JP4295870B2 - レーザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばレーザ加工、固体レーザ励起等に使用されるレーザ装置に係り、より詳細には、いわゆる半導体レーザアレイスタックを用いたレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ加工用のレーザ装置として、従来から、例えば高出力のNd:YAGレーザ装置等が用いられている。Nd:YAGレーザ装置は、励起用光源から出射される光をYAGレーザ素子に照射することによりYAGレーザ素子から高い光パワー密度を持ったレーザ光を出力する。励起用光源としては、半導体レーザがよく用いられ、特に、活性層がいくつかのストライプに分割されたアレイ構造を持つ半導体レーザアレイを複数積層した半導体レーザアレイスタックは、比較的高出力を得られる半導体レーザとして注目を集めている。
【0003】
例えば特開平4−78180号公報に記載されるレーザ装置は、励起用光源として2個の半導体レーザアレイスタックを用い、互いに直交する2方向から、光軸に直交する面内でストライプ状となる2つの平行光束を偏光ビームスプリッタに入射し、その合成光を集光してYAGレーザ素子に照射する。このレーザ装置において、半導体レーザアレイスタックは、それらから出射される平行光束のストライプが互いに直交するように、即ち合成光の発光パターンが格子状となるように配置されている。
【0004】
一方、特開平11−72743号公報に開示されるレーザ装置は、半導体レーザアレイスタックをそれぞれ有する2つの光源から出力される平行光束を、透光板を用いて合成するものであり、透光板の表面にはAu等からなる光反射膜が1mm程度あるいはそれ以下のピッチサイズでストライプ状にコーティングされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の公報に記載のレーザ装置は、以下のような問題点を有していた。
【0006】
即ち、特開平4−78180号公報に記載されるレーザ装置においては、偏光ビームスプリッタで合成される合成光の発光パターンが格子状になるため、光強度分布が空間的に不均一となる。特に、半導体レーザアレイスタックは、比較的高出力で動作するので、光の重なった部分の光強度は特に大きく、その光強度によって偏光ビームスプリッタが破損するおそれがある。
【0007】
また、特開平11−72743号公報に記載されたレーザ装置においては、Au等からなる光反射膜が透光板の表面に1mm程度あるいはそれ以下のピッチサイズでストライプ状にコーティングされているため、透光板の製造が面倒であり、コストも高くなる。
【0008】
そこで、本発明は、レーザ光の光パワー密度を均一化させると共に、製造が容易で且つ低コスト化を図ることができるレーザ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状になる第1平行光束及び第2平行光束を偏光ビームスプリッタの偏光膜の表面及び裏面にそれぞれ入射し、第1平行光束及び第2平行光束の合成光を出射するレーザ装置において、第1平行光束として、そのストライプの長手方向に振動する第1電界成分を有するものを、第1電界成分が偏光膜の表面に対しp偏光となるよう偏光ビームスプリッタに入射する第1光入射手段と、第2平行光束として、そのストライプの長手方向に垂直な方向に振動する第2電界成分を有するものを、第2電界成分が偏光膜の裏面に対しs偏光となるよう偏光ビームスプリッタに入射する第2光入射手段とを備えている。
ここで、前記偏光膜の表面及び裏面が共にフラット面に垂直になるように、前記偏向ビームスプリッタは前記フラット面上に配置されており、前記第1光入射手段の前記偏向膜への出射光軸と、前記第2光入射手段の前記偏向膜への出射光軸とは直交しており、前記第1及び第2光入射手段のそれぞれは、前記フラット面に垂直な方向に沿ってプレート状の複数の半導体レーザアレイが積層された半導体レーザアレイスタックからなり、前記半導体レーザアレイスタックからは、前記フラット面に垂直な方向に並んだ複数の平面状のレーザ光が出射され、このレーザ光の光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状となる光源と、前記半導体レーザアレイスタックから出射されるレーザ光束の前記フラット面に垂直な方向の広がりを抑えて平行光化するために、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置される複数のシリンドリカルレンズと、を備え、前記偏光膜において、前記第1平行光束と前記第2平行光束のストライプが互いに平行になり、前記偏光膜を透過する前記第1平行光束のストライプと、前記偏光膜の裏面で反射される第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されるよう、前記第1平行光束のストライプが前記フラット面に垂直な方向に配列され、前記第2平行光束のストライプが前記フラット面に垂直な方向に配列されていることを特徴とする。
