JP2002241680A - 塗料用組成物 - Google Patents

塗料用組成物

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JP2002241680A
JP2002241680A JP2001042245A JP2001042245A JP2002241680A JP 2002241680 A JP2002241680 A JP 2002241680A JP 2001042245 A JP2001042245 A JP 2001042245A JP 2001042245 A JP2001042245 A JP 2001042245A JP 2002241680 A JP2002241680 A JP 2002241680A
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paint
coating composition
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Kazuji Kageishi
一二 影石
Yasukazu Suga
康和 菅
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】密着性、耐水性および耐候性に優れ、かつ塗料
としての高外観性を達成し得る、特にハイソリッド塗料
用に好適な塗料用組成物を提供する。 【解決手段】カルボキシル基含有不飽和単量体(a)、
水酸基含有不飽和単量体(b)およびその他の不飽和単
量体(c)が共重合された数平均分子量500〜10,
000、酸価0.5〜50mgKOH、水酸基価5〜1
50mgKOHのアクリル樹脂(A)と、ウレタン変性
ポリアルキレングリコール(ただし、アルキレン基の炭
素原子数は2〜4)(B)を含有する、塗装時の揮発性
有機溶剤量(VOC)が500g/L以下であることを
特徴とする塗料用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装時に排出され
る有機溶剤、他が喚起する環境汚染の緩和に考慮しつ
つ、塗料としての諸性能を満足すべく設計された塗料用
組成物、特にハイソリッド塗料用に好適な塗料用組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、地球温暖化やオゾン層の
破壊など、地球規模での環境汚染が深刻な問題、課題と
して取り上げられることが多くなっている。
【0003】塗料や塗装の世界でも、この課題を解決す
べく、鋭意検討開発が進められている。すなわち、塗料
の無溶剤化(粉体塗料、反応性塗料)、ハイソリッド
化、水系化等がこれに当たる。
【0004】一方で、塗料に要求される機能としては、
意匠性(美観の向上)や被塗物の保護などが挙げられる
が、現在の開発状況は必ずしも満足できるものではな
い。すなわち、無溶剤化した場合には、塗膜形成時に高
温での焼き付けや光照射を必要とし塗装作業性が悪くな
り、ハイソリッド化した場合には、展色剤の大きい分子
量ダウンを伴い密着性や耐水性など、基本的性能を主と
した塗膜性能が悪化する。また、水系塗料の場合は、ヨ
ーロッパなどの低湿度地域と異なり、特に日本などの高
湿度地域では塗膜のべたつきと耐久性不足が懸念となっ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、密着
性、耐水性および耐候性に優れ、かつ塗料としての高外
観性を達成し得る、特にハイソリッド塗料用に好適な塗
料用組成物を提供することにある。
【0006】ハイソリッド塗料は、塗装時の塗料固形分
(塗料の有効成分)が一般的塗料のそれが20〜30%
程度であるのに対し、それ以上概ね35%以上の塗料を
指している。近年、環境負荷低減の立場から塗装固形分
をより高くする試みが盛んになされており、塗装固形分
は40%、45%と徐々に高くはなっているが、塗料性
能のバランスを維持しながらこれ以上に高くすることは
特にアクリル樹脂系では限界とされていた。本発明では
特定の組成を有する特定の数平均分子量のアクリル樹脂
を使用することにより塗料性能を低下することなく、塗
装固形分を高くしうる塗料用組成物を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明は、カルボキシル基含有不飽和単量体(a)、水酸基
含有不飽和単量体(b)およびその他の不飽和単量体
(c)が共重合された数平均分子量500〜10,00
0、酸価0.5〜50mgKOH、水酸基価5〜150
mgKOHのアクリル樹脂(A)と、ウレタン変性ポリ
アルキレングリコール(ただし、アルキレン基の炭素原
子数は2〜4)(B)を含有する、塗装時の揮発性有機
溶剤量(VOC)が500g/L以下であることを特徴
とするハイソリッド塗料用組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の塗料用組成物は、カルボ
キシル基含有不飽和単量体(a)、水酸基含有不飽和単
量体(b)およびその他の不飽和単量体(c)が共重合
された数平均分子量500〜10000、酸価0.5〜
50mgKOH、水酸基価5〜150mgKOHのアク
リル樹脂(A)とウレタン変性ポリアルキレングリコー
ル(ただし、アルキレン基の炭素原子数は2〜4)
(B)を含有する、塗装時の揮発性有機溶剤量(VO
C)が500g/L以下であることを特徴とする塗料用
