JP4300613B2 - モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法 - Google Patents
モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ビデオテープレコーダーのキャプスタンモータの停止制御または回転再開制御に適用することができるモータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオテープレコーダー(VTR)において、再生中の画像を止めて静止画の再生を行うときには、テープ走行を停止したい位置でキャプスタンの回転を停止させることにより、テープを停止させ、これにより、状態の良い静止画を再生するようにしていた。この場合、キャプスタンとピンチローラとの間にテープを挟み込んでテープ走行を行っていた。
【0003】
ところが、最近の低電力化に伴い、図6に示すような構造によって、キャプスタンの回転力をリールに伝達してキャプスタンの動力の伝達力の損失を低減するようにした。図6において、図示しないキャプスタンモータの回転軸にキャプスタン63が直結していて、キャプスタン63と一方のプーリ62または他方のプーリ65とはそれぞれ同様のタイミングベルト64によって連結されていて、一方のプーリ62の回転が一方のリール61(供給側または巻き取り側)に伝達される状態と、他方のプーリ65の回転が他方のリール66(巻き取り側または供給側)に伝達される状態とが選択的に切り替えられるように構成されている。
【0004】
これにより、キャプスタン63の回転により一方のリール61または他方のリール66を回転させることができ、従って、静止画を再生する場合には、図5に示すタイミングチャートのように、図5Aに示すキャプスタンモータの回転または停止の制御信号を示すCAPON信号を回転の状態にしたまま、図5Bに示すキャプスタンモータの正転または逆転の制御信号を示すCAPFWDをAポイント21で正転から逆転の状態にした後、CAPON信号をBポイント22で回転の状態から停止の状態に切り替えると同時に、図5Cに示すキャプスタン電圧をゼロボルトに落とす。これにより、Aポイント21からBポイント22までの区間で反転ブレーキがかかるので、キャプスタン63の回転を止めることができ、この状態でBポイント22からEポイント24までの区間で図示しない再生ヘッドを用いてテープに記録された静止画像を再生するようにしていた。なお、Eポイント24からは元の通常の再生状態に戻るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のキャプスタンとリールの間の回転力伝達では、各リール61、66とキャプスタン63とがタイミングベルト64でつながっている構造のため、キャプスタン63を停止させたとき、停止時のリールの反転力がタイミングベルト64に伝わって、タイミングベルト64が揺り戻りを起こしてしまう。この影響を受けてキャプスタン63が逆転され、静止位置よりずれるので、タイミングベルト64の揺り戻り量に比例して静止画の再生時に画面上の不定な位置にノイズが現れ、静止画の品質が低下するという不都合があった。
【0006】
また、設計仕様により所定の静止位置の精度が要求されるが、上述したタイミングベルト64の揺り戻りのため、その要求を満たすことができないという不都合があった。
【0007】
また、上述したタイミングベルト64の揺り戻りによるキャプスタン63の逆転を防止するため、特殊なブレーキ機構を追加することも考えられるが、装置が複雑化するという不都合があった。
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、低動力損失構造のキャプスタンを特殊なブレーキ機構を設けることなく精度良く静止させることができるモータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のモータ駆動制御装置は、回転駆動するモータの回転軸の回転駆動力を伝達手段により従動させる被回転体に伝達するために、上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段に対して所定のパルス信号を用いた制御を行うモータ駆動制御装置であって、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成手段と、一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成手段と、上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替手段と、上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給手段と、上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替手段により上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御手段と、上記第2の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給手段により上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御手段とを備えたものである。
【0010】
また、本発明のモータ駆動制御方法は、回転駆動するモータの回転軸の回転駆動力を伝達手段により従動させる被回転体に伝達するために、上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段に対して所定のパルス信号を用いた制御を行うモータ駆動制御方法であって、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成ステップと、一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成ステップと、上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替ステップと、上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給ステップと、上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替ステップにより上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御ステップと、上記第2の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給ステップにより上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御ステップとを備えたものである。
