JP4273800B2 - トルクリミッターを備えている圧縮機 - Google Patents

トルクリミッターを備えている圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP4273800B2
JP4273800B2 JP2003083048A JP2003083048A JP4273800B2 JP 4273800 B2 JP4273800 B2 JP 4273800B2 JP 2003083048 A JP2003083048 A JP 2003083048A JP 2003083048 A JP2003083048 A JP 2003083048A JP 4273800 B2 JP4273800 B2 JP 4273800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
way clutch
power source
rotational power
transmission mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003083048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004003456A (ja
Inventor
元彦 上田
泰生 田渕
実 米良
拓 安谷屋
智晴 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2003083048A priority Critical patent/JP4273800B2/ja
Priority to DE10314195A priority patent/DE10314195B4/de
Priority to US10/402,238 priority patent/US7040871B2/en
Publication of JP2004003456A publication Critical patent/JP2004003456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4273800B2 publication Critical patent/JP4273800B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/064Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls
    • F16D41/066Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/069Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags
    • F16D41/07Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags between two cylindrical surfaces
    • F16D41/073Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags between two cylindrical surfaces each member comprising at least two elements at different radii

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮機に係り、特に、トルクリミッターを備えていて、車両に搭載された空調装置の冷媒圧縮機として使用するのに適した圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のような車両に搭載される空調装置のための冷媒圧縮機は、主たる動力源として車両に搭載されている走行用の内燃機関が作動している間はそれによって回転駆動されるが、アイドルストップ制御等によって内燃機関が停止している状態で空調装置の運転が要求された場合には、補助的な動力源として車載バッテリーの電力によって作動する電動モータによって回転駆動される。このように、複数の動力源によって選択的に駆動される圧縮機は、複合駆動式圧縮機とかハイブリッド駆動型圧縮機等と呼ばれている。
【0003】
冷媒圧縮機を回転駆動するための動力伝達機構としてよく使用されている電磁クラッチのような回転動力断続手段を不要とするために、内燃機関から回転動力を受け入れるプーリと圧縮機の回転軸との間にワンウエイクラッチを設けて、内燃機関が停止して圧縮機が電動モータによって回転駆動される時にはワンウエイクラッチの作用によってプーリが回転しないようにした圧縮機が公知である(特許文献1参照)。この圧縮機は、空調装置を運転する必要がない時でも内燃機関が運転されている間は常に回転することになるので、冷媒を圧縮する必要がない時には吐出室を吸入室へ接続する通路に設けられた電磁弁を開放して、圧縮機の吐出容量を実質的に零とするようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−30182号公報
【0005】
なお、一般的に、動力伝達機構の中へワンウエイクラッチを使用するという例は他にもあり、下記特許文献2には、往復動式内燃機関の微小な回転変動に伴って駆動トルクが低下する時期に、クランク軸プーリが被駆動側のプーリから逆方向に回転駆動されることによってベルトの弛み側の張力が大きくなり、ベルトの寿命が短くなるのを防止するために、いずれかのプーリと回転軸との間にワンウエイクラッチを設けたものが記載されている。また、下記特許文献3には、前述のような用途に使用可能なスプラグ型のワンウエイクラッチにおいてロールオーバーによって動力伝達が不可能になる場合があるので、それを防止するために、ワンウエイクラッチの外輪の硬度を高めて外輪が変形しないようにするという技術手段が開示されている。
【0006】
【特許文献2】
特公平7−72585号公報
【特許文献3】
特開平6−129449号公報
【0007】
このように、電磁クラッチが廃止された代わりに、ワンウエイクラッチを設けることによって、内燃機関が運転されている間は常に圧縮機の回転軸が回転する構成となっている場合には、万一にも圧縮機が故障してロックするようなことがあると、圧縮機の回転軸に作用する負荷トルクが非常に大きくなるので、内燃機関のクランク軸プーリと圧縮機側のプーリとの間に巻き掛けられたベルトが破断するとか、内燃機関が停止して車両が走行不可能になるとか、トルクショックによって車両の乗員に不快感を与えるというような問題を生じる恐れがある。
【0008】
このような電磁クラッチを備えない圧縮機の問題を解消するためには、例えば下記特許文献4に記載されているように、所定値以上の過大な負荷トルクが作用した時に破断する部材をプーリから圧縮機の回転軸までの動力伝達経路の途中に設ける必要がある。しかしながら、それによって部品点数が増加するとか、プーリ等の周りにそのような部材を設けるための余分なスペースが必要になるために体格が大きくなるとか、プーリ等の部品の形状が複雑になるというような別の問題が発生する。更に、この従来技術では、トルクリミッターとしての機能を部材の破断によって得ているが、部材の表面性状や材料の組織、温度、経時的な変化等によって、破断が起こる時期にバラツキが生じるので、正常な運転中に部材が破断するとか、目標のトルクを超えても部材が破断しないというような問題を発生する懸念がある。
