JP4279339B1 - 柱型枠ユニット、柱型枠ユニット用横締付け枠および場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法 - Google Patents

柱型枠ユニット、柱型枠ユニット用横締付け枠および場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工を容易に行うことができる他、柱型枠の組み立てを正確、迅速に果すことができ、さらにコンクリート柱の大きさが変わっても1つの横締付け金具で対応することができるようにする。
【解決手段】型枠パネルを組み合わせて鉄筋コンクリート柱を構築する際に、型枠パネルと、この型枠パネルの各々の外表面の長手方向に沿って平行に取付けられた複数の縦桟木と、方形に組み立てられた縦桟木つき型枠パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の伸縮型横締付け枠とからなる柱型枠ユニットを用いて場所打ち鉄筋コンクリート柱を施工する
【選択図】図4

Description

本発明は、柱型枠ユニット、柱型枠ユニット用横締付け枠および場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法に関し、とくに建設現場において配筋された鉄筋枠のまわりにコンクリートを打設して施工される場所打ち鉄筋コンクリート柱に関連する技術についての提案である。
従来より、大型の建築物や橋梁等の土木構築物を施工するに当たっては、場所打ち鉄筋コンクリート柱やプレキャストコンクリート柱が用いられる。このうち、プレキャストコンクリートは、規格化された製品が工場にて多量に製造できるので、品質が一定であるという利点はあるものの、トラック等の輸送手段で建設現場まで搬送しなればならないため、その大きさが制限され、とくに大型の柱の構築には馴染まない工法である。
一方、場所打ちコンクリート柱は、建設現場で施工するものであるから輸送制限がなく、大きな柱や杭を建てるために利用されている。なお、この場所打ち鉄筋コンクリート柱は、コンクリート柱の主要部である複数本の縦主筋に対し、その周囲にスパイラル筋(フープ筋)を溶接して柱状の鉄筋枠を構築し、この鉄筋枠を被設置部に立設し、この鉄筋枠の周りに柱型枠を配置して固定したのち、この柱型枠の内部にコンクリートを打設することによって構築されるものである。
鉄筋コンクリート柱を現場で施工する場合、従来、図1に示すように、まず、基礎やベースプレート上に方形を形造るように立設された複数の縦主筋(鉄筋)1に対し、そのまわりにフープ筋2を設けてなる角形柱状の鉄筋枠Rを構築し、次いでそのまわりに、コンクリートの荷重を受ける4枚の型枠パネル3a〜3dを該鉄筋枠のまわりに配設(建て込み)すると共に、対向する2枚の型枠パネル3a〜3dどうしの間をセパレータ4、4によって所定の間隔に保持する。そして、型枠パネル3a〜3d外面の長手方向(縦方向)にトラスと呼ばれる縦桟木5…を固定し、その後、方形に組まれた該縦桟木つき型枠パネル3a〜3dの周囲(水平方向)のまわりを、4本の横桟木6…で囲い、これらの横桟木6…を上記セパレータ4、4とフォームタイ(株式会社岡部の登録商標)7とを使って締め付けて方形の枠状に固定している。
上述した従来の柱型枠体およびこれを用いた鉄筋コンクリート柱の施工方法には以下のような問題点があった。それは、4枚の型枠パネル3a〜3dによって形成されるコンクリート打設空間内に、鉄筋枠Rを横切るようにセパレータ4、4を配設する必要があり、施工の作業性が悪いことである。とくに、この場合、柱型枠内にセパレータ4、4が横切るように配設されているため、柱の構築位置に組み立てられた前記鉄筋枠Rに対し、その柱型枠体を上方から吊り降ろして組み合わせてようとすると、該セパレータ4、4が邪魔になってこの作業ができない。従って、従来の柱型枠の施工に当たっては、型枠パネル3a〜3dを鉄筋枠Rのまわりに立設し順次に組み立てていくことが必要であった。このことはまた、柱鉄筋の組み立て作業と柱型枠体の組み立て作業とを同時に行うことができず、工期短縮の障害になっていた。
