JP4295399B2 - 油脂分除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動植物油を調理に多く使用する店、例えば中華料理店或いはラーメン店等より出る残飯に混ざって厨房の洗浄槽に流れてしまう油脂分をグリーストラップ(阻集器)に入れる前で除去し、グリーストラップ(阻集器)が汚れるのを防止するようにした発明に関するもので、特に分離した油脂分を回収する時に装置途中で、該油脂分が低温となり固化するのを防止するようにした発明に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
動植物油を調理に多く使用する店、例えば中華料理店或いはラーメン店等の排水経路には残飯に混じって出る油脂分を下水道に流さない為のグリーストラップが設けられている。これを図10を用いて説明すると、30は厨房内に設置された洗浄槽(シンク)を示す。31はグリーストラップ、このグリーストラップ31は先の洗浄槽30と配管32で接続されている。
又、このグリーストラップ31は厨房外(建屋外)の土中に埋没されている他蓋33を有している、34はグリーストラップ31内の水を下水道或いは浄化槽(図示せず)等に流す為の配管である。この配管34は図からも明らかな如く、グリーストラップ31の底部に接続されている。尚、先の配管32はグリーストラップ31の上部に接続されている。
かかるグリーストラップ31を有する中華料理店或いはラーメン店の洗浄槽(シンク)30に投入される油脂分には図にも示す如く、液状残飯、スープ、或いは食器洗浄用洗剤等がある。
これらの油脂分等の排水は全てグリーストラップを経由するのでグリーストラップ31内で油脂分と水とに分離され、水だけが下水道に排水されるものであるが長年使用したり、水を多量に流したり、洗剤を多量に使ったりすると、既存のグリーストラップ31のみの油脂除去装置であった場合、次のような問題が起り易い。
例えば、配管32、配管34の内壁に油脂分が付着し、ついには油により目詰まりを起し易い、グリーストラップでの油脂分の分離がうまく行かず、下水道側に混じって油脂分を流してしまい、河川等を汚染する。或いは、グリーストラップ上部に溜った油脂分を蓋を開けて定期的に人力をもって取り除いてやらないと臭いが外に出て周囲環境を悪化させる。
更には、定期的に油脂分を除去しようとしても多量の水も採ってしまう為に採取した油脂分の処置に困ってしまう等の問題があった。
これらの問題の内、グリーストラップ上部に溜まった油脂分を蓋を開けて、定期的に人力をもって取り除く作業を自動化する提案もある。
以下、この提案を図11を用いて説明すると、
35は厨房内に設置された洗浄槽(シンク)この洗浄槽35には、図10で説明した液状残飯、スープを含む水等が流される。
36はグリーストラップ(阻集器)このグリーストラップ36は分離槽37を有している。又、このグリーストラップ36は厨房外の土中に図に示す如く埋設されている。而して、洗浄槽35に水(洗浄用)と共に流される油脂は導管38を経由してグリーストラップ36の入口39より分離槽37内に入る。入った水を含む油脂は先ずフィルター40で固体と液体に区分けされる。
その後分離槽37内にて、水と油脂分とに分離され、油脂分は分離槽37の上方に溜り、水はその下方に溜っている、下方に溜っている水は排水口41より下水道に排水される。
この時、提案されたグリストラップ36は分離槽37の上方に浮上する油脂分をポンプ42を使って人力に代わって汲み揚げるものである。ポンプ42によって汲み揚げられた油脂分は油脂回収部43に集められるようにしたものである。尚、上記した図10、図11に示すグリストラップ31、36を備えた油脂分除去システム或いは装置の例としては、特開平9−235776号、特開平7−284767号等の公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来提案されているものには、何れもグリーストラップ内に油脂分を流してしまうものであった為、長年使用したり、水を多量に流したり、或いは洗剤を多量に使ったりするとグリーストラップのもつ使命を果せなくなり、汚れ、臭いを発生し周囲環境を汚染することは勿論、下水道管(下水道でない場合には浄化槽、或いは河川であったりする)までも汚染してしまうと言う問題があつた。
