JP2008166852A - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体レーザの共振器端面を誘電体膜でコーティングする工程の前処理として前記端面をプラズマクリーニングする際に、レーザ光を吸収する導電性膜の付着を防止し、CODレベルやサージ耐圧の向上を図る。
【解決手段】n−GaAs基板上に半導体積層構造体を形成し、共振器長間隔ごとにへき開して、1組の対向する劈開面が形成されたバー状半導体レーザを得る。次に、シリコンターゲットが設けられたECRスパッタ装置内にバー状半導体レーザを設置し、装置内を真空引きした後、プラズマ室にアルゴンガスと窒素ガスとを混合したクリーニングガスを導入してECRプラズマを生成させ、所定の時間だけ前記劈開面の一方をプラズマに曝してクリーニングを行う。続けて、窒素ガスに換えて酸素ガスを導入し、さらにターゲットにバイアスを印加してへき開面上に低反射率の端面保護膜であるシリコン酸化膜を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体レーザの製造技術に関する。
近年、DVD−RAMやCD−R、Blu−ray Disc等の記録再生型光ディスク機器の需要が高まっている。記録再生型光ディスク機器のピックアップ用光源として、AlGaInP系赤色半導体レーザ(発振波長630〜680nm)やAlGaAs系赤外半導体レーザ(発振波長780〜800nm)、AlGaInN系青色半導体レーザ(発振波長400nm帯)等が用いられている。
光ディスクにデータを書き込む場合、レーザ光照射による発熱を利用するので、光ディスクからデータを読み出す場合に比べると数倍から数十倍の出力パワーが必要である。また、光ディスクの大容量化に伴って記録速度の高速化が求められている。そのため、記録再生型光ディスク機器に用いられる半導体レーザには高出力化及び高信頼性化が要求されている。
前述の赤色半導体レーザや赤外半導体レーザの高出力化を実現する手段としては、半導体レーザの端面の非対称コーティングが挙げられる(非特許文献1)。これにより、半導体レーザの出射端面の反射率を数%〜10%程度にして、同時にミラー損失の増大を抑制する目的で、後面の反射率を90%程度まで上げているので、数十mW程度の高出力化を図ることができる。
しかし、更なる高出力化を図る場合、瞬時的光学損傷(COD:Catastrophic Optical Damage)の発生が大きな問題となる。
赤色半導体レーザや赤外半導体レーザでは、数MW/cm2程度の光密度でCODが発生することが知られている。CODの発生要因の一つは、へき開等によって形成されたレーザの出射端面に存在する界面準位である。
界面準位は非発光再結合を中心として働き、この界面準位でレーザ光が吸収されると、熱に変換される。変換によって生じた熱により出射端面の温度が上昇し、バンドギャップの縮小が起こる。そして、このバンドギャップの縮小により更にレーザ光が吸収されやすくなる。
このような光吸収とバンドギャップの縮小の正帰還によって、出射端面近傍の温度は急激に上昇して出射端面が溶融し、その結果反射率が大きく低下して半導体レーザとしての機能が失われる。
端面破壊は、上記した界面準位だけでなく、共振器端面にアモルファスSi等のレーザ光を吸収する膜が形成されている場合にも生じることが報告されている。
これに対する解決策として、下記に示す特許文献1には、レーザ光を吸収しにくい水素添加のアモルファスSiなどを利用する方法が開示されている。
また、空気中で半導体レーザの端面をへき開する場合、空気中の浮遊物や有機物等が付着するため、コーティング膜の密着度が著しく低下するという問題がある。これは生産性及び歩留まりを低下させる要因となっている。
これに対する解決策として、下記に示す特許文献2には、プラズマクリーニング工程により予め表面の清浄化を図る方法が開示されている。
更に、空気中でへき開されたレーザの端面は、空気中の酸素に曝されることで表面に酸素が吸着しているので、端面コーティングを行っても、既に吸着している酸素によって酸化が進行し界面準位が生じる。これにより、CODの発生率が高くなるという問題がある。
これに対して、下記に示す特許文献3には、半導体界面の酸化を抑制するためにSiNを界面に形成して、酸素の拡散に対する障壁とし、窒素と酸素の置き換えを行うことにより、界面の酸素やダングリングボンドの数を減少させて、他の劣化を伴うことなく、CODを抑制するという端面コーティング方法が開示されている。
また、下記に示す特許文献4には、ターゲット材からのスパッタリングを抑制するために、ターゲット材を覆う独立のシャッターを開閉自在に設けたことを特徴とする電子サイクロトロン共鳴(以下、ECRという)スパッタリング装置が提案されている。
