JP3698095B2 - 車両用回転機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機構部を駆動する回転軸に作動連結されるとともに外部駆動源との間で動力伝達を行なう回転体と、前記回転軸を駆動可能な電動モータ部とを備えた車両用回転機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、外部駆動源からの動力と、自身の備えた電動モータ部の動力とを選択的に利用することで、冷媒を圧縮するための圧縮機構(機構部)を駆動する構成の圧縮機(車両用回転機械)が知られている。この構成としては、例えば、特開平11−30182号公報に開示されたものが挙げられる。
【0003】
この構成では、前記外部駆動源からの動力を受けるためのプーリ(回転体)と、前記圧縮機構を駆動するためのシャフト(回転軸)との間の動力伝達経路上に第1ワンウェイクラッチ(第1の動力断接手段)が配設されている。また、前記圧縮機構を駆動するための電動モータ部と前記シャフトとの間の動力伝達経路上には、第2ワンウェイクラッチ(第2の動力断接手段)が配設されている。
【0004】
これにより、前記電動モータ部(具体的には前記電動モータ部のロータ)を回転させることなく、前記外部駆動源からの動力により前記圧縮機構を駆動することができるようになる。この結果、前記外部駆動源から前記回転軸側に伝達された動力が、前記圧縮機構を稼動させるため以外の不必要な仕事に消費されることが抑止され得るようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記構成においては、電磁クラッチに代えてワンウェイクラッチを用いることによる前記圧縮機の小型化に関しては記載されているが、前記電動モータ部等の配置の仕方による小型化に関してはその配慮がなされていない。
【0006】
本発明の目的は、外部駆動源からの動力による機構部の駆動時において電動モータ部を従動回転させないようにすることでエネルギーロスを抑制することが可能であるとともに、回転軸の軸線方向についての小型化が容易な車両用回転機械を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するために、請求項1に記載の発明では、車両用回転機械は、車両用回転機械本体のハウジングに回転可能に支持されるとともに前記車両用回転機械本体の機構部を駆動する回転軸を備えている。前記回転軸には、外部駆動源との間で動力伝達を行なうための動力伝達部を外周部に備えた回転体が作動連結されている。また、車両用回転機械は、少なくとも一部が前記動力伝達部の内側に配設されるとともに永久磁石の磁力を利用して得た回転力によって前記回転軸を駆動する電動モータ部を備えている。さらに、前記車両用回転機械は、前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に配設された第1の動力断接手段と、前記電動モータ部と前記回転軸との間の動力伝達経路上に配設された第2の動力断接手段とを備えている。
【0008】
この発明によれば、電動モータ部の少なくとも一部が回転体の動力伝達部の内側に配設されるため、電動モータ部が動力伝達部の内側には配設されない構成に比較して、車両用回転機械を回転軸の軸線方向に小型化することが容易になる。
【0009】
また、前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上と、前記電動モータ部と前記回転軸との間の動力伝達経路上とに、それぞれ第1及び第2の動力断接手段を設けたため、前記二つの動力伝達経路の一方を接続状態とするとともに他方を遮断状態とすることが可能になる。これによれば、例えば、前記電動モータ部のロータを従動回転させることなく外部駆動源からの動力によって前記回転軸を駆動することができるようになる。
【0010】
永久磁石の磁力を利用して回転力を得るタイプの電動モータ部は、永久磁石の磁力を利用することなく回転力を得るタイプの電動モータ部に比較して、効率よく回転力を得ることが可能であるとともに、その小型化が容易である。しかし、その反面、前記回転軸の回転によって前記ロータを従動回転させる場合には、前記永久磁石の影響によるコギングトルクに対応した大きさのトルクで前記回転軸を回転させる必要があるため、これが前記回転軸の回転負荷となる。本発明では、第1の動力断接手段を接続状態とするとともに第2の動力断接手段を遮断状態とすることで、前記回転負荷を極力抑えることが可能になる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記外部駆動源は車両に搭載された内燃機関であり、前記電動モータ部は、前記内燃機関のアイドルストップ時にのみ前記回転軸を駆動する。
【0012】
この発明によれば、電動モータ部により、内燃機関のアイドルストップ時における駆動部の駆動(圧縮機構を有する機構部の場合は冷房)が可能になる。また、電動モータ部がアイドルストップ時以外にも前記回転軸を駆動する構成に比較して、電動モータ部の駆動時間が短くなるため、電動モータ部の小型化が容易になる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の発明において、前記第1及び第2の動力断接手段の少なくとも一方を、ワンウェイクラッチとした。
この発明によれば、例えば、前記第1及び第2の動力断接手段を、ともに電磁クラッチとした構成に比較して、車両用回転機械の構造が簡単になる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記ワンウエイクラッチは、互いに前記回転軸の軸線方向に並ぶように配設されるとともに互いに一体化された軸受部及びクラッチ機構部によって構成されている。また、前記軸受部は、前記回転体及び前記電動モータ部を構成する部品のうち、前記ワンウェイクラッチを介して前記回転軸に連結されるとともに前記ワンウェイクラッチに対して一体回転可能に設けられた部品の重心側に配置されている。
【0015】
この発明によれば、ワンウェイクラッチは、互いに一体化された軸受部及びクラッチ機構部によって構成されている。したがって、ワンウェイクラッチが、互いに別体とされた軸受部及びクラッチ機構部によって構成された場合に比較して、ワンウェイクラッチの構成部品点数を減らすことが可能になる。
【0016】
また、前記軸受部を、前記回転体及び前記電動モータ部を構成する部品のうち、前記ワンウェイクラッチを介して前記回転軸に連結されるとともに前記ワンウェイクラッチに対して一体回転可能に設けられた部品の重心側に配置したため、前記クラッチ機構部を前記重心側に配置した場合に比較して、前述の部品の回転が安定する。これによれば、例えば、前記電動モータ部のロータが前記回転軸に対して前記ワンウェイクラッチを介して連結されている構成では、前記ロータとステータとのギャップを一定に保つことが容易になる。また、前記ワンウェイクラッチの噛合い不良を防止することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の発明において、前記第1及び第2の動力断接手段は、ともにワンウェイクラッチであるとともに、前記第1の動力断接手段は、第2の動力断接手段に対して、前記回転軸の径方向における外側に配設されている。
【0018】
この発明によれば、例えば、前記第1及び第2の動力断接手段の少なくとも一方を電磁クラッチとした構成に比較して、車両用回転機械の構造が簡単になる。
また、前記第1の動力断接手段は、前記第2の動力断接手段に比較して、前記径方向において大きく形成される。この結果、前記第1の動力断接手段を、前記第2の動力断接手段に比較して、大きな伝達トルクを受容可能な構造とすることが容易になる。
【0019】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に、前記回転体と前記回転軸との間の伝達トルク量が過大となった場合に前記動力伝達経路を遮断するための動力伝達遮断手段を設けた。
【0020】
この発明によれば、動力伝達遮断手段により、回転体と回転軸との間の伝達トルクが過大となった場合に、前記動力伝達経路が遮断される。この結果、前記伝達トルク量が過大となることによる外部駆動源側の破損等の悪影響が防止される。
【0021】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に、緩衝部材を設けた。
この発明によれば、前記回転体と前記回転軸との間の伝達トルク変動が減衰される。この結果、前記伝達トルク変動に起因する前記両者間の共振が抑制される。なお、ここで言う前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上とは、前記回転体及び前記回転軸を含む両者間の動力伝達経路上を意味している。