組成物であり、カルボキシル基含有不飽和単量体(a)
として後述する構造式(1)および/または構造式
(2)で表される化合物が密着性と耐水性などの向上の
ため好適に使用され、さらに、塗料の高外観性を達成す
るためアクリル樹脂(A)にウレタン変性ポリアルキレ
ングリコール(B)をブレンドすることが推奨され、か
つ、塗膜の耐久性を向上するために硬化剤としてポリイ
ソシアネート化合物(C)を配合することが推奨され
る。
【0009】カルボキシル基含有不飽和単量体(a)、
水酸基含有不飽和単量体(b)およびその他の不飽和単
量体(b)が共重合されたアクリル樹脂(A)は、カル
ボキシル基含有不飽和単量体(a)、水酸基含有不飽和
単量体(b)およびその他の不飽和単量体(b)を、ラ
ジカル共重合することにより製造され、ラジカル重合方
法は溶液重合、パール重合、乳化重合などの差異を問わ
ない。本発明では、塗料用組成物をより効率的に得るた
め溶液重合で製造することが望ましい。
【0010】本発明で用いられるカルボキシル基含有不
飽和単量体(a)としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸あるいはイタコン酸等の、一分子中にカ
ルボキシル基と不飽和基を有する不飽和単量体を例示す
ることができる。該カルボキシル基含有不飽和単量体
(a)は、単独であっても、もしくは2種類以上の混合
物であってもよい。該カルボキシル基含有不飽和単量体
(a)は、塗料の顔料分散性と被塗物への密着性等を改
善するために好適に使用される。
【0011】本発明でさらに好ましい態様は、該カルボ
キシル基含有不飽和単量体(a)が、下記構造式(1)
または下記構造式(2)で表されるものである場合であ
る。このとき、塗料の耐水性、耐アルカリ性、密着性、
硬化剤を配合した際の硬化性が著しく改善される傾向に
ある。ことさら、下記構造式(1)のカルボキシル基含
有不飽和単量体(a)の共重合が好ましく、前記諸性能
および塗膜の耐久性が一段と向上する傾向にある。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】上記構造式1で表されるカルボキシル基含
有不飽和単量体(a)としては、β−カルボキシエチル
アクリレートやβ−カルボキシエチルメタクリレートな
どを例示することができる。上記構造式1で表されるカ
ルボキシル基含有不飽和単量体(a)は、単独であって
も、もしくは2種類以上の混合物であってもよい。
【0015】また、構造式2で表されるカルボキシル基
含有不飽和単量体(a)としては、2−アクリロイルエ
チルこはく酸や2−メタクリロイルエチルこはく酸など
を例示することができる。上記構造式2で表されるカル
ボキシル基含有不飽和単量体(a)は、単独であって
も、もしくは2種類以上の混合物であってもよい。
【0016】カルボキシル基含有不飽和単量体(a)
は、アクリル樹脂(A)の酸価が0.5〜50mgKO
H、好ましくは0.5〜30mgKOH、より好ましく
は1.0〜20mgKOHとなるように共重合されるこ
とが推奨される。アクリル樹脂(A)の酸価が0.5m
gKOH未満の場合には、塗料の付着製や顔料分散性が
やや悪化する。また、アクリル樹脂(A)の酸価が50
mgKOHを超える場合には、塗料の貯蔵安定性がやや
悪くなり、塗膜の耐水性、耐薬品性がやや悪化する場合
がある。
【0017】また、本発明で用いられる水酸基含有不飽
和単量体(b)としては、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸
4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノア
クリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレー
ト、ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、
ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコール
モノアクリレート、ポリプロピレングリコールポリテト
ラメチレングリコールモノアクリレート、メタクリル酸
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチ
レングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレング
リコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリ
コールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポ
リテトラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモ
ノメタクリレートなどの一分子中に水酸基と不飽和基を
有する化合物を例示することができる。該水酸基含有不
飽和単量体(b)は、単独でも、もしくは2種類以上の
混合物であってもよい。該水酸基含有不飽和単量体
(b)は、塗料に被塗物に対する密着性、硬化剤との架
橋性を付与する作用があり、必須成分として共重合され
る。
【0018】水酸基含有不飽和単量体(b)は、アクリ
ル樹脂(A)の水酸基価が5〜150mgKOH、好ま
しくは10〜80mgKOH、より好ましくは10〜6
0mgKOHとなるように共重合されることが推奨され
る。アクリル樹脂(A)の水酸基価が5mgKOH未満