【0011】
本発明のモータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法によれば以下の作用をする。
まず、モータの回転を静止制御する作用について説明する。
第1の動作モードにおいて、第1の動作モード信号生成手段は、通常回転を行っている状態で回転指示のパルス信号を生成してモータの回転を指示し、回転方向指示のパルス信号を生成してモータの一方向の回転を指示し、電圧供給手段からのモータを回転させるための駆動電圧を比較的大きな電圧とし、切替信号を第1の動作モードに切り替えるように指示させる。
【0012】
第1の停止制御手段により、回転指示のパルス信号が立ち下がり、モータの回転が一方向から他方向に切り替えられる。第1の停止制御手段は、第1の動作モードにより予め決められた時間になると回転方向指示のパルス信号が立ち下がり、この他方向のモータの回転の区間において、モータが他方向に回転しようとするように制御することにより、反転ブレーキがかかる。
【0013】
回転指示のパルス信号が立ち下がり第1の動作モードで割り込みが発生する。このとき同時に、電圧供給手段からのモータ駆動電圧も一旦低下して、モータは静止する。回転指示のパルス信号が立ち下がると、第1の動作モードで割り込みが発生するように設定しておくようにすることにより、モータが静止したと同時に割り込み処理が発生する。
【0014】
そこで、モード切替手段が、割り込み処理で切替信号に基づいて回転指示のパルス信号と回転方向指示のパルス信号を第1の動作モード出力から第2の動作モード出力へ切り替える。
【0015】
第2の停止制御手段は、第2の動作モード信号生成手段により、回転指示のパルスの立ち上がりと同時に回転方向指示のパルス信号を立ち上げて、一定のレベルにし、電圧供給手段により比較的小さなモータ駆動電圧を印加させる。
【0016】
第2の動作モード信号生成手段は回転指示のパルス信号を立ち上がりから一定レベルにしてモータの停止からモータの回転を指示し、回転方向指示のパルス信号を立ち上がりから一定レベルにしてモータの他方向の回転から一方向の回転を指示する。
【0017】
また、切替信号が電圧供給手段に供給されることにより、第2の動作モードの場合の比較的小さな電圧値に比例する回転パルス電圧に切り替えられ、この回転パルス電圧が駆動手段に供給され、比較的小さな電圧がモータに印加される。
【0018】
第2の動作モードの区間が電磁ブレーキ作動区間となる。これにより、伝達手段の揺り戻しによりモータの回転軸に加わる反転力とモータを微少に一方向に回転させようとする力とが釣り合う。モータの停止時に伝達手段からモータに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向に駆動電圧を印加してモータを回そうとする力が加わる。モータの停止時の揺り戻りを低減させることにより、モータを高精度で静止させる。
【0019】
次に、静止後のキャプスタンの回転を再開する作用を以下に説明する。
上述した電磁ブレーキを作動している状態で第1の動作モードにおいて第1の動作モード信号生成手段によって設定される回転指示のパルス信号の立ち上がり時間を認識する。回転指示のパルス信号は第1の動作モードにおいて第1の動作モード信号生成手段によりセットされるため、事前に立ち上がる時間は認識される。
【0020】
そこで、回転指示のパルス信号の立ち下がりで第1の動作モードで割り込み処理を発生させる。第1の動作モードにおける第1の動作モード信号生成手段を用いて、回転指示のパルス信号の立ち上がり時点の寸前のタイミングで回転指示のパルス信号を立ち下げて割り込みを発生させる。
【0021】
回転指示のパルス信号と回転方向指示のパルス信号を第1の動作モード出力に戻す。モード切替手段が、割り込み処理で切替信号に基づいて回転指示のパルス信号と回転方向指示のパルス信号を第2の動作モード出力から第1の動作モード出力へ切り替える。
【0022】
回転再開制御手段は、第1の動作モードに戻ると同時に、第1の動作モード信号生成手段により回転指示のパルス信号を立ち上げ、電圧供給手段からのモータ駆動電圧を上げる。第1の動作モード信号生成手段は、回転指示のパルス信号を立ち上げてモータの停止からモータの回転を指示し、回転方向指示のパルス信号を引き続きモータの一方向の回転を指示するようにする。また、切替信号が電圧供給手段に供給されることにより、第1の動作モードの場合の起動から通常回転のための比較的大きな電圧値に比例する回転パルス電圧に切り替えられ、この回転パルス電圧が駆動手段に供給され、比較的大きな電圧がモータに印加される。
【0023】
第1の動作モードに戻すと同時に、モータの静止時の伝達手段による揺り戻りが発生しようとするが、第1の動作モードにより回転指示のパルス信号が立ち上がり、これにより、モータが回転を再開するため、揺り戻りは発生しない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態は、ビデオテープレコーダー(VTR)のキャプスタンモータの停止制御または回転再開制御に関するもので、静止画再生のためのキャプスタンの高精度の静止の後から、次に通常再生のためにキャプスタンが動き出すまで、キャプスタンに加わる揺り戻す力と反対方向にキャプスタンを回そうとするほぼ均等の力を加え、キャプスタンの停止時の揺り戻りを低減させ、安定した回転再開を行うものである。
【0025】
[低動力損失のキャプスタン]
本実施の形態に適用されるキャプスタンは、従来の技術において図6に示した構造によって、キャプスタンの回転力をリールに伝達してキャプスタンの動力の伝達力の損失を低減する構造のものである。図6において、図示しないキャプスタンモータの回転軸にキャプスタン63が直結していて、キャプスタン63と一方のプーリ62または他方のプーリ65とはそれぞれ同様のタイミングベルト64によって連結されていて、一方のプーリ62の回転が一方のリール61(供給側または巻き取り側)に伝達される状態と、他方のプーリ65の回転が他方のリール66(巻き取り側または供給側)に伝達される状態とが選択的に切り替えられるように構成されている。
【0026】
