JP4273130B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
画像形成装置の画像形成方法は、直接転写方式のもの(例えば、特許文献1参照)や、中間転写方式(例えば、特許文献2参照)のものがある。
従来はサービスマンが定期的にユーザの所に出向いて、消耗品の交換やメンテナンス作業を行っていたが、近年はユーザ自身が容易に行えるような設計の配慮が求められている。このため、画像形成の各プロセス手段をユニット化し、各々単体で画像形成装置からユーザが着脱可能に交換することを可能としている。
一方、転写材Sのジャム(紙詰まり)処理の構成も必要である。特許文献1及び2では、定着ユニットの軸ピンが本体フレームに対して位置決めされ、上部開閉カバーが開放する構成のものが開示されている。この構成においては、ジャム処理操作をするためには、レバーを操作して開閉カバーを回動させて、搬送路を開放する。これにより、ジャム処理を行う。
特開平7−295459 特開2004−240376
しかしながら、レバーを操作して開閉カバーを開閉する場合、カバーが確実に閉まったかどうかを、ユーザが視認することによって確認できる構成とすることが好ましい。また、カバーの挿抜の操作性を向上させることが好ましい。
また、装置の各部をユニット化した場合、間を経由する部品が増えるため、各ユニット間の公差が累積する。画像形成装置には転写材の搬送系を構成する多くのローラが存在するため、アライメントの精度低下により搬送性に問題が発生する場合がある。特に、中間転写方式の画像形成装置においては、アライメントの精度低下は画像不良の原因にもつながる。このため、よりアライメントの精度が確実になるように、カバーが確実に閉まったことをより正確に認識させる必要がある。
本発明の目的は、ユニット化された画像形成装置において、開閉作業を確実にし、ユニット間のアライメントを向上させることである。
前記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、画像形成部を有する本体フレームと、該本体フレームと結合することで転写材の搬送部を形成する搬送ユニットと、を有する画像形成装置において、前記本体フレームに配設される係合突起と、前記搬送ユニットに配設される係合溝が形成されるフック及び該フックと連動して回動するレバーと、を有し、前記フックが前記係合突起に当接すると前記レバーが前記搬送ユニットの外面に突出し、前記フックの前記係合溝が前記係合突起に係合すると前記レバーが前記搬送ユニットの外面から突出せず、前記フックが前記係合突起に当接して前記フックが移動することによる前記フックの位置に基づいて、前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知する検知手段と、前記検知手段が前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知したときに前記搬送ユニットを閉めることを促す表示を行う表示手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、上述の如き構成を有するので、レバーを視認することで開閉作業を確実にし、ユニット間のアライメントを向上させることができる。
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置)
まず、図を参照して、画像形成装置の全体構成を簡単に説明する。本実施形態の画像形成装置は、中間転写タンデム方式のカラー画像形成装置である。図1は画像形成装置の断面説明図である。
図1に示すように、画像形成装置は、複数の画像形成部50Y、50M、50C、50Kを並べて配置し並列処理により各色のトナー像を形成する。ここで、Y、M、C及びKはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックを示す。
各画像形成部50Y、50M、50C、50Kには、それぞれ帯電装置51Y、51M、51C、51K、露光装置52Y、52M、52C、52K、現像装置53Y、53M、53C、53K及び感光体ドラム54Y、54M、54C、54Kから構成される。また、中間転写ベルト55は駆動ローラ56、テンションローラ57及び二次転写内ローラ58により張架され、図中の矢印方向に回転する。以上より、各色トナー像は中間転写ベルト55上に順次、一次転写装置59Y、59M、59C、59Kによって重ねて一次転写される。尚、図1では色順をY、M、C、Kとしているがこの限りではない。
こうして中間転写ベルト55上に得られたカラーのトナー像を、給送部より搬送された転写材Sに対して二次転写装置500により一括転写する。即ち、二次転写装置500は、二次転写外ローラ501を有する。そして、二次転写外ローラ501が、二次転写内ローラ58に対向及び加圧されることで転写ニップを形成し、静電的に転写材S上にトナー像を吸着させる。