また、前記第1及び第2光入射手段のそれぞれは、複数の前記シリンドリカルレンズを通過したレーザ光束の前記フラット面に平行な方向の広がりを抑えて平行光化するために、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置される複数のマイクロレンズアレイを備えていることが好ましい。
【0010】
本発明によれば、第1光入射手段から、第1平行光束が偏光ビームスプリッタの偏光膜表面に入射されると、偏光膜表面に対し第1平行光束の第1電界成分がp偏光となるため、第1平行光束は偏光膜を透過する。一方、第2光入射手段から、第2平行光束が偏光ビームスプリッタの偏光膜裏面に入射されると、偏光膜裏面に対し第2平行光束の第2電界成分がs偏光となるので、第2平行光束は偏光膜裏面で反射される。ここで、偏光膜の表面に対しては、ストライプの長手方向に振動する第1電界成分がp偏光として入射され、偏光膜の裏面に対しては、ストライプの長手方向に垂直な方向に振動する第2電界成分がs偏光として入射されるため、偏光膜において、第1平行光束と第2平行光束のストライプを平行にすることが可能となる。従って、第1平行光束と第2平行光束のストライプが互いに交差することなく合成され得る。また、偏光膜の裏面でs偏光が選択的に反射されるため、反射率の向上を図るために、偏光膜裏面に反射膜等をコーティングする必要がなくなる。
【0011】
上記発明においては、例えば、第1光入射手段の光源は、第1平行光束としてTEモードの平行光束を偏光膜の表面に入射する第1光源であり、第2光入射手段の光源は、第2平行光束としてTMモードの平行光束を偏光膜の裏面に入射する第2光源であることが可能である。
【0012】
また、上記発明において、第1光入射手段は、四角形状に4点配列され、内側に向けて、出射光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状となるように平行光束を出射する4つの第1光源と、第1光源の内側に配置され、第1光源からそれぞれ出射される平行光束を同一方向に反射する4つの反射面を有する第1反射体とを備え、第2光入射手段は、四角形状に4点配列され、内側に向けて、出射光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状となるように平行光束を出射する4つの第2光源と、第2光源の内側に配置され、第2光源からそれぞれ出射される平行光束を同一方向に反射する4つの反射面を有する第2反射体とを備え、第1光入射手段は、第1反射体で反射される4つの平行光束を第1平行光束として偏光膜の表面に入射するものであり、第2光入射手段は、第2反射体で反射される4つの平行光束を第2平行光束として偏光膜の裏面に入射するものであることが好ましい。
より好適には、上記発明において、前記第1光入射手段は、第1フラット面上に配置されており、四角形状に4点配列された4つの第1光源と、4つの前記第1光源の内側に配置され、前記第1光源からそれぞれ出射される平行光束を反射する4つの反射面を有する第1反射体と、を備え、それぞれの前記第1光源の前記第1反射体への光軸は第1フラット面に平行であり、前記第1反射体のそれぞれの前記反射面で反射された4つの平行光束は、前記第1フラット面に垂直な同一方向に反射され、前記第1平行光束として、前記偏光膜の表面に入射し、前記第2光入射手段は、第2フラット面上に配置されており、四角形状に4点配列された4つの第2光源と、4つの前記第2光源の内側に配置され、前記第2光源からそれぞれ出射される平行光束を反射する4つの反射面を有する第2反射体と、を備え、それぞれの前記第2光源の前記第2反射体への光軸は第2フラット面に平行であり、前記第2反射体のそれぞれの前記反射面で反射された4つの平行光束は、前記第2フラット面に垂直な同一方向に反射され、前記第2平行光束として、前記偏光膜の裏面に入射し、前記第1及び第2光源それぞれは、複数の半導体レーザアレイが積層された半導体レーザアレイスタックからなり、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射光を平行化するよう、前記半導体レーザアレイスタックのそれぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置された複数のシリンドリカルレンズと、前記半導体レーザアレイの出射側に配置された複数のマイクロレンズアレイとを有し、前記偏光膜において、前記第1平行光束のストライプと前記第2平行光束のストライプとが互いに平行となって入射され、前記偏光膜を透過する前記第1平行光束のストライプと、前記偏光膜の裏面で反射される前記第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されるよう、前記第1及び第2光入射手段のそれぞれにおいて、隣接する前記半導体レーザアレイスタック同士の積層方向は、互いに直交するように配置され、且つ、前記第1及び第2反射体のそれぞれの4つの反射面は、所定の上面と45°の角度をなし、この上面に直交する軸の回りに90°ずつ回転した状態でそれぞれ配置されていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、4つの第1光源から出射される平行光束は、第1反射体の4つの反射面で同一方向に反射され、この平行光束が第1平行光束として、偏光ビームスプリッタの偏光膜表面に入射される。一方、4つの第2光源から出射される平行光束は、第2反射体の4つの反射面で同一方向に反射され、この平行光束が第2平行光束として、偏光ビームスプリッタの偏光膜裏面に入射される。このとき、第1及び第2平行光束の光パワー密度はそれぞれ、第1及び第2光入射手段としてそれぞれ単一の光源を用いる場合に比べて4倍になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明のレーザ装置の好適な実施形態について説明する。なお、全図中、同一又は同等の構成要素については、同一の符号を付す。