【0009】
【特許文献4】
特開2001−317456号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前述のような問題に鑑み、新規な手段によってそれらの問題を解消することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の請求項1乃至9に記載された通りのトルクリミッターを備えている圧縮機を提供する。
【0012】
本発明のトルクリミッターを備えている圧縮機は、それに動力伝達機構が付設されると共に、外部の回転動力源から動力伝達機構を介して回転駆動される圧縮機であって、動力伝達機構がワンウエイクラッチ部を備えており、圧縮機に作用する負荷トルクが正常な値の範囲内にある時はワンウエイクラッチ部が係合状態となって、回転動力源から圧縮機へ回転動力を伝達する一方、圧縮機に作用する負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時にはワンウエイクラッチ部が非係合の状態となることによって、回転動力源から圧縮機への回転動力の伝達が遮断され、且つ一たん回転動力の伝達が遮断されると再び回転動力を伝達することがないように構成されている。
【0013】
従って、圧縮機に作用する負荷トルクが正常な値の範囲内にある運転状態においては、ワンウエイクラッチ部が係合状態となって回転動力源からの回転動力を効率よく圧縮機へ伝達するが、圧縮機のロック等によって回転軸の負荷トルクが異常に増大した時は、ワンウエイクラッチ部が非係合の状態となって、回転動力源から圧縮機への回転動力の伝達を遮断して、その遮断状態を維持するというように、ワンウエイクラッチ部がトルクリミッターとしての作用をするので、回転動力源に過大な負荷トルクが作用することがなく、トルクショックが発生したり、回転動力源に損傷を与える恐れがない。
【0014】
動力伝達機構の内部に補助的な動力源を設けた場合には、主たる回転動力源の代わりに補助的な動力源によって圧縮機を回転駆動することができると共に、トルクリミッターとしての作用をするワンウエイクラッチ部によって主たる回転動力源を停止状態に維持することができる。
【0015】
ワンウエイクラッチ部をローラー型のワンウエイクラッチによって構成する場合には、ワンウエイクラッチ部のローラーと係合する外輪又は内輪の楔面の円周方向の一方側に通常設けられているような第1のポケット部を形成すると共に、楔面の他方側に第2のポケット部を形成することにより、負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時は、ローラーが第2のポケット部に落ち込んで楔面に対して非係合状態となるために、過大な負荷トルクが回転動力源へ悪影響を与えるのを防止することができる。
【0016】
動力伝達経路に弾性体からなる緩衝ダンパーを設けると、トルク変動によるショックを防止することができるだけでなく、緩衝ダンパーの構造によっては塵埃や水、油等の異物が動力伝達機構の内部へ侵入するのを阻止することができる。
【0017】
本発明の圧縮機の動力伝達機構は、その大部分を回転動力源からの回転動力を受け入れるためのプーリの内部に構成することができる。それによって、動力伝達機構をコンパクトにまとめることが可能になる。
【0018】
本発明の圧縮機の動力伝達機構の内部に設けることができる補助的な動力源としては、バッテリーのような電源によって作動する電動モータが望ましい。電動モータは小型であるからプーリの内部にも収容することができる。
【0019】
本発明の圧縮機の動力伝達機構に使用されるワンウエイクラッチ部にベアリング部を併設すると、ワンウエイクラッチ部の外輪及び内輪の同心度を維持することが容易になる。
【0020】
本発明の圧縮機の動力伝達機構に使用されるワンウエイクラッチ部は、それを圧縮機のハウジングの外部に付設してもよいし、圧縮機のハウジングの内部に組み込んでもよい。後者の場合には、ワンウエイクラッチ部の潤滑を、圧縮機の内部を循環する潤滑油によって付加的に行なうことができるので、潤滑システムが簡素化されるだけでなく、ワンウエイクラッチ部の摩耗や過熱を確実に防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、図1から図4を参照して本発明のトルクリミッターを備えている圧縮機の第1実施例について詳細に説明する。この圧縮機そのものは斜板型、スクロール型、ベーン型、その他の容積型圧縮機からなり、吐出容量が零となる運転状態を実現することができるように構成されたものである。しかし、その構造自体には特徴がなく、むしろ、その特徴は圧縮機に設けられた動力伝達機構にある。
【0022】
この動力伝達機構は、所謂「ハイブリッド駆動機構」に属するものであって、この圧縮機が車両に搭載される空調装置における冷媒圧縮機として使用される場合には、この圧縮機を主たる動力源である車両走行用の図示しない内燃機関と、補助的な動力源として動力伝達機構自体に内蔵されている電動モータとによって、選択的に回転駆動するために使用される。図において、1はプーリであって、図示しない内燃機関からベルトを介して回転動力を受け入れる。プーリ1はメインベアリング2を介して、圧縮機8のハウジングの一部から突出しているボス部8aによって支持されている。3は合成ゴム等の弾性体からなる緩衝ダンパーであって、プーリ1の端部の円環状の外周面に焼き付けられている。図2に示すように、緩衝ダンパー3の外周面には複数個の凹部31が形成されている。
【0023】
4は中心部に開口を有する皿状のハブであって、その外周部には半径方向の内方に向かって突出する複数個の凸部41が形成されており、これらの凸部41が緩衝ダンパー3の凹部31にそれぞれ嵌合している。このようにして、プーリ1とハブ4は弾性体からなる緩衝ダンパー3を介して噛み合い、弾力的に回転動力(トルク)を伝達することによってトルク変動によるショックを抑制することができると共に、それらの隙間から水や塵埃等がプーリ1の内部空間へ侵入するのを防止する。
【0024】
5はワンウエイクラッチユニットであって、第1実施例の場合はローラー型のワンウエイクラッチ部53と、ボールベアリングのようなベアリング部56から構成されている。ワンウエイクラッチ部53の詳細な構造を図3に示す。ワンウエイクラッチ部53は外輪51と、内輪52と、それらの間にある複数個のローラー53aと、それぞれのローラー53aを圧縮機8の回転駆動方向Rとは反対の方向に押圧するスプリング53dと、外輪51に取り付けられてそれぞれのスプリング53dを支持する保持器53e等からなっている。ベアリング部56はワンウエイクラッチ部53の外輪51及び内輪52の間の同心度を維持するために設けられている。そのために、ワンウエイクラッチ部53の外輪51及び内輪52は軸線方向に延長されてベアリング部56の外輪及び内輪となっている。なお、ローラー53aは球形のボールであってもよい。
【0025】