しかも、立設された型枠パネル3a〜3d内に多数のセパレータ4、4を組み込む際には、縦主筋1や柱フープ筋2の間を縫って挿入する必要があり、セパレータ4、4の取り付けに熟練技術を要するという問題もあった。
従来技術のこのような問題に対し、その不便を解決するものとして、特許文献1、特許文献2に開示されているような柱型枠体が提案されている。これらの文献に開示されている柱型枠体は、図2に示すように、いずれも壁付き柱用の柱型枠体およびその支保工用部材に関する提案であるが、基本的に、図1、図2に示すように、各種の柱や杭、即ち構築する鉄筋コンクリート柱の大きさが、所定の大きさのものだけに限定されるという制約がある。
即ち、これらの文献には、図2に示すとおり、4枚の型枠パネル3a〜3dの外側に井桁状に組み合わされた横桟木、即ち、柱クランプ6の接合部に、スライド緊締具8、9を配置し、長孔10とピン11との組み合わせに係るスライド桟構により、僅かな範囲内で伸縮するクランプ金具Cが開示されている。
特開平8−226230号公報 特開平8−226231号公報
しかしながら、これらの文献1、2に記載の技術は、前記スライド緊締具8、9によって、伸縮させる得る範囲は小さく、それは単に脱型時に必要となるクランプ金具Cの弛緩や締付け時の微調整を行うためのものであって、立設する柱の大きさ(600mm□、800mm□、1000mm□、1200mm□等)に対応できる程に大きく伸縮する構造にはなっていない。
しかも、型枠成形時の丁張り(直角出し、垂直・水平出し)に当たり、作業に時間がかかり、正確な建込み(施工)が難しく、工数もかかるという問題があった。それは、前記柱クランプ6が山形鋼材や溝形鋼材、あるいはH形鋼材を用いていることと、スライド緊締具8、9を含めて、接合個所をコーナー部に位置させているために、前記丁張り(鑓方)に正確さを欠くと共にゆるみが出やすいからである。即ち、このことは4本の柱クランプ6…を井桁に組み付ける際に接合個所がコーナー部に位置することが大きな原因と考えられる。
本発明の目的は、場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工を容易に行うことができる他、柱型枠の建込み(組み立て固定)を正確、迅速に果すことができ、さらにコンクリート柱の大きさが変わっても1つの横締付け金具で対応することができると共に、接続個所をコーナー部以外の位置で行うようにして、丁張り(やり方)を正確に行うことができるようにすることにある。
上掲の従来技術が抱えている上述した問題点を克服することができ、かつ上記目的を確実に実現することができる技術について、鋭意研究を行った結果、その有効な技術として、発明者は下記の要旨構成に係る本発明に想到した。
即ち、本発明は、4枚の型枠パネルを方形に組み合わせて鉄筋コンクリート柱を構築するのに用いる柱型枠ユニットであって、このユニットは、前記型枠パネルと、この型枠パネルの各々の外表面の長手方向に沿って平行に取付けられた複数の縦桟木と、方形に組み立てられた縦桟木つき型枠パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の伸縮型横締付け枠とからなり、その横締付け枠は、型枠パネルの各面に沿って配置される4個の接続パイプと、端部がこれらの接続パイプ内に出し入れ自在に挿通され、該型枠パネルを方形に組み合わせたときに各コーナー部を構成する4個の直角エルボと、そして対向させる2個の直角エルボとその間に位置している接続パイプとを貫通する通し棒と、そしてその通し棒に取り付けられた締付けナットとからなり、前記接続パイプ内には、柱幅規制用パイプもしくはコイルスプリングを嵌挿し、該接続パイプ内において突き合わせる直角エルボの端部どうしの間に介在させて、柱型枠の大きさに応じて上記直角エルボと上記接続パイプとの接続長さを調整できるように構成したこと、を特徴とする柱型枠ユニットである。