【0015】
図1は、本発明のレーザ装置の第1実施形態を示す斜視図である。図1に示すように、レーザ装置50は偏光ビームスプリッタ2を備えており、偏光ビームスプリッタ2はフラット面1上に配置されている。偏光ビームスプリッタ2としては、例えば一対の直角三角柱状の透光性部材4a,4bを偏光膜としての誘電体多層膜6を介して貼り合わせたものが用いられる。偏光ビームスプリッタ2としては、透光板に偏光膜としての誘電体多層膜をコーティングした平板状のものでもよい。
【0016】
透光性部材4aは、フラット面1に垂直な第1受光面8aを有し、透光性部材4bはフラット面1に垂直な第2受光面8bを有し、第1受光面8a及び第2受光面8bは互いに直交している。また、誘電体多層膜6の透光性部材4a側の表面及び透光性部材4b側の裏面もフラット面1に垂直であり、且つ第1受光面8a及び第2受光面8bに対して所定の角度(例えば45°)をなして傾いている。さらに、第1受光面8aに対向する位置には、第1光源(第1光入射手段)9が配置され、第2受光面8bに対向する位置には、第2光源(第2の光出射手段)11が配置されている。
【0017】
ここで、第1光源9及び第2光源11の構成について説明する。
【0018】
まず第1光源9は、図2に示すように、半導体レーザアレイスタック10を備えている。半導体レーザアレイスタック10は、フラット面1に垂直な方向に対向配置される一対の平板状電極12a,12bを有し、電極12a,12b間には、プレート状の複数の半導体レーザアレイ(図2では3つ)14がフラット面1に垂直な方向に沿って積層されている。各半導体レーザアレイ14は、活性層がいくつかのストライプに分割されたアレイ構造を有している。そして、半導体レーザアレイスタック10は、その出射光軸13が偏光ビームスプリッタ2の第1受光面8aに直交するように配置されている。従って、電極12a,12b間に電圧を印加すると、半導体レーザアレイスタック10からは、フラット面1に垂直な方向に並んだ複数の平面状のレーザ光が出射され、出射光軸13に垂直な面7内で発光パターンがストライプ状になる。
【0019】
また、各半導体レーザアレイ14は、例えばダブルヘテロ構造、あるいは無歪み又は圧縮歪みを持った量子井戸構造で構成されている。半導体レーザアレイ14がダブルヘテロ構造で構成されている場合、TEモード、TMモードの利得は互いに同程度であり、閉込め係数及び内部損失も大差はない。しかし、端面反射率は、TEモードに対する値の方がTMモードに対する値に比べて非常に大きい。このため、TEモードでの発振となる。また、半導体レーザアレイ14が無歪みの量子井戸構造で構成されている場合、例えばAlGaAs(クラッド層)/GaAs(活性層)材料系からなるとき、利得はTEモードの方が大きくなる。このため、TEモードでの発振となる。また、半導体レーザアレイ14が圧縮歪みの量子井戸構造で構成されている場合、例えばInGaAs(クラッド層ないし障壁層)/GaAs(活性層ないし量子井戸層)材料系からなるときは、利得はTEモードの方が大きくなる。このため、この場合もTEモードでの発振となる。
【0020】
従って、半導体レーザアレイスタック10から出射されるレーザ光束は、そのストライプの長手方向に沿って振動する電界成分(第1電界成分)を有する。
【0021】
各半導体レーザアレイ14は、例えば金属、セラミックまたはダイヤモンド等からなる一対のプレート状の高熱伝導性ヒートシンク16によって挟持されている。そして、これらヒートシンク16を介して半導体レーザアレイ14を冷却するために、BeO、AlN、SiC、ダイヤモンド等の高熱伝導材料からなりヒートシンク16と接触する電気絶縁板18を介して水冷タンク20が設けられ、この水冷タンク20の内部と外部との間で冷却水が循環している。従って、半導体レーザアレイスタック10の作動中における半導体レーザアレイ14の過度の発熱が防止される。
【0022】
また、第1光源9は、半導体レーザアレイスタック10から出射されるレーザ光束のフラット面1に垂直な方向の広がりを抑えて平行光化するために、半導体レーザアレイ14の出射側に近接配置される複数のシリンドリカルレンズ22を備えている。更に、第1光源9は、シリンドリカルレンズ22を通過したレーザ光束のフラット面1に平行な方向の広がりを抑えるために、シリンドリカルレンズ22の近傍にマイクロレンズアレイ24を備えている。従って、半導体レーザアレイスタック10から出射されるレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24によって平行化され、第1平行光束として第1光源9から出射される。