尚、従来の方式では油脂分をリサイクルに回すと言うことは全く考えられていないものであった。又、油をリサイクルに回すだけ純度の高い油を得る具体的手段が提案されなかった。
又、油脂分除去手段としてグリーストラップのみに頼っていたのでは、下水道に排水される水の浄化と言う点も不十分であった。
更に、周囲温度が変動する冬場においては油脂分の粘度が極端に下がり油脂分が固化する為ポンプ等に依る自動回収も出来ないと言う問題があった。、
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決する為なされたものである。即ち、駆動されるベルトで分離槽上面に溜まる油脂分を汲み揚げるオイルスキマーと、オイルスキマーで捕獲した油脂を溜めるオイルタンク等より構成され、上記オイルタンクとオイルスキマーとの間に剥離板を有し、オイルスキマーより剥離した油脂を上記剥離板を経由してオイルタンクに導くようにすると共に、上記剥離板を油脂の固化温度以上に加熱しておくようにしたものであるから、グリーストラップに従来の如く、多量の油脂分が流れ込むことがないので該グリーストラップは常にその機能を果たすことが出来ることは勿論、オイルスキマーより剥離板を使って剥離した油脂分が剥離板上を流れる間に周囲温度の影響を受け温度が下がり、該剥離板自体に固化して付着してしまうと言うことを防止できるものである。このことは油脂分除去装置の可動終了間際など良くに起こり得る、即ち、油脂分の流れがほとんどなくなった時に付着した油脂分の停滞をなくしたものであるが本発明に於いては、これを完全に防止でき剥離板上の油脂分を次の工程に確実に導びくことが出来るものである。
尚、剥離板上に表面張力等で残る油脂分も、該油脂分除去装置が次に稼働すれば液化し、次の工程に流されるので剥離板上に油脂が堆積し、次の流れを阻害すると言うことがないものである。
【0005】
又、槽内温度が常に油脂固化温度以上に加熱されている分離槽に一端が浸漬している熱伝導板を剥離板に密着させて取付、該剥離板を分離槽内の温度を使って油脂の固化温度以上にしたものであるから、上記効果を特別な加熱ヒーター等を用いることなく出来るので省エネルギー上非常に有利なものとすることが出来るものである。
【0006】
又、剥離板を電気ヒーター等で油脂の固化温度以上に加熱しておくものであるから、簡単な手段で上記効果を得ることが出来るものである。
更に、オイルスキマーで捕獲した油脂をオイルタンクに導びく剥離板、補助タンクを油脂の固化温度以上に加熱しておくようにしたものであるから、オイルスキマーからオイルタンク迄の間に油脂分が周囲温度の影響を受け固化し、後の流れを阻害することがないものである。
【0007】
更に又、分離槽内よりオイルスキマー等により汲み上げられた油脂分を温度管理された補助タンク内に取り込み、そこで少なくとも油、不純物、水の各層に分離し、油のみをオイルタンク側に流すようにし、純度の高い、リサイクル可能な油を得ることが出来るようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の詳細を図1〜図9に示す一実施例で説明する。
図1は本発明を備えた油脂分除去装置の縦断面図であり、図2のA−A断面相当図、図2は図3図中の油脂分除去装置外観斜視説明図、図3は本発明の油脂分除去装置を含んだ油脂除去システムを説明する図、図4は図1中の熱伝導板拡大説明図、図5、図6、は図4とは異なる実施例を示す図、図7は油脂専用の洗浄槽と第2の分離槽との位置関係を示す図、図8は本発明の油脂分除去装置がもつ処理槽に補助分離器を取付けた状態を示す図、図9は補助分離器及び吸油マットでの油脂回収を説明する図である。
先ず、図3に於いて、本発明を備えた油脂除去システム(全体構成)を説明すると、1は厨房内に設置された油脂専用の洗浄槽(シンク)、この洗浄槽(シンク)1にはラーメンのスープ、普通のスープ、たれ、ドレッシング等の液状残飯が流される。勿論この油脂専用の洗浄槽(シンク)1にも図に示していないが固形物を下流に流さない為のスノコ(フィルター)が設けられている。
2は油脂分除去装置、この油脂分除去装置2には、先の油脂専用の洗浄槽(シンク)1に流された液状の残飯が、配管(後述するダクト15)を経由して流れ込む、この油脂分除去装置2には先の液状の残飯の他、食器、調理器具の汚れを落とした油脂を含む排水も油脂専用の洗浄槽を経てダクト15を経由して流れ込む、5は厨房内の洗浄槽(シンク)、この洗浄槽5には食器、調理器具の浸けおき水、食器洗浄機の排水、野菜の洗い水等、油脂を含まない排水が投入され配管6を経由してグリーストラップ(祖集器)7に送り込まれる、このグリーストラップ7は一般的に採用されているもので、油脂分以外を下水道8に流し、油脂分をグリーストラップ7内に溜め置くものである。