【0022】
請求項8に記載の発明では、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明において、前記機構部は、冷媒の圧縮を行う圧縮機構を有している。
この発明によれば、圧縮機構を有する車両用回転機械において、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明の効果を得ることができる。
【0023】
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の発明において、前記電動モータ部は、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用される。
【0024】
この発明によれば、電動モータ部が、圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力を満たす状態において使用され得るものである場合に比較して、電動モータ部の小型化が可能になる。
【0025】
請求項10に記載の発明では、請求項8または9に記載の発明において、前記圧縮機構は、前記回転軸の一回転あたりの冷媒吐出容量を変更可能で、かつ、前記冷媒吐出容量をほぼゼロとすることが可能な構成とされている。
【0026】
この発明によれば、例えば、前記回転軸が回転駆動された状態であっても、前記冷媒吐出容量をほぼゼロとすることが可能となる。この結果、冷房が不要な場合などに、前記回転軸を駆動するための負荷を極力ゼロに近づけることが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜3に従って説明する。なお、図1では、図面左方を圧縮機の前方、右方を後方としている。
【0028】
図1に示すように、車両用空調装置を構成する車両用回転機械本体としての圧縮機本体Cは、シリンダブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁形成体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを備えている。シリンダブロック11、フロントハウジング12、弁形成体13及びリヤハウジング14は、圧縮機本体Cのハウジングを構成している。
【0029】
シリンダブロック11とフロントハウジング12とで囲まれた領域には、制御圧領域としてのクランク室15が区画されている。
前記ハウジングには、クランク室15を貫通するように配設された回転軸16が回転可能に支持されている。回転軸16の前端部側は、フロントハウジング12の前壁に固定されたラジアルベアリング12Aによって支持されている。また、回転軸16の後端部側は、シリンダブロック11に固定されたラジアルベアリング11Aによって支持されている。
【0030】
回転軸16の前端部はフロントハウジング12の前壁を貫通して外部に突出するように配置されている。この回転軸16の前端部は、動力伝達機構PT及び該動力伝達機構PTを構成する回転体としてのプーリ17に掛装されたベルト18を介して外部駆動源としての車両エンジンE(車両に搭載された内燃機関)に作動連結されている。
【0031】
なお、回転軸16の前端部とフロントハウジング12の前壁との間には、ラジアルベアリング12Aよりも外寄りの部分に、シール部材12Bが設けられている。シール部材12Bは、該シール部材12Bを挟んで前記ハウジングの内部と外部とを圧力的に隔絶する。
【0032】
本実施形態では、動力伝達機構PT及び圧縮機本体Cによって、車両用回転機械(本実施形態では圧縮機)が構成されている。
回転軸16には、クランク室15においてラグプレート19が一体回転可能に固定されている。クランク室15には、カムプレートとしての斜板20が収容されている。斜板20は、回転軸16に対してスライド移動可能かつ傾動可能に支持されている。斜板20は、ヒンジ機構21を介してラグプレート19に作動連結されている。斜板20は、ヒンジ機構21を介したラグプレート19との前記作動連結、及び回転軸16の支持により、ラグプレート19及び回転軸16と同期回転可能であるとともに、回転軸16の回転中心軸線方向へのスライド移動を伴いながら該回転軸16に対して傾動可能となっている。
【0033】
斜板20は、回転軸16に固定された係止リング22、及び、該係止リング22と斜板20との間に配設されたバネ23によって、該斜板20の最小傾斜角度が規定されるようになっている。なお、斜板20の最小傾斜角度とは、該斜板20の、回転軸16の軸線方向との角度が90°に最も近づいた状態における傾斜角度を意味している。
【0034】
シリンダブロック11には、複数(図1では一つのみ図示)のシリンダボア24が回転軸16の回転中心軸線方向に沿うようにして貫通形成されている。シリンダボア24には、片頭型のピストン25が往復動可能に収容されている。シリンダボア24の前後開口は、弁形成体13及びピストン25によって閉塞されており、このシリンダボア24内にはピストン25の往復動に応じて体積変化する圧縮室が区画形成されている。各ピストン25は、シュー26を介して斜板20の外周部に係留されている。これにより、回転軸16の回転に伴う斜板20の回転運動が、シュー26を介してピストン25の往復直線運動に変換されるようになっている。
【0035】
なお、シリンダブロック11(シリンダボア24)、回転軸16、ラグプレート19、斜板20、ヒンジ機構21、ピストン25及びシュー26によって、機構部としての容量可変型ピストン式圧縮機構が構成されている。
【0036】
リヤハウジング14には、吸入圧領域としての吸入室27及び吐出圧領域としての吐出室28がそれぞれ区画形成されている。吸入室27及び吐出室28の前方側は、弁形成体13によって閉塞されている。吸入室27の冷媒ガスは、各ピストン25の上死点側から下死点側への移動により、弁形成体13に形成された吸入ポート29及び吸入弁30を介してシリンダボア24(圧縮室)に導入される。シリンダボア24に導入された低圧な冷媒ガスは、ピストン25の下死点側から上死点側への移動により所定の圧力にまで圧縮され、弁形成体13に形成された吐出ポート31及び吐出弁32を介して吐出室28に導入される。
【0037】
吸入室27と吐出室28とは、外部冷媒回路33で接続されている。外部冷媒回路33は、凝縮器(コンデンサ)34、減圧装置としての温度式膨張弁35及び蒸発器(エバポレータ)36を備えている。膨張弁35の開度は、蒸発器36の出口側又は下流側に設けられた図示しない感温筒の検知温度および蒸発圧力(蒸発器36の出口圧力)に基づいてフィードバック制御される。膨張弁35は、熱負荷に見合った液冷媒を蒸発器36に供給して外部冷媒回路33における冷媒流量を調節する。
【0038】
外部冷媒回路33の下流域には、蒸発器36の出口と圧縮機本体Cの吸入室27とをつなぐ冷媒ガスの流通管37が設けられている。外部冷媒回路33の上流域には、圧縮機本体Cの吐出室28と凝縮器34の入口とをつなぐ冷媒の流通管38が設けられている。圧縮機本体Cは外部冷媒回路33の下流域から吸入室27に導かれた冷媒ガスを吸入して圧縮し、圧縮したガスを外部冷媒回路33の上流域と繋がる吐出室28に吐出する。
【0039】
圧縮機本体C及び外部冷媒回路33によって、車輌用空調装置の冷房回路(即ち冷媒循環回路)が構成されている。
シリンダブロック11には、回転軸16の後端部を収容する収容孔39が形成されている。回転軸16には、クランク室15の前域と収容孔39とを連通する軸内孔40が形成されている。また、弁形成体13には、吸入室27と収容孔39とを連通する連通孔41が形成されている。収容孔39、軸内孔40及び連通孔41によって、クランク室15と吸入室27とを連通する抽気通路が構成されている。
【0040】
また、前記ハウジングには、吐出室28とクランク室15とを連通する給気通路42が設けられている。給気通路42は、該給気通路42上(給気通路42の途中)に配設された制御弁43によってその開度が調節され得るようになっている。
【0041】
制御弁43の開度を調節することで給気通路42を介したクランク室15への高圧冷媒ガスの導入量と前記抽気通路を介したクランク室15からのガス排出量とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室15の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更に応じて、ピストン25を介してのクランク圧Pcと前記圧縮室の内圧との差が変更され、斜板20の傾斜角度が変更される結果、ピストン25のストロークすなわち回転軸16の一回転あたりの冷媒吐出容量が調節される。
【0042】
