JP2002335047A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JP2002335047A
JP2002335047A JP2001140518A JP2001140518A JP2002335047A JP 2002335047 A JP2002335047 A JP 2002335047A JP 2001140518 A JP2001140518 A JP 2001140518A JP 2001140518 A JP2001140518 A JP 2001140518A JP 2002335047 A JP2002335047 A JP 2002335047A
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laser device
light
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JP2001140518A
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Hirobumi Miyajima
博文 宮島
Hirobumi Suga
博文 菅
Takayuki Uchiyama
貴之 内山
Satoshi Oishi
諭 大石
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Hamamatsu Photonics KK
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の光強度分布を有するレーザ光を得るこ
とが可能な半導体レーザ装置を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ装置においては、複数の半
導体レーザ素子を一次元配列し、この配列方向に沿った
強度分布が互いに異なる第1及び第2のパターンをそれ
ぞれ有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第2半
導体レーザアレイ(LDバー)B1,B2を備える半導
体レーザ装置において、第1及び第2パターンの偏光方
位は異なり、前記第1及び第2パターンは偏光ビームス
プリッタ(進行方向合成手段)PBSによって、パター
ンの長手方向が一致するように重ね合わせられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の半導体レーザ素子(レーザダイオ
ード:LD)を同一基板上に一次元配置してなる半導体
レーザアレイ(LDバー)や、そのLDバーを個々のL
Dの配列方向及びレーザ光の出射方向の双方に垂直な方
向に複数積層してなるLD積層構造体(LDスタック)
が知られている。これらの半導体レーザ装置から出射さ
れる数10W〜数kWの高出力レーザ光を、熱処理等の
レーザ加工に用いることが検討されている。
【0003】通常のLDバーは、複数のLDを均等な間
隔で一次元配置してなる。LDバーを構成する個々のL
D自体の出力強度分布自体はガウス分布である。この場
合、複数のLDが所望のピッチで均等に配列されている
為、個々のLDの強度分布における強度の低い領域は、
隣接するLDの強度分布における強度の低い領域と重ね
合わせられ、LD配列方向に沿った所定区間内において
レーザ光強度は略一定となる。
【0004】LDバー又はLDスタックを熱処理等の加
工用光源として用いる場合、被加工物上のレーザ光照射
領域における温度分布が均一であることが要求される。
レーザ光が、上述のように、配列方向に沿って一定の強
度分布を有するのであれば、被加工物上のレーザ光照射
領域の配列方向に沿った温度分布も均一となるように思
われる。
【0005】しかしながら、上述の光強度分布を有する
レーザ光が照射される被加工物上での温度分布は、レー
ザ光照射領域の中央部付近が高温となり、レーザ光照射
領域の周辺部(端部)が中央部よりも低温となる。これ
は、レーザ光照射領域の周辺部がレーザ光非照射領域
(温度が低い領域)に隣接しているため、熱伝導による
熱の放散が大きい為である。
【0006】この問題を解決するためは、LDバーから
出射されるレーザ光の強度分布を、周辺部(端部)が中
央部より高強度となるM字状の強度分布に整形して、被
加工物に照射すればよい。関連する技術は、特開平10
−282450号公報に記載されている。
【0007】図25は上記公報に記載の光学系を示す図
である。同公報によれば、回折光学系のみを用いること
により、効果的なレーザ加工が行えるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな回折光学系を用いてビーム整形を行なう場合、ブラ
ッグの回折を利用するため、光の伝送損失が大きく、ま
た、回折効率を高めようとした場合その構造、及び製作
プロセスも複雑となるため、高価となる。
【0009】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、所望の光強度分布を有するレーザ光を得
ることが可能な半導体レーザ装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る半導体レーザ装置は、複数の半導体レ
ーザ素子を一次元配列し、この配列方向に沿った強度分
布が互いに異なる第1及び第2のパターンをそれぞれ有
するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第2半導体レ
ーザアレイを備える半導体レーザ装置において、第1及
び第2パターンの偏光方位は異なり、前記第1及び第2
パターンは長手方向が一致するように重ね合わせられる
ことを特徴とする。
