JP4280390B2 - アルギン酸分解酵素 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願は、アルギン酸分解酵素に関するものである。さらに詳しくは、この出願は、海洋微生物から抽出・精製された新規のアルギン酸分解酵素と、この分解酵素の作用によって得られるアルギン酸由来の各種分解物、ならびにこの酵素を産生する微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルギン酸は、褐藻の細胞間を充填する粘質多糖で、マンヌロン酸(M)とグルロン酸(G)の2つのウロン酸ユニットが1,4グリコシド結合で結合した直鎖の高分子であり、食品添加物、製剤用基材、医用材料(繊維)等として利用されている。
【0003】
一方、このアルギン酸の分解物は、例えば、アルギン酸のカルボキシル基の陽イオン反応性に起因する抱合反応による血中コレステロールおよび金属の排出効果が従来より期待されている。しかしながら、このアルギン酸を溶液化した場合には、アルギン酸が溶液中のカルシウム等と金属塩を形成してゲル化するために非常に分解されにくいことが知られている。そこで、微生物の産生するアルギン酸分解酵素を用いてアルギン酸を分解する試みがなされており、例えば、特開平6−237783号公報には、カブトガニの腸より分離されたアルテノモナス属細菌の産生するアルギン酸分解酵素をアルギン酸カリウムおよび(または)アルギン酸ナトリウムに作用させてアルギン酸カリウムオリゴ糖を製造する方法と、この方法によって得られたアルギン酸カリウムオリゴ糖が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
アルギン酸の分解物は、その生理活性によって医薬品や機能性食品等としての様々な用途が期待されるが、その活性を正確に特定し、用途を規定するためには高純度の分解標品が不可欠である。
【0005】
しかしながら、例えば上記特開平6−237783号公報に開示されたアルギン酸分解酵素の場合には、アルギン酸はランダムに分解されるため、分解生成物についても重合度のコントロールは困難であった。また、アルギン酸を構成する2つの糖鎖ユニット(MユニットとGユニット)の比と重合体におけるそれら配列が生物効果に影響すると予想されることから、これら2つのユニットの各々からなるアルギン酸分解物が重要視されるが、従来、MユニットとGユニットの両方を、所望の長さに分解することのできるアルギン酸分解酵素は知られていない。
【0006】
この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、アルギン酸のMユニットとGユニットの両方を分解することのでる新規なアルギン酸分解酵素を提供することを課題としている。
【0007】
またこの出願の発明は、このアルギン酸分解酵素を用いて作成されたアルギン酸等の分解物、およびこの酵素を産生する微生物を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この出願は、上記の課題を解決するため、以下の発明を提供する。
(1) 微生物が産生するアルギン酸分解酵素であって、アルギン酸のホモマンヌロン酸ユニットとホモグルロン酸ユニットの両方を分解することを特徴とするアルギン酸分解酵素。
(2) 微生物が、海底泥より分離されたアステロモナス属(Alteromonas sp.)に属する微生物である上記(1)のアルギン酸分解酵素。
(3) 微生物が、JSTN000272(FERM P-17020)である上記(2)のアルギン酸分解酵素。
(4) 配列番号2および配列番号3のアミノ酸配列を含む上記(3)のアルギン酸分解酵素。
(5) 配列番号2または配列番号3の任意のアミノ配列部分からなるペプチド。
(6) 配列番号1の塩基配列を含み、上記(3)のアルギン酸分解酵素をコードするポリヌクレオチド。
(7) 上記(1)から(4)のいずれかのアルギン酸分解酵素をアルギン酸に作用させることによって得られたアルギン酸分解物。
(8) 上記(1)から(4)のいずれかのアルギン酸分解酵素をマンヌロン酸ポリマーに作用させることによって得られたマンヌロン酸オリゴマー。
(9) 上記(1)から(4)のいずれかのアルギン酸分解酵素をグルロン酸ポリマーに作用させることによって得られたグルロン酸オリゴマー。