の場合には、塗料の硬化性が悪化し、塗膜の耐水性、耐
薬品性が悪化する。また、アクリル樹脂(A)の水酸基
価が150mgKOHを超える場合には、塗料の貯蔵安
定性、付着性がやや悪化する。
【0019】さらに、本発明で用いられるその他の不飽
和単量体(c)としては、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリシクロデシ
ル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸イソボルニ
ルなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
メチルグリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有
不飽和単量体、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート
などの3級アミノ基含有不飽和単量体、アクリルアミ
ド、ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミドなどのアミド化合物、3−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリエトキシシランなどの反応性珪素
原子含有不飽和単量体、2−(2´−ヒドロキシ−5´
−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベン
ゾトリアゾール、4−メタアクリロイルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンなどの分子中に紫
外線吸収性基、ヒンダードアミン系光安定性基を有する
不飽和単量体、スチレン、α−メチルスチレンなどのビ
ニル化合物等を例示することができる。該その他の不飽
和単量体(b)は、単独でも、もしくは2種類以上の混
合物であってもよい。
【0020】該その他の不飽和単量体(c)のなかで、
塗膜の耐候性を向上するため2−(2´−ヒドロキシ−
5´−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−
ベンゾトリアゾール、4−メタアクリロイルアミノ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどの分子中
に紫外線吸収性基、ヒンダードアミン系光安定性基を有
する不飽和単量体が極めて好適に使用される。
【0021】該その他の不飽和単量体(b)は、アクリ
ル樹脂(A)中に0.02〜30重量%、好ましくは
0.2〜20重量%共重合されるのが望ましい。共重合
量が0.02%未満では、耐候性向上の効果が顕著に発
揮されない場合がある。30重量%を超えて共重合され
る場合には、塗料の貯蔵安定性が悪化する傾向にあり、
貯蔵経時で塗料の増粘度が観察されることがある。
【0022】本発明で用いられるアクリル樹脂(A)
は、数平均分子量(Mn)が500〜10,000、好
ましくは1,000〜6,000であることが望ましい。
数平均分子量(Mn)が500未満の場合には、塗料の
硬化性が悪くなり、耐水性と密着性などが悪化する。ま
た、数平均分子量(Mn)が10,000を超える場合
には、VOCが高くなり、目的とするハイソリッド塗料
が作製できない。
【0023】アクリル樹脂(A)の数平均分子量は、後
述製造例で記述したとおりの方法、すなわち、重合に際
し、ブチルメルカプタンやn−ドデシルメルカプタンな
どの連鎖移動剤(重合度調節剤)を併用することにより
調節することができる。または、アクリル樹脂(A)の
重合に際し重合開始剤濃度を高くするなどラジカル重合
が実施される業界でよく知られている方法が適用でき
る。本発明では、これらのメルカプト基を有する連鎖移
動剤に変えて2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペ
ンテンを使用することが推奨され、着色のないアクリル
樹脂(A)を製造することが可能となり、光沢、鮮鋭
性、無色透明性など塗膜外観に優れた塗料を製造するこ
とが可能となる。
【0024】アクリル樹脂(A)の数平均分子量(M
n)は、標準ポリスチレン換算として、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)で測定される。
【0025】アクリル樹脂(A)は、酸価が0.5〜5
0mgKOH、好ましくは1.0〜30mgKOHであ
ることが望ましい。酸価が0.5mgKOH未満の場合
には、密着性が悪化する。また、酸価が50mgKOH
を超える場合には、密着性が悪くなり、また、塗料の貯
蔵安定性、ポットライフが悪化する。
【0026】アクリル樹脂(A)は、水酸基価が5〜1
50mgKOH、好ましくは20〜80mgKOHであ
ることが望ましい。水酸基価が5mgKOH未満の場合
には、密着性、塗料の硬化性がやや悪化する。また、水
酸基価が150mgKOHを超える場合には、密着性、
耐水性、耐薬品性が悪くなる。
【0027】アクリル樹脂(A)は、カルボキシル基含
有不飽和単量体(a)、水酸基含有不飽和単量体(b)
およびその他の不飽和単量体(c)を、ラジカル共重合
することにより製造することができる。一例として、溶
液重合の場合には、以下のようにして製造される。
【0028】トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸イソブチルあるいはメチルイソブチルケトン