先に説明した油脂分除去装置2で油脂の大半が取り除かれた排水は配管6の途中、換言すると洗浄槽5の後でグリーストラップ7の前に配管3をもって導入されるものである。
又、油脂分除去装置2と油脂専用の洗浄槽1は一体的に作られ、通常状態は厨房の洗浄槽5と併設される。
このようにすることにより、中華料理店で働く人たちは、通常作業として油脂分を含む液状残飯は油脂専用の洗浄槽1に、油脂分を含まない排水は洗浄槽5にとそれぞれ選択して排水することが出来るものである。
上述の如く、油脂分を含む液状残飯は、油脂分除去装置2を経由し、既存のグリーストラップ等を経由して下水道に排水される。これにより下水道は従来の如く、汚染することがないことは勿論、グリーストラップ自体の清掃頻度を大幅に減らすことが出来るものである。
【0009】
次に図2を用いて本発明が具備する油脂分除去装置2の全体構成を説明すると、この油脂分除去装置2は厨房に設置されるのが好ましいが特に厨房外(建屋外)であっても支障はない。
又、この油脂分除去装置2の高さは厨房内の洗浄槽位の高さ(800〜1000ミリ)に作られているものである。9は油脂専用の洗浄槽、この油脂専用の洗浄槽9は液状残飯及び食器、調理器具の汚れ洗浄に使われる。換言すると、油脂専用の洗浄槽(シンク相当)である。10はオイルスキマーで後述する分離槽11内に溜まる油脂を駆動する金属ベルトに油脂を付着(疎水相互作用による吸着)させ、分離槽11より汲み揚げる。12はオイルタンクで先のオイルスキマー10で汲み揚げた油脂を一次ストックして置く所である。このオイルタンク12に溜まる油脂は水分を含まない純度の高い油であるから十分リサイクルに耐えるものである。11は分離槽であるがこのものの詳細について以下図1,図7をもって説明する。
9は油脂専用の洗浄槽、この洗浄槽9には先にも説明した如く、液状残飯等が投入される他,油脂で汚れた食器類13が投入され、ここで洗浄される。投入された液状残飯或いは洗浄後の油脂を含んだ水は排水口9aより、図7に示す如く、分離槽11を区画して作る第2の分離槽14の外壁面14aに設けられたダクト15を経由して吐出口16より第2の分離槽14内に取り込まれる、この第2の分離槽14は図7にも示す如く、分離槽11とは独立しており、分離槽11内に着脱自在に組み込まれているものである。又、油脂専用の洗浄槽9も勿論着脱自在の組み込み式である。
【0010】
図1に戻って、吐出口16より第2の分離槽14に入った油脂分を含んだ水は、、22のガイド板の働きにより、液状残飯の油脂は上方に、水は下方に導びかる。10は油脂分を吸着作用により除去する手段の内の一つであるオイルスキマー、このオイルスキマー10は駆動モーター17により駆動される。例えば薄板ステンレス製ベルト18を図に示す如く回転し、油脂分をベルトとの疎水性相互作用等の吸着作用を利用し、上部に汲み揚げるものである。
従って、ベルト18の下端は油脂が溜る第2の分離槽14上方に浸漬している、このベルト18にて汲み揚げられた油脂は剥離板19によりベルト18より剥離され、補助タンク20を経由し、オイルタンク12(回収タンク)に導かれるものである。
尚、剥離板19aはベルト18に付着した油脂が駆動モーター17部に至る前で剥離するように設けられているものである。
又、上記補助タンク20の役目は、オイルタンク12に油脂分のみを流し水等を含む、不純物を分離槽14に戻す役目を果たす。即ち、この補助タンク20には図に示す如く二重管分離装置20aが組み込まれており、下部に溜まる水等の不純物が矢印の如く分離槽14に戻されるものである。又、油脂分の吸着作用により除去する手段として吸着マット(図示せず)を、このオイルスキマーに代えて使うことも出来る。
21は第2の分離槽内14を加熱し、この第2の分離槽14内に有る油脂の固形化(低粘度化)を防止する加熱ヒーターである。鉱物油等と異なり、動植物性の油は低温になると低粘度化することは良く知られている。本発明の油脂分除去装置の特徴とする所の一つは、加熱手段を設け周囲温度が変動しても吸油マット(図示せず)若しくはオイルスキマー10を用いて分離槽より油脂を吸着或いは汲み揚げることが出来るようにしたものである。尚、効率の良い吸着等行うためには分離槽14内の温度を50℃以上に維持すると良い。
