JP4283125B2 - 高分子電解質、プロトン伝導膜および膜−電極構造体 - Google Patents

高分子電解質、プロトン伝導膜および膜−電極構造体 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池、水の電気分解、食塩の電気分解、湿度センサー、ガスセンサー等に用いられる耐酸化性、耐熱水性等に優れた高分子電解質、該電解質からなるプロトン伝導膜および膜−電極構造体に関する。
固体高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基やカルボン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオンまたは陰イオンを選択的に透過する性質を有したりしていることから、高分子電解質型燃料電池や水電解セルにおける高分子電解質膜として利用される。
高分子電解質型燃料電池は、プロトン伝導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、純水素あるいは改質水素ガスを燃料ガスとして一方の電極(燃料極)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤として異なる電極(酸素極)へ供給し、起電力を得るものである。また、水電解は、固体高分子電解質膜を用いて水を電気分解することにより燃料電池反応の逆反応が起こり水素と酸素を製造するものである。
しかしながら、実際の燃料電池や水電解ではこれらの主反応の他に副反応が起こる。その代表的なものが過酸化水素(H22)の生成であり、この過酸化水素に起因するラジカル種が固体高分子電解質膜を劣化させる原因となっている。
従来、固体高分子電解質膜としては、NAFION(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成工業(株)製)、フレミオン(登録商標、旭硝子社製)の商品名で市販されているパーフルオロスルホン酸系膜が、その化学安定性の点から用いられてきた。
しかしながら、これらパーフルオロスルホン酸系電解質膜は製造が困難であるため、非常に高価であるという問題点がある。そのため、特殊用途への応用に限られ、自動車用、家庭用燃料電池等の民生用途への適用上の大きな障害となっている。また、分子内に大量のフッ素原子を有しているため、使用後の廃棄処理についても環境上の大きな問題点を抱えている。
そこで、フッ素原子を含まないより安価な固体高分子電解質膜としてポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィドの主鎖芳香環をスルホン化したポリマーが提案されている。しかしながらこれら主鎖芳香環がスルホン化されたポリマーは吸水性が大きく、耐熱水性に劣ると共に、発電耐久性の尺度とされるフェントン試薬耐性(ラジカル耐性)に劣るという問題点を有していた。
本発明の目的は、従来検討されてきた芳香族炭化水素系電解質膜の問題点を解決し、耐熱水性、ラジカル耐性(耐久性)が改良された高分子電解質、該電解質からなるプロトン伝導膜および該プロトン伝導膜を有する膜−電極構造体を提供することにある。
本発明によれば、下記高分子電解質、プロトン伝導膜および膜−電極構造体が提供されて、本発明の上記目的が達成される。
(1) ポリエーテル、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリヒダントイン、ポリキノキサリン、ポリキノリン、ポリオキサジアゾールおよびポリパラバン酸から選ばれる少なくとも1種のポリマーからなる高分子電解質であって、
該ポリマーが、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を繰り返し構造単位に有し、かつ下記一般式(1)で表される構造を繰り返し構造単位として有することを特徴とする高分子電解質。
(式中、Xは単結合、電子吸引基または電子供与基を示し、Rは単結合、−(CH2q−または−(CF2q−を示し、qは1〜10の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、mが1〜10のときはXは互いに同一でも異なっていてもよく、kは0〜5の整数を示し、lは0〜4の整数を示し、k+l≧1である。)
(2) スルホン酸基を0.3〜5.0meq/gの範囲で含有することを特徴とする(2)に記載の高分子電解質。
(3) (1)または(2)に記載の高分子電解質からなることを特徴とするプロトン伝導膜。
(4) 一対の電極と両電極に挟持された電解質膜とが一体的に結合された膜−電極構造体であって、
該電解質膜が、ポリエーテル、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリヒダントイン、ポリキノキサリン、ポリキノリン、ポリオキサジアゾールおよびポリパラバン酸から選ばれる少なくとも1種のポリマーからなり、
該ポリマーが、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を繰り返し構造単位に有し、かつ下記一般式(1)で表される構造を繰り返し構造単位として有することを特徴とする膜−電極構造体。
(式中、Xは単結合、電子吸引基または電子供与基を示し、Rは単結合、−(CH2q−または−(CF2q−を示し、qは1〜10の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、mが1〜10のときはXは互いに同一でも異なっていてもよく、kは0〜5の整数を示し、lは0〜4の整数を示し、k+l≧1である。)
本発明によれば、耐熱水性、ラジカル耐性(耐久性)に優れた固体高分子電解質膜用として使用可能な高分子電解質を提供することが可能になった。そして、本発明の高分子電解質からなるプロトン伝導膜は、高耐久性の燃料電池用のプロトン伝導膜として好適に使用することができる。
以下、本発明に係る高分子電解質、プロトン伝導膜および膜−電極構造体について具体的に説明する。
