JP4103629B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力伝達装置、より詳しくは、脈動等の変動を含む入力回転から変動の少ない出力回転が取り出せる動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等には、エンジンのクランクシャフトからベルトを介して駆動される補機が各種装備されている。補機としては、オルタネータ、エアコンディショナ用コンプレッサ、ウォーターポンプ、冷却ファン等がある。
【0003】
ここで、オルタネータ等の補機が、エンジンのクランクシャフトに連動して回送されるベルトで直接的に駆動されるようにすると、クランクシャフトの回転に、脈動等の変動が含まれている場合、回転変動がある度に、前記ベルトへ回転変動に伴う急激なテンションが作用して、前記ベルトと、補機側のプーリとの間にスリップが生じ、「鳴き」と称される不快なきしり音が発生するほか、ベルトやプーリの寿命を短くするおそれがある。そのため、従来、オルタネータでは、その入力用回転軸と、前記のベルトが巻き掛けられるプーリとの間には、一方向クラッチを用いた動力伝達装置が設けられている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−90751号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一方向クラッチを用いた動力伝達装置では、入力回転の変動に応じて、クラッチのロック状態とフリー状態とが繰り返され、伝動状態の間に非伝動状態が介在することになる。入力側の急激な回転変動に伴ってフリー状態からロック状態に切り換わる場合、くさび部材としてのころやスプラグがかみ合うことになって、出力側の回転にも比較的大きな変動が現れ、回転変動の吸収効果が不充分である。
【0006】
また、オルタネータの発電トルクが大きいと、従動側の負荷トルクが大きくなり、常時、一方向クラッチがロック状態となって、回転変動の吸収効果がほとんど生じなくなってしまう。しかも、増速時のように一方向の変動には対応できても、逆方向の減速時での回転変動に充分対応できず、この点でも、回転変動の吸収効果が不充分である。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に対処したもので、入力回転に含まれる脈動等の変動をできるだけ多く吸収して、変動の少ない回転を取り出すことができ、しかも、故障が少なく、常に確実に動作する動力伝達装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を達成するために、互いに径方向内外に原動側と従動側として同軸に配設された2つの回転体と、これら両回転体の対向部間に存在する環状空間に対して軸方向両方向に変位可能に設けられ、原動側もしくは従動側の一方の回転体とは螺旋状嵌合部で嵌合するとともに、他方の回転体とは前記一方の回転体側の螺旋状嵌合部とは逆ねじ方向の螺旋状嵌合部で嵌合する伝動体と、前記伝動体の軸方向両側にそれぞれ設けられて前記伝動体に軸方向に弾力付勢する付勢体と、前記伝動体を受け止めてその軸方向の変位範囲を規制する規制部と、を備えた動力伝達装置を構成している。
【0009】
上記構成において、内径側の回転体を原動側としてもよいが、仮に、外径側の回転体を原動側として、この回転体から内径側の回転体に回転動力が伝達されるものとして、動作を説明する。
【0010】
今、原動側である外径側の回転体の回転が増速方向に変動すると、伝動体は、外径側の回転体に追随しようとするが、この伝動体は内外2つの回転体と螺旋状嵌合部で嵌合しているから、その螺旋状嵌合部での摺動抵抗や付勢弾力に抗して、該螺旋状嵌合部に沿って増速方向前方に移動して、その結果、軸方向一方に変位する。なお、入力回転に変動がない状態では、伝動体は、付勢体の付勢弾力により押し戻されて、元の軸方向位置に復帰する。
