JP4281243B2 - ガス冷却室出口温度制御方法及び装置 - Google Patents

ガス冷却室出口温度制御方法及び装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流動床式ごみ焼却炉の下流側に設けたガス冷却室の出口側のガス温度を制御するために用いるガス冷却室出口温度制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、流動床式ごみ焼却設備は、図2に示す如く、流動床式ごみ焼却炉1にごみを投入して焼却処理し、これにより発生する排ガス2を、排ガスライン3を通して下流側に設けた集塵器4に導き、該集塵器4にて集塵処理した後、図示しない煙突等に送って大気中に放出させるようにしてあり、この際、上記集塵器4に、高温の排ガス3がそのまま導かれると、該集塵器4が損傷する虞があることから、集塵器4よりも上流側の排ガスライン3上に、焼却炉1より導かれる排ガス2を所定温度まで冷却させるためのガス冷却室5を設置するようにしてある。
【0003】
かかるガス冷却室5は、内側上部位置に水噴霧ノズル6を装備し、該水噴霧ノズル6の供給側を水供給装置7に水供給ライン8を介して接続すると共に、水噴霧ノズル6の排出側を図示しない戻り水処理部に水排出ライン9を介して接続し、該水排出ライン9上に、噴霧水量調整弁10を設けて、該噴霧水量調整弁10により排出側の水の流量を調整することにより、水供給装置7よりガス冷却室5内に供給される水11の量を調整することができるようにしてあり、更に、ガス冷却室5の出口側のガス温度を検出する出口温度計12を設けて、該出口温度計12をPID制御器13に接続すると共に、該PID制御器13を上記噴霧水量調整弁10に接続し、下流側の集塵器4に送る排ガス2に所望する温度として予め設定された設定値(制御目標値)14と、上記出口温度計12により検出されたガス冷却室出口温度15をPID制御器13に入力して、ガス冷却室出口温度15が上記設定値14になるように、PID制御器13から噴霧水量調整弁10へ操作量16を出力し、ガス冷却室5内における噴霧水量をPID制御してガス冷却室出口温度15を制御するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ボイラを装備しない形式の流動床式ごみ焼却炉1の場合は、該ごみ焼却炉1における燃焼の変動が大きいため、ガス冷却室5入口での排ガス2の温度及び流量の変動が激しくなり、この場合、上記従来のガス冷却室5内における噴霧水量のPID制御によるガス冷却室出口温度制御方式では、ガス冷却室出口温度15を検出して、PID制御器13より出力する操作量16を変化させてからガス冷却室出口温度15が変動するまでに時間遅れがあり、制御応答性が悪いことから、ガス冷却室出口温度15の変動幅が大きくなるという問題がある。
【0005】
このためガス冷却室出口温度15が高温側に大きく変動した場合には、集塵器4の温度警報設定値を超える頻度が多くなるが、該温度警報設定値を超えた場合は、集塵器保護のための警報が発せられて、ごみ焼却設備がトリップに至るようになる。一方、ガス冷却室出口温度15が低温側に大きく変動した場合には、ガス冷却室5内の温度が、ガス冷却室5内にて噴霧した水11が蒸発しない温度領域に移行する頻度が多くなり、該温度領域ではガス冷却室5内でダストが湿るようになることから、ダスト排出系統の詰まりやガス冷却室5内にダストが固着する等の不具合が生じるという問題がある。
【0006】
更に、上記の如く、ダストの湿りが発生した場合には、ガス冷却室5の出口温度の設定値14が下げられなくなるため、ダイオキシン対策としての集塵器4の入口温度の低下が図れないという問題も生じる。
【0007】
そこで、本発明は、ボイラを装備しない形式の流動床式ごみ焼却炉の燃焼が大きく変動して、ガス冷却室入口での排ガス温度及び流量が激しく変動する場合にも、ガス冷却室出口温度を大きく変動させることなく制御できるガス冷却室出口温度制御方法及び装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、流動床式ごみ焼却炉より排出された排ガスを噴霧水により冷却するようにしてあるガス冷却室の出口ガス温度を制御するガス冷却室出口温度制御方法において、ガス冷却室出口温度の設定値と、ガス冷却室出口側で検出されたガス冷却室出口温度を基にガス冷却室内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求め、一方、流動床式ごみ焼却炉の放射温度及び炉内温度を検出し、上記放射温度の所定の単位時間毎の移動平均値を算出し、該放射温度の移動平均値により