本発明に係る高分子電解質は、スルホン酸基を有する重合体からなる。本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体は、ポリエーテル、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリヒダントイン、ポリキノキサリン、ポリキノリン、ポリオキサジアゾールおよびポリパラバン酸から選ばれる少なくとも1種のポリマーであって、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を繰り返し構造単位に有し、かつ下記一般式(1)で表される構造を有する。
前記スルホン酸基を有する重合体を構成する、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を有する繰り返し構造単位(以下「特定の繰り返し構造単位」ともいう。)としては、例えば下記一般式(2)で表されるエーテル、一般式(3)で表されるケトン、一般式(4)で表されるスルホン、一般式(5)で表されるイミド、一般式(6)で表されるベンゾイミダゾール、一般式(7)で表されるベンゾチアゾール、一般式(8)で表されるベンゾオキサゾール、一般式(9)で表されるフェニレンスルフィド、一般式(10)で表されるヒダントイン、一般式(11)で表されるキノキサリン、一般式(12)で表されるキノリン、一般式(13)で表されるパラバン酸ユニット等が挙げられる。
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、nは0〜4の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、nは0〜4の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、nは0〜4の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、mは0〜3の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、mは0〜3の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、mは0〜3の整数である。)

(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、mは0〜3の整数である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、nは0〜4の整数である。)
(式中、RおよびR'はHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、mは0〜3の
整数、lは1または0である。)
(式中、RはHまたはアルキル基、芳香族基等の有機基を示し、kは0〜2の整数である。)
ここで、一般式(2)〜(9)、(11)、(12)中のRが示すアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基などが挙げられ、芳香族基としては、フェニル基、p−トリル基などが挙げられる。
これらの一般式(2)〜(12)で表される特定の繰り返し構造単位のなかでは、一般式(4)、(6)〜(8)、(10)〜(13)で表される特定の繰り返し構造単位が好ましい。
これらの特定の繰り返し構造単位は、2種類以上の同時にスルホン酸基を有する重合体に含まれていても構わない。
これらの特定の繰り返し構造単位を有するスルホン酸基を有する重合体としては、芳香族ポリエーテル、芳香族ポリケトン、芳香族ポリエーテルケトン、芳香族ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、芳香族ポリイミド、芳香族ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリヒダントイン、ポリキノキサリン、ポリキノリン、ポリオキサジアゾール、ポリパラバン酸等が挙げられる。これらのなかでは、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリヒダントイン、ポリキノキサリン、ポリキノリン、ポリオキサジアゾール、ポリパラバン酸などが好ましい。
一般式(1)において、Xは単結合(−)、電子吸引基または電子供与基を示し、具体的には−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2p−(
ここで、pは1〜10の整数である)、−C(CF32−などの電子吸引基、−(CH2
)−、
−C(CH32−、−O−、−S−などの電子供与基が挙げられる。
なお、電子吸引性基とは、ハメット(Hammett)置換基常数がフェニル基のm位の場合
、0.06以上、p位の場合、0.01以上の値となる基をいう。
一般式(1)において、Rは単結合(−)、−(CH2q−または−(CF2q−を示し、qは1〜10の整数を示す。
一般式(1)において、mは0〜10、好ましくは0〜8、より好ましくは0〜5の整数を示し、kは0〜5の整数、lは0〜4の整数を示し、k+l≧1である。mが1〜10のときは、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。好ましくは、kは1〜4の整数、lは0〜3の整数であり、かつ、mは0〜5の整数である。
一般式(1)で示される繰り返し構造単位の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。なお、下記繰り返し構造単位の具体例中「R」は、単結合、−(CH2q−または−(CF2q−を示す。
本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体中の上記一般式(1)で表される繰り返し構造単位の含有割合(一般式(1)で表される繰り返し構造単位と、特定の繰り返し構造単位との合計に対する、一般式(1)で表される繰り返し構造単位の割合)は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜50モル%、より好ましくは1〜49モル%、さらに好ましくは2〜45モル%である。