これによれば、試料表面の清浄化工程において、シャッターが閉じた状態で、プラズマ室でECRプラズマを発生させるため、プラズマはターゲット材に衝突することなく、試料表面に衝突する。そして、試料表面にプラズマが衝突することにより、試料表面に付着していたごみ等がはじき飛ばされ、試料が完璧にクリーニングされると述べられている。
下記の各文献において開示されている、半導体レーザの高出力化を実現するための半導体レーザ製造に係る諸技術はいずれも、その共振器端面が一旦空気中に曝されるため、端面コーティング膜を形成する前に、共振器端面の清浄化を目的とするプラズマクリーニング工程を経ることが望ましい。
伊賀健一編著、「半導体レーザ」、第1版、株式会社オーム社、平成6年10月25日、p.238 特開平09−326531号公報 特開2000−164969号公報 特開平09−162496号公報 特開平07−3446号公報
しかしながら、以下に説明する実験より、従来のプラズマクリーニング工程では、CODレベルが十分に上がらないことを、発明者等は新たに見いだした。なお、ここで言う「従来のプラズマクリーニング」とは、不活性ガスのプラズマ状態を形成し、試料表面を数分間曝露するプラズマクリーニングのことを言う。
以下に、実施した実験の説明をする。
まず、GaAs基板と、電子サイクロトロン共鳴(以下、単にECRという。)スパッタリング装置を準備する。
図6は、プラズマクリーニング工程に用いられたECRスパッタリング装置の断面構造図である。
本装置は、ECRプラズマを発生させるプラズマ室64と、成膜室60と、プラズマ室64と成膜室60との間に設置された純度5N以上のシリコンターゲット61と、プラズマ室60の周囲に設けられた磁場を形成するためのコイル66とを備えている。また、シリコンターゲット61は、RF65電源に接続されており、スパッタリング収量が制御できる。
プラズマ室64には、石英窓を通じてマイクロ波が導入される。マイクロ波とコイル66による磁場により、ECRプラズマが生成される。成膜室60は、排気口を介して排気系(図示せず)に接続され減圧されている。
更に、成膜室60には、酸素ガス、アルゴンガス、窒素ガス及び水素ガスが、ガス導入口を通じて導入される。また、成膜室内の試料台62の上に、バー状半導体レーザが、共振器端面がECRプラズマに照射されるよう設置される。
上記装置を用いて成膜を行なう場合、試料台に特にバイアスをかけていなければ、試料の表面に到達するイオンの持つエネルギーは、ECRの発散磁界分布により決定され、試料台の位置がECRポイントから20cmの距離にある場合は10〜20eV程度である。 よって、素子に対する成膜時のダメージを極力減らすことができ、更に緻密かつ均質な膜を形成することができるため、端面コーティング工程には広く用いられている。
次に、GaAs基板の表面がプラズマ照射されるように、ECRスパッタリング装置内の試料ホルダー上にGaAs基板を設置して、表1に示す実験条件に基づいて実験を行った。
実験条件(ii)のプラズマクリーニング処理におけるその他の条件は、以下の通りである。
(1)ガス導入時の内圧は10-1Pa程度、マイクロ波の強度は約600Wである。
(2)シリコンターゲットからのスパッタリングを極力抑えるために、シリコンターゲットには、バイアスは印加せず、また、試料台の温度は常温に設定している。
(3)プラズマクリーニング処理終了後、端面コーティング膜を形成せずに、装置内から取り出す。
次に、実験条件(i)(ii)それぞれの試料表面をオージェ電子分光法を用いて分析した。その結果を表2に示す。
表2に示される結果より下記の知見が得られた。
(1)プラズマクリーニング処理を行わなかった場合(実験条件(i))、試料表面に炭素が検出された。他の実験条件では炭素は検出されないので、プラズマクリーニング処理を行うことにより試料表面清浄化効果が確認された。
(2)アルゴンガスのみを用いてプラズマクリーニング処理を行った場合(実験条件(ii))、表面にシリコンが検出された。試料表面にシリコン膜が堆積していると推定され、その量は、膜厚換算にて、約10Åと推定された。すなわち、従来のプラズマクリーニング処理を行うことによって、半導体レーザの共振器端面と端面コーティング膜との間には10Å程度のシリコン膜が形成されていたことが、今回初めて明らかとなった。
このシリコン膜の供給源は、シリコンターゲットと推定される。これまで、ターゲットには100V以上の負のバイアス電圧が印加されないとスパッタリングを生じないと考えられていたが、プラズマクリーニング時にも、ターゲット表面が微小量スパッタリングされていることが確認された。
この現象は以下のようにして発生すると推定される。すなわち、図7に示すように、プラズマ放電開始後に、プラズマのシース電位として、−5〜−10V程度の電位が自己生成してシリコンターゲット表面にバイアスされる。この電位差に引き寄せられて、プラズマ中のイオンがターゲットに衝突し、シリコンがスパッタリングされ、試料表面に到達して堆積するものと考えられる。
