JP4280215B2 - 酸化物分散型合金の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分散強化型合金である酸化物分散型合金の製造方法に関する。詳しくは、微細な分散粒子が均一に分散した酸化物分散型合金の製造方法に関する。
分散強化は、よく知られる金属材料の強化法であり、母相となる金属中に、他の金属の炭化物、窒化物、酸化物からなる分散粒子を分散させ、分散粒子の作用により母相金属の機械的性質を向上させるものである。
分散粒子として金属酸化物を適用する酸化物分散型合金は、多くの種類があり、その用途も多岐にわたる。例えば、母相金属である白金中にジルコニウム等の金属の酸化物粒子を分散させた合金は、強化白金と称され、ガラス製造装置の構成材料等その改良された高温クリープ強度により高温領域における材料として利用されている。
酸化物分散型合金の製造方法としては、基本的に粉末冶金によるものが多く、母相金属中に添加金属の酸化物が分散した状態の合金粉末を製造し、これを焼結等により成形固化し、更に必要に応じて加工するものが一般的である。そして、母相金属中に分散粒子が分散した合金粉末を製造するために、酸化物を導入する方法としてはいくつかある。
母相金属への添加金属の酸化物の導入手段としては、母相金属粉末と添加金属酸化物の粉末を、アトライタ等の高エネルギーボールミルに導入して攪拌し、母相金属と酸化物とを機械的に合金化(メカニカルアロイ)して、母相金属中に酸化物が分散した合金粉末を形成する方法がある。
また、他の酸化物の導入法としては、まず、母相金属と添加金属との合金(固溶体)からなる粉末を製造し、これを酸化雰囲気下で高温加熱し、合金中の添加金属を酸化させ(内部酸化)、これにより母相金属中に酸化物が分散した粉末を製造することができる。上記した強化白金の場合、この内部酸化法により合金粉末を製造することが多い。例えば、本願出願人が開示する特許文献1では、この内部酸化処理と湿式粉砕処理とを組み合わせた強化白金の製造方法が開示されている。
特開平8−134511号公報
ところで、分散強化合金において、強度以外の特性を損なわないようにしながら、その強化機構を十分発揮させるためには、分散粒子の量、分散状態の調整が重要である。つまり、分散粒子の量は必要最小限としつつ、微細な分散粒子を均一に高分散な状態で分散させたものが理想的な合金となっている。例えば、酸化物粒子を必要以上に増加させると、溶接性等の特性が悪化するだけでなく、強度特性にも悪影響が生じる場合があるからである。
しかし、上記従来法においては、必ずしも理想的な分散状態を実現できるとは限らない。即ち、母相金属と添加金属の酸化物とを機械的に混合する方法では、基本的に固体と固体との混合であることから酸化物が均一に分散するとは限らない。また、添加金属酸化物の粉末を作製する必要があるが、それ自体が困難である。
一方、合金粉末を内部酸化する方法においては、均一な固溶体を酸化することで酸化物を均一に分散させることができここに利点があるが、高温雰囲気下で行う処理故に生成した酸化物の成長が生じるおそれがある。また、内部酸化による方法では、酸化時に酸素拡散が結晶粒界で優先的に生じ、結晶粒界へ添加金属が拡散し酸化物を生じさせるため、理想的な分散度が得られないことがある。更に、母相金属相の結晶粒成長も生じ易く、結晶粒界面積が減少し内部酸化時の分散粒子の分散度も低下し易い傾向にあり、最終的に強度が高い合金が得られるとは限らない。
本発明は以上のような背景のもとになされたものであり、酸化物分散型合金の製造方法において、より理想的な状態で酸化物粒子が分散した合金を製造することのできる方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく検討を行い、母相金属へ酸化物を導入する方法の基礎として、上記従来技術の後者の方法である、母相金属と添加金属との合金粉末又は合金線材を用い、合金中の添加金属を酸化させる方法を基礎として検討を行った。酸化物を均一に分散させる点を重視するものである。そして、高温加熱をすることなく合金中の添加金属の酸化反応を進行させることのできる方法として、水中で高エネルギーボールミル内により合金を攪拌させ、合金を水(水を構成する酸素)で酸化する方法を見出した。
