JP4285088B2 - 研磨揚送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源により回転する複数のローラ間を周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトの外周面に対向して設置されるガイドレールに掛け渡して装着される研磨ベルトと、前記ガイドレールの外側面の上下2箇所に設置されている研磨ベルトを固定する固定装置と、を備えた研磨揚送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ玉を研磨しながら揚送する研磨揚送装置として、駆動源により回転するローラに周回している搬送ベルト(例えば、皮ベルト等)と、搬送ベルトに対向しガイドレールの上下端に掛け渡して装着される研磨ベルト(例えば、布ベルト等)との間にパチンコ玉を挟持した状態で、所定の場所(例えば、パチンコ島台の上方に設置されている上部タンク等)へ研磨しながら揚送する、所謂「搬送ベルト式」といわれる研磨揚送装置が市場で最も信頼され、よく知られている。通常、このような研磨揚送装置の研磨ベルトは、ガイドレールの外側面で研磨ベルトの上下2箇所を固定装置によって挟持固定しているが、研磨揚送装置が駆動し、研磨、揚送が始まると、搬送ベルトと研磨ベルトとの間に挟持されるパチンコ玉が揚送方向へ移動する際に生じるパチンコ玉と研磨ベルトとの間の摩擦力によって、研磨ベルトが揚送方向に伸びた状態となり、揚送方向の終端側であるガイドレールの上方で、伸びた分の研磨ベルトがタブついてしまうという現象があった。このため、特開平9−730号、特開2001−46717号、特開2002−210204号に示されるように、常時、研磨ベルトを引っ張ることによって、研磨ベルトのダブつきを無くして、研磨ベルトを常に緊張させた状態に保つことができる研磨揚送装置が提案されている。この研磨揚送装置は、ガイドレールの外側面に研磨ベルトの上端を常時下方へ付勢する上方固定装置が設けられており、研磨ベルトを常時緊張した状態に保つようになっている。すなわち、研磨揚送装置に研磨ベルトを装着する場合、ガイドレールの下方で「研磨ベルトを挟持する作業」が、ガイドレールの上方で「研磨ベルトに常時張力を付与させる作業」と「研磨ベルトを挟持する作業」とが行われていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−730号
【特許文献2】
特開2001−46717号
【特許文献3】
特開2002−210204号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来技術では、片手で研磨ベルトを引っ張り、もう一方の片手で、「研磨ベルトに張力を常時付与させる作業」である付勢部材の付勢力に抗して操作片を移動させる動作と、「研磨ベルトを挟持する作業」である操作片を封鎖させる動作と、の2つの動作を行う必要があり、作業者にとって研磨ベルトの装着作業が極めて煩わしいものであった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、研磨ベルトをガイドレールに装着する作業性を向上させた研磨揚送装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、駆動源により回転する複数のローラ間を周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトの外周面に対向して設置されるガイドレールに掛け渡して装着される研磨ベルトと、前記ガイドレールの外側面の上下2箇所に設置されている研磨ベルトを固定する固定装置と、を備えた研磨揚送装置において、上下2箇所に設置される前記固定装置のうち、少なくとも1つは、前記ガイドレールに装着されるベース部材と、該ベース部材に開閉軸支される開閉部材とで前記研磨ベルトを挟持固定する挟持固定機能と、該挟持固定機能が奏された状態で、前記ベース部材に移動自在に設けられ、前記ガイドレールの外側で前記ガイドレールの端部から前記ベース部材の間に架け渡されている前記研磨ベルトに向かって付勢する付勢部材が当該研磨ベルトに張力を付与する張力付与機能と、の両方を備えるものであり、前記研磨ベルトを巻取り方向に引っ張ることで前記付勢部材がその付勢力に抗した方向に移動し、その移動した状態で前記開閉部材を前記ベース部材に閉塞することで、前記研磨ベルトが挟持固定されると同時に前記付勢部材によって前記研磨ベルトに張力が常時付与されることを特徴とするものである。このように構成することにより、ベース部材に開閉軸支される開閉部材を閉塞して固定するという簡単な動作で、挟持固定機能を付与するための「研磨ベルトを挟持する作業」を達成すると同時に、「研磨ベルトに張力を常時付与させる作業」も達成することができるため、研磨ベルトをガイドレールに装着する作業性の向上を図ることができる。また、研磨ベルトに向かって付勢される付勢部材をベース部材に移動自在に設けることにより、従来に比して固定装置の設置面積を小さくすることができ、延いては、その固定装置が取付けられる研磨揚送装置の製造工数の低減を図ることができ、製造コストの低減に繋がる。また、この固定装置の設置面積の狭小化により、研磨揚送装置の背面側の構造がシンプルとなって、研磨揚送装置が本来もっている意匠性をできるだけ保つという優れた効果も奏する。更に、開閉部材が別体ではなく、ベース部材に開閉軸支される一体構造となっていることにより、開閉部材が紛失する虞もない。
