JP4786059B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の半導体レーザ素子(レーザダイオード:LD)を同一基板上に一次元配置してなる半導体レーザアレイ(LDバー)や、そのLDバーを個々のLDの配列方向及びレーザ光の出射方向の双方に垂直な方向に複数積層してなるLD積層構造体(LDスタック)が知られている。これらの半導体レーザ装置から出射される数10W〜数kWの高出力レーザ光を、熱処理等のレーザ加工に用いることが検討されている。
【0003】
図12は通常のLDバーの正面図である。このLDバーは、複数のLDを均等な間隔で一次元配置してなる。LDバーを構成する個々のLD自体の出力強度分布自体はガウス分布である。
【0004】
図13は当該LDバーから出射される帯状のレーザ光の配列方向の強度分布を示すグラフである。複数のLDが所望のピッチで均等に配列されている為、個々のLDの強度分布における強度の低い領域は、隣接するLDの強度分布における強度の低い領域と重ね合わせられ、同グラフに示されるように、LD配列方向に沿った所定区間内においてレーザ光強度は略一定となる。
【0005】
LDバー又はLDスタックを熱処理等の加工用光源として用いる場合、被加工物上のレーザ光照射領域における温度分布が均一であることが要求される。レーザ光が、上述のように、配列方向に沿って一定の強度分布を有するのであれば、被加工物上のレーザ光照射領域の配列方向に沿った温度分布も均一となるように思われる。
【0006】
しかしながら、上述の光強度分布を有するレーザ光が照射される被加工物上での温度分布は、レーザ光照射領域の中央部付近が高温となり、レーザ光照射領域の周辺部(端部)が中央部よりも低温となる。これは、レーザ光照射領域の周辺部がレーザ光非照射領域(温度が低い領域)に隣接しているため、熱伝導による熱の放散が大きい為である。
【0007】
この問題を解決するためは、LDバーから出射されるレーザ光の強度分布を、周辺部(端部)が中央部より高強度となるM字状の強度分布に整形して、被加工物に照射すればよい。関連する技術は、特開平10−282450号公報に記載されている。
【0008】
図14は上記公報に記載の光学系を示す図である。この回折光学系は、ビーム形状が「円形」で強度分布が「山型」のレーザ光を整形し、ビーム形状が「直線もしくは帯形状」で長手方向の強度分布が「M字型」のレーザ光としている。同公報によれば、この光学系を用いることにより、効果的なレーザ加工が行えるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような回折光学系を用いてビーム整形を行なう場合、ブラッグの回折を利用するため、光の伝送損失が大きく、また、回折効率を高めようとした場合、その構造、及び製作プロセスも複雑となるため、高価となる。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、所望の光強度分布を有するレーザ光を得ることが可能な半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る半導体レーザ装置は、複数の半導体レーザ素子を一次元状に配置し断面帯状のパターンを有するレーザ光を出射する半導体レーザアレイと、帯状のパターンのレーザ光の中央部が、当該中央部から離れるように帯状のパターンのレーザ光の中央部を反射し、帯状のパターンのレーザ光の両端部を透過させる整形光学系とを備え、前記半導体レーザアレイを複数備え、これらの半導体レーザアレイを前記半導体レーザ素子の配列方向及び前記レーザ光の出射方向の双方に垂直な方向に沿って積層してなり、前記整形光学系は、特定の前記半導体レーザアレイから出射される帯状のパターンを有するレーザ光の中央部を、前記パターンの長手方向を横切るように2分割し、分割されたレーザ光のそれぞれが前記中央部から離れるように反射する2つの反射面を備え、前記2つの反射面は、前記分割されたレーザ光のそれぞれを、前記特定のレーザ光の両端部と、これに隣接する帯状のパターンのレーザ光の両端部との間に形成される2つの領域のそれぞれに向けて反射することを特徴とする。

【0012】