【0011】この場合、互いに異なる第1及び第2パタ
ーンの強度は重ね合わされるので、様々な強度分布を有
するパターンを形成することができる。
【0012】また、本発明に係る半導体レーザ装置は、
複数の半導体レーザ素子を一次元配列し、この配列方向
に沿った強度分布が互いに異なる第1及び第2のパター
ンをそれぞれ有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及
び第2半導体レーザアレイを備える半導体レーザ装置に
おいて、前記第1及び第2パターンの長手方向が平行と
なるように前記第1及び第2パターンは前記長手方向に
垂直な方向に沿って隣接させられることを特徴とする。
【0013】この場合、互いに異なる第1及び第2パタ
ーンの強度は隣接させられるので、様々な強度分布を有
するパターンを形成することができる。
【0014】上述の半導体レーザ装置において、前記第
1及び第2半導体レーザアレイにおけるそれぞれの前記
半導体レーザ素子の配列方向は互いに異なり、前記第1
及び第2パターンの進行方向を同一方向に揃える進行方
向合成手段を更に備えることが好ましい。
【0015】第1及び第2パターンを重畳又は隣接させ
る場合、異なる方向に第1及び第2半導体レーザアレイ
を配置し、これらのパターンの進行方向を揃えることと
すれば、重畳には有利となり、また、隣接の場合にもパ
ターン間の隙間を小さくすることができる。
【0016】上述の半導体レーザ装置において、当該レ
ーザ光を加工に利用する場合には、長手方向中央部の照
射強度がほどほどに高く、両端部の照射強度が中央部よ
りも高い方が好ましいため、この場合、第1パターンは
長手方向に沿って均一な強度分布を有し、第2パターン
は長手方向両端部の強度が中央部の強度よりも高い強度
分布を有することとする。
【0017】また、本発明に係る半導体レーザ装置は、
複数の半導体レーザ素子を一次元配列してなる半導体レ
ーザアレイを、前記配列方向及びレーザ光の出射方向の
双方に垂直な方向にそれぞれ複数積層してなる第1及び
第2半導体レーザアレイ積層体と、前記第1半導体アレ
イ積層体から出射される複数のパターン間に、前記第2
半導体レーザアレイ積層体から出射される複数のパター
ンの少なくとも一部をそれぞれ位置させる光学部材とを
備えることを特徴とする。
【0018】二次元的な広がりを大きくし、全体のエネ
ルギー量を増加させるためには、上記の積層体を用いた
方が有利である。光学部材が第1半導体アレイ積層体か
ら出射される複数のパターン間に、第2半導体レーザア
レイ積層体から出射される複数のパターンの少なくとも
一部をそれぞれ位置させるので、隣接パターン間の隙間
が埋まり、エネルギー密度を向上させることができる。
【0019】積層を行った場合においても、当該レーザ
光を加工に利用する場合には、積層方向中央部の照射強
度がほどほどに高く、積層方向両端部の照射強度が中央
部よりも高い方が好ましいため、第1及び第2半導体レ
ーザアレイ積層体の少なくとも一方は、積層方向の両端
に位置する半導体レーザアレイからのレーザ光の強度
が、積層方向の中央に位置する半導体レーザアレイから
のレーザ光強度よりも高いことを特徴とする。
【0020】また、本発明に係る半導体レーザ装置は、
複数の半導体レーザ素子を一次元配列し、この配列方向
に沿った強度分布が第1及び第2のパターンをそれぞれ
有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第2半導体
レーザアレイを備える半導体レーザ装置において、前記
第2パターンを整形し、前記第1パターン及び整形され
た前記第2パターンの長手方向が平行となるように前記
第1及び第2パターンは前記長手方向に垂直な方向に沿
って隣接させられることを特徴とする。
【0021】半導体レーザアレイ自体が特定のパターン
を出射しない場合においても、一方の半導体レーザアレ
イの出力、すなわち、第2パターンを整形し、これを第
1パターンに隣接させることにより、パターン全体を所
望の形状とし、エネルギー量を向上させることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る半導体レ
ーザ装置について説明する。同一要素には、同一符号を
用い、重複する説明は省略する。
【0023】図1は第1実施形態に係る半導体レーザ装
置の斜視図である。
【0024】本半導体レーザ装置においては、複数の半
導体レーザ素子を一次元配列し、この配列方向に沿った
強度分布が互いに異なる第1及び第2のパターンをそれ
ぞれ有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第2半
導体レーザアレイ(LDバー)B1,B2を備える半導
体レーザ装置において、第1及び第2パターンの偏光方
位は異なり、前記第1及び第2パターンは偏光ビームス
プリッタ(進行方向合成手段)PBSによって、パター
ンの長手方向が一致するように重ね合わせられる。
【0025】第1LDバーB1から出力されるレーザ光
(第1パターン)は直線偏光(p偏光)であり、第2L
DバーB2からの出力されるレーザ光(第2パターン)
も直線偏光(p偏光)である。第2LDバーB2の出力
光はその前方には位置された1/2波長板Λを通過して
くるため、偏光方向が90度回転され、s偏光となる。
このため、これらの第1、第2パターンの偏光方位は90
度ずれている。偏光ビームスプリッタPBSは(直線)
p偏光特性を有する第1LDバーからの出力(第1パタ
ーン)を透過し、(円)s偏光特性を有する第2LDバ
ーB2からの出力(第2パターン)を反射するため、こ
れらのパターンは合成される。
【0026】このように、本装置においては、互いに異
なる第1及び第2パターンの強度が重ね合わされるの
で、様々な強度分布を有するパターンを形成することが