二次転写後、転写材Sは定着装置502へと受け渡される。定着装置502は定着ローラ503及び加圧ローラ504により定着ニップを形成し、転写材S上のトナー像を加熱・加圧しながら搬送する。これにより、溶融したトナー像が転写材S上に加熱定着され、転写材Sに定着されたフルカラー画像が得られる。
(本体フレーム1に対する定着搬送ユニット2の状態)
次に主筐体としての本体フレーム1から副筐体としての定着搬送ユニット2を矢印A方向に挿抜する構成について、図2乃至図6を用いて説明する。本実施形態の画像形成装置は、本体フレーム1の側面から定着搬送ユニット2を水平方向に挿抜する構成である。
まず、定着搬送ユニット2を本体フレーム1に挿入するときの3つの状態を説明する。図2は定着搬送ユニット2が本体フレーム1に挿入された状態を示す斜視図である。図3は定着搬送ユニット2の半開き状態を示した斜視図である。図4は定着搬送ユニット2を本体フレーム1から抜いた状態を示す斜視図である。
図2乃至図4に示すように、定着搬送ユニット2の側面には、定着搬送ユニット2を挿抜する際に操作するための把手102が付帯されている。また、把手102と同一面に、定着搬送ユニット2と本体フレーム1との係合を解除するためのレバー101が配設されている。
図2に示すように、通常の状態及び画像形成動作時の状態においては、定着搬送ユニット2が本体フレーム1に対して完全に挿入され、且つ位置決め固定された状態となる。この状態においては、レバー101が定着搬送ユニット2に対して倒れ、定着搬送ユニット2の側面から突出しない。
図3に示すように、定着搬送ユニット2の半開き状態においては、レバー101が定着搬送ユニット2に対して起き上がり、本体フレーム1の外面に突出する。
尚、半開き状態とは、定着搬送ユニット2が本体フレーム1に完全に挿入された状態ではなく、後述するロック部6のフック103がピン(係合突起)111に係合する寸前の状態である。半開き状態においては、概観上、定着搬送ユニット2が本体フレーム1の側面から若干飛び出した状態であるが、ユーザの視点では完全に閉まっているか否か判断することが困難な位置にある。また、半開き状態は後述する中継ドロアコネクター105、106に、定着搬送ユニット2のコネクター114、116が完全に挿しこまれていない状態であり、中途半端な状態である。この半開き状態においては、転写材Sの搬送部の位置が保証されず、ジャムが起こるおそれがある。このため、半開き状態を効果的に回避する必要がある。
図4に示すように、定着搬送ユニット2を本体フレーム1から紙搬送方向(A方向)に抜くと、定着搬送ユニット2は、図示しないストッパーにより動作を規制される。これにより、定着搬送ユニット2の内部が開放された状態を維持する。この状態において、ユーザは装置内部のジャムシートを取り除くことができる。
(本体フレーム1の構成)
本体フレーム1の詳細構成を図4及び図5を用いて説明する。図5は内部構成の説明のために定着搬送ユニット2を除いて本体フレーム1の内部を示した斜視説明図である。図6は本体フレーム1のスライド機構130を説明する側面図である。図7は中間転写ベルトユニット26及び定着搬送ユニット2の斜視説明図である。
図4及び図5に示すように、本実施形態の本体フレーム1は、本体側板3と、本体側板4と、底板5と、その他ステー部材等を有する。本体フレーム1には、図1に示す画像形成プロセスに必要な感光体ドラム54、帯電装置51、露光装置52、現像装置53、中間転写ベルト55等の様々な装置がユニット化されて保持される。
図5に示すように、本体フレーム1の本体側板4における定着搬送ユニット2の挿入口には、その手前奥にベアリング109、110が配置される。また、挿入口の側面には、転写材の搬送方向と平行な方向(副走査方向:図4の矢印A方向)に伸びるレール部材8を具備する。これにより、定着搬送ユニット2の後述するレールフレーム9は、その側面がレール部材8にガイドされ、その下面がベアリング109、110に当接される。このように、レールフレーム9の下面にベアリング109、110が配置されることで、定着搬送ユニット2は、小さな操作力でも円滑に動く。
また、定着搬送ユニット2の挿入口の内部奥側には、定着搬送ユニット2を常時開く方向に付勢するスライド機構130が構成される。本体フレーム1に配設されるスライド機構130は、押し出しスライダー112、113を有する。
このスライド機構130について図6を用いて説明する。図6は定着搬送ユニット2のスライド機構の側面図である。尚、図6(a)は定着搬送ユニット2が位置決めされた状態のスライド機構の側面図であり、図6(b)は定着搬送ユニット2が引き出された状態のスライド機構の側面図である。押し出しスライダー112、113の構成は同様であるので、ここでは押し出しスライダー112を例示して説明する。