【0023】
こうして第1光源9から出射される第1平行光束は、そのストライプ15がフラット面1に垂直な方向に配列され、誘電体多層膜6の表面もフラット面1に垂直となっているため(図1参照)、ストライプの長手方向に振動する電界成分は、偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の表面に対しp偏光となる。このため、第1平行光束は偏光ビームスプリッタ2を透過する。
【0024】
一方、第2光源11は以下のように構成される。
【0025】
即ち、第2光源11は、図1に示すように、各半導体レーザアレイ26がTMモードの光を出射するように構成されている以外は第1光源9と同様な構成を有する。第2光源11は、半導体レーザアレイスタック28を有し、半導体レーザアレイスタック28は、その出射光軸29が偏光ビームスプリッタ2の第2受光面8bに直交するように配置され、この出射光軸29は、第1光源9の出射光軸13と直交している。従って、電極12a,12b間に電圧を印加すると、半導体レーザアレイスタック28からは、フラット面1に垂直な方向に並んだ複数の平面状のレーザ光が第2受光面8bに向けて出射され、出射光軸29に垂直な面内で発光パターンがストライプ状になる。
【0026】
ここで、第2光源11から出射される第2平行光束がTMモード光となるためには、第2光源11の半導体レーザアレイ26が、引張り歪みを持った量子井戸構造で構成される必要がある。即ち、量子井戸層の格子定数が障壁層の格子定数よりも小さい場合、引張り歪みによりバンド構造が変化しTMモード発振が起こる。より詳細に説明すると、図3に示すように、歪みの無いバルク半導体では、価電子帯の重い正孔帯(HH)と軽い正孔帯(LH)の上端は縮退している(図3(a)参照)が、歪みが加わるとその縮退が解け、圧縮歪みでは重い正孔帯(HH)が価電子帯上端に(図3(b)参照)、引張り歪みでは軽い正孔帯(LH)が価電子帯上端になる(図3(c)参照)。従って、圧縮歪みでは、電子−重い正孔間(E−HH)遷移が、引張り歪みでは電子−軽い正孔帯(E−LH)遷移が主要な遷移となる。そして、E−HH遷移は、TE波の増幅に寄与し、E−LH遷移はTM波の増幅に寄与する。
【0027】
具体的には、半導体レーザアレイ26は、例えばInGaAsP/InGaP材料系、あるいはInGaAsP/InGaAsP材料系で構成され、各元素の混晶比を適当に選ぶことにより半導体レーザアレイ26に引張り歪みが導入される。なお、図3(a)〜(c)において、縦軸はエネルギー、横軸は波数を表す。
【0028】
こうして量子井戸構造に引張り歪みを導入すると、TMモード発振が起こり、第2平行光束は、TMモード光となる。従って、第2平行光束は、そのストライプの長手方向に垂直な方向に振動する電界成分(第2電界成分)を有する。そして、この電界成分は、偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の裏面に対しs偏光となるので、第2平行光束は誘電体多層膜6の裏面で選択的に反射される。
【0029】
次に、前述した構成を有するレーザ装置50の動作について説明する。
【0030】
まず、第1光源9において電極12a,12b間に電圧を印加すると、半導体レーザアレイスタック10からその出射光軸13に垂直な面7内で発光パターンがストライプ状となるレーザ光束が出射され、このレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24によって平行化され、第1平行光束として偏光ビームスプリッタ2の第1受光面8aに向けて出射される。第1平行光束は、透光性部材4aを透過して誘電体多層膜6の表面に入射する。このとき、第1平行光束は、誘電体多層膜6の表面に対しp偏光となるので、誘電体多層膜6を透過する。
【0031】
一方、第2光源11において、電極12a,12b間に電圧を印加すると、半導体レーザアレイスタック26からレーザ光束が出射され、このレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24によって平行化され、第2平行光束として偏光ビームスプリッタ2の第2受光面8bに向けて出射される。第2平行光束は、透光性部材4bを透過して誘電体多層膜6の裏面に入射する。このとき、第2平行光束は、誘電体多層膜6の裏面に対しs偏光となるので、誘電体多層膜6の裏面で反射される。
【0032】
このとき、第1平行光束のストライプがフラット面1に垂直な方向に配列され、第2平行光束のストライプもフラット面1に垂直な方向に配列されるため、誘電体多層膜6において、第1平行光束と第2平行光束のストライプが互いに平行になり得る。従って、誘電体多層膜6を透過する第1平行光束のストライプと、誘電体多層膜6の裏面で反射される第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されることが可能となり、合成光の光パワー密度が均一となる。このため、比較的高出力で動作する半導体レーザアレイスタック10,28を有する第1光源9及び第2光源11を用いる場合でも、過大な光強度による偏光ビームスプリッタ2の破損が十分に防止される。
【0033】
