JP2014021310A - 光沢処理装置および画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】透明トナー像を記録用紙の表裏両面に定着する場合、当該透明トナー像において濃度ムラの発生を防止することが可能な光沢処理装置および画像形成システムを提供する。
【解決手段】ワックスを少なくとも含む透明トナーからなる透明トナー像が、表裏両面の最外層にそれぞれ定着された記録用紙270を、両面から一時に加熱する加熱部(上側加圧部および下側加圧部)と、加熱部に対して記録用紙270の搬送方向下流側に配置され、加熱部により加熱された記録用紙270を両面から一時に冷却するファン286a,286bと、加熱部およびファン286a,286bを制御する制御部151とを備える。制御部151は、ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で両面が加熱されるべく加熱部を制御するとともに、融点を下回る温度で両面が冷却されるべくファン286a,286bを制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光沢処理装置および画像形成システムに関する。
近年、クリアトナー(以下、透明トナー)を用いた画像形成装置が提案されている。このような画像形成装置では、記録用紙上にカラートナー(以下、有色トナー)像と透明トナー像を順次、画像形成して定着する処理が行われる。
画像形成装置に関する技術としては、複数の定着部を備える画像形成装置において、記録用紙に光沢の段差が発生することを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術では、記録用紙に転写された画像を定着させる上流側の第1定着部および下流側の第2定着部と、第1定着部で定着された記録用紙を第2定着部による定着に先立って冷却可能な用紙冷却部とを備える。記録用紙の光沢の強い部分を相対的に強く冷却し、かつ、当該記録用紙の光沢の弱い部分を相対的に弱く冷却するように用紙冷却部を制御することによって、第2定着部の前に生じていた光沢の段差を解消する。
特開2010−266558号公報
しかしながら、透明トナーを用いた画像形成装置では、厚紙の記録用紙の表裏両面に有色トナー画像と透明トナー像とを順次形成して定着する場合、記録用紙の第1面目における透明トナー像に白濁域と透明域とが生じて濃度ムラが発生するという問題があった。この問題の発生メカニズムを以下、説明する。
図14(a)は、記録用紙100の両面に有色トナー像と透明トナー像とを順次形成して定着する処理の概略を示している。まず、記録用紙100の第1面目に有色トナー像を形成、定着した後、記録用紙100の表裏を反転させて、記録用紙100の第2面目に有色トナー像を形成、定着する。次に、記録用紙100の第1面目に透明トナー像を形成、定着した後、記録用紙100の表裏を反転させて、記録用紙100の第2面目に透明トナー像を形成、定着する。定着処理では、180〜200[℃]に温度制御された上ローラー101Aと、60〜90[℃]に温度制御された下ローラー101Bとを圧接することにより形成される定着ニップ部に記録用紙100を通過させて、記録用紙100上に形成された有色トナー像、透明トナー像に熱を与える。
図14(b)は、図14(a)に示した全ての処理が行われた後における記録用紙100の状態を示している。記録用紙100の第2面目には、有色トナー像108と透明トナー像110とが定着されている。記録用紙100の第1面目には、有色トナー像102と透明トナー像104とが定着されている。ただし、透明トナー像104には、下ローラー101Bの1周目に接触した部分に相当する白濁域104Aと、下ローラー101Bの2周目に接触した部分に相当する透明域104Bと、下ローラー101Bの3周目に接触した部分に相当する透明域104Cとが生じている。
下ローラー101Bによる加熱温度は、白濁域104Aが80[℃]、透明域104Bが65[℃]、透明域104Cが50[℃]であり、白濁域104A、透明域104B、透明域104Cの順で低くなっている、すなわち温度差ができている。下ローラー101Bの熱が、記録用紙100によって次第に奪われるためである。このように、下ローラー101Bの加熱温度にムラが生じることが、透明トナー像104に濃度ムラが発生する原因となる。
透明トナー像104の定着処理において、下ローラー101Bの1周目に接触した部分では、図14(c)の曲線122に示すように、透明トナー像104に含まれるワックスの融点(例えば、70[℃])をわずかに超えた温度(例えば、80[℃])で加熱される。そのため、定着処理後の自然冷却時に、ワックスの融点を通過する際の冷却速度は小さくなる。したがって、透明トナー像104内のワックスは、結晶化して白濁した状態となる。なお、図14(c)は、2回目の定着処理における記録用紙100の温度について時系列的な変化を示した図である。
一方、透明トナー像104の定着処理において、下ローラー101Bの2,3周目に接触した部分では、図14(c)の曲線124に示すように、ワックスの融点を超えない温度(例えば、65[℃])で加熱される。そのため、透明トナー像104内のワックスは、融けることなく透明さを維持する。
なお、2回目の定着処理において上ローラー101Aに接触した第2面目の透明トナー像110は、図14(c)の曲線120に示すように、ワックスの融点を大きく超えた温度(例えば、160[℃])で加熱される。そのため、定着処理後の自然冷却時に、ワックスの融点を通過する際の冷却速度は大きくなる。したがって、透明トナー像110内のワックスは結晶化せず、透明トナー像104は、全体的に均一な透明層となる。
本発明は、透明トナー像を記録用紙の表裏両面に定着する場合、当該透明トナー像において濃度ムラの発生を防止することが可能な光沢処理装置および画像形成システムを提供することを目的とする。
本発明に係る光沢処理装置は、
ワックスを少なくとも含む透明トナーからなる透明トナー像が、表裏両面の最外層にそれぞれ定着された記録用紙を、前記両面から一時に加熱する加熱部と、
前記加熱部に対して前記記録用紙の搬送方向下流側に配置され、前記加熱部により加熱された前記記録用紙を前記両面から一時に冷却する冷却部と、
前記加熱部および前記冷却部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で前記両面が加熱されるべく前記加熱部を制御するとともに、前記融点を下回る温度で前記両面が冷却されるべく前記冷却部を制御する。
本発明に係る画像形成システムは、上記光沢処理装置を備える。
本発明によれば、透明トナー像を記録用紙の表裏両面に定着する場合、当該透明トナー像において濃度ムラの発生を防止することが可能な光沢処理装置および画像形成システムを提供することができる。
第1の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。 第1の実施の形態における画像形成システムの構成を示す図である。 第1の実施の形態における光沢処理装置の構成を示す図である。 第1の実施の形態における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における光沢処理装置の構成を示す図である。 第2の実施の形態における光沢処理装置の動作例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における光沢処理装置の構成を示す図である。 第3の実施の形態における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における光沢処理装置の構成を示す図である。 第4の実施の形態における光沢処理装置の動作例を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における光沢処理装置の構成を示す図である。 第5の実施の形態における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 評価実験の結果を表す表である。 従来技術の問題点を説明する図である。
(第1の実施の形態)
以下、第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[画像形成システム150の構成]
図1,2に示す画像形成システム150は、制御部151、画像形成装置160、後処理装置170を備える。画像形成装置160は、原稿読み取り部161、操作表示部162、画像処理部163、画像形成部164、搬送部165および定着部168を備える。
制御部151は、CPU(Central Processing Unit)152、ROM(Read Only Memory)153、RAM(Random Access Memory)154等を備えている。CPU152は、ROM153から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM154に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成システム150の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部166に格納されている各種データが参照される。記憶部166は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部151は、通信部167を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で、各種データの送受信を行う。制御部151は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて記録用紙に画像を形成させる。通信部167は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