なお、本実施形態の圧縮機本体Cにおいては、斜板20の前記傾斜角度が前記最小傾斜角度となった状態では、回転軸16の一回転あたりの前記冷媒吐出容量がほぼゼロとなるように構成されている。
【0043】
さて、冷媒循環回路を流れる冷媒の流量(冷媒流量Q)が大きくなるほど、回路又は配管の単位長さ当りの圧力損失も大きくなる。つまり、冷媒循環回路に設定された二つの圧力監視点P1,P2間の圧力損失(差圧)は該回路における冷媒流量Qと正の相関を示す。故に、二つの圧力監視点P1,P2間の差圧(PdH−PdL=二点間差圧ΔPX)を把握することは、冷媒循環回路における冷媒流量Qを間接的に検出することに他ならない。
【0044】
本実施形態では、流通管38の最上流域に当たる吐出室28内に上流側の高圧監視点としての圧力監視点P1を定めると共に、そこから所定距離だけ離れた流通管38の途中に下流側の低圧監視点としての圧力監視点P2を定めている。圧力監視点P1でのガス圧PdHを第1検圧通路44(図2参照)を介して、また、圧力監視点P2でのガス圧PdLを第2検圧通路45(図2参照)を介してそれぞれ制御弁43に導いている。
【0045】
流通管38において両圧力監視点P1,P2間には、二点間圧力差拡大手段としての固定絞り46が配設されている。固定絞り46は、両圧力監視点P1,P2間の距離をそれ程離して設定しなくとも、両者P1,P2間での二点間差圧ΔPXを明確化(拡大)する役目をなしている。このように、固定絞り46を両圧力監視点P1,P2間に備えることで、特に圧力監視点P2を圧縮機本体C寄りに設定することができ、ひいてはこの圧力監視点P2と制御弁43との間の第2検圧通路45を短くすることができる。なお、圧力監視点P2における圧力PdLは、固定絞り46の作用によりPdHに比較して低下された状態にあっても、クランク圧Pcに比較して充分に高い圧力に設定されている。
【0046】
図2に示すように、制御弁43のバルブハウジング47内には、弁室48、連通路49及び感圧室50が区画されている。弁室48及び連通路49内には、作動ロッド51が軸線方向(図面では上下方向)に移動可能に配設されている。
【0047】
連通路49と感圧室50とは、連通路49に挿入された作動ロッド51の上端部によって遮断されている。弁室48は、給気通路42の上流部を介して吐出室28と連通されている。連通路49は、給気通路42の下流部を介してクランク室15と連通されている。弁室48及び連通路49は給気通路42の一部を構成する。
【0048】
弁室48内には、作動ロッド51の中間部に形成された弁体部52が配置されている。弁室48と連通路49との境界に位置する段差は弁座53をなしており、連通路49は一種の弁孔をなしている。そして、作動ロッド51が図2の位置(最下動位置)から弁体部52が弁座53に着座する最上動位置へ上動すると、連通路49が遮断される。つまり作動ロッド51の弁体部52は、給気通路42の開度を調節可能な弁体として機能する。
【0049】
感圧室50内には、ベローズよりなる感圧部材54が収容配置されている。感圧部材54の上端部はバルブハウジング47に固定されている。感圧部材54の下端部には作動ロッド51の上端部が嵌入されている。感圧室50内は、略有底円筒状をなす感圧部材54によって、感圧部材54の内空間である第1圧力室55と、感圧部材54の外空間である第2圧力室56とに区画されている。第1圧力室55内には、第1検圧通路44を介して圧力監視点P1の圧力PdHが導かれ、第2圧力室56内には、第2検圧通路45を介して圧力監視点P2の圧力PdLが導かれている。感圧部材54や感圧室50等が感圧機構をなしている。
【0050】
バルブハウジング47の下方側には、設定差圧変更手段としての電磁アクチュエータ部57が設けられている。電磁アクチュエータ部57は、バルブハウジング47内の中心部に有底円筒状の収容筒58を備えている。収容筒58において上方側の開口には、センタポスト59が嵌入固定されている。このセンタポスト59の嵌入により、収容筒58内の最下部にはプランジャ室60が区画されている。
【0051】
プランジャ室60内には、プランジャ61が作動ロッド51の軸線方向に移動可能に収容されている。センタポスト59の中心には前記軸線方向に延びるガイド孔62が貫通形成され、ガイド孔62内には、作動ロッド51の下端側が前記軸線方向に移動可能に配置されている。作動ロッド51の下端は、プランジャ室60内においてプランジャ61の上端面に当接されている。
【0052】
プランジャ室60において収容筒58の内底面とプランジャ61との間には、コイルバネよりなるプランジャ付勢バネ63が収容されている。このプランジャ付勢バネ63は、プランジャ61を作動ロッド51側に向けて付勢する。また、作動ロッド51は、感圧部材54自身が有するバネ性に基づいて、プランジャ61側に向けて付勢されている。従って、プランジャ61と作動ロッド51とは常時一体となって上下動する。以下、前述の感圧部材54のバネ性に基づく付勢力を、ベローズバネ力と呼ぶ。なお、ベローズバネ力は、プランジャ付勢バネ63のバネ力よりも大きい。
【0053】
収容筒58の外周側には、センタポスト59及びプランジャ61を跨ぐ範囲にコイル64が配設されている。このコイル64には、図示しない制御装置の指令に基づき、駆動回路(図示なし)を介してバッテリから電力が供給される。
【0054】
前述のコイル64への電力供給により、この電力供給量に応じた大きさの電磁力(電磁吸引力)がプランジャ61とセンタポスト59との間に発生する。この電磁力に基づいて、作動ロッド51にはプランジャ61を介して図面上方への力が作用する。なお、コイル64への通電制御は印加電圧を調整することでなされ、この印加電圧の調整にはPWM(パルス幅変調)制御すなわちデューティ制御が採用されている。
【0055】
制御弁43においては、次のようにして作動ロッド51(弁体部52)の配置位置つまり弁開度が決まる。
まず、コイル64への通電がない場合(デューティ比=0%)は、作動ロッド51の配置には、前記ベローズバネ力による図面下向きの付勢力の作用が支配的となる。従って、作動ロッド51は最下動位置に配置され、弁体部52は連通路49を全開とする。このため、クランク圧Pcは、その時おかれた状況下において取り得る最大値となり、このクランク圧Pcと前記圧縮室の内圧とのピストン25を介した差が大きくなる。その結果、斜板20はその傾斜角度が最小となり、圧縮機本体Cにおける回転軸16の一回転あたりの冷媒吐出容量が最小となる。
【0056】
次に、制御弁43において、コイル64に対しデューティ比可変範囲の最小デューティ比(>0%)の通電がなされると、プランジャ付勢バネ63によって加勢された図面上向きの電磁力が、前記ベローズバネ力による下向き付勢力を上回り、作動ロッド51が上動を開始する。この状態では、プランジャ付勢バネ63の上向きの付勢力によって加勢された上向き電磁力が、前記ベローズバネ力(下向き付勢力)によって加勢された二点間差圧ΔPXに基づく下向き押圧力に対抗する。そして、これら上下付勢力が均衡する位置に、作動ロッド51の弁体部52が弁座53に対して位置決めされる。
【0057】
例えば、前記冷媒循環回路の冷媒流量が減少すると、作動ロッド51に作用する下向きの二点間差圧ΔPXに基づく力が減少する。従って、作動ロッド51(弁体部52)が上動して連通路49の開度が減少し、クランク圧Pcが低下傾向となる。このため、斜板20が傾斜角度増大方向に傾動し、圧縮機本体Cの前記冷媒吐出容量は増大される。前記冷媒吐出容量が増大すれば、前記冷媒循環回路における冷媒流量も増大し、二点間差圧ΔPXは増加する。
【0058】
逆に、前記冷媒循環回路の冷媒流量が増大すると、下向きの二点間差圧ΔPXに基づく力が増大する。従って、作動ロッド51(弁体部52)が下動して連通路49の開度が増加し、クランク圧Pcが増大傾向となる。このため、斜板20が傾斜角度減少方向に傾動し、前記冷媒吐出容量は減少される。前記冷媒吐出容量が減少すれば、前記冷媒循環回路における冷媒流量も減少し、二点間差圧ΔPXは減少する。
【0059】
また、例えば、コイル64への通電デューティ比を大きくして上向きの電磁力を大きくすると、作動ロッド51(弁体部52)が上動して連通路49の開度が減少し前記冷媒吐出容量が増大される。従って、前記冷媒循環回路における冷媒流量が増大し、二点間差圧ΔPXも増大する。
【0060】
逆に、コイル64への通電デューティ比を小さくして上向きの電磁力を小さくすると、作動ロッド51(弁体部52)が下動して連通路49の開度が増加し、前記冷媒吐出容量が減少する。従って、前記冷媒循環回路における冷媒流量が減少し、二点間差圧ΔPXも減少する。
【0061】
