JP2008019663A - トンネル構築方法 - Google Patents

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Kenji Noda
賢治 野田
Masahiro Miyazawa
昌弘 宮澤
Takashi Kuhara
高志 久原
Yasuaki Takenouchi
康昭 竹之内
Akio Fujimoto
明生 藤本
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Shimizu Construction Co Ltd
Maeda Corp
Shimizu Corp
Hazama Ando Corp
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Hazama Gumi Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Hazama Corp
Maeda Corp
Shimizu Corp
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Abstract

【課題】立坑と地下トンネルを合流させるに際して、安全に、効率良く工事ができ、工期の短縮と工事費用の大幅な削減が可能なトンネル構築方法を提供する。
【解決手段】立坑壁面部材を支持層まで沈設させると共に、分岐合流部に位置する立坑壁面部材は、通常の立坑壁面部材の代わりに、後行側シールド掘進機による切削が可能な切削可能部材を沈設しておく立坑施工工程と、立坑側の分岐合流部内に中埋材を充填しておく中埋材充填工程と、後行トンネルを施工しつつ掘進して中埋材及び立坑側の前記切削可能部材を切削して立坑内に交差進入する後行トンネル進入施工工程と、分岐合流部の周辺の地山を改良する地山改良工程と、後行トンネルと立坑との交差部分を開口すると共に、立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる壁面連通工程と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、地下トンネルと地上からの立坑とを連結したり、地下トンネルと連結する連絡坑やポンプ室などの作業室を増設するトンネル構築方法に関する。
地下トンネルと連結して、(1)地下トンネルに配設された上下水道、電力線あるいは各種信号線を、地上のものと連結する場合や、(2)連絡坑やポンプ室などの作業室を増設したりする場合がある。
そして、(1)地上下水道、電力線あるいは各種信号線を、地下トンネルと地上とで連結する場合、従来の施工方法では、図2(b)に示すように、既に構築された地下トンネル(シールドトンネル)2に対して、地上より立坑1をその先端が地下トンネル2外壁近傍まで施工する。次に、地下トンネル2外壁の一部(常設セグメント)を取り壊して、立坑1と地下トンネル2を連結する。
すなわち、立坑1の先端と地下トンネル2外壁との近傍周辺において地盤の改良・防護を行い、しかる後に地下トンネル2外壁の一部(常設セグメント)を取り外したり、立坑1の先端を更に切り拡げ、立坑1と地下トンネル2を連結する。なお、地下トンネル2外壁の一部を取り壊すときには、そこに生じた開口部からの泥土および地下水の流入を防ぐため、予め周辺地山に薬液を注入して地盤改良6をするか、または凍結方法によって固結させて、壁体取り壊し作業中の地山崩壊を防ぐ必要がある。
また、(2)連絡坑やポンプ室などの作業室を増設したりする場合、従来工法では、図3(b)に示すように、既に構築が完成しているトンネル2に対して、地上より立坑1をその先端がトンネル2外壁近傍まで施工する。なお、立坑1の先端にはポンプ室などの作業室を構築する空間を設けておく。次に、立坑1外壁の一部と地下トンネル2外壁の一部とを取り壊して、立坑1とトンネル2を連結抗7を構築する。かかる構築の際、(1)で述べた地下トンネルと地上とで連結する場合と同様に、地下トンネル2と立坑1から周辺地盤の改良・防護を行いながら切り拡げ、接続部である連結抗7を構築する。
ところで、これらの地盤改良6や壁体取り壊し作業、トンネル連結作業はいずれもかなりの費用がかかる。加えて、上述した地盤改良や壁体の取り壊し作業およびその破壊物の撤去する作業など非常に手間がかかるため、工期短縮化の妨げとなり、かつ、安全面からも好ましくない。
また、従来の工法では、外挿する規模の構造を地下の土水圧の作用の下で施工することとなり、工期・工費が多大なものになってしまう。このように、一つのトンネルから別の立坑を分岐させることは、周辺地山の地盤改良に非常に費用がかかり、また、工期短縮の妨げとなり、かつ安全面においても不安な点があった。
そこで、先行のトンネルに対して後行のトンネルを直接進行させて先行トンネルに後行トンネルを分岐合流させる発明が、提案されている(特許文献1参照)。
