JP2007108464A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】第1の定着手段による定着加熱後のトナー像に接触し光沢を付与させる第2の定着手段を、均一にかつ高効率で冷却可能にし、安定して定着トナー像の光沢度を向上させる。
【解決手段】画像光沢付与装置22を、相互に圧接して加圧ニップ部N’を形成しつつ回転する一対の回転体である光沢付与ロール31と加圧付与ロール32とにより構成する。光沢付与ロール31の外側表面にヒートシンク34を直接接触させ、ヒートシンク34の光沢付与ロール31と接触する接触面である内面34aを、光沢付与ロール31の外表面の径と同じ半径の円弧形状にし、かつヒートシンク34の長手方向の長さを光沢付与ロール31の長手方向の長さと同じにし、ヒートシンク34を光沢付与ロール31全体に均一に接触させることにより、光沢付与ロール31の表面温度にムラが発生しないように冷却する。
【選択図】図2

Description

本発明は、未定着トナー像の記録材への定着処理を行う際に、定着像に光沢を付与するための手段を備えた定着装置、およびその定着装置を搭載した画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成プロセスにより、加熱溶融性の樹脂などからなるトナーを用いてトナー画像を得るには、記録材に転写された未定着トナー像を定着させるため、加熱および加圧を行う定着装置が設置されている。
図8は従来一般的な2ロール方式による定着装置の概略構成図であって、101は内部に熱源102が配された加熱ロール、103は加熱ロール101に圧接してニップ部Nを形成する加圧ロールである。
加熱ロール101は、図8において反時計方向に回転駆動され、加圧ロール103は、加熱ロール101に連れて回転する。加熱ロール101の表面は、熱源102の熱により加熱されて、トナーが軟化する温度以上に保持されている。
未定着トナー像Toが表面に転写された記録材Pは、加熱ロール101と加圧ロール103間のニップ部Nに送られ、該ニップNにて加熱ロール101と加圧ロール103とから熱と圧力が加えられ、未定着トナー像Toのトナーが軟化ないし溶融した状態となり、ニップNから出た後、冷却されることにより、記録材P表面に固着して定着することになる。
しかし、前記のような構成の定着装置により得られるトナー画像Taでは、画像の光沢度が十分でないという課題があった。これは、自然冷却によってトナーが冷却固化されることになり、加熱ロール101との接触によりトナー画像Taの表面に小さなうねりができてしまい、十分な光沢度が得られないことによる。
この課題を克服し、光沢度を向上させる発明として、特許文献1,2にはベルト構造の定着装置の発明が提案されている。この発明では、ベルトにて挟持搬送される間に定着処理が行われ、ベルトから分離される前に記録材におけるトナー画像が冷却されるため、ベルトの表面状態がトナー画像表面に接した状態のままでトナーが固化することになる。したがって、トナー画像に従来のようなうねりが発生しない。
しかし、同一のベルト内においてトナー溶融のため加熱と冷却のサイクルを繰り返すことは、エネルギ的に無駄である。また、加温部と冷却部との著しい温度差のためベルトに損傷を生じさせるなど、耐久性上の問題が生じる。
前記問題を解決する発明として、加熱ロールと加圧ロールとによる定着処理の後、記録材を、一対のロールにて形成された加圧ニップを通過させる構成にし、ベルトを用いないようにしたものが特許文献3に記載されている。この発明ではベルトを使用しないため、前記問題がなく光沢度を向上させることができる。また、前記一対のロールには、連続定着処理によりロール温度が上昇してトナー画像に影響を与えないように冷却するため、冷却手段が設けられている。
特許文献4には、特許文献3に記載の発明を基本構成として、加熱ロールと加圧ロールの下流側に配されたロール対に加熱手段を搭載し、光沢制御を行うようにした構成の発明が記載されている。
特開平2−162383号公報 特開2004−78045号公報 特開2004−139039号公報 特開2004−139040号公報
前記従来の技術において、特許文献2には、ベルトの温度状態を安定させ、定着後のトナー像の光沢度を調整するために、定着ベルトの内側面に接触して定着ベルトの熱を放出する放熱体を設けることが開示されている。