本半導体レーザ装置においては、整形光学系が、レーザ光の中央部を当該中央部から離れるように反射し、両端部は透過させることで、パターン両端部の強度を中央部よりも相対的に高くし、レーザ光が被加工物上に照射された場合の中央部の相対的過加熱を抑制する。また、反射及び透過という光の利用効率の高い方法を用いているため、強度減衰が抑制される。
【0013】
また、本半導体レーザ装置が、半導体レーザアレイを複数備え、これらの半導体レーザアレイを半導体レーザ素子の配列方向及びレーザ光の出射方向の双方に垂直な方向に沿って積層してなることとすれば、半導体レーザ素子を二次元状に配置することができる。
【0014】
また、整形光学系は、特定の半導体レーザアレイから出射される帯状のパターンを有するレーザ光の中央部を、パターンの長手方向を横切るように2分割し、分割されたレーザ光のそれぞれが中央部から離れるように反射する2つの反射面を備えている。この構成により、レーザ光が中央部から離れるので、レーザ光照射領域中央部の相対的過加熱を抑制することができる。
【0015】
また、半導体レーザ装置が積層構造を有する場合、上記2つの反射面は、上記分割されたレーザ光のそれぞれを、特定のレーザ光の両端部と、これに隣接する帯状のパターンのレーザ光の両端部との間に形成される2つの領域のそれぞれに向けて反射する。
【0016】
これら2つの反射面によって、中央部のレーザ光は、当該中央部から離れると共に、積層された半導体レーザアレイ間の隙間を埋める位置、すなわち隣接レーザパターンの両端部間の領域に向けて反射されるので、積層方向の光強度の均一性が高めることができる。
【0017】
また、整形光学系は、帯状のパターンのレーザ光の両端部をそれぞれ透過させる複数の透過領域と、前記反射面によって反射されたレーザ光のそれぞれを、両端部のレーザ光の進行方向に沿って反射させる複数の反射領域とを備え、これらの反射領域及び透過領域は、パターンの長手方向及び前記両端部のレーザ光の進行方向の双方に垂直な方向に沿って交互に配列していることが好ましい。
【0018】
中央部のレーザ光は、反射領域によって両端部と同一方向に進行することとなり、且つ、透過領域と反射領域の交互配列によって隣接レーザパターンの両端部間の領域に向けて反射されることとなり、積層方向の光強度の均一性が高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に係る半導体レーザ装置について説明する。同一要素には、同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0020】
図1は第1実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。図示の如くxyz直交座標系を設定する。半導体レーザ素子(レーザダイオード)LDをx軸に沿って配列したものをLDバーBとする。LDバーBはサブマウントSB上に搭載されており、サブマウントSBをヒートシンクHS上に搭載したものを1ユニットとし、複数のユニットがy軸方向に沿って積層されている。LDバーBをy軸に沿って積層したものをLDスタックSとする。x軸及びy軸の双方に垂直な方向はz軸であり、z軸に沿ってレーザ光は出射する。なお、LDバーBのx軸方向長は約1cmである。
【0021】
なお、LDバーBは、図12に示したものを用いる。本例の半導体レーザ素子LDの数はLDバーB当たり16個である。LDバーBは、n型GaAsからなる共通半導体基板1上の、均等間隔に配置された個々のLD形成領域に、夫々n型AlGaAsクラッド層2、AlGaAs活性層3、p型AlGaAsクラッド層4を順次積層し、半導体レーザ素子LD間にトレンチ溝を形成することで各半導体レーザ素子LDを分離したものである。
【0022】
最上面に位置するp型AlGaAsクラッド層4の表面を含む露出表面は、全面がSiO2やSiN又はこれらを複合した絶縁膜5で被覆される。各半導体層2,3,4及び絶縁膜5の積層後、各半導体レーザ素子LDのp側電極形成領域が開口されたマスクパターンを用いたフォトリソグラフィ工程により、絶縁膜5のp側電極形成予定領域を開口した後、(メッキ 削除)蒸着法により、Ti/Pt/Au等からなるp側電極(共通電極)6を当該開口内に形成することで、電極6をp型(AlGaAsクラッド層 削除)GaAsコンタクト層4に電気的に接続する。共通半導体基板1のLD搭載面と逆側の面全面には、AuGe/Ni/Au等からなる裏面n型電極7が形成される。LDバーBの光強度分布は図13に示される。
