JP4283830B2 - 塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、主として屋内・屋外における樹脂成型品;自動車のボディ;階段、床、家具等の木工製品;メッキ、蒸着、スパッタリング等の処理が施されたアルミホイール、ドアミラー等の製品;レンジフード、台所用キッチンパネル、ステンレスシンク、浴槽等の金属製品;窯業系壁材、玄関床等の無機建材等、特に耐擦傷性が要求される分野で用いられる塗料組成物に関するものである。
ポリカーボネート、アクリル板等の樹脂成型品は、硬度、耐候性、耐汚染性、耐溶剤性等の諸物性に欠けるため、これらの物性を補うために通常は表面処理が施される。かかる表面処理としては、メッキ、蒸着、スパッタリングのごとき金属鏡面処理があるが、該金属鏡面処理を行った場合、該処理膜には傷が付きやすく、付いた傷は目立ちやすい。
また、レンジフード、台所用キッチンパネル、ステンレスシンク、浴槽等は汚れや傷が付きやすく、階段、床、家具等の木工製品においても擦り傷が非常に付きやすい。一方、自動車用トップコートについても、近年では新車時の塗装外観を長期間保持するよう高耐久化指向が強まってきているため、洗車機や砂塵等によっても傷の付かない耐擦傷性が求められている。
耐擦傷性を有する塗料としては、従来より、紫外線(UV)硬化型塗料、電子線エネルギー(EB)硬化型塗料、シリカ系ハードコート剤や、2液型アクリルウレタン系軟質塗料等が知られている。
しかしながら、上記UV硬化型塗料、EB硬化型塗料、シリカ系ハードコート剤では、高硬度にするための硬質モノマーの使用や、架橋密度を高めることによる硬化収縮時の歪みの増大により、素材への密着性が低下したり、クラックが発生するという問題が生じやすい。
一方、上記2液型アクリルウレタン系軟質塗料は、チッピング、クラックの問題はないが、タック感が残る場合が多く、耐候性、耐汚染性に劣るという欠点を有する。このタック感の改善を図るために、該2液型アクリルウレタン系軟質塗料にポリジメチルシロキサンオイルを添加することが考えられるが、耐汚染性を向上させることはできず、また基材に対する密着性が低下するといった問題が生じる。
従って、本発明の課題は、優れた耐擦傷性を有するとともに、チッピング、クラック等が発生せず、耐候性、耐汚染性、密着性等にも優れた塗料組成物を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、ポリカプロラクトンがグラフトされたポリシロキサン成分が骨格中に導入されたポリジメチルシロキサン系共重合体を含有することを特徴とする塗料組成物を提供するものであり、更に上記塗料組成物と、ウレタン架橋剤及び/又はメラミン架橋剤とを含むことを特徴とする塗料を提供するものである。
本発明の塗料組成物によれば、耐汚染性、耐候性等の諸物性に優れるとともに、特に耐擦傷性に優れた塗膜が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の塗料組成物は、ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)と、ポリカプロラクトン(B)がグラフトされたポリシロキサン成分(C)とを必須成分とする。該ポリカプロラクトン(B)がグラフトされたポリシロキサン成分(C)は、該ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)の骨格に導入されている。
(A)ポリジメチルシロキサン系共重合体
本発明におけるポリジメチルシロキサン系共重合体(A)は、ポリジメチルシロキサン部分と、ビニルモノマーの重合体鎖部分とを有する共重合体であり、ブロック共重合体であってもよいし、グラフト共重合体であってもよい。
ポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体の合成は、(1)リビング重合法、(2)高分子開始剤法又は(3)高分子連鎖移動法等によって行うことができるが、工業的には、(2)高分子開始剤法又は(3)高分子連鎖移動法によって行うのが好ましい。
(2)高分子開始剤法では、例えば、

のごとき高分子アゾ系ラジカル重合開始剤を使用してビニルモノマーと共重合させることにより、効率よくブロック共重合体を合成することができる。また、ペルオキシモノマーと不飽和基を有するポリジメチルシロキサンとを低温で共重合させて、過酸化物基を側鎖に導入したプレポリマーを合成し、該プレポリマーをビニルモノマーと共重合させる二段階の重合を行うこともできる。
(3)高分子連鎖移動法では、例えば、

のごときシリコーンオイルに、HS−CH2COOHや、HS−CH2CH2COOH等を付加してSH基を有するシリコーン化合物とした後、該SH基の連鎖移動を利用して該シリコーン化合物とビニルモノマーとを共重合させることにより、ブロック共重合体を合成することができる。
