JP4287604B2 - 移動体通信システム並びに無線基地局,無線装置及び移動端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信システム並びに無線基地局及び移動端末に関し、特に、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式による通信を行なう移動体通信に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDMA方式は、移動体通信方式として最近広く使用されている。周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiplex Access)方式や時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiplex Access)方式が、各加入者(携帯電話等の移動端末)に対して互いに直交する資源(周波数,時間等)を配分することで、基本的には、加入者相互の干渉が無い条件で運用される方式であるのに対し、CDMA方式は、加入者同士が互いに干渉を受ける条件で運用され、統計多重効果によりチャネル容量などの改善を期待する方式である。
【0003】
このように、CDMA通信システムでは、各加入者同士の信号が互いに干渉がある状態で運用されるため、通常は、送信電力制御(TPC;Transmission Power Control)や誤り訂正(FEC;Forward Error Correction)などを用いて、各加入者の送信信号電力が必要最小限になるように制御することで、互いの干渉を最小限にしてチャネル容量を最大化することが行なわれる。
【0004】
一般に、CDMA通信システムのチャネル容量は次式(1)で概算できるとされている(参考文献1;A.Viterbi, CDMA Principles of Speed Spectrum Communication Addison-Wesley, (1995))。
【0005】
【数1】
【0006】
ただし、この式(1)において、Nはチャネル容量(ch/sector/RF)、pgは処理利得、Eb/No_thは所要Eb/No、fsは自セル干渉比、foは他セル干渉比、dはVoice activity factor、Dtは送信電力制御誤差による劣化、Gsはセクタ化効果、Nsはセクタ数/セル、LfはLoading factorをそれぞれ表す。なお、ここでは議論に関係のないパラメータを省略して、次式(2)を用いて検討することにする。
【0007】
【数2】
【0008】
ただし、この式(2)において、Kはその他のパラメータの影響を表す係数を表す。
この式(2)は、所望の通信品質(以下、伝送品質ともいう)を満足するのに要する信号対(干渉+雑音)電力比(所要Eb/No)が大きくなると、各局の送信電力が大きくなり干渉が増大するために、チャネル容量Nが減少することを示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
CDMA方式は、TPCとFECにより通信品質とチャネル容量の最適化を図る方式であるが、TPCとFECの応答速度の違いのために、特定の端末移動速度において所要Eb/Noが劣化するという問題が生じる(参考文献2;R.Padovani, Reverse Link Performance of IS-95 Based Cellular Systems IEEE Personal Communications, Third Quater, (1994))。
【0010】
この現象は、下記のようにして生じる。
移動通信では、主に端末の周囲の事物での反射同士の干渉により伝搬損失が変動するフェージング(レイリーフェージング)が発生するが、これは端末の移動速度に応じた速度で変動する。レイリーフェージングの変動速度は、次式(3)に示すように、端末移動によるドップラー周波数fDで特徴付けられる(参考文献3;奥村,進士,“移動通信の基礎”,(社)電子情報通信学会,(1986))。
fD≒fR×VM/C …(3)
ただし、この式(3)において、fRは無線周波数、VMは端末移動速度、Cは光速をそれぞれ表す。
【0011】
即ち、無線周波数fRが高く端末移動速度VMが速いほど、レイリーフェージングの変動速度は高くなることが分かる。ここで、TPCは一般に応答速度が遅いため、レイリーフェージング変動が遅い(即ち、ドップラー周波数fDが低い)ときにはフェージングによる伝搬損失変動に追従して送信電力を制御できるので、通信品質の劣化を防げるが、ドップラー周波数(つまり、フェージング周波数)fDが高い場合にはフェージング変動に追従できないため通信品質が劣化するという現象が生じる。
【0012】
これに対し、FECはインタリーブ(IL)と組み合わせることで、フェージングによるバースト的な信号電力低下の影響を拡散して誤りを訂正できるが、IL周期は有限であるためフェージング速度が遅いと訂正しきれないほど長時間の信号電力低下が生じるために通信品質が劣化してしまう。
そのため、TPCにより通信品質改善効果の得られるドップラー周波数fDと、FECにより改善効果の得られるドップラー周波数fDとの中間周波数fDにおいて大きな通信品質劣化が生じるという現象が発生する(図13及び参考文献2参照)。なお、図13には、IS-95システムの上り回線(reverse link(移動端末→基地局),9.6kbps)において、フレームエラーレート(FER)=1%を満足するのに必要なEb/Noが示されており、例えば、無線周波数=850MHzのとき、fD=40Hzは端末移動速度=50.8km/hに相当する。
【0013】
ここで、端末移動速度は一意に規定できないため、品質劣化が最大〔所要Eb/Noが最大(図13の例では、fD=47Hz,所要Eb/No=6.1dB)〕となるドップラー周波数fDでシステム設計をしなければならない。しかしながら、所要Eb/Noが大きくなると、前記の式(2)で表されるように、チャネル容量Nが劣化してしまう。一方、チャネル容量Nを確保しようとすると、所要Eb/Noを満足できなくなるので通信品質が劣化してしまう。
【0014】
なお、TDMAやFDMAのようにフェージングピッチ(fD)が高くなると伝送品質が単調に劣化するシステムにおいては、例えば、特開平5-259969号公報に示されるように、特定端末の伝送品質が大きく劣化することを防ぎ、システム全体の通信品質を均一にすることで、全体的なパフォーマンスを向上させることが試みられている。
【0015】
具体的に、特開平5−259969号公報に示される技術(以下、公知技術1という)では、フェージングピッチが小さくなると伝送品質劣化が小さくなるという、ドップラー周波数fDと伝送品質劣化の単調性を前提として、端末移動速度の大小のみに基づく単純な制御によって上記の効果を実現している。しかしながら、このような単純な制御では、CDMAのようにドップラー周波数fDに対する伝送品質劣化が非単調な場合(移動端末における受信信号の所要信号対雑音電力比がその移動端末の移動速度に応じて増加傾向から減少傾向に転ずる特性を有する通信形式を採用している場合)には効果が小さく、場合によってはかえって通信品質が劣化することもある。
【0016】
即ち、本公知技術1では、高い通信品質を要求される制御用チャネルのfD(∝(移動速度)×(無線周波数))がなるべく低くなるよう制御用チャネルに低い周波数帯を割り当てることで、制御用チャネルの通信品質を保証しようとしているが、CDMAのようにドップラー周波数fDに対する伝送品質劣化が非単調であるシステムにおいて同様にドップラー周波数fDを低くすると、例えば図13のfD>42Hzの場合等のように、かえって通信品質が劣化してしまうことがあるのである。
【0017】
また、本公知技術1では、高速移動端末のトラヒックを低域無線周波数帯、低速移動端末を高域無線周波数帯に収容することでドップラー周波数fD(∝(移動速度)×(無線周波数))がなるべく等しくなるようにして伝送品質を均一化することで、全体的なパフォーマンスを向上させようとしている。
しかし、この方法では、ドップラー周波数fDが伝送品質の最悪値(図13の例ではfD=42Hz)になるような無線周波数帯が割り当てられてしまうと、どちらの端末も伝送品質が最悪になってしまい、全体的なパフォーマンスも最悪になってしまうことになる。本公知技術1では、これを防ぐ方法が無い。
【0018】
以上の問題は、公知技術1がドップラー周波数fDと伝送品質劣化の単調性を前提として、端末移動速度の大小のみに基づく単純な制御を行なっていることによるものである。
また、CDMA通信システムにおける周波数割り当てという点に着目すると、公知技術として、例えば、特開平10-23502号公報に示される技術(以下、公知技術2という)がある。この公知技術2は、CDMA通信システムにおいて、ソフトハンドオフ用のチャネルを確保するために各無線周波数帯に収容する端末数(厳密には、使用する無線チャネル数)を均一にすることを目的としたものである。
【0019】
しかしながら、本公知技術2でも、端末移動速度やドップラー周波数fDに対する伝送品質の非単調性等は考慮されておらず、端末移動速度を考慮せずに無線周波数帯が割り当てられる。このため、割り当てられた周波数でドップラー周波数fDが、伝送品質が最悪となる値(図13の例ではfD=42Hz)になった場合、大きな劣化が生じる。
