JP4295926B2 - 汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラム - Google Patents

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は製造業を始めとしサービス業及びその他の原価計算を必要とする企業において、製造の実態に合った詳細で正確な原価計算を実行する上で有効な原価計算法に係わる発明である。また原価計算システムを構築する分野では、原価対象費目を製品にどのように配分するかを決定した場合、これを実現する為の具体的な計算手順を決め、さらにその計算手順を正確に計算できるようにする演算技法に係わる分野と、原価計算システムを構築するに当たり決められた費用配分計算を実行可能にするシステム構築技術に関する分野とがあり、本発明はこの2つの分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在行われている殆どの原価計算は1962年に制定された大蔵省の企業会計審議会による「原価計算基準」を規範とするのが圧倒的であり、各原価対象費目は費目別原価計算、部門別原価計算、製品別原価計算の手順により行われている。
【0003】
この原価計算基準に準拠した計算では、製品に直接賦課できる費用は製品に直接賦課し、製品に直接賦課できない間接費用の計算は配賦と言う直接費の賦課とは別の計算方法で計算する。この間接費の配賦計算の基本的な考えは、各原価対象費目の費用を決定し(費目別計算)、各費用を最も適した配分基準で直接部門及び補助部門に配分し、この補助部門費用を更に直接製造部門に配分する事により最終的に全費用を直接製造部門に集計する。この直接製造部門に集計された費用を各直接製造部門の原価計算期間中の予定操業時間で除し直接製造部門別の時間単価を計算する(部門別計算)。この部門別時間単価と各製品の製造に要した作業時間を乗じて各製品の製造原価を計算する(製品別計算)。このような製造原価を作業時間×時間単価で求める方法をここでは説明の便宜上単価法と名付ける事とする。
【0004】
次に原価計算システムの構築は、原価計算を必要とする企業或いは部門が上記の手続きに従って具体的な原価計算手順を決定し、この指示を受けたシステム構築担当者がその手順を正確に追従してプログラミングする事によりシステムを構築するのが通常であり、特定した原価計算手順の計算を実行する固定型原価計算システムとなる。
【0005】
一方このような固定型原価計算システムでは、製造環境の変化、原価計算の目的の変更、原価計算精度の向上などの理由により、計算方法の変更の必要が生じた場合その変更が困難である事から、やむを得ず継続使用するか、高価な費用を投じて新たなシステムを再構築する以外になく、計算方法の変化にも追従できる汎用型の原価計算システムの要望が強い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
原価計算の最も基本的な考え方は発生した費用を各部門、工程、設備などを経由して製品に転嫁していく事にある。しかし原価対象費目の種類が多くなり途中の費用集計場所が多くなると計算作業が膨大となり、かっての手計算の時代では殆ど不可能であった。原価計算基準に記されている部門別の予定単価を用いた単価法による計算はこれを避ける為に導入された便宜的な簡略化された計算方法であり、この単価法が現在の主体となっているが正確な原価を計算すると言う目的には次の様な欠陥があり十分とは言えない。
【0007】
すなわち単価法による原価計算方法には精度上次の2つの欠陥がある。第1は単価法で計算した製品別の製造原価を全部合計した総製造原価と、期間中に発生した原価対象費目の総費用の間に差異の発生が避けられず、原価計算処理上ではこの差異を適正な方法で処理しなければならない。差異が発生する原因は時間単価が予定単価である事に起因する所が大きい。第2は製品への配分に当たり個々の原価対象費目の性質により独自の配分基準で製品に配分しなければならないのに、全ての原価対象費目を、製品の製造に要する作業時間或いは設備の稼働時間を基準に一律配分する通常の方法には不合理さがある。このような方法が採られるのは計算方法の簡略化が理由となっている。
【0008】
原価計算の精度を上げる為には、直接製造部門に配分された全ての原価対象費目の費用を製品の作業時間によって製品に配分するのでなく、個々の原価対象費目毎に計算期間中に発生した費用を最適な方法で製品に配分することが出来るようにしなければならない。さらに費用配分の経路としての費用集計場所を部門(通常は直接製造部門)のみを経由して製品に配分すると言う2ステップでの費用配分では実状にあった費用配分は困難であり、原価対象費目によっては複数のステップを経由して製品に配分した方がより実態に合った配分が可能であり、このための計算技法の開発と、それをコンピュータ上で計算出来るような原価計算システムが必要となる。
【0009】
さらに原価計算システムに要求されるもう1つの課題は汎用化の実現である。現在市販されている汎用型原価計算システムは、原価計算基準を規範とし、計算手法上は単価法による計算を採用しており、その汎用化の方法はシステム内に予め幾つかの単価法による計算パターンを用意しておき、原価対象費目毎に計算パターンを選択して計算する方法である。しかしこの方法では原価対象費目毎に個別の計算手順で計算したり、費目毎に個別の配分ステップ数で配分する計算方法には対応できない。
【0010】