自己形成されたバイアスは小さいため、ターゲットのスパッタリングは微小量にとどまり、従来はあまり顕著に影響が見られなかったものと考えられる。
このように、試料表面をクリーニングするはずのプラズマ処理において、ターゲット材が試料表面に付着すると(この場合はアモルファスシリコンになる)、次のような悪影響をデバイス特性に与えることになる。
例えば、AlGaInP系半導体レーザの共振器端面にアモルファスシリコン膜が付着した場合、この膜はレーザの発振波長(630〜680nm)の光を吸収するため、CODレベルを下げる要因となる。
特に、シリコンのように800nm以下の波長で光を吸収する材料をターゲットに用いる場合には、プラズマクリーニング時にターゲット材がアモルファスシリコンとして付着することにより、DVD用やBlu−rayDisc用の高出力半導体レーザのCODレベルの低下は顕著なものと考えられる。
本発明は従来のプラズマクリーニングにより生じていたCODレベルの低下を抑制するべくなされたものであり、簡便でコストアップを招くことなく、試料表面の自然酸化膜や汚染物質を除去する表面清浄を十分に行い、且つ、光吸収発生要因やリーク電流発生要因となるシリコン膜の付着を抑制することが可能な半導体レーザの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る半導体レーザの製造方法は、共振器端面を含む半導体レーザ構造を、レーザ出射側の共振器端面にプラズマが照射されるように、スパッタリング装置内に載置する工程(a)と、前記スパッタリング装置内に、窒素原子を含む反応性ガスと不活性ガスとを含む混合ガス雰囲気中でプラズマを生成させ、ターゲットにバイアスを印加しない状態で、前記半導体レーザ構造の共振器端面に、前記プラズマを照射して当該端面をクリーニングするとともに、当該端面に前記ターゲット由来の物質を含む窒化物からなる第1の膜を形成する工程(b)と、前記スパッタリング装置内に、酸素ガスと不活性ガスとを含む混合ガス雰囲気中でプラズマを生成させ、前記ターゲットにバイアスを印加した状態で、前記第1の膜の上に前記ターゲット由来の物質を含む第2の膜を形成する工程(c)とを含むことを特徴としている。
また、前記反応性ガスは非酸化性ガスであることが好ましい。
また、前記反応性ガスは窒素または水素を含むことが好ましい。
また、前記化合物は絶縁性を有しており、前記半導体レーザ素子の発振波長の光をほとんど吸収しない物質であることが好ましい。
また、本発明の半導体レーザの製造方法において、前記所定の領域の表面は前記半導体レーザ素子の共振器端面であることが好ましい。
また、前記半導体レーザは活性層の上下にクラッド層が形成され、かつ前記活性層の上方に位置する前記クラッド層がリッジ形状をなしており、前記所定の領域の表面は前記リッジ形状のクラッド層の表面を含んでおり、前記化合物及び前記薄膜は電流ブロック層の一部あるいは全部をなしていてもよい。
また、前記ターゲット材が、シリコン、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、亜鉛、セリウム、タンタル、ニオブ及びストロンチウムのうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
また、前記不活性ガスと前記反応性ガスの混合ガス雰囲気における、前記不活性ガスに対する前記反応性ガスの分圧比が5〜100%であることが好ましい。
より好ましくは前記不活性ガスに対する前記反応性ガスの分圧比は10〜30%である。
前記スパッタリング装置はECRスパッタリング装置であることが好ましい。
ここで、本発明に係る半導体レーザの製造方法が、上記目的を達成できることを証明する実験結果について説明する。
上記実験条件(i)(ii)に引き続き、下記の表3に示す実験条件(iii)に基づいて実験を行った。プラズマクリーニング処理におけるその他の条件は実験条件(ii)と同じである。
続いて、クリーニング処理を行った後の試料表面をオージェ電子分光法を用いて分析した。その結果を表4に示す。
表4に示される結果より下記の知見が得られた。
アルゴンガスに窒素ガスを混入させてプラズマクリーニング処理を行った場合(実験条件(iii))、シリコンと窒素がほぼ同量検出された。シリコンの検出量は、アルゴンガスのみを用いた場合とほぼ同量である。このことから、試料表面には、窒化シリコン膜が形成されていると推定される。窒化シリコン膜は、800nm以下の短波長域においても光を吸収しないため、これが共振器端面に付着しても、CODレベルの低下は起こらないものと推定される。
以上で述べた実験条件(i)(ii)(iii)の結果より、
(1)プラズマクリーニング時にプラズマ中の自己バイアスにより、ターゲット材が微小量スパッタリングされて、試料表面に付着する。
(2)付着したターゲット材がレーザ光を吸収する性質を有するものであれば、それが原因となってCODレベルの低下を引き起こすと考えられる。