原稿読み取り部161は、コンタクトガラス上に搬送された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させ、原稿を読み取る。なお、コンタクトガラス上への原稿の搬送は、自動原稿給紙装置(ADF)により行われるが、手作業で原稿をコンタクトガラス上に載置する場合もある。
操作表示部162は、タッチパネル式の画面を有する。ユーザーが行う各種の指示および設定のための入力操作は、タッチパネル式の画面を介して行うことができる。これら指示・設定の情報は、ジョブ情報として制御部151により扱われる。
画像処理部163は、アナログディジタル(A/D)変換処理を行う回路およびディジタル画像処理を行う回路を含む。画像処理部163は、原稿読み取り部161のCCDセンサーにより取得されたアナログ画像信号から、A/D変換処理によりディジタル画像データを生成して画像形成部164に出力する。
搬送部165は、複数の用紙トレイ11、複数の送り出しローラー12、複数の搬送ローラー13およびレジストローラー14等を備える。用紙トレイ11は、決められたサイズの記録用紙をそれぞれ収容しており、制御部151からの指示に応じて定められた用紙トレイ11の送り出しローラー12を作動させ、記録用紙を供給する。搬送ローラー13は、送り出しローラー12によって用紙トレイ11から送り出された記録用紙をレジストローラー14まで搬送する。レジストローラー14は、記録用紙が画像形成部164に供給されるタイミングを調整する。
画像形成部164は、中間転写ベルト20、プロセスユニット21Y,21M,21C,21K、2次転写ローラー203等を備える。
中間転写ベルト20の周囲には、Y(イエロー)成分、M(マゼンタ)成分、C(シアン)成分、K(ブラック)成分の有色トナー像形成部から成る4組のプロセスユニット21Y,21M,21C,21Kが設けられている。各プロセスユニット21Y,21M,21C,21Kでは、それぞれY、M、C、Kのトナー像が形成され、中間転写ベルト20の上に重ね合わせて転写される。転写されたトナー像は、レジストローラー14によりタイミングが調整された記録用紙上に転写される。
4組のプロセスユニット21Y,21M,21C,21Kについて説明する。なお、各
プロセスユニット21Y,21M,21C,21Kにおいて、同一の構成部材には同一の
符号を付し、その符号の後に各色を表す符号Y、M、C、Kを付して表記する。また、特
に区別が必要ない場合には符号Y,M,C,Kを付さずに表記する。
感光体ドラム211は、表面に光導電層の形成された像担持体であり、図示しない駆動装置により図2中の矢印方向に回転可能に構成されている。帯電器212は、感光体ドラム211の表面に均一に電荷を与え、感光体ドラム211の表面を一様に帯電させる。露光器213は、レーザーダイオード等のビーム発光源を備え、帯電された感光体ドラム211の表面にビーム光を照射することで照射部分の電荷を消失させ、感光体ドラム211上に各色の画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像部214は、Y,M,C,Kの何れかのトナーを収容し、Y,M,C,Kの画像データに応じたトナーを感光体ドラム211に供給して、感光体ドラム211表面に各色の有色トナー像を形成する。
1次転写ローラー215は、中間転写ベルト20を介して感光体ドラム211と対向し、感光体ドラム211上の有色トナー像を中間転写ベルト20に転写する。
中間転写ベルト20は、無端状のベルトであり、駆動ローラー201と、複数のテンションローラー202とにより張架されている。中間転写ベルト20は、図示しない駆動装置により図2中の矢印方向に回転可能に構成されている。2次転写ローラー203は、中間転写ベルト20を介してテンションローラー202に対向し、中間転写ベルト20上に転写された有色トナー像を搬送部165から供給された記録用紙に転写する。有色トナー像が転写された記録用紙は、定着部168へ搬送される。
定着部168は、有色トナー像が転写された記録用紙に対し、加熱ローラー32および加圧ローラー33により熱と圧力を加えて定着処理を施し、これにより記録用紙上に有色トナー像を定着させる。有色トナー像が定着された記録用紙は、定着部168から排紙部169に搬送され、排紙部169から後処理装置170に搬送される。
搬送部165には、画像形成部164および定着部168を通過した記録用紙を、排紙部169に搬送する通常搬送路と、画像形成部164および定着部168を通過した記録用紙の表裏を反転させた後、画像形成部164の上流で再び通常搬送路に合流させる反転搬送路とを備える。
記録用紙の表裏両面に有色トナー像を形成する場合には、最初に通常搬送路を通る際に記録用紙の表面(以下、第1面目)に有色トナー像が形成され、反転搬送路を通過した後、再び通常搬送路を通る際に記録用紙の裏面(以下、第2面目)に有色トナー像が形成されるようになっている。
後処理装置170は、透明トナー付与部60、定着部260および光沢処理装置280を備える。透明トナー付与部60は、上記したプロセスユニット21Y,21M,21C,21Kと略同様に構成されている。プロセスユニット21を構成する部材と同一の部材については同一の符号を付し、その符号の後に透明トナーを表す符号Tを付して表記する。
透明トナー付与部60は、帯電器212Tにより感光体ドラム211Tの表面を一様に帯電させ、露光器213Tにより感光体ドラム211Tの表面に静電潜像を形成する。感光体ドラム211Tは、図2中の矢印方向に回転可能に構成されている。
透明トナー付与部60は、静電潜像の形成された感光体ドラム211Tに現像部214Tにより透明トナーTを供給して、感光体ドラム211T上に透明トナー像を形成し、1次転写ローラー215Tにより当該透明トナー像を中間転写ベルト20Tに転写する。透明トナー付与部60は、中間転写ベルト20Tに対向して設けられた2次転写ローラー203Tにより、中間転写ベルト20Tに転写された透明トナー像を記録用紙上に転写する。透明トナー像が転写された記録用紙は、定着部260に搬送される。
透明トナーTに含まれるワックス(例えば、パラフィン)は、結晶化温度が70[℃]であり、融点が100[℃]である。透明トナーTの軟化点は115[℃]である。各有色トナーの軟化点は120[℃]である。
定着部260は、透明トナー像が転写された記録用紙に対し、熱と圧力を加えて定着処理を施し、これにより記録用紙上に透明トナー像を定着させる。透明トナー像が定着された記録用紙は、定着部260から光沢処理装置280に搬送される。
定着部260の下流には、透明トナー付与部60および定着部260を通過した記録用紙を、光沢処理装置280に搬送する通常搬送路と、透明トナー付与部60および定着部260を通過した記録用紙の表裏を反転させた後、透明トナー付与部60の上流で再び通常搬送路に合流させる反転搬送路(図示せず)とを備える。
画像形成装置160において記録用紙の表裏両面に有色トナー像を形成した場合には、最初に通常搬送路を通る際に記録用紙の第1面目に透明トナー像が形成され、反転搬送路を通過した後、再び通常搬送路を通る際に記録用紙の第2面目に透明トナー像が形成されるようになっている。以下、有色トナーおよび透明トナーを「トナー」と称する。また、有色トナー像および透明トナー像を「トナー像」と称する。
[定着部260および光沢処理装置280の構成]
次に、図3を参照して、定着部260および光沢処理装置280の具体的な構成について説明する。定着部260は、ベルト加熱方式により構成される。
定着部260は、定着ニップ部を形成する上側加圧部と下側加圧部とを有する。上側加圧部は、加熱部材としての加熱ローラー260aと、定着部材としての上加圧ローラー260bとを有する。加熱ローラー260aと上加圧ローラー260bとの間には、無端状の定着ベルト260cが所定のベルト張力(例えば100[N])で張架されている。下側加圧部は、下加圧ローラー260dを有する。なお、下側加圧部は、一対のローラーによって回転駆動されるベルトを備えたベルト構造でも良い。
下加圧ローラー260dは、定着ベルト260cを介して上加圧ローラー260bに所定の定着荷重(例えば1400[N])で押圧される。上加圧ローラー260bと下加圧ローラー260dとの間には、記録用紙270を狭持して搬送する定着ニップ部NPが形成される。定着ニップ部NPの幅は、例えば12[mm]である。
定着ベルト260cは、例えば、厚さ70[μm]のPI(ポリイミド)からなる基体の外周面を弾性層として厚さ200[μm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A15[°])で被覆し、さらに、表層に厚さ30[μm]の耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のコーティングをしてなる。