一方、ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体については、例えば、

のごときポリジメチルシロキサンのメタクリルエステル等とビニルモノマーとを共重合させることにより、容易にかつ収率良くグラフト共重合体を合成することができる。
ポリジメチルシロキサンとの共重合体に用いられるビニルモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、オクチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
また、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルアルコール等のOH基を有するビニルモノマーを用いることもできるし、カージュラEとアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等との反応物を用いることもできる。
なお、上記例示は本発明を限定するものではない。
(B)ポリカプロラクト
本発明におけるポリカプロラクトン(B)としては、例えば、

のごとき2官能カプロラクトンジオール類や、

のごとき3官能カプロラクトントリオール類、その他4官能カプロラクトンポリオール等を使用することができる。
ポリカプロラクトン(B)をポリジメチルシロキサン系共重合体(A)の骨格に導入する場合には、ラクトン変成ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート類を使用するのが好ましく、例えば、

の構造式で示されるラジカル重合性ポリカプロラクトンが挙げられる。
(C)ポリシロキサン成分
本発明におけるポリシロキサン成分(C)としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトキエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するシラン化合物の部分加水分解物や、有機溶媒中に無水ケイ酸の微粒子を安定に分散させたオルガノシリカゾル、または該オルガノシリカゾルにラジカル重合性を有する上記加水分解性シリル基を有するシラン化合物の部分加水分解物を付加させたもの等を使用することができる。なお、上記例示は本発明を限定するものではない。
ポリシロキサン成分(C)は、得られる塗料組成物に耐熱性、耐汚染性等を付与し、塗膜の表面硬度を向上させるのに重要な役割を果たす。
本発明におけるポリジメチルシロキサン系共重合体(A)は、通常溶液重合によって製造される。この溶液重合では、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤などが単独又は混合溶剤として用いられ、所望により、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性の重合開始剤が用いられる。
上記溶液重合の反応温度は、50〜150 ℃であるのが好ましく、反応時間は、3〜12時間であるのが好ましい。
上記ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)の骨格中にポリカプロラクトン(B)がグラフトされたポリシロキサン成分(C)を導入するには、該ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)を重合する際に該ポリカプロラクトン(B)及びポリシロキサン成分(C)を添加して共重合すればよい。
本発明におけるポリカプロラクトンがグラフトされたポリシロキサン成分が骨格中に導入されたポリジメチルシロキサン系共重合体(A)中のポリジメチルシロキサン部分の量は、1〜30重量%であるのが好ましく、特に1〜20重量%であるのが好ましい。このポリジメチルシロキサン部分は、塗膜表面に潤滑性を与え、摩擦係数を低くすることにより、耐擦傷性を付与する働きを有するが、該ポリジメチルシロキサン部分の量が1重量%未満ではかかる効果が十分に発揮されず、一方、該ポリジメチルシロキサン部分の量が30重量%を超えると、塗膜の耐汚染性が低下する。
該ポリジメチルシロキサン部分の分子量は、1000〜30000 程度であるのが好ましく、効果的に塗膜表面に配向し、潤滑性を与える分子量としては、特に5000〜20000 程度であるのが好ましい。
本発明におけるポリジメチルシロキサン系共重合体(A)の骨格に導入されるポリカプロラクトン(B)は、塗料固形分中5〜50重量%であるのが好ましい。このポリカプロラクトン(B)は、塗膜に対して高い反撥弾性と良好な密着性を付与し、擦過力が及ぼされると、該擦過力をエネルギー弾性変形により吸収する働きを有するが、該ポリカプロラクトン(B)の量が5重量%未満では、塗膜の耐擦傷性及び耐チッピング性が低下し、一方、該ポリカプロラクトン成分(B)の量が50重量%を超えると、塗膜の耐汚染性が低下する。