上記炉内温度を除算して両者の比を求めると共に、該比と上記放射温度とを乗算することにより補正放射温度データを算出し、該補正放射温度データを、上記炉内温度より減算することにより、ガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出し、該排ガス温度変動量データに基いて、排ガスの温度変化の傾向に対応できるように上記PID制御を行うための操作量に補正を加えてなる操作量により上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御するガス冷却室出口温度制御方法、及び、流動床式ごみ焼却炉に放射温度計及び炉内温度計を設置し、上記流動床式ごみ焼却炉の下流側に、該ごみ焼却炉より排出された排ガスを導入して、内部の水噴霧ノズルより噴霧された水により冷却するようにしてあるガス冷却室を設け、該ガス冷却室の出口側の排ガスライン上に出口温度計を設置し、ガス冷却室出口温度の設定値と、上記出口温度計により検出されたガス冷却室出口温度と、上記放射温度計からの放射温度及び上記炉内温度計からの炉内温度とを入力して、上記ガス冷却室への噴霧水量を制御させるようにする制御部を備え、且つ該制御部を、上記設定値と出口温度計からのガス冷却室出口温度を基にガス冷却室内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求めるPID制御部と、上記放射温度計より入力する放射温度から所定の単位時間当たりの移動平均値を算出する移動平均値算出器、該移動平均値算出器において算出された移動平均値により上記炉内温度計より入力する炉内温度を除算して両者の比を求める除算器及び該除算器で求めた比を上記放射温度計による放射温度に乗算して補正放射温度データを求める乗算器とからなる放射温度補正部と、上記放射温度補正部の乗算器より得られる補正放射温度データを上記炉内温度より減算してガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出する減算器、該減算器にて算出された排ガス温度変動量データを基に、上記PID制御部より出力される操作量を補正するようにする制御補正部とを備えてなる構成とし、上記制御補正部で補正された操作量で上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御するようにしたガス冷却室出口温度制御装置とする。
【0009】
流動床式ごみ焼却炉に設置した炉内温度計と放射温度計のそれぞれの検出値を基に、該ごみ焼却炉より排出されてガス冷却室入口に達する排ガスの温度を推定し、該推定された排ガス温度より、ガス冷却室入口温度の変動データを算出し、この変動データに基いて、ガス冷却室入口温度が上昇する傾向にある場合には、ガス冷却室出口温度をフィードバックさせてガス冷却室内における噴霧水量のPID制御を行う際に出力される操作量に対して、ガス冷却室内における噴霧水量を増加させるように予め補正することができ、一方、ガス冷却室入口温度が低下する傾向にある場合には、PID制御部より出力される操作量に対して噴霧水量を減少させるように予め補正することができることから、制御応答性の遅れは改善される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1(イ)(ロ)は本発明のガス冷却室出口温度制御方法及び装置の実施の一形態を示すもので、ボイラを装備しない形式の流動床式ごみ焼却炉1に接続した排ガスライン3に、上流側よりガス冷却室5と集塵器4を順に備えて、該ガス冷却室5の出口側に、ガス冷却室出口温度を検出する出口温度計12を設け、上記ガス冷却室5には、供給側を水供給装置7に水供給ライン8を介して接続し且つ排出側を噴霧水量調整弁10を備えた水排出ライン9に接続してなる水噴霧ノズル6を装備した構成としてある流動床式ごみ焼却設備において、上記流動床式ごみ焼却炉1に、炉内からの熱放射として放射温度18を検出する放射温度計17と、保護管付熱電対構造として炉内温度20を検出する炉内温度計19とを設置し、更に、集塵器4に送る排ガス2に所望する温度として予め設定されたガス冷却室出口温度の設定値14と、上記出口温度計12により検出されるガス冷却室出口温度15と、上記放射温度計17からの放射温度18と、上記炉内温度計19からの炉内温度20とを入力して、上記噴霧水量調整弁10に操作量32の指令を出力するようにする制御部21を備えた構成とする。
【0012】