また、特許文献3,4には、ロールの温度を安定させるための冷却手段として、ロールから離して設置された送風ファンを用いることが開示されている。
しかし、特許文献2に記載のように、放熱体をベルト内側に配することは、ベルト内部に熱がこもって放熱効率が落ちることになり、結果的に冷却能力が低下してしまう。
また、特許文献3,4に記載のように、送風ファンの送風によりロールを冷却するようにしても、ファンによる風をロール全体に均一に当てることは不可能であり、結果としてロール表面の温度にムラが生じる。最終的な画像の光沢度は、定着後半工程のロール対の表面温度にも依存するため、ロールの温度ムラは画像の光沢ムラとなってあらわれる。
また、送風による熱取得度は小さく、冷却効率が悪い。さらに、送風により加熱ロールと加圧ロールなどの周辺部材の温度環境にも影響を与えてしまうという課題も生じる。
本発明の目的は、前記従来の技術の課題を解決し、第1の定着手段による定着加熱後のトナー像に接し光沢を付与させる第2の定着手段を、均一にかつ高効率で冷却可能にし、安定して定着トナー像の光沢度を向上させることができる定着装置、およびその定着装置を搭載する画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、未定着トナー像が形成された記録材に熱を与え、前記未定着トナー像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする第1の定着手段と、前記第1の仮定着手段によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちにトナーに接し光沢を付与する第2の定着手段とを備えた定着装置において、前記第2の定着手段の外側に接触して、該第2の定着手段を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、冷却手段が第2の定着手段の外側に直接接触して冷却することにより、冷却効率が高まり、かつ他部材への温度影響がなくなり、しかも、冷却手段が第2の定着手段の外側に位置することにより、冷却手段自体の外部放熱が良好に行われるようになるなど、第2の定着手段の状態が安定するため、定着時の光沢度向上処理が良好にかつ安定して行われることになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、冷却手段としてヒートシンクを用いたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、冷却手段としてヒートパイプを用いたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置において、第2の定着手段の外側に対して冷却手段を接離可能にしたこと特徴とし、この構成によって、冷却手段が、必要時のみ第2の定着手段に直接接触して冷却することが可能になり、冷却手段との摩擦による第2の定着手段の劣化を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または4記載の定着装置において、第2の定着手段がドラム構造であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1または4記載の定着装置において、第2の定着手段がベルト構造であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載の定着装置において、冷却手段の内側面を、第2の定着手段との接触部位の形状に合致させて形成したことを特徴とし、この構成によって、第2の定着手段に対する冷却面が大きく冷却効率が高まり、また接触抵抗も小さくなって耐久性が向上する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7いずれか1項記載の定着装置において、第2の定着手段の内側における冷却手段が接触する部位に、該部位の変形を防ぐための保持部材を接触させたことを特徴とし、この構成によって、冷却手段の直接接触によっても、第2の定着手段の変形,変位などの不具合の発生を防ぐことができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8いずれか1項記載の定着装置において、第2の定着手段と冷却手段との接触面に潤滑剤を塗布したことを特徴とし、この構成によって、両者間の接触抵抗を低減させることができ、可動構造の第2の定着手段にあっては円滑で安定した動作が行われることになる。