(10) アステロモナス属(Alteromonas sp.)に属する微生物JSTN000272(FERM P-17020)。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明のアルギン酸分解酵素は、アルギン酸を構成しているMユニットとGユニットをそれぞれ選択的に分解することのできる酵素である。このような酵素は、例えば、海底泥から単離されるアルテノモナス属に属する微生物等から抽出・精製することができる。この発明では、長崎県大村湾の海底泥から単離した微生物をスクリーニングした結果、細菌JSTN000272が上記特性を有する酵素を産生することを見出し、平成10年10月9日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託している(FERM P-17020)。なお、このJSTN000272(以下、No.272菌)と記載することがある)が、アルテロモナス属(Alteromonas sp.)細菌であることは、表1に示した性状試験の結果から明らかである。この表1では、No,272菌と、文献(Bull.Fac.Nagasaki Univ. 40:35-38, 1975; Anal.Biochem.9:401, 1964; Nature 227:685, 1970)に記載の他のアルテロモナス細菌(A.haloplanktis、A.macleodii)の性状試験の結果を比較して示した。
【0010】
【表1】
Figure 0004280390
【0011】
この発明のアルギン酸分解酵素は、上記微生物を培養し、培養上清の遠心分離による粗酵素液の分離、イオン交換およびクロマトグラフィー等による精製、限外濾過等による濃縮などの手段を組み合わせた公知の方法によって取得することができる。
【0012】
また、この発明のアルギン酸分解酵素はペプチドの形態で使用することもできる。このようなペプチドは、アルギン酸分解酵素を適当なプロテアーゼで消化して作成することもでき、あるいは配列番号2および3のアミノ酸配列に基づいて、公知のペプチド合成法により化学合成して作成することもできる。
【0013】
さらにまた、この発明のアルギン酸分解酵素は、その遺伝子を適当な宿主−ベクター系で発現させることによって遺伝子工学的に作成することもできる。アルギン酸分解酵素遺伝子は、例えば、配列番号1の塩基配列に基づいて作成したオリゴヌクレオチドプローブを用いて、N0.272菌DNAから調製することができる。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を示してこの発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、この発明は以下の例によって限定されるものではない。
【0015】
なお、以下の実施例1〜5で使用する材料および方法等は次のとおりである。a)微生物
JSTN000272(FERM P-17020:No.272菌)を用いた。
b)アルギン酸
昆布より抽出したアルギン酸、およびアルギン酸ナトリウム(1,000cps:ナカライテクス社製)を使用した。
c)アルギン酸分解酵素の活性測定
RAPID法(Bull. Fac. Nagasaki Univ. 40:35-38, 1975)に従って測定した。すなわち、基質(0.2%アルギン酸ナトリウムを含む50mMリン酸バッファー、pH7.5)2mlを、30℃で10分間インキュベートし、酵素溶液0.2mlと混合した。酵素分解によって得られる二重結合の特異的吸収波長である235nmの吸光度を、酵素添加から45秒後より2分間、30秒毎に測定した。その場合のブランクは水とした。1分間に0.100吸光度が増加する酵素量を1unitとした。
d)タンパク質の定量
牛血清アルブミンを標準タンパク質として、ミクロビュウレット法(Anal. Biochem., 9:401, 1964)により測定した。
e)電気泳動
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)は、文献(Nature, 227:685, 1970)に記載の方法に従い、平板を用いたスラブ法で行った。濃縮ゲルは5%、分離ゲルは12%の濃度のものを使用した。染色液は、イソプロピルアルコール25%、酢酸10%、精製水65%の混合溶液を使用し、脱色は7%酢酸溶液中で行った。