外輪51はハブ4の中心部の開口に嵌合して一体化される外周面を有するが、ワンウエイクラッチ部53におけるその内周面は平滑な円筒面ではなく、ローラー53aに対して楔作用をする楔面53bと、回転方向Rに見て楔面53bの前後に第1のポケット部53fと第2のポケット部53cが形成されている。楔面53bは回転駆動方向Rの前方に向かって迎え角をとるように、接線方向に対して僅かに傾斜している。楔面53b、従って外輪51は適度な大きさの弾性を備えていて、ローラー53aが所定値以上の強さで押し付けられると、弾性変形もしくは塑性変形をしてローラー53aを受け入れることができる。楔面53bを例えば小さな平面として形成すると共に、外輪51の円周方向における楔面53bの長さを適当に長くすれば、前述の第1のポケット部53fと第2のポケット部53cが楔面53bの前後に自然に形成される。
【0026】
第1実施例の圧縮機に付設されたワンウエイクラッチ部53においては、外輪51の内周面にローラー53aのための楔面53bと、その前後の第1のポケット部53f及び第2のポケット部53cを形成していると共に、内輪52の外周面はローラー53aの自由な転動を許す平滑な円筒面になっている。従って、内輪52に対して外輪51が圧縮機8の回転駆動方向Rと同じ方向に回転しようとすると、ローラー53aが外輪51の楔面53bと内輪52の外周面との間に楔状に挟まって、それらが相対的に回転しないようにロックするので、内輪52は外輪51と一体的に回転するようになる。
【0027】
これに対して、外輪51が停止していると共に、内輪52が圧縮機8の回転駆動方向Rと同じ方向に回転する時は、ローラー53aが第1のポケット部53fに落ち込む。また、内輪52に対して外輪51が回転駆動方向Rに回転しようとすると、はじめはローラー53aが楔面53bに係合して外輪51と内輪52を相対的にロックするので、内輪52も外輪51と共にRの方向に回転するが、内輪52に所定値以上の負荷トルクが作用している時に、それに抗して外輪51を回転させようとすると、楔面53bが弾性変形或いは塑性変形をする結果、ローラー53aが第2のポケット部53cに落ち込む。それらのポケット部53f,53cにおいては,内輪52の外周面との間隔がローラー53aの直径よりも大きくなっているので、ローラー53aが外輪51及び内輪52を相対的にロックすることができなくなるため、外輪51と内輪52の間において一方から他方へ回転動力が伝達されない。従って、内輪52と外輪51は互いに相手に対して自由に回転をすることができるようになる。
【0028】
ワンウエイクラッチユニット5の内輪52の内周面は、圧縮機8の回転軸6に嵌合する円筒面と、回転軸6の端部に形成された雄螺子部61に螺合する雌螺子部とからなっており、それらによって内輪52が回転軸6と一体化されている。
【0029】
7はプーリ1の内部に構成された電動モータであって、圧縮機8の回転軸6に取り付けられた回転子71と、圧縮機8のハウジングから軸線方向に突出しているボス部8aに取り付けられた固定子72等から構成されている。図示実施例の場合は、回転子71がその中心部の開口によって回転軸6に嵌合し、回転軸6の段部62とワンウエイクラッチユニット5の内輪52との間に挟まれて固定される。それによって、回転子71は回転軸6と共に回転することができる。回転子71には複数個の巻線部71aが設けられ、それらの巻線部71aは回転子71に取り付けられた図示しない複数個のスリップリング或いは整流子と、それらに摺動係合するようにハウジング側に取り付けられた複数個のブラシ等を介して、外部の電力供給ラインに接続されている。
【0030】
固定子72は、中心部の開口においてハウジングのボス部8aに止め輪8bを使用して取り付けられた皿状の固定子ブラケット72aと、その周縁部の内面に均等に、回転子71の外周面に対向するように取り付けられた複数個のマグネット(永久磁石)72b等からなっている。図示実施例では電動モータ7として消費電力が比較的に小さい磁石式モータを使用しているが、本発明においては電動モータ7として磁石式モータを使用する必要性はなく、他の形式の電動モータを使用することもできる。
【0031】
次に、第1実施例の圧縮機に付設されている動力伝達機構の作動について説明する。図示しない車両の内燃機関が運転されている状態においては、プーリ1は内燃機関のクランクプーリによってベルトを介して駆動される。プーリ1の回転は緩衝ダンパー3を介してハブ4に伝えられる。この場合は、ワンウエイクラッチユニット5のワンウエイクラッチ部53において、ハブ4と一体化された外輪51が、圧縮機8の回転軸6と一体化された内輪52を、圧縮機8の回転駆動方向Rと同じ方向に回転駆動しようとするから、ローラー53aが外輪51の楔面53bに係合して外輪51と内輪52が相対的にロックされるので、ハブ4の回転が圧縮機8の回転軸6に伝達され、圧縮機8が回転駆動されて冷媒を吸入、圧縮して冷凍サイクルへ吐出することができる。
【0032】
圧縮機8が可変容量型のものであれば、吐出容量を零とすることによって、内燃機関が運転されてプーリ1が回転している状態においても、空調装置を実質的に不作動の状態とすることができる。従って、回転軸6に通常はよく用いられる電磁クラッチのような動力伝達機構を設ける必要がない。また、当然のことではあるが、圧縮機8の吐出容量を任意の大きさに変化させることによって、空調装置の冷房能力を自由に制御することができる。
【0033】
例えば、アイドルストップ制御が行われて、主たる動力源である内燃機関が運転を停止している状態において空調装置を運転する場合には、内燃機関と共にプーリ1やハブ4、更にはワンウエイクラッチユニット5の外輪51も停止しているので、電動モータ7にバッテリー等の電源から電力を供給して回転子71を回転させることにより、回転子71に取り付けられた圧縮機8の回転軸6を回転駆動する。電動モータ7への電力の供給は図示しない電子式制御装置等によって自動的に制御される。補助的な動力源である電動モータ7によって回転駆動される場合でも、圧縮機8は内燃機関によって駆動される場合と同様に冷媒を吸入、圧縮して冷凍サイクルへ吐出することができるが、圧縮機8が可変容量型のものでなくても、空調装置の停止や冷房能力の制御は電動モータ7への電力供給の停止や供給量等の制御による回転軸6の回転数の変化によって自由に行なうことができる。
【0034】
このように電動モータ7が運転されている場合には、ワンウエイクラッチユニット5のワンウエイクラッチ部53において、停止している外輪51に対して内輪52が圧縮機8の回転駆動方向Rと同じ方向に回転するので、ローラー53aがスプリング53dを圧縮して第1のポケット部53fに落ち込む結果、ローラー53aが楔面53bに係合することはなく、外輪51に対して内輪52が自由に回転をすることができる。即ち、ワンウエイクラッチ部53が通常の非係合状態となるので、電動モータ7の発生するトルクが無駄に消費されることはない。
【0035】
主たる動力源である内燃機関によって空調装置の冷媒圧縮機8を駆動している状態において、万一の場合として、圧縮機8がロックするというような原因によって回転軸6の負荷トルクが異常に増大した時は、プーリ1に巻き掛けられたベルトが切れるとか、内燃機関の回転数が急に低下して車両の乗員がショックを感じるというような問題を生じる恐れがあるが、第1実施例の圧縮機に付設された動力伝達機構においては、図3に示すようなワンウエイクラッチ部53の正常な係合状態から、図4に示すような非係合状態へ自動的に移行することによって、そのような問題を回避することができる。
【0036】