請求項10に記載の発明は、トナー像担持体から記録材に対してトナー像を転写させて現像する現像部と、転写後の未定着トナー像を加熱加圧して前記記録材に定着させる定着部とを備えた画像形成装置において、前記定着部に請求項1〜9いずれか1項記載の定着装置を設置したことを特徴とし、この構成によって、定着部におけるトナー像への光沢付与が良好に安定して行われるため、形成される画像が高品質で安定することになる。
本発明に係る定着装置によれば、冷却手段が第2の定着手段の外側に直接接触して冷却することにより、冷却効率が高まり、かつ他部材への温度影響がなくなり、しかも、冷却手段が第2の定着手段の外側に位置することにより、冷却手段自体の外部放熱が良好に行われるようになるなど、第2の定着手段の状態が安定するため、定着時の光沢度向上処理が良好にかつ安定して行われるなど、実際的な効果が大である。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る定着装置を設置したことにより、トナー像への光沢付与が良好に安定して行われ、形成される画像が高品質で安定するなどの効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成図であって、本画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する現像部1と、トナー像を記録材に定着する定着部2を具備している。
図1において、現像部1は、ドラム状の感光体として構成された第1〜第4のトナー像担持体3Y,3M,3C,3BKを有し、各トナー像担持体上にイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像の各色のトナー像がそれぞれ形成される。第1〜第4のトナー像担持体3Y〜3BKに対向して転写ベルト4が配置され、この転写ベルト4は、駆動ローラ5と従動ローラ6間に架設されて、矢印A方向に移動駆動される。
第1〜第4のトナー像担持体3Y〜3BK上にトナー像を形成する構成、および動作はそれぞれ実質的に同一であるため、第1のトナー像担持体3Yにトナー像を形成する構成のみ説明する。
トナー像担持体3Yは、図1において時計方向に回転駆動され、帯電ローラ7によって表面が所定の極性に均一に帯電される。次いで、その帯電面に、レーザ書き込みユニット8から出射する画像データに基づき光変調されたレーザビームLが照射され、この照射による露光によりトナー像担持体3Y上に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像装置9によってイエロートナー像として可視像化される。
一方、図示しない給紙部から、例えば普通紙または樹脂シートあるいは樹脂フィルムなどから成る記録材Pが給送され、記録材Pが、矢印Bで示すように、トナー像担持体3Yと転写ベルト4の間に送り込まれ、転写ベルト4に担持されて搬送される。転写ベルト4を挟んで、像担持体3Yに略対向する位置に転写ローラ10が配置されており、転写ローラ10に対し、トナー像担持体3Y上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、トナー像担持体3Y上のイエロートナー像が記録材P上に転写される。記録材Pに転写されず、トナー像担持体3Y上に残された転写残トナーは、クリーニング装置11によって除去回収される。
同様にして、第2〜第4のトナー像担持体3M,3C,3BK上にマゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像が、前記イエロートナー像の転写された記録材P上に順次重ねて転写される。
このようにして4色の未定着トナー像を担持した記録材Pは、矢印Cで示すように定着部2に送り込まれ、該定着部2を通過する。このとき、そのトナー像が記録材P上に定着され、該定着部2を通過した記録材Pは、矢印D方向に搬送されて排紙トレイ(図示せず)に排出される。
本実施形態における定着部2は、二段ローラ構成の光沢付与機構付き定着装置であって、定着部2は、主として、加熱仮定着工程を担う加熱仮定着装置(第1の定着手段)21と、画像光沢付与工程を担う画像光沢付与装置(第2の定着手段)22とからなる。
