JP4279501B2 - 電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄くて軽量、かつ柔軟性に富み、表面抵抗率のばらつきが少ない電波吸収体用抵抗皮膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロニクス技術の進歩で、電子機器、家庭電化製品および携帯電話機などが広く用いられ、さらにこれらを無線によって接続する技術も開発されている。これらの技術は社会生活に大きく役立っているが、その反面、これらの電子機器などから発生された電磁波によって、他の電子機器や家庭電化製品に誤作動などの不良が発生することが問題となっている。また、この電磁波は、人体に影響を及ぼしたり、その他にも様々な影響を及ぼすと言われている。
【0003】
そこで、この電磁波の問題を解消するために、電磁波を吸収する電波吸収体が多数提案されている。例えば、フェライト、カーボンなどの磁気損失材料、オーム損失材料などを、ゴム、樹脂、塗料などに混合、分散した複合材料からなる電波吸収体がある。しかしながら、この電波吸収体は重い上に、構成材料の混合比率を高精度に制御したり、厚さを制御したり、方向性(材料分散の異方性による)を制御することが困難であるという問題がある。
また、最近では、高速通信に用いられる周波数帯は、MHz帯から数GHz帯へとシフトしてきている。そして、より短波長領域(30GHz〜300GHz)で使用する衛星通信システム、無線通信システムおよびレーダー技術などの急速な進歩に伴い、より短波長領域において使用可能な電波吸収体の必要性が高まってきている。そこで、抵抗皮膜と誘電体スペーサーからなるλ/4型電波吸収体が提案されている。現在、以下に示すような種々の抵抗皮膜を用いたλ/4型電波吸収体が提案され、実用化されている。
【0004】
▲1▼ITO系(酸化インジウム錫系)などの金属酸化物を0.1μm以下の厚みで蒸着などの手法を用いて作製した抵抗皮膜を用いたλ/4型電波吸収体
▲2▼導電性繊維を一定間隔で格子状に配置した抵抗皮膜を用いたλ/4型電波吸収体
▲3▼導電性フィラーを高分子材料中に分散、配合した抵抗皮膜を用いたλ/4型電波吸収体
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記▲1▼のλ/4型電波吸収体は、表面抵抗率のばらつきが少ないが、非常に高価であり、抵抗皮膜が薄いため表面に保護膜を積層する必要があり、さらにコスト高となるという問題があった。
また、上記▲2▼のλ/4型電波吸収体は、導電性繊維の格子間に隙間が存在するため、短波長域においては、格子間の隙間から電波が漏れて抵抗皮膜としての役割を果たさなくなるという問題があった。
そして、上記▲3▼のλ/4型電波吸収体は、抵抗皮膜内の表面抵抗率のばらつきが大きく、磁性材料をスペーサとして用いる場合にも材料に応じ任意の表面抵抗率に設定しなければならないにも係わらず、任意の表面抵抗率に設定することが困難であった。したがって、このλ/4型電波吸収体が組み込まれた部位で必要とされる電波吸収性能を発揮できず、機器の誤作動を起こすなどの問題があった。さらに、このλ/4型電波吸収体は、抵抗皮膜の膜厚が数百μm程度であるため、短波長領域では膜厚の影響で電波吸収性能が劣化するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、低コストで作製でき、抵抗皮膜の表面抵抗率のばらつきが小さく、任意の表面抵抗率に設定可能な電波吸収体用抵抗皮膜およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層単体または該抵抗皮膜層の少なくとも片面に保持層が積層されている積層体からなる電波吸収体用抵抗皮膜であって、前記抵抗皮膜層の表面抵抗率が20〜1000Ω/sqの範囲内で任意の値に設定されており、該表面抵抗率のばらつきが、前記任意の値に対して±10%以内である電波吸収体用抵抗皮膜によって解決できる。
前記抵抗皮膜層の厚さが1μm〜100μmであることが好ましい。
前記抵抗皮膜層に含まれる導電性フィラーは、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、導電性カーボンの中から選ばれる少なくとも1種類以上とすることが好ましい。
前記抵抗皮膜層は、前記導電性フィラーを10〜95重量%含有していることが好ましい。
前記保持層が、繊維布帛からなることが好ましい。
前記保持層が、合成樹脂フィルムからなることが好ましい。
【0008】
前記課題は、離型シートの上に、導電性フィラー含有樹脂を塗布して抵抗皮膜層を形成する抵抗皮膜層形成工程と、前記離型シートから前記抵抗皮膜層を剥離する剥離工程とを有する電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法によって解決できる。