上記一般式(1)で表される繰り返し構造単位の含有割合が、上記範囲内にあるとプロトン伝導度と耐熱水性、フェントン試験耐性のバランスが優れている。上記範囲の下限値未満の場合には、プロトン伝導度が低すぎるため実用的ではなく、範囲の上限値を超える場合には耐熱水性、フェントン試験耐性が低下する。
本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体は、一般式(1)の構造単位となりうるモノマーと、特定の繰り返し構造単位となりうるモノマーとを共重合させることにより合成することができる。
また、本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体は、スルホン酸基を含有しない一般式(1)の構造単位と、特定の繰り返し構造単位とを有するポリマーを予め合成し、この重合体をスルホン化することにより合成することもできる。
スルホン酸基を有する重合体を合成する反応条件、ならびに一般式(1)の構造単位を含むモノマーの官能基としては、特定の繰り返し構造単位(重合体)を合成する際に用いられる公知の反応条件や官能基を選択することが必要である。
例えば、繰り返し構造単位(1)を有するポリエーテルスルホンは、まず、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのナトリウム塩と4,4'−ジクロロジフェニルスルホンと2,5−ジクロロ(4−フェノキシベンゾフェノン)との混合物を高温で共重合すること
によりポリエーテルスルホン共重合体を合成した後、スルホン化することにより合成することができる。
また、繰り返し構造単位(1)を有するポリベンズイミダゾールは、3,3'−ジアミノベンジジン等のテトラアミン化合物とイソフタル酸等のジカルボン酸とスルホン酸ナトリウム基を含有するジカルボン酸誘導体の混合物をポリリン酸と五酸化リンの存在下、高温縮合させることにより合成することができる。
本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体の合成に使用できる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブ
チロラクトン、スルホラン、γ−ブチロラクタム、ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、メタンスルホン酸、ポリリン酸などが挙げられる。
本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体中の、スルホン酸基量は0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。0.3meq/g未満では、プロトン伝導度が低く、一方、5meq/gを超えると、親水性が高まり、耐水性が大幅に低下してしまうため好ましくない。
本発明で用いられるスルホン酸基を有する重合体の分子量は、ポリスチレン換算重量分子量で5,000〜10,000,000、好ましくは10,000〜1,000,000、さらに好ましくは20,000〜800,000である。重量平均分子量が5,000未満で
は、スルホン酸基を有する重合体からなる高分子電解質から成形したフィルムにクラックが発生するなどの不具合が発生する上、機械的強度性質にも劣る問題がある。一方、10,000,000を超えると、フィルム成形時に高分子電解質の溶解性が不十分な上、溶融粘度が高く、加工性が劣る問題点がある。
スルホン酸基量は、特定の繰り返し構造単位となりうるモノマーと一般式(1)の構造単位となりうるモノマーとの使用割合、さらにモノマーの種類、組み合わせを変えることにより、調整することができる。
本発明に係る高分子電解質は、上記スルホン酸基を有する重合体からなる。また、本発明に係るプロトン伝導膜は、上記高分子電解質からなり、高分子電解質からプロトン伝導膜を調製する際には、上記高分子電解質以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などを併用してもよい。
プロトン伝導膜は、例えば、高分子電解質を溶剤に溶解して溶液とした後、キャスティングにより、基体上に流延し、フィルム状に成形するキャスティング法を用いて、フィルム状に成形することにより製造することができる。ここで、上記基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、例えばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、好ましくは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
高分子電解質を溶解する溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、スルホラン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン(THF)などの極性溶剤が挙げられる。溶剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
また、高分子電解質を溶解させる溶媒として、上記極性溶剤とアルコールとの混合物も用いることができる。アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどが挙げられ、特にメタノールが幅広い組成範囲で溶液粘度を下げる効果があり好ましい。アルコールは、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
溶媒として上記極性溶剤とアルコールとの混合物を用いる場合には、極性溶剤が95〜25重量%、好ましくは90〜25重量%、アルコールが5〜75重量%、好ましくは10〜75重量%(但し、合計は100重量%)の組成の混合物が用いられる。アルコールの量が上記範囲内にあると、溶液粘度を下げる効果に優れる。
