JP4284923B2 - 印刷装置、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、印刷方法 - Google Patents

印刷装置、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、印刷方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク吐出部から断続的にインクを吐出して被印刷媒体に印刷を行う印刷装置、コンピュータプログラム、コンピュータシステム、及び、印刷方法に関する。
【0002】
【背景技術】
インクジェットプリンタ等の印刷装置は、主走査方向に走査するキャリッジに設けられインクを断続的に吐出する印刷ヘッドと、印刷シートを搬送する搬送装置とを備え、一定の速度で搬送される印刷シートに、インクを吐出してドットを形成することによって画像が印刷される。このため、ドットが形成される位置が正確であることは勿論、形成されるドットの形状及び大きさも一定であることが望ましい。
【0003】
このような印刷装置は、印刷シートの搬送方向において印刷ヘッドの上流側と下流側とに、印刷装置を搬送する搬送ローラをそれぞれ有し、印刷ヘッドが有するインク吐出部と所定の間隔を隔てた位置に、インク吐出部と対向する案内面を有し、前記印刷シートが沿わされるプラテンが設けられている。この時、上流側の搬送ローラは、プラテンより高い位置に設けられ、この搬送ローラによって搬送された印刷シートの先端が、自ずとプラテンの案内面と所定の角度をなして当接するように設けられ、この案内面に沿って搬送された印刷シートの先端が、自ずと搬送ローラに噛み込むように配置されている。すなわち、前記上流側の搬送ローラによって印刷ヘッドとプラテンとの間に供給された印刷シートは、プラテンの案内面と当接した後に、案内面に沿って搬送され、前記下流側の搬送ローラに到達すると、印刷シートは下流側の搬送ローラによって同じ速度で搬送される。このように、印刷シートは2つの搬送ローラに受け渡されて等速度で搬送され、また、インク吐出部と所定の間隔を隔てたプラテンに沿わされ、印刷ヘッドの上流側及び下流側とに配置された搬送ローラによって、印刷シートをインク吐出部との距離が一定の間隔になるように保たれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような印刷装置においては、印刷シートがインク吐出部と対向して通過する際に、インクシートがプラテンに沿わされるよう、上流側の搬送ローラは、プラテンより高い位置に配置されている。
【0005】
また、近年ではいわゆる縁なし印刷と呼ばれる印刷方法によって、印刷シートの後端まで画像が欠けることなく印刷できる印刷装置がある。このような印刷装置にあっては、印刷シートの後端縁を印刷する際に、プラテンにインクが付着すると、後続して搬送される印刷シートの裏面が付着したインクによって汚れてしまうため、印刷ヘッドの後端側に位置するインク吐出部と対向する位置にはプラテンが存在しないように構成されている。
【0006】
このため、上流側の搬送ローラから印刷シートの後端が離れると、印刷シートのプラテンより後端側は支持するものを失うため、インク吐出部と対向する位置であっても、印刷シートは自重、もしくは、反発力によりその後端が下方に垂れ下がる方向に移動した後、印刷シートの弾性によって振動して平らな状態に戻される。
【0007】
これにより、上流側に位置するインク吐出部と対向する印刷シートの部位は、印刷シートとインク吐出部との間隔に変化が生じ、この間にインク吐出部からインクが吐出されると、そのインクによって形成されるドットの形状や、上流側の搬送ローラから印刷シートの後端が離れる前に形成されたドットとの間隔が相違し、その部分の画像が乱れる場合があるという課題があった。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被印刷媒体の後端が支持部材から離れる際であっても印刷画像が乱れない印刷装置、この印刷装置に印刷させる機能を実現させるためのコンピュータプログラム、この印刷装置を有するコンピュータシステム、及び、この印刷装置を用いて印刷する印刷方法を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、前記案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出するとともに、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止して他のインク吐出部から前記インクを吐出し、その後、前記第1搬送量よりも短い第2搬送量にて前記被印刷媒体を搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び以下の記載により明らかにする。
【0010】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0011】
インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、前記案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、
前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、案内部材より上流側にて被印刷媒体の支持部材から、被印刷媒体の後端が外れる際に、被印刷媒体の後端側が不安定になり、被印刷媒体とインク吐出部との間隔が変化する部位があったとしても、その部位と対向するインク吐出部からのインクの吐出を停止することにより、印刷した画像に乱れを生じさせないように印刷することが可能となる。
【0012】
さらに、前記支持部材は、前記被印刷媒体を搬送する搬送ローラであることが望ましい。
このような印刷装置によれば、案内部材と上流側の搬送ローラとの間に、他の部材を介在しないので、案内部材より後端側の被印刷媒体の長さを短くすることが可能となる。このため、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動を小さく抑えることが可能となる。
【0013】
さらに、前記搬送ローラが被印刷媒体と接触する位置は、前記案内部材が被印刷媒体と接触する位置と同じ高さ、または、案内部材が被印刷媒体と接触する位置より高いことが望ましい。
このような印刷装置によれば、搬送ローラと被印刷媒体との接触位置は、案内部材と被印刷媒体との接触位置と同じ高さ、または、案内部材が被印刷媒体と接触する位置より高い位置なので、被印刷媒体の後端が支持部材から外れる際には、被印刷媒体はその自重や反発力により、被印刷媒体の後端側が大きく下方に撓み、インク吐出部と被印刷媒体との間隔が変化する可能性があるが、インク吐出部と被印刷媒体との間隔が変化する可能性があるときに、その部位と対向するインク吐出部からのインクの吐出を停止するので、画像への影響はなく良好な画像を得ることができる。
【0014】
さらに、前記複数のインク吐出部は、被印刷媒体の搬送方向に沿って配列されており、前記インクの吐出を停止するインク吐出部は、配列されたインク吐出部のうち前記搬送方向において上流側に位置していることが望ましい。
このような印刷装置によれば、前記支持部材から被印刷媒体の後端が外れる際に、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が大きくなりやすい上流側のインク吐出部からのインクの吐出を停止させるので、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動による画像の乱れを防止することが可能となる。
【0015】
さらに、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる直前であることが望ましい。