(3)プラズマクリーニング時に反応性ガスを混入させて、スパッタリングされ、共振器端面に付着するターゲット材を、レーザ光を吸収しない性質の物質に変えることが可能であり、それによってCODレベルの低下を防止できる可能性が高い。
といったことがわかる。
特許文献2には、半導体レーザの共振器端面をプラズマクリーニングした後、薄いシリコン酸化膜を形成した後、続けてシリコン窒化膜を形成する方法が開示されている。また、特許文献3では、半導体レーザの共振器端面上にプラズマクリーニング作用を有する薄膜形成方法、ここではArとN2との混合ガスを用いたECRプラズマスパッタ法により薄いAlN膜を形成した後、続けてAl23膜を形成する方法が開示されている。
しかし、特許文献2には、上記実験結果から得られるような知見についてはなんら記載されておらず、単にこの方法を適用しただけでは、CODレベルの低下を完全に抑制することは困難である。
また、特許文献3ではプラズマクリーニングと成膜とを同時に行なう方法を開示しているが、そこに記載されたように最初から積極的にターゲットにバイアスを印加したのでは、成膜モードが優勢となり、共振器端面の十分なクリーニングは行えないという問題がある。
本発明に係る半導体レーザの製造方法を用いれば、ターゲットを構成する物質と反応して化合物を生成する反応性ガスと不活性ガスとの混合ガスによるプラズマクリーニングにより、半導体レーザの端面に形成される自然酸化膜や、付着した汚染物質を除去しつつ、光吸収発生要因やリーク電流発生要因となるシリコン膜の付着を抑制することができる。よって、歩留まり、生産性を高めることができ、同時に、高い光出力、サージ耐圧レベルの高い半導体レーザを製造することができる。
特に、光ディスク用の短波長の半導体レーザ(800nm以下、好ましくは700nm以下)の製造方法として有効である。
(実施の形態1)
以下、本発明に係る半導体レーザの製造方法について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、AlGaInP系リッジ型赤色高出力半導体レーザの構造を示した図である。
ここで、共振器端面に誘電体膜を堆積するまでのAlGaInP系リッジ型赤色高出力半導体レーザの作製過程を説明する。
まず、有機金属化学気相成長法(以下、MOCVDという)を用いて、図1に示すn−GaAs基板10上にn−AlGaInPクラッド層11、量子井戸活性層12及びp−AlGaInPクラッド層13を成膜する。
次に、ウェットまたはドライエッチングを用いて導波路となるリッジストライプ14を形成する。
次に、n−AlInP電流ブロック層15を成膜し、リッジストライプ上のn−AlInP電流ブロック層15を除去する。
次に、p−GaAsコンタクト層16を成膜した後、両面に電極(図示せず)を形成する。
また、共振器端面近傍の電流ブロック層15の一部は、リッジストライプ14上に残るように加工されており、その直下には、Zn等の不純物がドープされてディスオーダーされた窓構造17が形成される。
次に、この半導体積層構造体を共振器長間隔ごとに空気中でへき開する。
こうして、半導体積層構造体の各半導体層の接合面に垂直な1組のへき開面(共振器端面)が形成されたバー状半導体レーザが作製される。本半導体レーザの発振波長は660nmであり、光出力は50mWである。
続いて、本発明の特徴部分であるプラズマクリーニング工程と、反射率を制御し、共振器端面を保護するための誘電体膜を堆積する工程について説明する。
まず、レーザ光が出射される共振器端面にプラズマが照射されるように、半導体レーザを治具にセットし、ECRスパッタリング装置内の試料ホルダー上に設置する。
試料が設置されたECRスパッタリング装置内を真空引きした後、プラズマ室にプラズマクリーニングガスとしてアルゴンガスと窒素ガスを導入する。
ECRプラズマを生成させて前記ガスをイオン化した後、所定の時間だけバー状半導体レーザの共振器端面をイオン化されたガスに曝す。
使用したECRスパッタリング装置は、図6に示したものと同じであり、ガス導入時の装置の内圧は10-1Pa、マイクロ波の強度は600Wである。また、シリコンターゲットからのスパッタリングを極力抑えるために、シリコンターゲットには、バイアスは印加せず、また、試料台の温度は常温に設定している。
試料台にはバイアスが供給されないため、試料の表面に到達するイオンの持つエネルギーは、ECRの発散磁界分布により決定される。係るエネルギーは、試料台の位置がECRポイントから20cmの距離にある場合、10〜20eV程度である。この程度のイオンエネルギーは、プラズマクリーニングを行うのに十分な大きさであり、共振器端面に与える損傷はほとんど無い。
また、このとき、シリコンターゲット表面には、−5〜−10Vのシース電位が形成され、自己バイアスによってアルゴンイオンが衝突して、シリコンがスパッタリングされる。このシリコンは、共振器端面上に到達し、窒素と反応して、窒化シリコン膜となって堆積される。