即ち、このような場合には異常に増大したトルクによって内輪52が停止しようとするので、それを回転させようとする外輪51の楔面53bに対するローラー53aの押し付け力が異常に大きくなり、楔面53bが弾性変形又は塑性変形をしてローラー53aを受け入れるため、ローラー53aは楔面53bを乗り越えて第2のポケット部53cへ落ち込むことになる。それによって、ローラー53aの周りに隙間が生じるので、内輪52が停止していても外輪51は内燃機関やプーリ1と共に自由に回転することができるようになるため、前述のような問題が回避される。このように、第1実施例の圧縮機に付設された動力伝達機構によれば、ワンウエイクラッチ部53が特別の非係合状態をとり得ることから、プーリ1が回転している状態においても圧縮機8への動力伝達を遮断することができる。
【0037】
なお、主たる動力源である内燃機関が停止していて、圧縮機8が補助的な動力源である電動モータ7によって駆動されている状態において、圧縮機8がロックしたような場合には、異常に増大する負荷トルクに応じて電動モータ7に通常の値よりも大きい電流が流れるので、それを検知した時に電力の供給を遮断することによって、何らかの不具合が発生するのを未然に防止することができる。この場合は、ワンウエイクラッチ部53のローラー53aが外輪51の第1のポケット部53fに落ち込んで通常の非係合状態となっているから、外輪51や、それに連携するハブ4、プーリ1、更に、ベルトや内燃機関等に悪影響を与えない。
【0038】
更に、この状態において内燃機関が運転を再開すると、前述の場合と同様に、ワンウエイクラッチ部53のローラー53aが楔面53bを乗り越えて第2のポケット部53cへ落ち込むので、圧縮機8がロックしていても、ワンウエイクラッチ部53の外輪51が自由に回転をすることによって、内燃機関側への影響やベルト切れ等の問題の発生を回避することができる。
【0039】
このように、第1実施例の圧縮機に付設された動力伝達機構においては、特に部品点数が増加するとか体格が大きくなるというような問題もなく、ワンウエイクラッチユニット5自体にトルクリミッターとしての機能を備えさせることが可能になる。また、この場合は、その機能が部材の破壊のようにバラツキが大きくて回復の困難な結果をもたらすことがなく、外輪51の弾性変形によって楔面53bに痕跡が全く残らないか、塑性変形をする場合でも、楔面53bにローラー53aの浅い条痕が残る程度であるから、ワンウエイクラッチユニット5を交換するだけで修理が完了する。従って、他の部品等に及ぼす悪影響も少なく、ワンウエイクラッチユニット5によって安定性の高い動力の遮断特性を得ることができる。
【0040】
一般的に、圧縮機8が可変容量型のものであって、それが吐出容量零の空転状態にある時には、動力源である内燃機関等のトルク変動の影響を受けてプーリ1や圧縮機8の内部の部品が振動して異音を発生することがある。これは、圧縮機8の吐出容量が零となっているので、圧縮機8の回転軸6に作用するトルクが零を中心として或る振幅を有する振動をするためであるが、第1実施例のように、圧縮機8の動力伝達機構の一部にワンウエイクラッチユニット5を付設したことにより、トルクの負の成分は圧縮機8の内部へ伝達されないので、結果として、圧縮機8の部品が振動することはなくなり、圧縮機8の付近で発生する騒音を防止することができる。
【0041】
図5から図7に本発明のトルクリミッターを備えている圧縮機の参考例を示す。前述の第1実施例においては、その圧縮機に付設された動力伝達機構の一部を構成するワンウエイクラッチユニット5の中に、楔面53b及びローラー53aを含むワンウエイクラッチ部53を使用しているが、それに代えて第2実施例においては、所謂スプラグ型のワンウエイクラッチ部54を使用している点に特徴がある。このワンウエイクラッチ部54は、係合状態を示す図6から明らかなように、通常のスプラグ型ワンウエイクラッチと同様に平滑な内周面を有する外輪55と、平滑な外周面を有する内輪52と、それらの間に挿入された多数のスプラグ54aと、リテーナとして多数のスプラグ54aの相対的な位置関係と姿勢を保持するスプリング54b等からなっている。
【0042】
スプラグ型のワンウエイクラッチ部54は、それに定格トルクの2倍から3倍以上の大きなトルクが加わると、スプラグ54aが内輪52と外輪55との係合状態を越えて反転し、トルクを伝達しなくなる所謂「ロールオーバー」の状態となるように意図的に設定されている。
【0043】
図5と図1を対比すれば明らかなように、参考例の圧縮機の動力伝達機構におけるワンウエイクラッチユニット5以外の構成は実質的に第1実施例のそれと同じである。即ち、参考例の圧縮機もまた第1実施例のそれと同様に所謂ハイブリッド駆動機構に属するものを付設しているから、参考例の圧縮機8においてもプーリ1や緩衝ダンパー3、ハブ4、電動モータ7等が付設されているので、ハイブリッド駆動型の空調装置用の冷媒圧縮機として使用することができる。
【0044】
従って、参考例の圧縮機によれば、主たる動力源である内燃機関が運転されている状態において、圧縮機8が内燃機関によってRの方向に回転駆動される場合には、スプラグ型のワンウエイクラッチ部54が図6に示すような正常な係合状態となってトルクを伝達するし、内燃機関が停止している時に電動モータ7によって圧縮機8をRの方向に回転駆動する場合には、スプラグ54aが僅かに傾斜することによってワンウエイクラッチ部54が非係合の状態となり、電動モータ7によって内輪52と回転軸6が回転しても、外輪55がプーリ1やハブ4等と共に静止状態を維持することができる。
【0045】
また、圧縮機8がロックするというような万一の場合には、異常に増大する負荷トルクによってスプラグ型のワンウエイクラッチ部54のスプラグ54aが、図7に示すように反転してロールオーバーの状態となるので、外輪55から内輪52への動力伝達が遮断され、悪影響が他に波及することが防止されるというように、ワンウエイクラッチユニット5に使用されているスプラグ型のワンウエイクラッチ部54がトルクリミッターとしての作動をするので、参考例の圧縮機は、第1実施例のそれと実質的に同様な作用効果を奏する。
【0046】
図8に本発明のトルクリミッターを備えている圧縮機の第実施例を示す。第実施例の圧縮機に付設されている動力伝達機構は所謂ハイブリッド駆動機構ではなく、その内部に前述の第1実施例や参考例における電動モータ7のような補助的な動力源を内蔵していない。また、電磁クラッチのような構造が複雑で高価な動力断続手段が内蔵されていない簡素な構成であるから、その圧縮機8としては、例えば吐出容量を零とすることができる可変容量型圧縮機のようなものが使用される。特に、第実施例の圧縮機に付設された動力伝達機構にはトルクリミッターとしての機能を備えていることが要求される。
【0047】
実施例の圧縮機はハイブリッド駆動機構を備えるものではないので、概念的には図1に示す第1実施例の圧縮機の動力伝達機構、或いは図5に示す参考例の圧縮機の動力伝達機構から、補助的な動力源である電動モータ7を取り除いたような構成を備えている。具体的な構造において、内燃機関のような動力源からの回転動力を受け入れるプーリ1は、圧縮機8の回転軸6の周りに均等に配置された複数個の軸線方向の窪み11を形成されていて、それらの窪み11の中にそれぞれブロック状のゴムのような弾性体12を備えている。
【0048】