加熱ローラー260aは、定着ベルト260cを加熱する。加熱ローラー260aは、定着ベルト260cを加熱するハロゲンヒーター260eを内蔵している。ハロゲンヒーター260eは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター260eは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター260eの温度は、定着ベルト260cの温度が160〜200[℃]になるように、制御部151によって制御される。ハロゲンヒーター260eによって加熱ローラー260aが加熱され、その結果、定着ベルト260cが加熱される。
上加圧ローラー260bは、下加圧ローラー260dとともに、定着ニップ部NPを形成するための加圧部を構成する。上加圧ローラー260bの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部151によって行われる。
上加圧ローラー260bは、例えば、鉄等の金属から形成された中実の芯金を、弾性層として厚さ7[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、低摩擦で耐熱性樹脂であるPTFEでコーティングした樹脂層で被覆したものである。
下加圧ローラー260dは、上加圧ローラー260bとともに、定着ニップ部NPを形成するための加圧部を構成する。下加圧ローラー260dは、押圧手段(図示略)により定着ベルト260cを介して上加圧ローラー260bに押圧される。下加圧ローラー260dの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部151によって行われる。
下加圧ローラー260dは、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金の外周面を、弾性層として厚さ2[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、厚さ30[μm]のPFAチューブの樹脂層で被覆したものである。
下加圧ローラー260dは、下加圧ローラー260dを加熱するハロゲンヒーター260fを内蔵している。ハロゲンヒーター260fは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター260fは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター260fの温度は、下加圧ローラー260dの温度が80〜100[℃]になるように、制御部151によって制御される。
定着部260における定着速度は、例えば、300[mm/s]である。定着速度は、上加圧ローラー260bと下加圧ローラー260dとによって形成される定着ニップ部NPを、記録用紙270が通過する速度である。
光沢処理装置280は、定着ニップ部を形成する上側加圧部と下側加圧部とを有する。上側加圧部は、図3に示すように、加熱部材としての加熱ローラー280aと、定着部材としての上加圧ローラー280bとを有する。加熱ローラー280aと上加圧ローラー280bとの間には、無端状の定着ベルト280cが所定のベルト張力(例えば100[N])で張架されている。下側加圧部は、加熱部材としての加熱ローラー280dと、定着部材としての下加圧ローラー280eとを有する。加熱ローラー280dと下加圧ローラー280eとの間には、無端状の定着ベルト280fが所定のベルト張力(例えば100[N])で張架されている。
下加圧ローラー280eは、定着ベルト280c,280fを介して上加圧ローラー280bに所定の定着荷重(例えば1000[N])で押圧される。上加圧ローラー280bと下加圧ローラー280eとの間には、記録用紙270を狭持して搬送する定着ニップ部NP2が形成される。
定着ベルト280c,280fは、例えば、厚さ70[μm]のPI(ポリイミド)からなる基体の外周面を弾性層として厚さ200[μm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A15[°])で被覆し、さらに、表層に厚さ30[μm]の耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のコーティングをしてなる。
加熱ローラー280aは、定着ベルト280cを加熱する。加熱ローラー280aは、定着ベルト280cを加熱するハロゲンヒーター280gを内蔵している。ハロゲンヒーター280gは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター280gは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター280gの温度は、定着ベルト280cの温度が110〜130[℃]、すなわち透明トナーに含まれるワックスの融点以上となるように、制御部151によって制御される。ハロゲンヒーター280gによって加熱ローラー280aが加熱され、その結果、定着ベルト280cが加熱される。
上加圧ローラー280bは、下加圧ローラー280eとともに、定着ニップ部NP2を形成するための加圧部を構成する。上加圧ローラー280bの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部151によって行われる。
上加圧ローラー280bは、例えば、鉄等の金属から形成された中実の芯金を、弾性層として厚さ6.5[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、低摩擦で耐熱性樹脂であるPTFEでコーティングした樹脂層で被覆したものである。
下加圧ローラー280eは、上加圧ローラー280bとともに、定着ニップ部NP2を形成するための加圧部を構成する。下加圧ローラー280eは、定着ベルト280c,280fを介して上加圧ローラー280bに押圧される。下加圧ローラー280eの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部151によって行われる。
下加圧ローラー280eは、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金の外周面を、弾性層として厚さ6.5[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、PFAチューブの樹脂層で被覆したものである。
加熱ローラー280dは、定着ベルト280fを加熱する。加熱ローラー280dは、定着ベルト280fを加熱するハロゲンヒーター280hを内蔵している。ハロゲンヒーター280hは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター280hは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター280hの温度は、定着ベルト280fの温度が110〜130[℃]、すなわち透明トナーに含まれるワックスの融点以上となるように、制御部151によって制御される。ハロゲンヒーター280hによって加熱ローラー280dが加熱され、その結果、定着ベルト280fが加熱される。
光沢処理装置280における定着速度は、例えば、300[mm/s]である。定着速度は、上加圧ローラー280bと下加圧ローラー280eとによって形成される定着ニップ部NPを、記録用紙270が通過する速度である。
なお、定着ニップ部NP2を形成する上側加圧部および下側加圧部は、加熱部として機能する。
光沢処理装置280は、定着ニップ部NP2を形成する上側加圧部および下側加圧部の他に、用紙位置検出部282、カバー284a,284bおよびファン286a,286bを有する。
用紙位置検出部282は、記録用紙270の搬送方向における位置を認識するため、定着ニップ部NP2から搬送方向上流側に50[mm]の位置に設けられている。用紙位置検出部282は、搬送される記録用紙270の通過を検出すると、その旨の信号(以下、用紙検出信号と称する)を制御部151に出力する。用紙位置検出部282は、例えば反射型フォトセンサーにより構成されるが、これに限定されるものではなく、記録用紙270が通過したことを検出できるセンサーであれば、その検出方式は問わない。
カバー284a,284bは、例えば厚さ3[mm]のアルミニウムから形成されている。カバー284a,284bは、定着ベルト280c,280fの半周分をそれぞれ覆うため、定着ニップ部NP2から搬送方向下流側に50[mm]の位置に設けられている。カバー284a,284bは、温度低下防止部、エア遮断部として機能し、定着ベルト280c,280fの温度低下を防止する。
ファン286a,286bは、冷却部として機能し、それぞれ予め設定されたエアーの吹き付けポイントにエアーを送風する。ファン286aの吹き付けポイントは、記録用紙270の第1面目である。ファン286bの吹き付けポイントは、記録用紙の第2面目である。
ファン286a,286bは、図3(b)に示すように、例えば30[mm]×30[mm]のシロッコファンであり、電力は5[W]、静圧は300[Pa]である。ファン286a,286bは、エアー送風ダクト287を有する。本実施の形態では、12個のファン286a(286b)は、上加圧ローラー280b(下加圧ローラー280e)の軸方向に並べて配置されている。