所定インク吐出部からインクを吐出しない時間が長ければ、印刷時間が長くなることが懸念されるが、インクの吐出を停止させるのは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から離れる直前なので、印刷時間を大幅に長くすることなく良好な画像を印刷することが可能となる。
【0016】
さらに、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れた直後であることが望ましい。
インクの吐出を停止させるタイミングを被印刷媒体の後端が前記支持部材から離れた直後としたので、インク吐出部からインクを吐出しない時間がさらに短縮され、印刷時間を短縮しつつ良好な画像を印刷することが可能となる。
【0017】
さらに、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる所定時間前であることが望ましい。
このような印刷装置によれば、インク吐出部からのインクの吐出を停止するのは、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が大きくなりやすい、被印刷媒体の後端が支持部材から離れる所定時間前なので、確実に画像の乱れの発生を確実に防止することが可能となる。
【0018】
さらに、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れた所定時間後であることが望ましい。
このような印刷装置によれば、インク吐出部からのインクの吐出を停止するのは、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が大きくなりやすい、被印刷媒体の後端が支持部材から離れた所定時間後なので、インクの吐出を停止する時間を最短とすることを可能しつつ、画像の乱れの発生を防止することが可能となる。
【0019】
さらに、前記被印刷媒体の搬送量を検出して検出信号を生成する搬送量検出手段を備え、該搬送量検出手段の信号に基づいて前記インク吐出部によるインクの吐出を停止させることが望ましい。
このような印刷装置によれば、被印刷媒体の搬送量検出手段の信号に基づいてインクの吐出を停止させるので、被印刷媒体の搬送量を検出して被印刷媒体の後端が支持部材から外れる前にインクの吐出を停止することが可能となる。
【0020】
さらに前記搬送量検出手段は前記搬送ローラに設けられたエンコーダであることが望ましい。
このような印刷装置によれば、被印刷媒体の搬送量を正確に検出して、的確にインクの吐出を停止することが可能となる。
【0021】
さらに、前記搬送ローラを駆動するモータを備え、前記搬送量検出手段は前記モータに設けられたエンコーダであることが望ましい。
このような印刷装置によれば、モータの回転位置によって被印刷媒体の搬送量を検出することが可能となる。
【0022】
さらに、前記インクの吐出を停止することにより印刷されなかった位置には、前記インクの吐出を停止したインク吐出部より前記下流側に位置するインク吐出部により、所定時間経過後に印刷することが望ましい。
このような印刷装置によれば、所定時間が経過し被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が小さくなったときに、インクの吐出を停止して印刷されなかった位置に対応する画素を印刷するので、良好な印刷によって高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0023】
さらに、前記インクの吐出を停止することにより印刷されなかった位置には、前記被印刷媒体を所定量搬送した後に、前記インクの吐出を停止したインク吐出部より前記下流側に位置するインク吐出部により印刷することが望ましい。
このような印刷装置によれば、インクの吐出を停止した後に、被印刷媒体を所定量搬送し、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が小さくなったときに、インクの吐出を停止して印刷されなかった位置に対応する画素を印刷するので、良好な印刷によって高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0024】
さらに、前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、停止してから所定時間経過後に、インクの吐出を開始することが望ましい。
このような印刷装置によれば、インクの吐出から所定時間が経過した後には被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動がほぼ無くなるので、インクの吐出を開始することにより使用可能なインク吐出部の数が増えるため、インクの吐出を停止したままとした場合より印刷速度を向上させることが可能となる。
【0025】
さらに、前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、停止してから前記被印刷媒体を所定量搬送した後に、インクの吐出を開始することが望ましい。
このような印刷装置によれば、インクの吐出を停止してから前記被印刷媒体を所定量搬送した後には、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動がほぼ無くなるので、停止したインク吐出部からのインクの吐出を開始することにより使用可能なインク吐出部の数が増えるため、インクの吐出を停止したままとした場合より印刷速度を向上させることが可能となる。
【0026】
さらに、前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、前記搬送量検出手段の信号に基づいてインクの吐出を開始することが望ましい。
このような印刷装置によれば、搬送量検出手段の検出信号に基づいてインクの吐出を開始するので、インクの吐出を無用に停止させることを防止することが可能となる。
【0027】
さらに、前記搬送方向における前記案内部材の前記被印刷媒体と接触する部位の長さは、前記複数のインク吐出部が設けられた領域の長さより短く形成され、前記搬送方向における上流側のインク吐出部と対向する位置には、不要なインクを回収するための空間が設けられており、被印刷媒体は後端まで印刷されることが望ましい。
このような印刷装置は、案内部材にインクを付着させることなく、被印刷媒体の全面に余白なく印刷することを可能としている。すなわち、被印刷媒体の全面に余白なく印刷するためには、被印刷媒体の端縁部より外側までインクを吐出する必要があり、すべてのインク吐出部を案内部材と対向させると、被印刷媒体の端縁部を印刷する際にインクが案内部材に付着し、そのインクが、後に搬送される被印刷媒体に付着する可能性がある。このため、被印刷媒体が接触する案内部材の範囲を狭くしているので、被印刷媒体の後端が支持部材から外れる際には、インク吐出部と被印刷媒体との間隔の変動が大きくなるが、被印刷媒体の後端が支持部材から外れる際に、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止するので、被印刷媒体の全面に印刷しつつ、高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0028】