第1実施例の圧縮機8と同様に、第実施例の圧縮機8においても回転軸6にワンウエイクラッチユニット5の内輪52が取り付けられていると共に、それに対応する外輪51に円板状のフランジ部51aが形成されていて、フランジ部51aに対して合成樹脂製の円板45が一体化されている。円板45の周辺部から軸線方向に複数個の爪46が突出していて、圧縮機8の回転駆動方向Rに見て、プーリ1の円周方向において前述の弾性体12の背後に係合している。それによって、弾性体12が前述の実施例における緩衝ダンパー3と同様な作用をする。
【0049】
ワンウエイクラッチユニット5の外輪51と内輪52との間には、第1実施例と同様にローラー53aを含むワンウエイクラッチ部53が形成されている。もっとも、ワンウエイクラッチ部53は、参考例の場合と同様なスプラグ型のワンウエイクラッチ部54によって置き換えることもできる。その他のメインベアリング2等の構成部分は前述の実施例と同様なものであってよい。
【0050】
実施例の圧縮機においては、前述の第1実施例或いは参考例のそれらにおけるワンウエイクラッチ部53又は54と同様な構造部分がトルクリミッターとして作用する。即ち、圧縮機8の万一のロック等によって、回転軸6のトルクが異常に増大すると、ローラー53aが外輪51の内周面に形成された第2のポケット部53c(図3参照)に落ち込むので、ワンウエイクラッチ部53は非係合の状態となって、プーリ1から回転軸6へのトルクの伝達が遮断される。従って、第実施例の圧縮機は、ワンウエイクラッチユニット5と弾性体12等によって、第1実施例及び参考例の作用効果の一部と同じ作用効果を奏する。
【0051】
図9に本発明の第実施例の圧縮機を示す。この実施例の特徴は、前述のような構造を有するワンウエイクラッチ部53とベアリング部56からなるワンウエイクラッチユニット5が、圧縮機8のハウジング10の内部に内蔵されるように組み込まれていることである。そのために、プーリ1の内部は第実施例におけるプーリ1の内部よりも更に簡素化されている。この場合もプーリ1の内部に第1実施例や参考例のような電動モータ7は構成されていないが、電動モータ7を組み込むことも可能である。回転軸6の端部には直接に円板9が取り付けられている。そして、円板9の周辺部から第実施例と同様な複数個の爪46が軸線方向に突出していて、プーリ1の凹部との間に図示しない弾性体を介在させてそれに係合している。それによって、弾性体が第1実施例等における緩衝ダンパー3と同様な作用をする。なお、この弾性体を設けないで爪46が直接にプーリ1の凹部に係合するように構成してもよい。
【0052】
実施例における圧縮機8としては、吐出容量が零の空転状態でも運転することができる斜板型の可変容量型圧縮機を使用している。この場合は回転軸6とドライブプレート13が直結されないで、それらの間に前述のようなワンウエイクラッチ部53とベアリング部56からなるワンウエイクラッチユニット5が設けられている。このワンウエイクラッチ部53は第1実施例におけるそれと同様なものであるから、これを参考例のようにスプラグ型のワンウエイクラッチ部54に置き換えることもできる。ワンウエイクラッチユニット5は、回転軸6が圧縮機8のハウジング10を貫通する部分に設けられたリップシール等の軸封装置14よりも圧縮機8の内側の空間に設けられる。斜板型圧縮機8のそれ以外の構造及び作動は公知であるから、ここでは簡単に説明するだけとする。
【0053】
ハウジング10の内部において、回転軸6には概ね円板形の斜板15が、その中心穴によって自由に傾斜することができるように挿通されている。回転軸6には圧縮スプリング16も挿通され、その一端がドライブプレート13によって支持されていると共に、スプリング16の他端が斜板15を常に軸方向に、図9において右方向に向かって付勢している。斜板15の一部から半径方向に突出する1本のアーム17が形成され、その先端が、前述のドライブプレート13に形成された半径方向の案内溝18に摺動可能に係合している。なお、19はラジアルベアリングであって、ドライブプレート13のボス部を軸承すると共に、前述のベアリング部56を介して回転軸6の一端側の部分を軸承する。また、20はスラストベアリングであって、斜板15からドライブプレート13に伝えられる軸方向力をハウジング10と共に支持する。回転軸6の他端側の部分は、ラジアルベアリング21を介して、ハウジング10と一体化されたシリンダブロック22の中心部によって支持される。
【0054】
ハウジング10の一部を構成するシリンダブロック22には、回転軸6の周りに均等に配置された数個(例えば5個)のシリンダボア23が形成されている。それぞれのシリンダボア23にはピストン24が摺動可能に挿入される。それによってシリンダボア23の内部に冷媒等の流体を吸入して圧縮する作動室25が形成される。ハウジング10内の残余の空間は斜板室26を形成する。各ピストン24の一端には摺動性と耐摩耗性に富む材料から作られたシュー27が支持されているので、それらを介して各ピストン24が斜板15の周縁部に対して摺動可能に係合している。斜板室26には図示しない圧力制御弁によって圧縮機8の吐出圧と吸入圧との間の任意の高さの圧力を帯びた流体(冷媒)の一部が供給される。なお、図9においてラジアルベアリング21に近接した位置に示したように、右端をシリンダブロック22のラジアルベアリング21側の部分によって支持されたにスプリング28を回転軸6上に設ける。
【0055】
実施例の可変容量型の斜板型圧縮機8はこのように構成されているから、図示しない車両の内燃機関等の動力源からベルトを介してプーリ1が回転駆動されると、その動力は爪46を有する円板9から回転軸6へ直接に伝達される。そして、回転軸6からワンウエイクラッチユニット5のワンウエイクラッチ部53を介してドライブプレート13へ動力が伝達されるが、その際に、ワンウエイクラッチユニット5が前述の第実施例におけるそれと概ね同様な作用をする。
【0056】
ドライブプレート13が回転することによって斜板15も案内溝18とアーム17を介して回転駆動される。回転軸6に対して垂直な仮想の平面に対して斜板15が僅かでも傾斜している時は、斜板15が回転することによって各ピストン24はシリンダボア23内において往復運動を強制される。それによって作動室25が拡縮するので、作動室25が拡大する吸気行程において図示しない吸入弁を介して冷媒のような流体を作動室25内へ吸入し、作動室25が縮小する圧縮行程において流体を圧縮して図示しない吐出室へ吐出する。このように圧縮行程にある幾つかの作動室25内において流体を圧縮することによって、その作動室25を形成するピストン24には圧縮反力が作用するので、この圧縮反力によって斜板15をスプリング16の付勢力に抗して軸方向(図9において左方向)に押すスラスト力が発生する。
【0057】
斜板室26には前述のように図示しない圧力制御弁から吐出圧と吸入圧との間の任意の高さの制御圧が加えられているから、この制御圧は全てのピストン24に対して背圧として作用し、各ピストン24を図9において右方向へ付勢する。従って、少なくとも一部の作動室25においてピストン24に作用している圧縮反力の合力と、斜板室26に作用している背圧即ち制御圧による軸方向の付勢力及びスプリング16の付勢力の合力との釣り合いによって、斜板15の中心部の回転軸6上における軸方向位置が決まる。斜板15の軸方向位置が決まると斜板15の傾斜角度も決まり、それによって全てのピストン24について等しい往復運動のストローク量も決まるので、圧力制御弁によって斜板室26の制御圧を変化させると、圧縮機8の吐出容量が無段階に変化することになる。