上記プラズマクリーニング工程によって、共振器端面に吸着された有機物、酸素あるいは共振器端面に形成された酸化膜などの汚染物が取り除かれ、共振器端面が清浄化されるとともに、薄い窒化シリコン膜が形成される。
引き続きECRスパッタリング装置内で、酸化シリコン膜からなる低反射率の端面コーティング膜を形成する方法について説明する。
まず、アルゴンガス(流量30sccm)及び酸素ガス(流量10sccm)をプラズマ室に導入し、ECRプラズマを生成させる。
ガス導入時の装置の内圧は10-1Paであり、マイクロ波の強度は600Wである。また、シリコンターゲットに接続されたRF電源の出力値は600Wであり、また、試料台の温度は常温である。
プラズマ化されたアルゴンイオンがバイアス電位によってシリコンターゲットに衝突し、シリコンがスパッタリングされる。そして、シリコンを含むプラズマ流が、共振器端面上に到達し、酸素と結合して酸化シリコン膜が形成される。
このとき、共振器端面に到達するプラズマのエネルギーは、10〜20eV程度であり、共振器端面の半導体に結晶欠陥が発生するようなダメージを与えることなく、酸化シリコン膜形成を行う。
上記の酸化シリコン膜の成膜時間を適切に設定し、その膜厚をコントロールすることにより、端面反射率を制御することが可能である。例えば、660nmの半導体レーザの発振波長に対し、酸化シリコン膜の膜厚を100nmとすることで、反射率4%の低反射率端面コーティング膜を得ることができる。また、このような低反射率端面コーティング膜が形成された側の共振器端面を前面とする。
続いて、端面コーティング完了後の試料を装置内から取り出して、後面側の共振器端面がプラズマに照射されるように治具にセットし直し、試料ホルダー上に設置し、前面側と同一のプラズマクリーニング処理を行う。
処理終了後、引き続き、酸化シリコン膜/水素添加アモルファスシリコン膜/酸化シリコン膜/水素添加アモルファスシリコン膜の4層からなる高反射率の端面コーティング膜(反射率90%)を形成する。この場合の共振器端面のプラズマクリーニング工程は、前面で用いたのと同じである。
本実施の形態におけるプラズマクリーニング条件と従来の技術におけるプラズマクリーニング条件との比較を表5に示す。
実験条件(a)、(b)が従来の技術における条件、実験条件(c)、(d)が本実施の形態における条件である。
上記方法によって作製された4種類の半導体レーザに対して、CODレベル及びサージ耐圧を測定した。その結果を図2に示す。なお、サージ耐圧は、200pF、0ΩのCR回路からレーザに1パルス印加し、動作電流が20%上昇する電圧をサージ耐圧値としている。
図2からわかるように、アルゴンガスのみを用いた従来のプラズマクリーニング条件の場合、処理時間の増加に伴ってCODレベルが158mWから103mWに低下している。また、サージ耐圧レベルは、50Vから30Vに低下している。
一方、本実施の形態によれば、アルゴンガス及び窒素ガスの混合ガスを用いてプラズマクリーニング処理を行うことにより、処理時間にかかわらず、200mW以上でCODは発生していない。また、サージ耐圧レベルは、処理時間にかかわらず、150V以上であり、従来に比べて、3倍程度の向上がみられた。
上記実験において、従来のプラズマクリーニング条件で処理時間を長くすることによりCODレベルが低下するのは、共振器端面に堆積するシリコン膜厚が処理時間とともに厚くなり、光吸収量が増加するためと考えられる。
また、アモルファスシリコン膜は導電性を有するため、リークの原因ともなる。
図3は共振器端面にアモルファスシリコン薄膜が形成された場合の半導体レーザの構造模式図であり、(a)は鳥瞰図、(b)は共振器長方向と平行なZ−Z’方向の断面図である。
図3(b)に示すように、表面清浄化処理によって、共振器端面上の自然酸化膜が除去された状態で表面を覆うようにアモルファスシリコン膜38が堆積することにより、素子表面をリーク電流が流れ、サージ耐圧の低下が発生すると考えられる。
共振器端面をプラズマクリーニングするにあたって、本実施の形態のように、不活性ガスであるアルゴンガスに窒素ガスを混入させて微小量スパッタリングを行えば、試料表面にシリコンが窒化された状態で付着するので、光吸収による端面近傍の発熱が抑制され、バンドギャップの縮小が発生せず、CODレベルが向上する。
また、窒化シリコン膜は絶縁膜であるため、この膜を介して発生するリーク電流が抑えられ、サージ耐圧レベルを高めることができる。
以上で説明した、本実施の形態の半導体レーザの製造方法を用いれば、高出力動作時における信頼性に優れた半導体レーザを製造できる。
また、プラズマクリーニング時にターゲットがスパッタされる場合について説明したが、スパッタリング装置の内壁についても同様のことが発生していると推定される。