【0011】
上記のように、伝動体が軸方向に変位する間、外径側の回転体に対して、内径側の回転体の回転に遅れが生じ、外径側の回転体の回転のうち、急激な増速分は内径側の回転体にはほとんど伝わらない。要するに、入力回転に含まれる回転変動の大部分は、伝動体が嵌合部の摺動抵抗や付勢弾力に抗して軸方向に変位するエネルギーとして吸収される。これにより、従動側である内径側の回転体からは、変動の少ない回転が取り出せる。
【0012】
また、上記構成では、伝動体は、内外2つの回転体と螺旋状嵌合部で嵌合しているから、2つの回転体は、常に伝動体を介して回転方向に連動した状態にあり、非伝動状態になる瞬間がないから、出力回転に断続がなく、変動の少ない滑らかな出力回転が得られる。しかも、入力回転が増速方向に変動しても、減速方向に変動しても、伝動体は軸方向いずれかの方向に変位してその変動を吸収するから、この点でも、回転変動の吸収効果が大きい。
【0013】
ところで、伝動体が軸方向に変位する際、付勢体は圧縮もしくは伸張されるが、伝動体は、軸方向中間位置から一定距離変位したところで、規制部に受け止められて、それ以上の変位が阻止される。そのため、付勢体は、復元不可能な状態にまで過度に圧縮、伸張されることがなく、常に伝動体に所要の弾力を付勢する。これにより、伝動体は、所定の範囲内で変位して所期通りの回転変動の吸収効果を発揮する。
【0014】
また、規制部により伝動体の軸方向の変位範囲が規制されるので、極めて大きな回転変動が加わった場合も、伝動体の変位量が大きくなりすぎるようなことがなく、伝動体と内外の回転体とは、嵌合状態が保たれ、嵌合部のはずれのよる動作不良は発生しない。
【0015】
このほか、オルタネータのような補機では、その入力部に装備した動力伝達装置が故障しても、フェイルセーフとして、エンジンのクランクシャフトと連動した状態に保たれることが望ましい。この点、本発明の動力伝達装置は、伝動体と2つの回転体との嵌合部のすべて壊れて、回転を全く伝えなくなるような事態はあり得ない。また、ある程度の摩耗を生じても、嵌合状態を保つことができるため、回転を全く伝えなくなることはない。このように本発明の動力伝達装置では、何らかの故障があっても、フェイルセーフとして、伝動状態を保ち、エンジンのクランクシャフトの回転をオルタネータのような補機に伝達する。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔一実施形態〕
以下、本発明の詳細を図面に基づいて説明すると、図1ないし図3は、本発明の一実施形態を示すもので、図1は、一実施形態に係る動力伝達装置の半部の断面図、図2は、図1の装置の要部の分解斜視図、図3は、図1の装置の作用説明図である。
【0017】
この実施形態は、本発明の動力伝達装置を、自動車等のエンジンの補機であるオルタネータの入力部に装備した場合を示しており、符号1は、外径側にある原動側の回転体としてのプーリである。このプーリ1は、軸心位置に円孔部1aを有し、外周には、エンジンのクランクシャフトに連動して回送されるベルト(図示省略)が巻き掛けられる周溝1bを有する。2は、内径側にある従動側の回転体としてのオルタネータの入力用回転軸で、この回転軸2は、プーリ1の円孔部1a内に位置する。回転軸2には転がり軸受3が取り付けられて、この転がり軸受3により、前記プーリ1が回転軸2と同軸で回転可能に支持されている。なお、転がり軸受3は、この図示例では深溝玉軸受であって、回転軸2の段部2aに設けられて、止め環2bにより軸方向不動に固定されている。この深溝玉軸受は、回転軸2に対してプーリ1の軸方向の位置決めをしている。
【0018】
