため、予熱部材3の用紙24が通過する内側には複数のリブ状の放熱フィン3eが設けられるともに、黒系色の塗膜3fが形成されている。
【0039】
図1に示すように用紙24のトナー像25が形成されていない面は、第2ハーフケース3bの内面に接触または近接しながら搬送される。このようにすれば、第2ハーフケース3bからの輻射熱の伝達が良好に行なわれるとともに、用紙24のニップ部hへの導入がスムーズである。
【0040】
図1に示すように、バネ26と偏心カム27によって加熱ローラ1の非通紙部と離接する接触板3cを第1ハーフケース3aに設け、第2ハーフケース3bは加圧ベルト2を介して従動ローラ7の周面に当接している。この予熱部材3により、加熱ローラ1と従動ローラ7の輻射熱を利用して予熱空間28を形成し、未定着のトナー像25を載せた用紙24をニップ部hに案内するとともに、予熱部材3の輻射熱で用紙24とトナー像25を予熱する。
【0041】
印字しない待機状態では、図1に示す偏心カム27が約90度回転し、接触板3cはバネ26の引張力により加熱ローラ1と当接せず離れており、予熱部材3は第2ハーフケース3bを介して、従動ローラ7の内部にあるヒータ8の熱により温められている。その結果、第1ハーフケース3aと第2ハーフケース3bで形成される予熱空間28の雰囲気温度は、トナーのガラス転移点温度よりも約10〜30℃程度、好ましくは約20〜30℃程度高い、約70℃〜90℃となっている。従って、トナー像25は予熱空間28で予熱された後、加熱ローラ1のニップ部hでさらに熱を受けるため、加熱ローラ1と加圧ベルト2で形成されるニップ部hが小さくても十分に溶融し、用紙24に定着する。
【0042】
予熱空間28の温度がトナーのガラス転移点よりも10℃を超えない場合は予熱効果が不十分であり、ガラス転移点よりも30℃を超えるとトナーが軟化するため好ましくない。
【0043】
一方、連続通紙時は、第1ハーフケース3aに取り付けられた接触板3cが、カム27の回転により加熱ローラ1の非通紙部へ当接し、その熱を吸収して第1ハーフケース3aならびに第2ハーフケース3bへ伝える。その結果、加熱ローラ1の非通紙部の温度上昇を防止する一方、連続通紙によって予熱部材3の熱が用紙24に奪われて予熱部材3(予熱空間28)の温度低下を防止している。従って、連続通紙時でも通常の待機時と同程度に、加熱ローラ1と予熱空間28の温度を一定に保つことができ、高速定着を実現している。
【0044】
本実施形態では、加熱ローラ1に対して離接する接触板3cを第1ハーフケースに設け、加圧ベルト2と接する第2ハーフケース3bは可動せず常に加圧ベルト2全面に当接する構成としているが、反対に、第1ハーフケース3aを常に加熱ローラ1非通紙部に接触させ、加圧ベルト2に対して離接する接触板3cを第2ハーフケース3bに設けても良い。また、接触板3cは加熱ローラ1もしくは加圧ベルト2に対して、非通紙部を含み、常に全面に当接するよう設けてもよい。
【0045】
予熱部材3の機能を具体的に図4と図5を用いて説明する。図4は加熱ローラとその内部ヒータの概略断面図、図5は加熱ローラの表面温度分布図である。
【0046】
図4に示すように加熱ローラ1の両側軸端部に、回転駆動のための駆動ギア30、連結ギア31、ベアリング32などが取付けられている。そのため待機時における加熱ローラ1の通紙部L1の温度を均一にするには、それらの吸熱量と放熱量を考慮して、ヒータ5の通紙部相当部H1よりもその両端部H2の発熱量を大きくする必要がある。
【0047】
A4サイズまでの用紙24が使用可能な電子写真装置の場合、前記加熱ローラ1の通紙部L1は210mmで、その両側に設けられる非通紙部L2は10〜40mmが適当である。
【0048】
そこで本発明では、ヒータ5の非通紙部相当部H2の発熱長さを加熱ローラ1の非通紙部L2よりも長くする一方、ヒータ5の非通紙部相当部H2における発熱量自体を通紙部相当部H1より15〜30%大きくしている。
【0049】
本発明において、加熱ローラ1の(通紙部L1)+(非通紙部L2×2)が加熱手段の加熱領域幅、加熱ローラ1の通紙部L1が加熱手段側接触部、加熱ローラ1の非通紙部L2が非接触部となり、前記加熱ローラ1の通紙部L1(加熱手段側接触部)が、使用する用紙(像担持体)の最大幅と一致する。
【0050】
図5は加熱ローラの表面温度分布図で、横軸は加熱ローラの軸方向位置を、縦軸は加熱ローラの表面温度を示している。図中の曲線Aは予熱部材を用いない従来の連続通紙時における温度分布、曲線B、Cは本発明の予熱部材を用いた場合であり、曲線Bは連続通紙時、曲線Cは待機時の温度分布を示している。
【0051】
同図に示すように曲線A、B、Cいずれも、加熱ローラの通紙部L1の温度は150℃でほぼ一定であるが、連続通紙の場合、非通紙部L2の温度は、従来例(曲線A)が約180℃に対し、本実施形態では曲線Bに示すように165℃に下がっている。
【0052】
また、連続通紙時の用紙の挙動をみると、従来例では非通紙部L2の温度上昇に伴い、通紙部分と非通紙部の温度差が大きいため、波打ちなど用紙に面外変形が生じて用紙端部の画像に乱れが生じたが、本実施形態では用紙は安定して排出され、画像欠陥はなかった。
【0053】
本実施形態の場合、加熱ローラ1の通紙部L1の表面温度は約150℃、加熱ローラ1の非通紙部L2の温度は約165℃、ニップ部hの定着温度は約130℃、予熱空間部28の温度は約80〜90℃である。
【0054】
図6は、第2実施形態に係る予熱部材の斜視図である。この予熱部材3で図3に示す第1実施形態の予熱部材3と相違する点は、第1ハーフケース3aの上部中央に加熱ローラ1の通紙部L1に対して離接可能な接触板3dを付設した点である。図示していないが接触板3dの離接動作は、図1に示す接触板3cと同様にバネとカムの共働によってなされる。