エアー送風ダクト287の送風口は、記録用紙270の幅方向に360[mm]、記録用紙270の厚さ方向に2.0[mm]の開口を有する。エアー送風ダクト287の送風口から吐出される風量は、記録用紙270を所定速度(例えば、5[℃/s])以上の冷却速度で冷却するため、0.2〜0.6[m/min]である。ファン286a,286bによる送風タイミング(ファンの回転のオン/オフ)や風量(ファンの回転数)は、制御部151によって制御される。
[画像形成システム150の動作]
次に、図4のフローチャートを参照し、画像形成システム150の動作について説明する。なお、ステップS100〜S230の処理は、定着部260により、第1面目および第2面目にトナー像(有色トナー像および透明トナー像)が定着された記録用紙270(例えば、A3サイズのコート紙)の各々に対して行われる処理である。
まず、制御部151は、記憶部166に記憶されているジョブ情報を参照し、記録用紙270の坪量[g/m]が180以上かつ200未満であるか否かについて判定する(ステップS100)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が180以上かつ200未満である場合(ステップS100、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を110[℃]に設定する(ステップS130)。
次に、制御部151は、ファン286a,286bの風量を0.2[m/min]に設定する(ステップS140)。その後、画像形成システム150の処理はステップS190に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が180以上かつ200未満でないと判定された場合(ステップS100、NO)、制御部151は、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満であるか否かについて判定する(ステップS110)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満である場合(ステップS110、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を120[℃]に設定する(ステップS150)。
次に、制御部151は、ファン286a,286bの風量を0.4[m/min]に設定する(ステップS160)。その後、画像形成システム150の処理はステップS190に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満でないと判定された場合(ステップS110、NO)、制御部151は、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満であるか否かについて判定する(ステップS120)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満である場合(ステップS120、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を130[℃]に設定する(ステップS170)。
次に、制御部151は、ファン286a,286bの風量を0.6[m/min]に設定する(ステップS180)。その後、画像形成システム150の処理はステップS190に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満でないと判定された場合(ステップS120、NO)、画像形成システム150の処理はステップS130に遷移する。
ステップS190では、制御部151は、定着ベルト280c,280fの温度がステップS130,S150またはS170の何れかで設定した制御温度に達するように、ハロゲンヒーター280g,280hの温度を制御する。次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されたか否かを確認することによって、用紙位置検出部282が記録用紙270の通過を検出したか否かについて判定する(ステップS200)。
この判定の結果、記録用紙270の通過を検出していない場合(ステップS200、NO)、画像形成システム150の処理はステップS200に遷移する。一方、記録用紙270の通過を検出したと判定された場合(ステップS200、YES)、制御部151は、ファン286a,286bがステップS140,S160またはS180の何れかで設定した風量で動作開始するように、ファン286a,286bを制御する(ステップS210)。
次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されなくなってから所定時間(例えば、0.4[s])経過したか否かを確認することによって、記録用紙270がファン286a,286bの吹き付けポイントを通過したか否かについて判定する(ステップS220)。この判定の結果、ファン286a,286bの吹き付けポイントを通過していない場合(ステップS220、NO)、画像形成システム150の処理はステップS220に遷移する。
一方、ファン286a,286bの吹き付けポイントを通過したと判定された場合(ステップS220、YES)、制御部151は、ファン286a,286bの動作を終了する(ステップS230)。ステップS230の処理が完了することによって、画像形成システム150は図4における処理を終了する。
[第1の実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、第1の実施の形態では、ワックスを少なくとも含む透明トナーからなる透明トナー像が、表裏両面の最外層にそれぞれ定着された記録用紙270を、両面から一時に加熱する加熱部(上側加圧部および下側加圧部)と、加熱部に対して記録用紙270の搬送方向下流側に配置され、加熱部により加熱された記録用紙270を両面から一時に冷却するファン286a,286bと、加熱部およびファン286a,286bを制御する制御部151とを備える。制御部151は、ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で両面が加熱されるべく加熱部を制御するとともに、融点を下回る温度で両面が冷却されるべくファン286a,286bを制御する。
このように構成した本実施の形態によれば、ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で記録用紙の両面を加熱するとともに、当該融点を下回る温度で両面を冷却することで、ワックスの融点を通過する際の冷却速度が十分大きくなり、ワックスの結晶化(白濁化)を防止することができる。これにより、透明トナーに含まれるワックスの結晶化に起因する濃度ムラの発生を抑止することができる。
また、本実施の形態では、制御部151は、記録用紙270の坪量に応じて、記録用紙270の加熱温度(すなわち、定着ベルト280c,280fの制御温度)を変更することによって加熱量を変更する。また、制御部151は、記録用紙270の坪量に応じて冷却量(すなわち、ファン286a,286bの風量)を変更するようにファン286a,286bを制御する。このように構成した本実施の形態によれば、記録用紙270の坪量、すなわち温まりやすさおよび冷えやすさに影響を与える熱容量がそれぞれ異なる記録用紙270に応じて、加熱量および冷却量が設定される。そのため、記録用紙270の種類が異なっても、記録用紙270にとって最適な加熱条件および冷却条件で、加熱処理および冷却処理を実行することができる。
[変形例]
なお、上記第1の実施の形態において、記録用紙270の両面に有色トナー像と透明トナー像とを順次形成して定着する処理は、次のような処理でも良い。まず、画像形成装置160において、有色トナー像を記録用紙270の第1面目に形成(現像)して定着する。そして、記録用紙270を、後処理装置170(透明トナー付与部60、定着部260)へ搬送する。次に、後処理装置170において、透明トナー像を記録用紙270の第1面目に形成して定着する。そして、記録用紙270の表裏を反転させた後、記録用紙270を、画像形成装置160まで搬送する。次に、画像形成装置160において、有色トナー像を記録用紙270の第2面目に形成して定着する。そして、記録用紙270を、後処理装置170へ搬送する。最後に、後処理装置170において、透明トナー像を記録用紙270の第2面目に形成して定着する。その後、記録用紙270は、光沢処理装置280に搬送される。
(第2の実施の形態)
次に、図5を参照して、第2の実施の形態を詳細に説明する。第1の実施の形態では、後処理装置170が光沢処理装置280を備える構成について説明した。第2の実施の形態では、後処理装置170と光沢処理装置280とが別体化されている構成について説明する。なお、第1の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
[定着部260および光沢処理装置280の構成]
定着部260および光沢処理装置280の具体的な構成について説明する。図5に示すように、定着部260により加熱定着された記録用紙270は、後処理装置170の外(排紙トレイ288)に排紙される。
光沢処理装置280は、制御部290、記憶部292、操作表示部294、定着部材としての上加圧ローラー300a,下加圧ローラー300b、用紙位置検出部302、カバー304a,304b、エアノズル306a,306b、用紙トレイ308および排紙トレイ310を備える。