本発明の目的は、原価対象費目1つ1つについて製品に配分する手順を決定し、これによって生じる煩雑な計算を正確にかつ簡単に実行する為の製造原価計算式を創出する方法の提供と、この方法を利用して構築した汎用型の原価計算システムを提供する事を目的とする。最近の傾向である間接費の配分に使用されるABC(活動基準原価計算)も費用を配分すると言う作業に関しては数学的には全く同じように扱うことが出来る。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムでは、費用の製品への配分は単価法でなく按分法を採用し、図2から図4これを実行する費用配分の設計方法を表わしたものであり、1つ1つの原価対象費目毎にその性質によって固有の配分経路を経た製品への配分設計をするようにしており、この設計の仕方によって実態に近い費用配分が可能となる。図2は費用と製品との関係が材料費や直接労務費のように直接的な場合であり、費用を製品に配分するのに最も合理的な基準(例えば製品別重量、製品別作業時間)で按分する場合である。図3は費用と製品の関係が直接的ではないが設備償却費のように途中に1つの費用集計場所(例えば設備)を経由しそれぞれの配分ステップで最も合理的な基準(例えば費用から設備へは設備の購入価格、設備から製品へは製品別の設備稼働時間)で按分する場合である。図4は1つの費用集計場所では実情に合致した費用配分を行うには無理があり、2つ以上の費用集計場所を経由して製品に配分することにより実状に合致した費用配分を実現できる場合であり、間接労務費などがこれに該当する。これらのように費用を製品に配分するまでの経路となる配分ステップと各配分ステップでの配分基準を指定した図を費用配分設計図と名付け、中間の費用集計場所を本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムの計算法では原価工程と名付ける。
【0012】
図5は費用配分設計図を一般化したものであり、これにより全ての費用配分方法を費用配分設計図に表現することが出来る。途中の原価工程にはこれを構成している複数の構成要素があり(例えば設備と言う原価工程には設備1、設備2、、、など)この要素の事を構成要素と名付ける。設備と言う原価工程の構成要素から次の製品に費用を配分するにはどの構成要素からも同じ配分基準(例えば設備毎の製品別稼働時間)で配分する事が可能であり、この場合には図3で示すように原価工程から製品への配分基準を1つの基準項目(“基準B”)で表わすことが出来る。しかし原価工程の中の構成要素であっても個々の構成要素によって違った配分基準で次の原価工程へ配分した方が実情に合致する場合がある。図4はこの場合に相当し、作業者と言う原価工程の構成要素は直接作業者段取作業者”の2つで構成されており、2つの構成要素から製品への配分は、直接作業者の費用は製品別の作業時間を配分基準に、段取作業者の費用は製品別の段取回数を配分基準にして配分することを示している。このように本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムでは各費用毎に別々の配分基準を使用し理想的な費用配分設計図を作成するようにする。
【0013】
作成された費用配分設計図の内容を通常の四則演算を用い、各配分ステップ毎に費用の配分額を逐次計算する方法では計算量が膨大になり、これを基に原価計算システムを構築する方法ではその作業も膨大となりシステムは高価となり且つ汎用化の実現も難しい。これを解決する為に本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムでは次のようにマトリックス式を使った演算技法を導入する。
【0014】
図6は複数の原価対象費目の費用x1、x2、x3、・・・、x*)それぞれの費目毎の配分基準(基準1A、基準1B、基準1C、・・・、基準1*)第1の配分ステップ先の原価工程の構成要素(配分先11(z1)、配分先12(z2)、配分先13(z3)、・・・、配分先1*(z*))に配分する時の費用配分率表である。また数1式は第1の配分ステップ先の原価工程の構成要素に配分される費用(z1、z2、z3、・・・、Zj)をマトリックス式で表現したものである。
【0015】
【数1】
Figure 0004295926
【0016】
図7はこの配分された第1の配分ステップ先の原価工程の構成要素の費用(z1、z2、z3、・・・、Z*)を、それぞれの配分基準(基準2A、基準2B、基準2C、・・・、基準2*)で、次の第2の配分ステップ先の原価工程の構成要素(配分先21(y1)、配分先22(y2)、配分先23(y3)、・・・、配分先2*(y*))に配分する時の配分率表である。数2式は第2の配分ステップ先の原価工程の構成要素に配分される費用(y1、y2、y3、・・・、yk)をマトリックス式で表現したものである。
【0017】
【数2】
Figure 0004295926
【0018】
数3式はこの2つのマトリックス式を演算する場合の計算式であり、これにより得られたマトリックスのエレメントの値が、原価対象費目を第2の配分ステップ先の、原価工程の各構成要素に配分する場合の配分率表の値となる。
【0019】
【数3】
Figure 0004295926
【0020】
【数4】
Figure 0004295926
【0021】
費用配分計算は図5のように一般的には2つ以上複数のステップでの計算を必要とする。図8は図5をさらに一般化したものであり各配分ステップでの配分率マトリックスを{M01}、{M02}、、、{M(s-1)s}とする。ただし{M01}は原価対象費目から第1の配分ステップ先の原価工程の構成要素への配分率マトリックスである。{M(s-1)s}は最後の配分ステップ先の原価工程の構成要素から製品への配分率マトリックスであり、これは製造データをもとに計算されるマトリックスであるので製造データマトリックスと名付ける。この時の原価対象費目から製品への配分率マトリックスは数3式を拡張して次の様に数5式で計算することができ製造原価計算式は数6式のようになる。この時の配分率マトリックス{M0s}を総合配分率マトリックスと名付ける。
【0022】
【数5】
Figure 0004295926
【0023】
【数6】
Figure 0004295926
【0024】
数7式は数6式をマトリックス式表示の代わりに通常の計算式で表わしたものであり、これは原価対象費目を独立変数とした1次式となる。数6式及び数7式を各製品の製造原価計算式と名付ける。
【0025】
【数7】
Figure 0004295926