【0020】
本発明は、以上のような課題に鑑み創案されたもので、端末移動速度(ドップラー周波数)と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムにおいて、通信品質の改善及びチャネル容量の増大を図れるようにすることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の移動体通信システム(請求項1)は、無線基地局と、該無線基地局と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる移動端末とをそなえた、該移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムであって、該移動端末からの受信信号に基づいて該移動端末の移動速度(以下、端末移動速度という)に関する情報(以下、速度情報という)を検出する検出手段と、この検出手段で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる選択制御手段とをそなえたことを特徴としている。
【0022】
また、上記の移動体通信システムを実現するための本発明の無線基地局(請求項2)は、次の各部をそなえたことを特徴としている。
(1)M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して移動端末と通信しうる無線通信部
(2)この無線通信部で受信される該移動端末からの受信信号から移動端末の移動速度に関する情報(速度情報)を検出する速度情報検出部と、
(3)この速度情報検出部で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる使用周波数選択制御部
上記の各部を無線基地局にそなえることで、上述のごとく使用無線周波数帯を特定の端末移動速度情報で切り換えて、所要信号対雑音電力比の最悪値を改善することができる。
【0023】
さらに、本発明の無線装置(請求項3)は、上記移動体通信システムにおいて、第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置であって、次の各手段をそなえたことを特徴としている。
(1)送信データを誤り訂正符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として該移動端末に送信する送信手段
(2)移動端末からの受信信号に基づいて、下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段
(3)移動端末からの受信信号のフェージング周期又は該移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、上記第2の周波数帯に属する周波数を移動端末との通信に用い、上記のフェージング周期又は移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、上記第1の周波数帯に属する周波数を移動端末との通信に用いる選択制御手段
また、本発明の無線装置(請求項4)は、上記移動体通信システムにおいて、第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置であって、次の各手段をそなえたことを特徴としている。
【0024】
(1)送信データを誤り訂正符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として移動端末に送信する送信手段
(2)移動端末からの受信信号に基づいて、下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段
(3)移動端末からの受信信号に基づいて、その移動端末が受信する下り受信信号におけるフェージング周期又は移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、上記第2の周波数帯に属する周波数を移動端末との通信に用い、上記のフェージング周期又は移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、上記第1の周波数帯に属する周波数を移動端末との通信に用いる選択制御手段
ここで、移動端末の速度が速いか遅いかの基準は、上記の各周波数帯のそれぞれの所要信号対雑音電力比に基づいて求められる。例えば、移動端末における受信信号の所要信号対雑音電力比がその移動端末の移動速度に応じて増加傾向から減少傾向に転ずる特性を有する通信形式が採用されている場合には、各周波数帯のそれぞれの所要信号対雑音電力比が満足する端末移動速度を基準にすることができる。
【0025】
この場合、前記のドップラー周波数fDが前記の式(3)のように表されることから、そもそも、端末移動速度が同じでも使用無線周波数が異なればドップラー周波数fDも異なり所要信号対雑音電力比も異なるため、所要信号対雑音電力比が最大になる端末移動速度は使用無線周波数毎に異なることになるが、上述のごとく使用無線周波数帯が特定の端末移動速度を境に切り換えられることになるので、所要信号対雑音電力比の最悪値が改善されることになる。
【0026】
なお、移動体通信のチャネル容量は、前記の式(2)に示したように、所要信号対雑音電力比のみでなく、自セル干渉比(fs)や他セル干渉比(fo)等の干渉電力情報にも依存するので、チャネル容量改善効果を更に大きくするために、使用無線周波数帯の選択(切り換え)基準(しきい値情報)は、移動端末との通信に対する干渉電力情報を加味して求められるのが好ましい。
【0027】
また、この場合、上記干渉電力情報を、上記の各無線周波数帯のそれぞれについての信号伝送特性に基づいて求めれば、例えば、電波伝搬損失の変動等を考慮して上記の基準(しきい値情報)を定めることができる。
一方、上記の移動体通信システムを実現するための本発明の移動端末(請求項5)は、次の各部をそなえたことを特徴としている。
【0028】
(1)M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して該無線基地局と通信しうる無線通信部
(2)無線基地局において、自己の速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から選択され、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から選択された使用周波数を通知する選択周波数通知信号を、無線通信部から受信する選択周波数通知信号受信部
(3)この選択周波数通知信号受信部で受信された該選択周波数通知信号に従って、上記の各無線周波数帯の中から無線通信部で使用すべき無線周波数を選択する使用周波数選択制御部
このような構成により、本発明の移動端末は、上述したように無線基地局において選択された無線周波数を通知する選択周波数通知信号に従って、上記の各無線周波数帯の中から無線基地局との通信に使用すべき無線周波数を選択するので、システム全体としての所要信号対雑音電力比の最悪値を改善してチャネル容量を改善することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態としてのCDMA通信システム(移動体通信システム)の構成を示すブロック図で、この図1に示すCDMA通信システムは、少なくとも1台の無線基地局装置(無線装置;以下、単に「基地局」という)1と、少なくとも1台の移動端末装置(以下、単に「端末」という)2とをそなえて構成されており、基地局1は、自己の通信可能エリア(セル)に存在する端末(在圏端末)2とCDMA方式により双方向の無線通信を行なうことができるようになっている。
【0030】
(A1)基地局構成
具体的に、本実施形態における基地局1は、その要部に着目すると、この図1中に示すように、例えば、送信系として、多重化部11,切換スイッチ12,fR1帯(第1の周波数帯)用のCDMA送信部13aおよびfR2帯(第2の周波数帯)用のCDMA送信部13bをそなえるとともに、受信系として、fR1帯用のCDMA受信部16a,fR2帯用のCDMA受信部16b,切換スイッチ17および分離部18をそなえ、且つ、制御系20として、例えば、切換スイッチ19,ドップラー周波数(fD)測定部20A,端末移動速度推定部20B,切換速度しきい値保持部20Cおよび周波数帯切換制御部20Dをそなえている。
【0031】
なお、この図1には、図示を省略しているが、基地局1は、端末2からの受信信号に基づいて、下り回線(forward link)(下りの通信用の無線信号)についてのTPC(送信電力制御)を行なうTPC機能も有しているものとする。また、図1において、14a,14bはそれぞれハイブリッド(H)、15a,15bはそれぞれfR1帯,fR2帯用の送受信アンテナを示し、ここではいずれも上記の送信系および受信系に共用になっている。
【0032】
