JP2000164969A - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents
半導体レーザの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 共振器端面の光学損傷破壊(COD)を抑制
し、高出力動作時の信頼性が改善された半導体レーザの
製造方法を提供する。 【解決手段】 共振器端面110が保護膜340によっ
て被覆されている半導体レーザの製造方法であって、該
共振器端面110に存在する汚染物を低ダメージで除去
し、該共振器端面110をクリーニングするクリーニン
グ工程と、クリーニングした該共振器端面110上に、
低ダメージで該保護膜340を堆積する堆積工程と、を
包含する半導体レーザの製造方法。
し、高出力動作時の信頼性が改善された半導体レーザの
製造方法を提供する。 【解決手段】 共振器端面110が保護膜340によっ
て被覆されている半導体レーザの製造方法であって、該
共振器端面110に存在する汚染物を低ダメージで除去
し、該共振器端面110をクリーニングするクリーニン
グ工程と、クリーニングした該共振器端面110上に、
低ダメージで該保護膜340を堆積する堆積工程と、を
包含する半導体レーザの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザの製
造方法に関し、特に光情報処理などに用いられる高出力
半導体レーザの製造方法に関する。
造方法に関し、特に光情報処理などに用いられる高出力
半導体レーザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの分野での半導体レーザに対
する需要の高まりに応じて、GaAs系およびInP系
化合物半導体レーザを中心として、活発な研究開発が進
められている。光情報処理分野においては、特に780
nmの波長のAlGaAs系半導体レーザによる情報の
記録・再生を行う方式が実用化され、コンパクトディス
ク等で広く利用されている。また、光磁気ディスクなど
の容量の大きい記録装置では、より短い波長である68
0nm帯の発振波長を有するAlGaInP系半導体レ
ーザが用いられるようになっている。より高精細の画像
を長時間再生可能なディジタルビデオディスク(DV
D)の実現には、650nm帯という短い発振波長の半
導体レーザが要求される。このように、光ディスクの記
録密度の向上には、半導体レーザの発振波長の短波長化
が必要不可欠である。
する需要の高まりに応じて、GaAs系およびInP系
化合物半導体レーザを中心として、活発な研究開発が進
められている。光情報処理分野においては、特に780
nmの波長のAlGaAs系半導体レーザによる情報の
記録・再生を行う方式が実用化され、コンパクトディス
ク等で広く利用されている。また、光磁気ディスクなど
の容量の大きい記録装置では、より短い波長である68
0nm帯の発振波長を有するAlGaInP系半導体レ
ーザが用いられるようになっている。より高精細の画像
を長時間再生可能なディジタルビデオディスク(DV
D)の実現には、650nm帯という短い発振波長の半
導体レーザが要求される。このように、光ディスクの記
録密度の向上には、半導体レーザの発振波長の短波長化
が必要不可欠である。
【0003】一方、ディスクへの書き込みに際しては、
レーザ光照射による発熱を利用するため、再生時に比べ
数倍から数十倍の出力パワーが半導体レーザに要求され
る。例えばパーソナルコンピューターの記録媒体として
のDVD−RAMのような高密度記録装置には、高出力
かつ短波長の半導体レーザが求められる。すなわち、高
密度記録を行う記録媒体の場合は、短波長かつ高出力の
半導体レーザの使用が不可欠である。
レーザ光照射による発熱を利用するため、再生時に比べ
数倍から数十倍の出力パワーが半導体レーザに要求され
る。例えばパーソナルコンピューターの記録媒体として
のDVD−RAMのような高密度記録装置には、高出力
かつ短波長の半導体レーザが求められる。すなわち、高
密度記録を行う記録媒体の場合は、短波長かつ高出力の
半導体レーザの使用が不可欠である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
半導体レーザには、高出力動作時における十分な寿命を
保証するのが困難であるという課題がある。
半導体レーザには、高出力動作時における十分な寿命を
保証するのが困難であるという課題がある。
【0005】半導体レーザの劣化の原因については、い
くつかの検討が行われている。これらは、共振器端面の
光学損傷破壊すなわちCOD(Catastrophic Optical Da
mage)、表面の変質または結晶転位欠陥の増殖による点
欠陥あるいは線欠陥の発生、およびオーミック電極の破
損に起因するものに大別される。とりわけ、AlGaI
nP系半導体レーザにおいては、共振器端面のCOD
が、高出力動作時におけるレーザの寿命を決定する重要
な劣化原因であることが指摘されている。
くつかの検討が行われている。これらは、共振器端面の
光学損傷破壊すなわちCOD(Catastrophic Optical Da
mage)、表面の変質または結晶転位欠陥の増殖による点
欠陥あるいは線欠陥の発生、およびオーミック電極の破
損に起因するものに大別される。とりわけ、AlGaI
nP系半導体レーザにおいては、共振器端面のCOD
が、高出力動作時におけるレーザの寿命を決定する重要
な劣化原因であることが指摘されている。
【0006】CODは、半導体レーザの共振器端面近傍