すなわち、端面コーティング処理を続けていくと、図6に示したECRスパッタリング装置の成膜室60の内壁にターゲット材料であるシリコンが堆積されていく。試料表面をプラズマクリーニングする際に、発生したプラズマは成膜室の内壁にも照射されるため、ターゲット表面からだけでなく、成膜室内壁に付着したシリコンもスパッタされて試料表面に堆積する可能性が高い。
このような場合、例えば、特許文献4に開示されている、ターゲット材からのスパッタリングを抑制するために、ターゲット材を覆う独立のシャッターを開閉自在に設けたスパッタリング装置では、装置のメンテナンスを行った直後や、装置を稼動させた直後では良好な特性が得られるが、内壁に膜が付着してくると、単にシャッターを設けただけの上記構成では課題を解決できなくなる。
また、シャッター機構を新たに設けているため機構が複雑になり、装置が高価になってしまうという欠点がある。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2における半導体レーザについて説明する。
図4は、本実施の形態の半導体レーザの構造を示す図である。図4に示す半導体レーザは400nm帯青色半導体レーザである。
ここで、共振器端面に誘電体膜を堆積するまでの400nm帯青色半導体レーザの作製過程を説明する。
まず、MOCVD法を用いて、図4に示すn−GaN基板40上に、n−AlGaNクラッド層41、量子井戸活性層42、p−AlGaNクラッド層43及びp−GaNコンタクト層46を成膜する。
次に、ウェットまたはドライエッチングを用いて導波路となるリッジストライプ44を形成し、電流ブロック層45として絶縁膜を形成する。
次に、リッジ上部の絶縁膜を除去し、更に、露出したリッジ上部にp電極48を、基板裏面にn側電極47を形成する。
次に、この半導体積層構造体を共振器長間隔ごとに空気中でへき開する。
こうして、半導体積層構造体の各半導体層の接合面に垂直な1組のへき開面(共振器端面)が形成されたバー状半導体レーザが作製される。
続いて、共振器端面に反射率を制御し、端面を保護するための誘電体膜を堆積する。
誘電体膜堆積前のプラズマクリーニング条件及び誘電体膜形成条件は実施の形態1と同様であるが、発振波長が違っても反射率を変えないようにするため、誘電体膜の膜厚は適宜変更している。
本実施の形態において、半導体レーザの発振波長が400nm帯であり、実施の形態1の場合と比べて短いため、アモルファスシリコンに対する吸収は、赤色レーザ発振波長域(650nm)に対して大きい。
そのため、共振器端面と端面コーティング膜との間に、アモルファスシリコン膜が形成されると、光吸収の影響がより大きく現れ、COD劣化を発生しやすい。
しかし、本実施の形態のように、プラズマクリーニング時に窒素ガスを混入して、窒化シリコン膜が共振器端面に堆積されるようにすれば、400nm波長帯でも光吸収を有さないため、CODの発生要因とはならず、レーザ特性を大幅に向上させることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3における半導体レーザについて説明する。
図5に本実施の形態における半導体レーザの構造を示す図である。同図(a)は鳥瞰図であり、同図(b)は共振器長と垂直なX1−X1’方向の断面図である。
ここで、本実施の形態の半導体レーザの作製過程を説明する。
まず、MOCVD法を用いて、n−GaAs基板上に、図5に示すn−クラッド層51と活性層52とp−クラッド層53を含む半導体構造積層体を形成する。
次に、p−クラッド層53を加工して、幅2μm程度のリッジストライプ導波路を形成する。
リッジ導波路形成後、ECRプラズマ法を用いたECRスパッタ法で電流ブロック層55となる誘電体膜を基板表面全体に形成する。
次に、リッジ上部の電流注入領域にあたる誘電体膜をエッチングにより除去する。
次に、電極を形成し、更に裏面を研磨し、裏面側にオーミック電極を形成する。
本実施の形態の半導体レーザの特徴は、電流ブロック層として、SiO2、Ta25、ZrO5、Nb25、アモルファスSiなどの誘電体膜を用いている点にある。
このような誘電体膜を用いたリッジ型ストライプ構造のレーザは、例えば特開平11−186650号公報に開示されている。
このタイプの半導体レーザでは、MOCVDプロセスを1回のみ用いれば良いため、上記の場合と比べて製造コストの低減が可能である。
また、成長回数の低減により製造工程のリードタイムの短縮が図れるという利点もある。
また、モノリシック二波長レーザにおいては、結晶成長回数や製造工程が複雑化するため、本構造を展開することで大幅なコスト削減と製造リードタイムの短縮が実現できる。
本実施の形態では、上記電流ブロック層の形成に際して、実施の形態1、2で示した表面クリーニング及び薄膜形成方法を適用したものであり、アルゴンガスと窒素ガスの混合ガスを用いてプラズマクリーニングを行うと、試料表面が清浄化されるとともに、表面に薄い窒化シリコン膜が形成される。その後連続して、絶縁膜を成膜し、電流ブロック層を形成する。