制御部290、記憶部292および操作表示部294は、画像形成システム150の制御部151、記憶部166および操作表示部162と同様の構成を有する。用紙トレイ308には、定着部260により加熱定着された記録用紙270が複数枚重ねて載置されている。
上加圧ローラー300aは、上加圧ローラー300aを加熱するハロゲンヒーター300cを内蔵している。ハロゲンヒーター300cは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター300cは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター300cの温度は、上加圧ローラー300aの温度が120[℃]、すなわち透明トナーに含まれるワックスの融点以上となるように、制御部290によって制御される。
上加圧ローラー300aは、下加圧ローラー300bとともに、記録用紙270を狭持して搬送する定着ニップ部NP3を形成するための加圧部を構成する。上加圧ローラー300aの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部290によって行われる。
上加圧ローラー300aは、例えば、鉄等の金属から形成された中実の芯金を、弾性層として厚さ6.5[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、厚さ30[μm]のPFAチューブの樹脂層で被覆したものである。
下加圧ローラー300bは、押圧手段(図示略)により上加圧ローラー300aに所定の定着荷重(例えば1000[N])で押圧される。下加圧ローラー300bの駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部290によって行われる。
下加圧ローラー300bは、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金の外周面を、弾性層として厚さ2.5[mm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A10[°])で被覆し、さらに、厚さ30[μm]のPFAチューブの樹脂層で被覆したものである。
下加圧ローラー300bは、下加圧ローラー300bを加熱するハロゲンヒーター300dを内蔵している。ハロゲンヒーター300dは、例えば、アルミニウム等から形成された円筒状の芯金における外周面をPTFEでコーティングした樹脂層で被覆されている。ハロゲンヒーター300dは、例えば1200[W]のものを2本用いて構成される。
ハロゲンヒーター300dの温度は、下加圧ローラー300bの温度が120[℃]、すなわち透明トナーに含まれるワックスの融点以上となるように、制御部290によって制御される。
光沢処理装置280における定着速度(上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bの線速)は、例えば、150[mm/s]である。定着速度は、上加圧ローラー300aと下加圧ローラー300bとによって形成される定着ニップ部NP3を、記録用紙270が通過する速度である。
なお、定着ニップ部NP3を形成する上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bは、加熱部として機能する。
用紙位置検出部302は、記録用紙270の搬送方向における位置を認識するため、定着ニップ部NP3から搬送方向上流側に50[mm]の位置に設けられている。用紙位置検出部302は、搬送される記録用紙270の通過を検出すると、その旨の信号(以下、用紙検出信号と称する)を制御部290に出力する。用紙位置検出部302は、例えば反射型フォトセンサーにより構成されるが、これに限定されるものではなく、記録用紙270が通過したことを検出できるセンサーであれば、その検出方式は問わない。
カバー304a,304bは、例えば厚さ3[mm]のアルミニウムから形成されている。カバー304a,304bは、上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bの半周分をそれぞれ覆うため、定着ニップ部NP3から搬送方向下流側に50[mm]の位置に設けられている。カバー304a,304bは、温度低下防止部、エア遮断部として機能し、上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bの温度低下を防止する。
エアノズル306a,306bは、それぞれ予め設定されたエアーの吹き付けポイントに圧縮エアーを送風する。エアノズル306a,306bの吐出口には、微小な吐出穴が多数形成される。具体的には、エアノズル306a,306bの吐出口には、φ0.6[mm]の吐出穴が5[mm]ピッチで327個形成される。エアノズル306aの吹き付けポイントは、記録用紙270の第1面目である。エアノズル306bの吹き付けポイントは、記録用紙の第2面目である。
エアノズル306a,306bには、蓄圧タンク314が接続されている。蓄圧タンク314には、コンプレッサー312が接続されている。コンプレッサー312は、吸気口から導入した空気を高圧に圧縮し、生成された圧縮空気を蓄圧タンク314に送出する。本実施の形態では、コンプレッサー312は、吐出空気量が18〜20[L/min]、吐出圧力が0.8[MPa]である。
蓄圧タンク314は、コンプレッサー312から送出された圧縮空気を貯留する圧力容器である。本実施の形態では、蓄圧タンク314として、中型の圧力容器(例えば容積2[L])のものが使用される。
蓄圧タンク314に貯留された圧縮空気は、電磁弁(図示せず)の開閉動作により、所定の吐出空気量、吐出圧でエアノズル306a,306bから吐出される。エアノズル306a,306bから吐出される圧縮空気の送風タイミングや吐出空気量は、制御部290によって制御される。なお、エアノズル306a,306b、蓄圧タンク314およびコンプレッサー312は、冷却部として機能する。
光沢処理装置280により加熱処理および冷却処理が施された記録用紙270は、光沢処理装置280の外(排紙トレイ310)に排紙される。
[光沢処理装置280の動作]
次に、図6のフローチャートを参照し、光沢処理装置280の動作について説明する。なお、ステップS300の処理は、用紙トレイ308に載置されている記録用紙270に対して加熱処理および冷却処理を実行するためのユーザー操作が操作表示部294に対して行われることによって開始する。ユーザー操作に関する情報は、ジョブ情報として記憶部292に記憶されている。
まず、制御部290は、記憶部292に記憶されているジョブ情報を参照し、用紙トレイ308に載置されている記録用紙270の坪量[g/m]が200以上かつ250未満であるか否かについて判定する(ステップS300)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満である場合(ステップS300、YES)、制御部290は、定着速度を150[mm/s]に設定する(ステップS320)。
次に、制御部290は、コンプレッサー312の吐出空気量を18[L/min]に設定する(ステップS330)。その後、光沢処理装置280の処理はステップS360に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満でないと判定された場合(ステップS300、NO)、制御部290は、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満であるか否かについて判定する(ステップS310)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満である場合(ステップS310、YES)、制御部290は、定着速度を100[mm/s]に設定する(ステップS340)。
次に、制御部290は、コンプレッサー312の吐出空気量を20[L/min]に設定する(ステップS350)。その後、光沢処理装置280の処理はステップS360に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満でないと判定された場合(ステップS310、NO)、光沢処理装置280は図6における処理を終了する。
ステップS360では、制御部290は、ステップS320またはS340の何れかで設定した定着速度となるように、上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bの回転速度を制御する。次に、制御部290は、用紙位置検出部302から用紙検出信号が出力されたか否かを確認することによって、用紙位置検出部302が、用紙トレイ308から搬送された記録用紙270の通過を検出したか否かについて判定する(ステップS370)。
この判定の結果、記録用紙270の通過を検出していない場合(ステップS370、NO)、画像形成システム150の処理はステップS370に遷移する。一方、記録用紙270の通過を検出したと判定された場合(ステップS370、YES)、制御部290は、コンプレッサー312がステップS330またはS350の何れかで設定した吐出空気量で動作開始するように、コンプレッサー312を制御する(ステップS380)。