がレーザ内部で発生した光に対して吸収領域になってい
ることにより発生する。これは、共振器端面の半導体表
面における酸素の吸着および表面の酸化などにより、半
導体表面に特有な深い準位が生じて、端面近傍の半導体
の禁制帯幅が実質的に狭くなることによる。半導体表面
に存在する表面準位を介した非発光再結合は温度上昇を
伴うため、端面近傍の禁制帯幅がさらに減少して、光吸
収がますます起こりやすくなるという正帰還が生じる。
その結果、端面の融解または端面の破壊などが起こり、
光出力が低下して非可逆的な劣化につながる。なお、C
ODによる劣化は、ほとんどがレーザ出射側ミラーファ
セットの端面近傍において観測される。
がレーザ内部で発生した光に対して吸収領域になってい
ることにより発生する。これは、共振器端面の半導体表
面における酸素の吸着および表面の酸化などにより、半
導体表面に特有な深い準位が生じて、端面近傍の半導体
の禁制帯幅が実質的に狭くなることによる。半導体表面
に存在する表面準位を介した非発光再結合は温度上昇を
伴うため、端面近傍の禁制帯幅がさらに減少して、光吸
収がますます起こりやすくなるという正帰還が生じる。
その結果、端面の融解または端面の破壊などが起こり、
光出力が低下して非可逆的な劣化につながる。なお、C
ODによる劣化は、ほとんどがレーザ出射側ミラーファ
セットの端面近傍において観測される。
【0007】上記のCODの臨界光出力を向上し高出力
動作時における十分な寿命を保証するためには、共振器
端面のパッシベーションが重要であることが指摘されて
いる。ミラーファセットのパッシベーション技術による
高出力半導体レーザの劣化の改善および信頼性の向上
が、特開平9−162496号公報(半導体レーザ及び
その製造方法)に開示されている。
動作時における十分な寿命を保証するためには、共振器
端面のパッシベーションが重要であることが指摘されて
いる。ミラーファセットのパッシベーション技術による
高出力半導体レーザの劣化の改善および信頼性の向上
が、特開平9−162496号公報(半導体レーザ及び
その製造方法)に開示されている。
【0008】上記の特開平9−162496号公報は、
次のような方法で端面のパッシベーションを行うことを
開示している。A1、Si、GaまたはTiの窒化物の
薄膜(厚さ、0.5〜10nm)と、A1、Si、Ga
またはTiの酸化物の薄膜(厚さ、50〜1000n
m)と、によって構成される積層膜のパッシベーション
膜を共振器端面に形成する。また、半導体レーザの製造
方法としてプラズマクリーニング作用を有する薄膜形成
方法を用いることが、上記の公報に言及されている。
次のような方法で端面のパッシベーションを行うことを
開示している。A1、Si、GaまたはTiの窒化物の
薄膜(厚さ、0.5〜10nm)と、A1、Si、Ga
またはTiの酸化物の薄膜(厚さ、50〜1000n
m)と、によって構成される積層膜のパッシベーション
膜を共振器端面に形成する。また、半導体レーザの製造
方法としてプラズマクリーニング作用を有する薄膜形成
方法を用いることが、上記の公報に言及されている。
【0009】しかし、高出力動作における650nm帯
の赤色半導体レーザの素子信頼性を確保するのに、共振
器端面にパッシベーション膜を設けることだけでは不十
分である。現在実用レベルにある赤色半導体レーザは、
結晶材料としてAlGaInP系半導体を用い、活性層
にAlGaInP/GaInPの超格子を利用してい
る。ところが、AlGaInP系半導体は、AlGaA
s系半導体に比べて半導体の表面に自然酸化層が生成し
やすい。さらに、AlGaInP系半導体は、欠陥生成
エネルギーが小さいため、ダメージが結晶に入りやす
い。これらのことから、AlGaInP系半導体による
半導体レーザにおいては、素子の劣化が特に生じやすい
という課題がある。DVDなどの高密度記録媒体の光源
として要求される650nm帯の波長では、AlGaI
nP系材料の制約によりバンドオフセットが小さくなる
ため、動作電流が上昇し発熱量が増大する。このことか
ら、AlGaInP系半導体による半導体レーザの高出
力動作下での信頼性を確保することは、ますます困難な
状況にある。これらの事情から分かるように、共振器端
面にパッシベーション膜を設けることだけで、高出力動
作における650nm帯の赤色半導体レーザの信頼性を
確保することは不可能である。
の赤色半導体レーザの素子信頼性を確保するのに、共振
器端面にパッシベーション膜を設けることだけでは不十
分である。現在実用レベルにある赤色半導体レーザは、
結晶材料としてAlGaInP系半導体を用い、活性層
にAlGaInP/GaInPの超格子を利用してい
る。ところが、AlGaInP系半導体は、AlGaA
s系半導体に比べて半導体の表面に自然酸化層が生成し
やすい。さらに、AlGaInP系半導体は、欠陥生成
エネルギーが小さいため、ダメージが結晶に入りやす
い。これらのことから、AlGaInP系半導体による
半導体レーザにおいては、素子の劣化が特に生じやすい
という課題がある。DVDなどの高密度記録媒体の光源
として要求される650nm帯の波長では、AlGaI
nP系材料の制約によりバンドオフセットが小さくなる
ため、動作電流が上昇し発熱量が増大する。このことか
ら、AlGaInP系半導体による半導体レーザの高出
力動作下での信頼性を確保することは、ますます困難な
状況にある。これらの事情から分かるように、共振器端
面にパッシベーション膜を設けることだけで、高出力動
作における650nm帯の赤色半導体レーザの信頼性を
確保することは不可能である。
【0010】高出力動作における650nm帯の赤色半