上記制御部21は、図1(ロ)に詳細を示す如く、出口温度計12により検出されたガス冷却室出口温度15を設定値14と比較して設定値14となるようにガス冷却室5内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量22を噴霧水量調整弁10に出力するようにするPID制御部Iと、放射温度計17より入力する放射温度18の移動平均値、すなわち、該放射温度18の所定の単位時間、たとえば、1分間毎の移動平均値24を算出する移動平均値算出器23、該移動平均値算出器23において算出された放射温度の移動平均値24により、炉内温度計19より入力する炉内温度20を除算して、炉内温度20と放射温度の移動平均値24との比26を求める除算器25、及び、該除算器25で求めた比26を上記放射温度計17からの放射温度18に乗算して補正放射温度データ28を求める乗算器27からなる放射温度補正部IIと、上記乗算器27より得られた補正放射温度データ28を、炉内温度計19からの炉内温度20より減算して排ガス温度変動量データ30を算出する減算器29、該減算器29にて算出された排ガス温度変動量データ30を基に、上記PID制御部Iより出力される操作量22を補正するようにする制御補正部IIIとを備え、該制御補正部IIIによる排ガス温度変動量データ30で操作量22を補正制御器31にて補正して、該補正された操作量32を噴霧水量調整弁10に出力するようにする。
【0013】
その他、図2に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0014】
今、ガス冷却室出口温度15の温度制御を実施する場合は、先ず、ガス冷却室5の出口ガス温度の設定値14を予め設定してPID制御部Iに入力させるようにする。
【0015】
次に、ガス冷却室出口温度15を出口温度計12により検出してPID制御部Iにフィードバックさせて、該検出されたガス冷却室出口温度15が上記設定値14と相違するときに、設定値14に近付くようPID制御部Iから操作量22を出力させる際に、この操作量22にフィードフォワード制御を追加させるようにする。
【0016】
すなわち、流動床式ごみ焼却炉1の燃焼が変動すると、放射温度や炉内温度が変動し、これに伴いガス冷却室5入口でのガス温度が変動してガス冷却室出口温度が変動して来るので、流動床式ごみ焼却炉1内の放射温度18を放射温度計17により検出し、炉内温度20を炉内温度計19により検出して、これらの放射温度18と炉内温度20から排ガスの温度変化を予め求めて噴霧水量調整弁10への操作量を変えるようにする。
【0017】
詳述すると、放射温度計17で検出している放射温度18自体は、瞬時値ではあるが、炉内の赤外領域を検出しているだけなので実際の排ガス3の温度を示してはいない。一方、保護管付熱電対構造を備えた炉内温度計19より得られる炉内温度20は移動平均的な値となる。よって、移動平均値算出器23により上記放射温度18の移動平均値24を求めることにより、該移動平均値24と炉内温度20に相関性を得ることができ、除算器25において炉内温度20を放射温度の移動平均値24で除算して、炉内温度20と移動平均値24の比26を求め、次に、乗算器27にて該比26を放射温度18の瞬時値に乗算することにより、実際の排ガス温度の瞬時値に近い補正放射温度データ28を放射温度補正部11で得るようにし、一方、制御補正部IIIにおける減算器29において、上記補正放射温度データ28を、移動平均的な値である炉内温度20から減算することにより、流動床式ごみ焼却炉1から排出されるガス温度、すなわち、ガス冷却室5の入口に導かれる排ガス3の温度が、上昇傾向にあるか、又は、下降傾向にあるかを排ガス温度変動量データ30として求めるようにする。
【0018】
これにより、ガス冷却室5に導かれる排ガス3の温度が上昇傾向にある場合には、補正制御器31において、排ガス温度変動量データ30を上記PID制御部Iより出力された操作量22に加えて、上記排ガス3の温度上昇傾向に対応できるように噴霧水量を増加させるように補正した操作量32を出力させることができ、ガス冷却室5内に噴霧させる水11の量を、予め増加させて、ガス冷却室5に導かれる排ガス3の温度が上昇してもガス冷却室出口温度15の上昇を抑えることができるようにする。一方、排ガス2の温度が下降傾向にある場合には、補正制御器31において、上記PID制御部Iより出力された操作量22に対して上記排ガス3の温度下降傾向に対応できるように噴霧水量を減少させるように補正した操作量32を出力させることにより、ガス冷却室5内に噴霧させる水11の量を、予め減少させて、ガス冷却室5に導かれる排ガス3の温度が低下してもガス冷却室出口温度15の低下を抑えることができるようにする。
【0019】