即ち、fR1帯(fR2帯)用のCDMA送信部13a(13b)からの送信信号はハイブリッド14a(14b)を通じて送受信アンテナ15a(15b)から端末2へ向けて送信される一方、端末2からのfR1帯(fR2帯)の無線信号は送受信アンテナ15a(15b)で受信されハイブリッド14a(14b)によりfR1帯(fR2帯)用のCDMA受信部16a(16b)へ出力されるようになっているのである。
【0033】
つまり、上記のCDMA送信部13a,13b,ハイブリッド14a,14b,CDMA受信部16a,16b,送受信アンテナ15a,15bは、M=2種類の無線周波数帯(fR1帯,fR2帯)のいずれかを使用して端末2と通信しうる無線通信部としての機能を果たすものである。
(A1.1)送信系構成
さて、ここで、上記の送信系において、多重化部(制御信号付加部)11は、端末2への送信データと周波数帯切換制御部20Dからの制御信号(後述する選択周波数通知信号や切換タイミング指示信号など)とを多重(付加)するためのものであり、切換スイッチ12は、周波数帯切換制御部20Dからの切換制御信号に従ってその出力が切り換えられることにより、多重化部11の出力(送信信号)をfR1帯CDMA送信部13aおよびfR2帯CDMA送信部13bのいずれかへ供給するためのものである。
【0034】
また、fR1帯用のCDMA送信部13aは、切換スイッチ12からの送信信号を特定の周波数帯(fR1帯)の信号として出力するためのものであり、fR2帯用のCDMA送信部13bは、切換スイッチ12からの送信信号を上記のfR1帯とは異なる他の周波数帯(fR2帯)の信号として出力するためのものである。なお、fR1(第1の周波数帯)とfR2(第2の周波数帯)との高低関係は、本実施形態では、fR2>fR1とし、例えば、fR1帯=850MHz帯、fR2帯=2GHz帯である。
【0035】
・CDMA送信部構成
このため、上記の各CDMA送信部13a,13bは、それぞれ、例えば図2に示すように、ハードウェア的には共通の構成を有しており、トラフィックチャネル数に応じた数のトラフィックチャネル送信処理部131、多重化部(MUX)132、スクランブラ(乗算器)133、デジタルフィルタ134、DA変換器(DAC:Digital-to-Analog Converter)135,直交変調器136、下り回線〔forward link(基地局1→端末2)〕用のRF(Radio Frequency)発振器137、フィルタ138、高出力増幅器(HPA)139等をそなえて構成されており、上記のRF発振器137の発振周波数を、各CDMA送信部13a,13bで変えることにより、上記のようにCDMA送信部13aではfR1帯、CDMA送信部13bではfR2帯の送信信号をそれぞれ生成できるようになっている。
【0036】
具体的に、各トラフィックチャネル用の送信信号(送信データ+制御信号)は、それぞれ、対応するトラフィックチャネル送信処理部131において、FEC符号化器131a及びインタリーバ131bにより所要のFEC(誤り訂正)符号化及びインタリーブ処理がそれぞれ施され、乗算器131cにてウォルシュコード(Walsh Code)等のチャネル化コード(Channelisation Code)と乗算されてチャネル信号化された後、多重化部132にてパイロットチャネル信号及び制御チャネル信号と多重化される。
【0037】
このようにして得られた多重化信号は、さらに、スクランブラ133にてPN(擬似雑音)符号(チップレート=1.2288Mcps)であるスクランブルコード(Scrambling Code)によりスクランブル(拡散変調)処理が施され、デジタルフィルタ134にてフィルタリング(不要信号成分の除去)処理され、DA変換器135にてDA変換された後、直交変調器136にてRF発振器137からのRF信号によりQPSK等の直交変調が施されて、最終的に、フィルタ138及びHPA139を通じて、図1に示すハイブリッド14a又は14bへ出力され送受信アンテナ15a又は15bから端末2へ向けて送信される。
【0038】
なお、図2に示す構成では、送信信号をRF帯にて変調しているが、他にも、中間周波数(IF)帯で変調し、その後、RF帯へ周波数変換(アップコンバート)するなど、各種の構成が考えられる。
(A1.2)受信系構成
次に、図1において、fR1帯用のCDMA受信部16aは、ハイブリッド14aを通じて入力される端末2からのfR1帯の受信信号について所要の復調処理を施すためのものであり、fR2帯用のCDMA受信部16bは、ハイブリッド14bを通じて入力される端末2からのfR2帯の受信信号について所要の復調処理を施すためのものである。
【0039】
・CDMA受信部構成
このため、本実施形態のCDMA受信部16a,16bは、それぞれ、例えば図3に示すように、低雑音増幅器(LNA)161,フィルタ162,トラフィックチャネル数に応じた数のトラフィックチャネル受信処理部163などをそなえており、トラフィックチャネル受信処理部163は、さらに、直交検波器163a,上り回線〔reverse link(端末2→基地局1)〕用のRF発振器163b,AD変換器(ADC:Analog-to-Digital Converter)163c,デスクランブラ(乗算器)163d,乗算器163e,M-Array相関検出器163f,デインタリーバ163g及び誤り訂正復号器163hなどをそなえて構成されており、CDMA送信部13a,13bの関係と同様に、上記のRF発振器163bの発振周波数を、各CDMA受信部16a,16bで変えることにより、CDMA受信部16aではfR1帯、CDMA受信部16bではfR2帯の受信信号をそれぞれ処理できるようになっている。
【0040】
具体的に、端末2からの受信信号は、LNA161及びフィルタ162にて
増幅処理及びフィルタリング処理が施されたのち、各トラフィックチャネル受信処理部163へ入力される。
そして、各トラフィックチャネル受信処理部163において、それぞれ、入力信号(受信信号)は、直交検波器163aにてRF発振器163bからのRF信号により直交検波されたのち、AD変換器163cにてAD変換され、デスクランブラ163d及び乗算器163eにてPN符号によるデスクランブル(逆拡散)処理及びチャネル化コード(Channelisation Code)によるチャネル復調処理がそれぞれ施される。
【0041】
その後、受信信号は、M-Array相関検出器163fにて、M-Array相関検出処理が施され、デインタリーバ163g及び誤り訂正復号器163hにて、デインタリーブ処理及び誤り訂正復号処理が施されたのち、前記の切換スイッチ17を通じて分離部18へ出力される。
・M-Array相関検出
ここで、上記のM-Array相関検出処理について説明する。
【0042】
セルラシステムのような陸上移動体通信システムでは、フェージングの影響のために、伝送信号の振幅や位相が急激に変動するため、受信信号から基準位相を再生して復調する同期検波を行なうことができない。そのため、IS-95準拠のCDMA通信システムでは、下り回線(forward link)ではパイロットチャネルを送信しこれを基準位相とすることで受信側(端末2)で同期検波を行ない、上り回線(reverse link)ではM-Array相関検出方式を採用している。
【0043】
なお、IS-95のシステムでは64ビット長のWalsh符号を用いたM-Array相関検出方式が使用されているが、説明の簡単化のため、ここでは、次表1に示すように、16ビット長のWalsh符号を用いる場合を例に説明する(16→4bit M-Arrayになる)。
【0044】
【表1】
【0045】
この表1から明らかなように、どの符号も8ビットずつ異なっている(符号距離=8)ことが分かる。そして、送信側(端末2)では、送信したいデータ(インタリーブ出力)を4ビットずつまとめ、その2進数値に対応するWalsh符号を選択する。例えば、インタリーブ出力が“1011”であれば、符号番号=W11 (0110 0110 1001 1001)を選択(16→4-bit M-Array符号化)して送信することになる。
【0046】
一方、受信側(基地局1)では、受信したデータを16ビットずつまとめ、全てのWalsh符号(W0〜W15)と一致比較を行なう。一致したビット数が最も多いWalsh符号が実際に送信された符号であると判定し、その番号(2進数4ビット)を相関検出結果として出力する。例えば、端末2から送信されたWalsh符号(0110 0110 1001 1001)が伝送中に3ビット誤りが生じ、基地局1において符号(0100 0111 1001 1000)が受信されたとする。
【0047】
この符号と符号番号=W0〜W15との一致比較を行なうと、その結果は次表2に示すようになる。
【0048】
【表2】
【0049】
この表2から分かるように、符号番号=W11が一致ビット数最大(13)なので、符号番号=W11を選択し、“1011”を相関検出結果として出力する。この場合、Walsh符号の符号距離が8であるため、16ビット中3ビットまで誤りが生じても正しく検出できることになる。
実際のIS-95のシステムでは、64ビット長Walsh符号を使用しているため、図3中に示すように、相関検出器163fの入力は64ビット、出力は6ビット(26=64)(つまり、64→6-bit M-Array)となる。この場合、64ビット長Walsh符号の符号距離は32なので、64ビット中15ビットまで誤りが生じても正しく復号できることになる。