高エネルギーボールミル中で攪拌される粉末又は線材は、高エネルギーの衝撃を受けて、粉砕(分断)、圧縮、凝着を繰り返す。この過程において、粉末、線材が粉砕(分断)される際、新たな表面が露出するが、この新表面は活性であり酸化しやすい状態にあるといえる。従って、この攪拌の雰囲気を水中とすることで、露出した合金の新表面が水により酸化されることとなる。
そして、高エネルギーボールミル中での攪拌による上記反応は、高温下でなくとも進行し得るものである。従って、常温下で合金を酸化させることができることから、粒成長の問題は生じ難く、理想的な状態の酸化物を均一に分散させることができる。
即ち、本発明は、母相金属中に1種又は2種以上の添加金属の金属酸化物からなる分散粒子が分散する酸化物分散型合金の製造方法であって、下記工程を含む方法である。
(a)母相金属と添加金属とからなる合金粉末又は合金線材を製造する工程。
(b)前記合金粉末又は合金線材を水と共に高エネルギーボールミルに導入し、攪拌することで合金粉末中の添加金属を水により酸化させて分散粒子を形成する工程。
(c)酸化後の合金粉末又は合金線材を成形固化する工程。
以下、本発明につきより詳細に説明する。本発明では、まず、母相金属と添加金属とからなる合金粉末又は合金線材を製造する。合金粉末の製造法としては、所定組成の合金溶湯を原料とするアトマイズ法(ガスアトマイズ、水アトマイズ)の他、溶解鋳造で製造した合金塊を原料とする回転電極法等が適用できる。好ましいのはアトマイズ法である。添加金属を酸化させることなく合金状態を保持した粉末を得ることができるからである。そして、ここで製造する合金粉末は、粒径300μm以下のものが好ましい。粒径が大きくなると、後のアトライタによる酸化工程に長時間を要するからである。
また、合金線材については、溶解鋳造した合金塊を線引き加工、引抜き加工等により製造する。高エネルギーボールミルへの導入のために適宜に切断しても良い。
合金粉末又は合金線材製造後、合金粉末又は合金線材を水と共に高エネルギーボールミルに導入し、攪拌して合金粉末中の添加金属を酸化させる。高エネルギーボールミルは、容器に粉砕媒体である鋼球やセラミック球が充填されており、更に攪拌羽根が配置された装置であり、例えば、アトライタの他、ダイノーミル、ウルトラビスコミルが知られている。
高エネルギーボールミルの構成材料は、高エネルギー撹拌により高エネルギーボールミルの構成材料による汚染を考慮して材料選定することが必要となる。本発明では、セラミックが好ましく、特にジルコニアが好ましい。構成材料の混入が発生し難く、仮に混入した場合にも材料特性への影響が最も少ないからである。また、粉砕媒体の径は1〜10mmが好ましい。これよりも小さくなると、粉砕力の低下を補うために攪拌羽根を高回転する必要があり、また、酸化処理後に粉末と粉砕媒体とを分離が困難となるためである。そして、これより大きくなると、回転に要するトルクが過大に増大し、更に、容器や攪拌羽根の損傷が起きやすくなるためである。粉砕媒体の充填量は、容器容量の50%を目安として設定するのが好ましいが、この値を過度に上回らない限り弊害は発生し難い。
高エネルギーボールミルに合金と共に導入する水は、高純度のものが好ましく、特に超純水が好ましい。不純物を含む水を用いて酸化処理を行う場合、粉末に不純物が付着し、それが製造される酸化物分散型合金に同伴することとなるが、不純物を含む合金は、高温での使用時においてガス発生の原因となり、その強度低下を引き起こすおそれがあるからである。そして、水は、粉末が浸る程度の量を充填するのが好ましい。高エネルギーボールミルによる高エネルギー撹拌で生じる活性な新表面と水との接触を確実にするためである。容器内の雰囲気は空気でも良いが、酸素雰囲気とすることが好ましい。これは、空気中の窒素が材料中に含有されるのを防止するためである。
高エネルギーボールミルによる酸化処理を行なった合金粉末は、成形固化処理を行うことでバルク状の合金とすることができる。この成形固化処理は、ホットプレスのように加圧しながら焼結する方法が好ましい。ホットプレスの条件は、温度700〜1300℃とし、プレス圧力10MPa以上とするのが好ましい。また、合金の酸化を防止するために、ホットプレスの雰囲気は真空雰囲気とするのが好ましい。尚、成形固化処理前には、合金粉末を予備的に仮焼結しても良い。
成形固化処理後の合金については、鍛造加工により緻密度を向上させることができる。また、所定の形状に成形加工するために圧延加工、押出加工、引き抜き加工等の塑性加工を行なうことができ、また、これらの塑性加工のために熱処理を行なっても良い。