できる。
【0027】なお、図示の如くxyz直交座標系を設定
する。第1、第2LDバーB1、B2は、それぞれ、複
数の半導体レーザ素子をx軸、z軸に沿って配列したも
のである。LDバーB1、B2はサブマウントSB上に
搭載されており、サブマウントSBはヒートシンクHS
上に搭載されている。第1、第2LDバーB1、B2の
レーザ光は、それぞれz軸及びx軸に沿って出射する。
【0028】なお、第1及び第2LDバーB1,B2に
おけるそれぞれの半導体レーザ素子の配列方向は互いに
異なっており、第1及び第2パターンの進行方向は偏光
ビームスプリッタPBSによって同一方向(z軸)に揃
えられる。異なる方向に第1及び第2LDバーB1,B
2を配置し、これらのパターンの進行方向を揃えるの
で、これらを容易に重畳することができる。
【0029】上述の半導体レーザ装置において、当該レ
ーザ光を加工に利用する場合には、長手方向中央部の照
射強度がほどほどに高く、両端部の照射強度が中央部よ
りも高い方が好ましい。したがって、第1パターンは長
手方向に沿って均一な強度分布を有し、第2パターンは
長手方向両端部の強度が中央部の強度よりも高い強度分
布を有することが好ましい。以下、このようなパターン
を出射するLDバーについて説明する。
【0030】図2は第1パターンを出射するLDバーB
1の正面図である。図3は図2に示したLDバー両端部
の拡大図である。このLDバーB1は、複数のLDを均
等な間隔で一次元配置してなる。LDバーを構成する個
々のLD自体の出力強度分布自体はガウス分布である。
【0031】本例の半導体レーザ素子LDの数はLDバ
ー当たり16個である。LDバーは、n型GaAsから
なる共通半導体基板1上の、均等間隔に配置された個々
のLD形成領域に、夫々n型AlGaAsクラッド層
2、AlGaAs活性層3、p型AlGaAsクラッド
層4、p型GaAsコンタクト層Cを順次積層し、半導
体レーザ素子LD間にトレンチ溝を形成することで各半
導体レーザ素子LDを分離したものである。
【0032】最上面に位置するp型GaAsコンタクト
層Cの表面を含む露出表面は、全面がSiO2やSiN
又はこれらを複合した絶縁膜5で被覆される。各半導体
層2,3,4,C及び絶縁膜5の積層後、各半導体レー
ザ素子LDのp側電極形成領域が開口されたマスクパタ
ーンを用いたフォトリソグラフィ工程により、絶縁膜5
のp側電極形成予定領域を開口した後、メッキ法や電子
ビーム蒸着法などにより、Ti/Pt/Au等からなる
p側電極(共通電極)6を当該開口内に形成すること
で、電極6をp型GaAsコンタクト層C及びp型Al
GaAsクラッド層4に電気的に接続する。
【0033】共通半導体基板1のLD搭載面と逆側の面
全面には、AuGe/Ni/Au等からなる裏面n型電極
7が形成される。
【0034】図4はLDバーB1から出射される帯状の
レーザ光の配列方向の強度分布を示すグラフである。複
数のLDが所望のピッチで均等に配列されている為、個
々のLDの強度分布における強度の低い領域は、隣接す
るLDの強度分布における強度の低い領域と重ね合わせ
られ、同グラフに示されるように、LD配列方向に沿っ
た所定区間内においてレーザ光強度は略一定となる。
【0035】図5は第2LDバーB2の正面図である。
本例の半導体レーザ素子LDの数もLDバー当たり16
個であり、これらは等間隔に配置されている。LDバー
の両端部に位置する半導体レーザ素子LDの構造は第1
LDバーのものと同一である。
【0036】このLDバーは、複数の半導体レーザ素子
LDを一次元状に配列してなる半導体レーザアレイにお
いて、半導体レーザ素子LDのうちの発光可能なものの
密度が、中央部よりも両端部の方が高い。半導体レーザ
素子LDの配列方向に沿った半導体レーザアレイから出
射されるレーザ光パターンの強度分布は、中央部よりも
両端部の方が高くなる。すなわち、パターン両端部の強
度を中央部よりも相対的に高くする。
【0037】本例では、複数の半導体レーザ素子LDの
中央部のものを非発光としてある。複数の半導体レーザ
素子LDを同時に形成した後、中央部の半導体レーザ素
子LDのみに駆動電流が与えられない構造とされてい
る。
【0038】すなわち、中央部に位置するp型GaAs
コンタクト層C上には電極形成用の開口が形成されてい
ないため、電極6に駆動電流供給用の電圧が印加されて
も、駆動電流は供給されず、中央部の半導体レーザ素子
LDは非発光となる。通常、フォトリソグラフィーの際
に、通常は各半導体レーザ素子LDに対応する領域に開
口を有するマスクパターンにより絶縁膜を開口するが、
本例では、両端部の5つの半導体レーザ素子LD以外の
半導体レーザ素子LD、すなわち中央部の6つの半導体
レーザ素子LDに対応する絶縁膜上には、開口が形成さ
れないマスクパターンを適用し、中央部に位置する6つ
の半導体レーザ素子LDの上部全面に絶縁膜5を残す。
これにより上述のように各半導体レーザ素子LD上にp
側電極6が形成されても、中央部の6つの半導体レーザ
素子LD上の電極6は、コンタクト層Cに電気的に接続
されないため、駆動電流が供給されないこととなる。
【0039】なお、この構造は、マスクパターンのみを
変更することで、従来と同じ製造方法で作製できるとい
う利点がある。
【0040】図6は、LDバーB2から出射されるレー
ザ光パターンの光強度を半導体レーザ素子LDの配列方
向に沿って示すグラフである。同グラフによれば、レー
ザ出力の強度が両端部のみ強くなった凹状の出力強度分
布が得られた。
【0041】なお、第2パターンを形成するLDバーと
しては様々なものが考えられる。
【0042】図7は第2パターンを出射する別のLDバ
ーB2の正面図である。上記LDバーB2においては、
n型GaAs基板1上に均等間隔で配置された個々の半