次に、制御部290は、用紙位置検出部302から用紙検出信号が出力されなくなってから所定時間(例えば、0.5[s])経過したか否かを確認することによって、記録用紙270がエアノズル306a,306bの吹き付けポイントを通過したか否かについて判定する(ステップS390)。この判定の結果、エアノズル306a,306bの吹き付けポイントを通過していない場合(ステップS390、NO)、光沢処理装置280の処理はステップS390に遷移する。
一方、エアノズル306a,306bの吹き付けポイントを通過したと判定された場合(ステップS390、YES)、制御部290は、コンプレッサー312の動作を終了する(ステップS400)。ステップS400の処理が完了することによって、光沢処理装置280は図6における処理を終了する。
[第2の実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、第2の実施の形態では、ワックスを少なくとも含む透明トナーからなる透明トナー像が、表裏両面の最外層にそれぞれ定着された記録用紙270を、両面から一時に加熱する加熱部(上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300b)と、加熱部に対して記録用紙270の搬送方向下流側に配置され、加熱部により加熱された記録用紙270を両面から一時に冷却する冷却部(エアノズル306a,306b、蓄圧タンク314およびコンプレッサー312)と、加熱部および冷却部を制御する制御部151とを備える。制御部151は、ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で両面が加熱されるべく加熱部を制御するとともに、融点を下回る温度で両面が冷却されるべく冷却部を制御する。
このように構成した本実施の形態によれば、ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で記録用紙の両面を加熱するとともに、当該融点を下回る温度で両面を冷却することで、ワックスの融点を通過する際の冷却速度が十分大きくなり、ワックスの結晶化(白濁化)を防止することができる。これにより、透明トナーに含まれるワックスの結晶化に起因する濃度ムラの発生を抑止することができる。
また、本実施の形態では、制御部290は、記録用紙270の坪量に応じて、記録用紙270の加熱時間を変更することによって加熱量を変更する。具体的には、定着速度を変更することによって、記録用紙270の加熱時間を変更する。また、制御部290は、記録用紙270の坪量に応じて冷却量(すなわち、コンプレッサー312の吐出空気量)を変更するようにコンプレッサー312を制御する。このように構成した本実施の形態によれば、記録用紙270の坪量、すなわち温まりやすさおよび冷えやすさに影響を与える熱容量がそれぞれ異なる記録用紙270に応じて、加熱量および冷却量が設定される。そのため、記録用紙270の種類が異なっても、記録用紙270にとって最適な加熱条件および冷却条件で、加熱処理および冷却処理を実行することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図7を参照して、第3の実施の形態を詳細に説明する。第1の実施の形態では、記録用紙270の坪量に関係なく、光沢処理装置280において当該記録用紙に加熱処理および冷却処理を施す構成について説明した。第3の実施の形態では、所定値以上の坪量を有する記録用紙270のみに加熱処理および冷却処理を施す構成について説明する。なお、第1の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
[光沢処理装置280の構成]
図7に示すように、光沢処理装置280は、図3のカバー284a,284bに代えて、上側加圧部および下側加圧部を覆うカバー400を備えている。カバー400は、例えば厚さ3[mm]のアルミニウムから形成されている。カバー400は、温度低下防止部、エア遮断部として機能し、定着ベルト280c,280fの温度低下を防止する。
光沢処理装置280は、上側加圧部および下側加圧部による加熱処理、ファン286a,286bによる冷却処理が施される第1搬送経路と、当該加熱処理および冷却処理が施されない第2搬送経路410とを備える。第2搬送経路410では、記録用紙270は、制御部151の制御を受けた複数の送りローラー420によって搬送され、排紙トレイ288に排紙される。なお、第2搬送経路410は、上側加圧部および下側加圧部による加熱処理は施されず、ファン286a,286bによる冷却処理のみが施される搬送経路でも良い。
[画像形成システム150の動作]
次に、図8のフローチャートを参照し、画像形成システム150の動作について説明する。なお、ステップS500〜S610の処理は、定着部260により、第1面目および第2面目にトナー像(有色トナー像および透明トナー像)が定着された記録用紙270(例えば、A3サイズのコート紙)の各々に対して行われる処理である。
まず、制御部151は、記憶部166に記憶されているジョブ情報を参照し、記録用紙270の坪量[g/m]が200以上かつ250未満であるか否かについて判定する(ステップS500)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満である場合(ステップS500、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を120[℃]に設定する(ステップS520)。
次に、制御部151は、ファン286a,286bの風量を0.4[m/min]に設定する(ステップS530)。その後、画像形成システム150の処理はステップS560に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満でないと判定された場合(ステップS500、NO)、制御部151は、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満であるか否かについて判定する(ステップS510)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満である場合(ステップS510、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を130[℃]に設定する(ステップS540)。
次に、制御部151は、ファン286a,286bの風量を0.6[m/min]に設定する(ステップS550)。その後、画像形成システム150の処理はステップS560に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満でないと判定された場合(ステップS510、NO)、制御部151は、記録用紙270が第2搬送経路410を搬送されるように、複数の送りローラー420を制御する(ステップS610)。ステップS610の処理が完了することによって、画像形成システム150は図8における処理を終了する。
ステップS560では、制御部151は、定着ベルト280c,280fの温度がステップS520またはS540の何れかで設定した制御温度に達するように、ハロゲンヒーター280g,280hの温度を制御する。次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されたか否かを確認することによって、用紙位置検出部282が記録用紙270の通過を検出したか否かについて判定する(ステップS570)。
この判定の結果、記録用紙270の通過を検出していない場合(ステップS570、NO)、画像形成システム150の処理はステップS570に遷移する。一方、記録用紙270の通過を検出したと判定された場合(ステップS570、YES)、制御部151は、ファン286a,286bがステップS530またはS550の何れかで設定した風量で動作開始するように、ファン286a,286bを制御する(ステップS580)。
次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されなくなってから所定時間(例えば、0.4[s])経過したか否かを確認することによって、記録用紙270がファン286a,286bの吹き付けポイントを通過したか否かについて判定する(ステップS590)。この判定の結果、ファン286a,286bの吹き付けポイントを通過していない場合(ステップS590、NO)、画像形成システム150の処理はステップS590に遷移する。
一方、ファン286a,286bの吹き付けポイントを通過したと判定された場合(ステップS590、YES)、制御部151は、ファン286a,286bの動作を終了する(ステップS600)。ステップS600の処理が完了することによって、画像形成システム150は図8における処理を終了する。
[第3の実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の加熱処理および冷却処理を実行するための構成を備えているため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、第3の実施の形態では、記録用紙270が所定値(200[g/m])以上の坪量を有する厚紙である場合にのみ、加熱処理および冷却処理を施している。記録用紙270が厚紙でない場合、記録用紙270は、定着部260の定着処理によって加熱されやすく、定着処理後の自然冷却時に、ワックスの融点を通過する際の冷却速度は大きくなりやすい。そのため、記録用紙270の第1面目における透明トナー像には、白濁域と透明域とが生じず濃度ムラが発生しない。よって、光沢処理装置280において、濃度ムラを解消するための加熱処理が、記録用紙270に不必要に施されることを防止できる。
