JP4296549B2 - 地中支保構造体およびその施工方法ならびにトンネル工法 - Google Patents
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(a)分岐合流部の施工予定位置に達したランプシールドトンネルあるいは本線シールドトンネルのいずれかシールド機を発進させることにより、分岐合流部の延長方向に沿う複数のシールドトンネルを分岐合流部の外側に導坑として施工する工程。
(b)導坑から隣接する他の導坑に向けて曲がりボーリングを行って小径のパイロットボーリング孔をアーチ状に形成し、パイロットボーリング孔を拡径掘削してアーチ状のボーリング孔を形成し、ボーリング孔内に、短尺の単位鋼管を継ぎ足しつつアーチ状に湾曲させた曲がり鋼管を挿入してアーチ状の鋼管先受工を施工する工程。
(c)ボーリング孔内に挿入される曲がり鋼管の内側または外側にガイド管を予め取り付けておいて、そのガイド管によりワイヤーソーを案内して隣接する鋼管先受工の間の地山をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、そのス掘削溝内に止水シートを配設して遮水膜壁を施工する工程。
(d)分岐合流部の施工予定位置の端部付近の内側地山を地盤改良して端部遮水壁を形成した後、さらにその改良地盤に所定間隔でガイド管を配設し、ガイド管により案内しつつワイヤーソーにより改良地盤をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、その掘削溝内に止水シートを配設して端部遮水壁を施工する工程。
また、地中空洞の施工予定位置の端部付近において鋼管先受工の内側に端部遮水壁を設けるので、より優れた止水性能が得られる。
まず、図2および図4に示すように、ランプシールドトンネル2の先端部付近を地盤改良して改良地盤10とし、そこからシールド機を発進させ、4本のシールドトンネル6を順次あるいは同時に施工する。具体的には、シールドトンネル6をたとえば直径3.5m程度のものとして、そのような小径のシールド機をランプシールドトンネル2の先端部付近のトンネル側壁部から発進させた後に前方に向けて急旋回させ、分岐合流部の延長方向(トンネル軸方向)に沿うように施工する。
図5に示すように、シールドトンネル6内から薬液注入用のボーリングを行い、鋼管先受工7の施工予定位置に薬液注入による予備的な改良地盤11を施工する。また、その内側の要所にも同様に薬液注入により改良地盤12を施工する。なお、地山状況によってはこれらの予備的な改良地盤11,12の施工は省略することも可能である。
上記工程によりシールドトンネル6間に密に配列した鋼管先受工7の間の地山を、図11に示すようにワイヤーソー36によりスリット状に掘削して掘削溝34を形成し、その掘削溝34内に止水シート37を配設して遮水膜壁8を施工する。具体的には、いわゆるアースカット工法を採用し、隣接する鋼管先受工7内に予め取り付けておいたガイド管35にワイヤーソー36を通し、シールドトンネル6内に設置した対のウインチ39によりワイヤーソー36を所定ストロークで往復動させながら引き込んでいくことにより、鋼管先受工7間の地山をたとえば50mm程度の厚みでスリット状に掘削して掘削溝34を形成し、それと同時に、ガイド管35内に柔軟な止水シート37の縁部を装着してその止水シート37をスリット状の掘削溝34内に引き込んでいけば良い。
地中空洞の施工予定位置に相当する分岐合流部拡幅施工区間の端部外側付近に、シールドトンネル6あるいは構築が済んだ本線シールドトンネル1壁面から、鋼管先受工7で囲まれた内側地盤で拡幅掘削部分に相当する領域に、パイプを差し込んで薬液注入等による地盤改良を施して端部遮水壁(図示なし)を仮設的に形成したあと、分岐合流部拡幅施工区間の掘削にとりかかる。その後、拡幅施工区間の掘削の進行にともなって、拡幅施工区間の支保された掘削壁面から、図12に示すように鋼管先受工7の地盤改良された内側地盤にガイド管40を打ち込み、それをガイドとしてワイヤーソーによりガイド管40の間の地山をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、そこに止水シート41を全面的に配設して端部遮水壁9を形成する。この端部遮水壁9により、分岐合流部の完全な止水が図れる。
2 ランプシールドトンネル
3 地中支保構造体
4 覆工壁
6 シールドトンネル(導坑)
7 鋼管先受工
8 遮水膜壁
9 端部遮水壁
10,11,12 改良地盤
20 曲がりボーリングマシン
21 ロッド
21a 単位ロッド
22 ビット
23 パイロットボーリング孔
24 拡径ビット
25 ボーリング孔
26 スイベルジョイント
27 送泥管
28 排泥管
29 連結コンクリート
34 掘削溝
35 ガイド管
36 ワイヤーソー
37 止水シート
38 スリット
39 ウインチ
40 ガイド管
41 止水シート
50 止水材
51 透水マット
Claims (9)
- 地中空洞を築造するに際して、その周囲地山を支保しかつ止水を行うために地中空洞の施工予定位置の外側に構築される地中支保構造体であって、
築造するべき地中空洞の延長方向に沿ってその周囲に設けられる複数の導坑と、それら導坑間に所定間隔で配列されて設けられて地中空洞の施工予定位置を取り囲む複数の鋼管先受工と、隣接する鋼管先受工間に設けられる遮水膜壁とからなり、