等の有機溶剤を溶媒とし、α,α−アゾビスイソブチロ
ニトリルや過酸化ベンゾイルなどの重合開始剤を使用
し、重合温度30〜150℃で、カルボキシル基含有不
飽和単量体(a)、水酸基含有不飽和単量体(b)およ
びその他の不飽和単量体(c)をラジカル共重合するこ
とにより、アクリル樹脂(A)を製造することができ
る。このとき、ブチルメルカプタン、n−ドデシルメル
カプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペン
テンなどの連鎖移動剤(重合度調節剤)を併用し、分子
量調節を行なうことができる。
【0029】本発明では、特に2,4−ジフェニル−4
−メチル−1−ペンテン(α−メチルスチレンダイマ
ー)を好適に使用することができ、このとき、アクリル
樹脂(A)の着色を緩和し、耐水性と耐候性など諸性能
に優れた塗料を製造することが可能となる。
【0030】さらに、アクリル樹脂(A)は、窒素ガス
などの不活性ガス雰囲気下で製造されることが望まし
い。このとき、重合系中に含有される酸素濃度は1容量
%以下、好ましくは0.5容量%以下であることが推奨
される。酸素濃度が1容量%を超える場合には、アクリ
ル樹脂(A)が淡黄色〜褐色に着色する場合があり、淡
色系塗料が製造できなくなる場合がある。
【0031】本発明の塗料用組成物では、さらに、ウレ
タン変性ポリアルキレングリコール(B)が、好適に使
用される。ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)が配合されることにより、塗膜の硬化性、柔軟性
および耐久性が向上する傾向にある。ウレタン変性ポリ
アルキレングリコール(B)は、アクリル樹脂(A)1
00重量部に対し、0.5〜50重量%、好ましくは2
〜45重量%、さらには好ましくは10〜40重量%使
用されることが望ましい。使用量が0.5重量%未満で
は、十分な硬化性、塗膜の耐久性が得られない場合があ
る。また、使用量が50重量%を超えて配合される場合
には、被塗物への密着性がやや悪化する場合がある。
【0032】本発明で用いられるウレタン変性ポリアル
キレングリコール(B)は、ポリアルキレンポリオール
と後述ポリイソシアネート化合物(C)とを付加反応さ
せることにより製造することができる。
【0033】ポリアルキレンポリオール(アルキレン基
の炭素原子数2〜4)としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−
テトラメチレングリコール、ジ−1,4−テトラメチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどを例
示することができる。該ポリアルキレンポリオール(ア
ルキレン基の炭素原子数2〜4)は、単独でも、もしく
は2種類以上の混合物であってもよい。該ポリアルキレ
ンポリオール(アルキレン基の炭素原子数2〜4)のな
かでは、ポリテトラメチレングリコールが好適に使用さ
れ、分子量が200〜2,000のものがより好適であ
る。分子量が200未満では、塗膜が硬くなりやや密着
性が悪化する場合がある。また、分子量が2,000を
超える場合には、塗膜に粘着性が残りやすくい傾向にあ
る。
【0034】ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)は、例えば、反応温度30〜120℃、乾燥した
不活性ガス雰囲気下で、必要であればトリエチルアミン
などのアミン類、ジブチルチンジラウレート、オクチル
酸鉛などの有機金属化合物などの付加反応触媒を使用
し、該ポリアルキレンポリオール(アルキレン基の炭素
原子数2〜4)を攪拌しながら、ポリイソシアネート化
合物(C)を添加し、イソシアネート基が消失するまで
付加反応を行なうことで製造することができる。この
際、必要であれば、トルエン、キシレン、酢酸エチルあ
るいは酢酸ブチルなどの希釈用有機溶剤を使用すること
もできる。さらには、分子量調節あるいは反応制御の目
的で、メチルアルコールやエチルアルコールなどのモノ
アルコール類を使用することができる。さらに必要であ
れば、オルト酢酸エチルやオルト蟻酸メチルなどの脱水
剤を使用することもできる。
【0035】この際、ポリアルキレンポリオールの仕込
みモル数(X)とポリイソシアネート化合物(C)の仕
込みモル数(Y)を、X/Y=2/1〜10/9、好ま
しくはX/Y=3/1〜5/4とすることが推奨され
る。X/Yが2/1を超える場合には目的とするものが
得難いことがある。また、X/Yが10/9未満の場合
には、分子量が増大し、目的とするハイソリッド塗料が
製造できなくなる場合がある。
【0036】本発明の塗料用組成物においては、塗装時
の排出溶剤量(VOC)が500g/L以下であること
を要件とする。排出溶剤量(VOC)が500g/Lを
超える場合には、ハイソリッド塗料として、十分に環境
負荷低減を達成し得ない。排出溶剤量(VOC)は、好
ましくは480g/L以下、より好ましくは450g/
L以下であり、低ければ低いほど好ましい。本発明で
は、排出溶剤量(VOC)は下記式(1)に従い算出す
る。 VOC = 1000×ρ×Ws/100 (1) ここに、ρは塗装に適した粘度に溶剤で希釈された塗料
(*1)の比重(*2)、Wsは有機溶剤含有量(重量
%)(*3)を表す。ここに、(*1)塗装に適した粘
度に溶剤で希釈された塗料とは、フォードカップNo.