つまり、制御弁43は、コイル64への通電デューティ比によって決定された二点間差圧ΔPXの制御目標(設定差圧)を維持するように、この二点間差圧ΔPXの変動に応じて内部自律的に作動ロッド51(弁体部52)を位置決めする構成となっている。また、この設定差圧は、コイル64への通電デューティ比を調節することで外部から変更可能となっている。
【0062】
図1に示すように、プーリ17は、上流側プーリ部材17Aと、下流側プーリ部材17Bとを備えている。
上流側プーリ部材17Aは、ベルト18が巻回される動力伝達部17Cを有する外筒部17Dと、内筒部17Eと、外筒部17Dと内筒部17Eとを連結するようにそれぞれに対して一体形成された円板状部17Fとからなっている。動力伝達部17Cは、外筒部17Dの外周部に形成されている。
【0063】
外筒部17Dの前面側には、動力伝達遮断手段(可破断部材)としての略円柱状の動力伝達ピン17Gが、外筒部17Dの周方向に均等に複数(図では2つのみ図示)固定されている。動力伝達ピン17Gは、外筒部17Dの前面側に形成された凹部に嵌入されるとともに、回転軸16の軸線方向に対してほぼ平行に前方に突出した状態で固定されている。
【0064】
本実施形態では、動力伝達ピン17Gが焼結金属により形成されている。この焼結金属は、疲労限度比σW/σBの値が0.5程度確保されるように設定されている。なお、ここで言うσWは疲労強度であり、σBは引っ張り強度である。
【0065】
下流側プーリ部材17Bは、内筒部17Hと、該内筒部17Hの前端部において径方向の外側に延在するように一体形成された円板状部17Jと、該円板状部17Jの外周部において後方に延在するように一体形成された外筒部17Kとからなっている。
【0066】
下流側プーリ部材17Bの外筒部17Kの後面側には、各動力伝達ピン17Gに対応する位置に緩衝部材としてのゴムダンパ17Lがそれぞれ固定されている。各ゴムダンパ17Lは、外筒部17Kの後面側に複数形成された凹部にそれぞれ収容されている。各ゴムダンパ17Lは、それぞれ凹部を有する有底円筒状に形成されており、これら各凹部には、それぞれに対応する動力伝達ピン17Gが嵌入されている。
【0067】
したがって、本実施形態のプーリ17においては、ベルト18を介して上流側プーリ部材17Aに伝達された動力が、動力伝達ピン17G及びゴムダンパ17Lを介して下流側プーリ部材17Bに伝達されるようになっている。つまり、動力伝達ピン17G及びゴムダンパ17Lは、上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの間の動力伝達経路上に設けられている。
【0068】
本実施形態では、上流側プーリ部材17A、下流側プーリ部材17B、動力伝達ピン17G及びゴムダンパ17Lによってプーリ17が構成されている。なお、プーリ17は、上流側プーリ部材17A及び下流側プーリ部材17B等によって囲まれた内部空間を有するように構成されている。
【0069】
回転軸16の前端部には、略円筒状のハブ部65が螺合によって固定されている。ハブ部65と下流側プーリ部材17Bの内筒部17Hとの間には、第1の動力断接手段としてのワンウェイクラッチ66が配設されている。すなわち、ワンウェイクラッチ66は、プーリ17と回転軸16との間の動力伝達経路上に配設されている。
【0070】
ワンウェイクラッチ66は、互いに回転軸16の軸線方向に並ぶように配設されるとともに互いに一体化されたクラッチ機構部としてのワンウェイクラッチ機構部67及び軸受部68によって構成されている。
【0071】
ワンウェイクラッチ66は、内筒部17Hの内周面上に固定された外輪部69と、ハブ部65の外周面上に固定されるとともに外輪部69に取り囲まれるように配設された内輪部70とを有している。外輪部69と内輪部70とは、軸受部68において前記外輪部69と前記内輪部70との間で周方向に並ぶように一列に配設された複数の転動体としてのボール71の転動によって互いに相対回転可能になっている。
【0072】
下流側プーリ部材17Bとハブ部65との間に配設されたワンウェイクラッチ66においては、軸受部68が、ワンウェイクラッチ機構部67に対して、下流側プーリ部材17B及びゴムダンパ17Lによって構成される部品の重心側すなわち後側に配置されている。すなわち、下流側プーリ部材17B及びゴムダンパ17Lは、ワンウェイクラッチ66を介して回転軸16に連結されるとともにワンウェイクラッチ66に対して一体回転可能に設けられた部品を構成している。
【0073】
図3に示すように、ワンウェイクラッチ機構部67において、外輪部69の内周部分には、回転軸16周りに等間隔に複数の収容凹部72が形成されている。各収容凹部72の図面時計周り方向側の端部には、動力伝達面73が形成されている。収容凹部72内には回転軸16と平行にコロ74が収容されている。コロ74は動力伝達面73との噛み合い位置(図3(a)におけるコロ74の位置)と同位置から外れた位置(図3(b)におけるコロ74の位置)との間で移動可能となっている。
【0074】
収容凹部72の動力伝達面73と反対側の端部には、バネ座部材75が配設されている。バネ座部材75とコロ74との間には、該コロ74を動力伝達面73の噛み合い位置に向けて付勢するコロ付勢バネ76が介在されている。
【0075】
図3(a)に示すように、プーリ17を介した車両エンジンEからの動力伝達によって外輪部69が矢印方向に回転すると、コロ付勢バネ76の付勢力によってコロ74が動力伝達面73の噛み合い位置に移動される。すると、動力伝達面73と内輪部70の外周面との間のクサビ作用によって、内輪部70は外輪部69と同方向に回転される。
【0076】
したがって、車両エンジンEの稼動時においては、該車両エンジンEの動力がプーリ17、ワンウェイクラッチ機構部67及びハブ部65を介して回転軸16に伝達されて、該回転軸16が常時回転駆動されることとなる。
【0077】
一方、例えば、図3(b)に示すように、車両エンジンE(プーリ17)の停止状態において内輪部70が矢印方向に回転しようとした場合には、コロ74はコロ付勢バネ76の付勢力に抗して動力伝達面73の噛み合い位置から離間され、よって内輪部70は外輪部69に対して空転されることとなる。
【0078】
図1に示すように、プーリ17の前記内部空間には、電動モータ部77が配設されている。電動モータ部77を構成するステータ78を前記ハウジング側に固定するためのステータ固定部材79の円筒状の支持部79Aは、フロントハウジング12の前壁部において回転軸16の前端部を取り囲むように突設された支持筒部12Cの外周面上に外嵌固定されている。支持部79Aと上流側プーリ部材17Aの内筒部17Eとの間には、ベアリング80が配設されている。つまり、プーリ17は、互いに離間して配設されたワンウェイクラッチ66(軸受部68)とベアリング80とによって支持されている。
【0079】
ステータ固定部材79は、ステータ78を取着するための円筒状の取着部79Bと、該取着部79Bと支持部79Aとを連結する連結部79Cとを有している。取着部79Bの後側の一部、連結部79C及び支持部79Aは動力伝達部17Cの内側に配設されている。取着部79Bの内周面上には、前述のステータ78が取着されている。ステータ78は、永久磁石によって構成されている。
【0080】
取着部79Bの内側(具体的にはステータ78の内側)には、ステータ78と対向するように、電動モータ部77を構成するロータ81が配設されている。ロータ81は、ロータ鉄心81Aと、これに巻回されたコイル81Bとを備えている。コイル81Bへの給電は、連結部79Cに装着されたブラシ82を介して行われる。電動モータ部77は、ステータ78の発生する磁力と、前記給電に起因してロータ81側に発生する磁力との相互作用によってロータ81の回転力を得る構造となっている。
【0081】
ステータ78及びロータ81の後側の一部は、動力伝達部17Cの内側に配設されている。
ブラシ82は、図示しない駆動回路を介してバッテリ(図示なし)に接続されている。前記駆動回路は、図示しない制御装置からの指令に基づいて、前記バッテリからブラシ82への電力供給をON/OFF制御する。
【0082】
ステータ78、ステータ固定部材79、ロータ81及びブラシ82等によって、電動モータ部77が構成されている。
ロータ81と回転軸16との間の動力伝達経路上には、第2の動力断接手段としてのワンウェイクラッチ83が配設されている。ワンウェイクラッチ83は、前述のワンウェイクラッチ66と同様の構造をなすものである。したがって、その各構造部材については、図面においてワンウェイクラッチ66のものと同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、ワンウェイクラッチ83においては、外輪部69はロータ鉄心81Aの内周面上に固定され、内輪部70は回転軸16の外周面上に固定されている。また、ワンウェイクラッチ83においては、軸受部68がワンウェイクラッチ機構部67の前方に配設されている。