【0050】
なお、実際の装置では、誤り訂正復号用の軟判定情報抽出のための処理が付加されることが多い。また、CDMA2000等では上り回線でもパイロットチャネルを用いた同期検波を行なっている。
さて、次に、図1において、切換スイッチ17は、その入力が周波数帯切換制御部20Dからの切換制御信号に従って切り換えられることにより、上記の各CDMA受信部16a,16bの各出力(誤り訂正復号器163hの出力)のいずれか一方を分離部18へ出力するものであり、分離部(確認信号抽出部)18は、この切換スイッチ17の出力(受信信号)を受信データと端末2からの制御信号(後述する選択周波数通知信号に対する受信確認信号や切換タイミング指示信号に対する確認信号など)とに分離するものである。なお、端末2からの制御信号は周波数帯切換制御部20D(後述する切換タイミング指示信号生成部)に供給される。
【0051】
(A1.3)制御系構成
また、切換スイッチ19は、周波数帯切換制御部20Dからの切換制御信号に従ってその入力が切り換えられることにより、各CDMA受信部16a,16bにおいて得られるドップラー周波数fDの測定(検出)に有意な情報出力のいずれか一方をドップラー周波数測定部20Aに供給するものであり、ドップラー周波数測定部(速度情報検出部;検出手段)20Aは、切換スイッチ19から入力される受信信号から当該受信信号のドップラー周波数fD(端末2の移動速度に関する情報)を測定(検出)するものである。
【0052】
さらに、端末移動速度推定部20Bは、上記のドップラー周波数測定部20Aにより得られたドップラー周波数fDに基づいて、当該受信信号を送信した端末2の移動速度を推定するものである。なお、上記のドップラー周波数測定部20A及び端末移動速度推定部20Bは、例えば特開平6-242225号公報等に記載された技術を適用して構成することができる。
【0053】
この場合、上記のドップラー周波数fDの測定(検出)に有意な情報としては、AD変換器163cの出力(直交検波器163aの出力)を用いることができる。他にも、CDMA受信部16a,16bにおいてAGC(Automatic Gain Control)を行なっている場合には、そのゲイン情報を利用することもできるし、M-Array相関検出器163fの出力(相関検出結果)を利用することもでき、ドップラー周波数fDの測定精度向上のために、これらの双方を利用することもできる。
【0054】
また、切換速度しきい値保持部20Cは、切換スイッチ12,17,19を切り換える際の基準となる端末移動速度についてのしきい値(以下、切換速度しきい値という)を保持するもので、例えば、RAM等によって構成される。なお、この切換速度しきい値は、基地局1全体の動作を管理する上位システムから適宜に設定されるようにしてもよい。
【0055】
そして、周波数帯切換制御部(使用周波数選択制御部;選択制御手段)20Dは、端末移動速度推定部20Bにより得られた端末移動速度と上記の切換速度しきい値とを比較し、その比較結果に応じて切換スイッチ12,17,19を制御して、端末2との通信に使用する無線周波数帯(fR1帯及びfR2帯)を選択する(切り換える)ものである。
【0056】
ここで、上記の切換速度しきい値の決定手法について説明する。図5は2種類の無線周波数帯(fR1帯及びfR2帯)がそれぞれ850MHz帯及び2GHz帯の場合の端末移動速度に対する所要Eb/No(所望の通信品質を満足するために必要な信号対(干渉+雑音)電力比)の一例を示すグラフで、上記の無線周波数帯毎に、端末移動速度に対するドップラー周波数fDを前記の式(3)により計算し、その計算結果を図13にあてはめて所要Eb/Noを求めたものである。なお、この図5において、特性31が850MHz帯の無線周波数についての所要Eb/No特性、特性32が2GHz帯の無線周波数についての所要Eb/No特性をそれぞれ表している。
【0057】
そして、この図5から分かるように、850MHz帯の無線周波数を使用する場合には、符号31aで示すポイント(端末移動速度が約60km/h)で所要Eb/Noが最大(最悪値)となり(増加傾向から減少傾向に転ずる)、2GHz帯の無線周波数を使用する場合には、符号32aで示すポイント(端末移動速度が約25km/h)で所要Eb/Noが最悪値となる。なお、このような非単調な特性は、前述したように、TPC及びFECを併用するCDMA方式を採用した場合に特有のものである。
【0058】
そこで、例えば、上記の両所要Eb/No特性31,32が満足する所要Eb/Noの最大値(約5.8dB)に相当するポイント(つまり、各特性31,32の交点)33(端末移動速度が約42.5km/h)を境界(つまり、切換速度しきい値)として使用無線周波数帯を切り換えれば、所要Eb/Noの最悪値を改善することができる。
【0059】
即ち、端末移動速度が42.5km/h以下の時は850MHz帯に属する無線周波数、それを超える場合は2GHz帯に属する無線周波数を基地局1との通信に使用する無線周波数として選択する、つまり、端末移動速度が高速であるほど高い周波数帯(2GHz)の中から使用周波数を選択し、逆に、低速であるほど低い周波数帯(850MHz)の中から使用周波数を選択して端末2との通信に割り当てるのである。
【0060】
このようにして、切換速度しきい値を無線周波数帯と端末移動速度に対する所要Eb/No特性31,32から決定して、その切換速度しきい値と端末移動速度との比較結果に応じて、使用無線周波数帯を切り換えることにより、所要Eb/Noの最悪値を本例では約5.8dBに改善することができる。
したがって、850MHz帯及び2GHz帯のそれぞれの所要Eb/Noの最悪値が約6.1dBであると仮定すると、その改善量は6.1−5.8=0.3dB(チャネル容量改善量に換算して7.2%)程度となる。なお、端末移動速度によってはこれよりも大きな改善効果が得られ可能性があるので、実際のチャネル容量改善量はこれよりも大きくなると期待される。また、実際の切換速度しきい値や改善効果は、使用する無線周波数やTPC方式,FEC方式などによって異なるが、これらが決まればシミュレーション等によって図5に相当するグラフを作成することにより、容易に決定することができる。
【0061】
つまり、この場合、周波数帯切換制御部20Dは、上述のごとく端末移動速度が42.5km/h以下の時は850MHz帯、それを超える場合は2GHz帯が使用無線周波数帯となるように、各切換スイッチ12,17,19を制御することになるのである。なお、基地局1側でこのように使用無線周波数帯を切り換える場合は、端末2側でも使用無線周波数帯を基地局1側と同じ無線周波数帯に切り換えなければ通信を継続できない。
【0062】
そこで、基地局1と端末2との間で使用無線周波数帯の同期をとる必要があるが、本実施形態では、後述するように、例えば、基地局1側で選択した(切り換え先の)無線周波数帯と切換タイミングとを制御信号(選択周波数通知信号,切換タイミング指示信号)により端末2に通知することで、この同期をとるようになっている。
【0063】
このため、本実施形態の周波数帯切換制御部20Dは、上記の選択周波数通知信号を生成する通知信号生成部及び切換タイミング指示信号を生成する切換タイミング指示信号生成部としての機能も有している。なお、後者の切換タイミング指示信号は、前者の選択周波数通知信号に対する端末2からの受信確認信号の受信(分離部18で受信信号から分離される)を契機に生成され、前者の選択周波数通知信号と同様に、多重化部11にて送信データと多重される。
【0064】
(A2)移動端末構成
次に、本実施形態における端末2の構成について詳述する。本実施形態の端末2は、その要部に着目すると、図1中に示すように、fR1帯用のCDMA送受信部23,fR2帯用のCDMA送受信部24,切換スイッチ25,制御信号多重分離部26および切換制御部27をそなえて構成されている。
【0065】
ここで、fR1帯用のCDMA送受信部23は、fR1帯の無線周波数帯(例えば、850MHz帯)の無線信号を用いて基地局1とCDMA方式による無線通信を行なうためのものであり、fR2帯の無線周波数帯(例えば、2GHz帯)の無線信号を用いて基地局1とCDMA方式による無線通信を行なうためのものである。つまり、これらのCDMA送受信部23,24は、基地局1が扱う無線周波数帯の種類に対応して、M=2種類の無線周波数帯(fR1帯及びfR2帯)のいずれかを使用して基地局1と通信しうる無線通信部としての機能を果たすのである。
【0066】
具体的に、本実施形態のCDMA送受信部23,24は、例えば図4に示すように、ハードウェア的には共通の構成を有しており、受信系28として、低雑音増幅器(LNA)281,フィルタ282,直交検波器283,下り回線用のRF発振器283a,AD変換器(ADC)284,デスクランブラ(乗算器)285,乗算器286,積分器(フィルタ)287,デインタリーバ288及びFEC復号器289等をそなえるとともに、送信系29として、FEC符号化器291,インタリーバ292,M-Array相関符号化器293,乗算器294,スクランブラ(乗算器)295,デジタルフィルタ296,DA変換器(DAC)297,直交変調器298,上り回線用のRF発振器298a,フィルタ299及び高出力増幅器(HPA)300等をそなえ、且つ、これらの送信系28と受信系29とで共用されるハイブリッド(H)30a及び送受信アンテナ30bをそなえて構成されている。