図6に示すように、本体フレーム1に配設される押し出しスライダー112には、定着搬送ユニット2と共にA方向にスライド可能なL字のスライダー123が配置される。バネ122は、定着搬送ユニット2の挿抜方向手前側の支持部124と、スライダー123のL字の立ち面123aとに架け渡される。これにより定着搬送ユニット2は、立ち面123aを開く方向(図中左方向)に常時付勢される。
図6(a)に示すように、定着搬送ユニット2が位置決めされた状態において、後述の方法によりフック103のピン111に対する係合が解除されると、バネ122が立ち面123aを定着搬送ユニット2の引き出し方向(図中左方向)に付勢する。これにより、図6(b)に示すように、定着搬送ユニット2が図中左方向に移動する。この結果、自動的に本体フレーム1から飛び出す。このため、ユーザは定着搬送ユニット2を引っ張り出すための操作力を必要としない。また定着搬送ユニット2を本体フレーム1の挿入口に挿入する際、バネ122がダンパー的な反力となる。
このように、押し出しスライダー112、113があることにより、レバー101を起き上がらせて定着搬送ユニット2の位置決めを解除すると、定着搬送ユニット2を本体フレーム1の外面へ自動的に突出することとなる。このため、定着搬送ユニット2を交換する操作が行いやすい。
定着搬送ユニット2の挿入口の手前側には、後述する本体フレーム1側の中継ドロアコネクター105、106と接続されるコネクター114、116が配設される。また、コネクター114の上部には、後述するフラグ104を検知する検知部115が形成される。
図7に示すように、本体フレーム1には、中間転写ベルトユニット26が保持される。中間転写ベルトユニット26は、テンションローラ57、駆動ローラ56及び二次転写内ローラ58に中間転写ベルト55が張架される。これら3本のローラ56、57及び58は回転可能な状態で、中間転写フレーム201によって支持される。中間転写フレーム201は、二次転写装置500の位置決め用ボス202を有している。尚、図7の視点から対向の位置にも、不図示のフレーム201、及び同軸の位置決め用ボス202が設けられる。
(定着搬送ユニット2の構成)
定着搬送ユニット2の詳細構成を図4及び図7を用いて説明する。
図4及び図7に示すように、本実施形態の定着搬送ユニット2は、ユニット化された装置として、二次転写装置500および定着装置502を有する。
定着搬送ユニット2の手前側(抜き出し方向の手前側)上方には、中継ドロアコネクター105、106が配置される。中継ドロアコネクター105、106は、定着装置502の内部等に収納される加熱源であるヒーターや転写材搬送用の駆動モータ、センターなどに電力や信号を伝達する。また、定着搬送ユニット2の開閉位置状態を検知するためのフラグ104が配設される。
この構成により、定着搬送ユニット2を開閉すると、本体フレーム1のコネクター114(図5参照)に対して定着搬送ユニット2の中継ドロアコネクター105が挿抜される。また、本体フレーム1のコネクター116(図5参照)に対して定着搬送ユニット2の中継ドロアコネクター106が挿抜される。
更に、コネクター114に中継ドロアコネクター105が挿入されると、フラグ104が検知部115(図5参照)に到達する。するとフラグ104は、検知部115内部の図示しないフォトセンサーの検知光を遮ることになる。これにより、定着搬送ユニット2の半開き状態を検知する。
このように、本実施形態においては、開き状態を検知する開き検知手段として、本体フレーム1側にはコネクター114と隣接して検知部115を配設し、定着搬送ユニット2側には中継ドロアコネクター105と隣接してフラグ104を配設している。
図7に示すように、定着搬送ユニット2は、本体フレーム1のレール部材8との係合部である、2つのレールフレーム9F、9Rを有する。また、レールフレーム9F、9Rの間を補強する補強フレーム21等を有する。
定着装置502は定着搬送ユニット2上に不図示の固定部材により固定され、保持される。ここで、不図示の固定部材は例えばビス等の締結部材を用いる。これにより、定着装置502は定着搬送ユニット2に対して単体で着脱可能となり、定着ローラ503や加圧ローラ504の寿命に伴う交換やメンテナンスの作業性を向上させている。
一方、二次転写装置500は補強フレーム21上に付勢手段22を介した非固定な状態で保持される。具体的には、二次転写外ローラ501を保持するローラホルダ23がボス24が形成され、ボス24が補強フレーム21に形成される長穴形状の軸受部25と係合する。そして、ローラホルダ23は、付勢手段22により補強フレーム21に押し付けられる。したがって、二次転写装置500の補強フレーム21は、ボス24が長穴形状の軸受部25と係合することにより、副走査方向に移動可能な状態となる。