【0083】
プーリ17側に設けられたワンウェイクラッチ66は、電動モータ部77側に設けられたワンウェイクラッチ83に対して、回転軸16の径方向の外側に配設されている。
【0084】
プーリ17、ベアリング80、ハブ部65、ワンウェイクラッチ66,83及び電動モータ部77によって、動力伝達機構PTが構成されている。
本実施形態では、車両エンジンEの稼動時にはその動力がプーリ17及びワンウェイクラッチ66を介して回転軸16に常時伝達されるようになっている。また、車両エンジンEの停止時(具体的にはアイドルストップ時)において空調が必要とされた場合には、電動モータ部77が駆動されてその動力がワンウェイクラッチ83を介して回転軸16に伝達されるようになっている。
【0085】
前記アイドルストップ時とは、車両エンジンE等の状態(車両エンジンEの回転速度やその経時変化状態、車両速度、車両のアクセルペダル踏量やシフトレバーの位置状態など)に基づいて、車両エンジンEが一時的に停止するように制御された状態にある時を意味する。
【0086】
前記駆動回路は、車両エンジンEの稼動時において、ブラシ82に対する給電を行わないように前記制御装置によって制御される。車両エンジンEの稼動時には、ワンウェイクラッチ66の外輪部69から内輪部70への動力伝達が行われることで、車両エンジンEの動力が回転軸16に伝達される(第1の動力断接手段の接続状態)。また、このとき、ワンウェイクラッチ83の内輪部70は回転軸16とともに一体回転するが、ワンウェイクラッチ83の外輪部69と内輪部70とが互いに空転することで、車両エンジンEの動力がロータ81の回転のためにはほとんど消費されないようになっている(第2の動力断接手段の遮断状態)。
【0087】
例えば、回転軸16側からの回転動力によってロータ81を従動回転させるためには、ステータ78の発生する磁力の影響によるコギングトルクに対応した大きさのトルクが必要とされる。本実施形態では、ワンウェイクラッチ83の前記空転時において内輪部70から外輪部69に伝達されるトルクが前記コギングトルクよりも小さく設定されている。つまり、ブラシ82に対する前記給電が行われていない状態では、回転軸16が回転状態にあっても、ロータ81はほとんど回転しないようになっている。
【0088】
また、前記駆動回路は、車両の空調(冷房)が必要とされた状態において、車両エンジンEの前記アイドルストップ時にのみ電動モータ部77を駆動するように、前記制御装置による制御に基づきブラシ82に対して給電を行う。前記給電により発生したロータ81の回転力は、ワンウェイクラッチ83の外輪部69から内輪部70に伝達される。これにより、電動モータ部77の動力が回転軸16に伝達される(第2の動力断接手段の接続状態)。この結果、車両エンジンEの前記アイドリングストップ時における車室の空調が可能となる。
【0089】
また、このとき、ワンウェイクラッチ66の内輪部70はハブ部65及び回転軸16とともに一体回転するが、ワンウェイクラッチ66の外輪部69と内輪部70とが互いに空転することで、電動モータ部77の動力はプーリ17側にはほとんど伝達されないようになっている(第1の動力断接手段の遮断状態)。
【0090】
本実施形態において、電動モータ部77は、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用されるようになっている。すなわち、電動モータ部77は、制御弁43を制御する前記制御装置が前記冷媒循環回路において必要とする冷媒流量を満足し得ない状態において使用される。
【0091】
本実施形態では、車両エンジンEから上流側プーリ部材17Aに伝達された駆動力はゴムダンパ17L及び動力伝達ピン17Gを介して下流側プーリ部材17B側に伝えられる。
【0092】
上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの間の動力伝達経路上にゴムダンパ17Lが介在されていることによって、上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの回転中心軸線のずれが吸収される。すなわち、ゴムダンパ17Lの変形によって、前記回転中心軸線のずれに起因してラジアルベアリング12A、軸受部68及びベアリング80等の軸受部材などに発生する応力が低減される。また、ゴムダンパ17Lは、前記圧縮機構における圧縮反力などによる回転軸16の回転振動(トルク変動)の、下流側プーリ部材17B側から上流側プーリ部材17A側への伝達を、自身の減衰作用によって抑制する。
【0093】
なお、本構成においては、一方の回転方向のみに動力を伝達することが可能なワンウェイクラッチ66のワンウェイクラッチ機構部67の作用によって、前記回転振動のうち他方の回転方向成分はハブ部65からプーリ17に伝達されなくなる。
【0094】
本実施形態では、上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの間の伝達トルク量が、車両エンジンEに対して悪影響を及ぼさない程度の大きさ(通常の動力伝達状態における伝達トルク量)であるとき、車両エンジンEから回転軸16への動力伝達は継続される。
【0095】
ところが、圧縮機本体Cに何らかの異常(例えばデッドロック)が生じて、前記伝達トルク量が前述の大きさを超えた(過大な)状態になると、動力伝達ピン17Gが過負荷により折損(破断)する。すなわち、上流側プーリ部材17Aから下流側プーリ部材17Bへの動力伝達が遮断される。これにより、前記伝達トルク量が過大になることに起因する車両エンジンEへの悪影響が防止される。
【0096】
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1) 電動モータ部77を、上流側プーリ部材17A及び下流側プーリ部材17B等で囲まれたプーリ17の内部空間に配設した。これによれば、前記内部空間の有効利用により、動力伝達機構PTの小型化を図ることができる。
【0097】
(2) 電動モータ部77の一部が動力伝達部17Cの内側に配設されている。このため、電動モータ部が動力伝達部の内側には配設されない構成に比較して、車両用回転機械を回転軸の軸線方向に小型化することが容易になる。
【0098】
(3) 電動モータ部77は、車両エンジンEのアイドルストップ時にのみ回転軸16を駆動する。これによれば、電動モータ部がアイドルストップ時以外にも回転軸を駆動する構成に比較して、電動モータ部の駆動時間が短くなるため、電動モータ部の小型化が容易になる。一般に、前記アイドルストップは、車両エンジンEが稼動状態にある時間に比較して時間的に相当に短いものであるため、前記電動モータ部の小型化は相当に容易になる。
【0099】
(4) 電動モータ部77は、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用される。これによれば、電動モータ部が、圧縮機構の駆動状態が前記最大要求冷房能力を満たす状態において使用され得るものである場合に比較して、電動モータ部の小型化が可能になる。
【0100】
(5) プーリ17と回転軸16との間の動力伝達経路上と、電動モータ部77と回転軸16との間の動力伝達経路上とに、それぞれ第1及び第2の動力断接手段(ワンウェイクラッチ66,83)を設けた。このため、前記二つの動力伝達経路の一方を接続状態とするとともに他方を遮断状態とすることが可能になる。これによれば、電動モータ部77のロータ81を従動回転させることなく車両エンジンEからの動力によって回転軸16を駆動することができるようになる。回転軸16の回転によってロータ81を従動回転させる場合には、ステータ78(永久磁石)の影響によるコギングトルクに対応した大きさのトルクで回転軸16を回転させる必要があるため、これが回転軸16の回転負荷となる。本構成では、前記第1の動力断接手段(ワンウェイクラッチ66)を接続状態とするとともに前記第2の動力断接手段(ワンウェイクラッチ83)を遮断状態とすることで、前記回転負荷を極力抑えることが可能になる。
【0101】
また、本実施形態のように、電動モータ部77を、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用されるようなものとしたとき、例えば、電動モータ部77を比較的低い回転速度において回転軸16を駆動するように設定して、電動モータ部77の小型化を図る場合がある。この場合においても、前記第2の動力断接手段が遮断状態であれば、プーリ17によって回転軸16が高速に回転されても、ロータ81を従動回転させないようにすることが可能である。つまり、前記従動回転によるコイル81Bにおける過大な誘導起電力の発生を防止することが可能になり、この過大な誘導起電力に起因する過熱等の電動モータ部77の不具合の発生が防止され得るようになる。したがって、プーリ17と回転軸16との間、及び、電動モータ部77と回転軸16との間の動力伝達経路上に、それぞれ動力断接手段を設けるという本実施形態の構成は、比較的低い回転速度域において使用される電動モータ部77に対して、特に有用なものといえる。