尚、本発明においては、高エネルギーボールミル中での攪拌により分散粒子の酸化処理を行なっているが、その後、更に合金粉末を酸化雰囲気下で加熱する酸化処理を行なっても良い。これは、高エネルギーボールミルによる酸化処理において、合金粉末中の添加金属の全てを酸化させなかった場合、後に加熱処理を行うことで添加金属の酸化を補足的に行い、酸化物量を上昇させるために行うものである。但し、高エネルギーボールミルによる酸化処理が部分的なものであっても、必要量の分散粒子が形成されていれば、合金の強度は確保できることから、この補完的な酸化処理は必ずしも必要となるものではない。尚、加熱による酸化処理を行う場合の条件は、温度700〜1300℃とするのが好ましい。これより低い温度では酸化の進行が遅いために長時間の処理を必要とし、これより高い温度では酸化物分散粒子の過度の成長が起こるからである。
本発明に係る方法は、母相金属としてその酸化物生成自由エネルギーが水の標準生成自由エネルギーより高い金属と、添加金属としてその酸化物生成自由エネルギーが水の標準生成自由エネルギーより低い金属との組合せの酸化物分散型合金を製造する場合に有効である。これまで説明したように、本発明では、分散粒子を水との酸化反応により形成していることから、合金粉末中の添加金属の酸化を選択的に生じさせるためには、上記関係を有することが好ましい。
そして、かかる関係を有する組合せとして、母相金属には、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムが挙げられる。また、添加金属としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、シリコン、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ディスプロシウム、ホルミウムが挙げられる。
尚、母相金属は1種の金属からなるものでも良いが、2種以上の金属の合金であっても良い。また、添加金属についても1種に限定されず、2種以上の添加金属の酸化物を分散させた白金合金の製造も可能である。この場合、複数種の添加金属が上記関係を有するものであれば、それらの酸化反応は容易に生じ得る。
以上説明した本発明に係る方法によれば、必要最小限の微細分散粒子が均一に分散した、理想的な分散状態を有する酸化物分散型合金を製造することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、母相金属として白金中にジルコニウムの酸化物(ジルコニア)粒子が分散した酸化物分散型合金を製造した。
まず、白金−0.3重量%ジルコニウム合金を真空溶解にて製造し、この合金の溶湯をアルゴン雰囲気中でガスアトマイズして白金−ジルコニウム合金粉を製造した。アトマイズの条件は、噴霧温度2000℃、ガス圧40kPaとした。このときの合金粉の平均粒径は約40μmであった。また、図1はこの合金粉のSEM像を示す。図1からわかるように、ここで製造した合金粉は略球形の粉である。
次に、この合金粉3000gを高エネルギーボールミルであるアトライタ(内径200mm×高さ185mm、ジルコニア製容器+ジルコニア被覆ステンレス製攪拌羽根)に導入した。この際、直径5mmのジルコニアボール7kgと超純水1.0Lを同時に導入した。そして、アトライタの攪拌翼を340rpmで11時間攪拌して合金粉を酸化処理した。図2は、攪拌処理後の合金粉の形状を示す。アトライタによる攪拌処理により、球形の合金粉は変形、凝着を繰り返し不定形を呈している。
酸化処理後、合金粉を取り出し、そのうちの1603gをダイスに充填し、1.5×10−2Paの雰囲気中、1200℃で1時間加熱して仮焼結した。焼結後の合金は、寸法40mm×40mm×135mmで、密度7.42g/cm、緻密度34.6%であった。
仮焼結後の合金をホットプレスで成形固化した。この際のプレス温度は1200℃とし、プレス圧力は6.5tonとした。また、雰囲気は1.5×10−2Paの真空雰囲気としてプレス時間を1時間とした。この結果、寸法40.34mm×40.45mm×60.53mmで、密度16.23g/cm、緻密度75.6%の合金成形体を得た。