ここで、ローラホルダ23の両端部は、図7に示すように、テーパー面Tを有するコの字型形状Eをしている。そして、付勢手段22は、図7におけるx方向、y方向、及びz方向の3方向に対して分力を発生するように斜めに係架される。尚、x方向とは、転写材の搬送方向と平行な方向である副走査方向であり、y方向とは、転写材の搬送方向と直交する方向である主走査方向であり、z方向とは、装置高さ方向である。尚、付勢手段22による付勢力において、少なくともx方向の分力は二次転写装置500を定着装置502とは反対側に付勢する方向に作用し、z方向の分力は二次転写装置500を補強フレーム21の面に押し当てる方向に作用するものとする。
(定着搬送ユニット2の本体フレーム1に対する挿抜時の概略動作)
定着搬送ユニット2が前述した矢印A方向に挿抜される場合の概略動作について図7を用いて説明する。
定着搬送ユニット2が矢印A方向に挿入されたとき、ローラホルダ23両端部のコの字型形状Eのうちテーパー面Tが位置決め用ボス202に沿って係合する。この係合動作は、定着搬送ユニット2の本体フレーム1への挿入完了時、コの字型形状Eの底部と位置決め用ボス202とが当接することにより完了する。
係合動作の過程において、二次転写装置500は、テーパー面Tにより徐々に持ち上げられる。且つ、二次転写装置500は、長穴形状の軸受部25に沿って、位置決め用ボス202により押し戻される。これにより、定着搬送ユニット2の本体フレーム1への挿抜動作を通じて、二次転写装置500は、図7に示す矢印C方向への加圧解除が行なわれる。
尚、二次転写装置500が加圧されたとき、二次転写内ローラ58に対する二次転写外ローラ501の加圧力は、二次転写加圧バネ203によってアシストされ、最適な二次転写圧となる。また、二次転写装置500は、付勢手段22により位置決め用ボス202に完全に追従する。このため、二次転写装置500の加圧が完了した時点で自動的に二次転写内ローラ58と二次転写外ローラ501のアライメントを合わせることができる。
以上のように、本実施形態においては、アライメント精度が保証された二次転写部(二次転写内ローラ58と二次転写外ローラ501)に対して定着装置502のアライメントを合わせ込む。このために、定着搬送ユニット2は本体フレーム1内における自身の収納姿勢を調整する機構を備える。
このように、ユニット化等によって多くの部品公差を経由して位置決めされる場合であっても、比較的容易に二次転写内ローラ58、二次転写外ローラ501及び定着装置502のアライメント精度を保証することができる。よって、アライメント精度の悪化に伴う搬送性、転写性および画像品質の低下を防止することができる。
また、本実施形態によれば、定着搬送ユニット2を本体フレーム1から引き出すと、この操作により、自動的に二次転写外ローラ501の加圧が解除される。中間転写方式のショートパスエンジンを有する画像形成装置において、特に二次転写装置500から定着装置502の間でジャムが発生した場合であっても、ジャムシートは定着装置502に挟まれた状態で機外に出ることとなる。この結果、ジャムシート上に担持される未定着トナーが画像形成装置内に飛散することなく、容易にジャム処理を行うことができる。
(定着搬送ユニット2のロック部6の詳細構成)
定着搬送ユニット2のロック部6の詳細構成を図8を用いて説明する。図8は本体フレーム1の内部に配設されるロック部6の詳細説明図である。尚、図8(a)は定着搬送ユニット2が位置決めされた状態のロック部6の側面図であり、図8(b)は定着搬送ユニット2が半開き状態のロック部6の側面図である。
図8に示すように、定着搬送ユニット2のロック部6は、レバー101と、レバー101内部の押圧部101bに上部が当接するアーム120と、本体フレーム1に対して位置決めロックするためにU字溝103aを備えたフック103とを有する。
レバー101は、回動軸101aよりも内部側にR形状の押圧部101bを有する。このため、外部からレバー101を回動させると、その回動動作に連動して回動軸101aを中心に押圧部101bが揺動する。
レバー101は、図示しないトーションバネにより時計回りに付勢される。ここで、後述のようにアーム120の上端は反時計回りに付勢されるため、レバー101の押圧部101bは反時計回りに押圧される。このためレバー101は、図8(a)の位置、即ち定着搬送ユニット2の外面に突出しない位置に保持される。
アーム120は、その上部が押圧部101bと当接し、その下部がフック103と一体的に固定される。また、アーム120上部にはバネ117が配設される。ここで、バネ117は引っ張りバネである。このため、アーム120は、回動中心軸118を中心として図8中の反時計回りに付勢される。