上記電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法を、前記抵抗皮膜層の上に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤の上に繊維布帛を載せ、前記抵抗皮膜層と前記繊維布帛とを熱圧着して、前記抵抗皮膜層と前記接着剤と前記繊維布帛とからなる積層体を形成する熱圧着工程とを有するものとすることができる。
上記電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法を、前記抵抗皮膜層の上に合成樹脂を塗布して保持層を形成する保持層形成工程を有するものとすることができる。
前記課題は、合成樹脂フィルムの上に、導電性フィラー含有樹脂を塗布して抵抗皮膜層を形成する抵抗皮膜層形成工程を有する電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法によって解決できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の電波吸収用抵抗皮膜は、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層単体、または、この抵抗皮膜層の少なくとも片面に保持層が積層された積層体であり、前記抵抗皮膜層の表面抵抗率が20〜1000Ω/sqの範囲内で任意の値に設定されており、該表面抵抗率のばらつきが、前記任意の値に対して±10%以内の抵抗皮膜である。
ここで、抵抗皮膜層の表面抵抗率とは、ロレスターEP(三菱化学社製)などの表面抵抗測定器を用い、JIS K−7194に準拠して測定された抵抗皮膜層の表面抵抗の値のことである。
また、抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきとは、加工ロット間のばらつきや、抵抗皮膜層の幅方向または長さ方向における長さ1m程度の間で、複数箇所の表面抵抗を測定したときの表面抵抗率のばらつきをいう。さらに、抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきが±10%以内であるとは、抵抗皮膜層の表面抵抗測定によって得られた表面抵抗率と、目的とする表面抵抗率との差が、目的とする表面抵抗率の±10%以内であることを示している。
【0010】
抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきが、目的とする表面抵抗率の±10%の範囲外であると、この抵抗皮膜層を備えた電波吸収体は、目的の周波数に吸収を示さない。したがって、電磁波によって生じる様々な問題を防止することができない。ところで、抵抗皮膜層の表面抵抗率がばらつくと、抵抗皮膜層を電波吸収体に適用したときに全く電波吸収性能を示さなかったり、垂直偏波に対しては電波吸収性能を示すにも係わらず、水平偏波に対しては電波吸収性能を示さないなどの問題が発生することがある。したがって、電波吸収性能に方向性のないものを得るためにも、表面抵抗率を一定に保つ必要がある。
【0011】
本発明の電波吸収体用抵抗皮膜を構成する抵抗皮膜層をなす導電性フィラー含有樹脂に含まれる導電性フィラーとしては、導電性を有するフィラーであれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、金、銀、導電性カーボンなどが挙げられる。これらのフィラーの中でも、特に、導電性カーボンを用いることが好ましい。導電性カーボンは比較的価格が安い上に、目的とする表面抵抗率を安定に得ることができる。この導電性フィラーの粒子径は、目的とする抵抗皮膜層の厚みや、目的とする表面抵抗率などに応じて、適宜選択される。
【0012】
さらに、抵抗皮膜層中の導電性フィラーの含有量は、10〜95重量%であることが好ましく、50〜90重量%であることがより好ましい。なお、導電性フィラーの含有量がこの範囲内であっても、導電性フィラーの種類によって、好ましい含有量の上限または下限が異なる。いずれにしても、必要以上に導電性フィラーの含有量が多くなり過ぎると、抵抗皮膜層の耐屈曲性、耐揉み性などの柔軟性が低下することがある。一方、導電性フィラーの含有量が少な過ぎると、表面抵抗率のばらつきが大きくなることがある。
【0013】
導電性フィラー含有樹脂を構成する樹脂としては、抵抗皮膜層を形成できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、ニトリルブタジエン系樹脂、エポキシ系樹脂などの合成樹脂が挙げられる。これらの中でも、特に、ポリウレタン系樹脂が好ましく用いられる。
このような合成樹脂を用いて抵抗皮膜層を形成する際には、合成樹脂を溶剤に溶解した溶液、合成樹脂を水に乳化分散したエマルジョンなどの合成樹脂液を使用できる。
【0014】
導電性フィラー含有樹脂には、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などの公知の添加剤を添加することもできる。しかしながら、抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきをより抑える観点からは、導電性フィラー含有樹脂には添加剤の添加量を少なくすることが好ましく、添加剤を添加しないことがより好ましい。