この温度管理の面からも先の第2の分離槽14を分離槽11と区画して容積を小さくしておくことが、省電力等を考えるとき有利である。
又、上記加熱ヒーター21は当然温度制御部21a有し、常に最適状態で第2の分離槽14の温度を制御している。尚、加熱ヒーター21は図にも示す如く大きなウェイト21bをもっている。このウェイト21bの役目は分離槽14内の温度が局部的に上昇するのを防止するもので分離槽14全体の水温を均一に上昇させる為のものである。従って、適度な放熱及びウェイトをもつ熱良導体で作られている。
従って、冬期などの如く周囲温度が動植物性油の低粘度若しくは固化温度になろうとも槽内では該油が低粘度化したり固化することはないものである。これは本油脂分除去装置2を建屋外に置いた時にもいえることである。
【0011】
23は分離槽11側に設けられた二重管の補助分離器である。この補助分離器23は図8、図9に示す如く、分離器11の底部に突設し、外側管23aは油脂面24aより上方に突出し、内側管23bは排水面24bと同等に設定されている。そして図9に示す如く、外側管23aには排水面24bより下方に水取入れ口25が設けられている。水は内側管23b上端より内部に取り込むものである。尚、図中26は吸油マット、この吸油マット26は、分離槽14で捕獲されず補助分離器23のある所迄達した油脂を最終的に処分するものである。この給油マット26は,使わない場合にはこの部分の油脂を定期的に人力をもって除去すると、本装置を長期にわたり効率良く活用出来るものである。
図1に戻って、27は上記補助分離器23にて分離された水を図3で説明したグリーストラップ(祖集器)に導く配管である。
このように本油脂分除去装置2の排水は直接下水道に排水されるものでなく既存のグリーストラック7(図3参照)に排水されるのが特徴である。
28は分離槽11の底部に設けられた清掃用排水キャップ、槽内洗浄時には、この清掃用排水キャップ28を外し、分離槽11内の水を全て槽外に排出した後、、分離槽11に組み込まれている油脂専用の洗浄槽9、オイルスキマー10、オイルタンク12、第2分離槽14、加熱ヒーター21等をそれぞれ順次取り外し洗浄するものである。
又、図1に示す如く、剥離板19には熱伝導板19bが取り付けられており、この熱伝導板19bは図1、図4からも明らかな如く一方端が剥離板19の裏側全体を覆うように密着するよう取り付けられ、他方端かが分離槽14内に浸漬されている。換言すると、約50℃以上に加温されている分離槽14の熱をもらって該剥離板19を加温し、剥離板19上を流れる油脂がこの剥離板19上で固形化するのを防止しているものである。(尚、油脂が固形化しやすいのは冬期の如く外気温が下がっている時であることは勿論、本油脂分離除去装置の稼働終了間際である。即ち、流れる油脂分が少なくなり表面張力で剥離板19上に付着してしまう時である。これを防止すべく、熱伝導板19bで剥離板19を加温するものである。しかして、熱伝導板19は熱伝導の良い銅或いはアルミ材が使われる、又剥離板19全体を覆うのは剥離板19がステンレス等の如く熱伝導の悪い材質で作られる為、全体から加温する必要がある為である。
図5は、図4とは異なる実施例を示すもので、剥離板19の裏側全体をヒーターで加温するようにした例を示すものである。このものであると、特別な手段を用いることなく電気ヒーターの19cの入力の制御により、上記剥離板19の温度を50℃以上に容易に制御出来るものである。
図6に示すものは、図4に示す熱伝導板19bが運ぶ熱が不足し、剥離板19を50℃以上に加温することが出来ない時電気ヒーター19cを用いてこれを補助した例を示すものである。
更に、本発明は上記剥離板19を加温する例で縷々説明して来たが、剥離板19の下流側に位置する補助タンク20についても言えることであるので、当然このものも種々の手段、例えば電気ヒーター19cで加温されるものである。 (図1参照)こうすることにより、オイルスキマーより剥離された油脂は剥離板19を通り、補助タンク20で純度の高い油となり、オイルタンク12に液体で導かれ、途中で固化し、堆積し次の流れを阻害することがないものである。
【0012】