さらに、誘電体多層膜6の裏面でs偏光が選択的に反射されるため、反射率の向上を図るべく誘電体多層膜6の裏面に、Au等からなる反射膜をコーティングする必要がなくなる。従って、レーザ装置50の製造が容易となり、また、コストも低減することができる。
【0034】
こうして合成された合成光は、集光レンズ等で集光することによりレーザ加工や固体レーザ励起等に利用することができる。
【0035】
次に、本発明のレーザ装置の第2の実施形態について説明する。
【0036】
図4は、本発明のレーザ装置の第2実施形態を概略的に示す斜視図である。図4に示すように、本実施形態に係るレーザ装置70においては、第1光入射手段29は、偏光ビームスプリッタ2の第1受光面8aに平行な第1フラット面30上に配置され、第2光入射手段31は、第2受光面8bに平行な第2フラット面32上に配置され、レーザ装置70は、第1光入射手段29及び第2光入射手段31が以下のように構成されている点で第1実施形態のレーザ装置50と異なっている。
【0037】
即ち、まず第1光入射手段29は、四角形状に4点配列される4つの第1光源34a,34b,34c,34dを備えている。第1光源34a〜34dの配置形状としては、四角形状であればよく、例えば正方形状、長方形状、菱形形状等を採用することができる。
【0038】
また、4つの第1光源34a〜34dの内側には、第1光源34a〜34dから出射される平行光束を同一方向に且つ第1フラット面130に垂直な方向に反射する第1反射体36が配置され、第1反射体36は、各第1光源34a〜34dから出射される平行光束を偏光ビームスプリッタ2の第1受光面8aに向けて反射する。
【0039】
ここで、第1反射体36の構成について説明する。
【0040】
図5は、第1反射体36の構成を示す斜視図である。図5に示すように、第1反射体36は、第1フラット面30上に配置される直方体状の固定台38を有し、固定台38の上面上には4つの反射部40a〜40dが固定されている。反射部40a〜40dはそれぞれ、固定台38の上面と45°の角度をなす反射面42a〜42dを有し、反射面42a〜42dはそれぞれ固定台38の上面の周縁部を交線としている。4つの反射面42a〜42dは、これらを右回りにみたとき、固定台38の上面に直交する軸Cの回りに90°ずつ回転した状態でそれぞれ配置されている。
【0041】
反射部40a〜40dとしては、図6にも示すように、例えば互いに直交する2つの直交面44a,44bと、これら直交面44a,44bと45°の角度をなす斜面46とを有し且つ断面が二等辺三角形状の三角柱状体が用いられる。こうした三角柱状体は、例えばガラスや金属等からなる。三角柱状体は、直交面44a又は44bが固定台38の上面に接し且つ第1光源34a〜34dから出射される平行光束が固定台38の上方に反射されるように固定台38に固定されること、即ち斜面46が反射面42a〜42dとなっていることが好ましい。これにより、4つの反射部40a〜40dのそれぞれの反射面42a〜42dが互いに近接することとなり、各反射面42a〜42dで出射される平行光束が互いに近接する。従って、これら平行光束群の光強度分布の均一化が図られる。また、4つの平行光束が近接するので、これら平行光束群を受光する偏光ビームスプリッタ2を小型化することが可能となる。
【0042】
ここで、三角柱状体の斜面46上には、図7に示すように、誘電体多層膜48がコーティングされることが好ましい。この場合、誘電体多層膜48の表面が反射面42aを構成する。これにより、第1光源34aから出射される平行光束の反射率がより向上し、レーザ装置70から出射される光パワー密度が増加する。
【0043】
一方、第1光源34a〜34bとしては、第1実施形態の第1光源9と同様の構成を有するものが用いられる。図4に示すように、第1光源34a〜34dの出射光軸52a〜52dはいずれも第1フラット面30に平行となっている。更に、半導体レーザアレイスタック10は、隣接する半導体レーザアレイスタック10同士の半導体レーザアレイ14の積層方向が互いに直交するように配置され、且つ第1反射体36で反射される4つの平行光束が偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の表面に対しp偏光となるように配置されている。
【0044】
従って、半導体レーザアレイスタック10からは、第1フラット面30に垂直な方向に並んだ複数の平面状のレーザ光束が出射され、このレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24(図4では省略)によって平行化され、平行光束として出射される。
【0045】
ここで、第1光源34aの半導体レーザアレイスタック10から出射される平行光束はTEモードであり、そのストライプの長手方向に振動する電界成分(第1電界成分)を有する。そして、第1光源34aは、図8に示すように、第1反射体36に対して、その出射光軸52aが反射面42aと交差するように配置されている。従って、第1光源34aから出射される平行光束は、反射面42aの方向に向けて出射される。
【0046】