【0015】
このような導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層の厚さは、1μm〜100μmであることが好ましい。抵抗皮膜層の厚さが1μm未満では、機械的強度が不十分である。一方、抵抗皮膜層の厚さが100μmを超えると、風合いなどが粗硬になる上に、耐屈曲性、耐揉み性などの機械的特性が不十分となることがある上に、電波吸収性能が劣化することがある。
【0016】
次に、このような抵抗皮膜層の製造方法を示す。
抵抗皮膜層を製造するには、離型シートの上に、液状に調製した導電性フィラー含有樹脂を塗布し、乾燥させて、抵抗皮膜層を形成し、離型シートから抵抗皮膜層を剥離して、単体の抵抗皮膜層を得る。
ここで、導電性フィラー含有樹脂を調製する方法としては、導電性フィラーを合成樹脂に均一に分散できれば特に制限されないが、例えば、合成樹脂を溶剤に分散させた後、得られた分散液に導電性フィラーとして金属フィラーを添加し、均一になるように混合して、金属フィラー含有樹脂を得る方法などが挙げられる。
さらに、離型シートとは、離型紙または離型フィルムのことであり、樹脂が接着しないように表面処理が施されたものである。
そして、この抵抗皮膜層の製造方法において、導電性フィラー含有樹脂を離型シートの上に塗布する方法については特に制限されず、例えば、導電性フィラー含有樹脂を溶剤に溶解し、得られた溶液をロールコータ、バーコータ、コンマコータ、ダイコータなどの塗布装置を用いて塗布する方法などが挙げられる。特に、塗布装置として、ダイコータを用いれば、抵抗皮膜層を精度良く製造することができ、結果として、ばらつきの少ない抵抗皮膜層を得ることができる。
【0017】
上記の導電性フィラーおよび合成樹脂を用いて、導電性フィラー含有樹脂を調製し、抵抗皮膜層を形成する際に、抵抗皮膜層の厚み、導電性フィラーの種類、導電性フィラーの添加量を適宜調整すれば、抵抗皮膜層の表面抵抗率を20〜1000Ω/sqの間で、任意の値に設定することができる。さらに、導電性フィラー含有樹脂中の添加剤の添加量を調整したり、離型シートを用いて抵抗皮膜層を形成したりすることにより、抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきを±10%以内とすることができる。そして、抵抗皮膜層を、安価な導電性フィラー含有樹脂を各種塗布装置を用いて塗布する方法により形成するから、抵抗皮膜層の製造コストを低減することができる。
また、抵抗皮膜層は導電性フィラーだけではなく、合成樹脂が含まれているので柔軟である。よって、蒸着などにより作製した金属性の抵抗皮膜に比べて、電波吸収体に外力が加えられても破損し難い。さらに、この抵抗皮膜層を備えた電波吸収体は柔軟性を有し、耐屈曲性、耐揉み性、耐摩擦性などの機械的特性に優れたものとなる。
【0018】
ここまで、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の第1実施形態例として、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜単体について説明したが、以下に、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の他の実施形態について説明する。
(第2実施形態例)
本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の第2実施形態例について説明する。
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜は、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層の片面に、この抵抗皮膜層に柔軟性、機械的強度などを付与するために、繊維布帛からなる保持層が積層されているものである。
【0019】
繊維布帛に使用される繊維としては、例えば、綿、レーヨン、麻などのセルロース繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのホモポリエステル、ポリエステルの繰り返し単位を構成する酸性分とイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸またはアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などとが共重合したポリエステル繊維、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6などにポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミンなどを共重合したポリアミド繊維、パラフェニレンテレフタルアミドおよび芳香族エーテルとの共重合体に代表されるアラミド繊維、ポリアクリルニトリル繊維、サルフォン系繊維などが挙げられる。