また、インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、該案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、前記インク吐出部に対し、前記被印刷媒体の搬送方向の上流側に、前記被印刷媒体を搬送する搬送ローラと、該搬送ローラに設けられ、前記被印刷媒体の搬送量を検出して検出信号を生成するエンコーダとを備え、前記搬送ローラが被印刷媒体と接触する位置は、前記案内部材が被印刷媒体と接触する位置と同じ高さ、または、案内部材が被印刷媒体と接触する位置より高く配置されており、前記複数のインク吐出部は、被印刷媒体の搬送方向に沿って配列され、前記搬送方向における案内部材の被印刷媒体と接触する部位の長さは、前記複数のインク吐出部が設けられた領域の長さより短く形成され、前記搬送方向における上流側のインク吐出部と対向する位置には、不要なインクを回収するための空間が設けられており、前記被印刷媒体の後端が前記搬送ローラから外れる際に、前記エンコーダの信号に基づいて、前記配列されたインク吐出部のうち前記搬送方向において上流側に位置するインク吐出部からのインクの吐出を停止し、前記インクの吐出を停止することにより印刷されなかった位置に対するインクの吐出は、前記インクの吐出を停止したインク吐出部より前記下流側に位置するインク吐出部により、所定時間経過後、又は、前記被印刷媒体を所定量搬送した後に印刷し、前記停止したインク吐出部は、停止してから所定時間経過後、又は、停止してから前記被印刷媒体を所定量搬送した後に、前記搬送量検出手段の信号に基づいてインクの吐出を開始して、被印刷媒体の後端まで印刷することを特徴とする印刷装置である。
【0029】
このような印刷装置によれば、被印刷媒体の搬送量を正確に検出し、支持部材から被印刷媒体の後端が外れる際に、被印刷媒体とインク吐出部との間隔の変動が大きくなりやすい被印刷媒体の部位へのインクの吐出を停止して、確実に画像の乱れの発生を防止するとともに、被印刷媒体の後端部まで、画像を欠くこと無く印刷することが可能となる。
【0030】
また、インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、該案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置に、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止する機能を実現させるためのコンピュータプログラムも実現可能となる。
【0031】
また、コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続され、インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、該案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止する印刷装置と、を有することを特徴とするコンピュータシステムも実現可能となる。
【0032】
また、複数のインク吐出部からインクを断続的に吐出し、該インク吐出部に対向する案内部材に案内されるとともに、前記案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側に設けられた支持部材に支持された被印刷媒体に印刷を行う印刷方法において、前記印刷媒体を搬送してインクを吐出するステップと 前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止するステップとを有することを特徴とする印刷方法である。
【0033】
このような印刷方法によれば、インク吐出部より上流側にて被印刷媒体の支持部材から、被印刷媒体の後端が外れる際に、被印刷媒体の後端側が不安定になり、被印刷媒体とインク吐出部との間隔が変化する部位があったとしても、その部位と対向するインク吐出部からのインクの吐出を停止することにより、印刷した画像に乱れを生じさせないように印刷することが可能となる。
【0034】
===印刷装置の概略構成===
まず、図1を参照して本実施の形態に係る印刷装置の主として外部の概略構成について説明する。図1は本実施の形態に係る印刷装置の概略構成を示した図である。
【0035】
図1には、印刷装置の一例としてのカラープリンタ10を示した。
カラープリンタ10は、カラー画像の出力が可能なプリンタであり、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の4色の色インクを、ロール紙を始めとする被印刷体上に吐出してドットを形成することによって画像を形成するインクジェット方式のプリンタである。なお、色インクとして、上記4色に加えて、ライトシアン(薄いシアン、LC)、ライトマゼンタ(薄いマゼンタ、LM)、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を用いてもよい。
【0036】
図1に示すように、カラープリンタ10は、背面から供給された印刷用紙等の被印刷媒体を前面から排出する構造を備えており、前面には操作パネル11、排紙部12が備えられ、背面には給紙部13が備えられている。操作パネル11には、各種操作ボタン111、表示ランプ112が設けられている。排紙部12は、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー121が備えられている。給紙部13には、カット紙(図示しない)を保持する給紙トレー131が備えられている。なお、カラープリンタ10は、カット紙など単票状の被印刷媒体のみならず、ロール紙などの連続した被印刷媒体にも印刷できる給紙構造を備えていてもよい。
【0037】
===カラープリンタ10の内部構成===
次に、図2〜図4を参照してカラープリンタ10の内部構成について説明する。図2は本実施の形態に係るカラープリンタ10の内部構成を示した図、図3は印刷ヘッド9周辺の配置を示した説明図、図4は印刷用紙搬送機構の駆動部を説明するための説明図である。
【0038】
カラープリンタ10は、図示するように、キャリッジ3に搭載された印刷ヘッド9を駆動してインクの吐出及びドット形成を行う機構と、このキャリッジ3をキャリッジモータ4によって印刷用紙の搬送方向と直交する方向に往復動させる機構と、紙送りモータ(以下、PFモータともいう。)1によって給紙トレー131(図1参照)から供給される印刷用紙32を搬送する機構と、制御回路50とを有している。
【0039】
インクの吐出及びドット形成を行う機構は、インク吐出部としての複数のノズルを備えた印刷ヘッド9と、印刷ヘッド9を駆動するためのヘッドドライバ16とを備え、印刷指令信号に基づいて所定のノズルからインクを吐出させる。印刷ヘッド9の下面9aには、印刷用紙32の搬送方向に沿って、複数のノズルが列をなし、印刷用紙32の搬送方向と直交する方向に複数列設けられている。印刷ヘッド9及びノズル配列の詳細は後述する。
【0040】
キャリッジ3を往復動させる機構は、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、印刷用紙32の搬送方向と直交する方向に設けられ、キャリッジ3を摺動可能に保持する摺動軸44と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ17と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ用符号板19と、キャリッジモータの回転軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動されるタイミングベルト31から構成されている。
【0041】
キャリッジ3には、印刷ヘッド9と、印刷ヘッド9と一体に設けられたカートリッジ装着部が固定され、このカートリッジ装着部には、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)等のインクが収容されたインクカートリッジが装着される。
【0042】
給紙トレー131から供給される印刷用紙32を搬送する機構は、前記印刷ヘッド9と対向して配置され、印刷用紙32と印刷ヘッド9とが適切な距離となるように印刷用紙32を案内する案内部材としてのプラテン25と、このプラテン25に対し印刷用紙32の搬送方向の上流側に設けられ、供給された印刷用紙32をプラテン25に所定の角度にて接触するように搬送する搬送ローラ7と、プラテン25に対し印刷用紙32の搬送方向の下流側に設けられ、搬送ローラ7から外れた印刷用紙32を搬送して排紙するための排紙ローラ8と、搬送ローラ7及び排紙ローラ8を駆動するためのPFモータ1と、PFモータ1を駆動するための紙送りモータドライバ2と、印刷用紙32の搬送量を検出するためのロータリ式エンコーダ15と、印刷用紙32の有無及び印刷用紙32の先端・後端を検出するための用紙検出センサ20とを有している。エンコーダ15,17の詳細は後述する。
