JP4286038B2 - 環縫ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉤針とルーパーとの協働により環状縫目を形成する環縫ミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載された環縫ミシンには、上下動可能な鉤針と、鉤針に縫糸を掛ける複数のルーパーとが設けられている。各ルーパーはルーパー支持体の上部に回動及び昇降可能に支持されている。ルーパー支持体は色替え機構に連結され、該機構によって一つのルーパーが縫製位置に選択的に割り出される。そして、縫製終了後に糸切り装置が動作し、縫製位置のルーパーと鉤針との間の縫糸を切断する。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−103590号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の環縫ミシンによると、ルーパーがルーパー支持体の上部に露出しているので、糸切りに伴って発生した繊維屑が、ルーパーの下側に落ち、ルーパー支持体上の部品に付着堆積しやすく、例えば、ルーパーギヤや糸調子等の可動部品の動作に悪影響を及ぼすという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決し、ルーパー支持体上の部品を繊維屑から保護することができる環縫ミシンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の環縫ミシンは、上下動可能な鉤針と、鉤針に縫糸を掛ける、左右方向に並設された複数のルーパーと、各ルーパーよりも小径で上端に各ルーパーを固着した複数のルーパー軸と、各ルーパー軸を回動及び昇降可能に支持する複数の縦孔を備えたルーパー支持体と、ルーパー支持体を左右方向に駆動し一つのルーパーを縫製位置に選択的に割り出す割出手段と、縫製位置のルーパーと鉤針との間の縫糸を切断する糸切り装置とを備え、各ルーパーの周囲のルーパ支持体上の部品と前記複数の縦孔とを糸切りに伴って出た繊維屑が落ちないように上方から覆う水平方向に延びる被覆部を備えたルーパーカバーを、該被覆部から下方に延びる脚部においてルーパー支持体に取り付け、被覆部に、ルーパーが上昇したときにルーパー上面が透孔から上方に突出することができ、ルーパーが下降したときにルーパー上面が透孔内に没することができる複数の透孔を形成し、糸切り装置が切断後の縫糸のルーパー側の糸端を保持する糸保持部材を備え、被覆部の後縁部上面にルーパーと同数の糸保持部材を左右方向へ一列に並べて設けたことによって、被覆部で各透孔よりも前方から各糸保持部材の下方までを覆うようにしたことを特徴とする。
ここで、前記ルーパーカバーは、特に限定されないが、前記被覆部の左右方向両端から下方に延びる前記脚部を備えたことによって横コ字形に形成され、前記脚部が前記ルーパー支持体の上端部に取り付けられていることが好ましい。
【0007】
ここで、繊維屑が透孔から落下しないように、透孔をルーパーでほとんど塞ぐことができるようにすることが好ましい。具体的には、ルーパーカバーに下降位置のルーパーの上面と略同じ高さに位置する被覆部を設け、被覆部にルーパーが出没可能な最小限の大きさの透孔を形成するとよい。また、被覆部の上面にルーパーと同数の糸案内溝を透孔より後方へ延びるように形成してもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を刺繍加工用の環縫ミシンに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、環縫ミシンの全体的な構成について概説すると、図1に示すように、この環縫ミシンは上部フレーム1に複数のヘッド2を装備した多頭式に構成されている。各ヘッド2には針棒3が昇降及び回動可能に支持され、針棒3の下端に鉤針4が取り付けられている。針棒3は全ヘッド2に共通の主軸5を介してモータ6に連結され、モータ6の回転に伴い鉤針4が上下に駆動される。また、針棒3は図示しないモータにより方向制御軸を介して昇降軸線周りで回動され、鉤針4の向きが縫い方向に応じて制御される。
【0009】
ヘッド2の下側にはテーブル8が配置され、テーブル8より下方の中間フレーム9の上にヘッド2と同数のベッド10が設置されている。各ベッド10の前面にはルーパー支持体11が左右方向へ移動可能に設けられ、この支持体11に6つのルーパー12(図2参照)と給糸エプロン13とが設けられている。各支持体11は連結軸14を介し色替え機構15に連結され、色替え機構15によって一つのルーパー12を鉤針4と相対する縫製位置に選択的に割り出す割出手段が構成されている。