【0067】
そして、上記の受信系28及び送信系29における各RF発振器283a及び298aの発振周波数を、CDMA送受信部23とCDMA送受信部24とで変えることにより、上記のようにCDMA送受信部23ではfR1帯、CDMA送受信部24ではfR2帯の無線信号により基地局1との双方向無線通信が可能になっている。
【0068】
具体的には、基地局1からの受信信号は、送受信アンテナ30b及びハイブリッド30aを通じて受信系28に入力され、LNA281及びフィルタ282にて増幅処理及びフィルタリング処理が施されたのち、直交検波器283にてRF発振器283aからのRF信号(CDMA送受信部23の場合はfR1帯、CDMA送受信部24の場合はfR2帯のRF信号)により直交検波が施される。そして、直交検波後の受信信号は、AD変換器284にてディジタル信号に変換されたのち、逆拡散及びチャネル復調処理が施される。
【0069】
即ち、AD変換器284の出力は、デスクランブラ285にてスクランブルコード(PN符号)と乗算されてデスクランブル(逆拡散)され、乗算器286にてチャネル化コードと乗算されてチャネル復調処理が施され、積分器287にて積分される。そして、積分後の受信信号は、デインタリーバ288にてデインタリーブされたのち、FEC復号器289にてFEC復号されて切換スイッチ25へ出力される。
【0070】
一方、基地局1への送信信号は、送信系29のFEC符号化器291にてFEC符号化され、インタリーバ292にてインタリーブされたのち、前述したようにM-Array符号化器293にてM-Array符号化される。M-Array符号化後の送信信号は、さらに、乗算器294にてチャネル化コード(Channelisation Code)と乗算されてチャネル信号化され、スクランブラ297にてPN符号によるスクランブル(拡散)処理が施されたのち、デジタルフィルタ296にてフィルタリング処理が施され、DA変換器297にてアナログ信号に変換される。
【0071】
そして、このアナログ信号は、直交変調器298にてRF発振器298aからのRF信号によりOQPSK(Offset QPSK)等の直交変調が施され、フィルタ299にてフィルタリング処理が施されたのち、高出力増幅器300にて所要の送信電力に増幅されて、ハイブリッド30a及び送受信アンテナ30bを通じて、基地局1に向けて送信される。
【0072】
次に、図1に示す端末構成において、切換スイッチ25は、切換制御部27からの制御に従って、使用すべきCDMA送受信部23,24(つまり、使用無線周波数帯)を切り換える(選択する)ためのものであり、制御信号多重/分離部26は、基地局1からの受信信号に含まれる(多重されている)制御信号(選択周波数通知信号,切換タイミング指示信号等)を分離して切換制御部27へ出力する一方、基地局1への制御信号(選択周波数通知信号に対する受信確認信号,切換タイミング指示信号に対する確認信号等)を基地局1への送信信号に多重する機能を有するものである。
【0073】
つまり、この制御信号多重/分離部26は、下記▲1▼〜▲3▼に示す機能を兼用していることになる。
▲1▼基地局1において自己の端末移動速度と上記の切換速度しきい値との比較結果に応じて選択された無線周波数帯を通知する選択周波数通知信号を、無線通信部を構成するCDMA送受信部23,24から受信する選択周波数通知信号受信部としての機能。
【0074】
▲2▼上記の選択周波数通知信号に対する確認信号を基地局1に送信する確認信号送信部としての機能。
▲3▼上記の確認信号に対する応答としての切換タイミング指示信号を基地局1から受信する切換タイミング指示信号受信部としての機能。
そして、切換制御部(使用周波数選択制御部;選択制御手段)27は、上記の制御信号多重/分離部26にて受信信号から分離された基地局1からの制御信号(選択周波数通知信号,切換タイミング指示信号)に従って切換スイッチ25を制御することにより、基地局1との通信に使用する無線周波数帯を切り換える(選択する)ためのものである。
【0075】
なお、図1では、2つの無線周波数帯fR1,fR2のそれぞれについて専用のCDMA送信部13a,13bやCDMA受信部16a,16b,CDMA送受信部23,24をもつ構成になっているが、周波数帯fR1,fR2毎に設ける必要のある部品や回路(例えば、発振器やシンセサイザ,フィルタ等)のみを各周波数帯fR1,fR2毎にもたせ、それ以外の部品や回路は共用化することにより、装置の小型化を図るようにしてもよい。
【0076】
(A3)動作説明
以下、上述のごとく構成された本実施形態のCDMA通信システムの動作について、図6を参照しながら詳述する。
図6に示すように、まず、基地局1では、ドップラー周波数測定部20Aにて受信信号に基づいてドップラー周波数fDが測定され、そのドップラー周波数fDを基に、端末移動速度推定部20Bにて端末2の移動速度が求められる(ステップS1)。なお、このときの基地局1と端末2との通信には、fR1帯及びfR2帯のいずれが使用されていてもよいが、初期状態では、周波数の低い方の周波数帯(本実施形態では、fR1帯)を使用する方が望ましい。
【0077】
さて、基地局1では、周波数帯切換制御部20Dが、所定の周期で、端末移動速度推定部20Bにて求められた端末移動速度と、切換速度しきい値(前述した例の場合、42.5km/h)とを比較し、例えば、端末移動速度の方が切換速度しきい値以上であれば使用無線周波数帯としてfR2帯(例えば、2GHz帯)を選択し、端末移動速度の方が切換速度しきい値よりも小さければ使用無線周波数帯としてfR1帯(例えば、850MHz)を選択する(ステップS2)。なお、選択前後の無線周波数帯がそれぞれ同じ場合には、結果的に、それまでに使用していた無線周波数帯の選択が維持されることになる。
【0078】
そして、周波数帯切換制御部20Dは、選択した周波数帯fR1又はfR2に空きチャネルが存在するか否かを確認し、空きチャネルが存在すれば、選択した周波数帯fR1又はfR2を制御信号(選択周波数通知信号)により端末2へ通知する。なお、空きチャネルが無い場合は、現在使用中の周波数帯fR1又はfR2を引き続き使用する(ステップS3,S4)。この場合、選択周波数通知信号による選択周波数の端末2への通知は行なっても行なわなくてもよい。
【0079】
一方、端末2では、基地局1からの選択周波数通知信号を受信すると、切換制御部27が、受信確認信号を生成して基地局1へ返信する(ステップS5)。基地局1は、この受信確認信号を受信すると、切換タイミング指示信号により使用無線周波数帯の切換タイミングを端末2に指示する(ステップS6)。この切換タイミング指示信号を受けた端末2は、切換制御部27によって確認信号を生成して基地局1に返信する(ステップS7)。
【0080】
その後、基地局1及び端末2は、お互いに上記の切換タイミング指示信号によって規定されるタイミングが到来するまで待ち合わせを行なって、同時期にそれぞれの使用無線周波数帯を選択した無線周波数帯に切り換える(ステップS8,S9)。なお、切り換え前後の無線周波数帯が同じ場合には、結果的に、それまでに使用していた無線周波数帯が維持されることになる。また、切換タイミングの同期は、他の手法によって確立してもよい。
【0081】
以上のようにして、CDMA通信システムでのドップラー周波数fDに対する通信品質特性(周波数依存性)を利用して、基地局1及び端末2での使用無線周波数帯を、端末移動速度に応じて最適な周波数帯に切り換えることで、図5により前述したように、ドップラー周波数fDと伝送品質劣化との関係が非単調なCDMA通信システムにおける所要Eb/Noの最悪値を改善することができ、これにより、通信品質を改善するとともに、チャネル容量を増大させることができる。
【0082】
(B)第1変形例
CDMA通信システムなどの移動体通信システムの無線伝搬環境では、建物等でのシャドウウィング等による電波伝搬損失の変動(短区間中央値変動)が発生する(例えば、前記の参考文献3参照)。この短区間中央値変動は、対数正規変動であるため、他セルからの干渉波の短区間中央値変動標準偏差(σ stm)が大きいほど他セル干渉比(fo)が増大しチャネル容量が減少する(例えば、下記の参考文献4,5参照)。
・参考文献4:A.J.Viterbi and A.M.Viterbi,“Other-Cell Interference in Cellular Power-Controlled CDMA”,IEEE Trans. on Commun., Vol.COM-42,No.2/3/4,pp.1501-1504, (1994).
・参考文献5:A.J.Viterbi, et al. ,“Soft Handoff Extends CDMA Cell Coverage and Increases Reverse Link Capacity”, IEEE J,Selected Areas in Commun.,12(8),pp.1281-1288.