4での粘度が13秒/25℃となるよう指定された希釈
溶剤(シンナー)で調整、希釈された塗料を表す。(*
2)比重はこの塗料の比重/20℃を表す。また、(*
3)有機溶剤含有量(重量%)は、この希釈された塗料
(*1)が含有する有機溶剤量を表し、下記(2)によ
り求められる。 有機溶剤量(重量%)=[塗料1Lの重量(g)―塗料
の固形分(g)/塗料1Lの重量(g)]×100 また、塗料の固形分はJIS K 5407(199
0)に準じ測定する。
【0037】本発明では、またポリイソシアネート化合
物(C)を硬化剤として配合することが推奨される。ポ
リイソシアネート化合物(C)が配合された場合、塗膜
の耐水性、耐薬品性、耐候性、密着性など諸性能が向上
する傾向にある。
【0038】本発明で用いられるポリイソシアネート化
合物(C)としては、トリレンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、メタキシレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネートおよびこれから誘導される
ダイマー、トリマー、および高分子量のものなどが例示
できる。また、これらのイソシアネート基を必要なとき
までMEKオキシム、アルコール類などで一時的にブロ
ックしたものも好適に使用することができる。ポリイソ
シアネート化合物(C)は、単独でも、もしくは2種類
以上の混合物であってもよい。
【0039】該ポリイソシアネート化合物(C)のなか
では、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートおよび
これのブロック体、アダクト体、トリアジン骨格を有す
るもの、イソホロンジイソシアネートなどのいわゆる無
黄変タイプのものが好適に使用することができる。
【0040】ポリイソシアネート化合物(C)は、ポリ
イソシアネート化合物(C)のイソシアネート基のモル
数とアクリル樹脂(A)の水酸基モル数とのモル数比が
0.6〜2.5、好ましくは0.8〜1.2となるよう
に配合されることが望ましい。モル数比が0.6未満で
は、塗料の硬化性が十分でない場合がある。また、モル
数比が2.5を超える場合には、塗膜外観がやや悪化す
ることがある。
【0041】本発明では、必要であれば、さらに酸化チ
タン、カーボンブラック、亜鉛華あるいはアルミニウム
顔料などの顔料類、トルエン、キシレン、酢酸エチルあ
るいは酢酸ブチルなどの有機溶剤(非芳香族系のものが
本発明の趣旨からは推奨される)、顔料分散剤、レベリ
ング剤、消泡剤、沈殿防止剤などの種々塗料添加剤、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノ基
がメチルイソブチルケトンなどでブロックされたアミノ
基含有シラン化合物などのシランカップリング剤(反応
性珪素原子を有するシラン化合物)、トリエチルアミ
ン、ジブチルチンジラウレートなどの硬化触媒、ベンゾ
トリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、
ヒンダードアミン系光安定剤(塩基定数(pKb)が8
以上のものが好ましい)などの耐候剤など、塗料に一般
的に配合するものを配合することができる。
【0042】本発明のハイソリッド塗料用組成物は、ス
プレー塗装、刷毛塗り、カーテンフローコートあるいは
ローラーコーターなど種々塗装方法で塗装することがで
きる。
【0043】また、本発明のハイソリッド塗料用に好適
な塗料用組成物は、建築、建材、家電製品、携帯電話、
パソコンなどの情報家電製品、自動車、船舶、バイク等
に施される塗料全ての分野に適用することが可能であ
る。この際適用される基材(被塗装物)としては、アク
リロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂(ABS)、
ポリカーボネート(PC)、ナイロン(NY)、ポリエ
ステル(PES)、ポリプロピレン(PP)等のプラス
チックおよびこれらのアロイ、繊維強化製品類、あるい
はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性プラ
スチック、マグネシウム、アルミニウム、鉄、トタン、
ブリキ等の金属類、およびこれらが化成処理されたも
の、電着塗装されたもの等が挙げられる。
【0044】以下、実施例により本発明をさらに詳しく
説明する。
【0045】なお、実施例と比較例で得られた塗料用組
成物の試験方法と評価は、以下のとおりに行なうものと
する。
【0046】1.密着性 イソプロピルアルコールで脱脂したABS板に、メタリ
ック塗料を膜厚が20〜25μmとなるように塗布し、
10分間室温乾燥する。この上に、クリア塗料を膜厚が
30〜40μmとなるように塗布し、10分間室温乾燥