【0102】
(6) 前記第1及び第2の動力断接手段を、ともにワンウェイクラッチとした。これによれば、例えば、第1及び第2の動力断接手段の少なくとも一方を電磁クラッチとした構成に比較して、前記電磁クラッチを制御するための装置等を設ける必要がないため、車両用回転機械の構造が簡単になる。
【0103】
(7) 互いに一体化された軸受部68及びワンウェイクラッチ機構部67によって、各ワンウェイクラッチ66,83が構成されている。したがって、互いに別体とされた軸受部及びクラッチ機構部によってワンウェイクラッチが構成された場合に比較して、ワンウェイクラッチの構成部品点数を減らすことが可能になる。
【0104】
(8) ワンウェイクラッチ66の軸受部68を、プーリ17を構成する部品のうち、ワンウェイクラッチ66を介して回転軸16に連結されるとともにワンウェイクラッチ66に対して一体回転可能に設けられた部品(下流側プーリ部材17B及びゴムダンパ17Lによって構成される部品)の重心側に配置した。このため、クラッチ機構部を前記重心側に配置した場合に比較して、前記重心と軸受部68との距離が短くなるため、前述の部品(下流側プーリ部材17B及びプーリ17によって構成される部品)の回転が安定する。これによれば、ワンウェイクラッチ66のワンウェイクラッチ機構部67の噛合い不良を防止することができる。
【0105】
(9) ワンウェイクラッチ66は、ワンウェイクラッチ83に対して、回転軸16の径方向における外側に配設されている。これによれば、ワンウェイクラッチ66は、ワンウェイクラッチ83に比較して、前記径方向において大きく形成される。この結果、ワンウェイクラッチ66を、ワンウェイクラッチ83に比較して、大きな伝達トルクを受容可能な構造とすることが容易になるとともに、ワンウェイクラッチ機構部67の前記接続状態(動力伝達時の状態)における耐久性を向上させることが容易になる。本実施形態において、車両エンジンE側からの動力を回転軸16側に伝達するワンウェイクラッチ66は、ワンウェイクラッチ83に比較して、前記接続状態にある時間が長いため、特に有用である。
【0106】
また、ワンウェイクラッチ83を、ワンウェイクラッチ66に比較して、前記空転時(前記遮断状態)における外輪部69と内輪部70との相対周速が小さい構造とすることが容易になる。これによれば、軸受部68の耐久性を向上させることが容易になる。本実施形態において、ワンウェイクラッチ83は、ワンウェイクラッチ66に比較して、前記遮断状態にある時間が長いため、特に有用である。
【0107】
(10) プーリ17は、互いに離間して配設されたワンウェイクラッチ66(軸受部68)とベアリング80とによって支持されている。したがって、プーリ17に対して外力が作用した際に、該プーリ17が回転軸16の回転中心軸線に対して傾き難くなる。これによれば、プーリ17が傾くことによる該プーリ17の各部の偏磨耗や、ワンウェイクラッチ66のワンウェイクラッチ機構部67の噛合い不良等を抑止することができる。
【0108】
(11) 前記動力伝達遮断手段(動力伝達ピン17G)を設けたことにより、例えば、圧縮機本体Cにデッドロック等の異常が発生した場合にも、これによる過大な負荷が車両エンジンE側にかかることがなくなる。
【0109】
(12) 前記動力伝達遮断手段(可破断部材(動力伝達ピン17G))は焼結金属により形成されている。前記焼結金属は比較的延性が低いため、動力伝達ピン17Gに過大な前記伝達トルクが作用した場合に動力伝達ピン17Gを破断させるための伝達トルク量の設定が容易になる。また、焼結金属はその疲労限度比σW/σBの値を或る程度高く確保することが比較的容易である。そのため、通常の動力伝達状態において動力伝達ピン17Gに作用する繰返し応力に対しての耐久性を比較的高く確保するとともに、この耐久性と動力伝達ピン17Gを破断させるための伝達トルク量とのバランスを好適なものとすることが容易になる。したがって、動力伝達ピン17Gが通常の動力伝達状態における伝達トルク量では良好な耐久性を示して動力伝達を遮断(破断)せず、過大な伝達トルク量となった場合に遮断するようにするための設定が容易になる。
【0110】
(13) 上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの間の動力伝達経路上には、ゴムダンパ17Lが設けられている。これによれば、誤差などによる上流側プーリ部材17Aと下流側プーリ部材17Bとの回転中心軸線のずれが吸収される。したがって、前記回転中心軸線のずれに起因してラジアルベアリング12A、軸受部68及びベアリング80等の軸受部材などに発生する応力を、ゴムダンパ17Lの変形によって低減することができる。この結果、前記車両用回転機械の耐久性を向上させることが可能になる。
【0111】
(14) ゴムダンパ17Lにより、下流側プーリ部材17B側から上流側プーリ部材17A側に伝達される前記回転振動(伝達トルク変動)の減衰が可能になる。この結果、前記伝達トルク変動に起因する車両エンジンEと回転軸16との間の共振が抑制される。
【0112】
(15) 前記圧縮機構は、回転軸16の一回転あたりの冷媒吐出容量をほぼゼロとすることが可能な構成とされている。これによれば、回転軸16が回転駆動された状態であっても、前記冷媒吐出容量をほぼゼロにすることが可能になる。この結果、冷房が不要な場合などに、回転軸16を駆動するための負荷を極力ゼロに近づけることが可能になる。
【0113】
(16) 本実施形態の制御弁43によれば、圧縮機本体Cの負荷トルクに大きな影響を与える、圧縮機本体Cの単位時間当たりの冷媒吐出量(冷媒流量)が、直接的に外部から制御され得るようになる。また、例えば、前記冷媒流量を所定量以下に保つ制御を、冷媒流量センサ等を用いなくとも高精度でかつ応答性良く行うことができるようになる。
【0114】
(第2の実施形態)
この第2の実施形態は、前記第1の実施形態において動力伝達機構PTの構成を変更したものであり、その他の点では第1の実施形態と同様の構成になっている。従って、第1の実施形態と共通する構成部分については図面上に同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0115】
図4(a)は、本実施形態の動力伝達機構PTを前方より見た状態を示す正面図である。また、図4(b)は、図4(a)のb−b線における断面を示す断面図であり、この図には圧縮機本体Cの一部分も示されている。
【0116】
本実施形態においては、フロントハウジング12の前端部に、モータハウジング84が固定されている。すなわち、モータハウジング84、シリンダブロック11、フロントハウジング12、弁形成体13及びリヤハウジング14によって、圧縮機本体Cのハウジングが構成されている。
【0117】
モータハウジング84の前壁部において回転軸16の前端部を取り囲むように突設された支持筒部84Aの外周面上には、本実施形態のプーリ17を構成する上流側プーリ部材17Aがベアリング85を介して回転可能に支持されている。なお、図4(a)においては、ベアリング85の図示が省略されている。
【0118】
本実施形態の上流側プーリ部材17Aは、ベアリング85の外輪部に外嵌された環状の部材本体部17Mと、該部材本体部17Mの外周部に設けられた動力伝達部17Cとからなっている。
【0119】
ワンウェイクラッチ66の外輪部69には、本実施形態のプーリ17を構成する下流側プーリ部材17Bが固定されている。下流側プーリ部材17Bは、外輪部69に外嵌された筒状部17Nと、該筒状部17Nの外周面から外側に向けて径方向に突設された複数(本実施形態では三つ)のアーム部17P(動力伝達遮断手段)と、該アーム部17Pの先端部から後方に突出するように設けられた動力伝達片17Qとからなっている。本実施形態の下流側プーリ部材17Bは、前記第1の実施形態の動力伝達ピン17Gと同様の焼結金属によって一体形成されている。
【0120】
下流側プーリ部材17Bにおいて、各アーム部17Pはプーリ17の周方向に対して互いに等間隔に設けられている。各動力伝達片17Qの後端側の部分は、部材本体部17Mにおいて動力伝達片17Qと対向する位置に設けられた収容凹部17Rに挿入されている。
【0121】