また、本発明は、方形に組み立てられる縦桟木つき型枠パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の伸縮型横締付け枠において、型枠パネルの各面に沿って配置される4個の接続パイプと、端部がこれらの接続パイプ内に出し入れ自在に挿通され、該型枠パネルを方形に組み合わせたときに各コーナー部を構成する4個の直角エルボと、そして対向させる2個の直角エルボとその間に位置している接続パイプとを貫通する通し棒と、そしてその通し棒に取り付けられた締付けナットとからなり、前記接続パイプ内には、柱幅規制用パイプもしくはコイルスプリングを嵌挿し、該接続パイプ内において突き合わせる直角エルボの端部どうしの間に介在させて、柱型枠の大きさに応じて上記直角エルボと上記接続パイプとの接続長さを調整できるように構成してなることを特徴とする柱型枠ユニット用横締付け枠である。
さらに、本発明は、基礎やベースプレート上に立設された鉄筋枠の周りに柱型枠を設置した後、その内部にコンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱を構築する方法において、まず、前記型枠パネルと、この型枠パネルの各々の外表面の長手方向に沿って平行に取付けられた複数の縦桟木と、方形に組み立てられた縦桟木つき型パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の請求項4〜6のいずれか1に記載の柱型枠ユニット用横締付け枠とからなる柱型枠ユニットを予め組み上げ、その組み上がった該柱型枠ユニットを上記鉄筋枠の上方にクレーンにて吊り揚げ、そしてそのまま降下させることにより、前記鉄筋枠への柱型枠の配設を行うことを特徴とする場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法を提案する。
なお、本発明において、
(1)前記横締付け枠の接続パイプおよび直角エルボが、角形パイプもしくは円形パイプであること
2)前記直角エルボは、各コーナー部に、直交する向きに配設する前記通し棒用通孔を有すること
好ましい解決手段である。
(1)本発明に係る場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法によれば、コンクリート鉄筋枠への柱型枠の配設が、柱型枠ユニットにセパレータを取付けていないので、単に吊り揚げて降下させるだけで組み合わせることができるから、この作業を短時間のうちに完了することができ、工期の短縮に効果があると共にコストの点でも有利である。
(2)本発明に係る柱型枠ユニットによれば、柱型枠の建込み(組み立て)作業が迅速にできると共に、正確な丁張り(やり方)ができ、しかも堅固な柱型枠を提供することができる。しかも、現場での鉄筋枠の組筋作業とは別に、柱型枠の組み立て作業のみを工場において、先組みしておくこともできるから、現場作業の軽減、工期の短縮にも寄与する。
(3)本発明の横締付け枠によれば、大きさの異なる多種類の鉄筋コンクリート柱のいずれにも適用が可能で、複数種類のものを準備する必要がなく、単に一種類のものを用意すれば足りるので、部品の在庫管理が軽減され、コスト的にも有利である。
(4)また、本発明の横締付け枠によれば、接続パイプと直角エルボとの組み合わせによる方形枠であるから、接続部分がコーナー部でなく水平部(型枠パネルの中寄り)の位置になることから、丁張り、とくに、直角出しが正確にでき、しかも柱型枠の構築作業が容易になり熟練を必要としない。
(5)本発明の横締付け枠によれば、接続パイプ及び直角エルボを、好ましいくは角形パイプとし、抜き差し自在に嵌挿してなるので、接続状態に緩みが生じにくく、柱型枠ユニットとしての形状安定性に優れ、鉄筋コンクリート柱を正確に立設することができる。