そして、更に緻密度を向上させるべく、成形体を1300℃の温度下で熱間鍛造した。鍛造後の合金寸法は、65mm×65mm×18mmで、緻密度約100%のとなった。最後に、この合金を冷間圧延で板厚4mmとし、熱処理(1250℃×30min)して焼鈍し、更に板厚0.8mmまで冷間圧延し、白金−ジルコニウム分散合金の板材を得た。
以上製造した合金について、その分散粒子の粒径及び分散状態を確認すべく、合金を王水(温度80℃)に浸漬して母材の白金を溶解させた後、分散粒子を濾別して表面観察を行った。図3はその結果を示す。図4は従来の白金−ジルコニア分散合金(田中貴金属工業(株)製)について同様の処理を行った結果を示す。
図3、図4とを対比すると、図3の本実施形態に係る白金合金のジルコニア粒子の粒径は0.02μm以下と推察されるが、図4の従来の白金合金でのジルコニア粒子の粒径は0.2μmとなっている。このように、本実施形態で製造した酸化物分散型合金中の分散粒子は、極めて微細であることが確認できた。また、各合金の平均粒子間距離を正四面体モデル換算(正四面体の頂点に分散粒子が配置)で算出したところ、本実施形態に係る白金合金の平均粒子間隔は0.190μmと推定され、従来の白金合金の平均粒子間隔は1.05μmと推定された。このように、本実施形態に係る白金合金では、より微細な酸化物粒子が緻密に分散していることが確認できた。
次に、本実施形態で製造した白金合金(板厚0.8mm)をプレス加工して、図5に示すクリープ試験サンプルを2枚作成した。そして、1400℃、20MPaの条件でクリープ破断試験を行い、破断強さを測定したところ、2枚のサンプルの何れもが350時間を超えても破断しなかった。
本実施形態でアトマイズ法により製造された白金−ジルコニア合金粉末のSEM像。 本実施形態でアトライタによる攪拌処理を行なった後の合金粉末のSEM像。 本実施形態で製造した白金合金を王水溶解後、濾別することにより得た分散粒子を示す写真。 従来の白金合金を王水溶解後、濾別することにより得た分散粒子を示す写真。 本実施形態のクリープ破断試験に供したサンプル形状を示す図。

Claims (6)

  1. 母相金属中に1種又は2種以上の添加金属の酸化物からなる分散粒子が分散する酸化物分散型合金の製造方法であって、
    (a)母相金属と添加金属とからなる合金粉末又は合金線材を製造する工程。
    (b)前記合金粉末又は合金線材を水と共に高エネルギーボールミルに導入し、攪拌することで合金粉末中又は合金線材中の添加金属を水により酸化させて分散粒子を形成する工程。
    (c)酸化後の合金粉末又は合金線材を成形固化する工程。
    を含む酸化物分散型合金の製造方法。
  2. (b)工程の高エネルギーボールミルとして、アトライタ、ダイノーミル、ウルトラビスコミルのいずれかを用いて合金粉末を攪拌する請求項1項記載の酸化物分散型合金の製造方法。
  3. (b)工程で高エネルギーボールミルに導入する水は超純水である請求項1又は請求項2記載の酸化物分散型合金の製造方法。
  4. (c)工程で成形固化した合金について、鍛造加工、圧延加工、押出加工、引き抜き加工の少なくともいずれかの塑性加工処理を行なう請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の酸化物分散型合金の製造方法。
  5. 母相金属は、その酸化物生成自由エネルギーが水の標準生成自由エネルギーより高い金属であり、添加金属は、その酸化物生成自由エネルギーが水の標準生成自由エネルギーより低い金属である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の酸化物分散型合金の製造方法。
  6. 母相金属は金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムの1種又は2種以上の金属よりなり、添加金属はチタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、シリコン、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ディスプロシウム、ホルミウムである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の酸化物分散型合金の製造方法。
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