特許第2751636号公報
しかし、特許文献1の技術を実施する場合、下記に示す困難な問題がある。
先ず第1に、後行トンネル用シールドマシンによる掘削、掘進を容易にするための地山改良を、切削状況に応じて行う効率的かつ経済的な工法が未解決である。
第2に、立坑(あるいは連結坑)と地下トンネルの分岐合流部では、合流施工に際して広い占有面積を必要とするが、占有面積を小さくする効率的な工法が未解決である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、立坑(あるいは連結坑)と地下トンネルを合流させるに際して、安全に、効率良く工事ができ、工期の短縮と工事費用の大幅な削減が可能なるトンネル構築方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、前述の課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のトンネル構築方法は、立坑に対して後行トンネルを交差進入させて前記立坑に後行トンネルを分岐合流させる場合に使用されるトンネル構築方法であって、
立坑壁面部材を支持層まで沈設させると共に、前記分岐合流部に位置する立坑壁面部材は、通常の立坑壁面部材の代わりに、後行側シールド掘進機による切削が可能な切削可能部材を沈設しておく立坑施工工程と、
立坑側の前記分岐合流部内に中埋材を充填しておく中埋材充填工程と、
前記後行側シールド掘進機によって後行トンネルを施工しつつ掘進して前記中埋材及び立坑側の前記切削可能部材を切削して前記立坑内に交差進入する後行トンネル進入施工工程と、
前記分岐合流部の周辺の地山を改良する地山改良工程と、
前記進入した後行トンネルと立坑とが交差する部分の前記後行トンネルの常設セグメントを外して前記後行トンネルと立坑との交差部分を開口すると共に、前記立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる壁面連通工程と、
を備えていることを特徴とする。
なお、前記切削可能部材は、炭素繊維強化材と軽量骨材とを含む新素材コンクリート部材である構成も本発明に含まれる。
この構成によれば、立坑の分岐合流部に切削可能部材を設置しておき、後行トンネルを切削貫入させることで、連結する構造の寸法を最小化でき、構造の安全と工期・工費の縮減を図ることができる。なお、炭素繊維強化材は、炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック(CFRP=Carbon Fiber Reinforced Plastics)であり、例えば、炭素繊維強化材を格子材としたものを使用する。また、前記切削可能部材には、大割防止策として、格子材のかぶりを小さくしたり、炭素以外の繊維材の混入や繊維シートの貼付を行うことがある。また、切削可能部材は、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、またはビニロンのうちのいずれかを樹脂に含浸してなる棒状、板状、L形、T形、溝形、円筒、角筒等の成形材または、その短いファイバーまたはスチールファイバーを用いて補強したコンクリート構造としてもよい。更に、軽量骨材としては、焼成粘土のような人工骨材、火山礫およびその加工品、膨脹スラグ、石炭殻およびその加工品が用いられる。
また、本発明のトンネル構築方法は、立坑に対して後行トンネルを交差進入させて前記立坑に後行トンネルを分岐合流させる場合に使用されるトンネル構築方法であって、
立坑壁面の覆工に際し、覆工体として常設セグメントを前記立坑壁面に配置すると共に、立坑側の分岐合流部には、後行側シールド掘進機による切削が可能な切削可能セグメントを前記常設セグメントの代わりに備えておく立坑施工工程と、
立坑側の前記分岐合流部内に中埋材を充填しておく中埋材充填工程と、
前記後行側シールド掘進機によって後行トンネルを施工しつつ掘進して前記中埋材及び立坑側の前記切削可能セグメントを切削して前記立坑内に交差進入する後行トンネル進入施工工程と、
前記分岐合流部の周辺の地山を改良する地山改良工程と、
前記進入した後行トンネルと立坑とが交差する部分の周辺の前記中埋材を除去すると共に、前記交差する部分の前記後行トンネル側の常設セグメントを外して前記後行トンネルと立坑との交差部分を開口し、前記立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる壁面連通工程と、
を備えていることを特徴とする。
なお、前記切削可能部材は、炭素繊維強化材と軽量骨材とを含む新素材コンクリート部材である構成も本発明に含まれる。