【0006】
【0007】
更に、請求項2における発明においては、前記ベース部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第1挟持片を備え、前記開閉部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第2挟持片を備え、前記第1挟持片及び前記第2挟持片のいずれか一方に凸状の嵌合部を形成し、いずれか他方に凹状の嵌合部を形成したことを特徴とするものである。このように構成することにより、開閉部材を閉じて研磨ベルトを挟持する際、研磨ベルトが凸状及び凹状の嵌合部に当接して挟持されるため、強固な状態で研磨ベルトを挟持固定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態の要部を構成する研磨揚送装置1の全体の構成について図1を参照して説明する。図1は、研磨揚送装置1を後方から見た斜視図である。
【0009】
図1において、研磨揚送装置1は、厚肉の鋼板で形成された支持台2の上部に支持台2と同じ材質で形成された揚送筒本体3が垂直状に立設され、揚送筒本体3の下部に位置する駆動用の下部搬送ベルトローラ(図示しない)と上部に位置する上部搬送ベルトローラ(図示しない)との間に掛け渡される皮製の無端状の搬送ベルト4が、揚送筒本体3の周りを周回するようになっている。この揚送筒本体3は、その断面形状が一側面の開口した長方形状であり、この開口面には、この開口面を覆うように図示しない揚送筒カバーが取付ネジによって取り付けられている。なお、この揚送筒本体3の後方面側(ガイドレール21側)には、図示しない小ローラが所定間隔で設けられている。また、小ローラの交換や揚送筒本体3内部の清掃等のときには、この揚送筒カバーを取り外して、交換作業や清掃作業を行う。
【0010】
また、前記搬送ベルト4は、駆動源たるモータ内蔵の下部搬送ベルトローラの回転により揚送筒本体3の複数のローラ間を周回駆動するものである。そして、この搬送ベルト4に張力を付与するために、搬送ベルト4が交互に当接する第1テンションローラ6,第2テンションローラ7及び第3テンションローラ8からなるテンションローラ機構5が、揚送筒本体3の下方に取り付けられている。このテンションローラ機構5の第1テンションローラ6及び第3テンションローラ8は、開放状態と閉塞状態とに操作させることが可能となっており、主に、搬送ベルト4の交換作業時に操作される。また、揚送筒本体3の下部には、流入するパチンコ玉を複数列に整列せしめられる導入樋9が固定され、揚送筒本体3の上部には、玉磨き後のパチンコ玉が排出される排出口11が固定されている。
【0011】
しかして、導入樋9から流入されたパチンコ玉は、搬送ベルト4により揚送された後、排出口11から排出されるが、その揚送される過程で次に説明するガイドレール21に周設される有端状の研磨ベルト16との摩擦力によってパチンコ玉に付着した汚れが拭き取られ、排出口11からは、綺麗にされたパチンコ玉が排出されることとなる。なお、導入樋9には、図1に示すように、導入樋9の傾斜角を調整する傾斜角調整ボルト10が取り付けられている。この傾斜角調整ボルト10には、スプリングが周設されており、内部を流れるパチンコ玉によって導入樋9に無理な力が加わったときでも導入樋9がスプリングの弾性力により移動してパチンコ玉がスムーズに整列されるような構造になっている。
【0012】
一方、前記した揚送筒本体3の背面側であって前記搬送ベルト4の外周面に対向する位置には、揚送筒本体3の一側面に取り付けられた支持ヒンジ15を介して、有端状の研磨ベルト16が掛け渡されるガイドレール21が開閉自在に取り付けられている。この支持ヒンジ15は、揚送筒本体3の一側面の垂直方向に亘って数箇所設けられている。また、揚送筒本体3の他側面には、止め金具13が係止金具14を介して取り付けられており、ガイドレール21には、前記止め金具13に対応する位置にその止め金具13を係止するための係合突起12が設けられている。なお、止め金具13及び係止金具14は、揚送筒本体3の他側面の垂直方向に亘って数箇所設けられている
【0013】