【0016】
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)は、泳動用緩衝液にSDSを添加しない以外は、SDS−PAGEと同様に行った。
f)酵素のN末端アミノ酸配列分析
酵素溶液30μlに高純度蒸留水を加えてウルトラフリーに入れ、10,000rpmで30μlになるまで遠心した。調製した試料を120APTHアナライザー(Applied Biosystems社製)と連動したプロテインシーケンサー477A(Applied Biosystems社製)に共し、各PTH−アミノ酸を決定した。
g)ゲルろ過による分子量の定量
セファデックスG−100を用いたカラムクロマトグラフィーで標準タンパク質(ブルーデキストラン2,000:分子量2,000;リボヌクレアーゼA:分子量13,700;キモトリプシノーゲンA:分子量25,000;オーバルブミン:分子量43,000;牛血清アルブミン:分子量67,000)をそれぞれ溶出して検量線を作成し、標準タンパク質の溶出と同一条件で酵素を溶出し、検量線から分子量を定量した。
実施例1:アルギン酸分解酵素の精製
(1) 微生物の培養
No.272菌の培地を検討したところ、図1に増殖の程度と酵素活性を示したとおり、Davis培地(0.2%アルギン酸、海水、pH8.0)において酵素活性の出現が顕著であり、25℃48時間でその活性は最高となったことから、培養条件は25℃48時間とした。
【0017】
培地は、グルコースの代わりにアルギン酸ナトリウムを加え、海水を利用したことから硫酸マグネシウムを除いた組成を採用した(表2)。また、図2に示したとおり、前培養は最も菌の生育が良好であったZoBell2216E(pH7.5)を用いた。
【0018】
【表2】
Figure 0004280390
【0019】
(2) 粗酵素溶液の調製
得られた培養液を遠心分離(6,000G、20分間)し、菌体を取り除いた。除菌した培養液に100%飽和となりように硫酸アンモニウムを加え、4℃で一晩放置した後、遠沈(6,000G、20分間)し、目的タンパク質を得た。透析により脱塩した後、限外ろ過濃縮し、粗酵素溶液とした。
(3) 陰イオン交換(バッチ法)
粗酵素溶液は粘土が高くカラムクロマトグラフィーが困難であったため、先ず、バッチ法により陰イオン交換を行った。50mM Tris緩衝液(pH7.5)で平衡科しておいたイオン交換体に試料を加えて数分間撹拌した後、約1時間静置してタンパク質を吸着させた後、グラスフィルターに移し吸引ろ過を行った。ろ液の酵素活性がなくなるまでNaClおよびTris緩衝液の濃度をstep wiseに上げ、この操作を繰り返し、酵素活性のある画分を集め、限外ろ過濃縮し、試料とした。
(4) 陰イオン交換(第2回目)
得られた活性画分を透析濃縮後、DEAE−セルロファインを用いたカラムクロマトグラフィーを行った。活性画分は、0.1M Tris緩衝液(pH6.5)で平衡化しておいたカラムに試料を加えて吸着させた後、0→0.5MのNaCl直線濃度勾配法により溶出させた(図3)。得られた活性画分を集め、限外ろ過濃縮した。
(5) セファデックスG-100によるゲルろ過
セファデックスG-100を用いたカラムクロマトグラフィーにより、先にDEAE-クロマトグラフィーで得た酵素標品のゲルろ過を行った(図4)。活性画分を集め、限外ろ過濃縮した。
(6) 陽イオン交換カラムクロマトグラフィー
前記(5)で得た活性画分をさらに、CM-セルロファインによる陽イオン交換カラムクロマトグラフィーに供した。20mMリン酸緩衝液(pH6.0)で平衡化しておいたカラムに、試料を加え、pH6.0→8.0のpH勾配をかけたが、図5に示したとおり、活性は素通り画分にのみ認められた。この活性画分を集め、限外ろ過濃縮した。
【0020】
さらに、このろ過濃縮物に対して、DEAE−セルロファインを用いたカラムクロマトグラフィーによる陰イオン交換(第3回目)を行った。活性画分は、0.1→0.3のNaCl直線濃度勾配法により溶出した。活性画分を集め、限外ろ過濃縮したものを酵素標品とした(図6)。
(7) 酵素の精製
図7に示した工程に従って酵素を精製した。精製時のタンパク質の収率は表3に示したとおりである。総タンパク質量は、精製開始時の446.7mgから6.3mgとなり、最終段階での酵素の比活性は487.4units/mgであった。比活性は8.8倍となり、活性の回収率は12.4%であった。