また、短区間中央値変動標準偏差(σ stm)は、無線周波数が高いほど大きくなるため、無線周波数が高いほど他セル干渉比foが大きくなることになる。前記の式(2)に示したように、チャネル容量は、Eb/No_th×(fs+fo)に反比例するため、無線周波数帯の違いによる他セル干渉比foの違いを考慮することで、チャネル容量改善効果をさらに大きくすることができる。
【0083】
例えば、850MHz帯及び2GHz帯での短区間中央値変動標準偏差(σ stm)をそれぞれ6dB及び8dBとし(前記の参考文献3参照)、計算機シミュレーションにより下り回線(forward link)の他セル干渉比foを求めた結果を次表3に示す。ただし、計算条件は、距離減衰指数=3.5,シャドウウィング相関=0.5,ソフトハンドオフ率=100%,場所率=90%としている。また、下り回線についてであるため、自セル干渉比fsは1としている。
【0084】
なお、「距離減衰指数」とは、無線電波の電力が伝搬距離によってどの程度減衰するかを表す指標であり、距離減衰指数=3.5とは−3.5乗のオーダで無線電波電力が減衰することを意味する。また、「シャドウウィング相関」とは、無線電波のシャドウウィングによる干渉の相関性を意味し、この相関値が大きいほど、無線電波電力の増減がシャドウウィングの干渉によるところが大きく、この相関値が小さいほど、無線電波電力の増減がシャドウウィングの干渉にはあまり関係無いことを意味する。さらに、「ソフトハンドオフ率」とは、どのくらいの端末2がソフトハンドオフを行なっているかを表し、例えば、ソフトハンドオフのために使用されるリンク(チャネル)数=2で、これらのリンクを1台の端末2が使用している場合に、ソフトハンドオフ率=100%となる。また、「場所率」とは、セル内で端末2が実際に通信可能な場所の割合を表す。
【0085】
【表3】
【0086】
上記の結果を基にした、端末移動速度に対するEb/No_th×(fs+fo)の計算結果を図7に示す。この図7に示すように、他セル干渉比foの変化を考慮した場合、端末移動速度60〜80km/hを切換速度しきい値として、上述した実施形態と同様にして850MHz(fR1帯)と2GHz帯(fR2帯)とを切り換えることにより、最悪値に対して約0.7dB(チャネル容量換算で約17.5%)の改善が期待できる。
【0087】
このように、切換速度しきい値を、無線周波数帯と端末移動速度に対する「Eb/No_thと干渉電力情報(fs+fo)との積」の特性から決定することにより、無線周波数帯による他セル干渉比foの変化が考慮されるので、さらなる通信品質及びチャネル容量改善効果を得ることができる。
なお、基地局1及び端末2の構成および動作は上述した実施形態と同様であり、切換速度しきい値を、上述のごとく図7に示す端末移動速度に対するEb/No_th×(fs+fo)を基に決定する点が上述した実施形態と異なる。
【0088】
また、上記の例では、無線周波数帯に対する短区間中央値変動標準偏差を用いて干渉電力情報(fs+fo)を計算したが、無線周波数帯に対する距離減衰指数等の他の電波伝搬パラメータ(例えば、参考文献3参照)の変化も加えて無線周波数帯毎の干渉電力情報(fs+fo)を計算して、改善効果をさらに大きくすることも可能である。
【0089】
(C)第2変形例
短区間中央値変動標準偏差やマルチパス干渉は、システムの運用環境や基地局設置条件等によって変化するため、自(同一)セル内干渉比fsや他セル干渉比foの値もシステムの運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動により変動する場合がある。
【0090】
本変形例ではこのような(fs+fo)の変動に対処することを考える。前記の式(2)を変形すると、次式(4)が得られる。
【0091】
【数3】
【0092】
ただし、Nは収容されているチャネル数(ch/sector/RF)、pgは処理利得、Eb/Noは実際のEb/No、Kはその他のパラメータの影響を表す係数である。ここで、Kとpgはシステムの運用環境等が決まれば決定される値であるため、収容されているチャネル数Nと実際の信号品質Eb/Noが分かれば(fs+fo)を知ることができることになる。
【0093】
そして、チャネル数Nは一般に課金等のために常時モニタされている量であり、Eb/Noは受信データの誤り率や受信電力を測定することで容易に求めることができる。そこで、予めシステムの運用環境や基地局設置条件に対するチャネル数NとEb/Noとを計測して(fs+fo)を計算しておき、その値を用いて図7に相当するグラフを作成することにより、実際のシステム運用条件での最適な切換速度しきい値を決定することができる。
【0094】
図8にこの場合の基地局1Aの構成を示す。なお、端末2の構成は図1及び図4に示すものと同様である。この図8に示すように、本変形例における基地局1Aは、図1に示すものに比して、制御系20に、加入者モニタ部20E−1,Eb/No推定部20E−2,(fs+fo)計算部20E−3,切換速度しきい値決定部20E−4及び切換速度情報更新制御部20E−5を有する切換速度しきい値演算処理部20Eがそなえられている点が異なる。なお、他の構成要素は特に断らない限り、図1に示すものと同様の機能を有するものとする。
【0095】
ここで、上記の加入者モニタ部20E−1は、現在通信中のチャネル数(加入者数)Nをモニタするもので、例えば、上述したように課金等のためのチャネル監視機能を利用して実現することができる。また、Eb/No推定部20E−2は、受信信号の誤り率情報と、CDMA受信部16a及び16bで受信される各無線周波数帯(fR1帯,fR2帯)の受信信号についての受信電力情報とに基づいて、無線周波数帯毎の実際のEb/Noを推定するものである。
【0096】
さらに、(fs+fo)計算部(干渉電力比情報計算部)20E−3は、加入者モニタ部20E−1でモニタされたチャネル数Nと、Eb/No推定部20E−2により得られたEb/Noの実測値とを基に上記の式(4)による計算を無線周波数帯のそれぞれについて行なって、無線周波数帯毎の干渉電力比情報(fs+fo)を計算するものであり、切換速度しきい値決定部20E−4は、この(fs+fo)計算部20E−3の計算結果(fs+fo)から、図7に相当するグラフを作成することにより、実際のシステム運用条件での最適な切換速度しきい値を決定するものである。
【0097】
なお、切換速度情報更新制御部20E−5は、(fs+fo)計算部20E−3に対して起動トリガを所定周期で与えることにより、上記のfs+foの計算を所定周期で行なわせるためのものである。
このような基地局構成により、本変形例のシステムでは、たとえ自(同一)セル内干渉比fsや他セル干渉比foの値がシステム運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動等により変動したとしても、その変動に追従して最適な切換速度しきい値が再計算されるので、実際のシステム運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動等を考慮した適切な周波数帯切り換えが実現される。従って、より大きな通信品質改善効果及びチャネル容量増大効果が期待できる。
【0098】
(D)第3変形例
上述した実施形態及び各変形例では、1つの切換速度しきい値(以下、単に「しきい値」ともいう)で使用無線周波数帯を切り換えるため、端末移動速度に偏りがあると、一方の無線周波数帯(fR1帯,fR2帯)が選択されることが多くなるという現象が発生する可能性がある。そこで、本変形例では、複数のしきい値を用意して、特定周波数帯に呼が集中することを緩和することについて検討する。
【0099】
図9に第3変形例に係る基地局1Bの構成を示す。なお、端末2の構成は本第3変形例においても図1及び図4に示すものと同様である。この図9に示すように、本変形例の基地局1Bは、図1に示す基地局1に比して、周波数帯切換制御部20Dの代わりに、複数(2×M−1個)のしきい値を受ける周波数帯切換制御部20Fが設けられている点が異なる。
【0100】
ここで、上記のしきい値は、M=2の場合、即ち、2つの周波数帯fR1,fR2(fR1<fR2)を用意した場合には、図10に示すように、V1,V2,V3の3種類のしきい値が設定され、V1は前述した実施形態及び変形例1においてEb/No_thが最悪値をとる端末移動速度、V2はfR2帯を使用した場合にEb/No_thが端末移動速度V1の時と同じ値となる端末移動速度、V3はfR1帯を使用した場合にEb/No_thが端末移動速度V2の時と同じ値となる端末移動速度である。
【0101】
そして、この場合、周波数帯切換制御部20Fは、端末移動速度をVMとしたとき、VM≦V1の場合にfR1帯又はfR2帯を使用(fR1を優先的に使用)し、V1<VM≦V2の場合にfR1帯を使用し、V2<VM≦V3の場合にfR2帯を使用し、V3<VMの場合にfR2帯又はfR1帯を使用(fR2帯を優先的に使用)するよう、切換スイッチ12,17,19を制御する。
【0102】
つまり、本周波数帯切換制御部20Fは、端末移動速度推定部20Aで検出された端末移動速度と、(2×M−1)個のしきい値とを比較して、端末移動速度がどのしきい値の範囲に入っているかを判別する判別部としての機能をそなえ、この判別部による判別結果と、上記の各しきい値により規定される複数の端末速度範囲のそれぞれについてどの無線周波数帯を使用すべきかを定めた優先順位情報とに基づいて、無線周波数帯の選択を行なうのである。
【0103】
なお、この場合の基地局1Bと端末2との間の使用無線周波数帯切換シーケンスは図12に示すようになる。即ち、基地局1Bでは、ドップラー周波数測定部20Aにて受信信号に基づいてドップラー周波数fDが測定され、そのドップラー周波数fDを基に、端末移動速度推定部20Bにて端末2の移動速度が求められる(ステップS1)。なお、このときの基地局1Bと端末2との通信には、fR1帯及びfR2帯のいずれが使用されていてもよいが、初期状態では、周波数の低い方の周波数帯(本実施形態では、fR1帯)を使用する方が望ましい。
【0104】
さて、基地局1Bでは、周波数帯切換制御部20Fが、所定の周期で、端末移動速度推定部20Bにて求められた端末移動速度と、しきい値とを比較し、図10により上述した条件(VMがどのしきい値V1〜V3の範囲に入っているか)に基づき、使用無線周波数帯を選択する。この際、選択可能な無線周波数帯が複数存在する場合は、優先順位の高い方を選択する(ステップS2′)。なお、この場合も、選択前後の無線周波数帯がそれぞれ同じ場合には、結果的に、それまでに使用していた無線周波数帯の選択が維持されることになる。
【0105】
そして、周波数帯切換制御部20Fは、選択した周波数帯に空きチャネルが存在するか否かを確認し、空きチャネルが存在すれば、選択した周波数帯を制御信号(選択周波数通知信号)により端末2へ通知する。空きチャネルが存在しなければ、優先順位の低い方の周波数帯を選択し、同様に、空きチャネルの存在を確認してから、選択した周波数帯を選択周波数通知信号により端末2へ通知する。なお、選択可能などの周波数帯にも空きチャネルが無い場合は、現在使用中の周波数帯を引き続き使用する(ステップS3′,ステップS4)。この場合、現在使用中の周波数帯を選択周波数通知信号により新たに端末2に通知してもよいし、この通知は行なわないようにしてもよい。
【0106】
以降は、図6の場合と同様に、基地局1Bと端末2との間で受信確認信号,切換タイミング指示信号,確認信号が送受され、お互いに切換タイミング指示信号によって規定されるタイミングが到来するまで待ち合わせを行なって、同時期にそれぞれの使用無線周波数帯が選択した無線周波数帯に切り換えられる(ステップS5〜S9)。なお、この場合も、切り換え前後の無線周波数帯が同じ場合には、結果的に、それまでに使用していた無線周波数帯が維持されることになる。また、切換タイミングの同期は、他の手法によって確立してもよい。
【0107】