本発明におけるポリジメチルシロキサン系共重合体(A)の骨格に導入されるポリシロキサン成分(C)は、塗料固形分中1〜20重量%であるのが好ましい。このポリシロキサン成分(C)は、塗膜に対して耐汚染性、耐候性、耐熱性を付与するとともに塗膜の表面硬度を向上させる働きを有するが、該ポリシロキサン成分(C)の量が1重量%未満ではかかる効果が十分に発揮されず、一方、該ポリシロキサン成分(C)の量が20重量%を超えると、塗膜の耐擦傷性が低下する。
本発明の塗料組成物を硬化させるには、上記ポリカプロラクトン(B)がグラフトされたポリシロキサン成分(C)が骨格中に導入されたポリジメチルシロキサン系共重合体(A)をウレタン架橋及び/又はメラミン架橋するのが好ましい。
該ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)をウレタン架橋するには、OH基を有する該ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)に対して、メチレンビス−4−シクロヘキシルイソシアネート、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体等のポリイソシアネート、あるいは上記ポリイソシアネートのブロック型イソシアネート等のウレタン架橋剤を使用することができる。
一方、該ポリジメチルシロキサン系共重合体(A)をメラミン架橋するには、アルコキシメチロールメラミン等のメラミン架橋剤を使用することができる。
本発明の塗料組成物を硬化させて得られる塗膜は、各種素材への密着性に優れるとともに、所定の表面硬度を保持し、耐擦傷性、更には擦傷が発生した場合の自己治癒性にも優れる。また、この塗膜は、耐汚染性、耐候性、耐熱性等にも優れている。
かかる塗料組成物は、屋内・屋外における樹脂成型品;自動車のボディ;階段、床、家具等の木工製品;メッキ、蒸着、スパッタリング等の処理が施されたアルミホイール、ドアミラー等の製品;レンジフード、台所用キッチンパネル、ステンレスシンク、浴槽等の金属製品;窯業系壁材、玄関床等の無機建材等、特に耐擦傷性が要求される分野で用いられる塗料として好適である。
以下、実施例等により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔合成例1〕
ポリシロキサン成分Aの合成
攪拌機、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた500 ml容のフラスコに、エタノール106 重量部(以下、単に「部」という。)、メチルトリメトキシシラン270 部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシラン23部、脱イオン水100 部、1%塩酸1部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.1 部を仕込み、ポリシロキサンを合成した。これをメチルイソブチルケトンにより50%に調整し、ポリシロキサン成分A(共重合用)とした。
〔合成例2〕
ポリシロキサン成分AAの合成
合成例1と同様の設備を使用して、オルガノシリカゾル(分散媒:メチルイソブチルケトン、固形分:30%)100部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン1.5部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.01部及びギ酸0.01部を仕込み、80℃で3時間反応させ、ポリシロキサン成分AA(共重合用)を得た。
〔合成例3〕
ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Bの合成
合成例1と同様の設備を使用して、トルエン50部及びメチルイソブチルケトン50部を仕込み、80℃まで昇温した。別に、メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸ブチル26部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート23部、メタクリル酸1部及び片末端メタクリル変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製,X-22-174DX,分子量:5000)20部及びアゾビス−2−メチルブチロニトリル(日本ヒドラジン工業株式会社製,ABN-E )1部を混合し、この混合モノマーを上記トルエン及びメチルイソブチルケトンの混合液に3時間かけて滴下した。その後6時間反応させて、ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Bを得た。得られたグラフト共重合体Bは、固形分50%、粘度W(ガードナーホルツ)であった。