半導体レーザの高出力化を図るためには、電流ブロック層にはレーザ光を閉じ込めるためにクラッド層との屈折率差を大きくし、かつレーザ光を吸収しないという性質が求められる。
本実施の形態によれば、p−クラッド層と電流ブロック層となる絶縁膜との間には極薄の窒化シリコン膜が形成されており、800nm以下の発振波長を有するレーザ光に対して吸収が起こらないため、レーザ発振時にロスを発生させない。また、窒化シリコン膜は絶縁性を有するため、界面リーク電流が流れることも無い。
更に、p−クラッド層の表面を十分に清浄化した後、電流ブロック層を堆積するため、十分高い密着性が得られ、この後に行われるレーザの実装工程で熱的な膨張・収縮による電流ブロック層の剥がれを抑制できるという利点がある。
<補足>
本発明に係る半導体レーザの製造方法は、上記各実施の形態で説明した内容に限定されず、以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)本発明のプラズマクリーニングは、絶縁膜モードで行われることが望ましい。ここで、「絶縁膜モード」とは、ターゲット表面に絶縁物が形成されている状態であり、ターゲット表面からたたき出される固体の収率が低下した状態、すなわち、堆積レートが低下した状態を言う。本実施の形態では、上記絶縁物はSiNXである。
このようなモードにするためには、混合ガス中の窒素分圧を高める必要があり、本実施の形態で言えば、アルゴンガスと窒素の分圧比率N2/Arを0.1以上、好ましくは0.2以上とする。
このようにすれば、シリコンターゲットからスパッタリングされるシリコン量が低減され、膜の付着を極力抑えることが可能となる。また、その他の効果として、絶縁膜モードとすることで、マイクロ波導入窓への導電性膜の付着を防止でき、ECR条件(プラズマ放電条件)のばらつきを抑制することができ、メンテナンスの回数を低減できるので、生産性が向上する。
(2)反応性ガスの分圧比が小さい場合、十分絶縁膜が形成されないため、堆積される膜がシリコンリッチとなって、光吸収及び導電性について、本発明の効果を得ることができない。そのため、反応性ガスの分圧比は5〜100%(ただし、100%は含まない。)であることが好ましく、更に言えば、10〜30%であることがより好ましい。
(3)本発明は、アモルファスシリコンに吸収のある発振波長域の半導体レーザにおいて、特に効果が大きい。そのため、発振波長800nm、好ましくは700nm以下のレーザに適用されることが望ましい。特に、青色レーザでは、吸収が大きいため、大幅な特性向上が期待できる。
(4)本発明は、上述した半導体レーザの構造、製造工程及びプロセスパラメータに限定されず、本発明の範囲内で、適宜構造、製造工程及びプロセスパラメータを変更できることはいうまでもない。
例えば、実施の形態1では、シリコンターゲットを用いた例を示しているが、用途に応じて、Al、Ti、Zr、Ta、Nb、Hf、Znなどのターゲットであってもかまわない。また、プラズマクリーニングガスとしては、本実施例では、窒素ガス用いた場合を説明したが、ターゲット材と反応して絶縁体を形成し得る非酸化性のガス(NH3などのNを含有するガス、C含有ガス、F含有ガス)や水素ガス等であってもかまわない。
(5)実施の形態1では、前記絶縁体はSiNXであったが、レーザ光を吸収しないかきわめて小さい吸収しか起こらない性質を持つものであればよい。特に、レーザ光の発振波長に対して形成された絶縁体の吸収係数αが3×104cm-1以下であれば光吸収の影響も小さく、CODレベルの向上等の特性改善が期待できる。
しかし、半導体レーザの場合では、反応性ガスとして酸素ガスを用いると、共振器端面での表面準位の形成により、表面再結合電流が増加するため、使用は避けた方がよい。
(6)低ダメージイオンの供給方法としてECRプラズマを例に挙げたが、ヘリコン波プラズマや誘導結合型のプラズマ源を有する装置(ISMスパッタリング装置など)などの低ダメージイオン源であっても、同様の効果が期待できる。
(7)実施の形態1では、AlGaInP系の材料からなる半導体レーザの製造方法について説明したが、本発明は、AlGaAs系やその他の材料系の、特に高出力動作を目的とした半導体レーザの製造方法にも適用できる。このような場合でも、本発明は上述した効果と同様な効果を奏する。
(8)本発明は、高出力レーザだけでなく、低出力レーザにおいても、CODレベルやサージ耐圧レベルの向上、特性の安定化が可能となり、歩留を向上させることが出来るという効果がある。
(9)実施の形態1において、プラズマクリーニング時に共振器端面に堆積される絶縁膜は端面コート膜全体の反射率に大きな影響を与えない程度の膜厚であることが望ましい。プラズマクリーニング時に共振器端面に付着するシリコンの量は、ターゲットや装置内壁の表面状態に左右されやすく、精密な制御は困難であり、端面コート膜に占めるこの初期付着膜の割合が高くなると、反射率のばらつきが大きくなるためである。