導体レーザの信頼性を高めるためには、共振器端面の自
然酸化層を除去することが重要であると考えられる。さ
らに、AlGaInP/GaInPによる超格子は各種
のダメージを受け結晶欠陥が誘発されやすいことから、
自然酸化層を除去するプロセスにおいてダメージの導入
を抑制することが不可欠であると考えられる。
導体レーザの信頼性を高めるためには、共振器端面の自
然酸化層を除去することが重要であると考えられる。さ
らに、AlGaInP/GaInPによる超格子は各種
のダメージを受け結晶欠陥が誘発されやすいことから、
自然酸化層を除去するプロセスにおいてダメージの導入
を抑制することが不可欠であると考えられる。
【0011】しかし、AlGaInP系半導体による高
出力半導体レーザに関しては、共振器端面の自然酸化層
の除去や共振器端面へのダメージの抑制に着眼した研究
報告がこれまでなく、AlGaInP系半導体による高
出力レーザの実現が困難であるという現状は改善されて
いない。
出力半導体レーザに関しては、共振器端面の自然酸化層
の除去や共振器端面へのダメージの抑制に着眼した研究
報告がこれまでなく、AlGaInP系半導体による高
出力レーザの実現が困難であるという現状は改善されて
いない。
【0012】上記の特開平9−162496号公報は半
導体レーザの製造方法としてプラズマクリーニング作用
を有する薄膜形成方法を用いることを言及しているが、
プラズマクリーニングによる共振器端面に存在する汚染
物を除去する工程に関する記載はない。さらに、この公
報による薄膜形成方法では、上記の自然酸化層を除去す
ることはできない。なぜなら、この公報の薄膜形成方法
によれば、実際にクリーニングが可能なのは膜形成開始
直後の数秒間のみである。一旦膜が形成されると共振器
端面がプラズマに曝されなくなるため、共振器端面の半
導体表面に吸着された酸素および表面酸化などによる汚
染物を除去できるようなクリーニング効果は期待できな
い。
導体レーザの製造方法としてプラズマクリーニング作用
を有する薄膜形成方法を用いることを言及しているが、
プラズマクリーニングによる共振器端面に存在する汚染
物を除去する工程に関する記載はない。さらに、この公
報による薄膜形成方法では、上記の自然酸化層を除去す
ることはできない。なぜなら、この公報の薄膜形成方法
によれば、実際にクリーニングが可能なのは膜形成開始
直後の数秒間のみである。一旦膜が形成されると共振器
端面がプラズマに曝されなくなるため、共振器端面の半
導体表面に吸着された酸素および表面酸化などによる汚
染物を除去できるようなクリーニング効果は期待できな
い。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、高出力時における
信頼性の高い短波長半導体レーザの製造方法を提供する
ことにある。
であって、その目的とするところは、高出力時における
信頼性の高い短波長半導体レーザの製造方法を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体レー
ザの製造方法は、共振器端面が保護膜によって被覆され
ている半導体レーザの製造方法であって、該共振器端面
に存在する汚染物を低ダメージで除去し、該共振器端面
をクリーニングするクリーニング工程と、クリーニング
した該共振器端面上に、低ダメージで該保護膜を堆積す
る堆積工程と、を包含しており、そのことにより上記目
的が達成される。
ザの製造方法は、共振器端面が保護膜によって被覆され
ている半導体レーザの製造方法であって、該共振器端面
に存在する汚染物を低ダメージで除去し、該共振器端面
をクリーニングするクリーニング工程と、クリーニング
した該共振器端面上に、低ダメージで該保護膜を堆積す
る堆積工程と、を包含しており、そのことにより上記目
的が達成される。
【0015】ある実施形態では、前記クリーニング工程
および前記堆積工程は、ECRプラズマやヘリコン波プ
ラズマによって生成された低エネルギーイオンを用いて
行われる。前記プラズマの前記イオンの源としては、水
素、ヘリウム、窒素およびアルゴンガスのいずれかを用
いる。なお、好ましくは、前記クリーニング工程におけ
るクリーニングする時間は1分以上である。
および前記堆積工程は、ECRプラズマやヘリコン波プ
ラズマによって生成された低エネルギーイオンを用いて
行われる。前記プラズマの前記イオンの源としては、水
素、ヘリウム、窒素およびアルゴンガスのいずれかを用
いる。なお、好ましくは、前記クリーニング工程におけ
るクリーニングする時間は1分以上である。
【0016】ある実施形態では、前記半導体レーザはA
lGaInP系またはAlGaAs系半導体によって形
成され、前記保護膜はAl2O3、AlN、SiO2、S
iN、α−SiおよびTiO2を含む群から選択される
物質によって形成されている。
lGaInP系またはAlGaAs系半導体によって形
成され、前記保護膜はAl2O3、AlN、SiO2、S
iN、α−SiおよびTiO2を含む群から選択される
物質によって形成されている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら、本
発明による半導体レーザの製造方法の一実施形態を説明
する。
発明による半導体レーザの製造方法の一実施形態を説明
する。
【0018】まず、図1に示されるように、AlGaI
nP化合物半導体によって、半導体レーザを構成するた
めの、活性層102を含む半導体積層構造体100を周
知の方法で形成する。この積層構造体100を空気中で
へき開して、半導体積層構造体100の各半導体層の接
