JP4299114B2 - セルロースエステル体フイルム - Google Patents
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Description
しかしこの方法は、セルロースアシレート溶液でセルロースアシレートが含有しているアルカリ土類金属と微小な塩を作製し、長時間の流延工程において系に付着するという問題を引き起こす。このような剥離剤によれば、ある溶液では剥ぎ取りがかなり改良されることが見られているが、セルロースアシレートフイルムの作製においては不十分であった。特に、未乾燥のままで支持体から剥ぎ取り乾燥する所謂ドラム法でのセルロースアシレートフイルムの作製においては、その剥ぎ取り時の剥ぎ取り性の改良が期待されていた。
(1)下記一般式(1)または一般式(2)のいずれかで表される化合物を少なくとも1つ含有するセルロースエステル体フイルムであって、該フイルムの透湿度が60℃95%RHの雰囲気下で200〜1500g/(m 2 ・日)であることを特徴とするセルロースエステル体フイルム。
(3)セルロースアシレートのアシル置換度が2.60乃至3.00である(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
(4)セルロースアシレートのアシル置換度が2.80乃至2.95である(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
(5)セルロースアシレートにおける、アセチル基で置換されている置換度が2.60乃至3.00である(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
(6)セルロースアシレートと、セルロースアシレートの2乃至30質量%の量の上記一般式(1)または一般式(2)のいずれかで表される少なくとも1種の化合物とを含むことを特徴とするセルロースエステル体フイルム。
(8)セルロースアシレートが、アセチル基と炭素原子数が3乃至22のアシル基とで置換されており、炭素原子数が3乃至22のアシル基の30%以上が6位水酸基の置換基として存在している(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
(9)セルロースアシレートの6位のアシル置換度が0.80乃至1.00である(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
(11)セルロースアシレートが、250乃至550の粘度平均重合度を有する(2)項に記載のセルロースエステル体フイルム。
くとも1層含有することを特徴とする偏光板保護膜。
(13)(1)〜(11)のいずれか1項に記載のセルロースエステル体フイルムを少な
くとも1層含有することを特徴とする液晶表示装置。
(14)(1)〜(11)のいずれか1項に記載のセルロースエステル体フイルムを少な
くとも1層含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
(15)前記一般式(1)又は一般式(2)のいずれかで表されることを特徴とするセル
ロースアシレート用透湿性下降剤。
本発明では、下記一般式(1)または(2)のいずれかで表される少なくとも一種の化合物を、セルロースエステル体用透湿性降下剤として使用する。
一般式(2)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表す。R4およびR5の炭素原子数の総和は10以上であれば特に限定はしないが、10以上50以下であることが好ましく、10以上25以下であることが特に好ましい。
R1〜R5において、アリール基としては炭素原子数が6乃至30のものが好ましく、6乃至24のものが特に好ましい。例えば、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、ビナフチル、トリフェニルフェニル等が挙げられる。
一般式(1)または一般式(2)のいずれかで表される化合物の好ましい例を下記に示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
A−5の合成
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた500mlの三ツ口フラスコに10.92gのベンジルスルホニルクロリドと57mlのメチレンクロリドを量り取り、氷冷下12.27gのベンジルアミンを滴下した後、室温に戻し、室温で2時間反応させた。反応混合物に150mlの水を加えて、150mlのメチレンクロリドで分液・抽出した。さらに得られた有機層を150mlの1N塩酸および飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濃縮して白色固体13gを得た。得られた白色固体を酢酸エチル(100ml)、ヘキサン(100ml)の混合溶液から再結晶し、結晶を濾別した後、室温で真空乾燥することにより目的の化合物A−5を8.7g得た(収率58%)。
<製造例2>
B−2の合成
温度計、冷却管、滴下ロートをつけた100mlの三ツ口フラスコに6.07gのジヘキシルスルフィドと30mlの氷酢酸を量り取り、氷冷下3.0gの35%過酸化水素水溶液を滴下した後、60℃に加熱して6時間反応させた。反応溶液に適量の亜硫酸ナトリウムを加えて1時間攪拌した後、100mlの酢酸エチルで分液・抽出した。さらに得られた有機層を100mlの飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濃縮して白色固体5.0gを得た。得られた白色固体を酢酸エチル(40ml)、ヘキサン(50ml)の混合溶液から再結晶し、結晶を濾別した後、室温で真空乾燥することにより目的の化合物B−2を3.1g得た(収率44%)。