【0058】
斜板室26の制御圧を最大にする(吐出圧をそのまま供給する)と、全てのピストン24が上死点へ押し付けられてストロークが零になり、斜板15が回転軸6に対して垂直になる(この場合の傾斜角度を零という)ので、斜板15が回転してもピストン24が往復運動をすることがなく、圧縮機8の実質的な吐出容量が零になる。この状態では圧縮反力が全く発生しないので、斜板室26の制御圧が僅かに低下すると斜板15の中心部を図9において左方向へ押し戻して、斜板15に最小の傾斜角度を取らせるための軸方向力を発生するように、回転軸6上に一端が自由なスプリング28が設けられている。
【0059】
また、斜板室26の制御圧を最小にする(吸入圧をそのまま供給する)と、全てのピストン24の背圧が低下するために圧縮行程にあるピストン24が圧縮反力を受けて図9において左方向へ押される結果、斜板15の中心部が回転軸6の上を左方向へ移動して斜板15の傾斜角度が大きくなり、全てのピストン24において往復運動のストロークが一斉に最大になって、圧縮機8の吐出容量が最大になる。従って、制御圧を吐出圧と吸入圧の間の任意の高さにすることにより、斜板15の傾斜角度を任意に調整して圧縮機8の吐出容量を任意の大きさに変化させることができる。
【0060】
実施例の圧縮機8においては、ワンウエイクラッチユニット5が回転軸6とドライブプレート13との間に設けられているので、回転軸6が図示しない内燃機関等の動力源によってプーリ1等を介して回転駆動されて、圧縮機8の駆動方向に回転する時には、ワンウエイクラッチ部53が係合状態になってドライブプレート13へ動力を伝達し、斜板15を回転させる。従って、プーリ1が回転している時はドライブプレート13と斜板15が常時回転しているが、空調装置の必要がない場合には斜板室26の制御圧を最大として、斜板15の傾斜角度を零とすることにより、ピストン24の往復運動を停止させる。従って、この場合は圧縮機8が空転状態となって殆ど動力を消費しないから、プーリ1と回転軸6との間に電磁クラッチ等を設けて動力伝達を遮断する必要がない。
【0061】
また、圧縮機8の万一のロック等の原因によって、回転軸6からドライブプレート13へ伝達されるトルクが過大な値に達した場合には、前述のようにしてワンウエイクラッチ部53が非係合となってシステム全体を保護する。また、動力源と共にプーリ1が停止している時や、例えば、動力源に回転変動があって伝達される回転動力に逆転成分が含まれているために回転軸6が瞬間的に逆転するような時でも、ワンウエイクラッチ部53が非係合となって、逆転成分が圧縮機8へ伝達されるのを阻止する。
【0062】
このように、第実施例の圧縮機8は、実質的に前述の第実施例のそれと同様な作用効果を奏するだけでなく、第実施例の圧縮機8における特有の構成として、ワンウエイクラッチユニット5が圧縮機8そのもののハウジング10の内部に組み込まれるようにして付設されているので、ワンウエイクラッチユニット5の潤滑を、圧縮機8の内部を循環している潤滑油の一部によって行なうことができるという利点を有する。従って、第実施例の圧縮機は、ワンウエイクラッチユニット5のためにグリース潤滑等を行なうことを必要としないし、摩耗や過熱の恐れがなくなるという点においても有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す縦断正面図である。
【図2】 図1のII−II断面における横断側面図である。
【図3】 図2の要部を拡大して示す横断側面図である。
【図4】 図3に示す要部の他の作動状態を示す横断側面図である。
【図5】 本発明の参考例を示す縦断正面図である。
【図6】 図5のVI−VI断面における参考例の要部の横断側面図である。
【図7】 図6に示す要部の他の作動状態を示す横断側面図である。
【図8】 本発明の第実施例を示す縦断正面図である。
【図9】 本発明の第実施例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1…プーリ
3…緩衝ダンパー
4…ハブ
5…ワンウエイクラッチユニット
6…回転軸
7…電動モータ
8…冷媒圧縮機
10…圧縮機のハウジング
12…弾性体
13…ドライブプレート
15…斜板
22…シリンダブロック
23…シリンダボア
24…ピストン
25…作動室
26…斜板室
51…外輪
52…内輪
53…ローラー型のワンウエイクラッチ部
53a…ローラー
53b…楔面
53c…第2のポケット部
53d…スプリング
53e…保持器
53f…第1のポケット部
54…スプラグ型のワンウエイクラッチ部
54a…スプラグ
54b…スプリング
55…外輪
56…ベアリング部
71…回転子
71a…巻線部
72…固定子
72a…固定子ブラケット
72b…マグネット

Claims (9)

  1. 動力伝達機構が付設されると共に、外部の回転動力源から前記動力伝達機構を介して回転駆動される圧縮機であって、前記動力伝達機構がワンウエイクラッチ部を備えており、前記圧縮機に作用する負荷トルクが正常な値の範囲内にある時は前記ワンウエイクラッチ部が係合状態となって、前記回転動力源から前記圧縮機へ回転動力を伝達する一方、前記圧縮機に作用する負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時には前記ワンウエイクラッチ部が非係合の状態となることによって、前記回転動力源から前記圧縮機への回転動力の伝達が遮断され、且つ一たん回転動力の伝達が遮断されると再び回転動力を伝達することがないように構成されていて、前記ワンウエイクラッチ部がローラー型のワンウエイクラッチから構成されていると共に、前記ワンウエイクラッチ部のローラーと係合する外輪又は内輪の楔面の円周方向の一方側に形成された第1のポケット部の他に、負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時に前記ローラーが落ち込んで前記楔面に対して非係合状態となるように、前記楔面の他方側に第2のポケット部が形成されており、かつ前記動力伝達機構の内部又は近傍に補助的な動力源が内蔵されていて、前記回転動力源の代わりに前記圧縮機を回転駆動することができると共に、前記ワンウエイクラッチ部によって前記回転動力源を停止状態に維持することができるように構成されていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  2. 動力伝達機構が付設されると共に、外部の回転動力源から前記動力伝達機構を介して回転駆動される圧縮機であって、前記動力伝達機構がワンウエイクラッチ部を備えており、前記圧縮機に作用する負荷トルクが正常な値の範囲内にある時は前記ワンウエイクラッチ部が係合状態となって、前記回転動力源から前記圧縮機へ回転動力を伝達する一方、前記圧縮機に作用する負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時には前記ワンウエイクラッチ部が非係合の状態となることによって、前記回転動力源から前記圧縮機への回転動力の伝達が遮断され、且つ一たん回転動力の伝達が遮断されると再び回転動力を伝達することがないように構成されていて、前記ワンウエイクラッチ部がローラー型のワンウエイクラッチから構成されていると共に、前記ワンウエイクラッチ部のローラーと係合する外輪又は内輪の楔面の円周方向の一方側に形成された第1のポケット部の他に、負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時に前記ローラーが落ち込んで前記楔面に対して非係合状態となるように、前記楔面の他方側に第2のポケット部が形成されており、かつ動力伝達経路に弾性体からなる緩衝ダンパーを備えていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  3. 