以下、この発明の実施形態について説明する。図4は、本発明に係る組み立て状態における方形の柱型枠ユニットUの水平横断面図を示すものである。この図示例のものは、水平断面が正方形の鉄筋コンクリート柱を形成するための柱型枠ユニットUであって、図1に示した鉄筋枠Rの外側に配設する4枚の型枠パネル3a〜3dと、該型枠パネルの各外面に対してそれの長手方向(縦方向)に沿って、複数本を平行に釘打ち固定してなる、縦端太材(トラス)である縦桟木5…と、これらに、四角筒状に組み立てられた縦桟木つき型枠パネル3a〜3dの外側を、四方から締め付けて囲繞し、方形の柱型枠を組み立て(建込み)た状態を示している。なお、図示例の柱型枠は四角筒状のものを示したが、円形やその他の多角形状のものであってもよい。
本発明に係る柱型枠ユニットUの特徴は、柱型枠の高さ方向の複数個所において、所定の間隔毎に、該柱型枠の水平方向(横方向)の外側を四方から囲み、コンクリート打設時の内圧による該柱型枠の膨らみを効果的に防止するために配設される横締付け枠Tの構成にある。
この横締付け枠Tは、縦桟木5…が取り付けされている該型枠パネル3a〜3dを四角筒状に組み合わせ、その状態を保持するために用いられるものであって、該型枠パネル3a〜3dの面に沿う4本の接続パイプ11a〜11dと、それぞれのその端部が接続パイプ11a〜11d内に抜き差し可能に嵌挿される直角エルボ12a〜12d、即ち、この横締付け枠Tは、該型枠パネル3a〜3dを方形に組み合わせたときに、各コーナー部を構成するL形のコーナー部材とによって四角形の枠体を形造る枠部材である。
また、この横締付け枠Tは、各接続パイプ11a〜11d内に嵌め入れる該直角エルボ12a〜12dの嵌め込み深さ、即ち両者の接続長さを調節することにより、一辺の長さ、もちろん型枠パネル3a〜3dの大きさの変更を伴うが、施工する鉄筋コンクリート柱の大きさに自由に対応させることができる。例えば、600mm□、800mm□、1000mm□、1200mm□の柱のいずれにも使用することができるようになることから、少なくとも、接続パイプ11a〜11d、直角エルボ12a〜12dとして、1種類のものを準備しておけば、ほとんどの鉄筋コンクリート柱の施工に対応できる。従って、部品点数を少なくすることができるから、在庫管理が容易になる。
かかる横締付け枠Tは、図5に示すように、各コーナー部を構成する一対の直角エルボ、例えば12b、12cと、これらの間に位置して着脱可能にかつ伸縮可能に嵌着される前記接続パイプ11cとには、さらに、これらを直線的に貫通する4本の通し棒13…が直交する向きに嵌挿され、これらの一体的な組み立てが図られる。なお、該直角エルボ12a〜12d端部と接続パイプ11eとの嵌挿によって、この両者の伸縮接続は可能であるが、さらにこれらの間(12b、12c、11c)を、前記通し棒13を貫通させることにより、その接続の状態がより安定すると共に、該通し棒12a両端をナット17を介して締め付けることによって、角筒状柱型枠の組み立て状態を維持することができるようになる。
さらに、本発明において、前記通し棒13には、その中央部に、角筒状の柱幅規制用パイプ14もしくは柱幅規制用コイルスプリング15を嵌め合わせ、さらに、これらを前記接続パイプ11c内において対向している直角エルボ12b、12cの端部間に位置させて、型枠パネル3cの一辺の幅長さを規制するようにすることが好ましい。従って、これらのパイプ14もしくはスプリング15の長さは、施工する鉄筋コンクリート柱の大きさに対応するものになり、これらのパイプ14およびスプリング15は必須のものではない。
本発明において、図面では前記接続パイプ11a〜11dおよび直角エルボ12a〜12dは角筒状のパイプを例示したが、円形パイプであってもよい。また、該直角エルボ12a〜12dについては、パイプだけでなくアルミ合金などの軽金属の中実材であってもよい。ただし、この直角エルボ12a〜12dは、横締付け枠Tの各コーナー部を直角に維持するためのものであり、正確に90°の曲がり角度を有するものでなければならない。このことの故に、本発明の横締付け枠Tは、常に正確に90°の角部を有する方形枠を形造ることができるようになる。