【0055】
待機時において、接触板3dは加熱ローラ1の通紙部と接しており、通紙部の熱を第1ハーフケース3a,第2ハーフケース3bに伝えるとともに、その熱を接触板3cによって、加熱ローラ1の非通紙部に伝える。すなわち、待機時においては、加熱ローラ1の非通紙部は、加熱ローラ内部のヒータ5のほかに、従動ローラ内部のヒータ8によって加熱された予熱部材3により温められるため、加熱ローラ1の端部の温度低下を防止することができる。
【0056】
一方、連続通紙時、接触板3dは加熱ローラ1から離され、接触板3dが放熱フィンとして機能し予熱部材3の熱を放熱することになる。その結果、加熱ローラ1の非通紙部の熱は、予熱部材3の接触板3cを介して接触板3dから放熱されるため、加熱ローラ1の非通紙部の温度上昇が低減できる。
【0057】
図7は、第3実施形態に係るローラ定着方式の加熱定着装置の概略構成図である。周面に弾性層33を有してヒータ34を内蔵した加熱ローラ35と、周面に弾性層36を有してヒータ37を内蔵した加圧ローラ38が対になって設けられている。未定着のトナー像25を載せた用紙24は予熱部材3内を通過することにより用紙24とトナー像25が予熱された後、加熱ローラ35と加圧ローラ38の間を通過して、定着が良好に行なわれる。予熱部材3の構成と機能は前記実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0058】
前記実施形態はバネ26と偏心カム27を使用して接触板の離接動作を行なったが、弾性を有する接触板とカムを使用して接触板の離接動作を行なうこともできる。
【0059】
前記実施形態では予熱部材3の内面にリブ状の放熱フィン3eを設けたが、例えば波板状やピン状など他の形状の放熱フィンを設けることもできる。
【0060】
前記実施形態では接触板3c,3dの形状がフラットな場合を示したが、加熱ローラ1,35の周面に合うように円弧状に湾曲して接触面積を増大した接触板を用いることもできる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、通紙による加熱手段の非通紙部の温度上昇を低減でき、更にトナーを溶融する時間が確保できるため、高速定着が可能な小型の定着装置ならびに画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る定着装置の概略構成図である。
【図2】その定着装置を用いた電子写真装置の概略構成図である。
【図3】その第1実施形態に係る予熱部材の斜視図である。
【図4】その第1実施形態に係る加熱ローラの断面図である。
【図5】加熱ローラの表面温度分布図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る予熱部材の斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る定着装置の断面図である。
【符号の説明】
1,35 加熱ローラ
2 加圧ベルト
3 予熱部材
3a 第1ハーフケース
3b 第2ハーフケース
3c,3d 接触板
3e 放熱フィン
3f 塗膜
4 剥離爪
5 ヒータ
6 駆動ローラ
7 従動ローラ
8 ヒータ
10 定着装置
13 転写装置
23 用紙(像担持体)排出装置
24 用紙(像担持体)
25 トナー像
26 バネ
27 カム
30 駆動ギア
31 連結ギア
32 ベアリング
33,36 弾性層
34,37 ヒータ
38 加圧ローラ
h ニップ部
L1 加熱ローラの通紙部(加熱手段側接触部)
L2 加熱ローラの非通紙部(非接触部)
H1 ヒータの通紙部相当部
H2 ヒータの非通紙部相当部

Claims (3)

  1. 両端に熱を吸収して放熱する部材が存在して、未定着のトナー像が転写された像担持体を搬送しながら加熱する加熱手段と、その像担持体を加熱手段側に加圧する加圧手段を備え、加熱と加圧によりトナー像を像担持体上に定着する加熱定着装置において、
    前記加熱手段の加熱領域が、使用する前記像担持体の最大横幅と一致して前記像担持体が接触する接触部と、その接触部の両側に設けられて前記像担持体と接触しない非接触部とを有し、その非接触部の発熱量を前記接触部の発熱量より大きくして、
    前記加圧手段も熱源を内蔵し、
    前記加熱手段と加圧手段のニップ部よりも像担持体搬送方向上流側に予熱部材を配置し、
    その予熱部材は回動可能な接触板を有し、その接触板を前記非接触部に対して離接する離接手段を設け、
    前記予熱部材の他の一部が前記加圧手段と常に接触して、加圧手段の熱源により前記予熱部材は加熱された状態にあり、
    印字しない待機状態では前記接触板は非接触部から離れて、前記予熱部材は加圧手段により加熱されており、
    印字状態では前記接触板が非接触部に接触して、前記予熱部材は非接触部と加圧手段の熱をそれぞれ吸収することを特徴とする加熱定着装置。
  2. 請求項1記載の加熱定着装置において、前記予熱部材はトンネル形状をしており、前記像担持体が通過する予熱部材の内側に放熱フィンが設けられていることを特徴とする加熱定着装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の加熱定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置
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