ここで、第1光源34aの出射光軸52aは、第1フラット面30に平行となっているため、第1光源34aの出射光軸52aは反射面42aと45°の角度をなすことになる。このため、反射面42aで反射される平行光束の反射光軸54aは、第1フラット面30に直交する。従って、第1光源34aからは、出射光軸52aに沿って平行光束が出射され、平行光束は反射面42aで上方に向かって反射される。
【0047】
第1光源34bは、図9に示すように、第1光源34aに対し第1反射体36を介して対向配置され、第1光源34bの出射光軸52bは、第1フラット面30に平行で且つ反射面42bと交差している。一方、第1光源34c、34dは、第1光源34a,34bを結ぶ方向と直交する方向に沿って配置され、第1光源34c,34d間には第1反射体36が配置されている。また、第1光源34c,34dの出射光軸52c,52dはそれぞれ第1フラット面30に平行となっている。そして、第1光源34cは、反射面42cに対向し、その出射光軸52cは反射面42cと交差している。また、第1光源34dは、反射面42dに対向し、その出射光軸52dは反射面42dと交差している。
【0048】
ここで、第1光源34b〜34dの出射光軸52a〜52dはそれぞれ、反射面42b〜42dと45°の角度をなしているため、反射面42b〜42dで反射される平行光束の反射光軸54a〜54dは第1フラット面30に直交する。従って、第1光源34a〜34dの反射光軸54a〜54dは互いに平行となる。
【0049】
一方、図4に示すように、第2光入射手段31は、第1光源34a〜34dに代えて、第1実施形態の第2光源11と同様の第2光源56a〜56dを用いた以外は、第1光入射手段29と同様の構成を有する。但し、第2光源56a〜56dは、第2反射体36で反射される平行光束のストライプが互いに平行となり、且つそのストライプの長手方向に垂直な方向に振動する電界成分が誘電体多層膜6の裏面に対してs偏光となるように配置されている。
【0050】
次に、前述した構成を有するレーザ装置70の動作について説明する。
【0051】
まず、第1光源34a〜34dのそれぞれにおいて電極12a,12b間に電圧を印加すると、各半導体レーザアレイスタック10から出射されるレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24によって平行光化され、出射光軸52a〜52dに沿って平行光束として出射される。
【0052】
出射された平行光束は、図9に示すように、反射部40a〜40dの各反射面42a〜42dに入射され、各反射面42a〜42dで、反射光軸54a〜54dに沿って、即ち第1フラット面30に垂直な方向に沿って反射される。このとき、各第1光源34a〜34dの反射光軸54a〜54dは互いに平行であるため、図10に示すように、4つの平行光束はともに同一方向に、且つ第1フラット面30に垂直な方向に反射される。また、各反射面42a〜42dで反射される平行光束同士は重なり合うことがなく、反射される平行光束群のストライプは互いに平行となる。
【0053】
こうして反射される4つの平行光束は、図4に示すように、第1平行光束として偏光ビームスプリッタ2の第1受光面8aに入射される。このとき、第1平行光束は、4つの第1光源34a〜34dによって作り出されるので、誘電体多層膜6の表面に入射されるストライプの数は、第1実施形態の如く1つの光源を用いる場合に比べて4倍となる。また、第1平行光束は、偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の表面に対しp偏光となるので、偏光ビームスプリッタ2を透過する。
【0054】
一方、第2光入射手段31において、各光源56a〜56dの電極12a,12b間に電圧を印加すると、各半導体レーザアレイスタック28から出射されるレーザ光束は、シリンドリカルレンズ22及びマイクロレンズアレイ24によって平行光化され、出射光軸58a〜58dに沿って平行光束として出射される。出射された平行光束は、第2反射体36の反射部40a〜40dの各反射面42a〜42dに入射され、各反射面42a〜42dで第2フラット面32に垂直な方向に反射される。このとき、第1光入射手段29と同様に、4つの平行光束はともに同一方向に、且つ第2フラット面32に垂直な方向に反射される。従って、各反射面42a〜42dで反射される平行光束同士は重なり合うことがなく、また、反射される平行光束群のストライプは互いに平行となる。
【0055】
こうして反射される4つの平行光束は第2平行光束として、偏光ビームスプリッタ2の第2受光面8bに入射される。ここで、第2平行光束はTMモードである。即ち、第2平行光束は、ストライプに垂直な方向に振動する電界成分を有する。従って、第2平行光束は、偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の裏面に対しs偏光となり、その裏面で反射される。
【0056】
こうして、偏光ビームスプリッタ2の誘電体多層膜6の表面及び裏面に第1平行光束及び第2平行光束が入射されると、誘電体多層膜6において、第1平行光束のストライプと第2平行光束のストライプとが互いに平行となって入射される。
【0057】