動力伝達機構が付設されると共に、外部の回転動力源から前記動力伝達機構を介して回転駆動される圧縮機であって、前記動力伝達機構がワンウエイクラッチ部を備えており、前記圧縮機に作用する負荷トルクが正常な値の範囲内にある時は前記ワンウエイクラッチ部が係合状態となって、前記回転動力源から前記圧縮機へ回転動力を伝達する一方、前記圧縮機に作用する負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時には前記ワンウエイクラッチ部が非係合の状態となることによって、前記回転動力源から前記圧縮機への回転動力の伝達が遮断され、且つ一たん回転動力の伝達が遮断されると再び回転動力を伝達することがないように構成されていて、前記ワンウエイクラッチ部がローラー型のワンウエイクラッチから構成されていると共に、前記ワンウエイクラッチ部のローラーと係合する外輪又は内輪の楔面の円周方向の一方側に形成された第1のポケット部の他に、負荷トルクが所定値を超えて異常に増大した時に前記ローラーが落ち込んで前記楔面に対して非係合状態となるように、前記楔面の他方側に第2のポケット部が形成されており、かつ前記動力伝達機構の内部又は近傍に補助的な動力源が内蔵されていて、前記回転動力源の代わりに前記圧縮機を回転駆動することができると共に、前記ワンウエイクラッチ部によって前記回転動力源を停止状態に維持することができるように構成されていて
    動力伝達経路に弾性体からなる緩衝ダンパーを備えていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  4. 請求項1又は3において、前記補助的な動力源が電動モータであることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  5. 請求項2又は3において、前記緩衝ダンパーが異物の侵入を阻止するためのシール機構を構成していることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  6. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記動力伝達機構の大部分が前記回転動力源からの回転動力を受け入れるプーリの内部に構成されていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記ワンウエイクラッチ部に、その外輪及び内輪の同心度を維持するためのベアリング部が併設されていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記ワンウエイクラッチ部が圧縮機のハウジングの外部に設けられていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
  9. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記ワンウエイクラッチ部が圧縮機のハウジングの内部に設けられていることを特徴とするトルクリミッターを備えている圧縮機。
JP2003083048A 2002-04-01 2003-03-25 トルクリミッターを備えている圧縮機 Expired - Fee Related JP4273800B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003083048A JP4273800B2 (ja) 2002-04-01 2003-03-25 トルクリミッターを備えている圧縮機
DE10314195A DE10314195B4 (de) 2002-04-01 2003-03-28 Mit Drehmomentbegrenzer ausgestatteter Kompressor
US10/402,238 US7040871B2 (en) 2002-04-01 2003-03-31 Compressor provided with torque limiter

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002099026 2002-04-01
JP2003083048A JP4273800B2 (ja) 2002-04-01 2003-03-25 トルクリミッターを備えている圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004003456A JP2004003456A (ja) 2004-01-08
JP4273800B2 true JP4273800B2 (ja) 2009-06-03

Family

ID=29217973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003083048A Expired - Fee Related JP4273800B2 (ja) 2002-04-01 2003-03-25 トルクリミッターを備えている圧縮機

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7040871B2 (ja)
JP (1) JP4273800B2 (ja)
DE (1) DE10314195B4 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4539204B2 (ja) * 2004-07-15 2010-09-08 株式会社ジェイテクト 一方向クラッチおよびそれを備える動力伝達装置
US7278942B2 (en) 2004-08-19 2007-10-09 General Motors Corporation Transmission packaging and rotor support structure
JP2006200570A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Sanden Corp 電磁クラッチ
US20060245961A1 (en) * 2005-04-28 2006-11-02 Tecumseh Products Company Rotary compressor with permanent magnet motor
KR101221517B1 (ko) 2006-04-25 2013-01-15 한라공조주식회사 동력전달장치
KR101156772B1 (ko) * 2006-09-26 2012-06-18 한라공조주식회사 압축기의 동력전달구조
JP5071082B2 (ja) * 2007-12-07 2012-11-14 株式会社デンソー スタータおよびエンジン始動装置
US8517698B2 (en) 2011-03-17 2013-08-27 Delphi Technologies, Inc. Air conditioning compressor over-torque protector