回転軸2の外周部とプーリ1の円孔部1a内周との対向間には、環状の空間が形成されていて、この環状の空間に環状の伝動体4が軸方向に変位しうる状態で設けられている。この伝動体4は、プーリ1の回転に含まれる脈動等の変動を吸収しつつ、その回転を回転軸2に伝達するためのものである。伝動体4の内周部には、螺旋状嵌合部としてねじれスプライン4nが形成され、外周部には、直線状嵌合部として軸方向に沿った直線状のスプライン4sが形成されている。伝動体4の内周側のねじれスプライン4nには、回転軸2の外周部に形成されたねじれスプライン2nが嵌合している。また、伝動体4の外径側の直線状スプライン4sには、プーリ1の円孔部1a内周に形成された直線状のスプライン1sが嵌合している。
【0019】
符号5,6は、伝動体4に軸方向の弾力を付勢する付勢体としてのコイルばねであり、伝動体4の軸方向両側に設けられている。付勢体は、このほか、伝動体4とほぼ同径の皿ばねでもよいし、伝動体4の軸方向端面とほぼ同じ大きさの環状板と、この環状板の周方向各所に設けられるばねとの組み合わせ体でもよい。さらに、ゴム等の弾性体で形成された環状体で、付勢体を構成することもでき、付勢体の素材や構造は、図示のものに限定されない。
【0020】
伝動体4の軸方向両側には、該伝動体4を受け止めてその軸方向の変位範囲を規制する規制部7,8がそれぞれ設けられている。この実施形態では、規制部7,8はいずれもプーリ1の円孔部1aの内周側に設けられている。これら両規制部7,8のうち、軸方向一方(図1では左方)の規制部7は、プーリ1の円孔部1aに臨む部分の一部を利用して形成されていて、プーリ1の直線状スプライン1sの軸方向一端(図1で左端)で伝動体4の外径部を受け止めるようになっている。軸方向他方(図1では右方)の規制部8は、プーリ1とは別体で断面がL字形の環状体から構成されていて、転がり軸受3の軸方向内側に設けられ、プーリ1の直線状スプライン1sの軸方向一端(図1で右端)で、伝動体4の外径部を受け止めるようになっている。これら規制部7,8は、コイルばね5,6の外周部と干渉しない形状とされている。
【0021】
なお、転がり軸受3側にある規制部8は、一方の(図1では右側の)コイルばね6の受け止め部材を兼ねており、前記コイルばね6の外端を受け止めている。他方の(図1では左側の)コイルばね5の外端は、プーリ1の内径縁1cに受け止められている。プーリ1の内径縁1cには、回転軸2との間を密封するシール9が設けられている。符号1dは、プーリ1の軸方向端面のかしめ部で、このかしめ部1dによりプーリ1が転がり軸受3の外輪に固着されている。
【0022】
プーリ1や回転軸2に対する伝動体4の嵌合部分、すなわち、プーリ1および伝動体4の直線状スプライン1s,4s、回転軸2および伝動体4のねじれスプライン2n,4nには、それぞれグリースが塗布されるか、あるいは、フッ素コート等の摩擦軽減用の被覆が施されている。
【0023】
上記構成において、プーリ1が定常的に回転しているときは、図1に示すように、伝動体4は軸方向中間位置にあって、プーリ1の回転をそのまま回転軸2に伝達しており、回転軸2はプーリ1と同期して回転する。
【0024】
今、仮に、プーリ1の回転が増速方向(図1、図3で、矢印イで示す手前側への方向)に急激に変動すると、伝動体4は、プーリ1の回転に追随しようとして、ねじれスプライン4n,2n等の嵌合部での摺動抵抗やコイルばね5の付勢弾力に抗して、前記ねじれスプライン4n,2nに沿って回転方向前方に移動して、その結果、図3に示すように、軸方向一方(図3で左方)に変位する。
【0025】
このように、伝動体4が軸方向に変位する間、プーリ1に対して回転軸2の回転に遅れが生じ、プーリ1の回転のうち、急激な増速分は回転軸2にはほとんど伝わらない。要するに、入力回転に含まれる回転変動は、伝動体4が軸方向に変位するエネルギーとして吸収される。したがって、回転変動に伴うベルトへの急激なテンションの作用を防止でき、ベルトやプーリ1の寿命を長くできる。