導体レーザ素子LD中、所定の半導体レーザ素子LDへ
の駆動電流供給をしない構造としたが、第2実施形態の
LDバーにおいては、所望の光出力強度パターンに応じ
て、LDの配置を変えた。すなわち、本LDバーB2に
おいては、複数の半導体レーザ素子LDを、中央部を除
く両端部のみに形成した点が、上記第1実施形態のもの
と異なる。この場合、中央部の非発光を確実に達成でき
る。
【0043】より具体的には、第1実施形態の両端部に
位置する5つずつの半導体レーザ素子LDのみ、n型G
aAs基板1上に形成した。これにより、図6の光出力
強度分布を実現することができる。
【0044】図8は第2パターンを出射する更に別のL
DバーB2の正面図である。上記では、中央部の6つの
半導体レーザ素子LDに対して、これらのコンタクト層
Cの全面を絶縁膜5で被覆することで、ライン状の光ビ
ームの中で、両端部の出力のみを強めた凹状の出力強度
パターンを得た。本例においては、非発光の半導体レー
ザ素子LDを適当に選択することで、所望の出力強度分
布を有するLDバーを形成する。
【0045】すなわち、複数の半導体レーザ素子LDの
中央部のものを非発光とし、且つ、両端部の各々におけ
る両端の半導体レーザ素子LDを発光可能とし、両端部
の半導体レーザ素子の中央部寄りのものの一部は非発光
とすることである。この場合、中央部は発光しないが、
両端部においても一部分が非発光となるので、中央部と
半導体レーザアレイ両端の境界領域において、レーザ光
パターンの強度を段階的に低下させることができ、レー
ザ光照射領域における温度分布を更に均一にすることが
できる。
【0046】図9は、このLDバーから出射されるレー
ザ光パターンの光強度を半導体レーザ素子LDの配列方
向に沿って示すグラフである。レーザ出力の強度が中央
部から両端部に向けて徐々に増加する出力強度分布が得
られた。
【0047】なお、ここまでの説明は、AlGaAs系
材料でLDバーを形成する例を説明したが、材料はこれ
に限ったものではなく、例えばInGaAsP系やAl
GaInP系、(In)GaN系化合物半導体で構成し
ても構わない。
【0048】上述のように、出力強度分布特性が異なる
2つのLDバーからの光を合成することにより、所望の
出力強度パターンを有する出力ビームを整形することが
できる。
【0049】図10は第2実施形態に係る半導体レーザ
装置の斜視図である。本半導体レーザ装置は、複数の半
導体レーザ素子LDを一次元配列し、この配列方向に沿
った強度分布が互いに異なる第1及び第2のパターンを
それぞれ有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第
2LDバーB1,B2を備える半導体レーザ装置におい
て、第1及び第2パターンの長手方向が平行となるよう
に第1及び第2パターンは、透明板上にストライプ状の
反射ミラーを有する透過・反射板MRによって、パター
ンの長手方向に垂直な方向に沿って隣接させられる。
【0050】互いに異なる第1及び第2パターンの強度
は隣接させられるので、様々な強度分布を有するパター
ンを形成することができる。
【0051】第1及び第2LDバーB1,B2における
それぞれの半導体レーザ素子LDの配列方向は互いに異
なり、第1及び第2パターンの進行方向は透過・反射板
MR(進行方向合成手段)によってを同一方向に揃えら
れる。
【0052】異なる方向に第1及び第2LDバーB1,
B2を配置したので、これらのパターンの進行方向を揃
えることとすれば、隣接するパターン間の隙間を小さく
することができる。
【0053】この装置においても、当該レーザ光を加工
に利用する場合には、長手方向中央部の照射強度がほど
ほどに高く、両端部の照射強度が中央部よりも高い方が
好ましいため、この場合、第1パターンは長手方向に沿
って均一な強度分布を有し、第2パターンは長手方向両
端部の強度が中央部の強度よりも高い強度分布を有する
こととする。これらのパターンを実現するLDバーは上
述の通りであるが、レーザ光の偏光状態は問わない。
【0054】第1、第2半導体レーザアレイ積層体(L
Dスタック)S1,S2は、ヒートシンクHS上にサブ
マンウトSBを介して搭載されたLDバー及び、LDの
上部電極への電流供給手段を兼ねるアッパープレートU
Pを1ユニットとして積層されるため、上段の発光領域
(LDバー)と、その下の発光領域(LDバー)との間
にはサブマウント、ヒートシンク、アッパープレート分
の空間(隙間)がある。
【0055】そこで、本半導体レーザ装置は、複数の半
導体レーザ素子を一次元配列してなるLDバーB1,B
2を、それぞれの配列方向及びレーザ光の出射方向の双
方に垂直な方向にそれぞれ複数積層してなる第1及び第
2LDスタックS1,S2と、第1LDスタックS1か
ら出射される複数のパターン間に、第2LDスタックS
2から出射される複数のパターン(の少なくとも一部)
をそれぞれ位置させる透過・反射板(光学部材)MRと
を備えている。
【0056】透過・反射板MRは、誘電体多層膜又はA
l等の金属からなるストライプ状の反射ミラーがガラス
板上に形成されてなる。ストライプ状の反射ミラーは、
第2LDバーの上下方向(積層方向)の発光部位置に対
応して形成されており、第1LDスタックS1からの出
力光はすべて透過させ、第2LDスタックS2からの出
力はすべて反射するように構成されている。これは、第
1、第2LDスタックS1,S2が同じ寸法で形成され
ている場合、いずれか一方のLDスタックS1,S2に
ゲタはかせたように配置することで実現できる。
【0057】二次元的な広がりを大きくし、全体のエネ
ルギー量を増加させるためには、積層体を用いた方が有
利である。透過・反射板(光学部材)MRが第1LDス
タックS1から出射される複数のパターン間に、第2L