<製造例3>
B−6の合成
16.6gの無水塩化アルミニウムと50mlの1,2−ジクロロエタンを量り取り、21.87gのp−トルエンスルホニルクロリドを滴下して、室温で30分間攪拌した。しばらく放置し、不溶の塩化アルミニウムから上澄み液(溶液Aとする)をデカンテーションで分離する。メカニカルスターラー、温度計、冷却管、滴下ロートをつけた500mlの三ツ口フラスコに13.2gのメシチレンと50mlのジクロロエタンを量り取り、氷冷下、前記溶液Aを滴下した後、室温で一夜放置する。反応液を氷と希塩酸の混合物中に注入し、有機層を100mlの水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濃縮して白色固体23.0gを得た。得られた白色固体を200mlのエタノールから再結晶することにより目的の化合物B−6を19.2g得た(収率70%)。
(I) 2.6≧SA+SB≧3.0
(II) 2.0≧SA≧3.0
(III) 0≧SB≧0.8
ここで、式中SA及びSBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、SAはアセチル基の置換度、またSBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。
また更に、セルロースアシレートの6位のSAとSBの置換度の総和が好ましくは0.8以上、より好ましくは0.85、特に好ましくは0.90であるセルロースアシレートフイルムもあげることができる。
これらのセルロースアシレートフイルムにより溶解性の好ましい溶液が作製でき、特に非塩素系有機溶媒において、良好な溶液の作製が可能となる。
本発明のこれらのセルロースアシレートは、その原料綿や合成方法は発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて7頁〜12頁に詳細に記載されている。
まず、セルロースアシレートの溶液を作製するに際して好ましく用いられる非塩素系有機溶媒について説明する。本発明においては、セルロースアシレートが溶解し流延、製膜できる範囲において、その目的が達成できる限りは非塩素系有機溶媒は特に限定されない。本発明で用いられる非塩素系有機溶媒は、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテルから選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることができ、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
第2の溶媒は、炭素原子数が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれる少なくとも一種あるいは或いはそれらの混合液であり、好ましくは、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセチル酢酸メチルあるいはこれらの混合液である。
なお第1の溶媒が、2種以上の溶媒の混合液である場合は、第2の溶媒がなくてもよい。
第3の溶媒であるアルコールの水酸基以外の部分は、直鎖であっても分枝を有していても環状であってもよく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。第3の溶媒としてのアルコールの例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロヘキサノールが挙げられる。なおアルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。
なお、第1の溶媒が混合液で第2の溶媒を用いない場合は、第1の溶媒が20〜90質量%、第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ましく、さらに第1の溶媒が30〜86質量%であり、さらに第3の溶媒が7〜25質量%含まれることが好ましい。
・酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(75/10/5/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/メタノール/ブタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(81/8/7/4、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(82/10/4/4、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(80/10/4/6、質量部)、
・酢酸メチル/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール(80/10/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール/イソプロパノール(75/10/10/5/7、質量部)、
・酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/イソプロパノール(80/10/5/8、質量部)、・酢酸メチル/アセトン/ブタノール(85/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/シクロペンタノン/アセトン/メタノール/ブタノール(60/15/15/5/6、質量部)、
・酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール(50/20/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/1,3−ジオキソラン/メタノール/エタノール(70/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール(60/20/10/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/イソブタノール/シクロヘキサン(65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン(65/10/10/5/5/5、質量部)、
・アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール(65/20/10/5、質量部)、
・アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール(65/20/10/5、質量部)、
・アセトン/1,3−ジオキソラン/エタノール/ブタノール(65/20/10/5、質量部)、
・1,3−ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール(55/20/10/5/5/5、質量部)などをあげることができる。
更に下記の方法でセルロースアシレート溶液を用いることもできる。
本技術に用いるドープには、上記本技術の非塩素系有機溶媒以外に、ジクロロメタンを本技術の全有機溶媒量の10質量%以下含有させてもよい。
・ジクロロメタン/アセトン/メタノール/プロパノール(80/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メタノール/ブタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール(80/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール/イソプロパノール(75/10/10/5/7、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロペンタノン/メタノール/イソプロパノール(80/10/5/8、質量部)、
・ジクロロメタン/酢酸メチル/ブタノール(80/10/10、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール(50/20/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/1,3−ジオキソラン/メタノール/エタノール(70/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール(60/20/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/イソブタノール/シクロヘキサン(65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール(70/10/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン(65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール(65/20/10/5、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール(65/20/10/5、質量部)、
などをあげることができる。
2層以上からなる流延工程を有する場合は、作製されるセルロースアシレート溶液及びセルロースアシレートフイルムにおいて、各層の塩素系溶媒の組成が同一であるか異なる組成のどちらか一方であること、各層の添加剤が一種類であるかあるいは2種類以上の混合物のどちらか一方であること、各層への添加剤の添加位置が同一層であるか異なる層のどちらか一方であること、添加剤の溶液中の濃度が各層とも同一濃度であるかあるいは異なる濃度のどちらか一方であること、各層の会合体分子量が同一であるかあるいは異なる会合体分子量のどちらか一方であること、各層の溶液の温度が同一であるか異なる温度のどちらか一方であること、また各層の塗布量が同一か異なる塗布量のどちらか一方であること、各層の粘度が同一であるか異なる粘度のどちらか一方であること、各層の乾燥後の膜厚が同一であるか異なる厚さのどちらか一方であること、さらに各層に存在する素材が同一状態あるいは分布であるか異なる状態あるいは分布であること、各層の物性が同一であるかあるいは異なる物性のどちらか一方であること、各層の物性が均一であるか異なる物性の分布のどちらか一方であること、を特徴とするセルロースアシレート溶液及びその溶液から作製されるセルロースアシレートフイルムであることも好ましい。
ここで、物性とは発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)の6頁〜7頁に詳細に記載されている物性を含むものであり、例えばヘイズ、透過率、分光特性、レターゼーションRe、同Rth、分子配向軸、軸ズレ、引裂強度、耐折強度、引張強度、巻き内外Rt差、キシミ、動摩擦、アルカリ加水分解、カール値、含水率、残留溶剤量、熱収縮率、高湿寸度評価、透湿度、ベースの平面性、寸法安定性、熱収縮開始温度、弾性率、及び輝点異物の測定などであり、さらにはベースの評価に用いられるインピーダンス、面状も含まれるものである。また、発明協会公開技報
(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて11頁に詳細に記載されているセルロースアシレートのイエローインデックス、透明度、熱物性(Tg、結晶化熱)なども挙げることが出来る。