ここで、キャプスタン63を回転駆動させる手段はキャプスタンモータであり、このキャプスタンモータの回転軸の回転駆動力を従動させる被回転体であるリール61、66に伝達する伝達手段はタイミングベルト64およびプーリ62、65である。
【0027】
[キャプスタン駆動系の構成]
図1は、本実施の形態のVTRのキャプスタン駆動系の構成を示すブロック図である。図1において、VTRのキャプスタン駆動系は、キャプスタンに回転軸を直結してダイレクト・ドライブを行うキャプスタンモータ11と、キャプスタンモータ11に制御信号および駆動電圧を供給するドライブ回路10と、キャプスタンモータ11のFG回転周波数パルス信号FGを信号処理可能に増幅するアンプ12と、アンプ12で増幅されたFG回転パルスS3に基づいてキャプスタンモータ11を回転させるためにドライブ回路10に供給する回転パルス電圧S2を生成すると共に、キャプスタンモータ11の回転または停止の制御を行うためにドライブ回路10に供給するCAPON信号を生成し、キャプスタンモータ11の正転または反転の制御を行うためにドライブ回路10に供給するCAPFWD信号を生成するマイクロコントローラ1とを有して構成される。
【0028】
また、マイクロコントローラ1は、予め定められた時間に、任意の値、例えばハイレベル(H)またはローレベル(L)で、任意の幅のパルス信号を生成するPPG(プログラム・パルス・ジェネレータ)モードと、すべての時間に一定の値、例えばハイレベル(H)またはローレベル(L)の出力のみを行うPORT(普通の出力ポート)モードとの切替を行うモード切替回路2と、FG回転パルスS3に基づいてキャプスタンモータ11を回転させるためにドライブ回路10に供給する回転パルス電圧S2を生成するキャプスタンサーボ回路9とを有して構成される。なお、PPGモードでは、パルス信号の変化と同時に割り込みを発生する機能を有している。
【0029】
また、モード切替回路2は、CAPON信号の出力用としてのPPG回路3と、CAPON信号の出力用としてのPORT回路4と、接点aを接点bまたは接点cとに接続を切り替えてPPG回路3からのPPGモード出力とPORT回路4からのPORTモード出力とを選択的に切り替えるスイッチ7と、CAPFWD信号の出力用としてのPPG回路5と、CAPFWD信号の出力用としてのPORT回路6と、接点aを接点bまたは接点cとに接続を切り替えてPPG回路5からのPPGモード出力とPORT回路6からのPORTモード出力とを選択的に切り替えるスイッチ8とを有して構成される。
【0030】
なお、スイッチ7、8は、図示しない上位のマイクロコントローラから供給される切替信号S1に基づいてPPGモード出力とPORTモード出力とを切り替えるように構成される。
【0031】
また、キャプスタンサーボ回路9は、切替信号S1に基づいてPPGモードの場合の通常再生のための比較的大きな電圧値に比例する回転パルス電圧S2と、PORTモードの場合の静止画再生のための比較的小さな電圧値に比例する回転パルス電圧S2とを切り替え、特に、静止画再生の場合には、キャプスタンに加わる揺り戻す力と反対方向にキャプスタンを回そうとするほぼ均等の力を加え、キャプスタンの停止時の揺り戻りを低減させ、キャプスタンを高精度で静止させるようにする。
【0032】
なお、キャプスタンに加わる揺り戻す力と回転パルス電圧S2によりキャプスタンを回そうとする力とが釣り合うように、回転パルス電圧S2によりドライブ回路10に供給される電圧値は予め測定された値に設定される。
【0033】
この値は、キャプスタンの正転または反転の別により2値を設定するようにしている。これは、図6に示したように、一方のプーリ62の回転が一方のリール61(供給側または巻き取り側)に伝達される状態と、他方のプーリ65の回転が他方のリール66(巻き取り側または供給側)に伝達される状態とで、キャプスタン63と一方のプーリ62または他方のプーリ65とがタイミングベルト64で連結される距離が異なるように構成されているため、正転または反転で各リールを回転させるための力が異なるからである。
【0034】
なお、キャプスタンモータ11は通常はDCモータであり、通常再生時には回転パルス電圧S2による電圧は起動時に、例えば、2ボルト程度必要であるのに対して回転開始後は1ボルト程度でよく、この場合、静止画再生時には、正転時には0.7ボルト程度で反転時には0.8ボルト程度でよい。
【0035】
また、このような値をマイクロコントローラの判定手段で動作開始時に判定して上述した条件を満足できる値に設定しても良い。
【0036】
また、このようなキャプスタンの高精度の静止を行うのは、例えば、PB POSE、REC POSE、STEP SLOWのコマンドに基づく動作の場合に行われる。
【0037】
なお、ドライブ回路10は、所定のパルス信号としてのCAPON信号およびCAPFWD信号の制御に基づいて上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段を構成する。
【0038】
また、PPG回路3およびPPG回路5は所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号としてのCAPON信号およびCAPFWD信号を生成してドライブ回路10に供給する第1の動作モード信号生成手段を構成する。
【0039】
また、PORT回路4およびPORT回路6は一定の状態の電圧レベルのみを生成してドライブ回路10に供給する第2の動作モード信号生成手段を構成する。
【0040】
また、スイッチ7およびスイッチ8は第1の動作モードと第2の動作モードとを切り替えるモード切替手段を構成する。
【0041】
また、キャプスタンサーボ回路9はキャプスタンモータ11の回転周波数に基づいてモータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号としての回転パルス電圧S2を生成してドライブ回路10に供給する電圧供給手段を構成する。
【0042】
また、モード切替回路2および切替信号S1は、第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成手段によりキャプスタンモータ11の回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号としてのCAPFWD信号を生成し、他方向の回転パルス信号としてのCAPFWD信号の後にキャプスタンモータ11を停止させるためのパルス信号としてのCAPON信号を生成し、キャプスタンモータ11を停止させるためのパルス信号としてのCAPON信号に基づいてモード切替手段により第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御手段を構成する。