この構成によれば、立坑の切削可能セグメントを含む覆工体に後行トンネルを切削貫入させることで、連結する構造の寸法を最小化でき、構造の安全と工期・工費の縮減を図ることができる。なお、炭素繊維強化材は、炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック(CFRP=Carbon Fiber Reinforced Plastics)であり、例えば、炭素繊維強化材を格子材としたものを使用する。また、前記切削可能セグメントには、セグメントの大割防止策として、格子材のかぶりを小さくしたり、炭素以外の繊維材の混入や繊維シートの貼付を行うことがある。
本発明によれば、立坑に対して後行トンネルを合流させるに際して、安全に、効率良く工事ができ、工期の短縮と工事費用の大幅な削減が可能で、種々の合流角度にも対応できるトンネル構築方法を提供することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、以下の説明では、図1に示すように、先行して掘削した立坑1に対して水平に近い進入角度で後行トンネル2を後行掘進して分岐合流を図る場合について説明する。
[実施例1]
図2(a)は本発明に係るトンネル構築方法の実施例1を説明するための断面側面図、図2(b)は従来のトンネル構築方法を説明するための断面側面図である。
図2(a)において、立坑1は、現場作成の躯体構造物(筒状の構造物)を支持層まで沈設させるケーソン工法(例えば、オープンケーソン工法)で施工されたものである。立坑1は、立坑壁面の覆工に際し、立坑壁面に覆工体として現場作成の躯体構造物4を配置する。また、立坑1は、立坑側の分岐合流部には、後行側シールド掘進機(図示せず)の切削が可能な切削可能部材3を躯体構造物4の通常の部材の代わりに備えておく(立坑施工工程)。
また、立坑施工工程において、切削可能部材3は、細径の炭素繊維強化材と軽量骨材とを含む新素材コンクリート部材である。
なお、炭素繊維強化材は、炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック(CFRP=Carbon
Fiber Reinforced Plastics)であり、炭素繊維強化材を格子材としたものを使用する。また、切削可能部材3には、大割防止策として、格子材のかぶりを小さくしたり、炭素以外の繊維材の混入や繊維シートの貼付を行うことがある。また、切削可能部材3は、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、またはビニロンのうちのいずれかを樹脂に含浸してなる棒状、板状、L形、T形、溝形、円筒、角筒等の成形材または、その短いファイバ
ーまたはスチールファイバーを用いて補強したコンクリート構造としてもよい。更に、軽量骨材としては、焼成粘土のような人工骨材、火山礫およびその加工品、膨脹スラグ、石炭殻およびその加工品が用いられる。
また、立坑施工工程において、切削可能部材3は、掘進速度を更に早めるために、シールド掘進機が切削する切削面に目荒らし凹凸加工を施してもよい。
次に、ケーソン工法で施工された立坑1に穴内に中埋材5を充填する。この中埋材5は、例えば施工時に発生する土砂を用いる。この中埋材(土砂)5の量は、切削可能部材3を配置した位置を高さ方向で超えてプレキャスト躯体構造物4側に達するまで埋め戻す(中埋材充填工程)。
次に、後行側シールド掘進機によって後行トンネル2を施工しつつ掘進して中埋材5及び立坑側の切削可能セグメント3を切削して立坑内に交差進入する(後行トンネル進入施工工程)。
次に、符号6に示す分岐合流部の周辺の地山を改良する(地山改良工程)。
次に、後行トンネル2と立坑1との交差部周辺の中埋材5を除去し、前記交差部分の常設セグメント10を外して開口し、立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる(壁面連通工程)。
次に、連通する壁面部分に鉄筋等の補強材を配し、その部分にコンクリートを打設することにより、周囲の土圧に耐え得る壁体の主要部を築造する。
この実施例1によれば、立坑1の切削可能部材3を含む覆工体に後行トンネル2を切削貫入させることで、連結する構造の寸法を最小化でき、構造の安全と工期・工費の縮減を図ることができる。
なお、実施例1の切削可能部材3はセグメント形式の切削可能セグメントであってもよい(セグメント形式の切削可能セグメントについては後述する実施例2,3で説明する)。
[実施例2]
図3(a)は本発明に係るトンネル構築方法の実施例2を説明するための断面側面図、図3(b)は従来のトンネル構築方法を説明するための断面側面図である。