次にかかる構成を有する油脂分除去装置2内の油脂除去工程を図1を用いて説明すると、先ず油脂専用の洗浄槽9に投入され、油脂は矢印▲1▼の如く排水口9aを通り、第2分離槽14に設けられたダクト15を経由して矢印▲2▼の如く吐出口16より第2の分離槽14内に投入される。
第2分離槽14内に入った油脂を含む排水はガイド板22により水と油脂に分けられ水は矢印▲3▼の如く、油脂は矢印▲4▼の如く比重差で分離槽14上方に浮き上がる、この矢印▲4▼により浮き上がった油脂はもともと第2分離槽14が加熱ヒーター21により加熱されていることもあって低粘度化(固形化)することなく適度な粘度を保って表面に浮いている。
この表面に浮いている油脂は、オイルスキマー10等により汲み揚げられる。汲み揚げられた油脂は剥離板19補助タンク20を経てオイルタンク12に溜められリサイクルに廻される。
一方、油脂分が除去された水は矢印▲5▼の如く、ガイド板22の底部を通って矢印▲6▼部に至り、更には矢印▲7▼の如く第2の分離槽14より分離槽11に至る、分離槽11に至った排水の内、油脂分(オイルスキマー10で取りきれなかった油脂分)は、比重差により上方に浮き吸油マット26に吸着される。
油脂を含まない水は、二重管より成る補助分離器23に矢印▲8▼、▲9▼の如く入り内側管23b上端より配管27側に入りグリーストラップ7(図3参照)に導かれる。
このように油脂分除去装置2をグリーストラップ7の前に設置することにより該グリーストラップ7の汚染等を押さえることが出来るものである。
又、本油脂分除去装置2は図2に示す如くキャスター29を備えているものであるから厨房内は勿論建屋外の移動も容易に行えるものである。換言すると、本油脂分除去装置はお店等で使い易い所に移動して使うことが出来ると言うことである。
この過程に於いて、剥離板19は加温されているのでオイルスキマー10より剥離させた油脂が、該剥離板19を流れる過程で固形化し、剥離板19に付着するということがないものである。仮に一度油脂分が固形化して剥離板19に堆積するようなことがあると、その固形化した油脂の表面を次の油脂が流れることになるのでどんどん堆積は加速化されてしまうものである。
このことよりも、上記剥離板19は周囲温度に関係なく、常に50℃以上に加温しておく必要があるということである。これを実現したのが本発明である。
又、本発明のもう一つの特徴は分離槽11を基準に第2分離槽、オイルスキマー、オイルタンク、補助タンク、加熱ヒーター、補助分離器等何れも脱着が容易に作られていることにより、サービス性等に優れているという点である。
更に、本発明のもう一つの特徴は純度が高く、リサイクルに適した油を回収することである。この為の手段として温度管理された本体タンクを剥離板19の下流に設けたものである。
即ち、本発明の補助タンクは比重差により下から水、不純物、油の順に分離槽を作り、表面の油のみをオイルタンク(回収タンク)側にオーバーフローして流すように設計されている。
換言すると、オイルスキマーで取り込む油の中には若干の不純物と水か含まれる。この不純物、水を除去し、純度の高い油とし、家畜の飼料としたり、石鹸の原料とするリサイクル化が望まれている。この純度を上げる手段が本発明の補助タンクである。
この補助タンクはオイルスキマーで回収された廃食油やラードを固化させない温度(例えば50℃以上)に維持する。
上記廃食油やラードは、この補助タンク内に滞留している間に比重差で水の層、不純物の層(コショウ、ミソ)、油の層に分離される。
そして、一番上に位置する油の層がオーバーフローしてオイルタンク(回収タンク)に流れ込む。こうすることにより、一段と純度の高い油が回収出来るようになるものである。
一方、油以外の不純物及び水は規定量以上になると分離槽に戻される、トラップ(二重管分離装置20a)介して分離槽14に戻されるものである。
【0013】
【発明の効果】
本発明は以上説明した如き装置を提供するものであるから下水道等の汚れを防止出来、油脂は回収してリサイクルに回せる等多大な効果を提供出来るものである。
特に、従来長期使用に耐えられなかったグリーストラップの機能低下が防止出来、周囲温度に関係なく油脂を回収出来、二重、三重の油脂除去機能で下水道に流れる排水の浄化を一段と向上させる等の効果を有するものである。
この他、本発明に於いては剥離板部あるいは請求項5の如く、オイルタンク部を加温するようにしているので油脂分除去装置自体常に良好な状態で使えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明を備えた油脂分除去装置の縦断面図であり、図2のA−A断面相当図