地中空洞の施工予定位置の端部付近においては、鋼管先受工の内側に端部遮水壁が設けられていることを特徴とする地中支保構造体。 - 請求項1記載の地中支保構造体を構築するための施工方法であって、
築造するべき地中空洞の施工予定位置の周囲にその延長方向に沿う複数の導坑を設け、
導坑内から隣接する他の導坑に向けてボーリングを行い、そのボーリング孔内に鋼管を挿入して鋼管先受工を施工し、
隣接する鋼管先受工間の地山をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、その掘削溝内に止水シートを配設して遮水膜壁を施工し、
地中空洞の施工予定位置の端部付近における鋼管先受工の内側に端部遮水壁を設けることを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項2記載の地中支保構造体の施工方法であって、
導坑をシールド工法によるシールドトンネルとして施工することを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項2または3記載の地中支保構造体の施工方法であって、
鋼管先受工の施工に際しては、導坑内から鋼管先受工の施工予定位置を地盤改良した後、パイロットボーリング孔を削孔し、パイロットボーリング孔を拡径掘削して鋼管を挿入可能なボーリング孔を施工し、そのボーリング孔内に、短尺の単位鋼管を継ぎ足しつつ鋼管を挿入することを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項4記載の地中支保構造体の施工方法であって、
パイロットボーリング孔を曲がりボーリングによってアーチ状に削孔するとともに、そのパイロットボーリング孔を拡径掘削してアーチ状のボーリング孔を施工し、そのボーリング孔内に、短尺の単位鋼管を継ぎ足しつつアーチ状に湾曲させた曲がり鋼管を挿入してアーチ状の鋼管先受工を施工することを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項2,3,4または5記載の地中支保構造体の施工方法であって、
遮水膜壁の施工に際しては、鋼管先受工間の地山に対するスリット状の掘削をワイヤーソーにより行うことを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項6記載の地中支保構造体の施工方法であって、
ボーリング孔内に挿入する鋼管の内側もしくは外側に、ワイヤーソーをガイドしかつ止水シートを装着するためのガイド管を予め取り付けておくことを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - 請求項2,3,4,5,6または7記載の地中支保構造体の施工方法であって、
端部遮水壁の施工に際しては、導坑の端部内側地山を地盤改良した後、その改良地盤に所定間隔でガイド管を配設し、それらガイド管により案内しつつワイヤーソーにより改良地盤をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、その掘削溝内に止水シートを配設することを特徴とする地中支保構造体の施工方法。 - シールド工法により本線シールドトンネルとランプシールドトンネルをそれぞれ施工するとともに、それら本線シールドトンネルとランプシールドトンネルを要所で接合して分岐合流部を施工するに際し、
分岐合流部の施工予定位置の外側に請求項1記載の地中支保構造体を以下の(a)〜(d)の工程により構築するとともに、その地中支保構造体の構築と並行して本線シールドトンネルを掘進し、
本線シールドトンネルが地中支保構造体の内側を通過した後、地中支保構造体の内側において本線シールドトンネルを拡幅してその拡幅部にランプシールドトンネルの先端部を接合して分岐合流部の覆工壁を施工するとともに、その覆工壁と鋼管先受工との間には所定厚さの地山を残すことを特徴とするトンネル工法。
(a)分岐合流部の施工予定位置に達したランプシールドトンネルあるいは本線シールドトンネルのいずれかシールド機を発進させることにより、分岐合流部の延長方向に沿う複数のシールドトンネルを分岐合流部の外側に導坑として施工する工程。
(b)導坑から隣接する他の導坑に向けて曲がりボーリングを行って小径のパイロットボーリング孔をアーチ状に形成し、パイロットボーリング孔を拡径掘削してアーチ状のボーリング孔を形成し、ボーリング孔内に、短尺の単位鋼管を継ぎ足しつつアーチ状に湾曲させた曲がり鋼管を挿入してアーチ状の鋼管先受工を施工する工程。
(c)ボーリング孔内に挿入される曲がり鋼管の内側または外側にガイド管を予め取り付けておいて、そのガイド管によりワイヤーソーを案内して隣接する鋼管先受工の間の地山をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、そのス掘削溝内に止水シートを配設して遮水膜壁を施工する工程。
(d)分岐合流部の施工予定位置の端部付近の内側地山を地盤改良して端部遮水壁を形成した後、さらにその改良地盤に所定間隔でガイド管を配設し、ガイド管により案内しつつワイヤーソーにより改良地盤をスリット状に掘削して掘削溝を形成し、その掘削溝内に止水シートを配設して端部遮水壁を施工する工程。
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