【0043】
また、モード切替回路2および切替信号S1は、第2の動作モード信号生成手段によりキャプスタンモータ11の回転を他方向から一方向にさせるためのパルス信号としてのCAPFWD信号を生成し、キャプスタンモータ11を停止から回転させるためのパルス信号としてのCAPON信号を生成し、ドライブ回路10によりキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号としての回転パルス電圧S2を生成する第2の停止制御手段を構成する。
【0044】
また、モード切替回路2、キャプスタンサーボ回路9および切替信号S1は、第2の停止制御手段によるキャプスタンモータ11の第2の停止制御の後に、第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成手段によりキャプスタンモータ11の回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、他方向の回転パルス信号の後にキャプスタンモータ11を停止から回転させるためのパルス信号を生成し、電圧供給手段によりキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、モード切替手段により第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御手段を構成する。
【0045】
[キャプスタンの回転を静止する動作]
上述のように構成されたVTRのキャプスタン駆動系によるキャプスタンの回転を静止する動作を以下に説明する。図2は本実施の形態のタイミングチャートであり、図3は、本実施の形態のキャプスタンの回転を静止する動作を示すフローチャートである。
【0046】
図2に示すタイムチャートにおいて、Aポイント21までは通常再生を行っている状態である。このとき、図2Aで示すCAPON信号は回転を指示し、図2Bで示すCAPFWD信号は正転を指示し、図2Cで示すキャプスタン電圧は比較的大きな電圧であり、図2Dで示す切替信号はPPG機能25の切り替えを指示している。なお、図2Cで示すキャプスタン電圧は図1に示した回転パルス電圧S2に基づいてドライブ回路10からキャプスタンモータ11に供給される電圧を示す。また、図2Dで示す切替信号は図1に示した切替信号S1によって切り替えられる各動作モードの各機能を示す。
【0047】
図3のフローチャートにおけるステップS1で、図2において示すAポイント21でCAPFWD信号が立ち下がり、キャプスタンの回転が正転から反転に切り替えられる。具体的には、PPG機能により予め決められたAポイント21の時間になるとCAPFWD信号が立ち下がり、ステップS2で、Aポイント21からBポイント22までの区間において、キャプスタンが反転しようとするように制御することにより、反転ブレーキがかかる。
【0048】
ステップS3で、Bポイント22でCAPON信号が立ち下がりPPG機能で割り込みが発生する。このとき同時に、図2Cに示すキャプスタン電圧も一旦0ボルトになり、キャプスタンは静止する。具体的には、Bポイント22でCAPON信号が立ち下がると、PPG機能で割り込みが発生するように設定しておく。このようにして、キャプスタンが静止したと同時に割り込み処理が発生する。
【0049】
そこで、ステップS4で、CAPON信号とCAPFWD信号をPORT出力に切り替える。具体的には、図1に示したスイッチ7、8が、割り込み処理で図示しない上位のマイクロコントローラから供給される切替信号S1に基づいてCAPON信号とCAPFWD信号をPPGモード出力からPORTモード出力へ切り替える。これにより、図2Dに示す切替信号によりPPG機能25からPORT機能26へ切り替えられる。
【0050】
ステップS5で、CAPON信号の立ち上がりと同時にCAPFWD信号を立ち上げて、比較的小さなキャプスタン電圧を印加する。具体的には、CAPON信号の立ち上がりでキャプスタンの停止からキャプスタンの回転を指示し、CAPFWD信号の立ち上がりでキャプスタンの反転からキャプスタンの正転を指示する。また、切替信号S1がキャプスタンサーボ回路9に供給されることにより、PORTモードの場合の静止画再生のための比較的小さな電圧値に比例する回転パルス電圧S2に切り替えられ、この回転パルス電圧S2がドライブ回路10に供給され、比較的小さなキャプスタン電圧がキャプスタンモータ11に印加される。
【0051】
ステップS6でBポイント22からDポイント23までの区間のCエリア27が電磁ブレーキ作動区間28となる。これにより、タイミングベルトの揺り戻しによりキャプスタンに加わる反転力とキャプスタンを微小に正転させようとする力とが釣り合う。具体的には、キャプスタンの停止時にタイミングベルトからキャプスタンに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向にキャプスタン電圧を印加してキャプスタンを回そうとする力がCエリア27において加わる。
【0052】
ステップS7でキャプスタンが精度よく静止する。具体的には、キャプスタンの停止時の揺り戻りを低減させることにより、キャプスタンを高精度で静止させる。これにより高品質の静止画を得ることができる。
【0053】
[キャプスタンの回転を再開する動作]
次に、VTRのキャプスタン駆動系による静止後のキャプスタンの回転を再開する動作を以下に説明する。図4は、本実施の形態のキャプスタンの回転を再開する動作を示すフローチャートである。
【0054】
図2に示すタイムチャートにおいて、Bポイント22からDポイント23までは上述した電磁ブレーキを作動している状態である。
図4において、ステップS11でPPG機能によって設定されるEポイント24におけるCAPON信号の立ち上がり時間を認識する。具体的には、CAPON信号はPPG機能によりセットされるため、事前に立ち上がる時間はマイクロコントローラ1が認識できる。
【0055】
ステップS12で、CAPON信号の立ち下がるDポイント23でPPG機能で割り込み処理を発生させる。具体的には、PPG機能を用いて、Eポイント24におけるCAPON信号の立ち上がり時点の寸前のDポイント23のタイミングでCAPON信号を立ち下げて割り込みを発生させる。
【0056】