【0026】
以上のようにして製品別の製造原価は、各原価対象費目の費用と最終的に計算された総合配分率マトリックスの該当するエレメントを乗じれば求めることが出来る事となる。つまり、製造原価計算は費用配分における各配分ステップでの配分率マトリックスを求め、全ての配分率マトリックスを計算して総合配分率マトリックスを求めるという、機械的な計算に置きかえることが出来る。本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムでは、この方法により製造原価計算式(数6式及び数7式)を創出し、製品別の原価計算を行う
【0027】
本発明の汎用型原価計算システムは、以上の考え方で導かれる製品別の原価計算を、コンピュータが原価計算プログラムを実行することで実現される諸機能によって実現する。このコンピュータは中央処理装置と、記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備える一般的なコンピュータ・システムである。本発明の汎用型原価計算システムが当該コンピュータを利用して原価計算プログラムにより実現する機能は、汎用化を実現する為の費用配分設計機能と、費用配分設計機能で設定した内容の計算を実現する為の製造原価計算式創出機能と、創出された原価計算式を使用して製品別の製造原価を求める製造原価計算機能とからなっている(図1,図10)
【0028】
原価計算を進めるのに必要な基本項目には、費用配分設計の内容に拘わらず全ての費用配分設計に共通する基本項目(共通基本項目と名付ける)と、費用配分設計の内容に応じて必要とされる費用配分設計ごとに固有の基本項目(固有基本項目と名付ける)がある。例えば原価対象費目や使用する原価工程は全ての費用配分設計に必要とされる共通基本項目となるデータであるのに対し、各原価工程の特性値(部門の建屋面積、製造工程の人数など)や製品マスターでの特性値(製品単位重量、標準製造時間など)は費用配分設計の内容によって使ったり、使わなかったりし、費用配分設計の内容に応じて使用の要否が決まる固有基本項目となるデータである
【0029】
費用配分設計機能では共通基本項目と固有基本項目の両方を入力する機能が必要である。共通基本項目の入力は、コンピュータの中央処理装置が原価計算プログラムを実行することで汎用型原価計算システムの機能として実現される“データ入力手段”(図9(A))を使用して当該コンピュータの入力装置により入力する。これに対して固有基本項目の入力は、コンピュータの中央処理装置が、その記憶装置に記憶されている先に入力された共通基本項目のデータを参照し、そのデータを使用して固有基本項目を入力するための“データ入力手段”として“原価工程別構成要素入力手段”、“原価工程別特性項目入力手段”、“原価工程別特性値入力手段”、“配分設計入力手段”を創出する(図9(B)、図10)。本発明の汎用型原価計算システムは、このように先に入力され記憶されている共通基本項目のデータを利用してデータ入力手段を創出するという“データ入力手段創出機能”を補助機能として備えている(図10)。そして創出したデータ入力手段を使用してコンピュータの入力装置により固有基本項目の入力を行うようにしている。図9はこの状況を図示したものである。
【0030】
製造原価計算式創出機能は演算機能と、計算に必要な基本項目のデータ入力手段、及び演算結果書込み手段が必要である。演算機能(図10;各配分率計算機能、総合配分率計算機能)及び共通基本項目のデータ入力手段(図9(A))は任意の配分設計に対しても共通な機能であり、コンピュータの中央処理装置が原価計算プログラムを実行することで汎用型原価計算システムの機能として実現される。これに対して固有基本項目のデータ入力手段及び演算結果書込み手段は特定の配分設計に対して固有のものである。このため本発明の汎用型原価計算システムでは、コンピュータの中央処理装置が、その記憶装置に記憶されている先に入力された共通基本項目のデータを参照し、そのデータを利用して固有基本項目を入力するための“データ入力手段”として“製品マスタ入力手段”、“製造データ入力手段”を創出し、また“演算結果書込み手段”として“各配分率書込み手段”、“総合配分率表書込み手段”を創出する(図9(B)、図10)。本発明の汎用型原価計算システムは、これらの手段を創出する補助機能としての“データ入力手段創出機能”及び“演算結果書込手段創出機能”を備えている(図10)。そして創出したそれらの手段を使用して入力及び書き込みをするようにしている。
【0031】
製造原価計算機能は演算機能と、計算に必要な基本項目のデータ入力手段、及び演算結果書込み手段が必要である。演算機能(図10;製造原価計算機能)及び共通基本項目のデータ入力手段(図9(A))は任意の配分設計に対しても共通な機能であり、コンピュータの中央処理装置が原価計算プログラムを実行することで汎用型原価計算システムの機能として実現される。これに対して固有基本項目のデータ入力手段及び演算結果書込み手段は特定の配分設計に対して固有のものである。このため本発明の汎用型原価計算システムでは、コンピュータの中央処理装置が、その記憶装置に記憶されている先に入力された共通基本項目のデータを参照し、そのデータを利用して固有基本項目を入力するための“データ入力手段”として“原価対象費目費用入力手段”を創出し、また“演算結果書込み手段”として“製造原価書込み手段”を創出する(図9(B)、図10)。本発明の汎用型原価計算システムは、それらの手段を創出する補助機能としての“データ入力手段創出機能”及び“”演算結果書込手段創出機能”を備えている(図10)。そして創出したそれらの手段を使用して入力及び書き込みをするようにしている。
【0032】
【実施例】