【0043】
搬送ローラ7は印刷用紙32の搬送経路下側に設けられており、その上側には搬送ローラ7と対向させて印刷用紙32を保持するための従動ローラが設けられている。排紙ローラ8も印刷用紙32の搬送経路下側に設けられて、その上側に排紙ローラ8と対向させ手印刷用紙32を保持するための従動ローラが設けられているが、排紙ローラ8と対向する従動ローラは薄板でなり外周部に細かな歯がもうけられたローラであり、印刷後の印刷用紙32の表面と接触してもインクが擦れないように構成されている。
【0044】
また、搬送ローラ7と印刷用紙32との接触位置は、プラテン25と印刷用紙32との接触位置より高くなるように配置され、搬送ローラ7から搬送された印刷用紙32はプラテン25と所定の角度にて接触し、さらに搬送されることにより、印刷用紙32はプラテン25の後述する案内面25aに沿わされて搬送される。即ち、印刷用紙32をプラテン25に押し付けるように所定の角度をもって当接させることができるため、プラテン25によって印刷用紙32をノズルから適正な位置に維持させて良好な画像を得ることができる。プラテン25に沿わされて搬送された印刷用紙32は、自ずと排紙ローラ8へと導かれるように、プラテン25と排紙ローラ8とは配置されている。ここで、搬送ローラ7と印刷用紙32との接触位置を、プラテン25と印刷用紙32との接触位置より高い位置に配置した例を示したが、両接触位置は同じ高さであっても構わない。
【0045】
また、搬送ローラ7と排紙ローラ8とは、ギア列6により繋げられ、PFモータ1の回転が伝達されて回動され、両ローラ7,8による印刷用紙32の搬送速度は一致している。
【0046】
プラテン25は、印刷ヘッド9の下面9a、即ちノズルが形成されている面と対向し、印刷用紙32を接触させて案内する案内面25aを有している。この案内面25aは、印刷ヘッド9下面9aのノズルが設けられている領域9bとなる印刷用紙32の搬送方向における最も上流側に位置するノズルN14と、最も下流側に位置するノズルN1との間隔より狭く形成されている。プラテン25は、印刷用紙32の搬送方向において印刷ヘッド9の中央からほぼ均等に位置するように配置されている。このため、ノズル列の上流側端及び下流側端に配置されたノズルの幾つかは、プラテン25と対向していない。これは、印刷用紙32の先端及び後端に余白が残らないように印刷をする際には、印刷用紙32よりも広い範囲にインクを吐出する必要があるが、すべてのノズルがプラテン25と対向している場合には、印刷用紙32より外側に吐出したインクはプラテン25に付着し、後の印刷のために搬送された印刷用紙32の裏面がプラテン25に付着したインクによって汚れてしまうことを防止するためである。すなわち、印刷用紙32の先端を印刷する際には、印刷用紙32の搬送方向下流側のノズルを用い、印刷用紙32の先端を印刷する際には、印刷用紙32の搬送方向上流側のノズルを用い、その上流側及び下流側のノズルと対向する位置にプラテン25を設けることなく、空間としている。これにより、印刷用紙32より外側に吐出したインクがプラテン25に付着することを防止している。そしてこの空間部分には、プラテン25の案内面25aより低い位置にインク受けを備え、不要なインクを回収してプリンタ内が汚れないようにしている。
【0047】
用紙検知センサ20は、搬送ローラ7より搬送方向の上流側に設けられ、印刷用紙32の搬送経路より高い位置に回動中心を持つレバー20aとその上方に設けられ、発光部と受光部とを有する透過型光センサ20bとで構成されている。レバー20は、自重によって搬送経路に垂れ下がるように配置され給紙トレー131から供給された印刷用紙32によって回動される作用部20cと、作用部20cと回動中心を挟んで反対側に位置し、発光部と受光部との間を通過するように設けられた遮光部20dとで構成されている。そして、用紙検知センサ20は、供給された印刷用紙32によりレバー20aが押され、印刷用紙32が所定位置に達すると遮光部20dは発光部が発した光を遮るため、印刷用紙32が所定の位置に達したことが検出される。その後、搬送ローラ7により印刷用紙32が搬送されて、印刷用紙32の後端が通過すると、レバー20aは自重によって垂れ下がり、遮光部20dが発光部と受光部との間から外れ、発光部の光が受光部に受光され、印刷用紙32の後端が所定の位置に到達することを検出する。したがって、遮光部20dが発光部の光を遮っている間は、少なくとも搬送経路内に印刷用紙32が存在することが検出される。
【0048】
===制御回路50の内部構造===
制御回路50は、ホストコンピュータ18から供給された信号を受信するバッファメモリ21と、印刷データを格納するイメージバッファ22と、カラープリンタ10全体の動作を制御するシステムコントローラ26と、メインメモリ27と、EEPROM23とを備えている。転送された印刷データは、一旦、バッファメモリ21に蓄えられる。カラープリンタ10の操作パネル11や接続されたホストコンピュータ18から印刷指令信号が入力されると、カラープリンタ10内では、印刷指令信号と共に送信された印刷データが、一旦、バッファメモリ21に蓄えられ、システムコントローラ26が、バッファメモリ21の印刷データの中から必要な情報を読み取り、これに基づいて、CRモータドライバ5、PFモータドライバ2、ヘッドドライバ16に対して制御信号を送る。イメージバッファには、バッファメモリで受信された複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッドドライバ16は、システムコントローラ26からの制御信号に従って、イメージバッファ22から各色成分の印刷データを読出し、これに応じて印刷ヘッド9に設けられた各色のノズルを駆動する。
【0049】
===ノズルの構成について===
図5は印刷ヘッド9の下面9aにおけるノズルの配列を示す説明図である。 印刷ヘッド9aの下面には、濃ブラックインクノズル群KDと、淡ブラックインクノズル群KLと、濃シアンインクノズル群CDと、淡シアンインクノズル群CLと、濃マゼンタインクノズル群MDと、淡マゼンタノズル群MLと、イエローインクノズル群YDが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では14個)備えている。なお、各ノズル群を示す符号の最初のアルファベットはインク色を意味しており、また、添え字「D」は濃度が比較的高いインクであることを意味しており、「L」は濃度が比較的低いインクであることをそれぞれ意味している。
【0050】
各ノズル群の複数のノズルは、紙搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、紙搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)であり、例えば、解像度が720dpiであれば1/720インチ(約35.3μm)である。また、kは、1以上の整数である。
【0051】
また、各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(N1〜N14)。また、各ノズル群のノズルは、紙搬送方向の位置に関して、隣のノズル群のノズルの間に位置するように設けられている。例えば、淡ブラックインクノズル群KLの一番ノズルN1は、紙搬送方向の位置に関して、濃ブラックインクノズル群KDの一番ノズルN1と二番ノズルN2との間に設けられている。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
【0052】