このように、ガス冷却室5入口における排ガス3の温度変化が上昇傾向にあるか、又は、下降傾向にあるかを排ガス温度変動量データ30として得ることができることから、流動床式ごみ焼却炉1の燃焼が大きく変動して、ガス冷却室5入口での排ガス3温度及び流量が激しく変動する場合にも、該排ガス3の温度変化の傾向に合わせて、予めガス冷却室5における噴霧水量を増減させる制御、すなわち、フィードフォワード制御を行うことができ、ガス冷却室出口温度15を大きく変動させることなく制御でき、従来に比して、制御応答性を大幅に向上させることができる。
【0020】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、噴霧水量調整弁10は、水噴霧ノズル6の下流側に接続した水排出ライン9に設けたものとして示したが、水供給ライン8上に設けてもよく、この場合は、水噴霧ノズル6の下流側に水排出ライン9を接続しない形式とすることが望ましいこと、流動床式ごみ焼却炉1の排ガスライン2上に、脱硫装置やその他の機器を装備した形式の流動床式ごみ焼却設備に採用してもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のガス冷却室出口温度制御方法及び装置によれば、流動床式ごみ焼却炉より排出された排ガスを噴霧水により冷却するようにしてあるガス冷却室の出口ガス温度を制御するガス冷却室出口温度制御方法において、ガス冷却室出口温度の設定値と、ガス冷却室出口側で検出されたガス冷却室出口温度を基にガス冷却室内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求め、一方、流動床式ごみ焼却炉の放射温度及び炉内温度を検出し、上記放射温度の所定の単位時間毎の移動平均値を算出し、該放射温度の移動平均値により上記炉内温度を除算して両者の比を求めると共に、該比と上記放射温度とを乗算することにより補正放射温度データを算出し、該補正放射温度データを、上記炉内温度より減算することにより、ガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出し、該排ガス温度変動量データに基いて、排ガスの温度変化の傾向に対応できるように上記PID制御を行うための操作量に補正を加えてなる操作量により上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御する方法、及び、流動床式ごみ焼却炉に放射温度計及び炉内温度計を設置し、上記流動床式ごみ焼却炉の下流側に、該ごみ焼却炉より排出された排ガスを導入して、内部の水噴霧ノズルより噴霧された水により冷却するようにしてあるガス冷却室を設け、該ガス冷却室の出口側の排ガスライン上に出口温度計を設置し、ガス冷却室出口温度の設定値と、上記出口温度計により検出されたガス冷却室出口温度と、上記放射温度計からの放射温度及び上記炉内温度計からの炉内温度とを入力して、上記ガス冷却室への噴霧水量を制御させるようにする制御部を備え、且つ該制御部を、上記設定値と出口温度計からのガス冷却室出口温度を基にガス冷却室内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求めるPID制御部と、上記放射温度計より入力する放射温度から所定の単位時間当たりの移動平均値を算出する移動平均値算出器、該移動平均値算出器において算出された移動平均値により上記炉内温度計より入力する炉内温度を除算して両者の比を求める除算器及び該除算器で求めた比を上記放射温度計による放射温度に乗算して補正放射温度データを求める乗算器とからなる放射温度補正部と、上記放射温度補正部の乗算器より得られる補正放射温度データを上記炉内温度より減算してガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出する減算器、該減算器にて算出された排ガス温度変動量データを基に、上記PID制御部より出力される操作量を補正するようにする制御補正部とを備えてなる構成とし、上記制御補正部で補正された操作量で上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御するようにした装置としてあるので、流動床式ごみ焼却炉の放射温度より該放射温度の移動平均値を求め、該移動平均値により炉内温度を除算して得た比を、上記放射温度に積算することにより、実際の排ガス温度の瞬時値に近い補正放射温度データを算出することができ、該算出された補正放射温度データを上記炉内温度より減算することで、ガス冷却室入口部分に導かれる排ガス温度の変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを求めることができ、ガス冷却室出口温度をフィードバックしてガス冷却室内の噴霧水量のPID制御を行うことができるようにPID