合面に垂直な1組のへき開面(共振器端面)110およ
び120を形成する。なお、共振器端面110および1
20が設けられている積層構造体100を、以下では
「試料100」とも呼ぶ。
nP化合物半導体によって、半導体レーザを構成するた
めの、活性層102を含む半導体積層構造体100を周
知の方法で形成する。この積層構造体100を空気中で
へき開して、半導体積層構造体100の各半導体層の接
合面に垂直な1組のへき開面(共振器端面)110およ
び120を形成する。なお、共振器端面110および1
20が設けられている積層構造体100を、以下では
「試料100」とも呼ぶ。
【0019】次に、共振器端面110に対するクリーニ
ング工程を説明する。
ング工程を説明する。
【0020】図2は、このクリーニングに用いられるE
CR(電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング装置2
00の断面を示す。この装置200は、ECRプラズマ
を発生させるECRプラズマ室によるECRプラズマ源
210と、成膜室220と、ECRプラズマ室210と
成膜室220との間に設置されている純度5N以上のS
iターゲット230と、ECRプラズマ室210の周囲
に設けられた磁場を形成するためのコイル204と、を
備えている。
CR(電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング装置2
00の断面を示す。この装置200は、ECRプラズマ
を発生させるECRプラズマ室によるECRプラズマ源
210と、成膜室220と、ECRプラズマ室210と
成膜室220との間に設置されている純度5N以上のS
iターゲット230と、ECRプラズマ室210の周囲
に設けられた磁場を形成するためのコイル204と、を
備えている。
【0021】ECRプラズマ室210には、石英窓20
2を通じてマイクロ波203が導入される。マイクロ波
203とコイル204による磁場により、ECRプラズ
マが発生する。成膜室220は、排気口224を介して
排気系(不図示)に接続され減圧されている。さらに、
成膜室220には、酸素ガスおよびアルゴンガスが成膜
ガス導入口222を通じて導入される。成膜室220内
の試料台240の上に、半導体レーザを構成する積層構
造体(試料)100が、クリーニングすべき端面(端面
110)がECRプラズマに照射されるようにプラズマ
源210に対向する位置に設置されている。なお、ター
ゲット230が電源232に接続されていることによ
り、スパッタリング収量が制御できる。
2を通じてマイクロ波203が導入される。マイクロ波
203とコイル204による磁場により、ECRプラズ
マが発生する。成膜室220は、排気口224を介して
排気系(不図示)に接続され減圧されている。さらに、
成膜室220には、酸素ガスおよびアルゴンガスが成膜
ガス導入口222を通じて導入される。成膜室220内
の試料台240の上に、半導体レーザを構成する積層構
造体(試料)100が、クリーニングすべき端面(端面
110)がECRプラズマに照射されるようにプラズマ
源210に対向する位置に設置されている。なお、ター
ゲット230が電源232に接続されていることによ
り、スパッタリング収量が制御できる。
【0022】装置200を用いて、下記のように共振器
端面110に対してクリーニングを行う。
端面110に対してクリーニングを行う。
【0023】まず、アルゴンガス(流量、30sccm
程度)を装置200内に導入し、ECRプラズマを発生
させる。ガス導入時の内圧は10-1Pa程度、マイクロ
波の強度は約500Wである。また、Siターゲット2
30に接続された電源232に印加される直流バイアス
電圧は約100Vである。このバイアス電圧では、Si
ターゲット230のスパッタリングは生じない。なお、
ECRプラズマ照射前の試料100の温度は常温に設定
されている。
程度)を装置200内に導入し、ECRプラズマを発生
させる。ガス導入時の内圧は10-1Pa程度、マイクロ
波の強度は約500Wである。また、Siターゲット2
30に接続された電源232に印加される直流バイアス
電圧は約100Vである。このバイアス電圧では、Si
ターゲット230のスパッタリングは生じない。なお、
ECRプラズマ照射前の試料100の温度は常温に設定
されている。
【0024】上記のような条件で、図3(a)に示され
るように、試料100の端面110にはプラズマ室21
0からのArイオン310のみが供給され、端面110
はプラズマによりクリーニングされる。試料台240に
はバイアス電圧を供給していないため、試料100の表
面に到達するイオンの持つエネルギーは、ECRの発散
磁界分布により決定され、試料台240の位置がECR
ポイントPから20cmの距離にある場合は10〜20
eV程度である。この程度のイオンエネルギーは、空気
中で劈開されたレーザの端面(ミラーファセット)に対
してクリーニングを行うのに十分な大きさでありなが
ら、試料100に与える損傷はほとんどない。
るように、試料100の端面110にはプラズマ室21
0からのArイオン310のみが供給され、端面110
はプラズマによりクリーニングされる。試料台240に
はバイアス電圧を供給していないため、試料100の表
面に到達するイオンの持つエネルギーは、ECRの発散
磁界分布により決定され、試料台240の位置がECR
ポイントPから20cmの距離にある場合は10〜20
eV程度である。この程度のイオンエネルギーは、空気
中で劈開されたレーザの端面(ミラーファセット)に対
してクリーニングを行うのに十分な大きさでありなが