なお、印刷時には、印刷用紙32が搬送ローラ7及び排紙ローラ8によって間欠的に所定の搬送量Fで搬送され、その間欠的な搬送の間にキャリッジ3が走査方向に移動して各ノズルからインク滴が吐出される。
【0053】
===エンコーダ===
次に、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ17、及び、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ15について説明する。図6は、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ17の構成を模式的に示した説明図である。
【0054】
図6に示したエンコーダ17は、発光ダイオード17aと、コリメータレンズ17bと、検出処理部17cとを備えている。検出処理部17cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード17dと、信号処理回路17eと、例えば2個のコンパレータ17fA、17fBとを有している。
【0055】
発光ダイオード17aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード17aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ17bにより平行光に集光されて符号板19を通過する。符号板19には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0056】
符号板19を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード17dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード17dから出力される電気信号は信号処理回路17eにおいて信号処理され、信号処理回路17eから出力される信号はコンパレータ17fA、17fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ17fA、17fBから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがエンコーダ17の出力となる。
【0057】
図7は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ17の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図7(a)、(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図7(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図7(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ3が符号板12のスリット間隔を移動する時間に等しい。
【0058】
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ15はロータリ式エンコーダ用符号板14がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ17と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A、ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおいては、ロータリ式エンコーダ用符号板14に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされる。したがって、ロータリ式エンコーダ15の出力をカウントした値と、1/1440インチとを掛け合わせることにより、印刷用紙32の搬送量を検出することができる。
【0059】
そして、カラープリンタ10は、用紙検出センサ20により印刷用紙の後端が所定の位置に到達したことを検出することができ、また、用紙検出センサ20は搬送ローラ7の上流側に位置し、用紙検出センサ20と搬送ローラ7との距離はプリンタの構造により決定されている。
【0060】
このため、印刷用紙32の後端が、用紙検出センサ20により検出されてから、ロータリ式エンコーダ15の出力をカウントすることで、用紙検出センサ20により検出された後の印刷用紙32の搬送量を認識し、この搬送量が用紙検出センサ20の検出位置と搬送ローラ7との距離と等しくなるときに、印刷用紙32の後端は、これを支持する搬送ローラ7から外れることになる。
【0061】
===印刷動作===
図8は、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7を通過する際の印刷用紙の状態を示す説明図であり、(a)は印刷用紙の後端が搬送ローラ7によって支持されている状態を示す図、(b)は印刷用紙の後端が搬送ローラ7を外れる直前の状態を示す図、(c)は印刷用紙の後端が搬送ローラ7を外れたときの状態を示す図、(d)は印刷用紙の後端が安定した状態を示す図である。
【0062】
印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れた際には、図8(c)に示すように、印刷用紙32の後端側が、上下方向に変位する。このとき、印刷ヘッド9における搬送方向上流側に位置する2つのノズルN13,N14と対向する位置では、印刷用紙32とノズルN13,N14との間隔が変動する。
【0063】
このため、本実施形態では、インターレース方式により印刷し、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れる直前(図8(b)参照)又は、その僅か前に、搬送方向の上流側に位置する2つのノズルN13,N14からのインクの吐出を停止し、印刷用紙32の後端の振動が減衰し安定したときに(図8(d)参照)、停止したノズルN13,N14より下流側に位置するノズル(ここではN1,N2)により、空白となった画素を印刷する例について説明する。印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れる際、及び、インクの吐出を停止したことにより空白となった画素を印刷する際を除けば、通常の印刷と同様である。このため、まず、インターレース方式による印刷の概要について説明する。
【0064】
<<<インターレース方式による印刷>>>
図9は、インターレース方式の一例を示す説明図である。この明細書では、記録方式を規定するパラメータとして、以下のものを用いている。
N:ノズル個数[個]
k:ノズルピッチ[ドット]
s:スキャン繰り返し数
D:ノズル密度[個/インチ]
L:副走査送り量[ドット]または[インチ]
w:ドットピッチ[インチ]
【0065】
ノズル個数N[個]は、ドットの形成に使用されるノズルの個数である。図9の例では分かり易くするためにN=3でとする。ノズルピッチk[ドット]は、記録ヘッドにおけるノズルの中心点間隔が、記録画像のピッチ(ドットピッチw)の何個分であるかを示している。図8の例では、k=2である。スキャン繰り返し回数s[回]は、何回の主走査で各主走査ラインをドットで埋めつくすか、を示す回数である。なお、以下では主走査ラインを「ラスタ」とも呼ぶ。図8の例では、1回の主走査で各ラスタが埋めつくされているので、s=1である。後述するように、sが2以上のときには、主走査方向に沿って間欠的にドットが形成される。ノズル密度D[個/インチ]は、記録ヘッドのノズル列において、1インチ当たり何個のノズルが配列されているかを示している。副走査送り量L[ドット]または[インチ]は、1回の副走査で移動する距離を示している。ドットピッチw[インチ]は、記録画像におけるドットのピッチである。なお、一般に、w=1/(D・k)、k=1/(D・w)が成立する。
【0066】