高分子電解質を溶解させた溶液のポリマー濃度は、高分子電解質を構成するスルホン酸基を有する重合体の分子量にもよるが、通常、5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい。一方、40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、高分子電解質を構成するスルホン酸基を有する重合体の分子量や、ポリマー濃度にもよるが、通常、2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,
000〜50,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、成膜中の溶液の
滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・sを超
えると、粘度が高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記のようにして成膜した後、得られた未乾燥フィルムを水に浸漬することにより、未乾燥フィルム中の有機溶剤を水と置換することができ、得られるプロトン伝導膜の残留溶媒量を低減することができる。
なお、成膜後、未乾燥フィルムを水に浸漬する前に、未乾燥フィルムを予備乾燥してもよい。予備乾燥は、未乾燥フィルムを通常50〜150℃の温度で、0.1〜10時間保持することにより行われる。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際は、枚葉を水に浸漬するバッチ方式であっても良いし、通常得られる基板フィルム(例えば、PET)上に成膜された状態の積層フィルムのまま、または基板から分離した膜を水に浸漬させて、巻き取っていく連続方法でも適用できる。
バッチ方式の場合は、処理フィルムを枠にはめるなどの方式が処理されたフィルムの表面の皺形成が抑制されるので好都合である。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際には、未乾燥フィルム1重量部に対し、水が10重量部以上、好ましくは30重量部以上の接触比となるようにすることがよい。得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量をできるだけ少なくするためには、できるだけ大きな接触比を維持するのがよい。また、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量の低減に有効である。プロトン伝導膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることは効果がある。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の温度は、好ましくは5〜80℃の範囲である。高温ほど、有機溶媒と水との置換速度は速くなるが、フィルムの吸水量も大きくなるので、乾燥後に得られるプロトン伝導膜の表面状態が荒れる懸念がある。通常、置換速度と取り扱いやすさから10〜60℃の温度範囲が好都合である。
浸漬時間は、初期の残存溶媒量や接触比、処理温度にもよるが、通常10分〜240時間の範囲である。好ましくは30分〜100時間の範囲である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後乾燥すると、残存溶媒量が低減されたプロトン伝導膜が得られるが、このようにして得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量は通常5重量%以下である。
また、浸漬条件によっては、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を1重量%以下とすることができる。このような条件としては、例えば未乾燥フィルムと水との接触比を、未乾燥フィルム1重量部に対し、水が50重量部以上、浸漬する際の水の温度を10〜60℃、浸漬時間を10分〜10時間とする方法がある。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後、フィルムを30〜100℃、好ましくは50〜80℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分乾燥し、次いで、50〜150℃で、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下、0.5〜24時間、真空乾燥することにより、プロトン伝導膜を得ることができる。
本発明の方法により得られるプロトン伝導膜は、その乾燥膜厚が、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
本発明のプロトン伝導膜中には老化防止剤、好ましくは分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物を含有させてもよく、老化防止剤を含有することでプロトン伝導膜としての耐久性をより向上させることができる。
本発明で使用することのできる分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商
品名:IRGANOX 259)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、ペンタエ
リスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート](商品名:IRGANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト)(商品名:IRGANOX 1076)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチルー4