ら、試料100に与える損傷はほとんどない。
【0025】上記のプラズマによるクリーニングの時間
は、好ましくは1分以上にする。このクリーニング工程
によって、端面110に吸着された有機物、酸素あるい
は端面110に形成された酸化膜などの汚染物はプラズ
マにより取り除かれ、端面110が清浄化される。クリ
ーニングする時間のより好ましい範囲は、1〜10分程
度である。クリーニングする時間を1分間より短く設定
される場合、上記の汚染物は十分に除去できない。一
方、クリーニングの時間を10分より長く設定される場
合は、プラズマ照射により端面の温度が上昇し、結晶の
組成が変動するというような問題が生じうる。
は、好ましくは1分以上にする。このクリーニング工程
によって、端面110に吸着された有機物、酸素あるい
は端面110に形成された酸化膜などの汚染物はプラズ
マにより取り除かれ、端面110が清浄化される。クリ
ーニングする時間のより好ましい範囲は、1〜10分程
度である。クリーニングする時間を1分間より短く設定
される場合、上記の汚染物は十分に除去できない。一
方、クリーニングの時間を10分より長く設定される場
合は、プラズマ照射により端面の温度が上昇し、結晶の
組成が変動するというような問題が生じうる。
【0026】以下に、端面110上に保護膜を形成する
工程を説明する。保護膜の形成は、高真空中でプラズマ
クリーニングの後に連続して行う。試料100が上記の
装置200から出されないので、保護膜が形成すべき端
面110は上記のクリーニングにより清浄である。
工程を説明する。保護膜の形成は、高真空中でプラズマ
クリーニングの後に連続して行う。試料100が上記の
装置200から出されないので、保護膜が形成すべき端
面110は上記のクリーニングにより清浄である。
【0027】まず、アルゴンガス(流量、30sccm
程度)および酸素ガス(流量、6sccm程度)を装置
200に導入し、ECRプラズマを発生させる。ガス導
入時の装置200の内圧は10-1Paであり、マイクロ
波の強度は500Wである。Siターゲット230に接
続された電源232の供給高周波電力は500W、EC
Rプラズマ照射前の試料100の温度は常温である。ア
ルゴンプラズマによってSiターゲット230はスパッ
タされ、スパッタされたSiを含むプラズマ流312
は、図3(b)に示されるように、試料100に輸送さ
れる。試料100の端面110に到達したSiは、酸素
と結合しSiO2膜340を形成する。試料100の端
面110に到達するプラズマの持つエネルギーは、10
〜20eV程度である。この程度のプラズマエネルギー
を用いれば、端面110の半導体に結晶欠陥を発生させ
るようなダメージを与えることなくSiO2膜340を
形成することができる。
程度)および酸素ガス(流量、6sccm程度)を装置
200に導入し、ECRプラズマを発生させる。ガス導
入時の装置200の内圧は10-1Paであり、マイクロ
波の強度は500Wである。Siターゲット230に接
続された電源232の供給高周波電力は500W、EC
Rプラズマ照射前の試料100の温度は常温である。ア
ルゴンプラズマによってSiターゲット230はスパッ
タされ、スパッタされたSiを含むプラズマ流312
は、図3(b)に示されるように、試料100に輸送さ
れる。試料100の端面110に到達したSiは、酸素
と結合しSiO2膜340を形成する。試料100の端
面110に到達するプラズマの持つエネルギーは、10
〜20eV程度である。この程度のプラズマエネルギー
を用いれば、端面110の半導体に結晶欠陥を発生させ
るようなダメージを与えることなくSiO2膜340を
形成することができる。
【0028】このように得られるSiO2膜340の屈
折率は1.47程度であり、SiO2膜340の成膜速
度は200Å/min程度である。成膜時間を適切に設
定し、SiO2膜340による光学薄膜の膜厚をコント
ロールすることにより、端面反射率を制御することが可
能である。例えば660nmの半導体レーザの発振波長
に対しSiO2膜340の膜厚を100nmとすること
で、端面110の反射率は4%となり低反射率保護膜が
得られる。なお、このような低反射率保護膜が形成され
た端面110は、レーザの出射側端面となる。
折率は1.47程度であり、SiO2膜340の成膜速
度は200Å/min程度である。成膜時間を適切に設
定し、SiO2膜340による光学薄膜の膜厚をコント
ロールすることにより、端面反射率を制御することが可
能である。例えば660nmの半導体レーザの発振波長
に対しSiO2膜340の膜厚を100nmとすること
で、端面110の反射率は4%となり低反射率保護膜が
得られる。なお、このような低反射率保護膜が形成され
た端面110は、レーザの出射側端面となる。
【0029】端面110に対向する端面120(図1)
は、反射面としてその上に高反射保護膜を形成する。高
反射保護膜の形成は上記と同様な方法を用いる。すなわ
ち、装置200を用いて、まず端面120に対してクリ
ーニング工程を行い、その後連続して高反射保護膜を形
成する。クリーニング工程は、上述した方法と同じであ
るのでその説明を省略する。
は、反射面としてその上に高反射保護膜を形成する。高
反射保護膜の形成は上記と同様な方法を用いる。すなわ
ち、装置200を用いて、まず端面120に対してクリ
ーニング工程を行い、その後連続して高反射保護膜を形
成する。クリーニング工程は、上述した方法と同じであ
るのでその説明を省略する。
【0030】以下に、図4を参照しながら、高反射保護
膜440の形成について説明する。