また、ガイドレール21には、その外側面の上下2箇所に有端状の研磨ベルト16の上方側を固定する上方固定装置17と研磨ベルト16の下方側を固定する下方固定装置18とが取り付けられ、ガイドレール21の上端に研磨ベルト16を折り返し案内するための研磨ベルトローラ22が設けられている。しかして、研磨ベルト16をガイドレール21に装着するためには、ガイドレール16の縦方向の長さよりも長く引き出した研磨ベルト16の所定位置で下方固定装置18に固定し、その固定箇所から先端の研磨ベルト16をガイドレール21の下端からガイドレール21の内側面を周回して研磨ベルトローラ22に掛け渡すように折り返し、その後研磨ベルト16の先端部分を上方固定装置17に引張固定する。なお、図示の場合、下方固定装置18は、2枚の挟持板の間に研磨ベルト16を挟持して蝶ナットを締め付けることにより研磨ベルト16を固定するものであるが、上方固定装置17による研磨ベルト16の固定、及び上方固定装置17のガイドレール21への固定については、後に詳述する。
【0014】
また、前述したように、ガイドレール21は、揚送筒本体3に対して開閉自在に取り付けられているため、前記搬送ベルト4や研磨ベルト16の研磨揚送装置1への装着は、ガイドレール21を支持ヒンジ15の支点を中心に回転させて開くことにより行うことができる。このようにして搬送ベルト4や研磨ベルト16を装着し、ガイドレール21が閉じられた状態で揚送筒本体3とガイドレール21を止め金具13により係止することによって、搬送ベルト4と研磨ベルト16が対面した状態で維持される。そして、ガイドレール21が閉じられ、止め金具13により係止された状態では、揚送筒本体3とガイドレール21との間には、隙間が形成されることとなるが、この隙間は、係止金具14の固着位置を調整することによってその寸法を設定することができ、その設定値に応じて揚送されるパチンコ玉への圧力を変化させることができる。
【0015】
しかして、搬送ベルト4及び研磨ベルト16を装着した状態でガイドレール21を閉じ、係合突起12に止め金具13を係止させてガイドレール21を揚送筒本体3に装着させた後、搬送ベルト4を周回駆動させることにより、搬送ベルト4と研磨ベルト16との間に挟み込まれたパチンコ玉が、研磨ベルト16に汚れを拭き取られながら上昇するものである。
【0016】
なお、営業終了時には、前記下方固定装置18と上方固定装置17を弛めて研磨ベルト16が移動し得るようにした状態で、上方固定装置17から外側に引き出されている研磨ベルト16を引っ張って、使用前ベルト収納箱19に納められている使用前の研磨ベルト16の未使用面をガイドレール21の内側面に位置させるようにし、その後、下方固定装置18と上方固定装置17とを順次操作して研磨ベルト16を固定することによって、翌日又は次回の研磨に対する準備が終了する。このとき、引き出されて巻き取られた使用後の研磨ベルト16は、図示しない使用後ベルト収納箱内に収納されることとなる。また、この研磨ベルト16の巻取作業は、ガイドレール21を揚送筒本体3から開いた状態で行っても、あるいは閉じたままの状態でも行うことができるが、新規な研磨ベルト16に交換する場合には、ガイドレール21を揚送筒本体3から開いた状態で行う必要がある。
【0017】
以上、研磨揚送装置1の概要について説明したが、次に、本実施形態の要部を構成する上方固定装置17について図2乃至図5を参照して説明する。図2は、(A)が上方固定装置17の全体を示す斜視図であり、(B)が係止部材33の拡大部分斜視図であり、図3は、(A)が研磨ベルト16が上方固定装置17に挟持された状態を示す平面図であり、(B)がその正面図であり、図4は、(A)、(B)が付勢ローラ35により研磨ベルト16が付勢された状態を示す両側面図であり、(C)が上方固定装置17により研磨ベルト16が挟持固定されようとする状態を示す概略図であり、図5は、開閉部材26が開放された状態の上方固定装置17の斜視図である。
【0018】
図2(A)及び図5において、上方固定装置17は、挟持固定機能を有する挟持固定装置24と、張力付与機能を有する付勢装置27とから構成されている。挟持固定装置24は、研磨ベルト16を挟持するためのガイドレール21に固着されるベース部材25と、該ベース部材25の一側面に取り付けられたヒンジ34を介して開閉自由に取り付けられる開閉部材26と、からなり、付勢装置27は、前記ベース部材25に揺動自在に設けられ且つ研磨ベルト16に対して張力を付与する付勢ローラ35から構成されている。
【0019】
挟持固定装置24を構成するベース部材25は、縦断面のほぼ中央がほぼ凹状の第1挟持片29と、該第1挟持片29の両側面に固着された基台ベース28と、から構成されている。左右両方の基台ベース28の下部後方(開閉部材26に近い方を後方という)には、前記付勢ローラ35を揺動自在に取り付けるための取付ネジ穴(図示しない)が穿設されており、一方の基台ベース28には、前述のようにヒンジ34がヒンジ取付ネジ51によって取り付けられ、他方の基台ベース28には、後述する係止部材33が係止される横断面形状がほぼL字状の係止片30が突設されている。また、基台ベース28の前方(ガイドレール21に近い方を前方という)の上下には、後述するベース部材取付ネジ41を取付ステー40に螺着するための貫通穴(符号なし)が形成されている。なお、第1挟持片29と基台ベース28との固着は、図4(B)に示すように、ジグザグ状に形成された第1挟持片29の両端に基台ベース28を溶接することにより固着されており、ほぼ中央の凹状部の下方に位置する凸部の内部、すなわち、凸部に囲まれるように、後述するスプリング軸38が収納されるようになっている。