DスタックS2から出射される複数のパターンをそれぞ
れ位置させるので、隣接パターン間の隙間が埋まり、エ
ネルギー密度を向上させることができる。
【0058】積層を行った場合においても、当該レーザ
光を加工に利用する場合には、積層方向中央部の照射強
度がほどほどに高く、積層方向両端部の照射強度が中央
部よりも高い方が好ましいため、第1及び第2LDスタ
ックS1,S2の少なくとも一方は、積層方向の両端に
位置するLDバーからのレーザ光の強度が、積層方向の
中央に位置するLDバーからのレーザ光強度よりも高い
こととする。
【0059】図11は、積層方向の強度分布を可変する
タイプのLDスタックの斜視図である。
【0060】このLDスタックは、図2に示した均等な
出力強度分布を有するLDバーB1を、サブマウントS
Bを介してヒートシンクHSに搭載し、LDバーの上部
に電極供給用アッパープレートUPを固定したものを1
ユニットとする点では、上記のものと同様であるが、個
々のユニットを絶縁層ISを介して積層する点が上記の
ものとは異なる。絶縁層ISを介して積層した上で、個
々のユニットは独立駆動可能なように電源が接続されて
いる為、LDバーB1の配列方向でLDバーのON−O
FFが可能となっている。
【0061】例えば、4段積層したLDスタックでは、
最上段のLDバーB1、及び最下段のLDバーB1のみ
ONし、2,3段目のLDバーB1をOFFとすること
により、LDスタックの配列方向の出力ビーム強度分布
を凹状とすることができる。更にLDバーの積層数を増
やすことで、任意の出力強度分布を有するLDスタック
を構成できる。
【0062】なお、アッパープレートUP上には、p型
電極が1Pが設けられており、これはアッパープレート
UPを介して上部共通電極6(図2参照)に接続され
る。ヒートシンクHSはアースに接続され、サブマウン
トSBを介して下部共通電極7(図2参照)に接続され
る。ヒートシンクHSの下にはn型電極1Nが設けら
れ、この下部に天地反転して位置するLDバーB1の共
通電極7に接続される。
【0063】なお、本例では、第1パターンを出射する
ものを積層したが、これは第2パターンを出射するもの
を積層してもよい。
【0064】図12は上述のLDスタックS1,S2又
はLDバーB1,B2を用いた半導体レーザ装置を複数
備えた半導体レーザシステムの構成図である。各半導体
レーザ装置は、出力波長が異なるLDバーから構成する
ことにより実現可能である。本例では、各半導体レーザ
装置が、4つの波長λ1,λ2,λ3,λ4をそれぞれ
出力する。例えばInGaAs系によりLDバーを構成
し、InとGaの組成比を変えることで、λ1=980
nmのレーザ光を出射するものと、λ2=920nmの
レーザ光を出射するものを構成する。AlGaAsの組
成比を変えることで、λ3=860nmのレーザ光を出
射するものと、λ4=800nmのレーザ光を出射する
ものを構成する。出力波長の異なる4つの光源からの出
力は、誘電体多層膜で構成した波長選択ミラーPBS’
により合成され、集光レンズを介して被加工物上へ照射
される。
【0065】なお、第2パターンを形成する手法とし
て、整形光学系を用いる方法も考えられる。
【0066】また、本発明に係る半導体レーザ装置は、
複数の半導体レーザ素子を一次元配列し、この配列方向
に沿った強度分布が第1及び第2のパターンをそれぞれ
有するレーザ光をそれぞれ出射する第1及び第2半導体
レーザアレイを備える半導体レーザ装置において、前記
第2パターンを整形し、前記第1パターン及び整形され
た前記第2パターンの長手方向が平行となるように前記
第1及び第2パターンは前記長手方向に垂直な方向に沿
って隣接させられることを特徴とする。
【0067】半導体レーザアレイ自体が特定のパターン
を出射しない場合においても、一方の半導体レーザアレ
イの出力、すなわち、第2パターンを整形し、これを第
1パターンに隣接させることにより、パターン全体を所
望の形状とし、エネルギー量を向上させることができ
る。
【0068】図13は第2パターンを形成する半導体レ
ーザ装置の斜視図である。図示の如くxyz直交座標系
を設定する。LDバーBはサブマウントSB上に搭載され
ており、サブマウントSBをヒートシンクHS上に搭載
したものを1ユニットとし、複数のユニットがy軸方向
に沿って積層されている。LDバーBをy軸に沿って積
層したものをLDスタックSとする。x軸及びy軸の双
方に垂直な方向はz軸であり、z軸に沿ってレーザ光は
出射する。なお、LDバーBのx軸方向長は約1cmで
ある。
【0069】なお、LDバーBは、図2に示したものを
用いる。LDバーBの光強度分布は図4に示される。
【0070】LDスタックSが出射したレーザ光は、4
つの光学部材10R,10L,11R,11Lからなる
整形光学系によって整形される。
【0071】図14は、図13に示した装置の平面図で
ある。LDバーBの両端部をそれぞれ第1及び第4の領
域とし、LDバーBの中心部において隣接する2つの領
域を第2及び第3の領域とする。第1、第4の光学部材
10L、10Rは、LDバーBの第2、第3の領域から
の出力光の光路を遮らないように、これらの光路上には
配置されていない。同様に第2、第3の光学部材11
L、11Rは、LDバーBの第1、第4の領域からの出
力光の光路に影響を与えないように、これらの領域から
の出力光の光路上には配置されていない。
【0072】第1及び第4の領域から出射されるレーザ
光は、それぞれ第1及び第4の光学部材10L,10R
に入射する。第1、第4の光学部材10L,10Rは、
LDバーBからの出射光に対して透明な材料(例えばガ
ラス等)からなる。光学部材10L,10Rそれぞれ
は、xy平面からなる光入射面10Li,10Riと、
xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転させる共
に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,βに延
びる帯状の面を所定の間隔で複数設定し、当該方向α,
βを中心に当該帯状の面を所定角度(本例では30度)
回転させ、これらの間に回転させない帯状の面を有する
光出射面10Lo,10Roを有する。なお、回転させ
られた帯状の面(10Lor)間には、回転しない帯状
の面(10Lon)が存在する(図16参照)。
【0073】第2及び第3の領域から出射されるレーザ
光は、それぞれ第2及び第3の光学部材11L,11R
に入射する。第2、第3の光学部材11L,11Rは、
LDバーBからの出射光を反射する反射面11Li,1
1Riを有する。反射面11Li,11Riそれぞれ
は、光出射面10Lo,10Roにそれぞれ対向するよ
うに、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転さ
せる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,
βに延びる帯状の面を所定の間隔で複数設定し、当該方
向α,βを中心に当該帯状の平面を所定角度(本例では
30度)回転させ、これらの間にα,βを中心には回転
しない帯状の平面を残してなる。なお、回転させられた
帯状の面(11Lir)間には、回転しない帯状の面
(11Lin)が存在する(図16参照)。
【0074】反射面11Li,11Riにおける、方向
α,βを中心に回転した複数の帯状の面は、光出射面1
0Lo,10Roにおける、方向α,βを中心に回転し
た複数の帯状の面にそれぞれ対向し、且つ平行である。
【0075】図15は第1及び第2の光学部材10L,
11Lにおける反射の関係を示すための図である。反射
面11Liにおける方向αを中心に回転した複数の帯状
の面11Lirは、光出射面10Loにおける方向αを
中心に回転した複数の帯状の面10Lorに対向し、且
つ平行であることが分かる。
【0076】図16は第1及び第2の光学部材10L,
11Lの斜視図である。第1の光学部材10Lの回転さ
せられた帯状の面10Lorは反射面(反射領域)を構
成し、回転しない帯状の面10Lonは透過面(透過領
域)を構成する。第2の光学部材10Lの回転させられ
た帯状の面11Lirは反射面(反射領域)を構成し、
回転しない帯状の面11Linの光学特性は特に限定さ
れないが、ここでは透過領域を構成しているものとす
る。
【0077】なお、第3及び第4の光学部材10R,1
1Rの構造及び関係は、 第1及び第2の光学部材10
L,11Lの構造及び関係とyz平面に対して鏡対称で
ある以外は、同一であり、方向αをβに読み替えたもの
である。
【0078】図17は図14におけるA地点から見たビ
ームパターンを示す図であり、図18は図14における
B地点から見たビームパターンを示す図である。本例で
は、LDスタックSから、4本の帯状のパターンを有す
るレーザ光20,21,22,23が出射されているも
のとする。
【0079】特定のLDバーBから出射された帯状のパ
ターンを有するレーザ光20は、パターン中央部に対応
して位置する第2及び第3の光学部材11L,11Rの
反射面11Li,11Riに入射することにより、その
中央部が長手方向に沿って2分割される。また、レーザ
光20は、パターン両端部に対応して位置する第1及び
第4の光学部材10L,10Rの入射面10Li,10
Riに入射し、その両端部が入射面10Li,10Ri
及び光出射面10Lo,10Roの帯状の透過領域を透
過し、z軸方向に進行する。
【0080】反射面11Li,11Riによって分割さ
れたレーザ光201,202は、それぞれ、当該レーザ光
20の両端部と、これに隣接するレーザ光21の両端部
との間に形成される2つの領域の方向に反射され、第1
及び第4の光学部材10L,10Rの光出射面10L
o,10Roにおける帯状の反射領域によって反射さ
れ、z軸方向に進行する。
【0081】本装置は、複数のLDバーBをサブマウン
トSB、ヒートシンクHSを介して積層してなるスタッ
ク構造を有するため、1段目のLDバーBからの出力光
と、2段目のLDバーBからの出力光との間は、通常光
強度が0であるが、本例の光学系を用いることにより、
LDバーBの中央部(第2,3の領域)からの出力光の
光路を、1段目と2段目の間に変換することができ、周辺
部における光密度を高めることが可能となる。
【0082】図19は地点Bにおけるx軸(ビームの長
手方向での位置)上の光強度を示すグラフである。同グ
ラフによれば、x軸に沿ってM字型の光強度分布が得ら
れていることが分かる。
【0083】上記光学系では、4つの光学部材を組み合
わせて2つの光路変換手段を構成したが、これらは2つ
の光学部品で構成することができる。
【0084】図20は、このような半導体レーザ装置の
斜視図である。本例の装置は、図13のものと整形光学
系のみが異なる。LDスタックSが出射したレーザ光
は、2つの光学部材R,Lからなる整形光学系によって
上記と同様に整形される。
【0085】図21は、図20に示した装置の平面図で
ある。両端部に位置する第1及び第4の領域から出射さ
れるレーザ光は、それぞれ光学部材L,Rの透過用光入
射面Li,Riに入射する。光学部材L,Rは、LDバ
ーBからの出射光に対して透明な材料(例えばガラス
等)からなる。光学部材L,Rの両端部側に位置する透
過用光入射面Li,Riそれぞれは、xy平面をy軸を
中心にそれぞれ±45度回転させる共に、この面内にお
けるy軸に垂直な特定方向α,βに延びる帯状の平面を
所定の間隔で複数設定し、当該方向α,βを中心に当該
帯状の平面を所定角度(本例では30度)回転させ、こ