図3(a)において、立坑1は、プレキャスト躯体構造物(筒状の構造物)を支持層まで沈設させるケーソン工法(例えば、オープンケーソン工法)で施工されたものである。立坑1は、立坑壁面の覆工に際し、立坑壁面に覆工体として常設セグメント4を配置する。立坑1は、その下部にポンプ室などの作業空間1aが予め設けられている。そして、作業空間1aの上部に分岐合流部が設けられている。また、立坑1は、立坑側の分岐合流部には、後行側シールド掘進機(図示せず)の切削が可能な切削可能部材(例えば、セグメント形式の切削可能セグメント)3を常設セグメント4の代わりに備えておく(立坑施工工程)。
なお、切削可能部材(切削可能セグメント)3の材質や、切削面に目荒らし凹凸加工を施してあることは実施例1と同様なのでその説明を省略する。
次に、ケーソン沈設工法で施工された立坑1に穴内に中埋材5を充填する。この中埋材(土砂)5の量は、切削可能セグメント3を配置した位置を高さ方向で超えて常設セグメ
ント4側に達するまで埋め戻す(中埋材充填工程)。
次に、後行側シールド掘進機によって後行トンネル2を施工しつつ掘進して中埋材5及び立坑側の切削可能セグメント3を切削して立坑内に交差進入する(後行トンネル進入施工工程)。
次に、後行トンネル2と立坑1との交差部周辺の中埋材5を除去し、前記交差部分の常設セグメント10を外して開口し、立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる(壁面連通工程)。
次に、連通する壁面部分に鉄筋等の補強材を配し、その部分にコンクリートを打設することにより、周囲の土圧に耐え得る壁体の主要部を築造する。
次に、この実施例2の比較例である従来工法を、図3(b)に基づいて説明する。すなわち、既に構築が完成しているトンネル2に対して、地上より立坑1をその先端がトンネル2外壁近傍まで施工する。次に、トンネル2外壁の一部を取り壊して、立坑1とトンネル2を連結抗7を構築する。すなわち、トンネル2と立坑1から周辺地盤の改良・防護を行いながら切り拡げ、接続部である連結抗7を構築する。
連結する際において、トンネル2外壁の一部を取り壊すときには、そこに生じた開口部からの泥土および地下水の流入を防ぐため、予め周辺地山に薬液を注入して地盤改良6をするか、または凍結方法によって固結させて、壁体取り壊し作業中の地山崩壊を防ぐ必要がある。
これらの地盤改良6や壁体取り壊し作業、トンネル連結作業はいずれもかなりの費用がかかる。加えて、上述した地盤改良や壁体の取り壊し作業およびその破壊物の撤去する作業など非常に手間がかかるため、工期短縮化の妨げとなり、かつ、安全面からも好ましくない。
しかし、この実施例2によれば、立坑1の切削可能セグメント3を含む覆工体に後行トンネル2を切削貫入させることで、連結する構造の寸法を最小化でき、構造の安全と工期・工費の縮減を図ることができる。
[実施例3]
図4(a)は本発明に係るトンネル構築方法の実施例3を説明するための断面側面図、図4(b)は従来のトンネル構築方法を説明するための断面側面図である。
図4(a)において、立坑1は、プレキャスト躯体構造物(筒状の構造物)を支持層まで沈設させるケーソン工法(例えば、オープンケーソン工法)で施工されたものである。立坑1は、立坑壁面の覆工に際し、立坑壁面に覆工体として常設セグメント4を配置する。立坑1は、その下部に水中コンクリート8による補強が予め設けられている。そして、水中コンクリート8の上部に分岐合流部が設けられている。また、立坑1は、立坑側の分岐合流部には、後行側シールド掘進機(図示せず)の切削が可能な切削可能セグメント3を常設セグメント4の代わりに備えておく(立坑施工工程)。なお、切削可能セグメント3の材質や、切削面に目荒らし凹凸加工を施してあることは実施例1と同様なのでその説明を省略する。
次に、ケーソン工法で施工された立坑1の穴内に中埋材5を充填する。この中埋材(土砂)5の量は、切削可能セグメント3を配置した位置を高さ方向で超えて常設セグメント4側に達するまで埋め戻す(中埋材充填工程)。
次に、後行側シールド掘進機によって後行トンネル2を施工しつつ掘進して中埋材5及び立坑側の切削可能セグメント3を直交状態で切削して立坑内に交差進入する(後行トンネル進入施工工程)。
次に、交差部周辺の中埋材5を除去し、前記交差部分の後行トンネル2の下側の常設セグメント10を外して開口し、後行トンネル2の下側部分の立坑側及び後行トンネル2の下側の交差する壁面を連通させる(壁面連通工程)。
次に、連通する壁面部分に鉄筋等の補強材を配し、その部分にコンクリートを打設することにより、周囲の土圧に耐え得る壁体の主要部を築造する。また、後行トンネル2の上側部分の立坑1は、その穴内に中埋材(土砂)5を充填し、地上に達するまで埋め戻す。
次に、この実施例3の比較例である従来工法を、図4(b)に基づいて説明する。すなわち、図4(b)は、既に構築が完成しているトンネル2から拡幅工事により拡幅部を施工する場合を示す。この比較例では、トンネル2から拡幅工事を行って覆工9を構築する。すなわち、トンネル2内から周辺地盤の改良・防護を行いながら切り拡げ、拡幅工事を行って覆工9を構築する。なお、覆工9を構築する際において、トンネル2外壁の一部を取り壊すときには、そこに生じた開口部からの泥土および地下水の流入を防ぐため、予め周辺地山に薬液を注入して地盤改良6をするか、または凍結方法によって固結させて、壁体取り壊し作業中の地山崩壊を防ぐ必要がある。