【図2】図2は図3中の油脂分除去装置の外観斜視説明
【図3】図3は本発明の油脂分除去装置を含んだ油脂除去システムを説明する図
【図4】図4は図1中の熱伝導板の拡大説明図
【図5】図5は図4とは異なる実施例を示す図で、電気ヒーターをもって剥離板を加温する状態を説明する図
【図6】図6は図4、図5と異なる実施例例を示す図で、図4の熱伝導板を電気ヒーター等で加熱し剥離板を適温に過熱する状態を説明する図である。
【図7】図7は油脂専用の洗浄槽と第2の分離槽の配置関係を示す図
【図8】図8は発明の油脂除去装置がもつ処理槽に補助分離器を取付けた状態を示す図
【図9】図9は補助分離器及び吸油マットでの油脂回収を説明する図
【図10】図10は従来の油脂除去システムをイラスト入りで説明した図
【図11】図11は図10と異なるグリーストラップ(阻集器)を用いた油脂除去システムを説明する図である。
【符号の説明】
1 油脂専用の洗浄槽
2 油脂分除去装置
3 配管
5 洗浄槽
6 配管
7 グリーストラップ
8 下水道
9 油脂専用の洗浄槽
9a 排水口
10 オイルスキマー
11 分離槽
12 オイルタンク
13 食器類
14 第2の分離槽
14a 外壁面
15 ダクト
16 吐出口
17 駆動モーター
18 ベルト
19 剥離板
19a 第2の剥離板
19b 熱伝導板
19c 電気ヒーター
20 補助タンク
20a 二重管分離装置
21 加熱ヒーター
21a 温度制御部ト
21b ウエイト
22 ガイド板
23 補助分離器
23a 外側管
23b 内側管
24a 油脂面
24b 排水面
25 水取入れ口
26 吸油マット
27 配管
28 清掃用排水キャップ
29 キャスター
30 洗浄槽(シンク)
31 クリーストラップ
32 配管
33 蓋
34 配管
35 洗浄槽(シンク)
36 グリーストラップ
37 分離槽
38 導管
40 フィルター
41 排水口
42 ポンプ
43 油脂回収部

Claims (5)

  1. 分離槽上面に溜まる油脂分を汲み揚げるオイルスキマーと、
    当該オイルスキマーで捕獲した油脂を溜めるオイルタンクと、を具備し
    前記分離槽には、当該分離槽内に有する油脂の固形化を防止する加熱手段が設けられており、
    前記オイルタンクと前記オイルスキマーとの間に剥離板を有し、
    前記オイルスキマーより剥離した油脂を、前記剥離板を経由してオイルタンクに導くようになされており
    前記剥離板、油脂の固化温度以上に加熱されるようになされていることを特徴とする油脂分除去装置。
  2. 槽内温度が常に油脂固化温度以上に加熱されている分離槽に一端が浸漬している熱伝導板を前記剥離板に密着させて取付け、該剥離板を分離槽内の温度を使って油脂の固化温度以上に加温するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の油脂分除去装置。
  3. 前記剥離板を電気ヒーターで油脂の固化温度以上に加熱しておくことを特徴とする特許請求範囲第1項記載の油脂分除去装置。
  4. 前記オイルスキマーとオイルタンクとの間には前記剥離板、さらに当該剥離板の下流側に位置する補助タンクが設けられており、
    前記オイルスキマーで捕獲した油脂を、前記剥離板及び補助タンクを経由して前記オイルタンクに導かれるようになされており、
    前記剥離板及び前記補助タンクを、油脂の固化温度以上に加温するようになされていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の油脂分除去装置。
  5. 前記分離槽内よりオイルスキマーにより汲み揚げられた油脂分を、温度管理された前記補助タンク内に取り込み、そこで、少なくとも油、不純物、水の各層に分離し、油のみを前記オイルタンク側に流すようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の油脂分除去装置。
JP24298099A 1999-08-30 1999-08-30 油脂分除去装置 Expired - Lifetime JP4295399B2 (ja)

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