なお、本発明のセルロースアシレートフイルムは、光学性能を調節する目的で流延時および乾燥後に任意の方向に延伸してもよい。
また、塗布式鹸化処理と後述の配向膜解塗設を、連続して行うことができ、工程数を減少できる。
以上述べてきたこれらの詳細なセルロースアシレートフイルムの用途は発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて45頁〜59頁に詳細に記載されている。
<実施例1>
(セルローストリアセテートフイルムの作製)
特開2002−322294号公報に記載されているセルロースアシレートフイルムの作製方法に従い、添加剤として本発明の透湿性降下剤もしくは可塑剤のみを加え、溶剤として酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(質量比=77/8/7/8)の混合溶媒を用いて、表1に記載の透湿性降下剤もしくは可塑剤をセルローストリアセテートの質量に対して所定量含有するセルローストリアセテートフイルムを作製した。製膜したセルローストリアセテートフイルムの膜厚は80μmもしくは60μmであった。
得られたセルローストリアセテートフイルムについて、透湿度および熱揮散性の測定を行った。本実施例において、セルローストリアセテートフイルムの透湿度および熱揮散性は、以下のように測定した。
塩化カルシウムを入れたカップを、各々のフイルム試料を用いて蓋をし、かつ密閉したものを、60℃及び95%RHの条件で、24時間放置した前後の重量変化(g/(m2・日))から、塩化カルシウムの吸湿性に基づくセルローストリアセテートフイルムの透湿度を評価した。結果を表1に示す。
セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA同時測定装置(TG/DTA6200、商品名)を用いて、133℃、1時間保持したときのフイルムの重量減少を測定し、低分子成分である可塑剤および本発明の透湿性降下剤の熱揮散性を評価した。なお、重量減少の数値は小数点以下第2位を四捨五入して算出した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の透湿性降下剤A−4,A−7,A−10,A−14,A−16,A−21,A−23,A−27,B−9,B−14,B−15及びB−16は膜厚80μmにおける透湿度が1400g/(m2・日)以下であり、良好な透湿度を有するセルローストリアセテートフイルムが作製できることがわかった。さらに、本発明の透湿性降下剤A−7及びA−14は膜厚60μmにおいても透湿度が1400g/(m2・日)以下であり、薄膜フイルムでも良好な透湿度を有するセルローストリアセテートフイルムを作製できることがわかった。また、表1記載の本発明の透湿性降下剤は低分子化合物でありながら、熱揮散性はいずれも0.1%程度と非常に低く、本発明の透湿性降下剤が従来の可塑剤に比べて優れていることがわかった。
実施例1の試料6〜19を用いて、特開平11−316378号公報の実施例1に記載の方法により、試料201〜214を作製して評価した。本発明のセルロース誘導体フィルムにより得られた楕円偏光板の光学特性は優れたものであった。
実施例1の試料6〜19を用いて、特開平10−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のディスコティック液晶分子を含む光学異方性層、ポリビニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−154261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装置、特開2000−154261号公報の図10〜15に記載のOCB型液晶表示装置を作製して評価したところ、いずれの場合においても良好な性能が得られた。
実施例1の試料6〜19を用いて、その膜厚を120nmにする以外は実施例1と同様して試料401〜414を作製した。得られたフィルムの一方に特開平4−73736号公報の実施例1記載の第1層及び第2層を付与し、カチオン系ポリマーを導電性層とするバック層を作製した。更に、得られたバック層を付与したフイルムベースの反対面に、特開平11−38568号公報の実施例1に記載の試料105を塗布し、ハロゲン化銀写真感光材料を作製した。得られたハロゲン化銀写真感光材料は優れた映像が得られかつその取り扱い性においても問題のないものであった。
Claims (5)
- 下記一般式(1)または一般式(2)のいずれかで表される化合物を少なくとも1つ含有するセルロースエステル体フイルムであって、該フイルムの透湿度が60℃95%RHの雰囲気下で200〜1500g/(m 2 ・日)であることを特徴とするセルロースエステル体フイルム。
よびR5の炭素原子数の総和は10以上であり、各々、アルキル基およびアリール基は置
換基を有していてもよい。] - 前記セルロースエステル体がセルロースアシレートであることを特徴とする請求項1に記載のセルロースエステル体フイルム。
- 請求項1または2に記載のセルロースエステル体フイルムを少なくとも1層含有することを特徴とする偏光板保護膜。
- 請求項1または2に記載のセルロースエステル体フイルムを少なくとも1層含有することを特徴とする液晶表示装置。
- 請求項1または2に記載のセルロースエステル体フイルムを少なくとも1層含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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