【0010】
ベッド10より下方の下部フレーム17には糸立て18が設けられ、糸立て18の上にルーパー12と同数の糸巻19が配列されている。各糸巻19にはそれぞれ異なる色の縫糸Tが巻かれ、下部フレーム17上の糸案内20、給糸エプロン13上の糸調子21、糸ガイド22,23を介してルーパー12に供給される。そして、縫製位置に割り出されたルーパー12と鉤針4との協働により、テーブル8上の加工布に環状縫目からなる多色刺繍柄が縫製される。
【0011】
次に、ベッド10の周辺部の構成について説明する。図3に示すように、テーブル8にはベッド10の上面を覆うベッドカバー30が取り付けられ、このカバー30に針孔24(図4参照)を備えた針板25が設けられ、針板25の下側にルーパー支持体11が配置されている。ルーパー支持体11の後面にはスライダ26が取り付けられ、ベッド10の前面にスライダ26が嵌合するレール27が左右に延びるように固定されている。前記給糸エプロン13はルーパー支持体11の前面下部に取り付けられ、給糸エプロン13の筒状部28に連結軸14がボルト29で結合されている。
【0012】
図2,図3に示すように、ベッド10の内部にはルーパー駆動モータ(サーボモータ)31とメス駆動モータ(パルスモータ)32とが左右に並設され、保持板33によりベッド10の前壁34及び内壁35に保持されている。保持板33には軸36でドライブギヤ37が支持され、ピニオン38を介しルーパー駆動モータ31の出力軸39に連結されている。中間フレーム9の内側にはルーパー昇降用モータ(パルスモータ)40が設置され、その出力軸41は偏心カム42及びレバー43を介し昇降体44に連結されている。
【0013】
図4,図5に示すように、6つのルーパー12はそれぞれルーパー軸47の上端に固着され、ルーパー軸47はルーパー支持体11の縦孔48に昇降及び回動可能に支持されている。ルーパー支持体11の上端には、横コ字形のルーパーカバー46が左右の脚部46aにてネジ45で取り付けられている。ルーパーカバー46には、各ルーパー12の周囲を上方から覆う被覆部46bが設けられ、被覆部46bにルーパー12が出没可能な6つの透孔57が形成されている。被覆部46bは下降位置のルーパー12の上面と略同じ高さに位置するように支持体11に取り付けられ、透孔57がルーパー12によって塞がれている。
【0014】
ルーパー12には針落孔53と糸繰出孔54とルーパーギヤ55と切欠56とが設けられている。ルーパー軸47は中空状に形成され、縫糸Tが給糸エプロン13の糸通し孔58からルーパー軸47、糸繰出孔54、透孔57に挿通され、ルーパーカバー46の被覆部46bの上側に引き出されている。ルーパー軸47の下端部には、ベアリング49を介し回転体50が支持され、回転体50とルーパー支持体11との間に、ルーパー軸47を下方へ付勢する圧縮バネ51が介装されている。
【0015】
ルーパー昇降用モータ40の回転時には、縫製位置に割り出された1本のルーパー軸47上の回転体50に昇降体44が下方から係合し、ルーパー軸47が圧縮バネ51の付勢力に抗して押し上げられ、そのルーパー軸47上のルーパー12が針板25の下面に接近する上昇位置(図4の鎖線位置)に配置される。そして、ルーパーギヤ55がドライブギヤ37に噛み合わされ、ルーパー12が駆動モータ31により回動され、縫糸Tが針落孔53に進入した鉤針4に掛けられる(図9参照)。
【0016】
ルーパー支持体11の前面上部には左右に長い帯板59が取り付けられ、この帯板59に6本のピン60がルーパー支持体11の上端面に沿って後方へ突出するように挿着されている。縫製位置以外の5つのルーパー12は、圧縮バネ51の付勢力で支持体11の上端面に当接する下降位置(図4の実線位置)に保持されている。そして、ルーパーギヤ55がドライブギヤ37から切り離され、切欠56とピン60との嵌合により、ルーパー12の回動が規制される。
【0017】
次に、糸切り保持装置(本例では糸切り保持装置)の構成について説明する。図2,図5に示すように、糸切り保持装置62の基板63はベッド10にその上面を覆うように架設されている。基板63の上にはゴム、フェルト等からなる柔軟板64がルーパーカバー46の被覆部46bと同じ高さで敷設され、柔軟板64の上にガイドプレート65が重ねて装着されている。ガイドプレート65の下面には案内溝66が前後方向へ延びるように凹設され、案内溝66の内側において柔軟板64の上に、可動メス67が縫製位置のルーパー12に対し前進及び後退移動可能に設けられている。