なお、該直角エルボ12a〜12dの各コーナー部には、前記通し棒13をそれぞれ直交する向きに差し通すための一対の通孔16、16’が設けてある。また、この通孔16、16’から突出した該通し棒13の螺設された頭部には、締付けナット17をねじ込むことができ、この締付けナットの締め付けにより、方形に組み立てられる横締付け枠Tの最終的な組み立て形態を維持固定するために用いられる。
次に、本発明に係る柱型枠ユニットの組み立て手順について説明する。
準備工程として、まず、略等間隔に配置した横締付け枠Tの接続パイプ11a上に、このパイプ11aとは直交する方向にトラスと呼ばれている複数個の縦桟木5…を、並列配置し、その上に型枠パネル3aを載置してビス止めし、そのビス止め部分にコーキングを施すと共に、固定金具18を使って該縦桟木15と接続パイプ11a〜11dをしっかりと連結固定する。こうして、4組の縦桟木つき型枠パネル3a〜3dを形成する。
次に、加工・地組み工程として、既に型枠パネル3a〜3dに固定されている接続パイプ11aの両端部に、直角エルボ12a、12dの遊端部を挿入して取付け、次いで、その直角エルボ12a、12dに沿って、既に準備してある別の型枠パネル3b、3dを直角に立設すると同時に、これらのパネル(3b、3d)に固定してある接続パイプ11b、11dに前記直角エルボ12a、12dの他の遊端部を挿入して連結する作業を行う。こうして、まず3組の型枠パネル3a、3b、3dを凹形に組み立てた柱型枠が得られる。
その後、この工程においては、残りの1枚の型枠パネル3cを、接続パイプ11cと共に開口部分に取り付けると同時に、接続パイプ11cと直角エルボ12b、12cの挿入接続を行った後、該直角エルボ12b、12cを接続パイプ11b、11d内に挿入接続して4枚の型枠パネル3a〜3dからなる完全方形の柱型枠ユニットUが得られる。
その後この工程では、井桁状に組み上げられた各直角エルボ12a〜12dと接続パイプ11a〜11dには、前記通孔16、16’を介し、該接続パイプ11a〜11d内の中間部には塩化ビニル製の柱幅規制用パイプ14もしくはスプリング15を介挿させた状態で通し棒13を挿通させ、そして、締付けナット17を取り付けて締付け、柱型枠ユニットUの組み立てを完了する。
組み立てられた柱型枠ユニットUは、例えば、長さ4540mmに対し、450〜1200mm間隔で、90mm角パイプからなる4〜5個の横締付け枠Tを配し、型枠パネル3a〜3dの一辺の長さが800mmである場合、接続パイプの長さは約1100mm、直角エルボの一辺の長さは約600mm程度のものを使用することが好ましい実施形態である。
次に、本発明に係る場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方向について説明する。
施工現場においては、まず、基礎19やベースプレート上に、縦主筋1に対し、そのまわりにフープ筋を配設してなる、図6に示すような鉄筋枠RFを組み上げ立設する。これとは別に、上述した柱型枠ユニットUを、工場において組み立てるか、現場において別作業として組み立てて準備しておく。
そして、組み上った柱型枠ユニットUをクレーンにて吊り揚げ、前記鉄筋枠R上に運び、図示したように上方からそのまま下降させて嵌め合わせることにより柱型枠の施工を行い、その後この柱型枠内にコンクリートの打設を行う。このような方法によれば、鉄筋枠Rへの柱型枠ユニットUの配設が極めて容易で、少なくともセパレータ4の配設が不要になり工期短縮に著しい効果がある。
本発明は、建築物等の角形の鉄筋コンクリート柱の施工に際して有効な柱型枠ユニット、横締付け枠に適用される技術であるが、土木構築物等の杭等の施工にも当然、適用が可能である。特に、本発明の横締付け枠は、方形の柱型枠に限らず、円形や多角形に組み合わせる柱型枠の施工に対しても適用が可能である。
従来の柱型枠ユニットの部分横断面図である。 従来の別の柱型枠ユニットの部分横断面図である。 従来の柱型枠ユニットの斜視図である。 本発明の柱型枠ユニットの部分切欠き平面図である。 本発明の横締付け枠の部分分解斜視図である。 本発明の施工方法を説明する斜視図である。