【0026】
プーリ1の回転が減速方向(矢印イとは逆方向)に急激に変動すると、伝動体4は、プーリ1の回転に追随しようとして、摺動抵抗やコイルばね6の付勢弾力に抗して、ねじれスプライン4n,2nに沿って減速方向前方に移動して、図3に仮想線で示すように、軸方向他方(右方)に変位し、この変位により、プーリ1の回転に含まれる変動を吸収する。
【0027】
上記構成では、伝動体4は、プーリ1および回転軸2にねじれスプライン4n,2nもしくは直線状のスプライン4s,1sで嵌合しているから、プーリ1と回転軸2とは、常に伝動体4を介して回転方向に連動した状態にあり、非伝動状態になる瞬間がないから、出力回転に断続がなく、変動の少ない滑らかな出力回転が得られる。しかも、入力回転が増速方向の変動しても、減速方向に変動しても、伝動体4は軸方向いずれかの方向に変位してその変動を吸収するから、回転変動の吸収効果が大きい。
【0028】
ところで、伝動体4は、軸方向中間位置から一定距離変位したところで、規制部7,8に受け止められて、それ以上の変位が阻止される。そのため、コイルばね5,6は、復元不可能な状態にまで過度に圧縮、伸張されることがなく、常に伝動体4に所要の弾力を付勢する。
【0029】
また、規制部7,8により伝動体4の軸方向の変位範囲が規制されるので、極めて大きな回転変動が加わった場合も、伝動体4の変位量が大きくなりすぎることがなく、伝動体4は、プーリ1とも回転軸2とも嵌合状態が保たれ、嵌合部のはずれのよる動作不良は発生しない。
【0030】
なお、入力回転での回転変動が、主として増速方向イもしくはその逆の減速方向のいずれか一方に現れる場合は、伝動体4の変位方向も決まってくるから、伝動体4の両側に設けられるコイルばね5,6等の付勢体は、一方だけでもよい。また、転がり軸受3は、図示の例では、プーリ1の軸方向一方側だけに設けられているが、このように、支持軸受としては、プーリ1の少なくとも軸方向一方側には、プーリ1の軸方向の位置決めのための転がり軸受を設ける必要がある。他方側には、転がり軸受あるいはすべり軸受のどちらかを設けてもよい。
【0031】
〔他の実施形態〕
前記の規制部7,8は、図示の実施形態の構成に限らず、内径側の回転体である回転軸2の外周部に設けて、伝動体4の内径部を受け止めるようにしてもよい。その場合、規制部は回転軸2と一体に形成されていてもよいし、別部材で構成されていてもよい。
【0032】
プーリ1や回転軸2と伝動体4との嵌合部は、図示の実施形態に示すような構成に限らず、以下に説明するような構成であってもよい。すなわち、伝動体4の内周部には、軸方向に沿った直線状のスプラインが形成され、外周部には、ねじれスプラインが形成される。伝動体4の内周側の直線状のスプラインは、回転軸2の外周部に形成された直線状のスプラインと嵌合する。また、伝動体4の外径側のねじれスプラインは、プーリ1の円孔部1a内周に形成されたねじれスプラインに嵌合する。その他の構成は、図1および図2に図示の実施形態のものと同じでよい。
【0033】
プーリ1や回転軸2と伝動体4との嵌合部は、さらに次のような構成とすることもできる。すなわち、伝動体4の内周部に、ねじれスプラインが形成され、外周部には、内周側のねじれスプラインとは逆ねじ方向のねじれスプラインが形成される。伝動体4の内周側のねじれスプラインは、回転軸2の外周部に形成されたねじれスプラインと嵌合する。また、伝動体4の外径側のねじれスプラインは、プーリ12の円孔部1a内周に形成されたねじれスプラインに嵌合する。
【0034】
いずれの構成でも、図示の実施形態の動力伝達装置と同じ作用効果が生じる。入力回転に変動があった場合、伝動体4は、ねじれスプラインや直線状のスプライン等の嵌合部の摺動抵抗や、コイルばねの付勢弾力に抗して軸方向一方に変位し、この変位により、入力回転のうちの変動分が出力側に伝わらないようにして、回転変動を吸収する。