【0018】
可動メス67の長手方向中間部にはピン69が突設され、ガイドプレート65にピン69を上方へ露出させるスリット70が透設されている。メス駆動モータ32の出力軸71には軸抱え72を介しアーム73が結合され、アーム73の先端にピン69を連結する長孔74が形成されている。そして、縫製終了後には、可動メス67が駆動手段としてのメス駆動モータ32によりアーム73を介し前後に往復駆動される。ベッド10には可動メス67の後退端位置を検出する原点センサ75が設けられ、軸抱え72にセンサ75を動作させるドッグ76が設けられている。
【0019】
図5,図6に示すように、基板63の前端部上面には固定メス78が取付台79を介しネジ80で取り付けられている。取付台79は門形に形成され、可動メス67が通過可能な開口部82を備えている。固定メス78は平面T字形に形成され、後端部分が取付台79に固定され、前端部分が前下がりの斜状に折り曲げられている。固定メス78の前端下縁には、糸切り保持装置62の切断部である刃部84が形成され、後退途中の可動メス67が刃部84に係合して縫糸Tを切断する。ルーパーカバー46の被覆部46bの上面には、ルーパー12と同数の糸案内溝85が透孔57より後側へ延びるように形成されている。
【0020】
また、被覆部46bの後縁部上面には、切断された縫糸Tのルーパー12側の糸端Eを保持する6基の糸保持部材87が、ルーパー12の割出方向(左右方向)へ一列に並べて設けられている。各糸保持部材87は、可動メス67より下側の位置で糸端Eを受ける固定部としての糸受け86と、糸受け86に上方から対向する可動部としての糸押え88と、糸押え88を糸受け86に対し上下に開閉可能に支持する支柱89と、糸押え88を閉鎖方向へ付勢する圧縮バネ90とから構成されている。糸受け86は、基板63の前端部に上方から接合するように、被覆部46bの後縁に一体形成されている。
【0021】
支柱89は、糸受け86に可動メス67が通過可能な間隔を開けて左右に2本立設されている。糸押え88には、短冊状の薄板鋼板が用いられ、支柱89に挿入される孔91と、後向きに後側ほど開く斜状の係合部92とが設けられている。圧縮バネ90は、糸押え88の上面に弾接するように各支柱89に嵌挿され、係止リング93によって抜け止めされている。そして、可動メス67の前進途中で、その前端が係合部92に係合して糸押え88を開き、可動メス67の後退時に、糸押え88が圧縮バネ90の復元力で閉じるようになっている。なお、糸案内溝85は刃部84を通過して糸押え88の前縁近くまで延びている。
【0022】
上記構成によれば、糸押え88が左右一対の支柱89に支持され、各支柱89にそれぞれ圧縮バネ90が嵌挿されているので、糸押え88を可動メス67でスムーズに開閉し、糸端Eの保持及び解除を確実に行うことができる。また、糸押え88がルーパーカバー46の上面に露出しているので、テーブル8からベッドカバー30を取り外せば、糸押え88の動作具合を一目で点検できるうえ、糸押え88に付着した繊維屑を容易に清掃することもできて、糸保持部材87のメンテナンスを短時間に行うことができる。
【0023】
しかも、ルーパーカバー46の被覆部46bが6つのルーパー12を上方から覆い、被覆部46bの透孔57がルーパー12によって塞がれているので、糸切りに伴って出た繊維屑が被覆部46bの下側に落ちるおそれがなく、ルーパーギヤ55、スライダ26、回転体50、糸調子21等のルーパー支持体11上の部品、特に可動部品を繊維屑から保護することができる。加えて、糸保持部材87を被覆部46bの上面に配列し、被覆部46bの一部を糸受け86として利用しているため、ルーパーカバー46を糸切り保持装置62の一部として機能させることができて、糸切り保持装置62の部品点数を削減できる利点もある。
【0024】
図7に示すように、可動メス67の前端部分の中心には、可動メス67の後退途中に固定メス78の刃部84に係合して縫糸Tを切断する刃部97が形成されている。刃部97の後側には、可動メス67の前進時に縫糸Tを捕捉する捕捉部96が設けられている。可動メス67の前縁には弧状の案内部95が設けられ、可動メス67の前進に伴い、縫糸Tを刃部97を迂回させて捕捉部96に案内するようになっている。なお、刃部97は後に傾いた円形孔94の前側上縁に鋭角状に形成され、刃部97から捕捉部96にかけて後下がりの傾斜面98が設けられている。