れらの帯状間に方向α,βを中心には回転しない平面を
残したものである。回転させられた帯状の面(Lir)
間には、回転しない帯状の面(Lin)が存在する(図
23参照) 第2及び第3の領域から出射されるレーザ光は、それぞ
れ光学部材L,R内部に進行し、その内側に形成された
反射面Li’Ri’に入射する。反射面Li’,Ri’
それぞれは、透過用光入射面Li,Riにそれぞれ対向
するように、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度
回転させる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方
向α,βに延びる帯状の平面を所定の間隔で複数設定
し、当該方向α,βを中心に当該帯状の平面を所定角度
(本例では30度)回転させ、これらの帯状の平面間に
方向α,βを中心には回転しない帯状の平面を残してな
る。なお、回転させられた帯状の面(Lir’)間に
は、回転しない帯状の面(Lin’)が存在する(図2
3参照)。
【0086】反射面Li,Riにおける方向α,βを中
心に回転した複数の帯状の面は、透過用光入射面Li,
Riにおける方向α,βを中心に回転した複数の帯状の
面に対向し、且つ平行である。
【0087】図22は光学部材Lにおける反射の関係を
示すための図である。反射面Liにおける方向αを中心
に回転した複数の帯状の面Lir’は、光入射面Liに
おける方向αを中心に回転した複数の帯状の面Lirに
対向し、且つ平行であることが分かる。
【0088】図23は光学部材Lの斜視図である。光学
部材Lの光透過用入射面Liにおける回転させられた帯
状の面Lirは反射面(反射領域)を構成し、回転しな
い帯状の面10Linは透過面(透過領域)を構成す
る。光学部材Lの反射面Li’における回転させられた
帯状の面Lir’は反射面(反射領域)を構成し、回転
しない帯状の面Lin’の光学特性は特に限定されない
が、ここでは透過領域を構成することとする。
【0089】なお、、光学部材Rの構造は、yz平面に
対して鏡対称である点を除いて、光学部材Lと同一であ
り、方向αをβに読み替えたものである。
【0090】この半導体レーザ装置においても図17,
図18に示した2パターンが得られる。図17、図18
を再度参照すると、特定のLDバーBから出射された帯
状のパターンを有するレーザ光20は、反射面Li’,
Ri’に入射することにより、その中央部が長手方向に
沿って2分割される。また、レーザ光20は、入射面L
i,Riに入射し、その両端部が入射面Li,Riの帯
状の透過領域を透過し、z軸方向に進行する。
【0091】反射面Li’,Ri’によって分割された
レーザ光201,202は、それぞれ、当該レーザ光20
の両端部と、これに隣接するレーザ光21の両端部との
間に形成される2つの領域の方向に反射され、光入射面
Li,Riにおける帯状の反射領域によって反射され、
z軸方向に進行する。
【0092】なお、上記光学部材10R,10L,11
R,11L,R,Lの各側面は、すなわち、反射領域と
透過領域を交互に有する側面は、以下のようにして製造
することができる。例えば、ガラス板のx軸に沿って複
数のV溝を形成する際に、このV溝の一側面を表面に対
して約30°の角度で切断し、他方の側面を表面に対し
て垂直に切断し、30度の一側面上にAl等の金属膜又
は誘電体多層膜からなる反射膜を蒸着する。
【0093】或いは、ガラス板の一側面が表面に対して
30度に切断され、他の側面が表面に対して垂直に切断
されたガラス板を用意し、30度の一側面上に上記反射
膜を蒸着し、このようなガラス板を複数用意し、当該ガ
ラス板と同じ材料からなり全ての側面が表面に対して略
垂直に切断されたガラス板を複数用意し、これらのガラ
ス板と反射膜が蒸着されたガラス板とを接着剤を介し
て、交互に接着すればよい。
【0094】また、図13〜図23において示された半
導体レーザ装置を、第2パターンを形成するLDスタッ
クS2(図2)又はLDバーB2(図10)の代わりに
配置してなる半導体レーザ装置は、上記と同様に機能す
る。
【0095】図24は、このような置換を行った半導体
レーザ装置を備えた半導体レーザシステムの構成図であ
る。本システムは、第2パターンを形成する半導体レー
ザ装置が、図13〜図23の装置に置換されたものであ
る点を除いて、図12に示したシステムと同一であり、
上記と同様に機能する。
【0096】なお、第2パターンは、図25に示した6
はバイナリオプティクス(フレネルレンズ)を用いるこ
とによっても形成することができる。これはLDバーか
ら出力されるライン状の光における中央部の光を周辺部
へ振り分け、ライン状の光において、中央部より周辺部
(両端部)の光強度を高め、第2パターンを形成する。
【0097】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視図
である。
【図2】第1パターンを出射するLDバーB1の正面図
である。
【図3】図2に示したLDバー両端部の拡大図である。
【図4】LDバーB1から出射される帯状のレーザ光の
配列方向の強度分布を示すグラフである。
【図5】第2LDバーB2の正面図である。
【図6】LDバーB2から出射されるレーザ光パターン
の光強度を半導体レーザ素子LDの配列方向に沿って示
すグラフである。
【図7】第2パターンを出射する別のLDバーB2の正
面図である。
【図8】第2パターンを出射する更に別のLDバーB2
の正面図である。
【図9】このLDバーから出射されるレーザ光パターン
の光強度を半導体レーザ素子LDの配列方向に沿って示
すグラフである。
【図10】第2実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視