した後、80℃で30分間焼き付けを行なう。この塗装
板をJIS K 54008.5.2碁盤目テープ法に
より試験を行なう。100/100で合格とする。メタ
リック塗料/クリア塗料の組み合わせは次のとおりであ
る。また、塗料内容は、後述の実施例および比較例でそ
れぞれ詳述する。
【0047】(1)試験1:実施例1のメタリック塗料
/実施例2のクリア塗料 (2)試験2:実施例1のメタリック塗料/実施例4の
クリア塗料 (3)試験3:実施例1のメタリック塗料/実施例5の
クリア塗料 (4)試験4:実施例3のメタリック塗料/実施例4の
クリア塗料 (5)試験5:実施例3のメタリック塗料/実施例5の
クリア塗料 (6)試験6:比較例1のメタリック塗料/比較例2の
クリア塗料 (7)試験7:比較例1のメタリック塗料/実施例2の
クリア塗料 2.耐水性 密着性と同様にして試験用の塗装板を作製する。この塗
装板を50℃温水中に10日間浸漬した後、塗膜外観
(変褪色、膨れ、剥がれなど)、密着性を評価する。塗
膜外観に変化がなく、密着性が100/100で合格と
する。
【0048】3.耐候性 密着性と同様にして試験用の塗装板を作製する。この塗
装板をQUV促進耐候性試験器(Q−パネル(株)の促
進耐候性試験器)を使用し、1,000時間促進耐候性
試験を実施する。試験後の光沢保持率(GR、%)、色
差(ΔE)を測定する。GRが80%以上、ΔEが2.
0未満で合格とする。 GR=[促進耐候性試験後の塗膜光沢(%)/促進耐候
性試験前の塗膜光沢(%)]×100 ΔEは、試験前、試験後の色彩(L、a、b値)をもと
に算出することもできるが、多くの場合、色差計により
データ処理した結果を知ることができる。本発明では、
「色彩色差計 CR−331」(ミノルタ(株)の製
品)を使用し、ΔEを求めた。
【0049】4.ゲル分率(%)(塗料の硬化性) 各塗料をポリプロピレン(PP)板に塗膜厚が20〜2
5μmとなるように塗布し、室温で10分間乾燥の後、
80℃で30分間焼き付けを行なう。塗膜をPP板から
剥がし、試験用の塗膜フィルムを得る。ゲル分率は、ソ
ックスレー抽出器を使用し、アセトン/メチルアルコー
ル(50/50(容量%))を抽出溶媒として、還流下
に3時間抽出試験を行なう。未抽出塗膜を取り出し、4
0℃で24時間真空乾燥する。ゲル分率は以下の式によ
り算出する。ゲル分率が80%以上で合格とする。 ゲル分率=[真空乾燥後の未抽出フィルム重量(g)/
ソックスレー試験前の塗膜重量(g)]×100 つぎに、実施例と比較例の前に、実施例および比較例で
使用するアクリル樹脂(A)およびウレタン変性ポリア
ルキレングリコール(B)の製造例を説明する。なお、
特に断りがない限り、配合量は重量%を示す。
【0050】[アクリル樹脂(A)の製造例] [アクリル樹脂(1)の製造例]酢酸ブチルを溶媒とし
て使用し、重合温度92℃で、重合開始剤としてα,α
−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を使用し、
重合度調節剤として「ノフマーMSD」(2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン、日本油脂(株)の
製品)をモノマー全量に対し15%使用し、窒素ガス雰
囲気下、メタクリル酸メチル(MMA)/メタクリル酸
n−ブチル(BMA)/アクリル酸n−ブチル(BA)
/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)/メ
タクリル酸(MAA)(=39/25/25/10/
1)からなるアクリル樹脂(1)を製造した。アクリル
樹脂(1)は、加熱残分(NV)70%、数平均分子量
(Mn)5,000、酸価(AV)6.5mgKOH、
水酸基価(OHv)43.2mgKOHであった。アク
リル樹脂(1)は、無色透明の粘性液体であった。
【0051】[アクリル樹脂(2)の製造例]酢酸ブチ
ルを溶媒として使用し、重合温度92℃で、重合開始剤
としてAIBNを使用し、重合度調節剤として「ノフマ
ーMSD」をモノマー全量に対し15%使用し、窒素ガ
ス雰囲気下、MMA/BMA/BA/HEMA/MAA
/「アデカスタブLA−82」(4−メタクリロイルオ
キシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、
光安定性不飽和単量体、旭電化工業(株)の製品)(=
37/25/25/10/1/2)からなるアクリル樹
脂(2)を製造した。アクリル樹脂(2)は、NV70
%、Mn5,000、AV6.5mgKOH、OHv4
3.2mgKOHであった。アクリル樹脂(2)は、無
色透明の粘性液体であった。
【0052】[アクリル樹脂(3)の製造例]酢酸ブチ
ルを溶媒として使用し、重合温度92℃で、重合開始剤