【0025】
可動メス67の前端上面には、糸保持部材87の糸押え88による糸端Eの保持状態を解除する解除部99として前下がりの斜状面が形成されている。なお、本例では糸押え88に斜状の係合部92を設けているので、可動メス67の前上端の角張ったエッジを解除部としてもよい。但し、スムースに係合させることができる点で、前記斜状面又はそれに代わる前下がりのアール面が好ましい。また、可動メス67の前端下面には、凹部100が解除部99に重なる一部を除き刃部97の近くまで拡がるように設けられている。そして、縫製初期には、メス駆動モータ32が可動メス67を前進途中の位置(図8b参照)で停止させ、解除部99を係合部92に係合させる。これにより、解除部99が可動部としての糸押え88を開き、このとき、凹部100が糸受け86との間から糸端Eを逃がすように構成されている(図9b参照)。この構成によれば、可動メス67が縫糸切断機能と糸端解除機能とを兼備するので、専用の解除部材を不要にして、糸切り保持装置62を少ない部品点数で簡単に構成することができる。
【0026】
次に、上記のように構成された糸切り保持装置62の動作について説明する。環縫ミシンの休止時には、図9(a)に示すように、可動メス67が後退端位置に配置され(図8a参照)、解除部99が取付台79の開口部82に収められている。縫糸Tは各ルーパー12の糸繰出孔54からルーパーカバー46の上面に引き出され、糸端Eが糸保持部材87の糸受け86と糸押え88との間に保持されている。この状態で、一つのルーパー12が色替え機構15により縫製位置に割り出されたのち、ルーパー昇降用モータ40によりレバー43及び昇降体44を介して上昇される。
【0027】
縫製が始まると、鉤針4が針落孔53に下降した状態で、ルーパー12が回動して縫糸Tを鉤針4に掛け、図9(b)に示すように、鉤針4が縫糸Tを引き上げて加工布Wに環状縫目を形成する。この縫製の初期に、例えば2つ又は3つの縫目が形成されると、メス駆動モータ32が正回転し、アーム73が揺動し、可動メス67が前進する。そして、可動メス67の前進途中位置(図8b参照)で、前端の解除部99が係合部92に係合して糸押え88を開いたのち、メス駆動モータ32が停止する。これにより、糸保持部材87による糸端Eの保持状態が解除される。
【0028】
この状態で縫製が継続され、図9(c)に示すように、加工布Wの送りに伴い、糸端Eが糸押え88から前方へ逃げ出す。このとき、可動メス67の前端下面に凹部100が形成されているため、糸端Eが糸受け86と糸押え88との間で圧迫されることなく糸保持部材87からスムーズに抜け出す。従って、縫製初期に縫目が引き締められるおそれがなく、縫目の大きさが揃ったきれいな刺繍柄を加工することができる。糸端Eが抜けると、メス駆動モータ32が逆回転し、可動メス67が後退端位置に復帰し、糸押え88が閉じる。
【0029】
縫製が終了すると、図10(a)に示すように、ルーパー12が糸繰出孔54の上端を固定メス78の刃部84に向けた位相で停止したのち、ルーパーカバー46の上面と略同じ高さまで下降する。この状態で、メス駆動モータ32が正回転し、可動メス67が前進し、解除部99が糸押え88を開き、案内部95が鉤針4とルーパー12との間の縫糸Tを刃部97の脇へ迂回させ、捕捉部96側に案内する。そして、可動メス67のピン69がガイドプレート65のスリット70の前端に当接すると、可動メス67が前進端位置(図8c参照)に停止し、メス駆動モータ32が逆回転し、可動メス67が後退する。
【0030】
可動メス67の後退時には、図10(b)に示すように、捕捉部96が縫糸Tを捕捉し、ルーパーカバー46の糸案内溝85に沿わせて固定メス78の刃部84より後方へ引き出し、可動メス67の刃部97が固定メス78の刃部84に係合して縫糸Tを切断する。このとき、糸案内溝85がルーパーカバー46の透孔57から固定メス78の刃部84に向かって延びているので、縫糸Tを刃部84,97から外すことなく確実に切断することができる。その後、図10(c)に示すように、解除部99が糸保持部材87を通過し、糸押え88が圧縮バネ90のバネ力で閉じ、切断された縫糸Tのルーパー12側の糸端Eを保持する。そして、次の縫製初期に、前記のとおりに糸端Eの保持状態が解除されるのである。