フック103は、上述のように、アーム120の下部と一体的に配設される。フック103は、定着搬送ユニット2の手前側を長手方向に伸びて貫通して配設される回動中心軸118の両端に、同様の形状で配設される。フック103の一端には回動中心軸118があり、押し出しスライダー113の回動中心軸118と反対側端部には、U字溝103aが形成される。U字溝103aは、本体フレーム1側に配設されるピン111と係合する。
このような構成により、定着搬送ユニット2を本体フレーム1に対してロックする際には、定着搬送ユニット2を本体フレーム1内に挿入するようにスライド移動させることでなされる。即ち、定着搬送ユニット2を本体フレーム1内に挿入するようにスライド移動させていくと、フック103の先端のテーパー部Hと、本体クレーム1のピン111と、が当接する。フック103はバネ117の付勢力に抗して時計回りに回動する。なお、フック103が時計回りに回動した状態では、レバー101は、定着搬送ユニット2の外面から突出した状態となる。さらに、定着搬送ユニット2を本体フレーム1に押し込んで、ピン111がフック103のテーパー部Hを乗り越えると、図8(a)のように、フック103のU字溝103aが本体フレーム1に配設されるピン111と係合する。また、この場合、ユーザがレバー101を起き上がらせ、定着搬送ユニット2を本体フレーム1に挿入後、レバー101から手を離すことでフック103のU字溝103aとピン111とを係合させてもよい。フック103のU字溝103aとピン111とが係合することによりロックがされ、定着搬送ユニット2が本体フレーム1に対して位置決めされる。
ここで、ピン111は本体フレーム1に固定された本体側板3及び本体側板4に高精度に配置される。このため、フック103も同様に定着搬送ユニット2の手前奥に高精度に配置される。このように、手前奥のフック103がピン111に係合することで、本体フレーム1と定着搬送ユニット2との間の搬送部のアライメントが保証される。
尚、ピン111は転がりピン、コロ又はベアリング等の回転自在な構成としてもよい。この場合、フック103がピン111に対して、より円滑に係合することができる。すると、引っ張りバネ117の力によりフック103が自動的にピン111に係合し、定着搬送ユニット2の半開き状態を効果的に予防することができる。
一方、上記構成により、本体フレーム1からのロックを解除する際は、図8(b)に示すように、まずレバー101を起き上がらせる。すると、回動軸101aを中心として押圧部101bが図中時計回りに揺動する。すると、押圧部101bがアーム120と当接し、アーム120及びフック103を回動中心軸118を中心として時計回りに揺動させる。これにより、フック103とピン111との係合が外れ、ロックが解除される。
ここで、本実施形態においては、図8(b)に示すように、ピン111に対してフック103が係合していない半開き状態であると、レバー101が起き上がり、定着搬送ユニット2の外面に突出した状態を維持することとなる。すると、定着搬送ユニット2のフック103が本体フレーム1に配設されたピン111に対して完全に係合していないことを、ユーザが容易且つ確実に認識することができる。
ユーザが完全にロックしてないことを認識すれば、再度、定着搬送ユニット2の開閉操作を行うことで、確実に操作を完了することができる。また、レバー101が起き上がることで、握り易く、定着搬送ユニット2を引き出し易くなっている。例えば、中継ドロアコネクター105、106の抜き差しの摩擦力により半開き状態になったときでも、操作のリカバリーを容易にすることができる。
(ロック部6におけるロック検知手段7)
ロック部6におけるロック検知手段7について図9を用いて説明する。図9はロック部6での検知手段7の構造を詳細に説明する図である。尚、図9(a)は定着搬送ユニット2が位置決めされた状態のロック部6の検知手段7の側面図であり、図9(b)は定着搬送ユニット2が半開き状態のロック部6の検知手段7の側面図である。
図9に示すように、ロック部6の検知手段7は、レバー101の側面にはセンサーアーム108と、フォトセンサー121を有する。センサーアーム108及びフォトセンサー121は本体側に配置されている。
センサーアーム108のレバー101側の先端部108aは、図示しないトーションバネによりレバー101側に付勢される。このためセンサーアーム108は、レバー101の回転と共に回動軸108bを中心に回動する。センサーアーム108の上端部にはフラグ部108cが形成される。フラグ部108cの位置により、フォトセンサー121の検知光を遮光又は貫通させることとなる。これにより、レバー101の位置を検知することができる。
この構成により、検知手段7はロック部6がロックしているか否かを次のように検知する。
まず、図9(a)のようなレバー101が起き上がっていないロック状態においては、フォトセンサー121の検知光がセンサーアーム108のフラグ部108cによって遮られる。すると、フォトセンサー121からの検知信号を受信した不図示の制御手段は、レバー101がロックされている状態だと認識する。