としてAIBNを使用し、重合度調節剤として「ノフマ
ーMSD」をモノマー全量に対し18%使用し、窒素ガ
ス雰囲気下、MMA/BMA/BA/HEMA/「β−
CEA」(構造式1の不飽和単量体を含むカルボキシル
基含有不飽和単量体混合物、ローヌ・プーラン(株)の
製品)(=38/25/25/10/2)からなるアク
リル樹脂(3)を製造した。アクリル樹脂(3)は、N
V70%、Mn3,000、AV7.0mgKOH、O
Hv43.2mgKOHであった。アクリル樹脂(3)
は、無色透明の粘性液体であった。
【0053】[アクリル樹脂(4)の製造例]酢酸ブチ
ルを溶媒として使用し、重合温度92℃で、重合開始剤
としてAIBNを使用し、重合度調節剤として「ノフマ
ーMSD」をモノマー全量に対し18%使用し、窒素ガ
ス雰囲気下、MMA/BMA/BA/HEMA/「β−
CEA」/「アデカスタブLA−82」(=36/25
/25/10/2/2)からなるアクリル樹脂(4)を
製造した。アクリル樹脂(4)は、NV70%、Mn
3,000、AV7.0mgKOH、OHv43.2m
gKOHであった。アクリル樹脂(4)は、無色透明の
粘性液体であった。
【0054】[アクリル樹脂(5)の製造例]アクリル
樹脂(4)において、「アデカスタブLA−82」を
「RUVA−93」(2−2´−ヒドロキシ−5´−メ
タクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール、紫外線吸収性不飽和単量体、大塚化学(株)の製
品)に変えたこと以外は、アクリル樹脂(4)と同様に
してアクリル樹脂(5)を製造した。
【0055】アクリル樹脂(5)は、NV70%、Mn
3,000、AV7.0mgKOH、OHv43.2m
gKOHであった。アクリル樹脂(5)は無色透明の粘
性液体であった。
【0056】[アクリル樹脂(6)の製造例]アクリル
樹脂(1)において、「ノフマーMSD」に変えn−ド
デシルメルカプタンを5%使用したこと以外は、アクリ
ル樹脂(1)と同様にして、アクリル樹脂(6)を製造
した。アクリル樹脂(6)は、NV70%、Mn15,
000、AV6.5mgKOH、OHv43.2mgK
OHであった。アクリル樹脂(6)は淡黄色透明な粘性
液体であった。
【0057】[ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)の製造例]攪拌機、コンデンサーおよび窒素ガス
導入管を備えた1L四つ口フラスコに、酢酸ブチルを仕
込み85℃に昇温した。これに、触媒としてジラウリン
酸ジブチルすず(IV)1.0g、「PTMG−650」
(分子量650のポリテトラメチレングリコール、三洋
化成工業(株)の製品)500gを仕込んだ。攪拌しな
がら、イソホロンジイソシアネート114.5gを1時
間で仕込み、付加反応を行ない、さらに、85℃で2時
間攪拌反応を継続し、ウレタン変性ポリアルキレングリ
コール(B)を製造した。
【0058】ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)は、加熱残分(NV)85%、数平均分子量(M
n)8,000、水酸基価(OHv)48.4mgKO
Hであった。ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)は、無色透明の粘性液体であった。
【0059】
【実施例】(実施例1)アクリル樹脂(1)100重量
部に対して、ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)を20重量%配合し、均一になるまで攪拌した。
次いで、「ALPASTE 7680NS」(メタリッ
ク塗料用アルミニウム顔料、東洋アルミニウム(株)の
製品)を顔料濃度(PWC)が8%になるように配合
し、ディスパーでよく分散した。次いで、「デュラネー
ト MF−K60X」(ブロックイソシアネート化合
物、旭化成(株)の製品)を、「MF−K60X」のイ
ソシアネート基モル数(NCO)/アクリル樹脂(1)
の水酸基モル数(OH)=0.8となるように配合し、
均一になるまで攪拌した。さらに、酢酸ブチル/アノン
/「イプゾール 100」(軽質芳香族炭化水素系溶
剤、出光石油化学(株)の製品)(=60/20/2
0)の混合溶剤(溶剤A)で塗料粘度がフォードカップ
No.4で13秒/25℃となるよう希釈し、実施例1
のハイソリッド塗料用組成物を製造した。この塗料の塗
装固形分は52%、VOCは、480g/Lであった。
【0060】(実施例2)アクリル樹脂(2)100重
量部に対して、ウレタン変性ポリアルキレングリコール
(B)を20重量%を配合し、均一になるまで攪拌し
た。次いで、「スミジュール N−3300」(ポリイ
ソシアネート化合物、住友バイエルウレタン(株)の製