(第4の実施の形態)
次に、図9を参照して、第4の実施の形態を詳細に説明する。第4の実施の形態では、第2の実施の形態と異なり、冷却器500が冷却部として機能する。つまり、第4の実施の形態における光沢処理装置280は、図5のエアノズル306a,306b、蓄圧タンク314およびコンプレッサー312を備えない。なお、第2の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
[光沢処理装置280の構成]
光沢処理装置280は、図5のカバー304a,304bを備えない。冷却器500は、外気等の処理空気を取り入れ、取り入れた処理空気を冷却する。冷却器500内の温度は、5[℃]以下となるように、制御部290によって制御される。冷却器500により冷却処理が施された記録用紙270は、光沢処理装置280の外(排紙トレイ310)に排紙される。
[光沢処理装置280の動作]
次に、図10のフローチャートを参照し、光沢処理装置280の動作について説明する。なお、ステップS700の処理は、用紙トレイ308に載置されている記録用紙270に対して加熱処理および冷却処理を実行するためのユーザー操作が操作表示部294に対して行われることによって開始する。ユーザー操作に関する情報は、ジョブ情報として記憶部292に記憶されている。
まず、制御部290は、記憶部292に記憶されているジョブ情報を参照し、用紙トレイ308に載置されている記録用紙270の坪量[g/m]が200以上かつ250未満であるか否かについて判定する(ステップS700)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満である場合(ステップS700、YES)、制御部290は、定着速度を150[mm/s]に設定する(ステップS720)。その後、光沢処理装置280の処理はステップS740に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満でないと判定された場合(ステップS700、NO)、制御部290は、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満であるか否かについて判定する(ステップS710)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満である場合(ステップS710、YES)、制御部290は、定着速度を100[mm/s]に設定する(ステップS730)。その後、光沢処理装置280の処理はステップS740に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満でないと判定された場合(ステップS710、NO)、光沢処理装置280は図10における処理を終了する。
ステップS740では、制御部290は、ステップS720またはS740の何れかで設定した定着速度となるように、上加圧ローラー300aおよび下加圧ローラー300bの回転速度を制御する。次に、制御部290は、冷却器500内の温度が5[℃]以下となるように冷却器500の動作を開始させる(ステップS750)。
次に、制御部290は、用紙位置検出部302から用紙検出信号が出力されなくなってから所定時間(例えば、1.5[s])経過したか否かを確認することによって、記録用紙270が冷却器500内を通過したか否かについて判定する(ステップS760)。この判定の結果、冷却器500内を通過していない場合(ステップS760、NO)、光沢処理装置280の処理はステップS760に遷移する。
一方、冷却器500内を通過したと判定された場合(ステップS760、YES)、制御部290は、冷却器500の動作を終了させる(ステップS770)。ステップS770の処理が完了することによって、光沢処理装置280は図10における処理を終了する。
[第4の実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、第4の実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、記録用紙270に対する加熱処理および冷却処理を実行するための構成を備えているため、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、図11を参照して、第5の実施の形態を詳細に説明する。第5の実施の形態では、第1の実施の形態と比べて、冷却部の構成が異なる。第5の実施の形態における光沢処理装置280は、図3(a)のカバー284a,284bおよび286a,286bを備えない。なお、第1の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
[光沢処理装置280の構成]
光沢処理装置280は、冷却部として機能するための構成、すなわち搬送ローラー602,604,622,624、搬送ベルト600,620、エアー攪拌板606,626およびファン608,610,612,628,630,632を備える。
搬送ベルト600,620は、ゴム層がベースとして形成され、その外表面に軟質ポリウレタンを主成分とした表面層が形成されている。搬送ベルト600は、搬送ローラー602,604に沿って無端状に巻き掛けられ、搬送ローラー602を回転駆動することにより図中反時計回りに回転される。搬送ベルト620は、搬送ローラー622,624に沿って無端状に巻き掛けられ、搬送ローラー622を回転駆動することにより図中時計回りに回転される。搬送ベルト600,620の回転による記録用紙270の搬送速度は、例えば、300[mm/s]である。搬送ローラー602,622の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部151によって行われる。
エアー攪拌板606,626は、例えば厚さ3[mm]のアルミニウムから形成され、多数の貫通孔が形成されている。この貫通孔は、ファン608,610,628,630に連通している。
ファン608,610,612,628,630,632は、例えばシロッコファンであり、電力は5[W]、静圧は300[Pa]である。ファン608,610,612,628,630,632によって搬送ベルト600,620が冷却され、その結果、搬送ベルト600,620により搬送される記録用紙270が冷却される。ファン608,610,612,628,630,632から吐出される風量は、記録用紙270を所定速度(例えば、5[℃/s])以上の冷却速度で冷却するため、0.2〜0.6[m/min]である。ファン608,610,612,628,630,632による送風タイミング(ファンの回転のオン/オフ)や風量(ファンの回転数)は、制御部151によって制御される。
[画像形成システム150の動作]
次に、図12のフローチャートを参照し、画像形成システム150の動作について説明する。なお、ステップS800〜S930の処理は、定着部260により、第1面目および第2面目にトナー像(有色トナー像および透明トナー像)が定着された記録用紙270(例えば、A3サイズのコート紙)の各々に対して行われる処理である。
まず、制御部151は、記憶部166に記憶されているジョブ情報を参照し、記録用紙270の坪量[g/m]が180以上かつ200未満であるか否かについて判定する(ステップS800)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が180以上かつ200未満である場合(ステップS800、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を110[℃]に設定する(ステップS830)。
次に、制御部151は、ファン608,610,612,628,630,632の風量を0.2[m/min]に設定する(ステップS840)。その後、画像形成システム150の処理はステップS890に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が180以上かつ200未満でないと判定された場合(ステップS800、NO)、制御部151は、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満であるか否かについて判定する(ステップS810)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満である場合(ステップS810、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を120[℃]に設定する(ステップS850)。
次に、制御部151は、ファン608,610,612,628,630,632の風量を0.4[m/min]に設定する(ステップS860)。その後、画像形成システム150の処理はステップS890に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が200以上かつ250未満でないと判定された場合(ステップS810、NO)、制御部151は、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満であるか否かについて判定する(ステップS820)。この判定の結果、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満である場合(ステップS820、YES)、制御部151は、定着ベルト280c,280fの制御温度を130[℃]に設定する(ステップS870)。