膜440の形成について説明する。
【0031】アルゴンガス(流量、30sccm程度)
および酸素ガス(流量、6sccm程度)を装置200
に導入し、ECRプラズマを発生させる。ガス導入時の
装置200の内圧は10-1Paであり、マイクロ波の強
度は500Wである。Siターゲット230に接続され
た電源232の供給高周波電力は500W、ECRプラ
ズマ照射前の試料100の温度は常温である。アルゴン
プラズマによってSiターゲット230はスパッタさ
れ、スパッタされたSiを含むプラズマ流は、試料10
0の端面120に輸送される。端面120に到達したS
iは、酸素と結合しSiO2膜442a(厚さ、110
nm程度)を形成する。
および酸素ガス(流量、6sccm程度)を装置200
に導入し、ECRプラズマを発生させる。ガス導入時の
装置200の内圧は10-1Paであり、マイクロ波の強
度は500Wである。Siターゲット230に接続され
た電源232の供給高周波電力は500W、ECRプラ
ズマ照射前の試料100の温度は常温である。アルゴン
プラズマによってSiターゲット230はスパッタさ
れ、スパッタされたSiを含むプラズマ流は、試料10
0の端面120に輸送される。端面120に到達したS
iは、酸素と結合しSiO2膜442a(厚さ、110
nm程度)を形成する。
【0032】その後、酸素ガスの供給を窒素ガスに変更
し、他の使用されるガスおよび成膜条件は変更しないま
ま、SiO2膜442a上にSiN膜444a(厚さ、
80nm程度)を形成する。
し、他の使用されるガスおよび成膜条件は変更しないま
ま、SiO2膜442a上にSiN膜444a(厚さ、
80nm程度)を形成する。
【0033】SiO2膜442aとSiN膜444aと
を交互に2回成膜し、図4に示される4層構造の高反射
保護膜440が得られる。高反射保護膜440の反射率
は約70%である。高反射保護膜440は4層構造に限
定されることなく、必要に応じて層の数を決めればよ
い。
を交互に2回成膜し、図4に示される4層構造の高反射
保護膜440が得られる。高反射保護膜440の反射率
は約70%である。高反射保護膜440は4層構造に限
定されることなく、必要に応じて層の数を決めればよ
い。
【0034】次に、図5を参照しながら、本発明による
半導体レーザのCOD(Catastrophic Optical Damage)
レベルについて説明する。
半導体レーザのCOD(Catastrophic Optical Damage)
レベルについて説明する。
【0035】AlGaInPリッジ型半導体レーザを、
有機金属気相成長法により、周知の手順で3回の結晶成
長を行い作製する。半導体レーザの発振波長は660n
mである。1組のレーザ端面の片側に反射防止膜による
保護膜を、もう片方の端面に高反射膜による保護膜を形
成する。反射防止膜が形成されている端面、および高反
射膜が形成されている端面の反射率は、それぞれ4%お
よび90%である。これらの保護膜の形成に先立って、
各端面は上述した方法でECRアルゴンプラズマによる
クリーニング処理が行われている。
有機金属気相成長法により、周知の手順で3回の結晶成
長を行い作製する。半導体レーザの発振波長は660n
mである。1組のレーザ端面の片側に反射防止膜による
保護膜を、もう片方の端面に高反射膜による保護膜を形
成する。反射防止膜が形成されている端面、および高反
射膜が形成されている端面の反射率は、それぞれ4%お
よび90%である。これらの保護膜の形成に先立って、
各端面は上述した方法でECRアルゴンプラズマによる
クリーニング処理が行われている。
【0036】図5は、半導体レーザの出射側端面(反射
防止膜が形成されている端面)110のクリーニング時
間と半導体レーザのCODレベルとの関係を示す。クリ
ーニングを全く行わない(クリーニング時間、0分)場
合のCODレベルは23mWと低く実用には耐え難い。
クリーニング時間の増加に伴いCODレベルが増加して
いる。十分にクリーニングを行う(クリーニング時間、
2分以上)場合、クリーニングしない場合に比べて、C
ODレベルが4倍以上に増加していることがわかる。
防止膜が形成されている端面)110のクリーニング時
間と半導体レーザのCODレベルとの関係を示す。クリ
ーニングを全く行わない(クリーニング時間、0分)場
合のCODレベルは23mWと低く実用には耐え難い。
クリーニング時間の増加に伴いCODレベルが増加して
いる。十分にクリーニングを行う(クリーニング時間、
2分以上)場合、クリーニングしない場合に比べて、C
ODレベルが4倍以上に増加していることがわかる。
【0037】CODレベルの向上は、クリーニングによ
り共振器端面の半導体表面に吸着された酸素および半導
体表面の酸化層などの汚染物が除去されたことで、半導
体表面に存在する表面準位を介した非発光再結合による
温度上昇が抑制されたことによるものである。図5の結
果から分かるように、本発明による半導体レーザにおい
ては、CODの発生がさらに抑制され、従来の半導体レ
ーザ(端面のクリーニングを行わない場合のレーザ)よ
りも高出力動作時における信頼性に優れている。
り共振器端面の半導体表面に吸着された酸素および半導
体表面の酸化層などの汚染物が除去されたことで、半導
体表面に存在する表面準位を介した非発光再結合による
温度上昇が抑制されたことによるものである。図5の結
果から分かるように、本発明による半導体レーザにおい
ては、CODの発生がさらに抑制され、従来の半導体レ
ーザ(端面のクリーニングを行わない場合のレーザ)よ
りも高出力動作時における信頼性に優れている。