以下本実施例では図24に示した費用配分設計図の方法で費用配分を行う場合を使用して計算する。図10は本発明による汎用型原価計算システムを構成している機能構成図と各機能に用意されている具体的な実行機能である。これらの諸機能は中央処理装置と、記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えるコンピュータが原価計算プログラムを実行することで実現される。データ入力手段により入力された内容及び、演算結果書込み手段によって書き込まれた内容はいずれも汎用型原価計算システムが利用するコンピュータの記憶装置に格納され、以後の計算に必要な時に呼び出すことが出来る。
【0033】
図11は本実施例の汎用型原価計算システムの業務フローを示したものである。以下業務フローの順序に従って本実施例の汎用型原価計算システムの働きを説明する事とする。原価計算の手続きはすべて次の要領で実行する。データの入力作業はコンピュータの入力装置を使用して行う。入力するデータは、原価工程、配分基準項目、原価対象費目、原価工程別構成要素、原価工程別特性項目、原価工程別特性値、配分設計、製品マスタ項目、製造データ項目、製品マスタ、製造データ、原価対象費目費用である(図10、図11)。共通基本項目については汎用型原価計算システムのデータ入力手段(図9(A))を使用して実行する。固有基本項目については当該汎用型原価計算システムのデータ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、コンピュータの中央処理装置がその記憶装置に記憶されている共通基本項目のデータを参照して創出したデータ入力手段(図10;原価工程別構成要素入力手段等)を使用して実行する。一方各演算は汎用型原価計算システムの演算機能(図10;各配分率計算機能等)を使用して実行する。その演算結果は汎用型原価計算システムの演算結果書込手段創出機能(図10)によって、コンピュータの中央処理装置が演算結果書込み手段(図10;各配分率書込み手段等)を創出し、これを使用して書込みを実行する。演算結果書込み手段及びデータ入力手段によって取り込まれたデータは汎用型原価計算システムの補助機能の記憶装置創出機能(図10)によってコンピュータの記憶装置に記憶される。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの各種の記憶装置(図10;原価工程記憶装置等)として機能する。以上の方法は以下の手続きの全てに共通である。
【0034】
まずはコンピュータの入力装置により、費用配分設計機能の補助機能の中のデータ入力手段(図9(A))を使用して、原価工程の登録入力、配分基準項目の登録入力、原価対象費目の登録入力を行なう(図12〜図14)。コンピュータの中央処理装置はこの結果を当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの原価工程記憶装置、配分基準記憶装置、原価対象費目記憶装置として機能する(図10)。図12は原価工程表の登録結果、図13は配分基準項目表の登録結果、図14は原価対象費目表の登録結果を示したものである。
【0035】
次いでコンピュータの中央処理装置は、費用配分設計機能の補助機能の中のデータ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された原価工程の内容(図12)を参照する。本例では“製造部門,製造工程,設備”が登録されている。このため中央処理装置は、原価工程ごとに構成要素をデータとして入力するための原価工程別構成要素入力手段(図10)創出する(図9(B))。具体的には原価工程“製造部門”について構成要素“第1製造部門,第2製造部門”を図15のように入力する原価工程別構成要素入力手段を創出する(図9(B))。同様に“製造工程”について構成要素“第11製造工程・・・・・・第22製造工程”を図16のように入力する原価工程別構成要素入力手段を創出する。同様に“設備”について構成要素“設備111・・・・・・設備222”を図17のように入力する原価工程別構成要素入力手段を創出する。そしてコンピュータの入力装置により、それらの原価工程別構成要素入力手段を使用して原価工程別に構成要素の登録入力が行われると、中央処理装置はこの登録結果を記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの原価工程別構成要素記憶装置(図10)として機能する。図15、図16、図17に原価工程別の構成要素の登録結果を示す。
【0036】
次いでコンピュータの中央処理装置は、費用配分設計機能の前記データ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された原価工程の内容(図12)を参照する。本例では“製造部門,製造工程,設備”が登録されている。このため中央処理装置は、原価工程ごとに特性項目をデータとして入力するための原価工程別特性項目入力手段(図10)を創出する(図9(B))。具体的には原価工程“製造部門”について特性項目としての“人員数”を図18のように入力する原価工程別特性項目入力手段を創出する。同様に“製造工程”について特性項目としての“設備台数,建屋面積,人員数”を図19のように入力する原価工程別特性項目入力手段を創出する。同様に“設備”について特性項目としての“設備定格値,設備購入価格”を図20のように入力する原価工程別特性項目入力手段を創出する。そしてコンピュータの入力装置により、それらの原価工程別特性項目入力手段を使用して、原価工程別に特性項目の登録入力が行われると、中央処理装置はこの登録結果を記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの原価工程別特性項目記憶装置(図10)として機能する。図18、図19、図20に原価工程別の特性項目の登録結果を示す。
【0037】