【0023】
LDスタックSが出射したレーザ光は、4つの光学部材10R,10L,11R,11Lからなる整形光学系によって整形される。
【0024】
図2は、図1に示した装置の平面図である。LDバーBの両端部をそれぞれ第1及び第4の領域とし、LDバーBの中心部において隣接する2つの領域を第2及び第3の領域とする。第1、第4の光学部材10L、10Rは、LDバーBの第2、第3の領域からの出力光の光路を遮らないように、これらの光路上には配置されていない。同様に第2、第3の光学部材11L、11Rは、LDバーBの第1、第4の領域からの出力光の光路に影響を与えないように、これらの領域からの出力光の光路上には配置されていない。
【0025】
第1及び第4の領域から出射されるレーザ光は、それぞれ第1及び第4の光学部材10L,10Rに入射する。第1、第4の光学部材10L,10Rは、LDバーBからの出射光に対して透明な材料(例えばガラス等)からなる。光学部材10L,10Rそれぞれは、xy平面からなる光入射面10Li,10Riと、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転させる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,βに延びる帯状の面を所定の間隔で複数設定し、当該方向α,βを中心に当該帯状の面を所定角度(本例では30度)回転させ、これらの間に回転させない帯状の面を有する光出射面10Lo,10Roを有する。なお、回転させられた帯状の面(10Lor)間には、回転しない帯状の面(10Lon)が存在する(図4参照)。
【0026】
第2及び第3の領域から出射されるレーザ光は、それぞれ第2及び第3の光学部材11L,11Rに入射する。第2、第3の光学部材11L,11Rは、LDバーBからの出射光を反射する反射面11Li,11Riを有する。反射面11Li,11Riそれぞれは、光出射面10Lo,10Roにそれぞれ対向するように、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転させる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,βに延びる帯状の面を所定の間隔で複数設定し、当該方向α,βを中心に当該帯状の平面を所定角度(本例では30度)回転させ、これらの間にα,βを中心には回転しない帯状の平面を残してなる。なお、回転させられた帯状の面(11Lir)間には、回転しない帯状の面(11Lin)が存在する(図4参照)。
【0027】
反射面11Li,11Riにおける、方向α,βを中心に回転した複数の帯状の面は、光出射面10Lo,10Roにおける、方向α,βを中心に回転した複数の帯状の面にそれぞれ対向し、且つ平行である。
【0028】
図3は第1及び第2の光学部材10L,11Lにおける反射の関係を示すための図である。反射面11Liにおける方向αを中心に回転した複数の帯状の面11Lirは、光出射面10Loにおける方向αを中心に回転した複数の帯状の面10Lorに対向し、且つ平行であることが分かる。
【0029】
図4は第1及び第2の光学部材10L,11Lの斜視図である。第1の光学部材10Lの回転させられた帯状の面10Lorは反射面(反射領域)を構成し、回転しない帯状の面10Lonは透過面(透過領域)を構成する。第2の光学部材10Lの回転させられた帯状の面11Lirは反射面(反射領域)を構成し、回転しない帯状の面11Linの光学特性は特に限定されないが、ここでは透過領域を構成しているものとする。
【0030】
なお、第3及び第4の光学部材10R,11Rの構造及び関係は、 第1及び第2の光学部材10L,11Lの構造及び関係とyz平面に対して鏡対称である以外は、同一であり、方向αをβに読み替えたものである。
【0031】
図5は図2におけるA地点から見たビームパターンを示す図であり、図6は図2におけるB地点から見たビームパターンを示す図である。本例では、LDスタックSから、4本の帯状のパターンを有するレーザ光20,21,22,23が出射されているものとする。
【0032】