(10)本発明は、各実施の形態で説明した構造、製造工程及びプロセスパラメータに限定されず、本発明の範囲内で、適宜構造、製造工程及びプロセスパラメータを変更できる。
以上のように、本発明にかかる半導体レーザの製造方法は、高出力、高信頼性の半導体レーザの共振器端面コート形成方法として、また、半導体レーザの電流ブロック層として用いられる誘電体膜の形成方法として特に有用である。更に、表面弾性波デバイス(SAWデバイス)やハードディスクなど、被堆積物と堆積膜との間の絶縁性が要求されるデバイスの製造方法に使用しても高い効果が得られる。
実施の形態1におけるAlGaInP系リッジ型赤色高出力半導体レーザの構造図である。 実施の形態1におけるプラズマクリーニング処理と従来の技術におけるプラズマクリーニング処理とをそれぞれ適用した場合の半導体レーザの特性比較図であり、(a)はCODレベルを比較した図であり、(b)はサージ耐圧を比較した図である。 共振器端面にアモルファスシリコン薄膜が形成された場合の半導体レーザの構造模式図であり、(a)は鳥瞰図であり、(b)Z−Z’方向の断面図である。 実施の形態2における半導体レーザの構造図である。 実施の形態3における半導体レーザの構造図であり、(a)は鳥瞰図であり、(b)はX1−X1’方向の断面図である。 ECRスパッタリング装置の断面構造図である。 プラズマクリーニング時のターゲット近傍の状態を示す図である。
符号の説明
10 n−GaAs基板
11 n−AlGaInPクラッド層
12 量子井戸活性層
13 p−AlGaInPクラッド層
14 リッジストライプ
15 n−AlInP電流ブロック層
16 p−GaAsコンタクト層
17 端面窓領域
18 利得領域
30 基板
31 nクラッド層
32 活性層
33 pクラッド層
34 電流ブロック層
35 ストライプ
36 pコンタクト層
37 出射面
38 アモルファスシリコン膜
39 SiO2コート層
40 n−GaN基板
41 n−AlGaNクラッド層
42 量子井戸活性層
43 p−AlGaNクラッド層
44 リッジストライプ
45 電流ブロック層
46 p−GaNコンタクト層
47 n側電極
48 p側電極
51 nクラッド層
52 活性層
53 pクラッド層
54 SiNx
55 誘電体電流ブロック層
60 成膜室
61 ターゲット(Si)
62 試料台
63 試料
64 プラズマ室
65 RF電源
66 コイル(電磁石)

Claims (6)

  1. 共振器端面を含む半導体レーザ構造を、レーザ出射側の共振器端面にプラズマが照射されるように、スパッタリング装置内に載置する工程(a)と、
    前記スパッタリング装置内に、窒素原子を含む反応性ガスと不活性ガスとを含む混合ガス雰囲気中でプラズマを生成させ、
    ターゲットにバイアスを印加しない状態で、
    前記半導体レーザ構造の共振器端面に、前記プラズマを照射して当該端面をクリーニングするとともに、
    当該端面に前記ターゲット由来の物質を含む窒化物からなる第1の膜を形成する工程(b)と、
    前記スパッタリング装置内に、酸素ガスと不活性ガスとを含む混合ガス雰囲気中でプラズマを生成させ、
    前記ターゲットにバイアスを印加した状態で、
    前記第1の膜の上に前記ターゲット由来の物質を含む第2の膜を形成する工程(c)と
    を含むことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
  2. 前記スパッタリング装置は、ECRスパッタリング装置であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの製造方法。
  3. 前記ターゲット材が、シリコン、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、亜鉛、セリウム、タンタル、ニオブおよびストロンチウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザの製造方法。
  4. 前記窒素原子を含む反応性ガスは、窒素ガスまたはアンモニアガスであることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの製造方法。
  5. 前記工程(b)における前記混合ガス中の前記反応性ガスの分圧比は5%〜100%であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
  6. 前記第1の膜は、シリコン窒化膜であり、前記第2の膜は、シリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザの製造方法。
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