【0021】
【表3】
Figure 0004280390
【0022】
実施例2:精製酵素の特性の確認
(1) 精製酵素の純度
実施例1で得た酵素標品に対して、SDS存在下および非存在下においてポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ったところ、図8に結果を示したとおり、酵素のバンドはいずれの場合も1本となった。
【0023】
また、酵素タンパク質のアミノ酸1次構造を調べたところ、N末端配列が配列番号3のとおりであることが判明した。
【0024】
以上の結果から、実施例1で得られた酵素標品は、高度に精製されたものであることが確認された。
(2) 分子量
分子量既知のタンパク質をスタンダードとし、セファデックス-100を用いてWhitaker法により測定した結果、図9に示したとおり、この酵素の分子量は約25,000であると推定された。
(3) 酵素の性質
この酵素は、図10に示したとおり、30〜70℃の温度範囲で相対活性が高くなり、相対活性が最大となる60℃が至適温度であることが確認された。また、図11にも示したとおり、40℃付近まで安定であることから、この酵素を用いてアルギン酸オリゴオリゴ糖を製造する場合には、30〜40℃で反応させるのが好ましと考えられる。
【0025】
また、この酵素は、図12に示したとおり、pH6.0〜9.0付近で相対活性が高くなり、至適pH範囲はpH7.5〜8.0であった。また、図13に示したとおり、この酵素はpH6.0〜11.0の範囲で安定であるため、菌の培養および酵素の保存はこのpH範囲で行うことが好ましいと考えられる。
(4) 基質特異性
この酵素は、図14に示したとおり、マンヌロン酸ポリマー(PM)およびグルロン酸ポリマー(PG)の両方に活性を示した。
実施例3:マンヌロン酸オリゴマーの作成
図15に示したHaugらの方法に従って予め調製したPMを以下のとおりに酵素分解および分画した。
【0026】
PM4gを溶解した50mMリン酸緩衝液20mlに対し、12unitsのアルギン酸分解酵素を加え、30℃で3.5時間反応させた後、さらに同量の酵素を加え、合計で5.5時間反応させた。HClを用い、pHを4.2に調整して反応を停止させた後、中和(pH7.0)して消化物を得た。この消化物を、バイオゲルP-6を用いたカラムクロマトグラフィー(移動相:50mMリン酸緩衝液)により分離した(図16)。得られた各画分のリン酸塩を除去するため、純水を用いてバイオゲルP-6によるカラムクロマトグラフィーを行った。溶出パターンにおいて重なりが大きいと思われるものについては、再度バイオゲルP-6によるカラムクロマトグラフィーを行い、マンヌロン酸オリゴマーの各画分を得、これを凍結乾燥させた。
【0027】
また、バイオゲルP-6によるカラムクロマトグラフィーの溶出位置より、ガラクツロン酸(M1、G1の溶出位置と一致)を基準としてWhitakerの方法により分子量をsくていし、得られた各画分の重合度を求めた。表4は、重合度1〜11までの各消化物の収量(原料4g当たり)である。
実施例4:グルロン酸オリゴマーの作成
実施例3と同様にして予め調製したPG4gを溶解した50mMリン酸緩衝液20mlに対し、100unitsのアルギン酸分解酵素を加え、30℃で3時間反応させた後、さらに同量の酵素を加え、合計で5時間反応させた。HClで中和後、実施例3と同様の操作によりグルロン酸オリゴマーを得て(図17)、これを凍結乾燥した。また、実施例3と同様にして各画分の重合度を求め、各消化物の収量を表4に示した。
【0028】
【表4】
Figure 0004280390
【0029】
実施例5:アルギン酸分解物の作成
コンブ中より抽出したアルギン酸0.4gを溶解した50mMリン酸緩衝液2mlに対し、27unitsのアルギン酸分解酵素を加え、30℃で2.5時間反応させた後、さらに同量の酵素を加え、合計で5時間反応させた。リン酸を除去した後、凍結乾燥した。
実施例6:アルギン酸分解酵素遺伝子の特定