以上のように、複数のしきい値を用い、端末移動速度がどのしきい値の範囲に入っているかに応じて使用無線周波数帯の選択および優先順位付けを行なうことにより、前記の実施形態と同様にEb/No_thの最悪値を劣化させることなく、特定の周波数帯に呼が集中することを緩和することができる。
なお、M=3の場合、即ち、3つの周波数帯fR1,fR2,fR3を用意する場合は、例えば図11に示すように、V1〜V5の5種類のしきい値を設定し、VM≦V1の場合にfR1帯又はfR2帯又はfR3を使用(fR1帯,fR2帯の順に優先的に使用)し、V1<VM≦V2の場合にfR1帯又はfR2帯を使用(fR1を優先的に使用)し、V2<VM≦V3の場合にfR1帯を使用し、V3<VM≦V4の場合にfR3帯を使用し、V4<VM≦V5の場合にfR3帯又はfR2帯を使用(fR3帯を優先的に使用)し、V5<VMの場合にfR1帯又はfR2帯又はfR3を使用(fR3帯,fR2帯の順に優先的に使用)するようにすればよい。M>3の場合も同様である。
【0108】
また、本変形例のようにしきい値を複数用意する場合においても、第1変形例及び第2変形例と同様に、各しきい値をそれぞれ図7により前述したように端末移動速度に対するEb/No_th×(fs+fo)を基に決定したり、無線周波数帯に対する距離減衰指数等の他の電波伝搬パラメータ(例えば、参考文献3参照)の変化も加えて他セル干渉比foを計算したり、自セル内干渉比fsや他セル干渉比foの値がシステム運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動等の変動に応じて逐次更新したりすることも可能である。いずれの場合も、特定の周波数帯に呼が集中することを防ぎながら、より大きな通信品質及びチャネル容量の改善効果が期待できる。
【0109】
(E)その他
なお、上述した実施形態及び各変形例では、いずれも、端末移動速度に関する情報として、ドップラー周波数fDから端末移動速度そのものを検出しているが、例えば、ドップラー周波数fD(フェージングピッチ(周期)情報)そのものを用い、その情報についてのしきい値を設定することでも、同様の作用効果が得られることはいうまでもない。
【0110】
また、上述した実施形態及び各変形例では、いずれも、基地局1において、端末2からの受信信号(上り回線の信号)に基づいて端末2での下り信号の受信状態(端末移動速度又はフェージング周期)を推定して、使用周波数帯の切り換えを行なう場合であるが、例えば、端末2での実際の受信状態(端末移動速度又はフェージング周期)を端末2から基地局1に通知すること等によって、基地局1側で、端末2が受信する下り受信信号におけるフェージング周期又は端末移動速度の速い/遅いを判定して、上記の周波数切り換えを行なうようにしてもよい。
【0111】
さらに、上述した実施形態及び各変形例では、切換速度しきい値を各無線周波数帯の所要Eb/No特性の交点に対応する速度に設定しているが、例えば図5において、850MHz帯の所要Eb/No特性31について前記傾向が転ずる速度以下であれば、少なくとも2GH帯に属する周波数を使用周波数として選択し、2GHz帯の所要Eb/No特性32について前記傾向が転ずる速度以上であれば、850MHz帯に属する周波数を使用周波数として選択するようにしてもよい。
【0112】
そして、本発明は、上述した実施形態及び各変形例に限定されず、上記以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
(F)付記
(付記1) 無線基地局と、該無線基地局と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる移動端末とをそなえた移動体通信システムであって、
該移動端末からの受信信号に基づいて該移動端末の移動速度(以下、端末移動速度という)に関する情報(以下、速度情報という)を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、移動体通信システム。
【0113】
(付記2) 移動端末と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる無線基地局であって、
M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して該移動端末と通信しうる無線通信部と、
該無線通信部で受信される該移動端末からの受信信号から該移動端末の移動速度に関する情報を検出する速度情報検出部と、
該速度情報検出部で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる使用周波数選択制御部とをそなえたことを特徴とする、無線基地局。
【0114】
(付記3) 上記の高速及び低速の境界となる該速度情報についてのしきい値情報が、該移動端末との通信に対する干渉電力情報を加味して求められることを特徴とする、付記2記載の無線基地局。
(付記4) 該干渉電力情報が、上記の各無線周波数帯のそれぞれについての信号伝送特性に基づいて求められることを特徴とする、付記3記載の無線基地局。
【0115】
(付記5) 該使用周波数選択制御部が、
現在通信中の移動端末数に関する情報をモニタするモニタ部と、
該無線通信部で該移動端末から受信される信号に基づいて受信信号対雑音電力比の実測値を求める受信信号対雑音電力比推定部と、
該モニタ部でモニタされた移動端末数に関する情報と該受信信号対雑音電力の実測値とに基づいて該干渉電力情報を計算する干渉電力比情報計算部とをそなえたことを特徴とする、付記3又は付記4に記載の無線基地局。
【0116】
(付記6) 該使用周波数選択制御部が、
選択した無線周波数を該移動端末に通知するための選択周波数通知信号を生成する通知信号生成部と、
該選択周波数通知信号に対する確認信号を該移動端末から受けると、上記の選択した無線周波数への切換タイミングを該移動端末へ指示するための切換タイミング指示信号を生成する切換タイミング指示信号生成部とをそなえるとともに、
該無線通信部が、
該通知信号生成部で生成された該選択周波数通知信号又は該切換タイミング指示信号生成部で生成された該切換タイミング指示信号を該移動端末への送信信号に付加する制御信号付加部と、
該移動端末からの受信信号から該確認信号を抽出して該使用周波数選択制御部の該切換タイミング指示信号生成部へ送信する確認信号抽出部とをそなえていることを特徴とする、付記2〜5のいずれか1項に記載の無線基地局。
【0117】
(付記7) 該使用周波数選択制御部が、
該速度情報検出部で検出された速度情報と、該速度情報についての(2×M−1)個のしきい値情報とを比較して、該速度情報がどのしきい値情報の範囲に入っているかを判別する判別部をそなえ、
該判別部による判別結果と、上記の各しきい値情報により規定される複数の端末速度範囲のそれぞれについてどの無線周波数帯を使用すべきかを定めた優先順位情報とに基づいて、該無線周波数の選択を行なうように構成されたことを特徴とする、付記2〜6のいずれか1項に記載の無線基地局。
【0118】
(付記8) 移動端末における受信信号の所要信号対雑音電力比が該移動端末の移動速度に応じて増加傾向から減少傾向に転ずる特性を有する通信形式を採用する無線基地局であって、
第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれをも使用して該移動端末と通信可能な無線通信部と、
該移動端末から受信される信号から該移動端末の移動速度に関する情報(以下、速度情報という)を検出する速度情報検出部と、
該速度情報検出部で検出された速度情報が、該第1の周波数帯域の前記特性について前記傾向が転ずる速度情報以下であれば、少なくとも該第2の周波数帯域に属する周波数を該無線通信部での使用周波数として選択し、該第2の周波数帯域の前記特性について前記傾向が転ずる速度情報以上であれば、該第1の周波数帯域に属する周波数を該無線通信部での使用周波数として選択する使用周波数選択制御部とをそなえたことを特徴とする、無線基地局。
【0119】
(付記9) 第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置において、
送信データを誤り訂正符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として該移動端末に送信する送信手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段と、
該移動端末からの受信信号のフェージング周期又は該移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、該第2の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用い、該フェージング周期又は該移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、該第1の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用いる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線装置。
【0120】
(付記10) 第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置において、
送信データを符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として移動端末に送信する送信手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該移動端末が受信する下り受信信号におけるフェージング周期又は該移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、該第2の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用い、該フェージング周期又は該移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、該第1の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用いる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線装置。
【0121】
(付記11) 無線基地局と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる移動端末であって、
M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して該無線基地局と通信しうる無線通信部と、
該無線基地局において、自己の速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から選択され、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から選択された使用周波数を通知する選択周波数通知信号を、該無線通信部から受信する選択周波数通知信号受信部と、
該選択周波数通知信号受信部で受信された該選択周波数通知信号に従って、上記の各無線周波数帯の中から該無線通信部で使用すべき無線周波数を選択する使用周波数選択制御部とをそなえたことを特徴とする、移動端末。
【0122】
(付記12) 該選択周波数通知信号に対する確認信号を該無線基地局に送信する確認信号送信部と、
該確認信号に対する応答としての切換タイミング指示信号を該無線基地局から受信する切換タイミング指示信号受信部とをそなえ、
該使用周波数選択制御部が、
該切換タイミング指示信号受信部で受信された該切換タイミング指示信号で規定されるタイミングで該選択周波数通知信号により通知された無線周波数への切り換えを実行するように構成されたことを特徴とする、付記11記載の移動端末。
【0123】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、次のような利点ないし効果が得られる。