次に、ユーザがレバー101のロックを解除すると、図9(b)のようにレバー101が起き上がった状態になる。すると、レバー101に追従してセンサーアーム108が動き、フラグ部108cがフォトセンサー121の検知光を遮らなくなる。この場合、フォトセンサー121からの検知信号を受けた制御手段は、レバー101のロックが解除された状態だと認識する。
尚、図示はしていないが、定着搬送ユニット2が本体フレーム1から抜き出され、ジャム処理が行われている場合には、レバー101は倒れている。このため、レバー101は、定着搬送ユニット2の側面から突出していない。
これは、定着搬送ユニット2が本体フレーム1から離間した状態においては、フックの先端部103bとピン111とが離間することに起因する。この状態においてバネ117は、フック103と一体的に構成されるアーム120を反時計回りに回動する側に付勢する。すると、アーム120の上部は、図9(a)と同様に押圧部101bを押圧することとなり、回動するレバー101を起き上がらせない姿勢にする。この結果、レバー101は定着搬送ユニット2の側面から突出しない。
そして、定着搬送ユニット2と本体フレーム1とがロックされる状態に近づくと、フック103の先端部103bは、ピン111と当接する。ここで、ユーザがレバー101を起き上がらせると、押圧部101bがアーム120を時計回りに回動させ、アーム120と一体であるフック103をも時計回りに回動させる。
またフック103の時計回りの回動動作は、定着搬送ユニット2の挿入動作でも自然に起こる。即ち、定着搬送ユニット2を本体フレーム1に対して挿入する。すると、フック103の先端部103bがピン111と当接する。なお定着搬送ユニット2を本体フレーム1に押し込むと、フック103先端部103bのテーパー部Hがピン111から押圧され、自動的にフック103を時計回りに回動させる。
ここで、不図示のトーションバネにより時計回りに付勢されるレバー101は、アーム120の時計回りの回動と共に、時計回りに回動する。すると、レバー101の先端は、定着搬送ユニット2の側面から突出する。
そして、定着搬送ユニット2が更に本体フレーム1方向へ押し込まれ、フック103のU字溝103aとピン111とが係合すると、フック103が反時計回りに回動する。すると、アーム120も反時計回りに回動することで押圧部101bを押圧する。この結果、レバー101は、定着搬送ユニット2の側面へ突出しない状態となる。
この開閉動作時における通電状態について説明する。上述のロック部6及び検知手段7の構成により、レバー101の回動動作に伴い、押圧部101b及びセンサーアーム108が回動することとなる。ここで本実施形態においては、押圧部101bがアーム120を押圧する時点よりも、センサーアーム108がフォトセンサー121の遮光状態を解除する時点の方が早くなるように構成される。このため、フック103がピン111から外れる前に制御手段がロックが解除されることを認識し、コネクター114、115への通電を遮断する。すると、必ず通電を遮断した状態で、中継ドロアコネクター105、106がコネクター114、115から外れ、通電した状態で定着搬送ユニット2が本体フレーム1から外れることはない。
(ジャム処理時における制御及び表示の手順)
ジャム処理時における制御及び表示の手順について、図10及び図11のフロー図を用いて説明する。図10はジャムが発生した場合からのフロー図である。定着搬送ユニット2を引き出す操作の手順を示す。図11は本体内部のジャムした転写材Sの取り除き作業が終了した時点からのフロー図を示す。
まず、図10に示すように、ジャムが発生した場合、本体に配置された液晶操作パネル(表示手段)107に定着搬送ユニット2を引き出し、ジャム(紙詰まり)をした転写材Sを取り除くべき旨を表示する。ユーザのレバー101操作により、検知手段7によるレバー開き検知がOFFとなる(ロックが解除される)と、その直後でフック103のピン111に対する係合が解除される直前に、制御手段は中継ドロアコネクター105、106への通電を遮断する。
フック103がピン111から外れたロック解除状態になった後に、スライド機構130により定着搬送ユニット2が本体フレーム1から離間する方向に移動する。すると、中継ドロアコネクター105、106が、コネクター114、116から抜ける。このような手順となるため、通電状態のままコネクター114、116が抜き差しされることを防止することができる。
次に、検知部115による開き状態の検知がOFFの状態(定着搬送ユニット2が開いた状態)であると制御手段が判断すると、定着搬送ユニット2を開く操作が完了したと制御手段が判断する。すると制御手段は、液晶操作パネル107に、ジャムをした転写材Sを取り除くべき旨の表示をさせる。このため、正確な状態のアナウンスを表示することができ、ユーザに好ましいタイミングで好ましい操作をさせることができる。