次に、制御部151は、ファン608,610,612,628,630,632の風量を0.6[m/min]に設定する(ステップS880)。その後、画像形成システム150の処理はステップS890に遷移する。
一方、記録用紙270の坪量が250以上かつ300未満でないと判定された場合(ステップS820、NO)、画像形成システム150の処理はステップS830に遷移する。
ステップS890では、制御部151は、定着ベルト280c,280fの温度がステップS830,S850またはS870の何れかで設定した制御温度に達するように、ハロゲンヒーター280g,280hの温度を制御する。次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されたか否かを確認することによって、用紙位置検出部282が記録用紙270の通過を検出したか否かについて判定する(ステップS900)。
この判定の結果、記録用紙270の通過を検出していない場合(ステップS900、NO)、画像形成システム150の処理はステップS900に遷移する。一方、記録用紙270の通過を検出したと判定された場合(ステップS900、YES)、制御部151は、ステップS840,S860またはS880の何れかで設定した風量でファン608,610,612,628,630,632の動作を開始させるとともに、搬送ローラー602,622の動作を開始させる(ステップS910)。
次に、制御部151は、用紙位置検出部282から用紙検出信号が出力されなくなってから所定時間(例えば、1.5[s])経過したか否かを確認することによって、記録用紙270が光沢処理装置280の外(排紙トレイ310)に排紙されたか否かについて判定する(ステップS920)。この判定の結果、排紙トレイ310に排紙されていない場合(ステップS920、NO)、画像形成システム150の処理はステップS920に遷移する。
一方、排紙トレイ310に排紙されたと判定された場合(ステップS920、YES)、制御部151は、ファン608,610,612,628,630,632の動作を終了させるとともに、搬送ローラー602,622の動作を終了させる(ステップS930)。ステップS930の処理が完了することによって、画像形成システム150は図12における処理を終了する。
[第5の実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、第5の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、記録用紙270に対する加熱処理および冷却処理を実行するための構成を備えているため、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
その他、上記第1〜第5の実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
最後に、本発明者が行った、上記第1の実施の形態における有効性を確認する実験の結果について説明する。
[実施例に係る画像形成システム150の構成]
実験用の装置としては、図1〜3の構成を有する画像形成システム150を用いた。
[実験方法]
実験では、定着ベルト280c,280fの制御温度を110〜140[℃]の間で変化させるとともに、ファン286a,286bの風量を0〜0.6[m/min]の間で変化させ、坪量が209[g/m]である厚紙の記録用紙270に対して、光沢処理装置280による加熱処理および冷却処理を施した。そして、出力された記録用紙270に画像不良が発生しているか否かを確認した。図13は、画像不良の発生状況を下記評価基準により評価した結果を示す。
(画像不良の発生状況)
○:画像荒れおよび濃度ムラの何れも確認できず、良好である。
×:画像荒れおよび濃度ムラの何れかが確認でき、実用上問題となるレベルである。
図13に示すように、定着ベルト280c,280fの制御温度が110[℃]である場合、定着ベルト280c,280fの制御温度が120[℃]であり、ファン286a,286bの風量が0[m/min]である場合、または、定着ベルト280c,280fの制御温度が130[℃]であり、ファン286a,286bの風量が0〜0.2[m/min]である場合、記録用紙270の第1面目における透明トナー像に白濁域と透明域とが生じて濃度ムラが発生した。定着ベルト280c,280fの制御温度が140[℃]である場合、記録用紙270の温度が透明トナーの軟化点(115[℃])を超えたことに起因する画像荒れが記録用紙270の第1面目および第2面目に発生した。一方、定着ベルト280c,280fの制御温度が120[℃]であり、ファン286a,286bの風量が0.2〜0.6[m/min]である場合、または、定着ベルト280c,280fの制御温度が130[℃]であり、ファン286a,286bの風量が0.4〜0.6[m/min]である場合、記録用紙270の第1面目および第2面目には、濃度ムラおよび画像荒れの何れも発生しなかった。
11,308 用紙トレイ
12 送り出しローラー
13,602,604,622,624 搬送ローラー
14 レジストローラー
20,20T 中間転写ベルト
21Y,21M,21C,21K プロセスユニット
32 加熱ローラー
33 加圧ローラー
60 透明トナー付与部
150 画像形成システム
151,290 制御部
152 CPU
153 ROM
154 RAM
160 画像形成装置
161 原稿読み取り部
162,294 操作表示部
163 画像処理部
164 画像形成部
165 搬送部
166 記憶部
167 通信部
168,260 定着部
169 排紙部
170 後処理装置
201 駆動ローラー
202 テンションローラー
203,203T 2次転写ローラー
211,211T 感光体ドラム
212,212T 帯電器
213,213T 露光器
214,214T 現像部
215,215T 1次転写ローラー
260a,280a,280d 加熱ローラー
260b,280b,300a 上加圧ローラー
260c,280c,280f 定着ベルト
260d,280e,300b 下加圧ローラー
260e,260f,280g,280h,300c,300d ハロゲンヒーター
292 記憶部
280 光沢処理装置
282,302 用紙位置検出部
284a,284b,304a,304b,400 カバー
286a,286b,608,610,612,628,630,632 ファン
287 エアー送風ダクト
288,310 排紙トレイ
306a,306b エアノズル
312 コンプレッサー
314 蓄圧タンク
410 第2搬送経路
420 送りローラー
500 冷却器
600,620 搬送ベルト
606,626 エアー攪拌板

Claims (11)

  1. ワックスを少なくとも含む透明トナーからなる透明トナー像が、表裏両面の最外層にそれぞれ定着された記録用紙を、前記両面から一時に加熱する加熱部と、
    前記加熱部に対して前記記録用紙の搬送方向下流側に配置され、前記加熱部により加熱された前記記録用紙を前記両面から一時に冷却する冷却部と、
    前記加熱部および前記冷却部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記ワックスの融点よりも高い所定温度を上回る温度で前記両面が加熱されるべく前記加熱部を制御するとともに、前記融点を下回る温度で前記両面が冷却されるべく前記冷却部を制御する光沢処理装置。
  2. 前記所定温度を上回る温度は、前記透明トナーの軟化点よりも低い温度である請求項1に記載の光沢処理装置。
  3. 前記制御部は、前記記録用紙を所定速度以上の冷却速度で冷却するように、前記冷却部を制御する請求項1または2に記載の光沢処理装置。
  4. 前記加熱部の温度低下を防止する温度低下防止部を備える請求項1〜3の何れか1項に記載の光沢処理装置。
  5. 前記冷却部は、前記記録用紙の両面に向けてエアをそれぞれ送風するものであり、
    前記温度低下防止部は、前記冷却部から送風されるエアを前記加熱部から遮断するエア遮断部を有する請求項4に記載の光沢処理装置。
  6. 前記制御部は、前記記録用紙の坪量に応じて加熱量を変更するように前記加熱部を制御する請求項1〜5の何れか1項に記載の光沢処理装置。
  7. 前記制御部は、前記記録用紙の加熱温度を変更することによって前記加熱量を変更する請求項6に記載の光沢処理装置。
  8. 前記制御部は、前記記録用紙の加熱時間を変更することによって前記加熱量を変更する請求項6に記載の光沢処理装置。
  9. 前記制御部は、前記記録用紙の坪量に応じて冷却量を変更するように前記冷却部を制御する請求項1〜8の何れか1項に記載の光沢処理装置。
  10. 前記記録用紙は、所定値以上の坪量を有する請求項1〜9の何れか1項に記載の光沢処理装置。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の光沢処理装置を備える画像形成システム。
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