図9において、2桁の数字を含む丸は、それぞれドットの記録位置を示している。図9左下の凡例に示されているように、丸の中の2桁の数字の中で、左側の数字はノズル番号を示しており、右側の数字は記録順番(何回目の主走査で記録されたか)を示している。
【0067】
図9に示すインターレース方式は、記録ヘッドのノズルアレイの構成と、副走査の方法とに特徴がある。即ち、インターレース方式では、隣り合うノズルの中心点間隔を示すノズルピッチkは2以上の整数に設定され、かつ、ノズル個数Nとノズルピッチkとが互いに素の関係にある整数に選ばれる。また、副走査送り量Lは、N/(D・k)で与えられる一定の値に設定される。
【0068】
このインターレース方式には、ノズルのピッチやインク吐出特性等のばらつきを、記録画像上で分散させることができるという利点がある。従って、ノズルのピッチや吐出特性にばらつきがあっても、これらの影響を緩和して画質を向上させることができるという効果を奏する。
【0069】
カラーインクジェットプリンタにおける画質改善を目指した別の技術として「オーバーラップ方式」又は「マルチスキャン方式」と呼ばれる技術がある。
【0070】
図10は、オーバーラップ方式の一例を示す説明図である。このシングリング方式では、8個のノズルを2組のノズル群に分類している。1組目のノズル群は、ノズル番号(丸の中の左側の数字)が偶数である4個のノズルで構成されており、2組目のノズル群は、ノズル番号が奇数である4個のノズルで構成されている。1回の主走査では、各組のノズル群をそれぞれ間欠的タイミングで駆動することにより、主走査方向に(s−1)ドットおきにドットを形成する。図10の例では、s=2なので、1ドットおきにドットが形成される。また、各組のノズル群は、主走査方向にそれぞれ異なる位置にドット形成するように、それぞれの駆動タイミングが制御されている。すなわち、図10に示すように、第1のノズル群のノズル(ノズル番号8,6,4,2)と、第2のノズル群のノズル(ノズル番号7,5,3,1)とは、記録位置が主走査方向に1ドットピッチ分だけずれている。そして、このような主走査を複数回行い、その都度各ノズル群の駆動タイミングをずらすことにより、ラスタ上の全ドットの形成を完成させる。
【0071】
オーバーラップ方式においても、インターレース方式と同様に、ノズルピッチkは2以上の整数に設定される。但し、ノズル個数Nとノズルピッチkとは互いに素の関係には無く、この代わりに、ノズル個数Nをスキャン繰り返し数sで割った値N/sと、ノズルピッチkとが互いに素の関係にある整数に選ばれる。また、副走査送り量Lは、N/(s・D・k)で与えられる一定の値に設定される。
【0072】
<<<通常印刷時の動作>>>
図11を用いて、まず印刷用紙32の先端から、後端が搬送ローラ7から外れる直前までの印刷動作について説明する。図11は、オーバーラップ方式の印刷をしたときの印刷状態を説明するための説明図であり、(a)は印刷ヘッド9に対する印刷用紙の相対移動量を示す説明図、(b)は(a)に示すキャリッジの1回目の走査から8回目の走査によってドットが印刷される状態を示す説明図である。図11(b)では搬送方向に沿った2本の縦ラインのみに注目しているが、実際の画像では、このような2本の縦ラインがキャリッジの走査方向に沿って連続して印刷されて用紙全体に画像が形成される。
【0073】
この例では14個のノズルを有するノズル列を使用している。図11(b)の升目は、ドットが形成されるべき位置を示している。このノズル列のノズルピッチはk=4であり、副走査送り量はL=7である。1回の主走査では、各ノズルN1〜N14をそれぞれ間欠的タイミングで駆動することにより、主走査方向に(s−1)ドットおきにドットを形成する。スキャン回数s=2としたので走査方向には1ドットおきにドットが形成されることになるが、図11では、2本の縦ラインのみに注目しているため左側の列にドットが形成される。なお、図中ではドットの番号は○印内に番号を記載して示したが、以降本文中では便宜上( )内に番号を記載して示す。図11(b)は印刷用紙32の先端を印刷するため、1回目の走査では、14番目のノズルN14によってドット(14)だけが印刷される。2回目の走査の前には、印刷用紙32が7ドット分だけ搬送され、2回目の走査では、12〜14番目のノズルN12〜N14によってドット(12)(13)(14)だけが印刷される。このとき、1回目の走査により形成されたドット(14)と2回目の走査によって印刷されたドット(12)とは搬送方向に隣り合う位置に印刷される。このように4回の走査を行うと先端側から7ラスターラインにおいて、1ドット分だけ間隔を隔てた縦ラインが印刷される。その後、5回目以降の走査によって、右側の列のドットが形成され、8回の走査によって、先端側から7ラスターライン分の画像エリアがドットによって埋め尽くされる。そして、このような走査を複数回行い、その都度各ノズル群の駆動タイミングをずらすことにより、ラスタ上の全ドットの形成を完成させる。
【0074】
<<<印刷用紙の後端側における印刷動作>>>
図12、図13を用いて、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れる際、及び、インクの吐出を停止したことにより空白となった画素を印刷する際の印刷動作を説明する。図12は、オーバーラップ方式の印刷をしたときの印刷用紙に対する一つのノズル列の相対移動量を示す説明図、図13は図12に示すキャリッジのn回目の走査から(n+11)回目の走査に対応してドットが印刷される状態を示す説明図である。図13は、図11(b)と同様に、搬送方向に沿って2本の縦ラインを印刷する例であり、実際の画像ではこの2本の縦ラインが主走査方向に連続して印刷され画像が形成される。
【0075】
図13においては、(n+2)回目から(n+4)回目の走査の間が、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れて、印刷用紙32とノズルとの間隔が変動しているときの走査を示している。したがって、(n+2)回目、(n+3)回目、(n+4)回目の走査時にはノズルN13,N14のノズルからのインクの吐出を停止している。
【0076】
その後、ノズルN13,N14のインクの吐出を停止したことによって空白となった画素は、残したままで印刷用紙32を7ラスタ分だけ搬送し、(n+5)回目から(n+8)回目の走査を行い、いずれのノズルからもインクの吐出を停止することなく印刷する。この間の走査回数は、印刷用紙32の後端が安定するだけの時間分だけ設定する。
【0077】
(n+5)回目から(n+8)回目の走査を行うことにより、印刷用紙の後端が安定すると、(n+9)回目から(n+11)回目の走査の前には、印刷用紙32の搬送量を3ラスタ分の距離に相当するように変更して搬送する。このように、(n+9)回目から(n+11)回目の走査の前には、ノズル列の印刷用紙に対する相対移動量を小さくすることにより、(n+11)回から(n+13)回目の走査におけるノズルN1,N2が、(n+2)回目から(n+4)回目の走査時にノズルN13,N14のインクの吐出を停止したことによって空白となった画素の位相と一致させる。そして、(n+11)回の走査におけるノズルN1,N2により、(n+2)回目の走査時に空白となった画素を印刷し、(n+12)回の走査におけるノズルN1,N2により、(n+3)回目の走査時に空白となった画素を印刷し、(n+13)回の走査におけるノズルN1,N2により、(n+4)回目の走査時に空白となった画素を印刷することによってラスタ上の全ドットの形成を完成させる。このとき、他のノズルN3〜N14により未印刷箇所にドットを形成する。空白画素にドットを形成した後は、前述した通常の印刷動作を行い、印刷用紙全面に余白を有さない、いわゆる縁なし印刷を実現する。このとき、用紙検出センサ20を検出した後の印刷用紙の搬送量に基づいて、印刷用紙32の後端が通過した後には、ノズルからのインクの吐出を停止させることによりインクの浪費を防止し、プラテン25へのインクの付着を防止することが可能となる。