【0038】本発明は、上述した製造工程およびプロセ
スパラメータに限定されない。本発明の主題の範囲内
で、適宜製造工程およびプロセスパラメータを変更でき
ることは言うまでもない。例えば、保護膜(パッシベー
ション膜)の材料としては、Si系化合物以外に、Al
系またはTi系などの他の物質を用いてもよい。より具
体的には、保護膜は、SiO2およびSiN以外にAl2
O3、AlN、α−Si(アモルファスシリコン)およ
びTiO2を含む群から選択される物質によって形成さ
れてもよい。また、プラズマクリーニングガスとして
は、HeまたはH2などの他のガスを用いてもよい。ま
た、低ダメージイオンの供給方法としてECRプラズマ
を例に挙げたが、ヘリコン波プラズマなどの他の低ダメ
ージイオン源を用いてもよい。
スパラメータに限定されない。本発明の主題の範囲内
で、適宜製造工程およびプロセスパラメータを変更でき
ることは言うまでもない。例えば、保護膜(パッシベー
ション膜)の材料としては、Si系化合物以外に、Al
系またはTi系などの他の物質を用いてもよい。より具
体的には、保護膜は、SiO2およびSiN以外にAl2
O3、AlN、α−Si(アモルファスシリコン)およ
びTiO2を含む群から選択される物質によって形成さ
れてもよい。また、プラズマクリーニングガスとして
は、HeまたはH2などの他のガスを用いてもよい。ま
た、低ダメージイオンの供給方法としてECRプラズマ
を例に挙げたが、ヘリコン波プラズマなどの他の低ダメ
ージイオン源を用いてもよい。
【0039】また、以上ではAlGaInP系の材料か
らなる半導体レーザの製造方法について説明したが、本
発明は、AlGaAs系やその他の材料系の、特に高出
力動作を目的とした半導体レーザの製造方法にも適用で
きる。このような場合でも、本発明は上述した効果と同
様な効果を奏する。
らなる半導体レーザの製造方法について説明したが、本
発明は、AlGaAs系やその他の材料系の、特に高出
力動作を目的とした半導体レーザの製造方法にも適用で
きる。このような場合でも、本発明は上述した効果と同
様な効果を奏する。
【0040】
【発明の効果】本発明による半導体レーザの製造方法に
よれば、共振器端面の保護膜の形成に先立って低エネル
ギーのプラズマクリーニングを行い、引き続き低エネル
ギーのプラズマで保護膜を形成する。
よれば、共振器端面の保護膜の形成に先立って低エネル
ギーのプラズマクリーニングを行い、引き続き低エネル
ギーのプラズマで保護膜を形成する。
【0041】保護膜の形成前にクリーニングを行うた
め、保護膜を形成すべきレーザ端面における汚染物が除
去され端面が清浄である。このような清浄な端面に保護
膜を堆積し半導体レーザを製造することによって、素子
の劣化が防止できる。
め、保護膜を形成すべきレーザ端面における汚染物が除
去され端面が清浄である。このような清浄な端面に保護
膜を堆積し半導体レーザを製造することによって、素子
の劣化が防止できる。
【0042】さらに、クリーニング工程および保護膜の
形成工程は低エネルギーのプラズマを用いるので、共振
器端面に与えるダメージはほとんどない。このため、A
lGaInP系のような損傷されやすい材料による半導
体レーザの場合でも、結晶欠陥の少ないレーザ構造を作
製できるため、表面準位を介した非発光再結合による温
度上昇を抑制できる。
形成工程は低エネルギーのプラズマを用いるので、共振
器端面に与えるダメージはほとんどない。このため、A
lGaInP系のような損傷されやすい材料による半導
体レーザの場合でも、結晶欠陥の少ないレーザ構造を作
製できるため、表面準位を介した非発光再結合による温
度上昇を抑制できる。
【0043】本発明によると、共振器端面の光学損傷破
壊(COD)を十分に抑制できるので、半導体レーザの
高出力動作時の信頼性が改善できる。
壊(COD)を十分に抑制できるので、半導体レーザの
高出力動作時の信頼性が改善できる。
【図1】本発明による半導体レーザの製造工程を示す
図。
図。
【図2】本発明による半導体レーザの製造に用いられる
ECRスパッタリング装置の概略を示す図。
ECRスパッタリング装置の概略を示す図。
【図3】(a)及び(b)は、本発明による半導体レー
ザの製造工程を示す図。
ザの製造工程を示す図。
【図4】本発明による半導体レーザの製造工程を示す
図。
図。
【図5】本発明による半導体レーザの出射側端面につい
ての、プラズマクリーニング時間とCODレベルとの関
係を示す図。
ての、プラズマクリーニング時間とCODレベルとの関
係を示す図。
100 積層構造体(試料) 102 活性層 110、120 共振器端面 200 ECRスパッタリング装置 202 石英窓 203 マイクロ波 204 コイル 210 プラズマ室 220 成膜室 222 成膜ガス導入口 224 排気口 230 シリコンターゲット 232 RF電源 240 試料台 340、442a、442b SiO2膜(保護膜) 440 高反射保護膜(保護膜) 444a、444b SiN膜
フロントページの続き (72)発明者 高森 晃 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA84 CA05 CA14 CB20 DA33 DA35 EA28
Claims (6)
- 【請求項1】 共振器端面が保護膜によって被覆されて
いる半導体レーザの製造方法であって、 該共振器端面に存在する汚染物を低ダメージで除去し、
該共振器端面をクリーニングするクリーニング工程と、 クリーニングした該共振器端面上に、低ダメージで該保
護膜を堆積する堆積工程と、を包含する半導体レーザの