そして、これらの地盤改良6や壁体取り壊し作業、トンネル連結作業はいずれもかなりの費用がかかる。加えて、上述した地盤改良や壁体の取り壊し作業およびその破壊物の撤去する作業など非常に手間がかかるため、工期短縮化の妨げとなり、かつ、安全面からも好ましくない。
しかし、この実施例3によれば、立坑1の切削可能セグメント3を含む覆工体に後行トンネル2を切削貫入させることで、連結する構造の寸法を最小化でき、構造の安全と工期・工費の縮減を図ることができる。
なお、前述の実施例1〜3では、立坑1を、現場製作の躯体構造物(あるいはプレキャスト躯体構造物:筒状の構造物)を支持層まで沈設させるケーソン工法(例えば、オープンケーソン工法)で施工されたものとして説明したが、本発明の立坑はオープンケーソン工法に限定されるものではなく、ニューマチック工法であっても、圧入式PCケーソン工法であってもよい。
本発明は、シールド工法を用いたトンネル掘削において、シールドトンネルの内側から立坑を分岐させようとする場合、例えば、上下水道や電力線や各種信号線で、地下トンネルと地上を結ぶ場合、地下トンネルと地上を結ぶ立坑を複数箇所施工する立坑に対して後行トンネルを斜めに進入させて立坑に後行トンネルを合流させる場合に利用できる。
本発明のトンネル構築方法の概略を示す斜視図である。 本発明の実施例1と比較例を説明するための断面側面図である。 本発明の実施例2と比較例を説明するための断面側面図である。 本発明の実施例3と比較例を説明するための断面側面図である。
符号の説明
1 立坑
2 後行トンネル
3 切削可能部材(切削可能セグメント)
4 躯体構造物(常設セグメント)
5 中埋材
6 地山改良剤
7 連結杭
8 水中コンクリート
9 覆工
10 常設セグメント(後行トンネル側)

Claims (4)

  1. 立坑に対して後行トンネルを交差進入させて前記立坑に後行トンネルを分岐合流させる場合に使用されるトンネル構築方法であって、
    立坑壁面部材を支持層まで沈設させると共に、前記分岐合流部に位置する立坑壁面部材は、通常の立坑壁面部材の代わりに、後行側シールド掘進機による切削が可能な切削可能部材を沈設しておく立坑施工工程と、
    立坑側の前記分岐合流部内に中埋材を充填しておく中埋材充填工程と、
    前記後行側シールド掘進機によって後行トンネルを施工しつつ掘進して前記中埋材及び立坑側の前記切削可能部材を切削して前記立坑内に交差進入する後行トンネル進入施工工程と、
    前記分岐合流部の周辺の地山を改良する地山改良工程と、
    前記進入した後行トンネルと立坑とが交差する部分の前記後行トンネルの常設セグメントを外して前記後行トンネルと立坑との交差部分を開口すると共に、前記立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる壁面連通工程と、
    を備えていることを特徴とするトンネル構築方法。
  2. 前記切削可能部材は、炭素繊維強化材と軽量骨材とを含む新素材コンクリート部材であることを特徴とする請求項1に記載のトンネル構築方法。
  3. 立坑に対して後行トンネルを交差進入させて前記立坑に後行トンネルを分岐合流させる場合に使用されるトンネル構築方法であって、
    立坑壁面の覆工に際し、覆工体として常設セグメントを前記立坑壁面に配置すると共に、立坑側の分岐合流部には、後行側シールド掘進機による切削が可能な切削可能セグメントを前記常設セグメントの代わりに備えておく立坑施工工程と、
    立坑側の前記分岐合流部内に中埋材を充填しておく中埋材充填工程と、
    前記後行側シールド掘進機によって後行トンネルを施工しつつ掘進して前記中埋材及び立坑側の前記切削可能セグメントを切削して前記立坑内に交差進入する後行トンネル進入施工工程と、
    前記分岐合流部の周辺の地山を改良する地山改良工程と、
    前記進入した後行トンネルと立坑とが交差する部分の周辺の前記中埋材を除去すると共に、前記交差する部分の前記後行トンネル側の常設セグメントを外して前記後行トンネルと立坑との交差部分を開口し、前記立坑側及び後行トンネル側の交差する壁面を連通させる壁面連通工程と、
    を備えていることを特徴とするトンネル構築方法。
  4. 前記切削可能セグメントは、炭素繊維強化材と軽量骨材とを含む新素材コンクリート部材であることを特徴とする請求項3に記載のトンネル構築方法。
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