図4(a)及び図5に示すように、収容凹部17Rにおいて、動力伝達片17Qの両側(プーリ17の周方向における両側)には、緩衝部材としてのブロック状のゴムダンパ17Sが一つずつ圧入されている。この構成では、車両エンジンEから上流側プーリ部材17Aに伝達された動力が、ゴムダンパ17Sを介して下流側プーリ部材17Bに伝達される。また、ゴムダンパ17Sの減衰作用によって、下流側プーリ部材17B側から上流側プーリ部材17A側に伝達される前記トルク変動が抑制される。さらに、両プーリ部材17A,17Bの回転中心軸線が互いにずれていることに起因してラジアルベアリング12A、軸受部68及びベアリング85等の軸受部材などに発生する応力を、ゴムダンパ17Sの変形によって低減することができる。
【0122】
本実施形態では、圧縮機本体Cの異常等により、両プーリ部材17A,17B間の前記伝達トルク量が過大な状態になると、アーム部17Pが過負荷により折損(破断)する。すなわち、上流側プーリ部材17Aから下流側プーリ部材17Bへの動力伝達が遮断され、前記伝達トルク量が過大になることに起因する車両エンジンEへの悪影響が防止される。
【0123】
図4(b)に示すように、フロントハウジング12の前壁部とモータハウジング84とで囲まれた領域には、モータ室84Bが形成されている。本実施形態においては、電動モータ部77がこのモータ室84Bに配設されている。
【0124】
本実施形態の電動モータ部77のロータ鉄心81Aは、ワンウェイクラッチ83の外輪部69に外嵌された筒状部81Cと、該筒状部81Cの後部において外側に径方向に延在するように設けられるとともにコイル81Bが巻回されたコイル巻回部81Dとからなっている。このロータ鉄心81A及びコイル81Bによって構成されたロータ81の重心は、筒状部81Cの後寄りの部分に位置している。本実施形態では、ワンウェイクラッチ83において、軸受部68が、ワンウェイクラッチ機構部67に対してロータ81の重心側すなわち後側に配置されている。すなわち、ロータ81は、ワンウェイクラッチ83を介して回転軸16に連結されるとともにワンウェイクラッチ83に対して一体回転可能に設けられた部品を構成している。
【0125】
本実施形態では、ステータ78はモータハウジング84の内周面上において、コイル81B及びコイル巻回部81Dと対向するこれらの外側(径方向の外側)の位置に固定されている。また、ブラシ82は、支持筒部84Aの内周面上において、筒状部81Cの前部と対向するこの外側(径方向の外側)の位置に装着されている。
【0126】
また、本実施形態では、ロータ81及びステータ78の前側の一部、及び、ブラシ82が動力伝達部17Cの内側に配設されている。
本実施形態では、上記の(2)〜(9)及び(11)〜(16)と同様の効果の他に、以下のような効果を得ることができる。
【0127】
(17) 電動モータ部77を、圧縮機本体Cの前記ハウジング側に収容した。これによれば、例えば、前記第1の実施形態のように、プーリの前記内部空間に電動モータ部を配設した構成に比較して、プーリ自体の体格を小さくするとともに、その慣性モーメントを小さくすることが容易になる。この結果、プーリ17の回転レスポンスの向上を図ることが容易に可能になる。
【0128】
(第3の実施形態)
この第3の実施形態は、前記第2の実施形態において電動モータ部77の構成を変更したものであり、その他の点では第2の実施形態と同一の構成になっている。従って、第2の実施形態と共通する構成部分については図面上に同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0129】
図6に示すように、本実施形態の電動モータ部77においては、ステータ78が、ロータ81のコイル巻回部81Dの前後両側に配設された永久磁石によって構成されている。すなわち、コイル81B及びコイル巻回部81Dは、それらの前後側がそれぞれステータ78(永久磁石)に対向するようになっている。前記永久磁石のうち前側に配置されたものは、モータハウジング84の内面に固定され、後側に配置されたものは、フロントハウジング12の前壁部の前面に支持部材12Dを介して固定されている。
【0130】
本実施形態では、上記の(2)〜(9)及び(11)〜(17)と同様の効果の他に、以下のような効果を得ることができる。
(18) コイル81B及びコイル巻回部81Dは、それらの前後側がそれぞれステータ78(永久磁石)に対向するようになっている。これによれば、ステータ78の磁力によって形成されるコイル81B及びコイル巻回部81D周辺の磁界を強くすることが容易になる。したがって、電動モータ部77において、より大きな出力を確保することが容易になる。
【0131】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、以下の様態としてもよい。
○ 前記実施形態では、プーリ17側に設けられたワンウェイクラッチ66は、電動モータ部77側に設けられたワンウェイクラッチ83に対して回転軸16の径方向における外側に配設されたが、これに限定されない。ワンウェイクラッチ66がワンウェイクラッチ83に対して前記径方向における内側に設けられてもよく、前記両者が前記径方向において同じ位置に設けられてもよい。
【0132】
○ ワンウェイクラッチ(66,83)において、軸受部68は、プーリ17及び電動モータ部77を構成する部品のうち、前記ワンウェイクラッチを介して回転軸16に連結されるとともに前記ワンウェイクラッチに対して一体回転可能に設けられた部品の反重心側に配置されていてもよい。
【0133】
○ 前記実施形態では、ワンウェイクラッチ(66,83)を、互いに一体化されたワンウェイクラッチ機構部67と軸受部68とで構成したが、互いに別体のワンウェイクラッチ機構部と軸受部とで構成してもよい。
【0134】
○ 前記実施形態では、前記両動力断接手段を、ともにワンウェイクラッチとしたが、これに限定されない。例えば、前記両動力断接手段の一方をワンウェイクラッチとするとともに他方を電磁クラッチとしてもよく、両方を電磁クラッチとしてもよい。
【0135】
○ 前記実施形態では、電動モータ部77が、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用されるようになっているが、これに限定されない。電動モータ部を、前記駆動状態が最大要求冷房能力を満たす状態において使用可能な構成としてもよい。
【0136】
○ 前記実施形態では、電動モータ部77が、車両エンジンEのアイドルストップ時にのみ回転軸16を駆動するように構成されているが、前記アイドルストップ時以外にも回転軸16を駆動するように構成されていてもよい。
【0137】
○ 前記実施形態では、ブラシを介してロータに給電を行うタイプの電動モータ部を使用したが、ブラシを用いることなくステータに給電を行う、所謂ブラシレスタイプの電動モータ部を使用してもよい。この場合においても、永久磁石の磁力を利用することなく回転力を得るタイプの電動モータ部に比較して、効率よく回転力を得ることが可能であるとともに、その小型化が容易である。このブラシレスタイプの電動モータ部として、例えば、リラクタンスモータやステッピングモータ等を使用してもよい。
【0138】
○ 前記実施形態では、可破断部材を構成する焼結金属の疲労限度比σW/σBの値が0.5程度確保されるように設定されているが、これに限定されない。この場合、前記可破断部材に過大な前記伝達トルクが作用した場合に該可破断部材を破断させるための伝達トルク量の設定が可能な範囲であればよい。
【0139】
○ 前記実施形態では、可破断部材を焼結金属によって形成したが、これに限定されない。例えば、低炭素鋼によって形成してもよい。低炭素鋼はその疲労限度比σW/σBの値を或る程度高く(0.5程度)確保することが比較的容易である。そのため、通常の動力伝達状態において前記可破断部材に作用する繰返し応力に対しての耐久性を比較的高く確保するとともに、この耐久性と前記可破断部材を破断させるための伝達トルク量とのバランスを好適なものとすることが容易になる。したがって、前記可破断部材が通常の動力伝達状態における伝達トルク量では良好な耐久性を示して動力伝達を遮断(破断)せず、過大な伝達トルク量となった場合に遮断するようにするための設定が容易になる。
【0140】
○ 前記実施形態では、可破断部材を金属によって形成したが、これに限定されない。この場合、自身に過大な前記伝達トルクが作用した場合に所定の伝達トルク量において破断可能な素材であれば、例えば、樹脂やセラミックなど、どのような素材を用いてもよい。
【0141】
○ 前記実施形態では、動力伝達遮断手段を、可破断部材の破断により前記動力伝達を遮断する構成としたが、これに限定しなくてもよい。例えば、動力伝達経路における上流側の回転体と下流側の回転体との間の前記動力伝達経路上に、前記両回転体の少なくとも一方と係脱可能な状態で前記両回転体を作動連結する連結部材(動力伝達遮断手段)が設けられた構成としてもよい。
【0142】