このような繊維には、原糸の製造工程や、他の加工工程における生産性、繊維特性を改善するために、通常使用されている各種添加剤、加工剤を含んでいてもよい。このような添加剤、加工剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などが挙げられる。
【0020】
また、繊維布帛としては、織物、編物、不織布の中から選ばれる少なくとも1種類が用いられるが、これらの中でも、軽量性、柔軟性、強度などの観点から、織物が好ましく用いられる。織物としては、メッシュ状のものも使用することができる。また、繊維布帛の厚さは特に限定されないが、軽量性、柔軟性を考慮すると、0.01〜5.00mm程度であることが好ましく、0.05〜1.00mmであることがより好ましい。繊維布帛の厚さが0.01mm未満では、強度が低下し、この実施形態例の抵抗皮膜層を備えた電波吸収体の強度が低下することがある。一方、繊維布帛の厚さが1.00mmを超えると、柔軟性が損なわれる上に、軽量性が損なわれることがある。
【0021】
このような繊維布帛の上に積層される抵抗皮膜層は、上述の本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の第1実施形態例で用いられているものと同様の導電性フィラー含有樹脂層で形成されている。
【0022】
さらに、繊維布帛の上に抵抗皮膜層を積層する際には、両者を接着するための接着剤が用いられる。繊維布帛と抵抗皮膜層とを接着する接着剤としては、熱圧着して繊維布帛と抵抗皮膜層とを接着できるものであれば特に限定されないが、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱硬化型、ホットメルト型(熱可塑性)の樹脂が好ましい。そして、この接着剤は、1液型または2液型のいずれであってもよく、イソシアネート化合物などの架橋剤を併用することもできる。
【0023】
次に、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法について説明する。
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜を製造するには、まず、離型シートの上に、液状に調製した導電性フィラー含有樹脂を塗布し、乾燥させて、抵抗皮膜層を形成する。
次いで、抵抗皮膜層の上に接着剤を塗布する。抵抗皮膜層の上に接着剤を塗布する際には、抵抗皮膜層の表面全面に接着剤を塗布してもよいし、抵抗皮膜層の表面に点状または格子状に塗布してもよい。
次いで、接着剤の上に繊維布帛を載せ、抵抗皮膜層と繊維布帛とを熱圧着し、離型シートと、抵抗皮膜層と、接着剤と、繊維布帛とからなる積層シートを得る。
次いで、この積層シートを離型シートから剥離し、抵抗皮膜層と、接着剤と、繊維布帛とからなる電波吸収体用抵抗皮膜を得る。
【0024】
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法において、抵抗皮膜層の上に接着剤を塗布する方法については特に制限されず、例えば、接着剤を溶剤に溶解し、得られた溶液をロールコータ、バーコータ、コンマコータ、ダイコータ、グラビアコータを用いて塗布する方法などが挙げられる。また、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法では、離型シート上に抵抗皮膜層を形成した後、接着剤によって抵抗皮膜層を繊維布帛に積層するので、繊維布帛がどのような形態ものであっても抵抗皮膜層を形成することができるので、繊維布帛の特性が制限されることがない。
【0025】
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜は、非常に軽量であり、抵抗皮膜層は導電性フィラーだけではなく、合成樹脂が含まれているので柔軟である。よって、蒸着などにより作製した抵抗皮膜に比べて、電波吸収体用抵抗皮膜に外力が加えられても、破損し難いので、抵抗皮膜層の表面に必ずしも保護層を設ける必要はない。さらに、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜を備えた電波吸収体は柔軟性、耐熱性などを有し、耐屈曲性、耐揉み性、耐摩擦性などの機械的特性に優れたものとなる。
【0026】
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜にあっても、導電性フィラー含有樹脂を調製し、繊維布帛の上に抵抗皮膜層を積層する際に、抵抗皮膜層の厚み、導電性フィラーの種類、導電性フィラーの添加量を適宜調整すれば、抵抗皮膜層の表面抵抗率を20〜1000Ω/sqの間で、任意の値に設定することができる。さらに、導電性フィラー含有樹脂中の添加剤の添加量を調整したり、離型シートを用いて抵抗皮膜層を形成したりすることにより、抵抗皮膜層の表面抵抗率のばらつきを、目的とする表面抵抗率の値に対して±10%以内とすることができる。
【0027】
(第3実施形態例)
次に、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の第3実施形態例について説明する。