また、上述のように、制御手段は、定着搬送ユニット2が本体フレーム1に挿入されるときは、開き検知手段の検知部115による検知の後にロック検知手段7による検知を行う。一方、定着搬送ユニット2が本体フレーム1から抜かれるときは、ロック検知手段7による検知の後に開き検知手段の検知部115によって検知を行う。これにより、通電状態のままコネクターを挿抜されることを防止することができる。
図11に示すように、本体内部のジャムした転写材Sの取り除き作業が終了した場合、検知部115における検知によって、定着搬送ユニット2が開いていることを認識する。このとき、液晶操作パネル107には、定着搬送ユニット2を閉めるべき旨の表示がなされる。すると、検知部115による開き検知がなされる。また、検知部115による開き検知後、ロック部6の検知手段7は、フック103がピン111に係合するか否かのロック検知を行う。
ここで、フック103がピン111に対して確実に係合しないロック不良状態の場合、制御手段は、液晶操作パネル107に、定着搬送ユニット2を再度引き出し確実に閉めるべき旨の表示を行う。これにより、細かな操作について確実にユーザに指示することができ、定着搬送ユニット2の本体フレーム1に対する挿抜時の操作感が向上する。
ロック部6の検知手段7によって、定着搬送ユニット2が確実に本体フレーム1に挿入され、ロックされたことが検知される。すると、コネクター114、116を介した、定着搬送ユニット2に設けられている定着装置502のヒーターや転写材搬送用の駆動モータ、センターなどへの通電を開始する。
以上のように、本実施形態においては、ロック部6のロック状態を検知するロック検知手段7があるので、ロック状態をレバー101の定着搬送ユニット2からの突出の有無のみで判断できる。また、半開き検知手段により、半開き状態を効果的に判断することができる。また、それらの検知情報を液晶操作パネル107に表示することで、ロック状態や半開き状態をユーザが視認することができる。
尚、上述の実施形態においては、ロック部6において、係合突起であるピン111を本体フレーム1側に配設し、係合溝であるU字溝103aが形成されるフック103やレバー101を定着搬送ユニット2側に配設したが、逆であってもよい。この場合、本体フレーム1と定着搬送ユニット2とがロックされていない半開き状態のときに本体フレーム1に配設したレバー101が本体フレーム1の外面から突出するようにすれば、上述の実施形態と同様にレバー101の位置によってロックがなされていないことが確認できる。
また、上述の実施形態においては、開き検知手段において、検知部115を本体フレーム1側に配設し、フラグ104を定着搬送ユニット2側に配設したが、逆であってもよい。
画像形成装置の断面説明図。 定着搬送ユニット2が本体フレーム1に挿入された状態を示す斜視図。 定着搬送ユニット2の半開き状態を示した斜視図。 定着搬送ユニット2を本体フレーム1から抜いた状態を示す斜視図。 本体フレーム1の内部を示した斜視説明図。 本体フレーム1のスライド機構130を説明する側面図。 中間転写ベルトユニット26及び定着搬送ユニット2の斜視説明図。 本体フレーム1の内部に配設されるロック部6の詳細説明図。 ロック部6での検知手段7の構造を詳細に説明する図。 ジャムが発生した場合からのフロー図。 ジャムした転写材Sの取り除き作業が終了した時点からのフロー図。
符号の説明
H…テーパー部、S…転写材、T…テーパー面、1…本体フレーム、2…定着搬送ユニット、3…本体側板、4…本体側板、5…底板、6…ロック部、7…検知手段、8…レール部材、9…レールフレーム、11…ピン、21…補強フレーム、22…付勢手段、23…ローラホルダ、24…ボス、25…軸受部、26…中間転写ベルトユニット、50…画像形成部、51…帯電装置、52…露光装置、53…現像装置、54…感光体ドラム、55…中間転写ベルト、56…駆動ローラ、57…テンションローラ、58…二次転写内ローラ、59…一次転写装置、101…レバー、101a…回動軸、101b…押圧部、102…把手、103…フック、103a…U字溝、103b…先端部、104…フラグ、105…中継ドロアコネクター、106…中継ドロアコネクター、107…液晶操作パネル、108…センサーアーム、108a…先端部、108b…回動軸、108c…フラグ部、109…ベアリング、110…ベアリング、111…ピン、112…押し出しスライダー、113…押し出しスライダー、114…コネクター、115…検知部、116…コネクター、117…バネ、118…回動中心軸、120…アーム、121…フォトセンサー、122…バネ、123…スライダー、123a…立ち面、124…支持部、130…スライド機構、201…中間転写フレーム、202…位置決め用ボス、203…二次転写加圧バネ、500…二次転写装置、501…二次転写外ローラ、502…定着装置、503…定着ローラ、504…加圧ローラ、600…画像形成手段、601…中間転写ベルト、602…レジストローラ、603…二次転写装置、604…定着装置