【0020】
挟持固定装置24を構成する開閉部材26は、前面が開放された箱型状の開閉ベース31の内側面に、縦断面がほぼ凸状の第2挟持片32を取り付けることで構成されている。第2挟持片32における凸部の突出高さは、該第2挟持片32と第1挟持片29との研磨ベルト16の挟持状態において、研磨ベルト16が強固に挟持される程度に設定されるものであり、例えば1cm程度に設定されるものである。また、第2挟持片32の横幅は、開閉ベース31及び前記第1挟持片29の横幅よりも小さくなるように形成されている。更に、開閉ベース31には、その一側外側面に前記ヒンジ34が取り付けられ、その他側外側面に開閉部材26をベース部材25に係止するための係止部材33が取り付けられている。なお、係止部材33については、後に詳述する。
【0021】
また、上方固定装置17の開閉部材26の基体をなす開閉ベース31は、図5に示すように、一側面が開口している箱状で形成されているが、この開口側である上下2箇所に突出片52が設けられている。これは、図4(B)に示すように、第1挟持片29及び第2挟持片32によって形成された研磨ベルト16の蛇行形状に、新たな蛇行形状を加えるために設けられたものである。つまり、開閉ベース31の突出片52がなければ、研磨ベルト16の屈折部は、第1挟持片29及び第2挟持片32による凹凸状の嵌合部に当接する計4箇所であるのに対し、開閉ベース31の上下2箇所に突出片52を設けることで、これらの突出片52に当接する蛇行を加えた計8箇所の屈折部を形成することができる。これにより、上方固定装置17において、より強固な研磨ベルト16の挟持固定を可能としている。
【0022】
付勢装置27は、図3(B)に示すように、付勢ローラ35と、該付勢ローラ35の両端を取付ネジ37で連結固定され且つ付勢ローラ35をその上端部で支持する付勢ローラ取付アーム36と、該付勢ローラ取付アーム36の下端と取付ネジ39によって連結固定され且つ前記ベース部材25の両側方に穿設された取付穴の内部に設けられるスプリング軸38と、該スプリング軸38に周設された付勢スプリング38aと、から構成されている。付勢ローラ取付アーム36は、側方から見たときに全体としてほぼ「く」の字状に形成され、ベース部材25の内側に設けられたスプリング軸38に取り付けられることにより、スプリング軸38を中心に揺動自在に軸支されると共に、付勢スプリング38aの付勢力によって付勢ローラ35を開閉部材26の方向である反時計回りの方向に付勢することとなる。
【0023】
上記の構成からなる上方固定装置17は、以下のように組み立てられる。まず、第1挟持片29と基台ベース28とを固着したベース部材25の両側方に付勢力を付与する付勢ローラ35を含む付勢装置27を取り付け、その後、ベース部材25の一側方にヒンジ34を介して開閉部材26を取り付けることで、付勢装置27及び開閉部材26が、ベース部材25に一体的に組み付けられることとなる。更に、基台ベース28の内側面に、第1挟持片29に隣接して、ベース部材取付ネジ41で、上方固定装置17をガイドレール21に取り付けるための取付ステー40を螺着固定する。
【0024】
以上のように組み立てられた上方固定装置17をガードレール21に取り付けるには、図3(A)に示すように、ベース部材25の両側方にある基台ベース28の内側面に、第1挟持片29に隣接してベース部材取付ネジ41で取り付けた取付ステー40をガイドレール21の両側面に形成されるガイドレール溝20に上方から挿入し、取付ステー40に形成される取付ステー固定穴42に固定ネジ43を螺着する。このとき、図3(B)に示すように、取付ステー40の上下に穿設された取付ステー固定穴42に固定ネジ43を挿通して該固定ネジ43を締め付けることにより、取付ステー40と固定ネジ43とによってガイドレール溝20を挟持した状態で上方固定装置17がガイドレール溝20の所定の位置に固定されるものであるため、固定ネジ43を弛めてガイドレール溝20に沿って上方固定装置17を上下方向に移動させることにより、研磨揚送装置1の作業者の取扱い易い任意の位置に上方固定装置17を固定することができる。
【0025】
次に、上方固定装置17の係止機構を構成する係止部材33について、図2及び図5を参照して説明する。図2(B)に示すように、開閉部材26の一側面に取り付けられた係止部材33は、開閉部材26に突設される取付突起45にその後端が取付ネジ46で止着された係止カバー44と、取付突起45に隣接して開閉部材26に取付ボルト50でその一端が取り付けられた押圧板バネ49と、から構成されている。係止カバー44は、押圧板バネ49の他端に接着されているため、押圧板バネ49によって係止カバー44が内側に付勢された状態となっている。なお、係止カバー44の先端は、前記係止片30と係止するようにほぼL字状の断面を有する係合部48となっている。