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜は、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層の片面に、合成樹脂フィルムからなる保持層が積層されているものである。
【0028】
合成樹脂フィルムを形成する合成樹脂としては、フィルム状に形成できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、ニトリルブタジエン系樹脂、エポキシ系樹脂などの合成樹脂が挙げられる。
このような合成樹脂を用いて合成樹脂フィルムを形成するには、合成樹脂を溶剤に溶解した溶液、合成樹脂を水に乳化分散したエマルジョンなどの合成樹脂液を抵抗皮膜層上に塗布してフィルム状に形成するか、または、あらかじめ、合成樹脂を二軸延伸法などによりフィルム状に形成する。
また、上記の合成樹脂には、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などの公知の添加剤が含まれていても良い。なお、上記の合成樹脂の上に形成される抵抗皮膜層は、第1および第2実施形態例の抵抗皮膜層と同等の性能および性質を有するものである。
【0029】
このような合成樹脂フィルムの上に積層される抵抗皮膜層は、上述の本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の第1および第2実施形態例で用いられているものと同様の導電性フィラー含有樹脂層で形成されている。
【0030】
次に、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法の第1の例について説明する。
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜を製造するには、まず、離型シートの上に、液状に調製した導電性フィラー含有樹脂を塗布し、乾燥させて抵抗皮膜層を形成する。次いで、抵抗皮膜層の上に、液状に調製した合成樹脂を塗布し、乾燥させてフィルム状の保持層を形成する。次いで、抵抗皮膜層と保持層とからなる積層シートを離型シートから剥離し、電波吸収体用抵抗皮膜を得る。なお、抵抗皮膜層の上に保持層を積層するには、接着剤を用いて両者を接着してもよい。
【0031】
また、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法の第2の例について説明する。
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜を製造するには、まず、難燃性、耐熱性、引張り強さ、伸度などの性質を有するように形成された合成樹脂フィルムの上に、液状に調製した導電性フィラー含有樹脂を塗布し、乾燥させて抵抗皮膜層を形成する。以上の工程を経ることによって、合成樹脂フィルムからなる保持層と抵抗皮膜層とからなる電波吸収体用抵抗皮膜を得る。この例の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法において、合成樹脂フィルムは、加工中に裂けたりしない程度の強度を有するものを用いる。なお、抵抗皮膜層の上に保持層を積層するには、接着剤を用いて両者を接着してもよい。
【0032】
この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜は、合成樹脂フィルムからなる保持層の片面に、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層が積層されて形成されている抵抗皮膜であり、第2実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜と同様に、柔軟性、耐熱性などを有し、耐屈曲性、耐揉み性、耐摩擦性などの機械的特性に優れたものとなる。さらに、これに加えて、保持層を形成する合成樹脂を適宜選択することにより、抵抗皮膜層の性能を変化させることなく、より形状追従性に優れ、ガスバリア性など、さらに多様な機能を有する電波吸収体用抵抗皮膜となる。例えば、この実施形態例の電波吸収体用抵抗皮膜を、フェライトやアモルファス金属を含有する合成樹脂フィルムなどと組み合せることにより、さらに広範囲の周波数に対応できる電波吸収体を作製することができる。
【0033】
なお、第2、3実施形態例にあるように、抵抗皮膜層の少なくとも片面に保持層を形成すれば、抵抗皮膜層単体の場合に比べて、電波吸収体用抵抗皮膜の全体的な伸びや、部分的な伸びを抑えることができる。これにより、電波吸収体に組み込む際に、電波吸収体用抵抗皮膜にかかる各種応力によって、その厚みが全体的に大きく変化したり、部分的に変化するのを抑制することができる。その結果として、電波吸収体用抵抗皮膜の厚みの変化による表面抵抗率のばらつきを抑え、安定した電波吸収性能を有する電波吸収体を得ることができる。
【0034】