【0078】
これらの動作の際に、インクの吐出を停止するタイミング、インクの吐出を停止したノズルからインクを吐出させるタイミング、及び、印刷用紙32の搬送量を変更するタイミング等は、前述した用紙検出センサ20とロータリ式エンコーダ15とにより求められる搬送量に基づき制御回路50によって制御される。
【0079】
このため、印刷用紙32の搬送量を正確に検出して、的確にインクの吐出を停止することが可能となる。特に、搬送量を正確に検出できるので、インクの吐出する時間を無用に長くしたり、印刷用紙32の搬送量を無用に短くするなど無駄に時間を費やさないため、印刷速度を向上させることが可能となる。
【0080】
本実施形態の印刷装置によれば、搬送ローラ7から印刷用紙32の後端が外れる際に、印刷用紙32の後端側が不安定になり、印刷用紙32とノズルN1〜N14との間隔が変化しても、印刷用紙32の後端が不安定なときには、後端と対向するノズルからのインクの吐出を停止することにより、印刷した画像に乱れを生じさせないように印刷することが可能となる。
【0081】
本実施形態においては、被印刷媒体の後端が支持部材から外れる際として、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れる直前、又は、その僅か前としたが、印刷用紙32の後端が搬送ローラ7から外れると同時、外れた直後、及び、その僅か後のいずれであっても、ノズルと印刷用紙との間隔が画像に影響を及ぼす程度変動する前であれば構わない。
【0082】
また、インクの吐出を停止したノズルからインクを吐出させるタイミング、及び、印刷用紙32の搬送量を変更するタイミング等のタイミングは、用紙検出センサ20とロータリ式エンコーダ15とにより求められる搬送量に基づいて設定される例を示したが、ロータリ式エンコーダ15の出力信号をカウントしたり、内蔵されたタイマーによりカウントされた時間に基づいて制御してもよい。
【0083】
本実施形態においては、オーバーラップ方式により印刷する例について説明したが、1ラスタラインを1つのドットにて印刷するインターレース方式や、印刷用紙の先端側から、1ラスタライン毎に順次印刷する方式の印刷方法であっても、印刷用紙の後端が支持部材から外れる際に、所定のノズルからのインクの吐出を停止して、印刷用紙の後端が安定した後に、他のノズルを用いて印刷することにより同様の効果を奏する。
【0084】
また、本実施形態では印刷用紙の後端を支持する支持部材を搬送ローラとしたが、これに限らず、板金やシャフト等により形成された単なるガイドであっても構わない。
【0085】
さらに、本実施形態においては、印刷用紙の搬送量を検出するためのロータリ式エンコーダを搬送ローラに設けた例を示したが、搬送ローラを駆動するモータに設けても構わず、また、モータとしてパルスモータを使用する場合には、パルスモータに入力するパルスをカウントして印刷用紙の搬送量を検出してもよい。
【0086】
===その他の実施の形態===
以上、一実施の形態に基づき本発明に係る印刷装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0087】
<<<コンピュータシステム等の構成>>>
次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0088】
図15は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム1000は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104と、プリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0089】
図16は、図15に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
【0090】
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体1102とプリンタ1106から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。
【0091】
また、例えば、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【0092】
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、被印刷媒体の後端が支持部材から離れる際であっても印刷画像が乱れない印刷装置、この印刷装置に印刷させる機能を実現させるためのコンピュータプログラム、この印刷装置を有するコンピュータシステム、及び、この印刷装置を用いて印刷する印刷方法を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る印刷装置の概略構成を示した図である。
【図2】本実施の形態に係るカラープリンタ10の内部構成を示した図である。
【図3】印刷ヘッド9周辺の配置を示した説明図である。
【図4】印刷用紙搬送機構の駆動部を説明するための説明図である。
【図5】印刷ヘッド9の下面9aにおけるノズルの配列を示す説明図である。
【図6】キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ17の構成を模式的に示した説明図である。
【図7】CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ17の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
【図8】印刷用紙32の後端が搬送ローラ7を通過する際の印刷用紙の状態を示す説明図である。
【図9】インターレース方式による印刷の一例を示す説明図である。
【図10】オーバーラップ方式による印刷の一例を示す説明図である。
【図11】オーバーラップ方式の印刷をしたときの印刷状態を説明するための説明図である。
【図12】オーバーラップ方式の印刷をしたときの印刷用紙に対する一つのノズル列の相対移動量を示す説明図である。
【図13】図12に示すキャリッジのn回目の走査から(n+11)回目の走査に対応してドットが印刷される状態を示す説明図である。
【図14】コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
【図15】図14に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
7 搬送ローラ
8 排紙ローラ
9 印刷ヘッド
9a 印刷ヘッドの下面
10 カラープリンタ
11 操作パネル
12 排紙部
13 給紙部
131 給紙トレー
14 ロータリ式エンコーダ用符号板
15 ロータリ式エンコーダ
16 ヘッドドライバ
17 リニア式エンコーダ
17a 発光ダイオード
17b コリメータレンズ
17c 検出処理部
17d フォトダイオード
17e 信号処理回路
17fA,17fB コンパレータ
18 ホストコンピュータ
19 リニア式エンコーダ用符号板
20 用紙検出センサ
21 バッファメモリ
22 イメージバッファ
23 EEPROM
25 プラテン
25a 案内面
26 システムコントローラ
27 メインメモリ
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 印刷用紙
44 摺動軸
50 制御回路
1000 コンピュータシステム
1002 コンピュータ本体
1104 表示装置
1106 プリンタ
1108 入力装置
1108A キーボード
1108B マウス
1110 読取装置
1110A フレキシブルディスクドライブ装置
1110B CD−ROMドライブ装置
1202 内部メモリ
1204 ハードディスクドライブユニット

Claims (20)

  1. インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、
    該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、
    前記案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材と
    を備え、
    前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置において、
    前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出するとともに、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止して他のインク吐出部から前記インクを吐出し、その後、前記第1搬送量よりも短い第2搬送量にて前記被印刷媒体を搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記支持部材は、前記被印刷媒体を搬送する搬送ローラであることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記搬送ローラが被印刷媒体と接触する位置は、前記案内部材が被印刷媒体と接触する位置と同じ高さ、または、案内部材が被印刷媒体と接触する位置より高いことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記複数のインク吐出部は、被印刷媒体の搬送方向に沿って配列されており、前記インクの吐出を停止するインク吐出部は、配列されたインク吐出部のうち前記搬送方向において上流側に位置していることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる直前であることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れた直後であることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる所定時間前であることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際とは、被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れた所定時間後であることを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の搬送量を検出して検出信号を生成する搬送量検出手段を備え、該搬送量検出手段の信号に基づいて前記インク吐出部によるインクの吐出を停止させることを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項9に記載の印刷装置において、
    前記搬送量検出手段は前記搬送ローラに設けられたエンコーダであることを特徴とする印刷装置。
  11. 請求項9に記載の印刷装置において、
    前記搬送ローラを駆動するモータを備え、
    前記搬送量検出手段は前記モータに設けられたエンコーダであることを特徴とする印刷装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクの吐出を停止することにより印刷されなかった位置には、前記インクの吐出を停止したインク吐出部より前記下流側に位置するインク吐出部により、所定時間経過後に印刷することを特徴とする印刷装置。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクの吐出を停止することにより印刷されなかった位置には、前記被印刷媒体を所定量搬送した後に、前記インクの吐出を停止したインク吐出部より前記下流側に位置するインク吐出部により印刷することを特徴とする印刷装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、停止してから所定時間経過後に、インクの吐出を開始することを特徴とする印刷装置。
  15. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、停止してから前記被印刷媒体を所定量搬送した後に、インクの吐出を開始することを特徴とする印刷装置。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクの吐出を停止したインク吐出部は、前記搬送量検出手段の信号に基づいてインクの吐出を開始することを特徴とする印刷装置。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記搬送方向における前記案内部材の前記被印刷媒体と接触する部位の長さは、前記複数のインク吐出部が設けられた領域の長さより短く形成され、前記搬送方向における上流側のインク吐出部と対向する位置には、不要なインクを回収するための空間が設けられており、被印刷媒体は後端まで印刷されることを特徴とする印刷装置。
  18. インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、該案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置に、
    前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出する機能と、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止して他のインク吐出部から前記インクを吐出し、その後、前記第1搬送量よりも短い第2搬送量にて前記被印刷媒体を搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出する機能と、
    を実現させるためのコンピュータプログラム。
  19. (A)コンピュータ本体と、
    (B)このコンピュータ本体に接続され、インクを断続的に吐出する複数のインク吐出部と、該インク吐出部に対向させて設けられ被印刷媒体を案内する案内部材と、該案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側にて被印刷媒体を支持する支持部材とを備え、前記インク吐出部と対向して搬送される被印刷媒体に印刷を行う印刷装置であって、
    前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出するとともに、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止して他のインク吐出部から前記インクを吐出し、その後、前記第1搬送量よりも短い第2搬送量にて前記被印刷媒体を搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出する印刷装置と、
    を有することを特徴とするコンピュータシステム。
  20. 複数のインク吐出部からインクを断続的に吐出し、該インク吐出部に対向する案内部材に案内されるとともに、前記案内部材より被印刷媒体の搬送方向の上流側に設けられた支持部材に支持された被印刷媒体に印刷を行う印刷方法において、
    前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出するステップと、
    前記被印刷媒体の後端が前記支持部材から外れる際に、前記被印刷媒体を第1搬送量にて搬送しつつ、所定のインク吐出部からのインクの吐出を停止して他のインク吐出部から前記インクを吐出し、その後、前記第1搬送量よりも短い第2搬送量にて前記被印刷媒体を搬送しつつ、前記複数のインク吐出部から前記インクを吐出するステップと
    を有することを特徴とする印刷方法。
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