従って、誘電体多層膜6を透過する第1平行光束のストライプと、誘電体多層膜6の裏面で反射される第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されることが可能となり、合成光の光パワー密度が均一となる。更に、第1平行光束、第2平行光束はそれぞれ、4つの光源によって作り出されるので、誘電体多層膜6に入射されるストライプの数は単一の光源を用いる場合に比べて4倍となる。従って、これらの合成光のストライプの数も、第1光入射手段29及び第2光入射手段31としてそれぞれ単一の光源を用いる場合に比べて4倍となり、光パワー密度が大幅に向上する。更に、このように光パワー密度が大幅に向上しても、第1平行光束のストライプと第2平行光束のストライプとが重なり合うことがないので、過大な光強度による偏光ビームスプリッタ2の破損も十分に防止される。
【0058】
また、誘電体多層膜6の裏面にはs偏光が入射され、それが選択的に反射されるため、反射率の向上を図るべく誘電体多層膜6の裏面に特別に反射膜等をコーティングする必要がなくなる。従って、レーザ装置70の製造が容易となり、また、コストも低減することができる。
【0059】
こうして合成された合成光は、集光レンズ等で集光することによりレーザ加工や固体レーザ励起等に利用することができる。特に、本実施形態のレーザ装置70においては、合成光の光パワー密度が均一で且つ大幅に大きくなるので、レーザ加工の分野において特に有効である。
【0060】
なお、本発明は、前述した第1及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば、第2実施形態において、反射部40a〜40dは、第1フラット面30に対して45°の角度をなす反射面を有するものであれば特に限定されない。例えば、上記第2実施形態では、三角柱状体の斜面46上に誘電体多層膜48をコーティングしたものが用いられているが、三角柱状体の斜面46が固定台38の上面に接するように三角柱状体を固定台38に固定し、直交面44a,44b上に誘電体多層膜48をコーティングするようにしてもよい。この場合でも、光パワー密度を向上させることが可能となる。また、円柱状体をその中心軸に対して45°の角度をなす平面で切断し、その切断面を反射面とするようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、偏光膜表面に対しては、ストライプの長手方向に振動する第1電界成分がp偏光として入射され、偏光膜の裏面に対しては、ストライプの長手方向に直交する方向に振動する第2電界成分がs偏光として入射されるため、偏光膜において、偏光膜表面に入射される第1平行光束のストライプと、偏光膜裏面に入射される第2平行光束のストライプとを平行にすることが可能となる。従って、第1平行光束と第2平行光束のストライプが互いに交差することなく合成されることが可能となり、レーザ装置から出射される合成光の光パワー密度を均一とすることができる。また、偏光膜裏面でs偏光が選択的に反射されるため、偏光膜裏面に反射膜等をコーティングする必要がなくなり、レーザ装置の製造が容易となり、コストも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の第1光源を示す分解斜視図である。
【図3】無歪み、圧縮歪み、引張り歪みによる半導体レーザアレイの価電子帯のバンド構造の変形を示すグラフである。
【図4】本発明のレーザ装置の他の実施形態を示す斜視図である。
【図5】図4の第1反射体を示す斜視図である。
【図6】図4の第1反射体を構成する反射部を示す斜視図である。
【図7】図4の第1反射体の断面図である。
【図8】1つの第1光源と第1反射体との位置関係を示す斜視図である。
【図9】4つの第1光源と第1反射体との位置関係を示す斜視図である。
【図10】4つの第1光源から平行光束が出射された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
2…偏光ビームスプリッタ、6…誘電体多層膜(偏光膜)、7…光軸に垂直な面、9…第1光源(第1光入射手段)、11…第2光源(第2光入射手段)、13,29…光軸、34a〜34d…第1光源、36…第1反射体、第2反射体、42a〜42d…反射面、50、70…レーザ装置、52a〜52d…出射光軸、56a〜56d…第2光源。
Claims (4)
- 光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状になる第1平行光束及び第2平行光束を偏光ビームスプリッタの偏光膜の表面及び裏面にそれぞれ入射し、前記第1平行光束及び前記第2平行光束の合成光を出射するレーザ装置において、
前記第1平行光束として、そのストライプの長手方向に振動する第1電界成分を有するものを、前記第1電界成分が前記偏光膜の表面に対しp偏光となるよう前記偏光ビームスプリッタに入射する第1光入射手段と、
前記第2平行光束として、そのストライプの長手方向に垂直な方向に振動する第2電界成分を有するものを、前記第2電界成分が前記偏光膜の裏面に対しs偏光となるよう前記偏光ビームスプリッタに入射する第2光入射手段と、
を備え、
前記偏光膜の表面及び裏面が共にフラット面に垂直になるように、前記偏向ビームスプリッタは前記フラット面上に配置されており、