No.272菌を25℃で24時間振とう培養した後、公知のフェノール/エタノール抽出によってDNAを抽出し、これを鋳型としてアルギン酸分解酵素遺伝子をPCR増幅した。PCRプライマーとしては、アルギン酸分解酵素をリジルエンドペプチダーゼおよびエンドプロテイナーゼAsp-Nにより消化して得られたペプチドのオーバーラップ(図18)に基づき、配列番号4(フォワードプライマーAAL-VP-1)および配列番号5(リバースプライマーAAL-CP-1)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを合成した。PCR反応溶液の組成は表5のとおりである。また、PCR反応は(94℃−45℃−72℃)×40サイクルとした。
【0030】
【表5】
Figure 0004280390
【0031】
以上のPCRによって約450bpのDNA断片を得た。塩基配列をDNAシークエンサーで解析した結果、このDNA断片の塩基配列は配列番号1のとおりであり、このDNA断片がコードするポリペプチドのアミノ酸配列が配列番号2のとおであることが判明した。この配列番号1のポリヌクレオチドは、なお、アルギン酸分解酵素遺伝子の3'側をコードしており、配列番号2のポリペプチドはアルギン酸分解酵素のC末端側である。
【0032】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願によって、アルギン酸のMユニットとGユニットの両方を分解することのでる新規なアルギン酸分解酵素と、このアルギン酸分解酵素を用いて作成されたアルギン酸等の分解物、この酵素を産生する微生物、およびこのアルギン酸分解酵素をコードするポリヌクレオチドが提供される。
【0033】
【配列表】
Figure 0004280390
Figure 0004280390
Figure 0004280390
Figure 0004280390
Figure 0004280390

【図面の簡単な説明】
【図1】 No.272菌のDavis培地における増殖の程度と活性の変化を示すグラフ図である。
【図2】 No.272菌のZoBell2216E培地における増殖の程度と活性の変化を示すグラフ図である。
【図3】DEAE−セルロファインを用いたカラムクロマトグラフィーによる酵素の溶出曲線である。
【図4】セファデックスG-100を用いたゲルろ過による酵素の溶出曲線である。
【図5】CM−セルロファインを用いたカラムクロマトグラフィーによる酵素の溶出曲線である。
【図6】DEAE−セルロファインを用いたカラムクロマトグラフィー(第3回目)による酵素の溶出曲線である。
【図7】酵素の精製工程図である。
【図8】この発明の酵素のゲル電気泳動図である。
【図9】この発明の酵素の推定分子量を示すグラフ図である。
【図10】この発明の酵素の温度と活性の関係を示すグラフ図である。
【図11】この発明の酵素の温度安定性を示すグラフ図である。
【図12】この発明の酵素のpHと活性の関係を示すグラフ図である。
【図13】この発明の酵素のpH安定性を示すグラフ図である。
【図14】この発明の酵素の基質との関係を示すグラフ図である。
【図15】PMおよびPGを調製するために用いたHaugらの方法を示した工程図である。
【図16】バイオゲルP-6を用いたゲルろ過によるPMの溶出曲線である。
【図17】バイオゲルP-6を用いたゲルろ過によるPGの溶出曲線である。

Claims (6)

  1. 微生物が産生するアルギン酸分解酵素であって、以下の性質:
    作用:アルギン酸のマンヌロン酸ユニットとグルロン酸酸ユニットの両方を略同程度に分解する;
    基質特異性:マンヌロン酸ポリマーとグルロン酸ポリマー;
    分子量:約25,000
    至適温度:60℃
    至適pH:7.5〜8.0
    を有することを特徴とするアルギン酸分解酵素。
  2. 微生物が、海底泥より分離されたアルテロモナス属(Alteromonas sp.)に属する微生物である請求項1のアルギン酸分解酵素。
  3. 微生物が、JSTN000272(FERM P-17020)である請求項2のアルギン酸分解酵素。
  4. 配列番号2および配列番号3のアミノ酸配列を含む請求項3のアルギン酸分解酵素。
  5. 配列番号1の塩基配列を含み、請求項3のアルギン酸分解酵素をコードするポリヌクレオチド。
  6. アルテロモナス属(Alteromonas sp.)に属する微生物JSTN000272(FERM P-17020)
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