【0031】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)可動メスに往復回動可能な扇形メスを用いること。
(2)可動メスをモータによりラック・ピニオンを介し直線運動させること。
(3)糸保持部材の糸押えを、1本の支柱により片持ち状態で開閉可能に支持すること。
(4)糸保持部材の糸押え及び糸受けを共に上下動可能に設けること。
(5)前記糸切り保持装置を一頭式の環縫ミシンに適用すること。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明に係る環縫ミシンによれば、ルーパー支持体にルーパーの周囲を上方から覆うルーパーカバーを設け、ルーパーカバーにルーパーが出没可能な透孔を形成したので、ルーパー支持体上の部品を繊維屑から保護することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す多頭式環縫ミシンの正面図である。
【図2】図1の環縫ミシンのベッド部の平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図1の環縫ミシンの糸切り装置を示す斜視図である。
【図6】図5の糸切り装置の糸保持部材を示す分解斜視図である。
【図7】図5の糸切り装置における可動メスの前端部分の形状説明図である。
【図8】同可動メスの動作を示す糸切り装置の平面図である。
【図9】図5の糸切り装置の縫製初期における動作を示す要部断面図である。
【図10】図5の糸切り装置の縫製終了後における動作を示す要部断面図である。
【符号の説明】
2 ヘッド
4 鉤針
5 主軸
8 テーブル
10 ベッド
11 ルーパー支持体
12 ルーパー
13 給糸エプロン
14 連結軸
15 色替え機構
21 糸調子
25 針板
26 スライダ
27 レール
31 ルーパー駆動モータ
32 メス駆動モータ
40 ルーパー昇降用モータ
43 レバー
44 昇降体
46 ルーパーカバー
46b 被覆部
47 ルーパー軸
55 ルーパーギヤ
57 透孔
62 糸切り保持装置
67 可動メス
73 アーム
78 固定メス
85 糸案内溝
86 糸受け
87 糸保持部材
88 糸押え
T 縫糸
W 加工布

Claims (4)

  1. 上下動可能な鉤針(4)と、鉤針に縫糸(T)を掛ける、左右方向に並設された複数のルーパー(12)と、各ルーパーよりも小径で上端に各ルーパーを固着した複数のルーパー軸(47)と、各ルーパー軸を回動及び昇降可能に支持する複数の縦孔(48)を備えたルーパー支持体(11)と、ルーパー支持体を左右方向に駆動し一つのルーパー(12)を縫製位置に選択的に割り出す割出手段と、縫製位置のルーパー(12)と鉤針(4)との間の縫糸(T)を切断する糸切り装置(62)とを備え、
    各ルーパー(12)の周囲のルーパ支持体(11)上の部品と前記複数の縦孔(48)とを糸切りに伴って出た繊維屑が落ちないように上方から覆う水平方向に延びる被覆部(46b)を備えたルーパーカバー(46)を、該被覆部(46b)から下方に延びる脚部(46a)においてルーパー支持体(11)に取り付け、
    被覆部(46b)に、ルーパー(12)が上昇したときにルーパー上面が透孔(57)から上方に突出することができ、ルーパー(12)が下降したときにルーパー上面が透孔(57)内に没することができる複数の透孔(57)を形成し
    糸切り装置(62)が切断後の縫糸(T)のルーパー(12)側の糸端を保持する糸保持部材(87)を備え、被覆部(46b)の後縁部上面にルーパー(12)と同数の糸保持部材(87)を左右方向へ一列に並べて設けたことによって、
    被覆部(46b)で各透孔(57)よりも前方から各糸保持部材(87)の下方までを覆うようにしたことを特徴とする環縫ミシン。
  2. 記ルーパーカバー(46)は、前記被覆部(46b)の左右方向両端から下方に延びる前記脚部(46a)を備えたことによって横コ字形に形成され、前記脚部(46a)が前記ルーパー支持体(11)の上端部に取り付けられた請求項1記載の環縫ミシン。
  3. 前記被覆部(46b)は、下降位置のルーパー(12)の上面と略同じ高さに位置する請求項1又は2に記載の環縫ミシン。
  4. 前記被覆部(46b)の上面にルーパー(12)と同数の糸案内溝(85)を前記透孔(57)より後方へ延びるように形成した請求項1〜3のいずれか一項に記載の環縫ミシン。
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