【0026】
しかして、開閉部材26が閉塞された状態では、図2(A)に示すように、係合部48は、係止カバー44の側方から突出し、基台ベース28の係止片30に係止しているため、開閉部材26が開放することはない。この状態で、開閉部材26と基台ベース28とのクリアランスを利用して係止カバー44を基台ベース28側に押し込み、それと同時に係合部48と係止片30との係止を解除するように係止カバー44の先端を外側方向に僅かに揺動することで、係止片30と係合部48との係止が解除されるため、開閉部材26が開放できる状態となる。開閉部材26がヒンジ34によって軸支されて開放した状態では、係止カバー44は、押圧板バネ49の付勢力によって再び図2(A)に示す状態と同じ状態に戻る。
【0027】
一方、開閉部材26を閉塞するために開閉部材26をベース部材25側に押し込むとき、係止カバー44の係合部48の表面が係止片30に当接した後、係合部48が押圧板バネ49の付勢力に抗して係止片30に乗り上げて外側に揺動される。そして、開閉部材26を閉塞し切った状態では、図2(B)に示すように、係止カバー44が押圧板バネ49の付勢力によって係止片30と係合部48とが係止した状態になる。なお、上述した作用は、係合部48の表面が丸みを帯びていることによる作用であるが、係止片30も係合部48と同様に、表面の隅部を丸みを帯びた形状としてもよい。
【0028】
上記のように構成され且つ開閉される上方固定装置17に研磨ベルト16を装着する場合について、図4を参照して説明する。ガイドレール21に装着された上方固定装置17における付勢ローラ35は、図4(B)に示すように、付勢スプリング38aによって図示の二点鎖線で示すように反時計回りの方向に付勢され、ガイドレール21から離れた位置に停止している。この状態で、上述した操作を行って係合部48と係止片30との係止を解除することにより、開閉部材26を開放させる。そして、開閉部材26を開放した状態で、第1挟持片29を覆うように、研磨ベルト16を第1挟持片29の前面に位置させる(図4(C)においては研磨ベルト16が一点鎖線の状態のとき)。なお、研磨ベルト16は、約1週間使用できる分の長さを有するものであり、研磨ベルト16の交換時(1回目)及び研磨ベルト16の研磨面更新時(2回目以降)のいずれの場合も挟持するための操作方法は同じであるため、以下では研磨面更新時について説明する。
【0029】
研磨面更新時には、下方固定装置18による研磨ベルト16の固定を解除し且つ上方固定装置17の開閉部材26を開放した状態でベース部材25の前面に位置させた研磨ベルト16を下方に引っ張り、搬送ベルト4に対向する全面に研磨ベルト16の未使用面が来るまで、研磨ベルト16を使用前ベルト収納箱から順次引っ張り出す。研磨ベルト16の未使用面が搬送ベルト4に対向する面に来たところで、固定解除してあった下方固定装置18の蝶ナットをネジ止めすることにより、研磨ベルト16の下方を下方固定装置18に固定する。研磨ベルト16の下側を下方固定装置18に固定した後、片方の手で上方固定装置17の下部の研磨ベルト16を引っ張りながらもう一方の手で開閉部材26をベース部材25側に押し込むことにより、係止カバー44の係合部48と係止片30とを係止させる。このとき、開閉部材26に設けられる第2挟持片32の凸状部分がベース部材25に設けられる第1挟持片29の凹状部分に嵌合するため、研磨ベルト16は第1挟持片29と第2挟持片32との間に挟持され、図4(B)に示すように、挟持固定装置24内で蛇行状に挟持固定された状態となる。つまり、上方固定装置17の挟持固定装置24においては、開閉部材26に設けられる第2挟持片32とベース部材25に設けられる第1挟持片29とによって研磨ベルト16を挟持固定する挟持固定機能を奏するものである。
【0030】
また、研磨ベルト16を上方固定装置17で挟持する際において、上方固定装置17のベース部材25に取り付けられている付勢ローラ35は、片方の手によって下方に引っ張られている状態の研磨ベルト16に当接しながら付勢スプリング38aの付勢力に抗して図4(B)に示す時計回りの方向に揺動される。そして、開閉部材26を閉じて完全に研磨ベルト16を挟持固定したときには、研磨ベルト16は付勢ローラ35によって付勢され、研磨ベルト16に張力を常時付与された状態となる。つまり、上方固定装置17の付勢装置27においては、付勢ローラ35と付勢スプリング38aとによって挟持固定機能が奏された状態で研磨ベルト16に張力を付与する張力付与機能を奏するものである。そこで、この付勢ローラ35の研磨ベルト16への作用について、図4(C)を参照して説明する。図4(C)中のA点は、研磨ベルトローラ22と研磨ベルト16が当接する点、B点は、付勢ローラ35と研磨ベルト16が当接する点、C点は、第1挟持片29と第2挟持片32に研磨ベルト16が嵌合された点である。
【0031】