なお、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜は、λ/4型電波吸収体に好適に用いられるが、λ/4型電波吸収体用の抵抗皮膜に限定されるものではなく、これ以外の電波吸収体にも好適に用いられる。
【0035】
【実施例】
以下、具体的な実施例を示し、本発明の効果を明らかにする。
【0036】
なお、本実施例では、得られた電波吸収体用抵抗皮膜の表面抵抗率を下記の方法で測定した。
表面抵抗測定器として、ロレスターEP(三菱化学社製)を用い、得られた電波吸収体用抵抗皮膜の幅方向に、抵抗皮膜層の幅方向の一端から15cm内側の点を起点として、25cm間隔で、抵抗皮膜層の表面抵抗を4箇所測定した。
【0037】
(実施例1)
まず、83デシテックス/72フィラメントのポリエステル繊維を/インチ、緯85本/インチに打ち込み、目付けが90g/cm2のポリエステル平織物を形成した。続いて、このポリエステル平織物をノニオン系界面活性剤にて精練し、180℃で1分間熱処理を施した。
次いで、導電性カーボン10質量%とポリウレタン樹脂10質量%を、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略す。)35質量%とメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略す。)65質量%の混合溶媒80質量%に溶解し、導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を調製した。
次いで、この導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を離型紙上にダイコータ(由利ロール社製)で塗布し、120℃で3分間乾燥して抵抗皮膜層を形成した。この抵抗皮膜層の厚さは20μm、導電性カーボンの含有率は50.0質量%であった。
次いで、2液型ポリウレタン樹脂30質量%と、架橋剤のイソシアネート12質量%と、MEK58質量%とからなる接着剤溶液を調製した。
次いで、この接着剤溶液を抵抗皮膜層の上に、厚さ15μmとなるようにコンマコータで塗布した。続いて、120℃で3分間乾燥して接着剤層を形成した。
次いで、この接着剤層の上にポリエステル平織物を貼り合わせ、120℃で0.4MPaの圧力で熱圧着して、抵抗皮膜層と、接着剤層と、ポリエステル平織物とからなる積層シートを得た。
次いで、この積層シートを60℃に加温した雰囲気中に24時間放置して接着剤の硬化を十分行った後、離型紙からポリエステル平織物が圧着された抵抗皮膜層を剥離して、幅105cmの電波吸収体用抵抗皮膜を得た。
このようにして得られた電波吸収体用抵抗皮膜の表面抵抗の測定結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1の電波吸収体用抵抗皮膜は、表面抵抗率のばらつきが小さく、どの部分においても安定した電波吸収性能を示すことが分かった。
また、この電波吸収体用抵抗皮膜と、反射材の金属シートと、スペーサーの発泡スチロールとを組み合わせたλ/4型電波吸収体の電波吸収特性の測定結果を図1に示す。なお、図1中のTE30は水平偏波、TM30は垂直偏波を表しており、縦軸は反射減衰量を示し、横軸は周波数を示している。
図1の結果から、水平偏波と垂直偏波が、ほぼ同じ周波数で大きな電波吸収ピークを有し、どちらも優れた電波吸収性能を示すことが分かった。さらに、水平偏波と垂直偏波が、ほぼ同じ周波数で電波吸収ピークを有することから、電波吸収性能に方向性がないことが分かった。
【0038】
(実施例2)
まず、導電性カーボン10質量%とポリウレタン樹脂10質量%を、DMF35質量%とMEK65質量%との混合溶媒80質量%に溶解し、導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を調製した。
次いで、この導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を離型紙上にダイコータ(由利ロール社製)で塗布し、120℃で3分間乾燥して抵抗皮膜層を形成した。この抵抗皮膜層の厚さは20μm、導電性カーボンの含有率は50質量%であった。
次いで、ポリウレタン樹脂17質量%を、DMF54質量%とMEK46質量%との混合溶媒83質量%に溶解し、ポリウレタン樹脂液を調製した。
次いで、このポリウレタン樹脂液を抵抗皮膜層上にコンマコータで塗布し、120℃で3分間乾燥して保持層を形成し、抵抗皮膜層と、保持層とからなる積層シートを得た。なお、保持層の厚さは20μmであった。
次いで、得られた積層シートを離型紙から剥離して、幅105cmの電波吸収体用抵抗皮膜を得た。
このようにして得られた電波吸収体用抵抗皮膜の表面抵抗の測定結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例2の電波吸収体用抵抗皮膜は、表面抵抗率のばらつきが小さく、どの部分においても安定した電波吸収性能を示すことが分かった。
【0039】
(実施例3)