特定のLDバーBから出射された帯状のパターンを有するレーザ光20は、パターン中央部に対応して位置する第2及び第3の光学部材11L,11Rの反射面11Li,11Riに入射することにより、その中央部が長手方向に沿って2分割される。また、レーザ光20は、パターン両端部に対応して位置する第1及び第4の光学部材10L,10Rの入射面10Li,10Riに入射し、その両端部が入射面10Li,10Ri及び光出射面10Lo,10Roの帯状の透過領域を透過し、z軸方向に進行する。
【0033】
反射面11Li,11Riによって分割されたレーザ光201,202は、それぞれ、当該レーザ光20の両端部と、これに隣接するレーザ光21の両端部との間に形成される2つの領域の方向に反射され、第1及び第4の光学部材10L,10Rの光出射面10Lo,10Roにおける帯状の反射領域によって反射され、z軸方向に進行する。
【0034】
本装置は、複数のLDバーBをサブマウントSB、ヒートシンクHSを介して積層してなるスタック構造を有するため、1段目のLDバーBからの出力光と、2段目のLDバーBからの出力光との間は、通常光強度が0であるが、本実施形態の光学系を用いることにより、LDバーBの中央部(第2,3の領域)からの出力光の光路を、1段目と2段目の間に変換することができ、周辺部における光密度を高めることが可能となる。
【0035】
図7は地点Bにおけるx軸(ビームの長手方向での位置)上の光強度を示すグラフである。同グラフによれば、x軸に沿ってM字型の光強度分布が得られていることが分かる。したがって、これを被加工物に照射すれば、レーザ照射領域中央部の過加熱が抑制される。
【0036】
次に、第2実施形態について説明する。上記光学系では、4つの光学部材を組み合わせて2つの光路変換手段を構成したが、本例では、これらを2つの光学部品で形成するものである。
【0037】
図8は第2実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。本例の装置は、第1実施形態のものと整形光学系のみが異なる。LDスタックSが出射したレーザ光は、2つの光学部材R,Lからなる整形光学系によって上記と同様に整形される。
【0038】
図9は、図8に示した装置の平面図である。両端部に位置する第1及び第4の領域から出射されるレーザ光は、それぞれ光学部材L,Rの透過用光入射面Li,Riに入射する。光学部材L,Rは、LDバーBからの出射光に対して透明な材料(例えばガラス等)からなる。光学部材L,Rの両端部側に位置する透過用光入射面Li,Riそれぞれは、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転させる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,βに延びる帯状の平面を所定の間隔で複数設定し、当該方向α,βを中心に当該帯状の平面を所定角度(本例では30度)回転させ、これらの帯状間に方向α,βを中心には回転しない平面を残したものである。回転させられた帯状の面(Lir)間には、回転しない帯状の面(Lin)が存在する(図11参照)。
【0039】
第2及び第3の領域から出射されるレーザ光は、それぞれ光学部材L,R内部に進行し、その内側に形成された反射面Li’Ri’に入射する。反射面Li’,Ri’それぞれは、透過用光入射面Li,Riにそれぞれ対向するように、xy平面をy軸を中心にそれぞれ±45度回転させる共に、この面内におけるy軸に垂直な特定方向α,βに延びる帯状の平面を所定の間隔で複数設定し、当該方向α,βを中心に当該帯状の平面を所定角度(本例では30度)回転させ、これらの帯状の平面間に方向α,βを中心には回転しない帯状の平面を残してなる。なお、回転させられた帯状の面(Lir’)間には、回転しない帯状の面(Lin’)が存在する(図11参照)。
【0040】
反射面Li,Riにおける方向α,βを中心に回転した複数の帯状の面は、透過用光入射面Li,Riにおける方向α,βを中心に回転した複数の帯状の面に対向し、且つ平行である。
【0041】
図10は光学部材Lにおける反射の関係を示すための図である。反射面Liにおける方向αを中心に回転した複数の帯状の面Lir’は、光入射面Liにおける方向αを中心に回転した複数の帯状の面Lirに対向し、且つ平行であることが分かる。
【0042】
図11は光学部材Lの斜視図である。光学部材Lの光透過用入射面Liにおける回転させられた帯状の面Lirは反射面(反射領域)を構成し、回転しない帯状の面10Linは透過面(透過領域)を構成する。光学部材Lの反射面Li’における回転させられた帯状の面Lir’は反射面(反射領域)を構成し、回転しない帯状の面Lin’の光学特性は特に限定されないが、ここでは透過領域を構成することとする。