品)をNCO/OH=1.0となるように配合し、さら
に、実施例1と同じ溶剤Aで、塗料粘度がフォードカッ
プNo.4で13秒/25℃となるように希釈して、実
施例2のハイソリッド塗料用組成物を製造した。この塗
料の塗料固形分は50%、VOCは、500g/Lであ
った。
【0061】(実施例3)実施例1において、アクリル
樹脂(1)をアクリル樹脂(3)に変えたこと以外は、
実施例1と同様にして実施例3のハイソリッド塗料用組
成物を製造した。本塗料の塗料固形分は60%、VOC
は、400g/Lであった。
【0062】(実施例4)実施例2において、アクリル
樹脂(2)をアクリル樹脂(4)に変えたこと以外は、
実施例2と同様にして実施例4のハイソリッド塗料用組
成物を製造した。本塗料の塗料固形分は58%、VOC
は420g/Lであった。
【0063】(実施例5)実施例2において、アクリル
樹脂(2)をアクリル樹脂(5)に変えたこと以外は、
実施例2と同様にして実施例5のハイソリッド塗料用組
成物を製造した。本塗料の塗料固形分は58%、VOC
は420g/Lであった。
【0064】(比較例1)実施例1において、アクリル
樹脂(1)をアクリル樹脂(6)に変えたこと以外は、
実施例1と同様にして比較例1のハイソリッド塗料用組
成物を製造した。本塗料のVOCは750g/Lであっ
た。
【0065】(比較例2)実施例2において、アクリル
樹脂(2)をアクリル樹脂(6)に変えたこと以外は、
実施例2と同様にして比較例2のハイソリッド塗料用組
成物を製造した。本塗料のVOCは780g/Lであっ
た。
【0066】[塗料の試験結果]上記の各実施例と比較
例で製造された各塗料を使用し、前述の試験方法と評価
方法に従い試験を行なった。結果を表1と表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、塗装時の揮発性有機溶
剤量(VOC)を塗装作業に必要な最低限度にまで低減
するとともに(⇒環境負荷の緩和)、塗膜としての諸性
能、例えば、塗膜外観(光沢、鮮映性等)、各種基材
(被塗物)に対する密着性、耐水性、耐薬品性などを、
従来品種と何等変わることなく提供できる(⇒塗料とし
ての品質維持、向上)塗料用組成物を得ることができ
る。本発明の塗料用組成物は、ハイソリッド塗料用途に
好適である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 DA01 DA05 DB03 DG22 DP03 DP18 HA07 HC03 HC12 HC17 HC22 HC34 HC35 MA03 QA02 QA05 RA07 4J038 CC011 CG001 CG002 CG031 CG032 CG041 CG042 CG071 CG072 CG141 CG171 CH031 CH041 CH121 CH151 CH171 CR061 DG101 DG132 DG191 DG262 DG271 DG272 DG281 DG282 DG291 DG301 DG302 GA03 GA06 GA07 GA09 GA11 GA15 MA14 NA01 NA03 NA04 NA10 NA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有不飽和単量体
    (a)、水酸基含有不飽和単量体(b)およびその他の
    不飽和単量体(c)が共重合された数平均分子量500
    〜10,000、酸価0.5〜50mgKOH、水酸基
    価5〜150mgKOHのアクリル樹脂(A)と、ウレ
    タン変性ポリアルキレングリコール(ただし、アルキレ
    ン基の炭素原子数は2〜4)(B)を含有する、塗装時
    の揮発性有機溶剤量(VOC)が500g/L以下であ
    ることを特徴とする塗料用組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有不飽和単量体(a)
    が、下記構造式(1)または下記構造式(2)で表され
    る不飽和カルボン酸の少なくとも1種である請請求項1
    記載の塗料用組成物。 【化1】 【化2】
  3. 【請求項3】 ウレタン変性ポリアルキレングリコール
    (B)が、アクリル樹脂(A)の100重量部に対し、
    0.5〜50重量%使用される請求項1または2記載の
    塗料用組成物。
  4. 【請求項4】 硬化剤としてポリイソシアネート化合物
    (C)が配合される請求項1から3のいずれかに記載の
    塗料用組成物。
  5. 【請求項5】 ハイソリッド塗料に用いられる請求項1
    〜4のいずれかに記載の塗料用組成物。
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