製造方法。 - 【請求項2】前記クリーニング工程および前記堆積工程
は、ECRプラズマやヘリコン波プラズマによって生成
された低エネルギーイオンを用いて行われる、請求項1
に記載の半導体レーザの製造方法。 - 【請求項3】前記プラズマの前記イオンの源としては、
水素、ヘリウム、窒素およびアルゴンガスのいずれかを
用いる請求項2に記載の半導体レーザの製造方法。 - 【請求項4】前記クリーニング工程におけるクリーニン
グする時間は1分以上である、請求項1から3のいずれ
かに記載の半導体レーザの製造方法。 - 【請求項5】前記半導体レーザはAlGaInP系また
はAlGaAs系半導体によって形成されている、請求
項1から4のいずれかに記載の半導体レーザの製造方
法。 - 【請求項6】前記保護膜はAl2O3、AlN、Si
O2、SiN、α−SiおよびTiO2を含む群から選択
される物質によって形成されている、請求項1から5の
いずれかに記載の半導体レーザの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10338173A JP2000164969A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | 半導体レーザの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10338173A JP2000164969A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | 半導体レーザの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000164969A true JP2000164969A (ja) | 2000-06-16 |
Family
ID=18315614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10338173A Pending JP2000164969A (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | 半導体レーザの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000164969A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002335053A (ja) * | 2001-03-06 | 2002-11-22 | Sony Corp | 半導体レーザの製造方法、半導体レーザ、半導体装置の製造方法および半導体装置 |
JP2004022918A (ja) * | 2002-06-19 | 2004-01-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | レーザモジュールの製造方法 |
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JP2010073757A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子 |
WO2013161146A1 (ja) * | 2012-04-26 | 2013-10-31 | シャープ株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
US10608407B2 (en) | 2015-12-28 | 2020-03-31 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Method of manufacturing semiconductor laser element |
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---|---|---|---|---|
JPH03101183A (ja) * | 1989-09-07 | 1991-04-25 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 半導体レーザ・ダイオード及びそのミラー・パツシベーシヨン方法 |
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JPH09162496A (ja) * | 1995-12-12 | 1997-06-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体レーザ及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-11-27 JP JP10338173A patent/JP2000164969A/ja active Pending
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US10608407B2 (en) | 2015-12-28 | 2020-03-31 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Method of manufacturing semiconductor laser element |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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