まず、開閉部材26を開放して研磨ベルト16が付勢ローラ35に当接した状態において、研磨ベルト16は図示の一点鎖線の位置にある。そして、開閉部材26を閉塞して研磨ベルト16を上方固定装置17に挟持する際、研磨ベルト16を下方に引っ張って張力を与えることで、研磨ベルトローラ22(A点)を支点に、研磨ベルト16と付勢ローラ35が当接するB点は、当接したままガイドレール21側である図示の実線位置に移動する。この状態において、開閉部材26を閉塞した場合、第1挟持片29と第2挟持片32との嵌合部(C点)で研磨ベルト16が固定され、研磨ベルト16と付勢ローラ35が当接するB点は、付勢スプリング38aの付勢力に抗してさらに図示右側の一点鎖線位置に移動した状態となる。しかして、開閉部材26が閉塞された状態においては、図4(B)に示すように、常時、付勢ローラ35が研磨ベルト16に向けて付勢されているため、張力が常時付与された状態となる。これにより、搬送ベルト4の回転駆動時に、研磨ベルト16と玉との間に摩擦力が生じ、該摩擦力により研磨ベルト16が伸びた状態となり、ガイドレール21の上方(玉が揚送される方向)で、たとえ研磨ベルト16にダブつきが生じたとしても、付勢ローラ35によって研磨ベルト16に張力が付与された状態を維持するので、研磨効率の低下を抑制することができる。
【0032】
以上、実施形態に係る研磨揚送装置1について詳細に説明してきたが、本実施形態においては、駆動源により回転する複数のローラ間を周回せしめられる搬送ベルト4と、該搬送ベルト4の外周面に対向して設置されるガイドレール21に掛け渡して装着される研磨ベルト16と、前記ガイドレール21の外側面の上下2箇所に設置されている研磨ベルト16を固定する固定装置17,18と、を備えた研磨揚送装置1において、上下2箇所に設置される前記固定装置17,18のうち、少なくとも1つの固定装置17は、前記研磨ベルト16を挟持することで固定する挟持固定機能と、該挟持固定機能が奏された状態で前記研磨ベルト16に張力を付与する張力付与機能と、の両方を備えるものであり、前記挟持固定機能を達成したときに、前記張力付与機能も同時に達成することを特徴とするものである。このように構成することにより、すなわち、挟持固定機能を主体に、張力付与機能も同時に付与させることにより、「研磨ベルトに常時張力を付与させる作業」と「研磨ベルトを挟持する作業」という複数の動作を「研磨ベルトを挟持する作業」という1つの動作で達成することができるため、余分な動作が不要となり、研磨ベルト16をガイドレール21に装着する作業性の向上を図ることができる。
【0033】
また、本実施形態においては、前記固定装置17は、前記ガイドレール21に装着されるベース部材25と、該ベース部材25に開閉軸支される開閉部材26と、前記ベース部材25に揺動自在に設けられて前記研磨ベルト16に向かって付勢される付勢ローラ35と、から構成され、前記開閉部材26を前記ベース部材25に閉塞して固定したときに、前記挟持固定機能が付与されると同時に、前記付勢ローラ35によって前記張力付与機能が付与されることを特徴とするものである。このように構成することにより、ベース部材25に開閉軸支される開閉部材26を閉塞して固定するという簡単な動作で、挟持固定機能を付与するための「研磨ベルトを挟持する作業」を達成すると同時に、「研磨ベルトに常時張力を付与させる作業」も達成することができるため、研磨ベルト16をガイドレール21に装着する作業性の向上を図ることができる。また、研磨ベルト16に向かって付勢される付勢ローラ35をベース部材25に揺動自在に設けることにより、従来に比して固定装置17の設置面積を小さくすることができ、延いては、その固定装置17が取付けられる研磨揚送装置1の製造工数の低減を図ることができ、製造コストの低減に繋がる。また、この固定装置17の設置面積の狭小化により、研磨揚送装置1の背面側の構造がシンプルとなって、研磨揚送装置1が本来もっている意匠性をできるだけ保つという優れた効果も奏する。更に、開閉部材26が別体ではなく、ベース部材25に開閉軸支される一体構造となっていることにより、開閉部材26が紛失する虞もない。
【0034】
更に、本実施形態においては、前記ベース部材25には、前記研磨ベルト16が挟持される面に第1挟持片29を備え、前記開閉部材26には、前記研磨ベルト16が挟持される面に第2挟持片32を備え、前記第1挟持片29及び前記第2挟持片32のいずれか一方に凸状の嵌合部を形成し、いずれか他方に凹状の嵌合部を形成したことを特徴とするものである。このように構成することにより、開閉部材26を閉じて研磨ベルト16を挟持する際、研磨ベルト16が凸状及び凹状の嵌合部に当接して挟持されるため、強固な状態で研磨ベルト16を挟持固定することができる。
【0035】
なお、上記した実施形態においては、上方固定装置17にのみ研磨ベルト16を挟持することで固定する挟持固定機能と、研磨ベルト16に張力を付与する張力付与機能と、の両方を備えるものを示したが、下方固定装置18のみ又は上方固定装置17と下方固定装置18の両方が上記した両機能を有していてもよい。
【0036】