次いでコンピュータの中央処理装置は、費用配分設計機能の前記データ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された原価工程の内容(図12)及び原価工程毎の特性項目(図18,図19,図20)を参照して、特性項目ごとに特性値をデータとして入力するための原価工程別特性値入力手段(図10)を創出する(図9(B))。具体的には原価工程“製造部門”の特性項目“人員数”について特性値“n1,n2”を図21のように入力する原価工程別特性値入力手段を創出する。同様に“製造工程”の特性項目“設備台数”について特性値“m1・・・m4”を、“建屋面積”について特性値“ss1・・・ss4”を、“人員数”について特性値“nn1・・・nn4”をそれぞれ図22のように入力する原価工程別特性値入力手段を創出する。同様に“設備”の特性項目“設備定格値”について特性値“r1・・・r8”を、“設備購入価格”について特性値“p1・・・p8”をそれぞれ図23のように入力する原価工程別特性値入力手段を創出する。そしてコンピュータの入力装置により、それらの原価工程別特性値入力手段を使用して、原価工程別に特性値の登録入力が行われると、中央処理装置はこの登録結果を記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの原価工程別特性値記憶装置(図10)として機能する。図21、図22、図23に原価工程別の特性値の登録結果を示す。
【0038】
次いでコンピュータの中央処理装置は、費用配分設計機能の前記データ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された原価工程の内容(図12)とその構成要素(図15,図16,図17)を参照して、費用配分設計入力手段(図10)を創出する(図9(B))。これは配分ステップごとに費用を「どこから(配分元)、どこに(配分先)、どのような基準で配分するか(配分基準)」という費用の配分経路と配分基準を登録入力するものである。このうち配分元と配分先は原価対象費目表(図14)の各原価対象費目、原価工程(図12)、構成要素(図15,16,17)として先に登録済みであり、配分基準は配分基準項目表(図13)として先に登録済みである。ここで作成が必要な配分設計表は、第1に、図25に示した原価対象費目から第1の配分ステップ先の原価工程への費目配分設計表であり、このために中央処理装置は先に登録した原価対象費目(図14)、原価工程(図12)、配分基準(図13)とを入力するためのデータ入力手段として配分設計入力手段(図10、図25)を創出する(図9(B))。第2に、図26 に示した各配分ステップ先の原価工程間の配分設計表(中間配分設計表と名付ける)であり、このために中央処理装置は先に登録した原価工程(図12)、その構成要素(図15,図16,図17))と、配分基準(図13)とを入力するためのデータ入力手段として配分設計入力手段(図10、図26)を創出する(図9(B))。第3に、図27に示した最終の配分ステップ先の、原価工程の構成要素から製品への製品配分設計表であり、このため中央処理装置は先に登録した原価工程(図12)の構成要素(図15,図16,図17))と、配分基準(図13)と、製品とを入力するためのデータ入力手段として配分設計入力手段(図10、図27)を創出する(図9(B))。そしてコンピュータの入力装置により、それらの配分設計入力手段を使用して配分設計内容のデータの登録入力が行われると、中央処理装置はこの登録結果を当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの配分設計記憶装置(図10)として機能する。図25、図26、図27に配分設計の登録結果を示す。原価対象費目から製品までの間のステップ数が多くなればそれに応じて中間配分設計表も増加することになるので、必要な中間配分設計表の数は予め汎用型原価計算システムに有するステップ数入力手段により決定する。
【0039】
次いでコンピュータの入力装置により、製造原価計算式創出機能の補助機能の中共通項目のデータ入力手段(図9(A))を使用して、製品マスタ項目の登録入力及び製造データ項目の登録入力が行われると、コンピュータの中央処理装置はそれをコンピュータの記録装置に記憶する。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの製品マスタ項目記憶装置及び製造データ項目記憶装置(図10)として機能する。図28は製品マスタの項目の登録結果、図29は製造データ項目の登録結果を示したものである。
【0040】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の補助機能の中のデータ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された製品マスタ項目の内容(図28)を参照して、それを使用して製品マスタの各項目をデータとして入力するための製品マスタ入力手段(図10、図30)を創出する(図9(B))。そしてコンピュータの入力装置により製品マスタ入力手段を用いて製品名を含む項目の値のデータ入力が行われると、中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の記憶装置創出機能(図10)によって、この登録結果を当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの製品マスタ記憶装置(図10)として機能する。図30に製品名及び各項目値の登録結果を示す。
【0041】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の補助機能の中のデータ入力手段創出機能(図9(B)、図10)により、先に登録された製造データ項目の内容(図29)を参照して、それを使用して製造データの各項目をデータとして入力するための製造データ入力手段(図10、図31)を創出する(図9(B))。そしてコンピュータの入力装置により製造データ入力手段を用いて製品名を含む項目の値のデータ入力が行われると、中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の記憶装置創出機能(図10)によって、この登録結果を当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの製造データ記憶装置(図10)として機能する。図31に製品名及び各項目値の登録結果を示す。この場合製品名は先に登録した製品マスタの製品名(図30)を使って汎用型原価計算システム自身で自動書込みする方法も可能である。