【0043】
なお、、光学部材Rの構造は、yz平面に対して鏡対称である点を除いて、 光学部材Lと同一であり、方向αをβに読み替えたものである。
【0044】
第2実施形態における半導体レーザ装置においても、図5,図6に示したものと同一のレーザパターンが得られる。図5、図6を再度参照すると、特定のLDバーBから出射された帯状のパターンを有するレーザ光20は、反射面Li’,Ri’に入射することにより、その中央部が長手方向に沿って2分割される。また、レーザ光20は、入射面Li,Riに入射し、その両端部が入射面Li,Riの帯状の透過領域を透過し、z軸方向に進行する。
【0045】
反射面Li’,Ri’によって分割されたレーザ光201,202は、それぞれ、当該レーザ光20の両端部と、これに隣接するレーザ光21の両端部との間に形成される2つの領域の方向に反射され、光入射面Li,Riにおける帯状の反射領域によって反射され、z軸方向に進行する。
【0046】
本実施形態の装置においても、図7に示したものと同一の分布を得ることができる。
【0047】
なお、上記光学部材10R,10L,11R,11L,R,Lの各側面は、すなわち、反射領域と透過領域を交互に有する側面は、以下のようにして製造することができる。例えば、ガラス板のx軸に沿って複数のV溝を形成する際に、このV溝の一側面を表面に対して約30°の角度で切断し、他方の側面を表面に対して垂直に切断し、30度の一側面上にAl等の金属膜又は誘電体多層膜からなる反射膜を蒸着する。
【0048】
或いは、ガラス板の一側面が表面に対して30度に切断され、他の側面が表面に対して垂直に切断されたガラス板を用意し、30度の一側面上に上記反射膜を蒸着し、このようなガラス板を複数用意し、当該ガラス板と同じ材料からなり全ての側面が表面に対して略垂直に切断されたガラス板を複数用意し、これらのガラス板と反射膜が蒸着されたガラス板とを接着剤を介して、交互に接着する。
【0049】
以上、説明したように、上述の半導体レーザ装置は、複数の半導体レーザ素子LDを一次元状に配置し断面帯状のパターンを有するレーザ光20(図6参照)を出射する半導体レーザアレイ(LDバー)Bと、帯状のパターン20のレーザ光の中央部201,202が、当該中央部から離れるように帯状のパターンのレーザ光の中央部を反射し、帯状のパターンのレーザ光の両端部を透過させる整形光学系とを備えている。
【0050】
整形光学系が、レーザ光の中央部を当該中央部201,202から離れるように反射し、両端部は透過させることで、パターン両端部の強度を中央部よりも相対的に高くし、レーザ光が被加工物上に照射された場合の中央部の相対的過加熱を抑制することができる。また、反射及び透過という光の利用効率の高い方法を用いているため、強度減衰が抑制される。
【0051】
また、上述の半導体レーザ装置は半導体レーザアレイ(LDバー)Bを複数備えており、これらの半導体レーザアレイBを半導体レーザ素子LDの配列方向(x軸)及びレーザ光の出射方向(z軸)の双方に垂直な方向(y軸)に沿って積層してなるので、半導体レーザ素子LDは二次元状に配置され、その強度を向上させることができる。
【0052】
また、上記整形光学系は、特定の半導体レーザアレイ(LDバー)Bから出射される帯状のパターンを有するレーザ光の中央部201,202を、パターンの長手方向を横切るように2分割し、分割されたレーザ光のそれぞれが中央部から離れるように反射する2つの反射面11Li,11Ri(Li’,Ri’)を備えている。この構成により、レーザ光が中央部から離れるので、レーザ光照射領域中央部の相対的過加熱を抑制することができる。
【0053】
また、上述の半導体レーザ装置は積層構造するので、上記2つの反射面11Li,11Ri(Li’,Ri’)は、上記分割されたレーザ光のそれぞれを、特定のレーザ光20の両端部と、これに隣接する帯状のパターンのレーザ光21の両端部との間に形成される2つの領域のそれぞれに向けて反射している。
【0054】
これら2つの反射面11Li,11Ri(Li’,Ri’)によって、中央部のレーザ光は、当該中央部から離れると共に、積層された半導体レーザアレイ間の隙間を埋める位置、すなわち隣接レーザパターンの両端部間の領域に向けて反射されるので、積層方向の光強度の均一性が高めることができる。