−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(商品名:IRGAONOX 1098)、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(
商品名:IRGANOX 1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(商品名:IRGANOX 3114)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチル
エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA-80)などを挙げることができる。
本発明において、分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物は、高分子電解質100重量部に対して0.01〜10重量部の量で使用することが好ましい。
本発明のプロトン伝導膜は、例えば一次電池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに利用可能なプロトン伝導性の伝導膜に利用可能である。
本発明の膜−電極構造体は、酸素極と燃料極との間にプロトン伝導膜が挟持されており、酸素極および燃料極は、いずれも拡散層と、拡散層上に形成された触媒層とを備え、触媒層側で高分子電解質膜に接している。
拡散層は、通常、カーボンペーパーおよび下地層からなる。下地層は、例えば、所定の重量比で混合したカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とをエチレングリコール等の有機溶媒に均一に分散したスラリーを、カーボンペーパーの片面に塗布、乾燥することにより形成される。
触媒層は、例えば、カーボンブラックに所定の重量比で白金を担持させた触媒粒子とイオン伝導性バインダーとを均一に混合した触媒ペーストを、下地層上に塗布、乾燥することにより形成される。
膜−電極構造体は、プロトン伝導膜を、酸素極および燃料極の両触媒層に挟持させた状態でホットプレスすることにより形成される。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例において、スルホン酸等量、プロトン伝導度、耐熱水性(フィルムの重量変化率)、フェントン試験における重量保持率は以下のようにして求めた。
1.スルホン酸当量
得られた高分子電解質の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点から、スルホン酸当量を求めた。
2.プロトン伝導度の測定
交流抵抗は、5mm幅の短冊状のプロトン伝導膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスから、プロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
3.耐熱水性
フィルム状のプロトン伝導膜試料をイオン交換水に浸し、95℃で48時間浸漬前後のフィルムの重量変化率(絶乾燥状態のフィルム重量)で測定した。
4.フェントン試験
3重量%の過酸化水素に硫酸鉄・七水和物を鉄イオンの濃度が20ppmになるように添加し、フェントン試薬を調製した。250ccのポリエチレン製容器に200gのフェントン試薬を採取し、3cm×4cm、膜厚=55μmに切削したプロトン伝導膜を投入後、密栓後、40℃の恒温水槽に浸漬させ、30時間フェントン試験を行った。
30時間フェントン試験後の重量保持率は、下記の数式により算出した(フィルムは真空乾燥により絶乾して重量を求めた)。
フェントン試験における重量保持率(%)=フェントン試験後のフィルム重量/フェントン試験前のフィルム重量×100
また、上記物性測定に用いたプロトン伝導膜は、以下のようにして調製した。
スルホン化ポリマーの固形分量が約10wt%となるように、NMPに溶解させた。このポリマーワニスをドクターブレードを用い、ガラス基板上に塗布後、75℃にて1時間オーブンを用い予備乾燥させ、塗膜をガラス基板から剥がした。フィルムを耐熱テープでアルミ板上に固定後、さらに150℃、1時間オーブンを用い乾燥させた。次いで、塗膜中に残存する溶媒を完全に除去するために、塗膜重量の約1000倍量のイオン交換水中に25℃、2時間浸漬させ、NMPを除去した。フィルムを25℃、50%RH12時間状態調節後、各種物性測定を実施した。
[実施例1]
攪拌装置、温度計を備えた内容積1Lの反応器に、4,4'−ジヒドロキシビフェニルのジナトリム塩 23.0g(0.1mol)、ジクロロジフェニルスルホン 14.4g(0.05mol)および下記式(14)で表される2,5−ジクロロ−4’−(4−フ
ェノキシフェノキシ)ベンゾフェノン21.8g(0.05mol)をスルホラン500mlに溶解させた。この溶液を260℃で10時間反応させた後、大量のメタノール中に
注ぎ、ポリマーを凝固させた。ポリマーをろ過後、一昼夜80℃で真空乾燥させてポリエーテルエーテルスルホン共重合体を得た。
攪拌装置、温度計、窒素導入管を付けた内容積500mLの反応容器を用い、窒素気流下、上記ポリエーテルエーテルスルホン共重合体50gを96.5wt%濃度の濃硫酸250mL中に溶解し、室温で24時間反応させて、スルホン化させた。
スルホン化反応後のポリマー溶液を大量のイオン交換水に注ぎ、ポリマーを凝固させた後、ミキサーでポリマーを粉砕した。粉砕したポリマーを洗浄水のpHが5以上となるまで、イオン交換水で洗浄した。
洗浄後のポリマーを80℃で一昼夜送風乾燥して、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン共重合体からなる高分子電解質を得た。
得られた高分子電解質のスルホン酸当量は1.8meq/gであり、熱水処理後の重量保持率は99%であり、フェントン試験後の重量保持率は70%であった。また、プロトン伝導度は0.116s/cmであった。