図である。
【図11】積層方向の強度分布を可変するタイプのLD
スタックの斜視図である。
【図12】上述のLDスタックS1,S2又はLDバー
B1,B2を用いた半導体レーザ装置を複数備えた半導
体レーザシステムの構成図である。
【図13】第2パターンを形成する半導体レーザ装置の
斜視図である。
【図14】図13に示した装置の平面図である。
【図15】第1及び第2の光学部材10L,11Lにお
ける反射の関係を示すための図である。
【図16】第1及び第2の光学部材10L,11Lの斜
視図である。
【図17】図14におけるA地点から見たビームパター
ンを示す図である。
【図18】図14におけるB地点から見たビームパター
ンを示す図である。
【図19】地点Bにおけるx軸(ビームの長手方向での
位置)上の光強度を示すグラフである。
【図20】半導体レーザ装置の斜視図である。
【図21】図20に示した装置の平面図である。
【図22】光学部材Lにおける反射の関係を示すための
図である。
【図23】光学部材Lの斜視図である。
【図24】半導体レーザ装置を備えた半導体レーザシス
テムの構成図である。
【図25】公報に記載の光学系を示す図である。
【符号の説明】
1…共通半導体基板、2…クラッド層、5…絶縁膜、6
…上部共通電極、7…下部共通電極、B1,B2…LD
バー、LD…半導体レーザ素子、S1,S2…スタッ
ク。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月16日(2001.5.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】
【発明の効果】本半導体レーザ装置によれば、所望の光
強度分布を有するレーザ光を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 貴之 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 (72)発明者 大石 諭 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AB04 BA09 CA05 CB02 EA18 EA24 FA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の半導体レーザ素子を一次元配列
    し、この配列方向に沿った強度分布が互いに異なる第1
    及び第2のパターンをそれぞれ有するレーザ光をそれぞ
    れ出射する第1及び第2半導体レーザアレイを備える半
    導体レーザ装置において、第1及び第2パターンの偏光
    方位は異なり、前記第1及び第2パターンは長手方向が
    一致するように重ね合わせられることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 複数の半導体レーザ素子を一次元配列
    し、この配列方向に沿った強度分布が互いに異なる第1
    及び第2のパターンをそれぞれ有するレーザ光をそれぞ
    れ出射する第1及び第2半導体レーザアレイを備える半
    導体レーザ装置において、前記第1及び第2パターンの
    長手方向が平行となるように前記第1及び第2パターン
    は前記長手方向に垂直な方向に沿って隣接させられるこ
    とを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2半導体レーザアレイに
    おけるそれぞれの前記半導体レーザ素子の配列方向は互
    いに異なり、前記第1及び第2パターンの進行方向を同
    一方向に揃える進行方向合成手段を更に備えることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1パターンは長手方向に沿って均
    一な強度分布を有し、前記第2パターンは長手方向両端
    部の強度が中央部の強度よりも高い強度分布を有するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ装
    置。
  5. 【請求項5】 複数の半導体レーザ素子を一次元配列し
    てなる半導体レーザアレイを、前記配列方向及びレーザ
    光の出射方向の双方に垂直な方向にそれぞれ複数積層し
    てなる第1及び第2半導体レーザアレイ積層体と、前記
    第1半導体アレイ積層体から出射される複数のパターン
    間に、前記第2半導体レーザアレイ積層体から出射され
    る複数のパターンの少なくとも一部をそれぞれ位置させ
    る光学部材とを備えることを特徴とする半導体レーザ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2半導体レーザアレイ積
    層体の少なくとも一方は、積層方向の両端に位置する半
    導体レーザアレイからのレーザ光の強度が、積層方向の
    中央に位置する半導体レーザアレイからのレーザ光強度
    よりも高いことを特徴とする請求項5に記載の半導体レ
    ーザ装置。
  7. 【請求項7】 複数の半導体レーザ素子を一次元配列
    し、この配列方向に沿った強度分布が第1及び第2のパ
    ターンをそれぞれ有するレーザ光を出射する第1及び第
    2半導体レーザアレイを備える半導体レーザ装置におい
    て、前記第2パターンを整形し、前記第1パターン及び
    整形された前記第2パターンの長手方向が平行となるよ
    うに前記第1及び第2パターンは前記長手方向に垂直な
    方向に沿って隣接させられることを特徴とする半導体レ
    ーザ装置。
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