【0042】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の補助機能の中演算結果書込手段創出機能(図10)によって、先に登録された原価対象費目から第1の配分ステップ先の原価工程への費目配分設計内容(図25)、原価対象費目(図14)、全ての原価工程の構成要素(図15,図16,図17)を参照して、原価対象費目から最初の原価工程への配分率の演算結果を書き込むために使用する各配分率書込み手段(図10)としての費目配分率表を創出する。図32は創出された費目配分率表を示す。コンピュータの中央処理装置は、列タイトル名には図14で示す記憶装置に登録した原価対象費目名を参照して書き込み、行タイトル名には図15,図16,図17で示す記憶装置に登録してある原価工程の構成要素を参照して書き込んで費目配分率表を生成(創出)する。表中に書き込まれている*記号は計算結果が書き込まれる事を意味しているが、この時点ではまだ計算されていない。なお中央処理装置は以上と同じ考えにより連続する原価工程間の配分率表(図33)、最終の製品への製品配分率表(図34)を創出する。
【0043】
次にコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の主機能として有する各配分率計算機能(図10)によって、各原価対象費目毎に原価工程の構成要素への配分率を計算し、この結果を先に創出した各配分率書込み手段(図10)を使用して費目配分率表(図32)に書き込み、当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの各配分率データ記憶装置(図10)として機能する。以下費目配分率表(図32)について詳述すると、『労務費』は費目配分設計表(図25)から製造部門の構成要素に対して人員数(人数比で配分するとされている。中央処理装置はこれを参照することによって部門特性表(図21)から各製造部門(第1製造部門、第2製造部門)の人員数(n1,n2)を読取り、費目配分率表(図32)の『労務費』の列の該当する場所(第1製造部門、第2製造部門)に読み取った人員数(n1,n2)を書き込み、次いでこれを比率(配分率)に変換する。同様に『電力費』に関しては、費目配分設計表(図25)から設備の構成要素に対して設備定格で配分するとされている。中央処理装置はこれを参照することによって設備特性表(図23)の各構成要素(設備111,設備112,設備121,設備122,設備211,設備212,設備221,設備222)の設備定格値(r1〜r8)を読み取り、費目配分率表(図32)の『電力費』の列の該当する場所(設備111〜設備222)に読み取った設備定格値(r1〜r8)を書き込み、次いでこれを比率(配分率)に変換する。以下中央処理装置は減価償却費』、『消耗品費』についても同様な方法で配分率を求め該当する場所に書き込む。これによって費目配分率表(図32)が完成する。以下中央処理装置は全配分ステップでの原価工程間配分率表(図33)及び製品配分率表(図34)についても同様な考えで配分率を計算し、各配分率表(図33,図34)に書き込み、コンピュータの記憶装置に記憶させる。これらの結果が図32、図33、図34の配分率表の*記号のところに書き込まれる。
【0044】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算式創出機能の補助機能の中の演算結果書込手段創出機能(図10)によって、先に登録された原価対象費目名(図14)及び製品マスタに登録された製品名(図30)を参照し、それらを使用して、原価対象費目から製品への総合配分率の演算結果を書き込むための総合配分率表書込み手段(図10)としての総合配分率表を創出する。図35に創出された総合配分率表を示す。中央処理装置は、列タイトル名は記憶装置に登録した原価対象費目表(図14)の原価対象費目名を参照して書き込み、行タイトルには記憶装置に登録してある図30の製品名を参照して書き込むことで総合配分率表を生成(創出)する。表中に書き込まれている*記号は計算結果が書き込まれる事を意味し、この時点ではまだ計算されていない。
【0045】
次にコンピュータの中央処理装置は、2つの連続する配分率マトリックスの計算を実行する数4式の計算実行モジュールを予め定められた配分ステップ数による回数だけ繰り返し演算するようにした総合配分率計算機能により(図10)、原価対象費目から製品への総合配分率を計算し、この結果を該当する総合配分率表(図35)に書き込み、当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの総合配分率データ記憶装置(図10)として機能する。この結果が図35の配分率表の*記号のところに書き込まれる。
【0046】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算機能の補助機能の中のデータ入力手段創出機能(図9(B)、図10)によって、先に登録された原価対象費目の内容(図14)を参照し、それを使用して原価対象費目の金額をデータとして入力するための原価対象費目費用入力手段(図10、図36)を創出する(図9(B))。そしてコンピュータの入力装置により、その原価対象費目費用入力手段へ金額データの登録入力が行われると、中央処理装置はその登録結果を当該コンピュータの記憶装置に記憶せしめる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの原価対象費目費用記憶装置(図10)として機能する。図36に原価対象費目の金額の登録結果を示す。
【0047】
次いでコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算機能の補助機能の中の演算結果書込手段創出機能(図10)によって、先に登録された原価対象費目名(図14)及び製品マスタに登録された製品名(図30)を参照し、それらを使用して原価対象費目から製品への配分額をデータとして書き込むための製造原価書込み手段(図10)として製造原価表を創出する。図37に創出された製造原価書込み手段としての製造原価表を示す。表の形式は総合配分率表(図35)と同じである。表中に書き込まれている*記号は計算結果が書き込まれる事を意味し、この時点ではまだ計算されていない。
【0048】
次にコンピュータの中央処理装置は、製造原価計算機能の主機能の製造原価計算機能(図10)により、原価対象費目別の製品への配分金額を演算し、この結果を先に創出した製造原価表(図37)に書き込み、当該コンピュータの記憶装置に記憶させる。このとき当該記憶装置は汎用型原価計算システムの製造原価データ記憶装置(図10)として機能する。図37は書き込んだ結果を示す。以上で目的とした原価計算を実現することが出来る。
【0049】
本実施例による汎用原価計算システムの特徴である配分方法を変更する場合は、図11の原価計算フローチャートに則り必要な入力処理及び演算を実行し、製造原価計算式を再創出し計算を実行すればよい。例えば原価工程を変更する場合は原価工程登録以降原価工程に関する全ての内容を実行し製品マスタ項目の変更の判断に至り以下の処理を実行すれば良い。
【0050】
これまでの計算は原価対象費目別の原価構成を計算する方法であるが、原価計算の目的として工程別原価構成計算、活動別原価構成計算など色々な項目別の計算が要求されるケースが有りこの場合の実施例を示す。
【0051】
実施例はこれまでと同じ図24を使用し、各設備別の原価構成計算を実行する。計算の手順としては原価対象費目の費用の各設備への配分額を計算し、各設備へ配分された費用を製品に配分すると言うステップで行う。これを数式で表わすと数8を実行する事となる。
【0052】
【数8】
Figure 0004295926
【0053】
数8式の第1式を実行する為、汎用型原価計算システムがその機能として有するデータ入力手段を使用し、コンピュータの入力装置を利用して原価対象費目から原価工程「設備」までの配分ステップ数(実施例の場合1)を入力する。コンピュータの中央処理装置は、この値を認識し項目別費用の演算結果書込手段創出機能、演算機能を使用して原価費目別に設備への配分金額を計算し、コンピュータの記憶装置に記憶させる。結果の表は図32と同じである(値は異なる)。この場合労務費の費用等は設備以外の配分先への配分金額として同時に計算且つ記憶される。
【0054】
次いでコンピュータの中央処理装置は、数8式の第2式を項目別費用構成表創出機能、演算機能を使用して設備別の製品への配分金額を計算し、コンピュータの記憶装置に記憶させる。結果の表は図34と同じである(値は異なる)。この場合労務費及び消耗品費の費用は設備以外の原価工程(この場合は製造工程)へ配分されている事となり、設備別且つ製造工程別原価構成表として作成される。
【0055】
【発明の効果】
本発明の汎用型原価計算システム及び汎用型原価計算プログラムによれば、マトリックス計算の応用により多ステップの費用配分が容易に出来るようになり、実態に合った詳細な計算が実現可能となる。原価計算が各配分ステップ毎の配分率計算と各配分ステップの配分率同士の計算に分ける事により配分設計の変更が容易になる。費用配分経路を途中で2つに分割する事により、様々な項目別の原価構成計算が容易に出来る。原価工程の設定に制限が無いので原価工程に「活動」を採用すればABC(活動基準原価計算)にもそのまま応用できる。理想的な唯一の製造原価計算式を創出することにより以下の原価計算目的に使用できる。
【0056】
(1)全部原価計算、直接原価計算も同一計算式で実行できる。
【0057】
(2)実績原価計算、予定原価計算、標準原価計算を同一計算式で実行できる
【0058】
(3)予算策定用原価計算、実績原価計算、見積原価計算、設備投資効果計算、人員体制効果計算、その他の原価計算のシミュレーションが同一計算式で実行できる。
【0059】
(4)配分設計法には制限が無い為どのような製造形態の計算にも応用できる。
【0060】
(5)設計変更の場合新たなコーディングは必要ないため原価計算方法の変更に容易に追従できる。
【0061】
(6)この性質を利用して最初は簡単な計算方法から始め必要に応じて計算精度を上げていくと言う現実的な汎用型原価計算システムを構築することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 汎用型原価計算システム基本機能構成図
【図2】 製品に直接配分できる費用の配分設計図
【図3】 途中に1つの原価工程を必要とする費用の配分設計図
【図4】 複数の原価工程を有し構成要素により次の配分基準が異なる配分設計図
【図5】 一般化した費用の配分設計図
【図6】 原価対象費目から次の原価工程への配分率表
【図7】 原価工程から製品への配分率表
【図8】 一般化した費用の配分設計図と各ステップの配分率マトリックス
【図9】 システムへの入力手段の方法
【図10】 汎用型原価計算システムの構成機能図と機能の種類
【図11】 汎用型原価計算フローチャート概略図
【図12】 原価工程表と入力例
【図13】 配分基準表と入力例
【図14】 原価対象費目表と入力例
【図15】 部門の構成要素表と入力例
【図16】 製造工程の構成要素表と入力例
【図17】 設備の構成要素表と入力例
【図18】 部門特性値項目表と入力例
【図19】 製造工程特性値項目表と入力例
【図20】 設備特性値項目表と入力例
【図21】 部門の特性値表(部門特性表)と入力例
【図22】 製造工程の特性値表(製造工程特性表)と入力例
【図23】 設備の特性値表(設備特性表)と入力例
【図24】 実施例での費用配分設計図
【図25】 費目配分設計表と入力例