図2に示す本発明の実施形態1における定着部の構成図のように、加熱仮定着装置21は、従来より一般的に用いられている2ロール方式による定着装置と基本的に同様の構成であり、基本構成としては、相互に圧接して定着ニップ部Nを形成しつつ回転する加熱ロール(加熱回転体)23および加圧ロール(加圧回転体)24からなる。
加熱ロール23は矢印A方向に回転し、この加熱ロール23に加圧ロール24が圧接して両ロール23,24間に定着ニップ部Nを形成しつつ、加圧ロール24は矢印B方向に従動回転する。加熱ロール23は、図3に示すように、例えば中空筒体形状の芯金23a外周にシリコーンゴムなどの耐熱性の弾性体層23bが形成されてなり、芯金23aの中空部分にはハロゲンヒータ25が内蔵され、定着(仮定着)に必要な熱供給がなされる。
加圧ロール24も加熱ロール23と同様に、図3に示すように、中空筒体形状の芯金24aの外周にシリコーンゴム層24bが形成されてなり、芯金24aの中空部分に熱源としてのハロゲンヒータ26が内蔵されている。
両ロール23,24表面の温度制御は、加熱ロール23に温度検知素子としてのサーミスタ27を、また加圧ロール24に温度検知素子としてのサーミスタ28を、それぞれ接触配置して、サーミスタ27,28により各ロール23,24の表面温度を検知し、各ロール23,24の表面温度が所定値となるように、図示しない制御装置によってハロゲンヒータ25,26に対するオン・オフ制御が行われる。
未定着トナー画像Tが形成された記録材Pは、搬送ガイドにより図の左方より矢印E方向に進行し、加熱ロール23と加圧ロール24間の定着ニップ部Nに入る。そして定着ニップ部Nで熱および圧力が加えられて仮定着された後、分離爪29,30で両ロール23,24から剥離されて、定着ニップ部Nから排出される。
用紙Pの矢印E方向への進行に伴い、定着ニップ部Nの入口から出口にかけて、未定着トナー画像Tのトナー温度は上昇を続け、定着ニップ部Nの出口で最高温度になる。このときのトナー温度は一般に110〜150℃となり、定着ニップ部Nから排出された記録材P表面の半定着トナー画像T’のトナーは、溶融状態で外力により変形し得る状態となっている。
トナーは、一般的なものであって、酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、酸価10〜30の酸化ライスワックス、合成エステルワックスからなる群より少なくとも1種のWAXが含有されており、平均分散粒径が0.1〜1.0μmになっている。さらに、トナーの重量平均粒径(D4)は2.5〜5.0μm、平均円形度が0.95〜0.99の形状で、結着樹脂は高化式フローテスターにおける1/2流出温度が110〜145℃のポリエステル樹脂を主成分としている。これによって静電転写時の帯電のバラツキを抑えることができ、トナーの散りなどの画質の劣化を防止することができる。また、ポリエステル樹脂を主成分にすることにより、トナーの変形や定着温度を低温化することができ、省エネルギ化が可能となる。
画像光沢付与装置22は、前記のように加熱仮定着装置21により軟化ないし溶融状態となった未定着トナー画像のトナーが、外力により変形し得る状態が維持されている範囲内に設置される。トナーが溶融状態から軟化状態となり、さらに冷却されて軟化点以下の温度となり、最終的に固化する過程において、画像光沢付与手段22で加圧面により加圧された場合に、トナーが流動して平滑な面が形成され、高光沢な画像が得られる。
すなわち、前記半定着トナー画像T’のトナーが、外力により変形し得る状態が維持されているうちに、画像光沢付与装置22に導入され、画像光沢付与装置22による処理が施される(画像光沢付与工程)。このとき、半定着トナー画像T’のトナーは、その凝集力によってうねりを生じたフリーな状態となっているが、画像光沢付与装置22により、半定着トナー画像T’のトナーを流動させ、望ましい画像光沢へと形状が整えられる。
また、そのとき同時に、半定着トナー画像T’のトナーから熱エネルギを奪うことによりトナーを冷却し固化する。これにより再凝集することなく、高光沢状態を維持したトナー画像T”の形成された記録材Pが、定着処理を受けて図示しない排紙トレイに排出されることになる。