制御部より出力される操作量に対して、上記排ガス温度変動量データに基いて、排ガス温度が上昇傾向にある場合には予め噴霧水量を増加させ、一方、排ガス温度が下降傾向にある場合には予め噴霧水量を減少させるように補正して、該補正された操作量を出力することにより、ガス冷却室内に噴霧すべき水の量をフィードフォワード制御できることから、流動床式ごみ焼却炉の燃焼状態が変化して、ガス冷却室に導かれる排ガスの温度や流量が変化した場合にも、ガス冷却室出口温度を大きく変動させることなく制御でき、従来に比して制御応答性を大幅に向上させることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス冷却室出口温度制御方法及び装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は全体構成を示す概要図、(ロ)は制御装置本体の詳細を示す図である。
【図2】従来の流動床式ごみ焼却設備におけるガス冷却室出口温度制御装置の一例を示す概要図である。
【符号の説明】
I PID制御部
II 放射温度補正部
III 制御補正部
1 流動床式ごみ焼却炉
2 排ガス
3 排ガスライン
4 集塵器
5 ガス冷却室
6 水噴霧ノズル
11 水
12 出口温度計
14 設定値
15 ガス冷却室出口温度
17 放射温度計
18 放射温度
19 炉内温度計
20 炉内温度
21 制御部
22 操作量
23 移動平均値算出器
24 移動平均値
25 除算器
26 比
27 乗算器
28 補正放射温度データ
29 減算器
30 排ガス温度変動データ
31 補正制御器
32 操作量

Claims (2)

  1. 流動床式ごみ焼却炉より排出された排ガスを噴霧水により冷却するようにしてあるガス冷却室の出口ガス温度を制御するガス冷却室出口温度制御方法において、ガス冷却室出口温度の設定値と、ガス冷却室出口側で検出されたガス冷却室出口温度を基にガス冷却室内における噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求め、一方、流動床式ごみ焼却炉の放射温度及び炉内温度を検出し、上記放射温度の所定の単位時間毎の移動平均値を算出し、該放射温度の移動平均値により上記炉内温度を除算して両者の比を求めると共に、該比と上記放射温度とを乗算することにより補正放射温度データを算出し、該補正放射温度データを、上記炉内温度より減算することにより、ガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出し、該排ガス温度変動量データに基いて、排ガスの温度変化の傾向に対応できるように上記PID制御を行うための操作量に補正を加えてなる操作量により上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御することを特徴とするガス冷却室出口温度制御方法。
  2. 流動床式ごみ焼却炉に放射温度計及び炉内温度計を設置し、上記流動床式ごみ焼却炉の下流側に、該ごみ焼却炉より排出された排ガスを導入して、内部の水噴霧ノズルより噴霧された水により冷却するようにしてあるガス冷却室を設け、該ガス冷却室の出口側の排ガスライン上に出口温度計を設置し、ガス冷却室出口温度の設定値と、上記出口温度計により検出されたガス冷却室出口温度と、上記放射温度計からの放射温度及び上記炉内温度計からの炉内温度とを入力して、上記ガス冷却室への噴霧水量を制御させるようにする制御部を備え、且つ該制御部を、上記設定値と出口温度計からのガス冷却室出口温度を基にガス冷却室への噴霧水量をPID制御する場合の操作量を求めるPID制御部と、上記放射温度計より入力する放射温度から所定の単位時間当たりの移動平均値を算出する移動平均値算出器、該移動平均値算出器において算出された移動平均値により上記炉内温度計より入力する炉内温度を除算して両者の比を求める除算器及び該除算器で求めた比を上記放射温度計による放射温度に乗算して補正放射温度データを求める乗算器とからなる放射温度補正部と、上記放射温度補正部の乗算器より得られる補正放射温度データを上記炉内温度より減算してガス冷却室入口に導かれる排ガスの温度変化の傾向を示す排ガス温度変動量データを算出する減算器、該減算器にて算出された排ガス温度変動量データを基に、上記PID制御部より出力される操作量を補正するようにする制御補正部とを備えてなる構成とし、上記制御補正部で補正された操作量で上記ガス冷却室内における噴霧水量を制御してガス冷却室出口温度を制御するようにしたことを特徴とするガス冷却室出口温度制御装置。
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