また、張力付与機能を有する付勢装置27として、研磨ベルト16に当接する付勢ローラ35と、該付勢ローラ35の両端に設けられ且つベース部材25に揺動軸支される付勢ローラ取付アーム36と、該付勢ローラ取付アーム36を研磨ベルト16に向けて付勢させる付勢スプリング38aと、から構成されたものを示したが、それ以外の構成であってもよく、例えば、付勢ローラ35と、付勢ローラ取付アーム36と、を一体形成したものや、付勢スプリング38aのようなスプリングではなく、ゴム、板バネを利用したものでもよい。また、付勢装置27として、ベース部材25と一体的に構成されているものを示したが、それ以外の構成であってもよく、例えば、別体で構成してもよい。また、付勢装置27として、付勢ローラ35がスプリング軸38を中心に揺動する構成のものを示したが、それ以外の構成であってもよく、例えば、水平方向にスライド移動する構成したものであってもよい。更に、付勢ローラ35として、円柱状のものを示したが、それ以外の形状及び構成の付勢部材であっても、設計変更事項範囲内として、本技術思想に含まれるものである。例えば、三角柱形状や球形状のものを並べたものであってもよい。
【0037】
また、開閉部材26をベース部材25に係止する係止部材33として、係合部48が係止片30に係止するものを示したが、開閉部材26をベース部材25に係止するものであればよく、例えば、磁石を利用した磁石吸着機構を用いたものでもよい。
【0038】
また、研磨ベルト16を挟持するための挟持片として、断面が凸状及び凹状の第1挟持片29及び第2挟持片32を示し、この第1挟持片29と第2挟持片32の嵌合部に研磨ベルト16を挟持するものを示したが、研磨ベルト16を固定するものであればよく、例えば、第1挟持片29及び第2挟持片32がそれぞれ1枚又は3枚以上の平板から形成されて噛み合うものや、挟持片の先端部が鋸歯状又はローレット状に形成されたものであってもよい。また、第2挟持片32の長さが開閉ベース31の長さよりも短いものを示したが、長さが同じでも第1挟持片29と嵌合することができれば、同様な効果を発揮する。
【0039】
また、上方固定装置17は、ガイドレール21に装着されるベース部材25と、該ベース部材25に開閉軸支される開閉部材26と、前記ベース部材25に揺動自在に設けられ且つ前記研磨ベルト16に向かって付勢される付勢ローラ35と、から構成し、前記開閉部材26において、前記研磨ベルト16と当接する箇所(例えば、突出片52)に前記研磨ベルト16が滑らないようにするための滑り止め防止手段を設け、前記滑り止め防止手段と前記研磨ベルト16が当接し且つ前記開閉部材26を前記ベース部材25に閉塞して固定したときに、前記挟持固定機能が付与されると同時に、前記付勢ローラ35によって前記張力付与機能が付与されることを特徴とする上方固定装置17としてもよい。ここで、前記滑り止め防止手段として、例えば、開閉部材26において、研磨ベルト16と当接する突出片52を加工して、摩擦抵抗が発生する凹凸部を設けるような構成にしたり、開閉部材52の加工ではなく、摩擦抵抗が高いサンドペーパーのようなものを貼付するような構成であってもよい。このように構成することにより、本実施形態における上方固定装置17にはない効果として、滑り止め防止手段を設けることで、該滑り止め防止手段に当接した研磨ベルト16が滑らないよう維持された状態で開閉部材26を閉塞することができるため、ガイドレール21に装着する際の研磨ベルト16のダブつきを確実に且つ簡単に防止することができる。つまり、本実施形態における上方固定装置17では、開閉部材26を閉塞するとき、図4(C)の箇所でも説明したように、付勢ローラ35の付勢力の影響を受けて研磨ベルト16がタブついてしまうことを防止するため、片方の手で研磨ベルト16を付勢ローラ35の付勢力に抗して下方に引っ張っていたが、開閉部材26が研磨ベルト16と当接する箇所に前記滑り止め防止手段を設けることにより、その必要性がなくなり、若しくは、下方に引っ張る力を低減することができるため、研磨ベルト16を確実に且つ簡単にガイドレール21に装着することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1に係る発明においては、駆動源により回転する複数のローラ間を周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトの外周面に対向して設置されるガイドレールに掛け渡して装着される研磨ベルトと、前記ガイドレールの外側面の上下2箇所に設置されている研磨ベルトを固定する固定装置と、を備えた研磨揚送装置において、上下2箇所に設置される前記固定装置のうち、少なくとも1つは、前記ガイドレールに装着されるベース部材と、該ベース部材に開閉軸支される開閉部材とで前記研磨ベルトを挟持固定する挟持固定機能と、該挟持固定機能が奏された状態で、前記ベース部材に移動自在に設けられ、前記ガイドレールの外側で前記ガイドレールの端部から前記ベース部材の間に架け渡されている前記研磨ベルトに向かって付勢する付勢部材が当該研磨ベルトに張力を付与する張力付与機能と、の両方を備えるものであり、前記研磨ベルトを巻取り方向に引っ張ることで前記付勢部材がその付勢力に抗した方向に移動し、その移動した状態で前記開閉部材を前記ベース部材に閉塞することで、前記研磨ベルトが挟持固定されると同時に前記付勢部材によって前記研磨ベルトに張力が常時付与されることを特徴とするものである。