(1)無線基地局(無線装置)と移動端末との間の通信に使用する(割り当てる)無線周波数として、移動端末の移動速度に関する情報(以下、速度情報という)が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択するので、ドップラー周波数と伝送品質劣化との関係が非単調な(移動端末における受信信号の所要信号対雑音電力比がその移動端末の移動速度に応じて増加傾向から減少傾向に転ずる特性を有する通信形式を採用する)移動体通信システムにおける所要信号対雑音電力比の最悪値を改善することができ、これにより、通信品質を改善するとともに、チャネル容量を増大させることができる。
【0124】
(2)ここで、上記の高速及び低速の基準(境界)となる速度情報についてのしきい値情報を、移動端末との通信に対する干渉電力情報を加味して求めれば、実際の通信環境に則したしきい値情報が得られるので、さらなる通信品質及びチャネル容量改善効果を得ることができる。
(3)また、上記の干渉電力情報を、複数の無線周波数帯のそれぞれについての信号伝送特性に基づいて求めれば、電波伝搬損失の変動等を考慮して上記しきい値情報を求めることができるので、さらなる所要信号対雑音電力比の最悪値の改善によるチャネル容量改善効果が期待できる。
【0125】
(4)さらに、現在通信中の移動端末数に関する情報と受信信号対雑音電力の実測値とに基づいて上記の干渉電力情報を計算するようにすれば、たとえ干渉電力情報がシステム運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動等により変動したとしても、その変動に追従して最適なしきい値情報が再計算されるので、実際のシステム運用環境や基地局設置条件あるいは呼量の時間変動等を考慮した適切な周波数切り換えが実現される。従って、より大きな通信品質改善効果及びチャネル容量増大効果が期待できる。
【0126】
(5)また、上記のしきい値情報を(2×M−1)個用意し、移動端末の速度情報がどのしきい値情報の範囲に入っているかという情報と、各しきい値情報により規定される複数の端末速度範囲のそれぞれについてどの無線周波数帯を使用すべきかを定めた優先順位情報とに基づいて、使用無線周波数の選択を行なえば、所要の信号対雑音電力比の最悪値を劣化させることなく、特定の無線周波数帯に呼が集中することを緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのCDMA通信システム(移動体通信システム)の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す無線基地局装置におけるCDMA送信部の要部詳細構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す無線基地局装置におけるCDMA受信部の要部詳細構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す移動端末装置におけるCDMA送受信部の要部詳細構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係る端末移動速度に対する所要Eb/No特性例を示すグラフである。
【図6】図1に示すCDMA通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である
【図7】本実施形態の第1変形例に係る端末移動速度に対する「Eb/No_thと干渉電力情報(fs+fo)との積」の特性例を示すグラフである。
【図8】本実施形態の第2変形例に係る無線基地局装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態の第3変形例に係る無線基地局装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示す無線基地局装置における複数の切換速度しきい値の設定手法(M=2の場合)を説明するための図である。
【図11】図9に示す無線基地局装置における複数の切換速度しきい値の設定手法(M=3の場合)を説明するための図である。
【図12】第3変形例に係るCDMA通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図13】CDMA通信システムにおけるフェージング周波数に対する所要Eb/No特性例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 無線基地局装置
2 移動端末装置
11 多重化部(制御信号付加部)
12,17,19,25 切換スイッチ
13a,13b CDMA送信部(無線通信部)
14a,14b,30a ハイブリッド(H)(無線通信部)
15a,15b,21,22,30b 送受信アンテナ(無線通信部)
16a,16b CDMA受信部(無線通信部)
18 分離部(確認信号抽出部)
20 制御系
20A ドップラー周波数測定部(速度情報検出部;検出手段)
20B 端末移動速度推定部
20C 切換速度しきい値保持部
20D,20F 周波数帯切換制御部(使用周波数選択制御部,通知信号生成部,切換タイミング指示信号生成部;選択制御手段)
20E 切換速度しきい値演算処理部
20E−1 加入者モニタ部
20E−2 Eb/No推定部
20E−3 (fs+fo)計算部(干渉電力比情報計算部)
20E−4 切換速度しきい値決定部
20E−5 切換速度情報更新制御部
23,24 CDMA送受信部(無線通信部)
26 制御信号多重/分離部(選択周波数通知信号受信部,確認信号送信部,切換タイミング指示信号受信部)
27 切換制御部(使用周波数選択制御部;選択制御手段)
28 送信系
29 受信系
131 トラフィックチャネル送信処理部
131a FEC符号化器
131b,292 インタリーバ
132 多重化部(MUX)
133,295 スクランブラ(乗算器)
134 デジタルフィルタ
135,297 DA変換器(DAC:Digital-to-Analog Converter)
136 直交変調器
137,163b,283a,298a RF(Ra dio Frequency)発振器
138,162,282,299 フィルタ
139,300 高出力増幅器(HPA)
161,281 低雑音増幅器(LNA)
163 トラフィックチャネル受信処理部
163a,283 直交検波器
163c,284 AD変換器(ADC:Analog-to-Digital Converter)
163d,285 デスクランブラ(乗算器)
163e,286,294 乗算器
163f M-Array相関検出器
163g,288 デインタリーバ
163h 誤り訂正復号器
287 積分器(フィルタ)
289 FEC復号器
291 FEC符号化器
293 M-Array相関符号化器
296 デジタルフィルタ
298 直交変調器
Claims (5)
- 無線基地局と、該無線基地局と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる移動端末とをそなえた、該移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムであって、
該移動端末からの受信信号に基づいて該移動端末の移動速度に関する情報(以下、速度情報という)を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、移動体通信システム。 - 移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムにおいて、該移動端末と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる無線基地局であって、
M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して該移動端末と通信しうる無線通信部と、
該無線通信部で受信される該移動端末からの受信信号から該移動端末の移動速度に関する情報を検出する速度情報検出部と、
該速度情報検出部で検出された速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から使用周波数を選択し、選択した使用周波数を該移動端末に割り当てる使用周波数選択制御部とをそなえたことを特徴とする、無線基地局。 - 移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムにおいて、第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても該移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置であって、
送信データを誤り訂正符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として該移動端末に送信する送信手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段と、
該移動端末からの受信信号のフェージング周期又は該移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、該第2の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用い、該フェージング周期又は該移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、該第1の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用いる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線装置。 - 移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムにおいて、第1の周波数帯に属する周波数、該第1の周波数帯よりも周波数の高い第2の周波数帯に属する周波数のいずれの周波数についても該移動端末との間の上り下りの通信用として利用可能な無線装置であって、
送信データを誤り訂正符号化及びインタリーブして得られた信号を無線信号に変換して下りの通信用として移動端末に送信する送信手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該下りの通信用の無線信号についての送信電力制御を行なう送信電力制御手段と、
該移動端末からの受信信号に基づいて、該移動端末が受信する下り受信信号におけるフェージング周期又は該移動端末の移動速度が速いと判定した場合には、該第2の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用い、該フェージング周期又は該移動端末の移動速度が遅いと判定した場合には、該第1の周波数帯に属する周波数を該移動端末との通信に用いる選択制御手段とをそなえたことを特徴とする、無線装置。 - 移動端末の移動速度と伝送品質劣化との関係が非単調な移動体通信システムにおいて、無線基地局と特定の無線周波数帯を使用して通信しうる該移動端末であって、
M種類(Mは2以上の整数)の無線周波数帯のいずれかを使用して該無線基地局と通信しうる無線通信部と、
該無線基地局において、自己の速度情報が、高速であるほど高い無線周波数帯域の中から選択され、低速であるほど低い無線周波数帯域の中から選択された使用周波数を通知する選択周波数通知信号を、該無線通信部から受信する選択周波数通知信号受信部と、
該選択周波数通知信号受信部で受信された該選択周波数通知信号に従って、上記の各無線周波数帯の中から該無線通信部で使用すべき無線周波数を選択する使用周波数選択制御部とをそなえたことを特徴とする、移動端末。
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