前記第1光入射手段の前記偏向膜への出射光軸と、前記第2光入射手段の前記偏向膜への出射光軸とは直交しており、
前記第1及び第2光入射手段のそれぞれは、
前記フラット面に垂直な方向に沿ってプレート状の複数の半導体レーザアレイが積層された半導体レーザアレイスタックからなり、前記半導体レーザアレイスタックからは、前記フラット面に垂直な方向に並んだ複数の平面状のレーザ光が出射され、このレーザ光の光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状となる光源と、
前記半導体レーザアレイスタックから出射されるレーザ光束の前記フラット面に垂直な方向の広がりを抑えて平行光化するために、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置される複数のシリンドリカルレンズと、
を備え、
前記偏光膜において、前記第1平行光束と前記第2平行光束のストライプが互いに平行になり、前記偏光膜を透過する前記第1平行光束のストライプと、前記偏光膜の裏面で反射される第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されるよう、前記第1平行光束のストライプが前記フラット面に垂直な方向に配列され、前記第2平行光束のストライプが前記フラット面に垂直な方向に配列されている、
ことを特徴とするレーザ装置。 - 前記第1及び第2光入射手段のそれぞれは、
複数の前記シリンドリカルレンズを通過したレーザ光束の前記フラット面に平行な方向の広がりを抑えて平行光化するために、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置される複数のマイクロレンズアレイを備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。 - 前記第1光入射手段の前記光源は、前記第1平行光束としてTEモードの平行光束を前記偏光膜の表面に入射する第1光源であり、
前記第2光入射手段の前記光源は、前記第2平行光束としてTMモードの平行光束を前記偏光膜の裏面に入射する第2光源であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ装置。 - 光軸に垂直な面内で発光パターンがストライプ状になる第1平行光束及び第2平行光束を偏光ビームスプリッタの偏光膜の表面及び裏面にそれぞれ入射し、前記第1平行光束及び前記第2平行光束の合成光を出射するレーザ装置において、
前記第1平行光束として、そのストライプの長手方向に振動する第1電界成分を有するものを、前記第1電界成分が前記偏光膜の表面に対しp偏光となるよう前記偏光ビームスプリッタに入射する第1光入射手段と、
前記第2平行光束として、そのストライプの長手方向に垂直な方向に振動する第2電界成分を有するものを、前記第2電界成分が前記偏光膜の裏面に対しs偏光となるよう前記偏光ビームスプリッタに入射する第2光入射手段と、
を備え、
前記第1光入射手段は、
第1フラット面上に配置されており、
四角形状に4点配列された4つの第1光源と、
4つの前記第1光源の内側に配置され、前記第1光源からそれぞれ出射される平行光束を反射する4つの反射面を有する第1反射体と、
を備え、
それぞれの前記第1光源の前記第1反射体への光軸は第1フラット面に平行であり、前記第1反射体のそれぞれの前記反射面で反射された4つの平行光束は、前記第1フラット面に垂直な同一方向に反射され、前記第1平行光束として、前記偏光膜の表面に入射し、
前記第2光入射手段は、
第2フラット面上に配置されており、
四角形状に4点配列された4つの第2光源と、
4つの前記第2光源の内側に配置され、前記第2光源からそれぞれ出射される平行光束を反射する4つの反射面を有する第2反射体と、
を備え、
それぞれの前記第2光源の前記第2反射体への光軸は第2フラット面に平行であり、前記第2反射体のそれぞれの前記反射面で反射された4つの平行光束は、前記第2フラット面に垂直な同一方向に反射され、前記第2平行光束として、前記偏光膜の裏面に入射し、
前記第1及び第2光源それぞれは、
複数の半導体レーザアレイが積層された半導体レーザアレイスタックからなり、それぞれの前記半導体レーザアレイの出射光を平行化するよう、前記半導体レーザアレイスタックのそれぞれの前記半導体レーザアレイの出射側に配置された複数のシリンドリカルレンズと、前記半導体レーザアレイの出射側に配置された複数のマイクロレンズアレイとを有し、
前記偏光膜において、前記第1平行光束のストライプと前記第2平行光束のストライプとが互いに平行となって入射され、前記偏光膜を透過する前記第1平行光束のストライプと、前記偏光膜の裏面で反射される前記第2平行光束のストライプとが互いに交差することなく合成されるよう、前記第1及び第2光入射手段のそれぞれにおいて、隣接する前記半導体レーザアレイスタック同士の積層方向は、互いに直交するように配置され、且つ、前記第1及び第2反射体のそれぞれの4つの前記反射面は、所定の上面と45°の角度をなし、この上面に直交する軸の回りに90°ずつ回転した状態でそれぞれ配置されている、
ことを特徴とするレーザ装置。
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