Claims (8)

  1. 画像形成部を有する本体フレームと、該本体フレームと結合することで転写材の搬送部を形成する搬送ユニットと、を有する画像形成装置において、
    前記本体フレームに配設される係合突起と、前記搬送ユニットに配設される係合溝が形成されるフック及び該フックと連動して回動するレバーと、を有し、
    前記フックが前記係合突起に当接すると前記レバーが前記搬送ユニットの外面に突出し、前記フックの前記係合溝が前記係合突起に係合すると前記レバーが前記搬送ユニットの外面から突出せず、
    前記フックが前記係合突起に当接して前記フックが移動することによる前記フックの位置に基づいて、前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知する検知手段と、前記検知手段が前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知したときに前記搬送ユニットを閉めることを促す表示を行う表示手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像形成部を有する本体フレームと、該本体フレームと結合することで転写材の搬送部を形成する搬送ユニットと、を有する画像形成装置において、
    前記搬送ユニットに配設される係合突起と、前記本体フレームに配設される係合溝が形成されるフック及び該フックと連動して回動するレバーと、を有し、
    前記フックが前記係合突起に当接すると前記レバーが前記本体フレームの外面に突出し、前記フックの前記係合溝が前記係合突起に係合すると前記レバーが前記本体フレームの外面から突出せず、
    前記フックが前記係合突起に当接して前記フックが移動することによる前記フックの位置に基づいて、前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知する検知手段と、前記検知手段が前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知したときに前記搬送ユニットを閉めることを促す表示を行う表示手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記係合突起は、回転自在のピン、コロ又はベアリングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送ユニットが前記本体フレームに差し込まれた位置にあるかどうかについての開き状態を検知する開き検知手段を有し、
    前記搬送ユニットが前記本体フレームに差し込まれた位置にないことを前記開き検知手段が検知したときの前記表示手段の表示と、前記検知手段が前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知したときの前記表示手段の表示とが異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送ユニットが前記本体フレームに差し込まれた位置にあることを前記開き検知手段が検知するとともに前記検知手段が前記フックと前記係合突起とのロックが不良であることを検知したとき、前記表示手段は前記搬送ユニットを再度引き出し確実に閉めるべき旨の表示を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置
  6. 前記開き検知手段は、前記本体フレーム又は前記搬送ユニットのうち、一方に配設される検知部と、他方に配設されるフラグとを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記搬送ユニットが前記本体フレームに挿入されるときは、前記開き検知手段による検知の後に前記検知手段による検知を行い、
    前記搬送ユニットが前記本体フレームから抜かれるときは、前記検知手段による検知の後に前記開き検知手段による検知を行うことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記検知手段は、前記レバーに連動するセンサーアームと、前記センサーアームの移動を検知するセンサーと、によって構成され、
    前記検知手段が前記本体フレームと前記搬送ユニットとのロックを検知した後に前記搬送ユニットへの通電を開始することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置。
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