このように構成することにより、ベース部材に開閉軸支される開閉部材を閉塞して固定するという簡単な動作で、挟持固定機能を付与するための「研磨ベルトを挟持する作業」を達成すると同時に、「研磨ベルトに張力を常時付与させる作業」も達成することができるため、研磨ベルトをガイドレールに装着する作業性の向上を図ることができる。また、研磨ベルトに向かって付勢される付勢部材をベース部材に移動自在に設けることにより、従来に比して固定装置の設置面積を小さくすることができ、延いては、その固定装置が取付けられる研磨揚送装置の製造工数の低減を図ることができ、製造コストの低減に繋がる。また、この固定装置の設置面積の狭小化により、研磨揚送装置の背面側の構造がシンプルとなって、研磨揚送装置が本来もっている意匠性をできるだけ保つという優れた効果も奏する。更に、開閉部材が別体ではなく、ベース部材に開閉軸支される一体構造となっていることにより、開閉部材が紛失する虞もない。
【0041】
【0042】
更に、請求項2における発明においては、前記ベース部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第1挟持片を備え、前記開閉部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第2挟持片を備え、前記第1挟持片及び前記第2挟持片のいずれか一方に凸状の嵌合部を形成し、いずれか他方に凹状の嵌合部を形成したことにより、開閉部材を閉じて研磨ベルトを挟持する際、研磨ベルトが凸状及び凹状の嵌合部に当接して挟持されるため、強固な状態で研磨ベルトを挟持固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る研磨揚送装置を後方から見た斜視図である。
【図2】 (A)が実施形態に係る上方固定装置の全体を示す斜視図であり、(B)が係止部材の拡大部分斜視図である。
【図3】 (A)が研磨ベルトが上方固定装置に挟持された状態を示す平面図であり、(B)がその正面図である。
【図4】 (A)、(B)が付勢ローラにより研磨ベルトが付勢された状態を示す両側面図であり、(C)が上方固定装置により研磨ベルトが挟持固定されようとする状態を示す概略図である。
【図5】 開閉部材が開放された状態の上方固定装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 研磨揚送装置
3 揚送筒本体
4 搬送ベルト
5 テンションローラ機構
16 研磨ベルト
17 上方固定装置
18 下方固定装置
20 ガイドレール溝
21 ガイドレール
22 研磨ベルトローラ
24 挟持固定装置
25 ベース部材
26 開閉部材
27 付勢装置
28 基台ベース
29 第1挟持片
30 係止片
32 第2挟持片
33 係止部材
35 付勢ローラ
38 スプリング軸
38a 付勢スプリング
40 取付ステー
48 係合部
49 押圧板バネ
Claims (2)
- 駆動源により回転する複数のローラ間を周回せしめられる搬送ベルトと、該搬送ベルトの外周面に対向して設置されるガイドレールに掛け渡して装着される研磨ベルトと、前記ガイドレールの外側面の上下2箇所に設置されている研磨ベルトを固定する固定装置と、を備えた研磨揚送装置において、
上下2箇所に設置される前記固定装置のうち、少なくとも1つは、前記ガイドレールに装着されるベース部材と、該ベース部材に開閉軸支される開閉部材とで前記研磨ベルトを挟持固定する挟持固定機能と、該挟持固定機能が奏された状態で、前記ベース部材に移動自在に設けられ、前記ガイドレールの外側で前記ガイドレールの端部から前記ベース部材の間に架け渡されている前記研磨ベルトに向かって付勢する付勢部材が当該研磨ベルトに張力を付与する張力付与機能と、の両方を備えるものであり、
前記研磨ベルトを巻取り方向に引っ張ることで前記付勢部材がその付勢力に抗した方向に移動し、その移動した状態で前記開閉部材を前記ベース部材に閉塞することで、前記研磨ベルトが挟持固定されると同時に前記付勢部材によって前記研磨ベルトに張力が常時付与されることを特徴とする研磨揚送装置。 - 前記ベース部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第1挟持片を備え、前記開閉部材には、前記研磨ベルトが挟持される面に第2挟持片を備え、
前記第1挟持片及び前記第2挟持片のいずれか一方に凸状の嵌合部を形成し、いずれか他方に凹状の嵌合部を形成したことを特徴とする請求項1記載の研磨揚送装置。
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