図2に示すように、画像光沢付与装置22は、相互に圧接して加圧ニップ部N’を形成しつつ回転する一対の回転体である光沢付与ロール31と加圧付与ロール32により構成されている。光沢付与ロール31は、基本的には図3にて説明したロール構造と同様の構造であって、内部には加熱部材としてのハロゲンヒータ33が設置されている。光沢付与ロール31と加圧付与ロール32は、前記加熱ロール23と加圧ロール24の回転による線速と略等しい線速にて、矢印C方向および矢印D方向にそれぞれ回転する。
定着動作でない待機時には、画像光沢付与装置22の両ロール31,32の表面温度は室温と同程度になっているが、定着時、加熱仮定着装置21により熱せられた記録材Pが光沢付与ロール31に挿通し始めると、光沢付与ロール31および加圧付与ロール32の表面温度は徐々に向上し、飽和温度に達する。
この光沢付与ロール31の飽和温度は、雰囲気温度や通紙スピード、加熱仮定着装置21の温度に依存するが、該飽和温度が高くなり過ぎると、光沢付与ロール31内でトナー画像が冷却固化されきれず、結果として光沢度の低下を招く。これを防ぐためには稼動時に、光沢付与ロール31を全面にわたって、均一に冷却する必要がある。
光沢付与ロール31の外側表面には、冷却手段としてのヒートシンク34が直接接している。ヒートシンク34の光沢付与ロール31と接触する接触面である内面34aは、光沢付与ロール31の外表面の径と同じ半径の円弧形状にしている。このような接触部位を同じ形状にすることにより、光沢付与ロール31との接触面積を増やし、冷却効率を上げることができる。
ヒートシンク34の長手方向の長さは、光沢付与ロール31の長手方向の長さと同じであり、光沢付与ロール31全体を冷却することができるように設置されている。光沢付与ロール31全体に均一に接触することにより、光沢付与ロール31の表面温度にムラが発生しないように均一に冷却することが可能になる。
また、図4に示すように、ヒートシンク34における光沢付与ロール31との接触面34aとは反対面に、フィン34bを突設して放熱効率を上げるようにしてもよい。また、ヒートシンク34の材質としてはアルミ,銅などの熱伝導率の高いものが望ましい。
光沢付与ロール31にはオイル塗布ロール35が設置されている。オイル塗布ロール35により、光沢付与ロール31に潤滑剤としてのオイルを塗布することによって、ヒートシンク34との摩擦を少なくし、光沢付与ロール31の表面平滑性を保つことができる。最終的な画像の光沢度は光沢付与ロール31の表面平滑性にも依存する。またオイル塗布することにより、光沢付与ロール31へのトナーの付着を抑えることもできる。
また、通紙枚数が少なく、光沢付与ロール31の温度上昇が問題にならない場合は、ヒートシンク34を光沢付与ロール31から離すように構成することが望ましい。すなわち、温度検知素子として光沢付与ロール31に設置されているサーミスタ36により光沢付与ロール31の表面温度を監視し、所定温度以上になって始めてヒートシンク34を光沢付与ロール31に圧接し、冷却を始めるように構成する。このように、光沢付与ロール31とヒートシンク34との接触時間を最小限に抑えることにより、摩擦による表面削れを最小限に抑えることができる。
図5は本発明の実施形態2の定着部における冷却手段を示す斜視図であり、実施形態2では、実施形態1におけるヒートシンクに代えてヒートパイプを冷却手段として用いている。なお、以下の実施形態の説明において、既に説明した部材に対応する部材には、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
光沢付与ロール31の軸線方向に沿って、内部に冷却剤からなる作動液が内蔵されたヒートパイプ37を延在させており、該ヒートパイプ37は、光沢付与ロール31に対向する部分37aと、この部分37aから外れた両側の延出部37bとからなり、両延出部37bの端部にはそれぞれ放熱フィン38を設置している。各放熱フィン38には近接してファン39を配置してあり、ファン39を作動させることによってフィン38を介してヒートパイプ37内の作動液を冷却する。
また、ヒートパイプ37の光沢付与ロール31に対向する部分37aは、必要に応じて光沢付与ロール31に対して接離させることができるようにし、さらに光沢付与ロール31にはサーミスタ(図示せず)を配設し、光沢付与ロール31の表面温度を検知することにより、その検知情報を受けて制御手段(図示せず)がファン39を駆動・停止する構成になっている。
このような構成によって、光沢付与ロール31の熱はヒートパイプ37に伝達され、さらにヒートパイプ37内の作動液の気化によって効率よくヒートパイプ37の延出部37bおよびフィン38に伝達されて、ファン39によって冷却されることになる。