【図26】 原価工程間の配分設計表と入力例
【図27】 製品配分設計表と入力例
【図28】 製品マスタ項目表 と入力例
【図29】 製造データ項目表と入力例
【図30】 製品マスタと入力例
【図31】 製造データと入力例
【図32】 費目配分率表と計算結果書込み例
【図33】 原価工程間配分率表と計算結果書込み例
【図34】 製品配分率表と計算結果書込み例
【図35】 総合配分率表と計算結果書込み例
【図36】 原価対象費目表と入力例
【図37】 製造原価表と計算結果書込み例

Claims (4)

  1. コンピュータを利用して、原価対象費目の費用を製品に配分し製造原価を算出する汎用型原価計算システムであって、
    1以上の原価対象費目を記憶する手段と、
    原価対象費目別に費用を記憶する手段と、
    原価対象費目の費用を製品に配分する中間の費用集計場所として原価工程を記憶する手段と、
    原価工程について1以上の構成要素を記憶する手段と、
    複数の製品を記憶する手段と、
    費用の配分元となる原価対象費目から費用の配分先となる原価工程の構成要素への費用の配分ステップ及び費用の配分元となる原価工程の構成要素から費用の配分先となる複数の製品への費用の配分ステップごとに、費用の配分元と、この配分元から費用を配分する特定の配分先と、その配分先についての費用の配分基準を示す配分基準項目と、を含む配分設計内容を記憶する配分設計記憶手段と、
    当該配分基準項目についての項目値を記憶する手段と、
    配分ステップごとに前記配分設計記憶手段から全ての配分元を読み出して行要素又は列要素の何れか一方に配置し且つ全ての配分先を読み出して前記何れか他方に配置した配分ステップ別の配分率マトリックスを生成し、そして配分率マトリックスごとに、当該配分先の配分基準項目に対応する項目値を前記手段から読み出すとともに当該配分先相互間での比率となる配分率を演算し、その配分率を配分率マトリックスのエレメントとして書き込む手段と、
    前記原価対象費目を前記手段から読み出して行要素又は列要素の何れか一方に配置し且つ前記製品を前記手段から読み出して前記何れか他方に配置した総合配分率マトリックスを生成し、前記配分ステップ別の配分率マトリックスを行列積にて演算して得られる総合配分率を総合配分率マトリックスのエレメントとして書き込む手段と、
    総合配分率マトリックスに含まれる総合配分率に前記記憶手段から読み出した原価対象費目の費用を乗算して製品ごとの製造原価を演算する手段と、を備える汎用型原価計算システム。
  2. 原価工程を記憶する前記手段が前後する複数の原価工程を記憶しており、
    構成要素を記憶する前記手段が原価工程別に構成要素を記憶しており、
    配分設計記憶手段が費用の配分元となる原価工程の構成要素から費用の配分先となる原価工程の構成要素への費用の配分ステップについて、費用の配分元と、この配分元から費用を配分する特定の配分先と、その配分先についての費用の配分基準を示す配分基準項目と、を記憶しており、
    配分基準項目の項目値を記憶する前記手段が原価工程別に配分基準項目の項目値を記憶している請求項1記載の原価計算システム。
  3. 原価対象費目の費用を製品に配分し製造原価を算出するためにコンピュータに、
    1以上の原価対象費目を入力し記憶する処理と、
    原価対象費目別に費用を入力し記憶する処理と、
    原価対象費目の費用を製品に配分する中間の費用集計場所として原価工程を入力し記憶する処理と、
    原価工程について1以上の構成要素を入力し記憶する処理と、
    複数の製品を入力し記憶する処理と、
    費用の配分元となる原価対象費目から費用の配分先となる原価工程の構成要素への費用の配分ステップ及び費用の配分元となる原価工程の構成要素から費用の配分先となる複数の製品への費用の配分ステップごとに、費用の配分元と、この配分元から費用を配分する特定の配分先と、その配分先についての費用の配分基準を示す配分基準項目と、を含む配分設計内容を入力し記憶する処理と、
    当該配分基準項目についての項目値を入力し記憶する処理と、
    配分ステップごとに先に入力し記憶した配分設計内容の全ての配分元を行要素又は列要素の何れか一方に配置し且つ全ての配分先を前記何れか他方に配置した配分ステップ別の配分率マトリックスを生成し、そして配分率マトリックスごとに、当該配分先の配分基準項目に対応する前記項目値に基づいて当該配分先相互間での比率となる配分率を演算し、その配分率を配分率マトリックスのエレメントとして書き込む処理と、
    先に入力し記憶した前記原価対象費目を行要素又は列要素の何れか一方に配置し且つ先に入力し記憶した前記製品を前記何れか他方に配置した総合配分率マトリックスを生成し、前記配分ステップ別の配分率マトリックスを行列積にて演算して得られる総合配分率を総合配分率マトリックスのエレメントとして書き込む処理と、
    総合配分率マトリックスに含まれる総合配分率に先に入力し記憶した原価対象費目の費用を乗算して製品ごとの製造原価を演算する処理と、を実行させる汎用型原価計算プログラム。
  4. 原価工程を入力し記憶する前記処理で前後する複数の前記原価工程を入力し記憶する処理を実行させ、
    構成要素を入力し記憶する前記処理で原価工程別に構成要素を入力し記憶する処理を実行させ、
    配分設計内容を入力し記憶する前記処理で費用の配分元となる原価工程の構成要素から費用の配分先となる原価工程の構成要素への費用の配分ステップについて、費用の配分元と、この配分元から費用を配分する特定の配分先と、その配分先についての費用の配分基準を示す配分基準項目と、を含む配分設計内容を入力し記憶する処理を実行させ、
    配分基準項目の項目値を記憶する前記処理が原価工程別に配分基準項目の項目値を入力し記憶する処理を実行させる請求項記載の汎用型原価計算プログラム。
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