ステップS13で、CAPON信号とCAPFWD信号をPPG機能に戻す。具体的には、図1に示したスイッチ7、8が、割り込み処理で図示しない上位のマイクロコントローラから供給される切替信号S1に基づいてCAPON信号とCAPFWD信号をPORTモード出力からPPGモード出力へ切り替える。これにより、図2Dに示す切替信号によりPORT機能26からPPG機能29へ切り替えられる。
【0057】
ステップS14で、PPG機能に戻ると同時に、Eポイント24でCAPON信号が立ち上がり、キャプスタン電圧を上げる。具体的には、具体的には、CAPON信号の立ち上がりでキャプスタンの停止からキャプスタンの回転を指示し、CAPFWD信号は引き続きキャプスタンの正転を指示する。また、切替信号S1がキャプスタンサーボ回路9に供給されることにより、PPGモードの場合の起動から通常再生のための第1の比較的大きな電圧値から第1よりも小さな第2の比較的大きな電圧値に比例する回転パルス電圧S2に切り替えられ、この回転パルス電圧S2がドライブ回路10に供給され、比較的大きなキャプスタン電圧がキャプスタンモータ11に印加される。
【0058】
ステップS15で、キャプスタンが回転する。具体的には、PPG機能に戻すと同時に、キャプスタンの静止時のタイミングベルトによる揺り戻りが発生しようとするが、数100μsec後には、PPG機能によりCAPON信号が立ち上がり、これにより、キャプスタンが回転を再開するため、揺り戻りは発生しない。
【0059】
また、本実施の形態のモータ駆動制御装置は、回転駆動するキャプスタンモータ11と、キャプスタンモータ11の回転軸の回転駆動力を従動させる被回転体としてのプーリ61、66に伝達する伝達手段としてのタイミングベルト64と、所定のパルス信号の制御に基づいてキャプスタンモータ11に駆動電圧を供給する駆動手段としてのドライブ回路10と、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成手段としてのPPG回路3、5と、一定の状態の電圧レベルのみを生成して駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成手段としてのPORT回路4、6と、第1の動作モードと第2の動作モードとを切り替えるモード切替手段としてのスイッチ7、8と、キャプスタンモータ11の回転周波数に基づいてキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して駆動手段に供給する電圧供給手段としてのキャプスタンサーボ回路9と、第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成手段によりキャプスタンモータ11の回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、他方向の回転パルス信号の後にキャプスタンモータ11を停止させるためのパルス信号を生成し、キャプスタンモータ11を停止させるためのパルス信号に基づいてモード切替手段により第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御手段としてのモード切替回路2および切替信号S1と、第2の動作モード信号生成手段によりモータの回転を他方向から一方向にさせるためのパルス信号を生成し、キャプスタンモータ11を停止から回転させるためのパルス信号を生成し、電圧供給手段によりキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御手段としてのモード切替回路2、キャプスタンサーボ回路9および切替信号S1とを備えたので、第2の停止制御により、モータの静止後に伝達手段の揺り戻しによりモータの駆動軸が精度良く静止して回転されることがないので、回転軸にキャプスタンを直結して伝達手段により被回転体のリールを回転させる構造のアナログビデオテープレコーダーに適用した場合に、何等特殊なブレーキ機構を追加することなく、静止画やスロー再生の際に、キャプスタンを高精度に静止させることができ、これにより、ノイズの位置が固定され、理想的な位置にできるため、静止画像やスロー画像の品質を向上させることができる。
【0060】
また、本実施の形態のモータ駆動制御装置は、上述において、第2の停止制御手段としてのモード切替回路2、キャプスタンサーボ回路9および切替信号S1におけるキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、キャプスタンモータ11の停止時に伝達手段からモータに加わる反動力とキャプスタンモータ11の回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであるので、モータの停止時に伝達手段からモータに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向に駆動電圧を印加してモータを回そうとする力が加わり、これにより、伝達手段の揺り戻しによりモータに加わる反転力とモータを微小に回転させようとする力とを効率よく短時間で釣り合わせることができる。
【0061】
本実施の形態のモータ駆動制御装置は、上述において、第2の停止制御手段としてのモード切替回路2、キャプスタンサーボ回路9および切替信号S1によるキャプスタンモータ11の第2の停止制御の後に、第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成手段としてのPPG回路3、5によりキャプスタンモータ11の回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、他方向の回転パルス信号の後にキャプスタンモータ11を停止から回転させるためのパルス信号を生成し、電圧供給手段としてのキャプスタンサーボ回路9によりキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、モード切替手段としてのスイッチ7、8により第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御手段としてのモード切替回路2、キャプスタンサーボ回路9および切替信号S1を設けたので、第1の動作モードに戻すと同時に、モータの静止時の伝達手段による揺り戻りが発生しようとするが、第1の動作モードにより回転指示のパルス信号が立ち上がり、これにより、モータが回転を再開するため、揺り戻りを発生しないようにすることができる。
【0062】