まず、導電性カーボン10質量%とポリウレタン樹脂10質量%を、DMF35質量%とMEK65質量%との混合溶媒80質量%に溶解し、導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を調製した。
次いで、この導電性カーボン含有ポリウレタン樹脂液を塗工面にコロナ処理を施したポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム上にダイコータ(由利ロール社製)で塗布し、120℃で3分間乾燥して、幅105cmの抵抗皮膜層を得た。この抵抗皮膜層の厚さは40μm、導電性カーボンの含有率は50.0質量%であった。
このようにして得られた抵抗皮膜層の表面抵抗の測定結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例3の電波吸収体用抵抗皮膜は、表面抵抗率のばらつきが小さく、どの部分においても安定した電波吸収性能を示すことが分かった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜は、導電性フィラー含有樹脂からなる抵抗皮膜層単体または該抵抗皮膜層の少なくとも片面に保持層が積層されている積層体からなる電波吸収体用抵抗皮膜であって、前記抵抗皮膜層の表面抵抗率が20〜1000Ω/sqの範囲内で任意の値に設定されており、該表面抵抗率のばらつきが、前記任意の値に対して±10%以内である。設定された表面抵抗値のばらつきが少ないため、この電波吸収体用抵抗皮膜は方向性がなく、垂直偏波、水平偏波ともに優れた電波吸収性能が得られる。また、抵抗皮膜層には導電性フィラーだけでなく、合成樹脂が含まれているから、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜は柔軟であり、従来の電波吸収体用抵抗皮膜では施工し難かった複雑な曲面の個所についても適用が可能になる。さらに、抵抗皮膜層を薄くすることができるので、この抵抗皮膜層を備えた電波吸収体の厚さも薄くすることができ、電波吸収体の軽量化が図れる。さらに、抵抗皮膜層を様々な性能を有するスペーサなどと組み合せることにより、より広範囲の周波数に対応できる電波吸収体を作製することができる。そして、抵抗皮膜層の少なくとも片面に、繊維布帛または合成樹脂フィルムからなる保持層を形成すれば、抵抗皮膜層単体の場合に比べて、柔軟性、耐熱性、耐屈曲性、耐揉み性、耐摩擦性などに優れたものとなる上に、電波吸収体用抵抗皮膜の全体的な伸びや、部分的な伸びを抑えることができる。これにより、電波吸収体に組み込む際に、電波吸収体用抵抗皮膜にかかる各種応力によって、その厚みが全体的に大きく変化したり、部分的に変化するのを抑制することができる。その結果として、電波吸収体用抵抗皮膜の厚みの変化による表面抵抗率のばらつきを抑え、安定した電波吸収性能を有する電波吸収体を得ることができる。
また、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜は、導電性フィラー含有樹脂を、離型シート上、合成樹脂フィルムなどからなる保持層上に塗布する方法によって形成されたものであるから、低コストで製造することができる。そして、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜を用いて、安価に電波吸収体を作製することができる上に、得られた電波吸収体は、電子機器、家電製品、その他様々なものへの電磁波の悪影響を抑制する性能に優れたものとなる。
また、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法によれば、抵抗皮膜層を形成する導電性フィラー含有樹脂を構成する導電性フィラーの種類や含有量を調整したり、抵抗皮膜層の厚みを調整したりすることにより、抵抗皮膜層の表面抵抗率を20〜1000Ω/sq、表面抵抗率のばらつきを±10%以内とすることができる。また、本発明の電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法では、導電性フィラー含有樹脂を、離型シート上、または、合成樹脂フィルムなどからなる保持層上に塗布する方法によって、抵抗皮膜層を形成するから、製造コストが低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 λ/4型電波吸収体の電波吸収特性の測定結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 離型シートの上に、導電性フィラー含有樹脂を塗布して抵抗皮膜層を形成する抵抗皮膜層形成工程と、前記抵抗皮膜層の上に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤の上に繊維布帛を載せ、前記抵抗皮膜層と前記繊維布帛とを熱圧着して、前記抵抗皮膜層と前記接着剤と前記繊維布帛とからなる積層体を形成する熱圧着工程と、前記離型シートから前記抵抗皮膜層を剥離する剥離工程とを有することを特徴とする電波吸収体用抵抗皮膜の製造方法。
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