定着画像の光沢度を適正に維持するには光沢付与ロール31の表面温度を一定に維持することが必要であり、例えば定着付与ロール31の表面温度を50℃に維持しようとするときには、定着付与ロール31の表面温度が50℃以上のときには、ヒートパイプ37を光沢付与ロール31に当接させて、その表面温度を低下させ、ロール表面温度が50℃以下の場合にはヒートパイプ37を光沢付与ロール31から離隔させて、その表面温度を上昇させることによって、光沢付与ロール31の表面温度を50±5℃程度に維持することが可能である。
図6は本発明の実施形態3における定着部の構成図であり、実施形態3が実施形態1と異なる点は、画像光沢制御装置22の構成であって、実施形態1が光沢付与ロール31がドラム構造であるのに対し、同部位をベルト構造にした点が異なる。
図6に示すように、実施形態3では実施形態1の光沢付与ロール31の設置位置に、上下(記録材Pの搬送方向に対して垂直方向)に離間させて2本の張架ロール41,42を配設し、この張架ロール41,42間に光沢付与ベルト43を架設している。サーミスタ6および冷却手段であるヒートシンク34を光沢付与ベルト43の外側に設置し、かつヒートシンク34を光沢付与ベルト43の外側に直接接触するように設置している。また、光沢付与ベルト43を介してヒートシンク34と対向して光沢付与ベルト43の変形などを防ぐように保持部材であるガイドブロック44を設置してある。
張架ロール41,42の内、加圧付与ロール32に近接する張架ロール42に加熱部材であるハロゲンヒータ33を内設してある。
図7は本発明の実施形態4における定着部の構成図であり、実施形態4が実施形態1と異なる点は、実施形態1では光沢付与ロール31と加圧付与ロール32とがドラム構造であるのに対して、同部位をベルト構造にした点が異なる。
図7に示すように、実施形態4では記録材Pの搬送方向に平行に離間させて配設した2本の張架ロール45,46間に光沢付与ベルト47を配設し、さらに、同様にして2本の張架ロール48,49間に加圧付与ベルト50を配設している。そして、ヒートシンク34を光沢付与ベルト47の外側に直接接触するように設置し、光沢付与ベルト47を介してヒートシンク34と対向して光沢付与ベルト47の変形などを防ぐようにガイドブロック44を設置してある。
光沢付与ベルト47を支持する張架ロール45,46の内、記録材搬送方向の上流側の張架ロール45に加熱部材であるハロゲンヒータ33を内設してある。本実施形態では、ハロゲンヒータ33を光沢付与ベルト47の表面を50±5℃程度に維持するように点灯制御することにより、従来技術の課題にて説明したような、光沢付与ベルト47が張架ロール45,46の温度差により損傷を受けることはない。
なお、実施形態3,4では、冷却手段としてヒートシンク34を用いた例を説明したが、図5にて説明したヒートパイプ37を設けてもよい。
本実施形態の効果を実証するため、図2に示す実施形態1の光沢付与ロール31の外側にヒートシンク34を直接接触させる構成において、光沢付与ロール31の構造を、図3に示すように、中空筒体形状の芯金24aを3mmの鉄製のロールとし、外周にシリコーンゴム層24bを2mm、PFA樹脂を30μm付設したものに対する冷却効果のテストを行った。
冷却手段は、本実施形態で説明したヒートシンクとしてアルミニウム製のもの(Al:比重2.70(kg/m),比熱9.20(J/kg・K),熱伝導率2.04(W/m・K))を使用した場合と、従来の空気(空気:比重1.19(kg/m),比熱1.00(J/kg・K),熱伝導率2.57(W/m・K))による冷却の場合である。
テスト条件としては、初期温度が、光沢付与ロールが160℃、ヒートシンクが25℃、空気が25℃とし、この状態から5秒間冷却した後の光沢付与ロールの温度を測定した。
その結果、5秒後の光沢付与ロールの温度は、ヒートシンクを用いたものでは26℃であり、ファンによる25℃の空気を一定送風したものでは158℃であった。これにより、本実施形態におけるヒートシンク使用の構造のものの冷却効果が高いことが実証された。
このように本実施形態の定着装置によれば、ヒートシンク,ヒートパイプなどの冷却手段が、光沢付与ロール,光沢付与ベルトなどの第2の定着手段の外側に直接接触して冷却することにより、冷却効率が高まり、かつ他部材への温度影響がなくなり、しかも、冷却手段が第2の定着手段の外側に位置することにより、冷却手段自体の外部放熱が良好に行われるようになるなど、第2の定着手段の状態が安定するため、定着時の光沢度向上処理が良好にかつ安定して行われる。