また、本実施の形態のモータ駆動制御方法は、回転駆動するキャプスタンモータ11の回転軸の回転駆動力を伝達手段としてのタイミングベルト64により従動させる被回転体としてのリール61、66に伝達するために、キャプスタンモータ11に駆動電圧を供給する駆動手段としてのドライブ回路10に対して所定のパルス信号を用いた制御を行うモータ駆動制御方法であって、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成ステップと、一定の状態の電圧レベルのみを生成して駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成ステップと、第1の動作モードと第2の動作モードとを切り替えるモード切替ステップと、モータの回転周波数に基づいてモータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して駆動手段に供給する電圧供給ステップと、第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成ステップによりモータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、他方向の回転パルス信号の後にモータを停止させるためのパルス信号を生成し、モータを停止させるためのパルス信号に基づいてモード切替ステップにより第1の動作モードから第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御ステップと、第2の動作モード信号生成ステップによりモータの回転を他方向から一方向にさせるためのパルス信号を生成し、モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、電圧供給ステップによりモータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御ステップとを備えたので、第2の停止制御により、モータの静止後に伝達手段の揺り戻しによりモータの駆動軸が精度良く静止して回転されることがないので、回転軸にキャプスタンを直結して伝達手段により被回転体のリールを回転させる構造のアナログビデオテープレコーダーに適用した場合に、何等特殊なブレーキ処理を追加することなく、静止画やスロー再生の際に、キャプスタンを高精度に静止させることができ、これにより、ノイズの位置が固定され、理想的な位置にできるため、静止画像やスロー画像の品質を向上させることができる。
【0063】
また、本実施の形態のモータ駆動制御方法は、上述において、第2の停止制御ステップにおけるキャプスタンモータ11を回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、キャプスタンモータ11の停止時に伝達手段としてのタイミングベルト64からキャプスタンモータ11に加わる反動力とモータの回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであるので、モータの停止時に伝達手段からモータに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向に駆動電圧を印加してモータを回そうとする力が加わり、これにより、伝達手段の揺り戻しによりモータに加わる反転力とモータを微小に回転させようとする力とを効率よく短時間の処理で釣り合わせることができる。
【0064】
また、本実施の形態のモータ駆動制御方法は、上述において、第2の停止制御ステップによるキャプスタンモータ11の第2の停止制御の後に、第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移直前に、第1の動作モード信号生成ステップによりモータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、他方向の回転パルス信号の後にモータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、電圧供給ステップによりモータを回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、モード切替ステップにより第2の動作モードから第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御ステップを設けたので、第1の動作モードに戻すと同時に、モータの静止時の伝達手段による揺り戻りが発生しようとするが、第1の動作モードにより回転指示のパルス信号が立ち上がり、これにより、短時間でモータが回転を再開するため、揺り戻りを発生しないようにすることができる。
【0065】
なお、上述した本実施の形態では、ビデオテープレコーダーのキャプスタンに適用した例のみを示したが、上述したモータと、伝達手段と、被回転体の回転力伝達構造を有する他の電子機器に適用しても良い。
【0066】
また、本発明は、上述した本実施の形態に限ることなく、本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り得ることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】
本発明のモータ駆動制御装置は、回転駆動するモータと、上記モータの回転軸の回転駆動力を従動させる被回転体に伝達する伝達手段と、所定のパルス信号の制御に基づいて上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段と、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成手段と、一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成手段と、上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替手段と、上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給手段と、上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替手段により上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御手段と、上記第2の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給手段により上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御手段とを備えたので、第2の停止制御により、モータの静止後に伝達手段の揺り戻しによりモータの駆動軸が精度良く静止して回転されることがないので、回転軸にキャプスタンを直結して伝達手段により被回転体のリールを回転させる構造のアナログビデオテープレコーダーに適用した場合に、何等特殊なブレーキ機構を追加することなく、静止画やスロー再生の際に、キャプスタンを高精度に静止させることができ、これにより、ノイズの位置が固定され、理想的な位置にできるため、静止画像やスロー画像の品質を向上させることができるという効果を奏する。