符号の説明
1 縦主筋(鉄筋)
2 フープ筋
3a〜3d 型枠パネル
4、4 セパレータ
5 縦桟木
11a〜11d 接続パイプ
12a〜12d 直角エルボ
13 通し棒
14 柱幅規制用パイプ
15 柱幅規制用スプリング
16、16’ 通孔
17 ナット
18 連結金具

Claims (7)

  1. 4枚の型枠パネルを方形に組み合わせて鉄筋コンクリート柱を構築するのに用いる柱型枠ユニットであって、このユニットは、前記型枠パネルと、この型枠パネルの各々の外表面の長手方向に沿って平行に取付けられた複数の縦桟木と、方形に組み立てられた縦桟木つき型枠パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の伸縮型横締付け枠とからなり、
    その横締付け枠は、型枠パネルの各面に沿って配置される4個の接続パイプと、端部がこれらの接続パイプ内に出し入れ自在に挿通され、該型枠パネルを方形に組み合わせたときに各コーナー部を構成する4個の直角エルボと、そして対向させる2個の直角エルボとその間に位置している接続パイプとを貫通する通し棒と、そしてその通し棒に取り付けられた締付けナットとからなり、前記接続パイプ内には、柱幅規制用パイプもしくはコイルスプリングを嵌挿し、該接続パイプ内において突き合わせる直角エルボの端部どうしの間に介在させて、柱型枠の大きさに応じて上記直角エルボと上記接続パイプとの接続長さを調整できるように構成したこと、
    を特徴とする柱型枠ユニット。
  2. 前記横締付け枠の接続パイプおよび直角エルボが、角形パイプもしくは円形パイプであることを特徴とする請求項1に記載の柱型枠ユニット。
  3. 前記直角エルボは、各コーナー部に、直交する向きに配設する前記通し棒用通孔を有することを特徴とする請求項1に記載の柱型枠ユニット。
  4. 方形に組み立てられる縦桟木つき型枠パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の伸縮型横締付け枠において、型枠パネルの各面に沿って配置される4個の接続パイプと、端部がこれらの接続パイプ内に出し入れ自在に挿通され、該型枠パネルを方形に組み合わせたときに各コーナー部を構成する4個の直角エルボと、そして対向させる2個の直角エルボとその間に位置している接続パイプとを貫通する通し棒と、そしてその通し棒に取り付けられた締付けナットとからなり、前記接続パイプ内には、柱幅規制用パイプもしくはコイルスプリングを嵌挿し、該接続パイプ内において突き合わせる直角エルボの端部どうしの間に介在させて、柱型枠の大きさに応じて上記直角エルボと上記接続パイプとの接続長さを調整できるように構成してなることを特徴とする柱型枠ユニット用横締付け枠。
  5. 前記横締付け枠の接続パイプおよび直角エルボが、角形パイプもしくは円形パイプであることを特徴とする請求項に記載の柱型枠ユニット用横締付け枠。
  6. 前記直角エルボは、各コーナー部に、直交する向きに配設する前記通し棒用通孔を有することを特徴とする請求項に記載の柱型枠ユニット用横締付け枠。
  7. 基礎やベースプレート上に立設された鉄筋枠の周りに柱型枠を設置した後、その内部にコンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱を構築する方法において、まず、前記型枠パネルと、この型枠パネルの各々の外表面の長手方向に沿って平行に取付けられた複数の縦桟木と、方形に組み立てられた縦桟木つき型パネルの外側を囲繞し、四方から締め付けて柱型枠を形成する複数の請求項4〜6のいずれか1に記載柱型枠ユニット用横締付け枠とからなる柱型枠ユニットを予め組み上げ、その組み上がった該柱型枠ユニットを上記鉄筋枠の上方にクレーンにて吊り揚げ、そしてそのまま降下させることにより、前記鉄筋枠への柱型枠の配設を行うことを特徴とする場所打ち鉄筋コンクリート柱の施工方法。
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