【0035】
上記した各実施形態では、伝動体4に対して、回転軸2およびプーリ1の両者もしくは一方は、ねじれスプラインで嵌合しているが、ねじれスプラインに替えて、リード角が大きなねじで嵌合するようにしてもよい。要するに、伝動体4に対して、外径側の回転体および内径側の回転体の少なくとも一方が、螺旋状嵌合部で嵌合していればよい。
【0036】
このほか、図示の実施形態では、伝動体4を環状の部材として示したが、周方向複数に分割されたものでもよい。その場合、各分割体が別個に軸方向に変位しないように、分割体どうしを周方向に連結するか、コイルばね5,6等の部材で、分割体が一体的に軸方向に変位するよう押圧する必要がある。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、入力回転が変動すると、伝動体が螺旋状嵌合部の作用で軸方向一方に変位して前記の変動を吸収する。これにより、従動側の回転体からは、変動の極めて少ない回転が取り出せる。また、原動側と従動側の2つの回転体は、常に伝動体を介して回転方向に連動した状態にあり、非伝動状態になる瞬間がないから、出力回転に断続がなく、変動の少ない滑らかな出力回転が得られる。しかも、入力回転の増速方向の変動も、減速方向の変動も、伝動体が軸方向のいずれかの方向に変位して吸収するから、回転変動の吸収効果が大きい。
【0038】
さらに、本発明では、伝動体の軸方向の変位範囲は、規制部により規制されるから、付勢体が過度に圧縮、伸張されることがなく、付勢体は常に伝動体に所要の弾力を付勢し、これにより、伝動体に確実に回転変動の吸収動作を行わせる。
【0039】
また、入力回転の変動が極めて大きなものであっても、伝動体の変位量が大きくなりすぎるようなことがなく、伝動体と内外の回転体とは、嵌合状態が保たれ、嵌合部のはずれのよる動作不良は発生しない。
【0040】
このほか、伝動体に対して2つの回転体は、螺旋状嵌合部等で嵌合しているから、嵌合部の嵌合がすべて外れて、2つの回転体の間の伝動が完全に遮断されるようなことがなく、何らかの故障があっても、フェイルセーフとして、2つの回転体は伝動体を介して伝動状態に保たれる。この点は、自動車等のエンジンの補機に用いる動力伝達装置として有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る動力伝達装置の半部の断面図。
【図2】図1の装置の要部の分解斜視図。
【図3】図1の装置の作用説明図である。
【符号の説明】
1 プーリ(外径側の原動側回転体)
1s プーリの直線状スプライン
2 回転軸(内径側の従動側回転体)
2n 回転軸のねじれスプライン
4 伝動体
4s 伝動体の直線状スプライン
4n 伝動体のねじれスプライン
5,6 コイルばね(付勢体)
7,8 規制部
Claims (2)
- 互いに径方向内外に原動側と従動側として同軸に配設された2つの回転体と、
これら両回転体の対向部間に存在する環状空間に対して軸方向両方向に変位可能に設けられ、原動側もしくは従動側の一方の回転体とは螺旋状嵌合部で嵌合するとともに、他方の回転体とは前記一方の回転体側の螺旋状嵌合部とは逆ねじ方向の螺旋状嵌合部で嵌合する伝動体と、
前記伝動体の軸方向両側にそれぞれ設けられて前記伝動体に軸方向に弾力付勢する付勢体と、
前記伝動体を受け止めてその軸方向の変位範囲を規制する規制部と、
を備えていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1に記載の動力伝達装置において、
外径側の回転体は、プーリもしくはプーリと回転方向一体に結合された回転体である動力伝達装置。
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