〔合成例4〕
ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Cの合成
合成例1と同様の設備を使用して、トルエン50部及び酢酸イソブチル50部を仕込み、110 ℃まで昇温した。別に、メタクリル酸メチル20部、カプロラクトンメタクリルエステル(ダイセル化学工業株式会社製,プラクセルFM-5)32部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート17部、合成例1で得られたポリシロキサン成分A10部、片末端メタクリル基ポリジメチルシロキサン(東亞合成化学工業株式会社製,AK-32 ,分子量:20000 )20部及びメタクリル酸1部及び1,1−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル2部を混合し、この混合モノマーを上記トルエン及び酢酸イソブチルの混合液に2時間かけて滴下した。その後8時間反応させて、ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Cを得た。得られたグラフト共重合体Cは、固形分50%、粘度X(ガードナーホルツ)であった。
〔合成例5〕
ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Dの合成
モノマー組成をメタクリル酸メチル20部、メタクリル酸ブチル26部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート23部、ポリシロキサン成分A10部、メタクリル酸1部及び片末端メタクリル変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製,X-22-174DX,分子量:5000)20部とした以外、合成例3と同様の方法でポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Dを合成した。得られたグラフト共重合体Dは、固形分50%、粘度U(ガードナーホルツ)であった。
〔合成例6〕
ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Eの合成
ポリシロキサン成分Aの代わりにポリシロキサン成分AAを使用する以外、合成例5と同様の方法でポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Eを合成した。得られたグラフト共重合体Eは、固形分50%、粘度T(ガードナーホルツ)であった。
〔合成例7〕
ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Fの合成
合成例1と同様の設備を使用して、トルエン50部及びメチルイソブチルケトン50部を仕込み、80℃まで昇温した。別に、メタクリル酸メチル27部、カプロラクトンメタクリルエステル(ダイセル化学工業製,プラクセルFM-5)35部、片末端メタクリル変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製,X-22-174DX,分子量:5000)20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート17部、メタクリル酸1部及びアゾビス−2−メチルブチロニトリル(日本ヒドラジン工業株式会社製,ABN-E )1部を混合し、この混合モノマーを上記トルエン及びメチルイソブチルケトンの混合液に2時間かけて滴下した。その後6時間反応させて、ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Fを得た。得られたグラフト共重合体Fは、固形分50%、粘度Y(ガードナーホルツ)であった。
上記ポリジメチルシロキサン系グラフト共重合体Cの構成成分を表1に示す。
〔実施例1〕
合成例4で得られたポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体C100 部に、架橋剤としてHMDIイソシアヌレート体(武田薬品工業株式会社製,タケネートD-170N,固形分:100 %,NCO%:20.7)36部を添加し、得られた塗料を磨き軟鋼板及びガラス板に乾燥時の膜厚が25〜30μmになるように塗装した。
得られた塗装板を60℃で1時間乾燥させた後、室温下で1週間放置し、これを試験板とした。
〔実施例2〕
架橋剤としてIPDIトリメチロールプロパンアダクト体ブロックイソシアネート(三菱化学株式会社製,マイテックBL-280,固形分:59.4%,NCO%:6.1 )122 部を使用する以外、実施例1と同様にして塗装を行った。