【0068】
また、本発明のモータ駆動制御装置は、上述において、上記第2の停止制御手段における上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、上記モータの停止時に上記伝達手段から上記モータに加わる反動力と上記モータの回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであるので、モータの停止時に伝達手段からモータに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向に駆動電圧を印加してモータを回そうとする力が加わり、これにより、伝達手段の揺り戻しによりモータに加わる反転力とモータを微小に回転させようとする力とを効率よく短時間で釣り合わせることができるという効果を奏する。
【0069】
また、本発明のモータ駆動制御装置は、上述において、上記第2の停止制御手段による上記モータの第2の停止制御の後に、上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給手段により上記モータを回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、上記モード切替手段により上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御手段を設けたので、第1の動作モードに戻すと同時に、モータの静止時の伝達手段による揺り戻りが発生しようとするが、第1の動作モードにより回転指示のパルス信号が立ち上がり、これにより、モータが回転を再開するため、揺り戻りを発生しないようにすることができるという効果を奏する。
【0070】
また、本発明のモータ駆動制御方法は、回転駆動するモータの回転軸の回転駆動力を伝達手段により従動させる被回転体に伝達するために、上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段に対して所定のパルス信号を用いた制御を行うモータ駆動制御方法であって、所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成ステップと、一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成ステップと、上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替ステップと、上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給ステップと、上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替ステップにより上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御ステップと、上記第2の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給ステップにより上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御ステップとを備えたので、第2の停止制御により、モータの静止後に伝達手段の揺り戻しによりモータの駆動軸が精度良く静止して回転されることがないので、回転軸にキャプスタンを直結して伝達手段により被回転体のリールを回転させる構造のアナログビデオテープレコーダーに適用した場合に、何等特殊なブレーキ処理を追加することなく、静止画やスロー再生の際に、キャプスタンを高精度に静止させることができ、これにより、ノイズの位置が固定され、理想的な位置にできるため、静止画像やスロー画像の品質を向上させることができるという効果を奏する。
【0071】
また、本発明のモータ駆動制御方法は、上述において、上記第2の停止制御ステップにおける上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、上記モータの停止時に上記伝達手段から上記モータに加わる反動力と上記モータの回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであるので、モータの停止時に伝達手段からモータに加わる揺り戻す力とほぼ均等の力で反対方向に駆動電圧を印加してモータを回そうとする力が加わり、これにより、伝達手段の揺り戻しによりモータに加わる反転力とモータを微小に回転させようとする力とを効率よく短時間の処理で釣り合わせることができるという効果を奏する。
【0072】
また、本発明のモータ駆動制御方法は、上述において、上記第2の停止制御ステップによる上記モータの第2の停止制御の後に、上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給ステップにより上記モータを回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、上記モード切替ステップにより上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御ステップを設けたので、第1の動作モードに戻すと同時に、モータの静止時の伝達手段による揺り戻りが発生しようとするが、第1の動作モードにより回転指示のパルス信号が立ち上がり、これにより、短時間でモータが回転を再開するため、揺り戻りを発生しないようにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のVTRのキャプスタン駆動系の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のタイミングチャートであり、図2AはCAPON信号、図2BはCAPFWD信号、図2Cはキャプスタン電圧、図2Dは切替信号である。
【図3】本実施の形態のキャプスタンの回転を静止する動作を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態のキャプスタンの回転を再開する動作を示すフローチャートである。