○ 前記実施形態において、プーリ17と回転軸16との間の伝達トルク量が過大となった場合に前記両者間の動力伝達経路を遮断可能な動力伝達遮断手段(動力伝達ピン17G、アーム部17P)を設けたが、前記手段は設けられていなくてもよい。
【0143】
○ 前記実施形態では、ゴム製の緩衝部材(ゴムダンパ)を利用したが、たとえば、エラストマ等を用いて形成したダンパを利用してもよい。
○ 前記実施形態において、プーリ17と回転軸16との間の動力伝達経路上には、緩衝部材(ゴムダンパなど)は、設けられていなくてもよい。
【0144】
○ 前記実施形態において、ワンウェイクラッチを、外輪部69と内輪部70とをコロ74を利用したクサビ作用によって動力伝達的に断接する構成としたが、この構成に限定する必要はない。たとえば、プーリ17側及び電動モータ部77側から回転軸16側への動力伝達を許容するとともに回転軸16側からプーリ17側及び電動モータ部77側への動力伝達を抑止することが可能な構成であればどのような構成であってもよい。
【0145】
○ 前記実施形態において、軸受部68は、互いに回転軸16の軸線方向に並ぶ複数列のボール71を有していてもよい。
○ 前記実施形態では、前記制御弁は、前記冷媒循環回路に設定された二つの圧力監視点間の圧力差を検出するとともに前記圧力差の変動を打ち消す側に前記冷媒吐出容量が変更されるように弁体の位置変更を自律的に行う構成とされたが、これに限定されない。例えば、前記冷媒循環回路に設定された一つの圧力監視点の圧力に基づいて弁体の位置変更を行う構成とされていてもよい。また、例えば、外部からの指令によってのみ弁体の位置変更を行う構成とされていてもよい。
【0146】
○ 前記実施形態では、前記制御弁は、外部からの制御によって、弁体の位置決め動作の基準が変更され得る構成とされたが、これに限定されない。例えば、外部からの制御が行われることなく自律的な弁体の位置決め動作のみを行う構成とされていてもよい。
【0147】
○ 動力伝達機構PTは、圧縮機本体Cのような、片頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる片側式の圧縮機にではなく、クランク室を挟んで前後両側に設けられたシリンダボアにおいて両頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる両側式の圧縮機に設けられていてもよい。
【0148】
○ 圧縮機本体Cを、カムプレート(斜板20)が回転軸16と一体回転する構成に代えて、カムプレートが回転軸に対して相対回転可能に支持されて揺動するタイプ、例えば、揺動(ワッブル)式圧縮機としてもよい。
【0149】
○ 圧縮機本体Cは、回転軸16の一回転あたりの冷媒吐出容量をほぼゼロに変更可能な構成とされているが、ほぼゼロまでには変更できない構成であってもよい。
【0150】
○ 圧縮機本体Cは、ピストン25のストロークが一定とされた固定容量タイプであってもよい。
○ 前記実施形態において、ピストンが往復動を行うピストン式圧縮機の適用例を示したが、スクロール型圧縮機等の回転型圧縮機に適用してもよい。
【0151】
○ 前記実施形態において、前記回転体として、プーリ以外にも、スプロケットやギヤ等を適用してもよい。
○ 前記実施形態において、圧縮機の適用例を示したが、外部駆動源からの動力と、自身の備えた電動モータ部の動力とによって回転軸を駆動させる構成の回転機械であれば、どのようなものに適用してもよい。たとえば、パワーステアリング用の油圧ポンプに適用してもよい。
【0152】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜10に記載の発明によれば、車両用回転機械において、外部駆動源からの動力による機構部の駆動時において電動モータ部を従動回転させないようにすることでエネルギーロスを抑制することが可能になるとともに、回転軸の軸線方向についての小型化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の圧縮機の概要を示す模式断面図。
【図2】同じく制御弁の概要を示す模式断面図。
【図3】同じくワンウェイクラッチ機構部を示す模式部分拡大断面図。
【図4】(a)は、第2の実施形態の動力伝達機構を示す模式正面図、(b)は、図4(a)のb−b線における模式断面図。
【図5】同じくゴムダンパ及び動力伝達片を示す模式拡大一部断面図。
【図6】第3の実施形態の動力伝達機構を示す模式断面図。
【符号の説明】
11…シリンダブロック、12…フロントハウジング、13…弁形成体、14…リヤハウジング(11,12,13及び14は第1の実施形態において圧縮機本体のハウジングを構成する)、16…回転軸、17…回転体としてのプーリ、17C…動力伝達部、17G…動力伝達遮断手段としての動力伝達ピン、17L…緩衝部材としてのゴムダンパ、17P…動力伝達遮断手段としてのアーム部、17S…緩衝部材としてのゴムダンパ、19…ラグプレート、20…斜板、21…ヒンジ機構、24…シリンダボア、25…ピストン、26…シュー(16,19,20,21,24,25及び26は、機構部としての圧縮機構を構成する)、66…第1の動力断接手段としてのワンウェイクラッチ、67…クラッチ機構部としてのワンウェイクラッチ機構部、68…軸受部、77…電動モータ部、83…第2の動力断接手段としてのワンウェイクラッチ、84…モータハウジング(11,12,13,14及び84は第2及び第3の実施形態において圧縮機本体のハウジングを構成する)、C…車両用回転機械本体としての圧縮機本体、E…外部駆動源(内燃機関)としての車両エンジン。

Claims (10)

  1. 車両用回転機械本体と、
    前記車両用回転機械本体のハウジングに回転可能に支持されるとともに前記車両用回転機械本体の機構部を駆動する回転軸と、
    前記回転軸に作動連結されるとともに、外部駆動源との間で動力伝達を行なうための動力伝達部を外周部に備えた回転体と、
    少なくとも一部が前記動力伝達部の内側に配設されるとともに永久磁石の磁力を利用して得た回転力によって前記回転軸を駆動する電動モータ部と、
    前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に配設された第1の動力断接手段と、
    前記電動モータ部と前記回転軸との間の動力伝達経路上に配設された第2の動力断接手段と
    を備えた車両用回転機械。
  2. 前記外部駆動源は車両に搭載された内燃機関であり、前記電動モータ部は、前記内燃機関のアイドルストップ時にのみ前記回転軸を駆動する請求項1に記載の車両用回転機械。
  3. 前記第1及び第2の動力断接手段の少なくとも一方を、ワンウェイクラッチとした請求項1または2に記載の車両用回転機械。
  4. 前記ワンウエイクラッチは、互いに前記回転軸の軸線方向に並ぶように配設されるとともに互いに一体化された軸受部及びクラッチ機構部によって構成され、前記軸受部は、前記回転体及び前記電動モータ部を構成する部品のうち、前記ワンウェイクラッチを介して前記回転軸に連結されるとともに前記ワンウェイクラッチに対して一体回転可能に設けられた部品の重心側に配置されている請求項3に記載の車両用回転機械。
  5. 前記第1及び第2の動力断接手段は、ともにワンウェイクラッチであるとともに、前記第1の動力断接手段は、第2の動力断接手段に対して、前記回転軸の径方向における外側に配設されている請求項3または4に記載の車両用回転機械。
  6. 前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に、前記回転体と前記回転軸との間の伝達トルク量が過大となった場合に前記動力伝達経路を遮断するための動力伝達遮断手段を設けた請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用回転機械。
  7. 前記回転体と前記回転軸との間の動力伝達経路上に、緩衝部材を設けた請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用回転機械。
  8. 前記機構部は、冷媒の圧縮を行う圧縮機構を有している請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用回転機械。
  9. 前記電動モータ部は、前記圧縮機構の駆動状態が最大要求冷房能力未満の状態において使用される請求項8に記載の車両用回転機械。
  10. 前記圧縮機構は、前記回転軸の一回転あたりの冷媒吐出容量を変更可能で、かつ、前記冷媒吐出容量をほぼゼロとすることが可能な構成とされている請求項8または9に記載の車両用回転機械。
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