得られた塗装板を150 ℃で30分乾燥させ、これを試験板とした。
〔比較例1〕
合成例3で得られたポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体B85部及びカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業株式会社製,プラクセル308 ,分子量:850 ,OH価(KOHmg/g):195 )15部を配合するとともに、架橋剤として実施例1と同様のHMDIイソシアヌレート体36部を添加し、得られた塗料を磨き軟鋼板及びガラス板に乾燥時の膜厚が25〜30μmになるように塗装した。
得られた塗装板を60℃で1時間乾燥させた後、室温下で1週間放置し、これを試験板とした。
〔比較例2〕
合成例5で得られたポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体D100 部に、架橋剤としてHMDIトリメチロールプロパンアダクト体(大日本インキ化学工業株式会社製,バーノックDN-950,固形分:75%,NCO%:12)62部を添加し、得られた塗料を磨き軟鋼板及びガラス板に乾燥時の膜厚が25〜30μmになるように塗装した。
得られた塗装板を60℃で1時間乾燥させた後、室温下で1週間放置し、これを試験板とした。
〔比較例3〕
合成例6で得られたポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体E100 部に、架橋剤として実施例1と同様のHMDIイソシアヌレート体36部を添加し、得られた塗料を磨き軟鋼板及びガラス板に乾燥時の膜厚が25〜30μmになるように塗装した。
得られた塗装板を60℃で1時間乾燥させた後、室温下で1週間放置し、これを試験板とした。
〔比較例4〕
合成例7で得られたポリジメチルシロキサン系ブロック共重合体F100 部に、架橋剤としてメトキシ化メチロールメラミン(三井サイテック株式会社製,サイメル303 ,固形分:100 %)20部を添加し、得られた塗料を磨き軟鋼板及びガラス板に乾燥時の膜厚が25〜30μmになるように塗装した。
得られた塗装板を150 ℃で30分乾燥させ、これを試験板とした。
〔比較例5〕
架橋剤として実施例2と同様のIPDIトリメチロールプロパンアダクト体ブロックイソシアネート122 部を使用する以外、比較例4と同様にして試験板を作製した。
以上の実施例1、2及び比較例1〜5における塗料の構成成分を表2に示す。
〔試験例〕
実施例1、2及び比較例1〜5で得られた試験板について、密着性、耐水性、耐アルカリ性、耐酸性、耐溶剤性、耐衝撃性、耐屈曲性、耐擦傷性、耐汚染性、耐候性及び耐塩水性の評価を行った。なお、耐擦傷性のみガラス板の試験板を使用し、それ以外は磨き軟鋼板の試験板を使用した。
密着性は、碁盤目セロテープ剥離試験により評価した。耐水性は、40℃の水に96時間浸漬することにより評価した。耐アルカリ性は、0.1 規定のNaOHを使用して、20℃の下、24時間スポット試験を行うことにより評価した。耐酸性は、0.1 規定のH2SO4を使用して、20℃の下、24時間スポット試験を行うことにより評価した。耐溶剤性は、キシレンを100 回ラビングすることにより評価した。耐衝撃性は、デュポン式衝撃試験機を使用して1/4 φ,500 g×50cmの条件で試験を行い、評価した。耐屈曲性は、3mmφの棒を使用した折り曲げ試験を行うことにより評価した。耐擦傷性は、#000 のスチールウールを使用して500 gの荷重で50回ラビングした後のヘイズ値(%)により評価した。耐汚染性は、試験板を屋外に6ヵ月暴露することにより評価した。耐候性は、サンシャインウェザーオメーターを2000時間使用することにより評価した。耐塩水性は、35℃、5%の食塩水を240 時間連続噴霧することにより評価した。結果を表3に示す。
表3から明らかなように、本発明の塗料組成物による塗膜は、密着性、耐水性、耐アルカリ性、耐酸性、耐溶剤性、耐衝撃性、耐屈曲性、耐擦傷性、耐汚染性、耐候性及び耐塩水性のすべてにおいて優れている。
本発明の塗料組成物は、特に耐擦傷性が要求される分野に有用であるから、産業上利用可能である。

Claims (2)

  1. ポリカプロラクトンがグラフトされたポリシロキサン成分が骨格中に導入されたポリジメチルシロキサン系共重合体を含有することを特徴とする塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の塗料組成物と、ウレタン架橋剤及び/又はメラミン架橋剤とを含むことを特徴とする塗料組成物。
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