得られた高分子電解質からなるプロトン伝導膜を、酸素極および燃料極で挟持し、80〜180℃、5MPa、1回当たり2分間の条件で数回のホットプレスを行い、膜−電極構造体を製造した。
次いで、前記膜−電極構造体を単セルとし、酸素極に空気を流通するとともに燃料極に純水素を流通して発電を行い、電流密度0.2A/cm2時のセル電位を測定した。発電
条件を、両極とも、圧力100kPa、利用率50%、相対湿度50%および温度85℃としたところ、良好な発電性能であった。なお、前記酸素極および燃料極は以下のようにして製造した。
まず、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを、カーボンブラック:PTFE=4:6の重量比で混合し、エチレングリコールに均一に分散させてスラリーを調製した。このスラリーをカーボンペーパーの片面に塗布し、乾燥させて下地層を形成し、カーボンペーパーと下地層とからなる拡散層を製造した。
次に、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金粒子を1:1の重量比で担持させた触媒粒子とイオン伝導性バインダーとを、触媒粒子:イオン伝導性バインダー=8:5の重量比で混合し、均一に分散させて触媒ペーストを作製した。なお、本実施例では、イオン伝導性バインダーとして前記高分子電解質を用いたが、市販のパーフルオロアルキレンスルホン酸系高分子化合物(例えば、デュポン社製ナフィオン(商品名))の溶液を用いてもよい。
次に、拡散層の下地層上に、前記触媒ペーストを白金量が0.5mg/cm2となるよ
うにスクリーン印刷し、60℃、10分間の乾燥および120℃の減圧乾燥を行って、酸素極および燃料極とした。
[比較例1]
実施例1において、2,5−ジクロロ−4'−(4−フェノキシフェノキシ)ベンゾフェノンを用いずに、ジクロロジフェニルスルホンを28.8g(0.1mol)用い、スルホン化試薬として濃度が97.6%の硫酸を使用し、40時間反応させた他は、実施例1と同様にポリエーテルエーテルスルホンの合成、スルホン化、凝固、洗浄、乾燥を実施し、高分子電解質を得た。
得られた高分子電解質のスルホン酸当量は1.8meq/gであり、熱水処理後の重量保持率は55%であり、フェントン試験後の重量保持率は5%であった。また、プロトン伝導度は1.03s/cmであった。
[実施例2]
攪拌装置、温度計、窒素導入管を付けた500mL反応器に、4,6−ジアミノレゾル
シノール二塩酸塩 17.05g(80mmol)、テレフタル酸 4.65g(28mmol)、一般式(15)で表されるスルホン酸ジナトリウム塩 34.24g(52mmol)、ポリリン酸(五酸化リン含量84%)72g、五酸化リン 28gを投入し、窒素気流下70℃で5時間、120℃で3時間、130℃で15時間、165℃で18時
間、190℃で6時間反応させた。反応終了後、上記ポリマー溶液を大量のイオン交換水中に投入し、ポリマーを凝固させた。凝固したポリマーは粉砕後、大量のイオン交換水を用いて洗浄水のpHが5以上になるまで洗浄を繰り返した。得られたポリマーは80℃で一昼夜減圧乾燥させた。
得られたポリベンゾオキサゾール共重合体からなる高分子電解質のスルホン酸当量は2.5meq/gであり、熱水処理後の重量保持率は95%であり、フェントン試験後の重量保持率は60%であった。また、プロトン伝導度は0.28s/cmであった。
[比較例2]
実施例2において、式(15)で表されるスルホン酸ジナトリウム塩を用いずに、4,
6−ジアミノレゾルシノール二塩酸塩 17.05g(80mmol)、2,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸モノナトリウム塩15.02g(56mmol)、テレフタル酸5.32g(32mmol)を用いた他は、実施例2と同様の方法でスルホン化ポリベンゾオキサゾールからなる高分子電解質を製造し、評価を行った。
得られた高分子電解質のスルホン酸当量は2.5meq/gであり、熱水処理後の重量
保持率は40%であり、フェントン試験後の重量保持率は2%であった。また、プロトン伝導度は0.26s/cmであった。

Claims (4)

  1. ポリベンゾオキサゾールからなる高分子電解質であって、
    ポリベンゾオキサゾールが、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を繰り返し構造単位に有し、かつ下記一般式(1)で表される構造を繰り返し構造単位として有することを特徴とする高分子電解質。
    (式中、Xは単結合、電子吸引基または電子供与基を示し、Rは単結合、−(CH2q−または−(CF2q−を示し、qは1〜10の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、mが1〜10のときはXは互いに同一でも異なっていてもよく、kは0〜5の整数を示し、lは0〜4の整数を示し、k+l≧1である。)
  2. スルホン酸基を0.3〜5.0meq/gの範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載の高分子電解質。
  3. 請求項1または2に記載の高分子電解質からなることを特徴とするプロトン伝導膜。
  4. 一対の電極と両電極に挟持された電解質膜とが一体的に結合された膜−電極構造体であって、
    該電解質膜が、ポリベンゾオキサゾールからなり、
    ポリベンゾオキサゾールが、芳香環および複素環、またはこれらのいずれか一方を繰り返し構造単位に有し、かつ下記一般式(1)で表される構造を繰り返し構造単位として有することを特徴とする膜−電極構造体。
    (式中、Xは単結合、電子吸引基または電子供与基を示し、Rは単結合、−(CH2q−または−(CF2q−を示し、qは1〜10の整数を示し、mは0〜10の整数を示し、mが1〜10のときはXは互いに同一でも異なっていてもよく、kは0〜5の整数を示し、lは0〜4の整数を示し、k+l≧1である。)
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