【0055】
また、整形光学系は、帯状のパターンのレーザ光20の両端部をそれぞれ透過させる複数の透過領域(10Lon,Lin)と、反射面(11Li,Li’他)によって反射されたレーザ光のそれぞれを、両端部のレーザ光の進行方向に沿って反射させる複数の反射領域(10Lor,Lir)とを備え、これらの反射領域及び透過領域は、パターンの長手方向(x軸)及び両端部のレーザ光の進行方向(z軸)の双方に垂直な方向(y軸)に沿って交互に配列している。
【0056】
この構成により、中央部のレーザ光は、反射領域によって両端部と同一方向に進行することとなり、且つ、透過領域と反射領域の交互配列によって隣接レーザパターンの両端部間の領域に向けて反射されることとなり、積層方向の光強度の均一性が高めることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の半導体レーザ装置によれば、所望の光強度分布を有するレーザ光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。
【図2】図1に示した装置の平面図である。
【図3】第1及び第2の光学部材10L,11Lにおける反射の関係を示すための図である。
【図4】第1及び第2の光学部材10L,11Lの斜視図である。
【図5】図2におけるA地点から見たビームパターンを示す図である。
【図6】図2におけるB地点から見たビームパターンを示す図である。
【図7】地点Bにおけるx軸(ビームの長手方向での位置)上の光強度を示すグラフである。
【図8】第2実施形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。
【図9】図8に示した装置の平面図である。
【図10】光学部材Lにおける反射の関係を示すための図である。
【図11】光学部材Lの斜視図である。
【図12】通常のLDバーの正面図である。
【図13】LDバーから出射される帯状のレーザ光の配列方向の強度分布を示すグラフである。
【図14】従来の光学系を示す図である。
【符号の説明】
1…共通半導体基板、2…クラッド層、3…活性層、5…絶縁膜、6…電極、11L…光学部材、11Li…反射面、20…パターン(レーザ光)、10L,10R…光学部材、10Lo,10Ro…光出射面、10Li,10Ri…光入射面、B…半導体レーザアレイ、HS…ヒートシンク、LD…半導体レーザ素子、S…スタック、SB…サブマウント。

Claims (2)

  1. 複数の半導体レーザ素子を一次元状に配置し断面帯状のパターンを有するレーザ光を出射する半導体レーザアレイと、前記帯状のパターンのレーザ光の中央部が、当該中央部から離れるように前記帯状のパターンのレーザ光の中央部を反射し、前記帯状のパターンのレーザ光の両端部を透過させる整形光学系とを備え、
    前記半導体レーザアレイを複数備え、これらの半導体レーザアレイを前記半導体レーザ素子の配列方向及び前記レーザ光の出射方向の双方に垂直な方向に沿って積層してなり、
    前記整形光学系は、特定の前記半導体レーザアレイから出射される帯状のパターンを有するレーザ光の中央部を、前記パターンの長手方向を横切るように2分割し、分割されたレーザ光のそれぞれが前記中央部から離れるように反射する2つの反射面を備え、
    前記2つの反射面は、前記分割されたレーザ光のそれぞれを、前記特定のレーザ光の両端部と、これに隣接する帯状のパターンのレーザ光の両端部との間に形成される2つの領域のそれぞれに向けて反射することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記整形光学系は、前記帯状のパターンのレーザ光の両端部をそれぞれ透過させる複数の透過領域と、前記反射面によって反射されたレーザ光のそれぞれを、前記両端部のレーザ光の進行方向に沿って反射させる複数の反射領域とを備え、
    これらの反射領域及び透過領域は、前記パターンの長手方向及び前記両端部のレーザ光の進行方向の双方に垂直な方向に沿って交互に配列していることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
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