また、本実施形態の定着装置を電子写真方式の画像形成装置の定着部に搭載することにより、定着部におけるトナー像への光沢付与が良好に安定して行われるため、形成される画像が高品質で安定する。
本発明は、トナー定着像に光沢を付与するための手段を備えた定着装置における温度に係る影響を抑制するために適用され、また定着装置を搭載するファクシミリ装置,複写機,プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置に用いて有効である。
本発明の実施形態を説明するための画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成図 実施形態1における定着部の構成図 本実施形態におけるロール構造の説明図 本実施形態におけるヒートシンクの構造の説明図 本発明の実施形態2の定着部における冷却手段を示す斜視図 本発明の実施形態3における定着部の構成図 本発明の実施形態4における定着部の構成図 従来一般的な2ロール方式による定着装置の概略構成図
符号の説明
1 現像部
2 定着部
21 加熱仮定着装置(第1の定着手段)
22 画像光沢付与装置(第2の定着手段)
23 加熱ロール(加熱回転体)
24 加圧ロール(加圧回転体)
31 光沢付与ロール
32 加圧付与ロール
33 ハロゲンヒータ(加熱部材)
34 ヒートシンク
34a ヒートシンクの内面
34b フィン
35 オイル塗布ロール
37 ヒートパイプ
38 放熱フィン
39 ファン
41,42,45,46,48,49 張架ロール
43,47 光沢付与ベルト
44 ガイドブロック
50 加圧付与ベルト

Claims (10)

  1. 未定着トナー像が形成された記録材に熱を与え、前記未定着トナー像のトナーを軟化ないし溶融させて、外力により変形し得る状態とする第1の定着手段と、
    前記第1の定着手段によって、外力により変形し得る状態となった前記トナーの当該状態が維持されているうちにトナーに接し光沢を付与する第2の定着手段とを備えた定着装置において、
    前記第2の定着手段の外側に接触して、該第2の定着手段を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記冷却手段としてヒートシンクを用いたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記冷却手段としてヒートパイプを用いたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記第2の定着手段の外側に対して前記冷却手段を接離可能にしたこと特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の定着装置。
  5. 前記第2の定着手段がドラム構造であることを特徴とする請求項1または4記載の定着装置。
  6. 前記第2の定着手段がベルト構造であることを特徴とする請求項1または4記載の定着装置。
  7. 前記冷却手段の内側面を、前記第2の定着手段との接触部位の形状に合致させて形成したことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の定着装置。
  8. 前記第2の定着手段の内側における前記冷却手段が接触する部位に、該部位の変形を防ぐための保持部材を接触させたことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の定着装置。
  9. 前記第2の定着手段と前記冷却手段との接触面に潤滑剤を塗布したことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の定着装置。
  10. トナー像担持体から記録材に対してトナー像を転写させて現像する現像部と、転写後の未定着トナー像を加熱加圧して前記記録材に定着させる定着部とを備えた画像形成装置において、
    前記定着部に請求項1〜9いずれか1項記載の定着装置を設置したことを特徴とする画像形成装置。
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