【図5】従来のタイミングチャートであり、図5AはCAPON信号、図5BはCAPFWD信号、図5Cはキャプスタン電圧である。
【図6】従来のキャプスタンとリールとの回転力伝達の構造を示す図である。
【符号の説明】
1‥‥マイクロコントローラ、2‥‥モード切替回路、3‥‥PPG回路、4‥‥PORT回路、5‥‥PPG回路、6‥‥PORT回路、7‥‥スイッチ、8‥‥スイッチ、9‥‥キャプスタンサーボ回路、10‥‥ドライブ回路、11‥‥キャプスタンモータ、12‥‥アンプ、S1‥‥切替信号、S2‥‥回転パルス電圧、S3‥‥FG回転パルス、21‥‥Aポイント、22‥‥Bポイント、23‥‥Dポイント、24‥‥Eポイント、25‥‥PPG機能、26‥‥PORT機能、27‥‥Cエリア、28‥‥電磁ブレーキ作動区間、29‥‥PPG機能、
Claims (6)
- 回転駆動するモータと、
上記モータの回転軸の回転駆動力を従動させる被回転体に伝達する伝達手段と、
所定のパルス信号の制御に基づいて上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段と、
所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成手段と、
一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成手段と、
上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替手段と、
上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給手段と、
上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替手段により上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御手段と、
上記第2の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給手段により上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御手段と、
を備えたモータ駆動制御装置。 - 請求項1記載のモータ駆動制御装置において、
上記第2の停止制御手段における上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、上記モータの停止時に上記伝達手段から上記モータに加わる反動力と上記モータの回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであることを特徴とするモータ駆動制御装置。 - 請求項1記載のモータ駆動制御装置において、
上記第2の停止制御手段による上記モータの第2の停止制御の後に、
上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成手段により上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給手段により上記モータを回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、上記モード切替手段により上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御手段
を設けたことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - 回転駆動するモータの回転軸の回転駆動力を伝達手段により従動させる被回転体に伝達するために、上記モータに駆動電圧を供給する駆動手段に対して所定のパルス信号を用いた制御を行うモータ駆動制御方法であって、
所定の時間に一定の電圧レベルで所定の幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する第1の動作モード信号生成ステップと、
一定の状態の電圧レベルのみを生成して上記駆動手段に供給する第2の動作モード信号生成ステップと、
上記第1の動作モードと上記第2の動作モードとを切り替えるモード切替ステップと、
上記モータの回転周波数に基づいて上記モータを回転させるための駆動電圧に比例した幅のパルス信号を生成して上記駆動手段に供給する電圧供給ステップと、
上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止させるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止させるためのパルス信号に基づいて上記モード切替ステップにより上記第1の動作モードから上記第2の動作モードへの遷移を行う第1の停止制御ステップと、
上記第2の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を上記他方向から上記一方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給ステップにより上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号を生成する第2の停止制御ステップと、
を備えたモータ駆動制御方法。 - 請求項4記載のモータ駆動制御方法において、
上記第2の停止制御ステップにおける上記モータを回転させるための駆動電圧以下となる幅のパルス信号は、上記モータの停止時に上記伝達手段から上記モータに加わる反動力と上記モータの回転力とがほぼ均等となるように予め測定された電圧値に基づくものであることを特徴とするモータ駆動制御方法。 - 請求項4記載のモータ駆動制御方法において、
上記第2の停止制御ステップによる上記モータの第2の停止制御の後に、
上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移直前に、上記第1の動作モード信号生成ステップにより上記モータの回転を一方向から他方向にさせるためのパルス信号を生成し、上記他方向の回転パルス信号の後に上記モータを停止から回転させるためのパルス信号を生成し、上記電圧供給ステップにより上記モータを回転させるための駆動電圧となる幅のパルス信号を生成し、上記モード切替ステップにより上記第2の動作モードから上記第1の動作モードへの遷移を行う回転再開制御ステップ
を設けたことを特徴とするモータ駆動制御方法。
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