JP5712882B2 (ja) * 2011-09-28 2015-05-07 株式会社豊田自動織機 電動圧縮機用の電動モータ
KR101936098B1 (ko) * 2013-08-28 2019-01-09 한온시스템 주식회사 하이브리드 가변 사판식 압축기
FR3014157A1 (fr) * 2013-12-02 2015-06-05 Skf Ab Dispositif de poulie debrayable, alternateur comprenant un tel dispositif et moteur a combustion interne equipe d'un tel dispositif ou d'un tel alternateur
DE102016218929A1 (de) 2016-09-29 2018-03-29 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Hülsenfreilauf mit Drehmomentbegrenzung für Zweiradstarteranwendungen
CN112963953B (zh) * 2021-03-23 2022-03-18 杭州职业技术学院 一种空调安装调试模拟调节器

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60155016A (ja) * 1984-01-21 1985-08-14 N S K Warner Kk ワンウエイクラツチ軸受
JPH0772585B2 (ja) * 1985-03-29 1995-08-02 バンドー化学株式会社 エンジン用補機のベルト伝動装置
DE4007208C2 (de) * 1989-03-13 1997-10-02 Ntn Toyo Bearing Co Ltd Freilaufkupplung mit Drehmomentbegrenzungsfunktion
JP2904660B2 (ja) * 1992-10-15 1999-06-14 光洋精工株式会社 一方向クラッチ
JPH0828597A (ja) * 1994-07-12 1996-02-02 Shimano Inc 一方向クラッチ
DE69514429T3 (de) * 1994-07-12 2003-06-05 Shimano Kk Einweg-Kupplung
DE19503501C2 (de) * 1995-02-03 1997-12-18 Mannesmann Sachs Ag Hybridantrieb mit serieller Anordnung seiner einzelnen Komponenten für ein Kraftfahrzeug
JPH10306774A (ja) * 1997-03-03 1998-11-17 Luk Fahrzeug Hydraulik Gmbh & Co Kg 自動車の空気調和装置用圧縮機
US6234769B1 (en) * 1997-07-09 2001-05-22 Denso Corporation Hybrid type compressor driven by engine and electric motor
JP3562237B2 (ja) * 1997-07-09 2004-09-08 株式会社日本自動車部品総合研究所 複合型圧縮機
DE19738250C2 (de) * 1997-09-02 2000-11-16 Daimler Chrysler Ag Kraftfahrzeugklimaanlage mit Kompressoreinheit
JP2001343026A (ja) * 2000-03-29 2001-12-14 Toyota Industries Corp 動力伝達機構
JP2001317456A (ja) * 2001-03-30 2001-11-16 Zexel Valeo Climate Control Corp クラッチレス圧縮機
JP4287983B2 (ja) 2000-06-02 2009-07-01 株式会社ジェイテクト プーリユニット
JP4239393B2 (ja) 2000-10-02 2009-03-18 株式会社ジェイテクト 一方向クラッチおよびそれを備える動力伝達装置
JP2002276775A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Toyota Industries Corp 回転体装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE10314195B4 (de) 2006-04-13
DE10314195A1 (de) 2003-11-06
JP2004003456A (ja) 2004-01-08
US20030211893A1 (en) 2003-11-13
US7040871B2 (en) 2006-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4273800B2 (ja) トルクリミッターを備えている圧縮機
EP1207316A1 (en) Power transmission mechanism
US6796126B2 (en) Supercharger
KR20020022681A (ko) 동력전달기구
US6152845A (en) Power transmission apparatus
US6617727B2 (en) Vehicular rotational apparatus
JP3698096B2 (ja) 車両用回転機械
JP3698095B2 (ja) 車両用回転機械
EP1146241A2 (en) Torque limiting mechanism
US8137078B2 (en) Axial piston machine
JP2002098213A (ja) 動力伝達機構
EP1146239A2 (en) Torque limiting mechanism
US20040237556A1 (en) Hybrid compressor system
JP3985510B2 (ja) 車両用回転機械
JP4103629B2 (ja) 動力伝達装置
JP2005337398A (ja) 動力伝達装置
JP4471061B2 (ja) 動力伝達装置
JP2003074585A (ja) 動力伝達装置
JP3102315B2 (ja) 圧縮機
JP4811217B2 (ja) トルクリミット機能付圧縮機
JP2003139160A (ja) 動力伝達装置
JP3956472B2 (ja) 圧縮機におけるロータの支持構造
JP2006090187A (ja) 圧縮機
JP2005163673A (ja) 可変容量式斜板型圧縮機
JP2003074584A (ja) 動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080331

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4273800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees