JP4275405B2 - 半導体レーザ素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
本発明は高出力および長期信頼性を有する半導体レーザ素子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
現在、半導体レーザは、情報通信分野や印刷、加工、医療分野など様々な分野の装置に用いられているが、その性能の向上には、光源である半導体レーザの出力および信頼性を向上する必要がある。
一般に、半導体レーザは活性層がp型とn型のクラッド層に挟まれた構造を有し、これが積層された基板ごと劈開して、その劈開面を共振器面として活性層に電流を注入することによりレーザ光線を発生させる。そして共振器面となる2つの劈開面うちの1つが光出射部となる。また、この2つの劈開面は反射率の調整や表面での化学反応による経時劣化を抑制するため為に誘電体膜がコーティングされる。
通常の大気雰囲気において劈開を行うと、劈開表面に自然酸化膜が形成する。劈開面の自然酸化膜には、GaAs化合物を例にすると主にGaおよびAsの酸素結合に起因する高密度の表面準位が存在し、これが非発光再結合中心となって発光した光を吸収する。この光吸収により劈開面近傍は発熱し、活性領域の禁制帯幅が減少するためにさらに一層光吸収が増加して、ついには劈開面が融解してレーザ出力が著しく低下する。このため、半導体レーザの高出力・高信頼化にはこの劈開面の、特に自然酸化膜の形成を排除することが必要である。
従来、この自然酸化膜の形成を阻害するため、高真空中で劈開を行った後、大気に曝すことなく自然酸化膜が形成される前に保護層を形成したり、または大気中で劈開した後に劈開面に形成した自然酸化膜を電子線加熱、レーザ照射や不活性ガスを用いたプラズマ曝露により除去して保護膜を形成するプロセスが実施されている。また、劈開面を真空装置に入れた後、400℃以上の状態でハロゲンガスに曝して熱化学反応により酸化層を除去し、化合物半導体層等をその上に形成する方法も実施されている。
しかしながら、前述の高真空中での劈開作業はプロセス時間によってはかなりの高真空度が要求され、これにより高い装置コストや厳しい装置管理が要求される。
また、自然酸化膜を電子線加熱、レーザ照射や不活性ガスを用いたプラズマ曝露により除去して保護膜を形成する方法においては、自然酸化膜や表面汚染物を主には物理的に除去するため、これらを除去するだけでなく表面層へ欠陥が導入されるという懸念があった。これらの方法では特にGaやAsの酸素結合を除去できる反面、導入された欠陥が今度は再結合中心となって働き、これらの方法での改善には処理条件等の管理をかなり厳密におこなう必要があった。
さらに、ハロゲンガスとの熱化学反応を利用する方法では400℃以上の温度に加熱することが必要なため為、劈開作業前に電極形成が行えず、劈開形成した共振器面の保護膜形成後に電極を形成することとなってプロセスが煩雑かつ複雑なものとなる問題を有していた。
【発明の開示】
本発明は上記の問題を解決するためになされたもので、触媒CVD装置を用いて劈開面に形成された自然酸化膜を除去するとともに保護膜の形成を行うものである。
すなわち本発明は、半導体基板上に井戸層を含む半導体薄膜を積層し、次に該半導体薄膜とともに該半導体基板を劈開し、劈開により得られた半導体基板と半導体薄膜の劈開面を、加熱された触媒物質の存在下でNを含むガスを分解した雰囲気に曝露することにより、劈開面の表面層の除去および表面への窒化層の形成を行ない、続いて劈開面に誘電体膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体レーザの製造方法である。
本発明によると、半導体レーザの共振器面が大気中等で劈開して形成したものであっても、その後真空装置内で当該劈開面上に形成された自然酸化膜からなる表面層を触媒CVD装置内でラジカル化したN原子を含むガスに曝すことにより低い基板温度でかつ半導体薄膜の受けるダメージも極めて低いレベルでエッチング除去することができ、かつ化学的に極めて安定な窒化層を形成することができる。このN原子を含むガスとしてはアンモニア(NH)やヒドラジン(NHNH)等がある。窒化層は広いバンドギャップを有しかつ欠陥を終端し減少させるので半導体/誘電体膜接合の観点からも極めて望ましい材料である。III−V族半導体レーザではGaAsが一般的に用いられるが、この場合はGaN層が形成される。
続いて劈開面上に誘電体膜の形成を行うことにより自然酸化膜が除去された面に誘電体膜が形成されるので、レーザ光を発光させたときに光吸収による温度上昇とヘキ開面の融解を防止できる。ところで自然酸化膜が除去された劈開面に形成される窒化層は化学的に極めて安定であるため、大気に曝しても再酸化すること無く、よってこの触媒CVD装置を用いたN原子を含むガス分解雰囲気に曝す工程から誘電体膜形成の工程へは大気中を経ることが可能である。
また触媒CVD装置により自然酸化膜の除去と窒化膜の形成を行った後に引き続き同じ触媒CVD装置を用いて窒化シリコン膜を形成することは、誘電体膜製膜にスパッタ等のプラズマプロセスを用いる場合に比べ、ヘキ開面へのイオン衝撃などによるプラズマ損傷が無くなるため好ましい。この窒化シリコン膜は加熱された触媒物質の存在下でNおよびSiを含むガス、またはNを含むガスおよびSiを含むガスを分解した雰囲気に曝露することにより形成される。
このような工程により製造される半導体レーザの井戸層はIn,Al,Ga,P,Asの中のいずれかの元素の組み合わせからなる化合物で構成されていることが好ましい。これらの元素は化学的に安定な窒化膜となるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明を詳細に説明する。半導体基板と、該半導体基板上に形成された活性領域と該活性領城を挟む少なくとも一対のクラッド層と、上下面にp側とn側電極からなる半導体レーザが形成されたウエハを、所望の共振器長になるようにバー状に大気中または窒素中等にて劈開を行って半導体レーザバーとして、その共振器面となる劈開面が触媒CVD装置によりN原子を含むガスを分解した雰囲気に曝される様にホルダーを用いて真空装置内に設置する。触媒CVD装置とは真空容器内にて触媒物質であるタングステン等のフィラメントを加熱し、そこに原料ガスを吹き付けることにより触媒作用を利用した熱接触分解により原料ガスのラジカルを生成させ表面処理や製膜を行う方法で、詳しくは例えばHideki Matsumura,Jpn.J.Appl.Phys.37,3175(1998)に記述されている。
まず半導体レーザチップを収めたホルダーを設置した真空装置は真空ポンプにて排気を行い、1×10−4Pa以下となるような真空雰囲気を形成する。続いてNHガスを導入する。また、自然酸化膜のエッチング速度の制御のためこれらのガスをHで希釈してもよい。ガスの導入流量や圧力は、その装置のポンプ性能や条件により変化する。特にフィラメントと基板距離と圧力によりN原子を含むガスの分解ラジカルの到達量が変化し、これにより基板表面温度や処理時間も変化するため、個々の装置、場合により最適化が必要であるが、例えばフィラメントと基板距離が60mmの場合、圧力は約0.75Paが望ましい。
続いてフィラメントを直流電源等により加熱するが、フィラメントにタングステンを用いた場合、フィラメント表面温度はN原子を含むガスが分解する温度以上が必要である。例えばNHガスの場合1000℃となる。フィラメント温度により分解生成ラジカル種や分解効率が変化する一方、加熱フィラメントからの熱輻射は基板温度を上昇させ、この温度上昇量はフィラメント温度だけではなく、圧力やフィラメントと基板との距離などにより依存するため、フィラメント温度はこれらを考慮した最適化が必要である。基板温度が上昇するとエッチング速度が上がるが、NHガス分解ラジカルの場合劈開表面が粗面化する方向となる、一般的には熱輻射による基板温度上昇を防ぐ観点からフィラメント温度として1400℃以下が望ましく、また、この基板温度の上昇を防ぐために基板周囲を水冷などの冷却を施すことは有効である。
ガス導入後にフィラメント温度をN原子を含むガスが分解する温度まで昇温し、劈開面にN原子を含むガスの分解ラジカルを曝すことにより劈開面のエッチングを行う。この方法では高周波電界を利用した分解ではなく、触媒作用を利用した熱接触分解によるため、イオンの発生やそれの加速衝突による劈開表面への欠陥生成を伴うダメージは極めて少ない。また、同時に表面の窒化が起こり、特に表面層でのGaNの形成は欠陥を終端し減少させる効果だけでなく、特にIn,Al,Ga,P,Asの中のいずれかの元素の組み合わせからなる化合物で構成されている活性領域に対し広いバンドギャップを有するため半導体/誘電体膜接合の観点から望ましい。また、GaNは化学的に極めて安定であり、一度形成されると大気に曝しても再酸化しないため、その後の誘電体膜形成などに対し大気中での搬送が可能となって、工程が簡便となる。処理時間は、前述のように装置の取り合いによって変化するが、AFM(分子間力顕微鏡)による劈開表面の荒れやXPSによる活性領域構成元素の酸素や窒素の結合状態を調べることにより最適化できる。例としてA.Izumi et al./Thin Solid Films 343−344(1999)528−531に示される方法を応用すれば良い。
またエッチングの際に半導体レーザバーの劈開面以外の部分つまりバーの上下面は金属電極により覆われているが、通常半導体レーザの電極に用いられる金や金合金、白金等のエッチングレートは化合物半導体に比べて非常に遅いことから、劈開面以外の部分がN原子を含むガスの分解ラジカルに曝されても、劈開表面の酸化層除去時間程度の範囲では劈開面以外の部分は損傷を受けない。またホルダー内に半導体レーザバーを積層してホルダーの窓部で半導体レーザのヘキ開端面が露出するようにすれば、半導体レーザバーの劈開面以外はN原子を含むガスの分解ラジカルに曝されることもなく、またこの後の製膜工程で劈開面以外に膜が付着することを防止することができる。
触媒CVD装置によるN原子を含むガスの分解ラジカルによる劈開表面の酸化層のエッチング除去ならびに窒化層形成後に続いて誘電体膜の形成を行う。ここで誘電体膜は主に劈開面の反射率を調整するために形成される。
誘電体膜の形成にはスパッタやCVD製膜等を用いことができる。誘電体膜は酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン等やこれらの積層膜が望ましいが、劈開表面の誘電体膜形成プロセスに起因する再酸化を抑制するためには、劈開面に接する保護膜は上記のうち非酸化物がより望ましい。
また劈開面を触媒CVD装置により生成したN原子を含むガスの分解ラジカルの雰囲気に曝露することにより劈開面の自然酸化膜などの表面層を除去と同時に劈開表面に窒化層を形成した後に、パッシベーション効果を強化するために反射率を調整する誘電体膜の成膜の前に追加のパッシベーション膜を形成してもよい。
これらのことを鑑みた場合、前記N原子を含むガスの分解ラジカルの雰囲気に曝露する処理を行った後に引き続き同一触媒CVD装置を用いて窒化シリコン膜を形成することは、スパッタ等のプラズマプロセスを用いた誘電体膜形成の場合に比べ、誘電体膜形成時のヘキ開面へのイオン衝撃等によるプラズマ損傷を防ぐことができ望ましい。また触媒CVD装置を用いて作製した窒化シリコン膜は膜応力が10dyn/cm台と低く、通常のスパッタプロセスを用いたものに比べ経時的な膜はがれが起こりにくい点においても好ましい。これら窒化シリコン膜は前記N原子を含むガスの分解ラジカル生成に用いた触媒CVD装置においてN原子を含むガスおよびSiHガスを流し、フィラメント温度をフィラメントがシリサイドを形成しない温度以上かつフィラメントの蒸気圧が問題にならない温度以下にすることにより製膜が可能である。例えば、フィラメントがタングステンの場合、この製膜可能温度は1600℃以上1900℃以下となる。N原子を含むガスおよびSiHガスの流量比は膜応力の最低になる最適値を用いればよい。また、フィラメント温度の高温化によるヘキ開端面への熱ダメージが問題の場合は、この窒化シリコン膜製膜時間を短くし、プラズマ損傷からの保護層として機能する膜厚、例えば2〜10nm程度製膜し、引き続き他のスパッタ等のプロセスにて所望の反射率となる誘電体膜を形成してもよい。
本発明における半導体レーザ素子は、そのエピタキシャル構造や組成に限定されずどのような構造でも広く適用できる。高出力化を図るためには、クラッド層に活性領域側から第一のクラッド層と第一のクラッド層より屈折率が低く、バンドギャップの大きい第二のクラッド層を有する構造であるものや、活性領域の両側にキャリアブロック層、導波層、クラッド層を有し、屈折率がキャリアブロック層<導波層、クラッド層<活性領域の関係を満たす完全分離閉じ込め構造(詳しくは米国特許番号005764668Aを参照)であってもよい。また、素子に用いられる活性領域の組成としては発振波長により、GaAsやAlGaAs、InGaAs、InGaAsP等が選択できるが、他の組成であってもよいことはいうまでもなく、特にGaNのバンドギャップより小さい物がより望ましい。
【実施例】
活性領域と導波層の間にキャリアブロック層を備えた完全分離閉じ込め構造を有し、ストライプ幅が8μmでクラッド層がAlGa As、導波層がAlGaAs、活性領域がAlGaAs/GaAsヘテロ接合により構成される860nm波長域でシングルモード発振するように設計された半導体レーザが形成されたウエハを共振器長が1.4mmとなるようバー状に大気中にて劈開し、劈開により得られた半導体レーザバーのいくつかをホルダーに収めた。図1はその様子を触媒CVD装置によるNHガスの分解ラジカルに曝される面を示したもので、ホルダー1に2つの半導体レーザバー2a、2bとダミーバー3を交互に積んで、半導体レーザバー2a、2bのヘキ開面およびダミーバー3の端面が同一面でホルダー1に設けられた窓に露出するようにした。そしてこのホルダー1を触媒CVD装置内に設置した。触媒CVD装置は図2に示すような構成のものを用いた。該半導体レーザバーがスタックされているホルダー1は水冷された台5上に設置した。
該真空装置12をロータリーポンプ7およびターボ分子ポンプ6にて到達真空度3×10−5Paまで真空引き後、NHガスを流量計8を通して50sccm導入しさらに圧力コントロールバルブ10により真空装置内圧力を0.75Paにした。そして直流電源11により赤外放射温度計9でモニターしたタングステンフィラメント4の表面温度が1200℃となるように加熱し、シャッター13を開けホルダー1の窓に露出している半導体レーザバーのヘキ開面を3分間NHガス分解ラジカルに曝した。3分間の処理後にシャッター13を閉じフィラメント加熱を停止し、NHガスの流量を60sccmに上げ、続いて流量計14を通してSiHガスを1sccm流して再度フィラメント温度を1800℃になるまで加熱した。この状態でシャッター13を開け、ホルダー1の窓に露出している半導体レーザバーのヘキ開面を2分間NHガスおよびSiHガスの分解ラジカルに曝して窒化シリコン膜の製膜を行った。この時の製膜膜厚は事前に調査した当該条件の製膜速度から4nm程度であった。該窒化シリコン膜製膜後にフィラメント加熱を停止し、SiHガスおよびNHガスの導入を停止して、再び真空ポンプにてガス排気を行った後、真空容器から該半導体レーザバーをスタックしたホルダーを取り出して裏返し、反対側のヘキ開面に対しても同様の処理を行った。両ヘキ開面に対して処理を終えた当該半導体レーザバーをスタックしたホルダーを別の真空装置に移し、両ヘキ開面に対して酸化アルミニウムをスパッタ製膜により反射率2%となるARコートを行った。さらに、一方のヘキ開面に対してのみSi/SiO多層膜をスパッタにて製膜することにより反射率97%となるHRコートを行った。
これらの半導体レーザバーをさらに切断しチップ化して図3のような半導体レーザチップを得た。レーザ光を出射する出射端面には窒化シリコン膜21とAl22からなる積層膜24が、反対側の端面ではさらにSi/SiO多層膜23を備えた第2積層膜25が形成されている。この半導体レーザチップをマウント上に実装後、光出射端面部の強度を調べる為に、25℃にてCW電流印加による最大光出力を調べたところ図4に示すように端面光学破壊レベル(COD)が1.4Wと高い値を示した。
また、GaAs基板上にAlGaAs層2μmをエピタキシャル成長させた試料のAlGaAs層表面を前述の手順にてNH分解ラジカル処理までを行い、その表面についてXPSによる表面元素の結合状態を調べたところ、図6に示すようにAs3dについて酸化物に起因する結合が観測されず、また図7に示すようにこの試料ではN1sピークについても観測された。また図8に示すようにAl2pについて高エネルギーシフトが観測され、これらのことからAlGaAs表面においても酸素結合元素の低減ならびにAlGaNを主とする窒化層が形成されていることが確認された。
【比較例1】
実施例と同等の半導体レーザ素子を大気中にてバー状にヘキ開してホルダーにスタックし、スパッタ装置内に設置して両ヘキ開面に対して窒化アルミニウムに続いて酸化アルミニウムによる反射率2%となるARコートをスパッタ製膜した。さらに、一方のヘキ開面に対してのみSi/SiO多層膜をスパッタにて製膜することにより反射率97%となるHRコートを行った。これらの半導体レーザバーを切断しチップ化してマウント上に実装後、実施例と同様に最大光出力を調べたところ図5に示すように端面光学破壊レベル(COD)が1.2W程度であった。
また、実施例と同様、GaAs基板上にAlGaAs層2μmを成長させた試料のAlGaAs層表面についてXPSによる表面元素の結合状態を調べたところ、図6,図8に示される様にAl,GaおよびAsとも酸化物に起因する結合のみが観測された。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。したがって、前述の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は、請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。
さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【発明の効果】
以上詳説したように本発明によれば、半導体レーザの共振器面を大気中等でヘキ開して作製した後真空装置内に設置し、当該ヘキ開面上に形成された自然酸化膜を触媒CVD装置にてラジカル化したN原子を含むガスに曝すことによりエッチング除去すると同時に窒化層を形成し、続いて当該面上に誘電体膜の形成を行うことによる比較的簡便な方法による光出射端面処理により高出力で高信頼性のある半導体レーザ素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
本発明とこれらの目的とそれ以外の目的と、特色と利点とは、下記の詳細な説明と図面とから一層明確になるであろう。
図1は、実施例のホルダーと劈開面の関係を示す図である。
図2は、実施例で用いる触媒CVD装置とその周辺の模式図である。
図3は、実施例により得られた半導体レーザチップを示す模式図である。
図4は、実施例により得られた半導体レーザの出力特性図である。
図5は、比較例により得られた半導体レーザの出力特性図である。
図6は、実施例、比較例により得られたサンプルのAs3dおよびGa3dについてのXPS特性図である。
図7は、実施例により得られたサンプルのN1sについてのXPS特性図である。
図8は、実施例、比較例により得られたサンプルのAl2pについてのXPS特性図である。

Claims (3)

  1. 半導体基板上に活性層を含む半導体薄膜を積層し、次に該半導体薄膜とともに該半導体基板を劈開し、劈開により得られた半導体基板と半導体薄膜の劈開面を、加熱された触媒物質の存在下でNを含むガスを分解した雰囲気に曝露することにより、劈開面の表面層の除去および表面への窒化層の形成を行なう工程と、続いて劈開面に誘電体膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
  2. 前記誘電体膜が、前記劈開面を加熱された触媒物質の存在下でNおよびSiを含むガス、またはNを含むガスおよびSiを含むガスを分解した雰囲気に曝露することにより形成されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の半導体レーザの製造方法。
  3. 前記活性層がIn,Al,Ga,P,Asの中のいずれかの元素の組み合わせからなる化合物で構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の半導体レーザの製造方法。
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